[331]我慢できない

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スリスリスリ…
 
 
ん…?
 
 
スリスリスリ…
 
 
なんだなんだ…?
 
 
ゆっくり眠りの世界が
遠ざかっていくと…
♡が俺に可愛くすり寄ってる気配がして。
 
 
スリスリスリ…
 
 
ぷふっ…w
可愛いなぁ、もう。
どんだけスリスリしてんだよ。
 
ほんと俺のこと大好きなんだからー
 
 
……ああ、
裸でくっついてんのって
やっぱ気持ちいいなぁーー。
 
 
ん…?
 
 
もぞもぞもぞ…
 
 
……あれ?
 
 
もぞもぞもぞ…
 
 
なんか♡が布団の中に潜っていったぞ…?
 
 
……ちぅ…
 
 
ん…?
 
 
ちゅっ、……ちゅ…っ
 
 
臣)…っ///
 
 
え…?
なんか俺、キスされてない…?
 
肌に感じる柔らかい唇の感触に
眠気が一気に吹き飛んで、
頭がハッキリしてきた。
 
 
♡)……はぁ、///
 
 
布団の中から時折聞こえる
♡の色っぽい吐息が、なんかエロくて。
 
 
臣)////
 
 
俺は今、何をされてるんでしょう?
 
……あ、ちょっ///
 
 
触れられたり、キスされたり、
♡が可愛いことばっかしてくるもんだから
あっという間に反応した俺の身体。
 
 
♡)……あ…れ…?///
 
 
ゆっくりと布団から這い出てきた♡と
バチッと目が合った。
 
 
♡)起き…てる…///
臣)何してんだよお前は///
♡)おっきく…なった…///
臣)そりゃなるよ!///
 
 
♡は恥ずかしそうに
でも少し嬉しそうに、
俺にぎゅっと抱きついてきた。
 
 
臣)朝からエロ娘///
♡)……(こくん)///
臣)え?///
 
 
「こくん」ってなんだよ!
どういう意味!?///
 
 
♡)もっと…して…いい…?///
臣)え!?///
 
 
わ、わ、何そのエロい目は。
そんな可愛く甘えるように俺を見て
一体どうしたいんだよ!///
 
 
♡)臣くんは…誰の…?///
臣)…っ
 
 
何それ。
昨日の俺の真似?
 
 
臣)……お前の。
♡)////
 
 
俺がそう答えると、
♡は嬉しそうに笑って
また可愛く抱きついてきた。
 
 
♡)臣くん、大好き///
臣)////
 
 
可愛いな…
朝から何、ほんと。
 
もうなんかギンギンなんですけど。
どうすんだよ。
 
 
♡)しても…いい…?///
臣)……わ、ちょ、待った!///
 
 
また潜っていこうとする♡を止めて
ドサッと仰向けにさせた。
 
 
♡)あれ…///
臣)////
 
 
体勢が逆転して
俺に見下ろされてることに
♡は不思議そうに目をパチパチさせてる。
 
 
臣)……したい…の?///
♡)……(こくん)///
 
 
素直じゃん、可愛いな!もう!///
 
 
臣)どうした?珍しいじゃん…。
♡)…、あっ…///
臣)昨夜あんなにしてやったのに
  足りねぇの?w
♡)////
 
 
俺がニヤッと笑うと
♡は顔を真っ赤にさせて。
 
 
♡)臣くんの…せいだもん…///
臣)何が?
♡)……思い出したら…
  身体が…熱く…なっちゃって…
臣)…っ
♡)我慢…できなくなっちゃった…///
臣)////
 
