【126】お揃いのペアリング

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臣)今日車で迎えに行くから。
♡)うんっ♡
臣)じゃあ夜な。
♡)うんっ♡ 行ってらっしゃい♡
臣)行ってきます。
 
 
チュッ。
 
 
今日は♡とデート。
 
 
なんで急に誘ったかというと
指輪が完成したから。
 
 
別に家で渡してもいいんだけど
なんつーか…
 
仕事終わって帰って
「お疲れー、はい指輪〜」
 
ってよりも
 
 
二人でデートとかして
少しはラブラブな雰囲気の時に
渡したいじゃん?
 
 
想像したら…何か照れるけど…
 
別にもう
サプライズでも何でもないんだけど、
 
 
臣)……///
 
 
早く渡したいなーー。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
♡)おはよーございまーすっ♡
課)おお、朝から元気だなー!
♡)えへへへ♡
課)お、なんだ今日デートか?
♡)えっ!!//
課)いつもより何か可愛い。
M)課長がセクハラ発言〜〜!!
課)なんで!w
  褒めただけだろ!!
M)でもほんとに可愛い♡
  いつも可愛いけど♡
♡)///
M)デートだぁ〜〜♡
♡)うん…//
 
 
早く夜にならないかなぁ♡
楽しみだなぁ♡
 
なんて思ってたら…
 
 
蒼)おはようございまーす。
 
 
後ろから聞こえてきた声に
一瞬で昨日の嫌な出来事を思い出す。
 
 
M)蒼くんおはよー!
♡)…っ
蒼)デートなんですか?彼氏と。
M)そうらしいよー♡
蒼)へ〜w
  楽しんできてくださいね。
♡)…っ
 
 
何なのーー!!
何もなかったみたいに!!
 
せっかくるんるんしてたのに…
ぷんぷん!!!
 
 
M)先輩、シカトですか?
♡)ぷんっ!!!
M)えっ
蒼)あはははw
  何か気に障ること言ったかな〜
♡)…っ
 
 
むきーっ!!
わざとらしい!!
 
これから毎日蒼くんと一緒に仕事するとか
むきーっ!!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
隆)あ、今日発売日かーー
臣)え?…あ!そっか!忘れてた!
  『starting over』ね!
隆)そうそう。
臣)1位になるかなぁ。
隆)今回はね。
臣)まぁチケットについてるもんな。
隆)うん。
臣)……俺は、
  『STORM RIDERS』で取りたい。
隆)…まぁね。
  実力で取りたいってことでしょ?
臣)うん。
 
 
コンコン。
 
 
S)臣〜〜
  打ち合わせ行ってきて〜〜
 
臣)はーい。
隆)行ってらっしゃい。
臣)ん。
 
 
会議室に移動して待ってると
次々みんな集まってきた。
 
 
T)お、弟よ!お疲れ〜〜
臣)お疲れさまですw
A)ういーっす!
T)敵が来たぞ、弟!
臣)あはははw
A)なんか目障りな兄弟がいんなー
岩)もう戦ってる!w
A)あはははw
 
 
みんな揃って資料が配られて目を通すと
雨宮兄弟の撮影はすぐ終わりそうだった。
 
 
T)僕たちセリフありませんよ。
臣)ありませんね。
A)なんか兄弟が文句言ってまーす。
H)え??何?TAKAHIROw
T)いや、HIROさん、なんでもないっす!w
H)とりあえず最初はこんな感じで
  みんなのスケジュール見ながら
  追加映像とか作ってく予定だから。
岩)はい。
H)AKIRAと青柳はセリフあるから
  よろしくw
翔)琥珀さんよろしくお願いしますw
A)よろしくねっ♡
T)え!!そんな女子高生的なノリ?!w
臣)琥珀が?!ww
岩)あはははww
T)まぁ俺たちは最初は
  バイクにもたれてればいーのね?w
臣)あはははw
  そうっすねw
岩)臣さんまたバイクだね。
臣)あ、そっか。
A)ホットロードでも乗ってたもんねぇ。
T)こんなん巻いてね。
翔)巻いてた巻いてたw
T)あーあ、登坂っちはまたモテんのかー
臣)なんすかそれw
T)兄はそれにあやかろう。
岩)あはははw
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
♡)終わったぁ!!
K)お、お疲れ。
♡)では!!お先に失礼いたします!!
K)はははw
  楽しんでおいでねー♡
♡)うんっ♡
 
 
紅)ひーめさんっ♡
♡)わっ!!
 
 
また出た!!
今度は弟!!
 
 
紅)あ、もう上がりっすか?
♡)うん。
紅)デートしよー♡
♡)しない!!
  今日は彼氏とデートなの!!
紅)それキャンセルして俺と行こー♡
♡)はぁ???
 
 
行くわけないでしょ!!
何なのもう!!
 
 
♡)よけてよぉ!
紅)だーめ♡
蒼)♡さん困ってんじゃん、やめろよ。
紅)あ、蒼。お疲れ。
蒼)ほら、戻れよ。
紅)俺もう終わったもん♪
蒼)♡さん、ほんとすみません。
♡)…っ
 
 
自分の方がとんでもないことしたくせにー!
猫かぶりなんだからー!!
 
 
♡)お先に失礼します!!
 
紅)あ!!待ってよ!!
 
 
私は二人を無視してオフィスを出た。
もう二人ともいやー!!
 
 
紅)ねぇ!待ってってば!!
 
 
バンッ
 
 
♡)きゃっ
紅)逃げないでよーー
 
 
紅くんが無理矢理エレベーターに乗ってきた。
 
 
紅)俺、姫さんに一目惚れしちゃった♡
♡)…っ
 
 
二人揃って何なのもう!!
 
 
♡)からかわないで!
紅)本気だけど。
♡)…っ
紅)ね、一回デートしよ?
♡)しない!!
紅)お願いっ!!
♡)てゆーかなんでタメ口なの!!
紅)へ?
♡)私先輩なんだから!!
紅)ぶっww
♡)なんで笑うのっ!!
紅)いや、怒ってんのも
  めっちゃ可愛いなって思って。
♡)〜〜〜!!
紅)じゃあ…デートしてください!
♡)いや!!!
紅)なんで〜〜〜
♡)しつこい!!もうあっち行って!!
 
 
エレベーターを降りて
私は小走りでビルを出た。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
臣)Sさんありがとね。
S)んー?
臣)指輪付き合ってくれて。
S)いえいえーーw
  今日渡すんでしょ?
臣)うん。
S)どうやってどうやってー?w
臣)何が//
S)どうやって渡すのかなーってw
臣)別に。普通に。
S)とか言って〜〜
臣)なんだよっ//
S)あはははw
  あ、♡ちゃん出てきたんじゃない?ほら。
臣)ほんとだ。
S)ん…?
臣)なんだあれ…
 
 
♡の後ろから、男が一人追いかけてきた。
 
 
臣)小蝿が一匹、まとわりついてる。
S)ぶっw
臣)……。
 
 
つーか…
♡めっちゃ怒ってねーか?
 
 
窓を開けて♡を呼ぼうとしたら
横からTが来たのが見えた。
 
 
何話してるかは聞こえないけど
しつこい小蝿を♡から引き離して…、
 
 
臣)……。
 
 
あいつ、ほんとにガードしてくれてんだ。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
紅)何するんすか!!
T)うるさい、散れ。
紅)…っ
♡)Tくん…ありがとう…。
 
 
しつこい紅くんからやっと解放されて
ほっとしてると、
 
 
海)あっ…お疲れさまです…!
 
 
海璃ちゃんもビルから出てきた。
 
 
T)お、海璃。お疲れ。
紅)お疲れ。
海)何してるの??
紅)別に〜?
T)もう迎え来てんじゃん、行けよ。
 
 
Tくんがワゴンに気付いて
私の背中を押してくれた。
 
 
♡)ありがとう!
  じゃあ…お疲れさま!!
T)お疲れ。
海)お疲れさまです!!
紅)…っ
T)何その顔。
紅)なんで邪魔するんすかー
T)もう彼氏迎えに来てんのにお前戦う気?w
紅)…彼氏って…
海)あ、あの車ですか?
紅)…っ
 
 
臣)おつかれーー
♡)ごめんね!お待たせ!
 
 
臣くんが窓から顔を出してて
私がドアを開けようとしたその時だった。
 
 
T)おい!!
紅)どうも初めましてーー
T)やめろっつーの!
海)ちょっと、紅くん!
 