 
何それ何それ何それ!
クッソ可愛いなオイ!!!///
 
 
臣)だからまだ寝てる俺に
  勝手にエロいことしてたんだ?w
♡)チューした…だけだもん…///
 
 
あああ〜〜〜
ほんと可愛い。
 
 
臣)その気にさせた責任取れよ?
♡)////
 
 
素直な告白通り、
♡の身体はもう熱くとろけてて。
 
 
こうしてたまに
♡の方から俺を欲しがってくれると
俺はもう嬉しくて、たまんない。
 
嬉しすぎて、興奮して、
わけがわかんなくなって。
 
 
身体が溶け合えば、
その気持ち良さに目眩がして、
余計にわけがわからなくなる。
 
 
ただただ、気持ちいい。
 
死ぬほど気持ちいい。
 
 
♡を愛おしいって想う気持ちしかなくなって
あとはただひたすら、快感に溺れるだけ。
 
 
 
 
……
 
 
 

 
 
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
臣)はぁ…、ほんとかわい…///
♡)////
臣)……大好き///
♡)////
 
 
満足したように私を抱きしめる臣くんは
一向に私を離してくれる気配がありません。
 
 
♡)そろそろ…起きないと…
臣)はぁ、ほんとたまんね…///
♡)臣くん…そろそろ…
臣)もうずっとこうしてたい///
 
 
ダメだ、全然聞いてない。
 
ずっとこうしてたいのは
私も一緒なんだけど…
 
このままじゃ甘々すぎて溶けちゃいそう。
 
 
臣)はぁ、ヤバイ…///
♡)…っ
臣)なんかお前のせいで朝からヤバイわ。
♡)え…?
臣)好きすぎて離れたくないんだけど。
  どうしよう。
♡)////
 
 
そう言って私をぎゅーってしてくれる
臣くんの腕から…
私だって、本当は離れたくない。
 
 
♡)大好きだよぅ…///
 
 
ぎゅぅぅぅ…
 
 
♡)臣くん…///
 
 
ぎゅぅぅぅ…
 
 
臣)ちょ、そんな可愛く
  しがみついてくんな!///
  ほんとずるいなお前は。
♡)だって…大好きなんだもん…
  大好きすぎるんだもん…どうしよう…
臣)……///
 
 
私たちはめいっぱい抱きしめ合って…
 
ふと顔を上げて目が合うと、
なんだか照れくさくなって
思わず二人で笑っちゃった。
 
 
臣)俺たちは朝から何してんだろな…w
♡)うん…w
臣)大好き大好き言い合って
  離れたくない〜〜って
  ぎゅむぎゅむし合って…
♡)うん…w
臣)完全なるバカップル!!
♡)あはははっ♡
臣)バカップルばんざーいw
♡)きゃっ、くすぐったいw
  あはははっ♡
臣)ははははw
 
 
あーあ、もう…幸せだなぁ…♡♡
 
 
 
……
 
 

 
 
 
臣)あれ、ピンクのにゃんこ
  やっと届いたの!?
♡)あ、うんっ!
 
 
朝の支度をしながら着替えてると
臣くんが仲良く並んでるにゃんこに
手を伸ばした。
 
 
♡)昨日届いたんだよー♡
臣)全然気付かなかった。
  じゃあ見られてたんだ。
♡)え、何を?
臣)昨日のH。
♡)えっ!
臣)お前がメロメロになって
  立てなくなっちゃって…
♡)言わなくていいよ!!///
臣)てかさっきのも見られてたんじゃん。
♡)……にゃんこはきっと寝てたよ///
臣)いいや!
  二人で目ギンギンにさせて
  見てたはずだ!!
♡)ちょっと!!w
  この子たちはそんなエッチじゃ
  ありません!///
 
 
私は臣くんからにゃんこを取り上げた。
 
 
♡)ね、ピンクも可愛いでしょ?
臣)……うん。
♡)彼女ができて良かったね、にゃんこ♡
臣)でもお前の社員旅行には
  結局間に合わなかったなw
♡)え?
臣)ほら、ピンクの方は
  お前がいない間、
  俺が抱っこするって言ってたのに。
  社員旅行先週だったじゃん。
♡)あ、ほんとだ。
 