 
振り向くと、
Tくんに腕を掴まれながら
紅くんがニコニコ立ってて…
 
 
♡)…っ!
臣)……。
 
 
わ、わ、バレちゃう!!
 
サングラスかけてるから
臣くんってわかんないかな?!
 
 
♡)もう!あっち行って!!
 
 
なんでここまでついてくるのー!!
 
 
紅)冷たいな〜〜w
 
臣)誰?
♡)会社の新人…
 
紅)俺、姫さんに一目惚れしちゃったんで
  よろしくーー
海)ちょっと!紅くんやめなよ!
 
臣)よろしくって何が?w
 
 
臣くんが車から紅くんを見下ろした。
 
 
紅)宣戦布告?w
臣)ふーん?
紅)彼氏がいるとか関係ないんで。
臣)あっそう。
紅)俺今まで落とせなかった女いないし。
臣)……ぶっw
紅)何笑ってんだよ!
臣)いやーーガキだなーと思ってw
紅)…っ
臣)って、言ってるけど?w
♡)私は臣くんが好きなのーー!!
  あっち行ってってば!!ばかぁっ!!
 
 
ドン!!
 
 
紅)おわっ!
 
 
私は紅くんを突き飛ばして車に乗り込んだ。
 
 
紅)ちょ、姫さん!俺本気だから!
♡)…っ
 
 
私が言い返そうとしたら
臣くんが前に出てくれた。
 
 
臣)俺から奪れるとでも思ってんの?
紅)…っ
臣)じゃーな、クソガキ。
紅)あっ!!
臣)いーよSさん、出して。
S)はーいw
 
 
ブロロロ……
 
 
.
 
 
.
 
 
海)行っちゃいましたね…。
T)……。
紅)くっそーー
海)紅くんは怖いもの知らずだねぇ…。
紅)だってマジで一目惚れしたし。
海)♡さんは紅くんのことなんて
  全く好きじゃないと思うよ?
  ただの迷惑だよ?
T)ぶはっww
海)え…っ
T)いや、その通りだろうけど
  お前意外とズバッと言うねぇ?w
海)……//
紅)ぜってぇ盗ってやる。くそっ。
  じゃ、お疲れさまでした!!
 
 
海)子供みたい…。
T)子供でしょ。
海)そっか…。
T)……。
海)♡さんの彼氏、初めて見ました…。
T)……。
海)…Tさんは…会ったことあるんですね。
T)うん。
海)……。
T)…あいつ…、
海)え?
T)俺にも…言ったんだ、きっと。
海)…っ
 
 
「俺から奪れるとでも思ってんの?」
 
 
海)……。
T)海璃、家どっち?
海)あ、私、会社のマンションです。
T)え!!どっちの??
海)こっちの…、
T)え!俺と一緒じゃん!
海)え!!
  Tさんも会社のマンションなんですか??
T)うん、だって安いし。
海)あははは♡ 私もです♡
T)じゃあ一緒に帰りますかー
海)えっ…//
T)同じマンションだし。
海)……はい…///
T)少しは慣れたー?
海)えっ…
T)前よりは喋れるようになってんじゃん?w
海)……はい///
 
 
.
 
 
.
 
 
♡)臣くん…カッコ良かった///
臣)はぁー?
S)広斗が出てたんじゃない?w
臣)何それw
S)いや、臣もあんなんか!
臣)ちょいw
♡)広斗ってなぁに??
臣)さぁ〜?
♡)教えてよぉ〜〜〜
臣)ないしょーーw
♡)むぅぅ……
 
 
意地悪な臣くんの小指を掴むと
キュッと手を握られた。
 
 
♡)……//
臣)いつから入ったの?
♡)え?
臣)新人。
♡)あ…えっと…月曜日。
臣)…って、一昨日??
♡)うん。
臣)は??たった3日であのガキ
  あんなほざいてんの?
♡)はい……。
臣)ナメてんなーー
 
 
ほんとだ!!
たった3日で私完全にナメられてる!!
 
また腹立ってきたーー!!
 
 
♡)ガルルル…
臣)お、怒ってる。
♡)二人とも嫌い!!
臣)ん?もう一人いた女の子?
♡)あ、ううん、あのね、
S)着いたよーー
臣)お、ありがとーーー!
S)じゃ、お疲れ〜〜
臣)あーい。
♡)ありがとうございました♡
 
 
バタン。
 
 
♡)わ〜〜!!
  初デートぶりー!!♡
臣)懐かし〜〜w
♡)ここで待ち合わせしたよねっ♡
臣)うんw
♡)待ってたら臣くんが
  タクシーから降りてきて…
臣)うん、お前可愛かった。
♡)えっ//
臣)なんか大人っぽい格好してて
  ドキドキしたーー
♡)えっ!!
臣)なに。
♡)ほ、ほんとっ?!///
臣)うん。
♡)////
 
 
わぁ…わぁ…嬉しいよぉ///
 
 
♡)今日は…?
臣)んー?
♡)……。
 
 
臣くんの前でくるって回ってみせると、
臣くんは少し呆れたような顔で笑って
頭をポンポンしてくれた。
 
 
臣)可愛い可愛いw
♡)…無理矢理…言わせた?//
臣)言わされたw
♡)えーー!!
臣)いや、可愛いよ?
♡)////
 
 
きゅーーん!!
 
 
♡)ぎゅむっっ
臣)おわぁっ!!
♡)ぎゅむぎゅむ♡
臣)こんなとこで抱きつくんじゃ
  ありませんw
♡)だって…
臣)ほら、エレベーター開くぞ。
♡)…っ//
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
マ)いらっしゃいませーー
  おお!!♡!!
♡)えへへ♡ お久しぶりです♡
マ)え?え??
 
 
マネージャーが予約台帳を必死に見てる。
 
 
臣)登坂です。
マ)登坂さん!!!!
臣)はいw
マ)お久しぶりです!!
臣)どうもw
マ)あ、ではこちらに!!
 
 
個室に案内されて席に着くと
マネージャーが俺をマジマジ見て
♡に言った。
 
 
マ)やっぱり付き合ってんじゃんw
♡)えっ
マ)あの時は彼氏じゃないーとか
  言ってたくせにw
♡)……///
臣)はははw
 
 
懐かしいな〜〜
 
あん時は全力で否定されて
ショック受けたよな〜〜
 
 
マ)ではただいま
  お飲み物をお持ちいたしますので。
臣)はい。
♡)お願いしまーす♡
 
 
マネージャーが出て行くと
♡が俺を見てニコッと笑った。
 
 
臣)デートじゃないの?
♡)え?
臣)今日。
♡)え…デートだよ?
臣)……。
♡)…はっ!!
臣)ぷっw
♡)〜〜〜///
臣)思い出したー?w
♡)思い出した///
 
 
♡が両手で顔を隠した。
 
 
臣)あ〜あ、彼氏になれて良かった〜w
♡)うう…//
臣)あん時お前マジで鈍かったよなーー
♡)えっ!!
臣)俺なんか眼中にないってゆーか…
♡)そんなことないもん!!
  ドキドキしてたもん!!
臣)へぇ…
♡)////
臣)帰りも…2軒目誘おうとしたら
  帰るって即答されて…
♡)えっ…
臣)あ〜〜、あの頃の俺が不憫でならない。
♡)…っ
臣)頑張れ〜〜
♡)応援してる…!
臣)頑張れば相当時間かかるけど
  付き合えるぞーーw
♡)何それ!!w
臣)いや、あん時の俺が心折れないようにw
♡)……相当時間かかったの…?
臣)かかったでしょーよ。
♡)……。
臣)俺はあん時から
  付き合いたかったんだから。
♡)えっ!!
  あん時って…初デートの時?
臣)そ。
♡)え!!!
臣)なんだよ。
♡)…っ
臣)お前はそんな気
  サラサラなかったんだろ?
♡)…ドキドキはしてたもん!!
臣)はいはい、いーですよーだw
♡)う〜〜〜
 
 
俺の方が好きだったのなんて
わかりきってるし。
 
 
♡)臣くん…。
臣)んー?
♡)好き…だよ?///
臣)は?///
 
 
いきなりなんだよ。
 
 
臣)今のを…
  あの時の俺に聞かせてやりたい。
♡)も〜〜何それ〜〜!//
臣)いや、ほんとにw
♡)あの時の臣くんだったらなんて言うの?
臣)泣いて喜ぶんじゃない?w
♡)何それーー!!
臣)ははははw
 