 
そう言って臣くんが
ピンクのにゃんこを抱きしめると
可愛くにゃーって鳴き声がした。
 
 
臣)こいつも鳴くんだなw
♡)そうだよーw
  ……あ、そういえば!
臣)ん?
♡)今日中ににゃんこの紹介を
  しないといけないんだった!
臣)あ、そうなの?
♡)うん、そういう約束なの!
  写真撮らなくっちゃ!
臣)じゃあ撮ってやろっか?今。
♡)えっ…
 
 
……ついさっきまで
いっぱいエッチなことしてた
このベッドで撮るのはなんか恥ずかしい…///
 
 
♡)あっちで…撮る…///
臣)はいはいw
 
 
それから二人でリビングに移動して
私は白いにゃんことピンクのにゃんこを
両方抱っこして、写真を撮ってもらった。
 
 
♡)かわいーい?♡
臣)ん?お前?可愛いよ?
♡)違うよ!//
  にゃんこだよ!
臣)は?こいつらは顔変わんねぇだろw
♡)変わるよぉ!
  角度で違うんだから!
  ちゃんと可愛く撮ってあげて!
臣)はぁ?
  んなもんわかんねーよ!w
♡)もぉ〜〜〜
 
 
何枚か撮ってもらった写真を見てみると…
 
 
♡)ほら、これー!
  この角度だとにゃんこどっちも可愛い♡
臣)ええー?w
 
 
臣くんにはわからないのか、
呆れたように笑ってる。
 
 
臣)俺はお前が一番可愛い♡
 
 
最後にはそんなことを言って
また私をぎゅーっと抱きしめて。
 
 
♡)////
 
 
もう、大好き///
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
朝飯を食い終えてソファーでまったりしてると
出社準備を終えた♡が
隣にちょこんと座ってきた。
 
 
臣)どうした?
♡)あと5分でおうち出ます。
臣)おう。
♡)だから5分間、ぴとってしててもいい?
臣)////
 
 
可愛いなーーーーーー。
 
 
臣)なんなら5分間、
  おっぱいもみもみでもいいけど。
♡)……何言ってるの?
 
 
冷たいなーーーーーー。
 
 
♡)あ、なぁに?これ。
臣)最近みんなからもらったCDたち。
♡)あ、これはDANCE EARTH PARTY?
臣)うん、Shizukaちゃんがくれた。
♡)『DREAMERS’ PARADISE』かぁ。
  今回は隆二くんいないの?
臣)うん。隆二は前回だけ。特別参加。
♡)そっかぁ。
 
 
てか隆二の話なんかいいんだよ!
 
 
臣)おっぱいは…?
♡)……まだ言ってるの…?
 
 
冷たいなーーーーーー。
 
 
♡)……チューは…?
臣)えっ…
♡)チューなら…したいなぁ…///
臣)////
 
 
可愛いなーーーーーー。
 
 
♡)ちゅーー♡
臣)ぷはっw
♡)ちゅ、ちゅ、ちゅー♡
臣)ちゅーーー♡
♡)きゃはっ、くすぐったいw
臣)ちゅ〜〜〜♡
♡)ちゅーっ!
臣)あはははっw
 
 
俺たちはアホみたいにイチャイチャして
そんなことしてたら
5分なんてあっという間で。
 
 
♡)じゃあ行ってきます♡
臣)ん、行ってらっしゃい♡
♡)ちゅーー♡
臣)はいはい♡
 
 
最後に行ってらっしゃいのチューをして
俺は部屋に戻ってきた。
 
 
臣)さて。
 
 
まだ時間もあるし、
音楽を聴きながらごーろごろ。
 
あ、この新譜めちゃめちゃかっけーな。
日本じゃまだ流行んなそうだけど。
 
あ、ここからこう来る?
すげぇ音のハズし方。ずりーなー。
 
 
臣)これプレイリストにしよーっと♪
 
 
お気に入りの音楽を流しながら
ポチポチとエゴサしてたら…
 
 
臣)……げっ。
 
 
最悪なんですけど…。
 
 
臣)マジかよ…、はぁ〜〜〜。
 
 
昨日のパーティーに
おっぱいも来てたせいで、
またファンが炎上してるんですけど…。
 
 
『臣とC一緒に行ったのかな?
 やっぱりまだ付き合ってんの?😢』
 
『臣とCが二人でいるとこ見たって
 知り合いが言ってる😱
 仲良く二人で話してたって😱』
 
『臣とC二人で腕組んで
 ラブラブだったってほんと?
 もう死にたい…😭😭』
 
 
どこでどうやったら
こんなガセネタが広まるんだ…。
ほんと勘弁してくれ…。
 
 
……♡は何か書かれてないのかな?
 
ポチポチポチ…、、
 
 
『姫のお母さん美人すぎ!😳💕💕
 こんなお母さん羨ましい〜〜』
 
『姫とお母さんのツーショット
 どう頑張っても親子に見えない…
 若すぎる…美しい…✨✨』
 
『お母さんがこんな美人だから
 姫もこんな可愛いんだ…
 いいなぁ…😭💕』
 
 
♡の方はレイコさんのことばっかりだ。
 
まぁ確かに親子には見えないよなぁ。
ほんと綺麗だもんなぁ、レイコさん。
 
 
臣)はぁぁぁ……。
 
 
ずっとこのままCと付き合ってると思われんの
ほんとやだなーーーー。
 
でもほんとの相手は♡ですなんて
公表できるわけもないし…。
 
 
………もう、げんなり。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
課)よーし、じゃあ議題は以上かな?
  …あ、そーだ、忘れてた!
  来月の忘年会の実行委員、
  各部から一人出すんだよ。
  誰かやんない?
M)そっかー、もうそんな時期なんですねー
K)ほんと一年早いなー。
原)僕で良ければやらせてください。
課)おお、じゃあ決まりでいいかな?
先)お願いしまーす。
♡)……。
 
 
原くんってば…
仕事もテキパキこなしちゃう上に
実行委員にまで進んで立候補するなんて
本当に偉いなぁ…。
 
 
K)じゃあ原くん、
  午後は一緒にアポ回りね!
原)はい、よろしくお願いします!
K)あー、腹減った。
  ランチ行こランチ。
♡)うんっ。
M)忘年会の出し物、何にしますー?
K)また出んの?w
M)先輩とKさんはマストですよ!
K)はいはいw
 
 
そんな話をしながら
今日は3人でランチに出かけた。
 
 
K)正直、前回のイニミニで
  やりきった感あるんだよな〜
♡)……わかる。
M)あれはほんと達成感ありましたよね♡
  練習も頑張ったしー♪
K)何やるー?
  アイドルも飽きたし、
  ジャニーズももう定番だし、
  三代目もやっちゃったし、
  もうアイディアが…
♡)うーん、そうなんだよねぇ。
M)でも先輩とKさんが参加できるのは
  あと忘年会と新年会しかないんだから
  絶対出なきゃダメですよ!
♡)そっか…、あと2回かぁ。
 
 
そう考えると少し寂しいな。
 
 
K)でもアイディアが底尽きた!
M)考えればいくらでも出てきますよぉ〜
♡)うーん、うーん……
M)あ、じゃあアニソンとか!
♡)アニソン!新しい!
M)あとはー、演歌とか!
K)演歌!いいじゃん、面白い!w
M)みんなで着物着てぇ〜
♡)わぁ、着た〜〜い!
M)じゃあ決まりーーー♡
K)さすがM…、なんでも思いつくな…w
M)ふっふふーー♡
 
 
Mちゃんは満足そうににんまり顔。
 
 
♡)でも着物なんて持ってないや…
  どうしよう。
K)あたしもない。
M)うちにたくさんありますよーー
  あ、実家ですけど。
♡)着物がたくさんあるの?
M)はい、母のですけど。
  仕事で着るから。
K)そっか、ママさんなんだもんね。
M)はい。毎日着てますよー。
  言えばいくらでも貸してくれます。
♡)すごーい!
 