 
それから二人で乾杯すると
美味しそうな料理が次々運ばれてきた。
 
 
臣)やっぱりこの店、美味いな〜〜
♡)ねっ♡
臣)あ、そーだ。
♡)ん?
臣)さっきの話の続き。
♡)え?
臣)新人の。
♡)ああ!
  あのね、あの女の子の方は
  うちの部署の新人ちゃんで
  すっごく良い子なんだよー!
臣)へ〜〜
♡)Mちゃんが教育係してるのー
臣)Mちゃんが?!
♡)うん!
臣)そしたらまたお前の信者になるんじゃ…
♡)あはははっ
  でもね、Mちゃんすっごく一生懸命
  いろいろ教えてあげてて
  お姉さんって感じだよー♡
臣)へ〜〜w
♡)ふふw
臣)あれ?じゃあ…「二人とも」って…?
 
 
さっきそう言ったよな?
 
 
♡)あ、それは…
  さっきの男の子…ね?双子なの。
臣)双子?!!
♡)うん。
  さっきの子は営業部で
  お兄ちゃんの方がうちの部署なの。
臣)へ〜〜〜
  双子で同じ会社とかすげーな。
♡)ね!
臣)で、お前は何して惚れられたの?
♡)え??
臣)たった3日で。
♡)知らないよぉ〜!!
 
 
変な男入ってくんなよって思ってたら
やっぱり入ってきてたし。
 
ほんと油断も隙もねーよなーー。
 
 
♡)もう私怒ったんだから!!
  二度とナメられないように
  ビシバシ指導する!!
臣)おおお…
♡)ふんふん!!
臣)お前の部署にいる片割れも
  クソガキなの?
♡)うん!!!
臣)二人揃ってあんなんかよ。
♡)そうだよ。
  もうビシッと言ってやるんだから!!
臣)……。
 
 
こいつがビシッと言っても
全然怖くなさそーーーー、、
 
 
コンコン。
 
 
チ)失礼しまーす…
♡)あ、チーフ!
チ)どーもどーも、デート中すみません//
臣)え?
チ)ほんとにごめんなさい!!
  サインください!!
♡)えっ!!
チ)うちの姪っ子が大ファンなのよ〜!
♡)え、三代目ですか?
チ)そう!
臣)あれ?色紙2枚?
チ)1枚は私の…//
♡)もう〜チーフってばw
チ)お願いしますっ!
臣)全然いいですよw
チ)やった〜〜!!♡
 
 
この人、前は俺のこと知らなかったよな?w
 
 
臣)はい、どうぞ。
チ)ありがとうございます!!
臣)いえいえw
 
 
それからしばらくすると
今度はまた違う人が入って来た。
 
 
♡)あ!主任〜〜
主)どーもどーもw
♡)お久しぶりですー
  あ!
臣)あ。
主)てへw
 
 
また色紙持ってる。
 
 
主)ほんとごめんなさい!!
  1枚だけ…!!
臣)いいですよw
主)うちの妹がファンで…//
臣)ありがとうございますw
 
 
この人も確か俺のこと
EXILEとか言ってたような…
 
 
主)レコード大賞おめでとうございました!
臣)あ!どうも…
主)もうね、あのランニングマン!
  カラオケ行くたびやってますよ!
臣)え、ほんとですか?w
♡)あはははw
臣)はい、どうぞ。
主)いやーーありがとうございます!!
臣)いえいえw
 
 
主任が出ていくと
♡がにっこり笑った。
 
 
♡)臣くんが人気者になってるー♡
臣)え?w
♡)ふふ♡
臣)前より三代目の認知度が
  上がったってことかな?
♡)そうだよー♡
臣)なんでそんな嬉しそうなんだよw
♡)だって嬉しいでしょー♡
臣)そ?
♡)うんw
  最近お仕事はどうですか?
臣)まぁ、ぼちぼち。
♡)広斗ってなぁに?
臣)まだ覚えてたかw
♡)覚えてるよ!w
臣)まぁ、ざっくり言うとドラマ。
♡)ドラマに出るのっ?!!
臣)うん。
♡)え、え、いつから?何の??
臣)それは秘密ーーー
♡)!!!
臣)つーかお前さ、LIVEいつ来んの?
♡)えっ
臣)初日来るー?
♡)え!福岡??
臣)うん。
  来るならホテルとか
  また全部用意するけど。
♡)えっ!
 