 
着物でお仕事なんてカッコイイなぁ。
 
 
M)あ、でも…
  全員着付けするのは大変だから
  それなら浴衣の方がいいですかね?
♡)あ、そっか!
  確かに浴衣の方がお手軽かも!
K)じゃあ浴衣にしよーぜい♪
M)よーし!
  あとは参加者を募るだけだーー!
K)演歌だもんなー誰かいるかなー
♡)あ!加奈子さんは?
K)え、鬼山さん!?
♡)うん!前に演歌好きって
  言ってた気がする。
M)おおお…なんだか大穴ですね。
  鬼山さんをめっちゃ変身させて
  ステージに上げたい。
K)おお、それ面白い!
M)腕がなる〜〜〜〜!!w
 
 
Mちゃんはなんだか張り切った様子で
るんるんしてる。
 
 
K)てかさー、話は変わるけど…
  あんた最近合コン行ってなくない?
M)えっ…
♡)あ、そういえば…
 
 
特にこの時期はいつもなら
「クリスマスまでにー!」
って合コンラッシュなはずなのに…
 
 
♡)もしかして…
  私の仕事で忙しいせい?
  ごめんね、
M)違いますよぉ!
♡)…っ
M)そんなんじゃないです!
♡)ほんと…?
M)合コンとか…
  そういうのはもうやめようかなぁって…。
♡)えっ!
K)うそ!合コン大好き人間のくせに?!
M)別に大好きなわけじゃ…w
  私どんなイメージですかw
K)合コン行きまくって
  男食い散らかしてるイメージ!
♡)こらーー!Kちゃん!!
K)だって。
M)いや、いいんですけど…
  そうですよね、
  私ってそんなんでしたよねw
 
 
Mちゃんは苦笑いをして
オレンジジュースに口をつけた。
 
 
K)なんでやめたの?飽きたの?
M)……別に…、秘密です。
K)秘密ー?!
  なんじゃそりゃ!!
♡)好きな人が…出来たとか?
M)で、できてません!!!///
♡)…っ
 
 
じゃあどうしてやめたんだろう。
 
でも秘密って言われちゃったし…
むむむむむ…。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
臣)ねぇマキさん、
  カッコ良くしてーー。
マ)あら、何?急に。
  そんな可愛く甘えちゃって。
臣)いや別に甘えたわけじゃ…w
N)お前はいつも甘えてんねん。
  この根っから甘えんぼがー!
臣)はぁ?!
N)って、健二郎がいないから
  健二郎っぽく言ってみた。
岩)あはははw
 
 
今日はこれから恵比寿で
『MTV VMAJ 2015』のパーティー。
 
俺らはイニミニでノミネートされてて。
 
なのに健ちゃんは
ハイローのドラマ撮影が押しすぎてて、
今日は欠席。
 
 
直)健二郎残念だなー。
E)残念すぎる。
N)あれでしょ?
  撮影現場にファンが来すぎちゃって
  スケジュール押してるんでしょ?
隆)あ、そういうことなんすか?
岩)うん。
  放送に間に合わないって
  みんな必死に撮ってる。
臣)マジか…。
 
 
折角のパーティーなのになー。
 
 
マ)ねぇ登坂くん、
  カッコ良くってどんな感じ?
臣)……。
 
 
隆二よりカッコ良くしてくれれば
なんでもいいです。
 
 
臣)♡が好きそうな感じ。
マ)♡ちゃんの趣味知らないわよ!w
N)臣ちゃんどないしてん。
  前からアホやとは思ってたけど…
E)またなりきり健さんやってる!w
マ)♡ちゃんならどんな登坂くんでも
  カッコイイって喜ぶと思うけど…
N)せやでせやで。
  二人揃ってアホなんやから。
臣)はぁ?!
N)バカップルの見本のくせに。
臣)……。
 