 
遠征とかでパートナーを連れてく時は
毎回HIROさんが全部用意してくれる。
 
それで彼女連れてく人も多いし、
去年は♡も結構ついてきてくれたっけ。
 
 
♡)HIROさんはやっぱり神なの?
臣)あはははw
♡)あ、でも福岡の日は撮影だ…。
臣)マジかーー
♡)行きたかったなぁ…。
臣)仕事ならしゃーない。
♡)しゅん…。
 
 
スケジュールを見た♡は
がっくり落ち込んじゃった。
 
 
臣)ドラマの話も謎に包まれたままやな。
♡)えっ!!
  ……LIVEで何か発表されるの??
臣)……。
♡)やだ!行きたい!見たい!!
臣)ははははw
♡)わーーん!!悔しいよぉ!!
 
 
コンコン。
 
 
料)失礼します。
♡)あっ!!料理長♡
料)久しぶりだな。
♡)はいっ♡
 
 
出たーー!
怖い料理長ーー!
 
え、え、まさかサインじゃないよな??
 
 
料)デザート持ってきたぞ。
♡)えっ
 
 
だよな!!
びびった〜〜〜
 
 
料)ほら。
♡)わぁぁぁぁっっ♡
  すごーーい!!♡
臣)おお……
♡)美味しそうっっ♡
料)ゆっくりしていけよ?
♡)ありがとうございますっ!!
 
 
あ、また笑った。
♡にだけは優しく笑うんだよなーー
 
料理長は俺をチラッと見て
少しだけ頭を下げて出て行った。
 
 
♡)いっただっきまーす♡
臣)豪勢やのぅ…
♡)おいしーーーい♡
臣)俺もいただきますw
♡)おいしい♡ おいしい♡
臣)……。
 
 
幸せそうに食ってんなーー
 
つーかもうデザートか。
 
指輪どうしよう。
 
 
食後に渡そうかとか思ってたけど
こんな店で渡すとか
なんか…恥ずかしすぎる…
 
プロポーズみてぇじゃん!!//
 
 
やっぱり…
家に帰ってから普通に渡そうかな…
 
うん、そうしよう。
 
こんな場所でカッコつけて
ワイン片手に渡すとか俺には無理!!
 
 
♡)どしたのー?
臣)え!?
♡)考えごとー?
臣)いや?別に。
  デザート美味いなーって。
♡)ねっ♡
臣)うん。
 
 
それから会計も済ませて
店の人たちに挨拶をして
俺たちはエレベーターを降りた。
 
 
♡)お腹いっぱーい♡
臣)美味かったな〜〜
♡)うん!
  臣くんごちそうさまでした♡
  ありがとうっ♡
臣)いえいえ。
♡)えへへ♡
 
 
エレベーターが1Fに着いた。
 
 
臣)もう…帰る?
♡)うん!
  ……え??
臣)……。
 
 
帰るって即答されても
帰る家は一緒なんだよなーーー
 
あ〜〜〜〜
 
ほんとあん時の俺、頑張れ!
めげるな!
 
 
♡)どーしたの??
臣)思い出に浸ってた。
♡)何それ〜〜w
臣)ん。
 
 
チュッ
 
 
♡)////
臣)帰りますか。
♡)不意打ちチューされた///
臣)なーに、もっかい?
♡)えっ//
臣)家に帰ったらなー?
♡)////
 
 
 
 
……
 
 
 
 

 
 
 
 
♡)私お風呂洗ってくるー!
臣)あいよーー
  
 
二人で仲良く帰宅後…。
 
 
♡がリビングから出て行った隙に、
俺は指輪を取り出した。
 
 
どうしよう…
どうやって渡そう。
 
 
♡)任務完了です!!
臣)わっ!
 
 
思ったより早く戻ってきた♡に、
慌てて指輪を手の中に隠して
背中にまわすと
 
♡が俺の前に立った。
 
 
臣)な、なに?
♡)抱っこー♡
臣)ああ、はいはいw
♡)いーの?
臣)いーよ?
♡)わーいっ♡
 
 
♡は嬉しそうに俺の膝に乗って
ぎゅっと抱きついてきた。
 
 
♡)臣くんだぁいすき♡
臣)何急にw
♡)急じゃないもんっ
  デートした後だから
  なんかくっつきたくなっちゃったー♡
臣)……。
 
 
うん、渡すなら今だな。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
楽しいデートから帰ってきて
臣くんにぎゅって抱きついて、
ただいま幸せを堪能中…♡♡
 
 
臣)じゃあ目瞑って?
♡)え?
 
 
急になんだろ…?
 
 
♡)はい♡
臣)……。
 
 
チュッ
 
 
言われた通り目を閉じると、
おでこにチューされた。
 
 
♡)////
臣)誰が開けていいって言った?
♡)え…っ
 
 
もう一回、目を閉じると…
 
 
チュッ
 
 
♡)////
臣)だからいちいち開けんなw
 
 
今度はまぶたにキスされた…。
 
 
♡)だって…///
臣)はい、もっかい閉じて。
♡)////
 
 
チュッ
 
 
チュッ
 
 
♡)これ…なぁに?///
 
 
ほっぺや耳に次々キスされて
よくわかんないけど恥ずかしいよぉ///
 
 
チュッ
 
 
最後に唇にキスされて
ほっぺをなでなでされて…
 
私は目を閉じたまま、
臣くんの手をそっと握った。
 
 
♡)////

 
……あ、臣くんが…
私の手を握り返して……、、
 
 
♡)……??
 
 
あれ?
今のって…
 
 
臣)目、開けていーよ?
♡)え…?
臣)……。
 
 
ゆっくり目を開けて、左手を見ると…
 
 
♡)……これ…っ!
臣)出来上がりました。
♡)…っ
 
 
指輪だ……っ
 
わ…わ…、うそ……っ
 
 
♡)…っ///
 
 
たくさんの優しいキスと…
キラキラ輝く薬指のリング。
 
 
嬉しい…っ
 
どうしよう…泣きそう…、、
 
 
♡)臣…くん…、っ
臣)……。
 
 
…あっ!そうだ!!
 
 
♡)臣くんのは?!
臣)……あるけど…。
 
 
そうだよね!
だってこれ、ペアだもん!!
 
 
♡)私はめたい!!
臣)え?w
♡)どこー!!
臣)……ここ。
♡)わぁっっ♡
 
 
臣くんのリングを手のひらに乗せると
私のよりはやっぱり大きくて…
 
 
♡)名前入ってる///
臣)うん。
 
 
リングの内側に
記念日と私の名前が入ってた。
 
 
臣)お前のにも入ってるよ?
♡)////
臣)見ないの?
♡)だって折角臣くんがはめてくれたのに
  外すのもったいないもん///
臣)あほw
  そんなんいくらでもはめてやるわw
♡)ほんと…?
 
 
そう言われて、
薬指にはめてもらった指輪を
そっと外すと…、、


私のリングの内側にも、
ちゃんと臣くんの名前が入ってた。
 
 
♡)『Hiroomi』…///
臣)うん。
♡)////
 
 
嬉しいよぉ…、じーーーん♡
 
 
♡)はめて♡
臣)はいはいw
 
 
臣くんにリングを渡すと
もう一度、私の薬指にはめてくれた。
 
 
♡)わぁぁぁぁ♡
臣)なにw
♡)結婚式みたい!!
 
 
目の前ではめてもらうと
やっぱりジーンとしちゃう…///
 
 
♡)すごいなぁ…♡
臣)……。
♡)臣くんも左手ーー!!
臣)はい。
♡)…ドキドキ///
臣)……。
♡)いーい?
臣)いーよ?
♡)////
 
 
臣くんの左手を握って、
その薬指にゆっくりとリングを通した。
 
 
♡)わ……、、お揃いだぁ…///
臣)だなーーw
♡)わぁぁ…///
 
 
すごい…
すごいよぉっ♡
 
お揃いのリングが光る薬指を
並べてみたり…重ねてみたり…
 
 
♡)わぁぁ♡♡
臣)そんな嬉しい?w
♡)うんっ!!!!
  どうしよう♡♡
臣)ふはっw
♡)臣くーーんっ♡♡
臣)おわっっ
♡)ぎゅーーー♡♡
臣)はいはいw
 