 
それは否定できない。
てかほんとに健ちゃんみたい。
 
 
マ)ふっふっふ、
  じゃあちょっと色っぽく
  仕上げちゃおっかなー♡
臣)お願いしまーす。
 
 
もう♡がメロメロになるくらい
色っぽい感じでお願いしまーす。
 
臣くん、Hしたくて我慢できないのー!
って♡が言ってくるくらいのやつで
お願いしまーす。
 
 
臣)……。
 
 
でも今朝の♡、ほんと可愛かったなぁ///
 
 
「……思い出したら…
 身体が…熱く…なっちゃって…
 我慢…できなくなっちゃった…///」
 
「もっと…して…いい…?///」
 
 
臣)////
 
 
か〜わ〜い〜いぃぃ〜〜〜!!
 
ああ、思い出しただけでたまらん。
 
 
N)何ニヤニヤしとんねん、このど変態が。
臣)うん、俺は変態だ。
岩)認めた!!w
直)てかもう健二郎のマネはスルーなの?w
臣)男が変態じゃないと国は栄えない。
隆)いきなり話の規模がデカいなw
 
 
それから19時になってイベントが始まって。
今回のホストはVERBALさん。
 
スムーズに進行が進んでいく中で、
俺たちは最終的に
『最優秀ビデオ賞』を
受賞することができた。
 
 
N)やっぱイニミニはカッコイイよなぁ〜
岩)シンプルだもんなぁ〜
E)最優秀賞かぁ〜〜へへへw
臣)やったぜ〜〜w
 
 
控え室に戻ってきた俺たちは
みんなでハイタッチをして
記念写真を撮って。
 
 
岩)臣さんもエロく仕上げてもらった甲斐
  あったねーw
隆)何それ!w
  臣の今日のテーマ、エロなの?w
N)せやで!こんな胸元はだけさせて!
E)また健さんだw
 
 
俺の胸をピシピシ叩くNAOTOさんから
回れ右をして逃げた。
 
 
N)さて、打ち上げ行きますかー!
E)イエーイ!
隆)飲むぞ飲むぞ〜♪
岩)インスタあげよーっと♪
直)おお、さすが岩ちゃんw
臣)俺もあげよ。
  ってか♡にメールしよ。
N)出たぁ〜〜!彼氏バカ!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
今日は久々に会社の後に撮影が入ってて。
 
全部撮り終えて控え室に戻ると
Mちゃんが肩をマッサージしてくれた。
 
 
M)お疲れ様です♡
♡)じーーん、ありがとう///
M)今日の撮影はセクシーでしたねぇ♡
♡)えっ!ほんと?
M)はい。
  いつもは可愛いけど
  今日は衣装も衣装だし、
  すっごく色っぽかったですよ〜〜♡
  今着てるワンピースが
  一番セクシーでした♡
♡)…っ
 
 
そんなこと言われたら、
これ欲しくなっちゃう…。
 
 
女)あらあら?お買い上げしちゃう?w
♡)はっ///
 
 
スタイリストさんに聞かれてた。
 
 
女)それすごく似合ってるわよぉ〜♡
♡)……///
女)まぁ姫ちゃんはいつもなんでも
  似合ってるんだけどねw
  そのワンピースはきっと彼氏も
  ドキッとしちゃうんじゃないかなー♡
 
 
臣くんも…ドキッと…?
 
 
♡)買います!!///
女)どうも〜〜〜w
M)あはははw
女)じゃあそのまま着てっちゃう?
♡)あ、そうしようかな…
  そしたら着替えなくて済むし。
女)了解でーすw
 
 
もともと着てた服はバッグにしまって。
 
履いてきた靴も
たまたまワンピースに合う感じ♡
 
 
♡)えへへ♡
 
 
今度デートの時はこれ着ようっと♡
 
 
M)じゃあ行きますか。
♡)うん!
M)お疲れさまでーす。
♡)ありがとうございましたー!
 
 
スタッフさん達に挨拶をして、
控え室を出て。
 
Mちゃんと一緒に
駅まで歩いてたんだけど、
Mちゃんは誰かが迎えに来たみたいで
途中で別れて一人になった。
 
 
電話の感じ、男の人っぽかったけど…
好きな人ではないんだよね?
 