 
臣くんに抱きつくと
また優しく頭を撫でてくれた。
 
 
♡)好きーーっ♡♡
臣)わかったってw
♡)んーーーっ♡♡
 
 
嬉しいよぉっ
大好きだよぉっ
 
 
ピピーーッ、ピピーーッ
 
 
♡)あ!
臣)風呂たまったな。
♡)やだー離れたくないーー
 
 
ぎゅ〜〜〜
 
 
臣)しゃーねぇなーー。
♡)きゃあっっ///
 
 
臣くんは私を抱っこしたまま
お風呂場に行ってお湯を止めた。
 
 
♡)わ、わ、わっ
臣)おとなしくしてろー
♡)////
 
 
そしてまたそのままリビングに戻ってきて
ソファーに座った。
 
ずっと…私を抱っこしたまま…。
 
 
♡)びっくりした…//
臣)離れたくないって言うから。
 
 
そう言って私を見つめる瞳も…
頭を撫でてくれる手のひらも…
 
そのどれもが優しくて…。
 
 
♡)////
 
 
私は臣くんの首に小さくキスをした。
 
 
チュッ…
 
 
♡)大好き…///
臣)……///
♡)ペアリング…、
  本当に本当にありがとう…。
臣)ん。
♡)すっごく…嬉しい…///
 
 
嬉しすぎて…
胸にこみ上げる、「好き」の気持ち。
 
 
♡)ほんとに……
臣)あ〜〜!!泣くな〜〜!!w
♡)だって……
臣)あ〜〜もう!
 
 
ぎゅっ
 
 
♡)ふえぇっ//
臣)泣き虫。
♡)嬉しいんだもん…っ、ふえっ
臣)……。
♡)毎日つけるねっ
臣)ん。
♡)大事にするねっ
臣)ん。
♡)臣くんだいすき…///
臣)……///
 
 
本当に本当に大好き。
 
 
どうしよう…
 
なんか…
 
 
♡)……臣くん…///
臣)んー?
♡)////
臣)??
 
 
どうしよう…
言って…いいのかな?
 
 
でも…、
 
 
臣)どうした?
♡)////
 
 
臣くんが優しく笑って
私の顔を覗き込んできた。
 
 
臣)なーに。
♡)……///
臣)ん?
♡)は、恥ずかしい〜〜っ///
 
 
ぎゅーーーっ
 
 
臣)何がw
♡)わーーんっ///
臣)何だよw
♡)////
 
 
私は恥ずかしさをごまかすように
臣くんぎゅっと抱きついて顔を隠した。
 
 
♡)臣くん…好き…///
臣)…あんまり可愛いと襲うぞ。
♡)えっ!!
  ……テレパシー?!///
臣)は!?
♡)…っ
臣)え…っ、もし…かして…、
♡)////
 
 
臣くんが私の肩をつかんで
また顔を覗き込んできた。
 
 
臣)…っ
♡)見ない…で…///
臣)……///
♡)……///
 
 
恥ずかしいよぉ…///
 
 
臣)ちゃんと言って。
♡)…っ
 
 
「シたい時はちゃんと言って。
 そーゆーの…すげぇ嬉しいから。」
 
 
臣くんの言葉を思い出した。
 
 
♡)…え…っと…///
臣)……。
♡)……///
臣)……。
♡)えっと…///
臣)……。
 
 
どうしよう…
 
でも…
 
やっぱり…
 
 
♡)…襲って…ほし…い…///
臣)…っ
♡)です…///
臣)////
 
 
わ、わ、言っちゃった…
どうしよう!!!
 
 
♡)やっぱりナシー!!///
  わーん!!恥ずかしい!!
臣)ダメ。
♡)んっ!んん…っ///
 
 
私の唇はすぐに塞がれて
ソファーに押し倒された。
 
 
♡)臣…くん…?///
臣)ずるい…お前ほんと…///
♡)お風呂…は?
臣)あとでいい、そんなん。///
♡)あっ、…ん…んっ///
 
 
指を絡ませて繋いだ二人の手には
お揃いの指輪。
 
 
臣くん…
大好きだよ…。
 
 
すっごく嬉しくて
大好きが溢れてきて
 
言葉じゃ足りなくて…
触れたくなったの。
 
 
いっぱいいっぱいありがとう…
ずっと大好き…。
 
 
 
 
 
 
 
ーendー

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