好きな人は出来てないって
全力で否定してたし…、、
 
あ!じゃあもしかして…
「気になる人」とかなのかな…?
 
 
Mちゃんが自分からあまり話さないなんて
初めてな気がする。
 
 
……なんて考えながら
ふと携帯を開くと、
臣くんから連絡が来てた。
 
VMAJのパーティーが無事終わって
イニミニが最優秀賞取れたよって報告と、
みんなで打ち上げしてるから
来れたらおいでって内容だった。
 
 
♡)すごーい!♡
 
 
最優秀賞取れたんだーー!♡
 
そうだよね、だってイニミニは
三代目のMVの中でも
ダントツにカッコイイもんっ!!♡♡
 
えへへ、私まで嬉しいなぁ♡♡
 
 
♡)……あ、インスタも見てみよっと♪
 
 
一人で歩きながらポチポチしてると…
 
 
♡)はうっ?!///
 
 

 

 

 
 
岩ちゃんのインスタも
臣くんのインスタも…
 
臣くんがカッコ良すぎて、
思わず変な声が出ちゃった…!!
 
 
♡)何これ……///
 
 
すっごくすっごくすっっごーーーく
カッコイイんだけどぉぉぉぉ!!!///
 
 
♡)どうしよう…///
 
 
今すぐ抱きつきたい。
 
 
臣くんってばどうしてこんなカッコイイの!
ずるいよ!もぉっ!!///
 
 
私はその後、
電車に乗ってる間も
教えてもらったお店に向かう間も
ずっとずーーっと
この臣くんに見惚れてた。
 
ぽわわわん……////
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
賞をもらえたことが嬉しくて
俺たちはテンション高く
ハイペースで飲んでて。
 
♡早く来ないかなー
なんて思って携帯を見れば
ちょうど着信が来た。
 
 
臣)へへへ、ちょっと電話出てきまーすw
N)出たー!♡ちゃんだろー!
  この彼氏バカー!
臣)いや、電話出るだけだしw
隆)彼氏バカー!
臣)うっせーよ!w
岩)彼氏バカー!
臣)お前らもな!w
 
 
みんないい酔っ払い。
 
店の外に出ると、廊下が暗くて。
 
 
臣)あれ?こんなところから来たっけ?
 
 
やべぇ。俺も酔っ払いだ。
 
 
臣)とりあえず電話出よ。
 
 
軽く迷子になりながら
非常階段のドアを開けると
涼しい夜風が火照った頬に気持ち良かった。
 
 
臣『もしもし?』
♡『あ、臣くーーん。
  えっとね、近くに着いたはずなんだけど
  ビルが見つけられなくて。』
臣『……可愛いなぁ。』
♡『え?』
臣『声可愛い。』
♡『はい??』
臣『俺さぁ、お前の声好き…。』
♡『……臣くん、酔ってるの?』
臣『酔ってません!』
♡『……絶対酔ってるでしょ…。』
 
 
なんで電話だけでバレんの?!
 
 
臣『それで?
  迷子の子猫ちゃんはどこにいるって?』
♡『えっと、黄色い大きな看板とか
  緑のネオンがあって…』
臣『ん?』
 
 
そう言われて下を見下ろすと、
キョロキョロしてる子猫ちゃんはっけーん!
 
 
臣『いたーー♡』
♡『え!?』
臣『見つけたーー♡』
♡『え、どこぉ!?』
臣『上見てみ?』
♡『え?え?』
臣『ぶくくくw
  こっちだって、こっち!』
♡『あっ!』
 
 
大きく手を振ってやると
やっと俺を見つけた♡が
にこぉっと笑ったのが見えた。
 
へへ、かわい♡
 
 
臣『そのまま階段のぼってこいよ。』
♡『え、これ?
  ここから入っていいの?』
臣『いいじゃん、繋がってんだし。
  のぼってきたら俺いるよ?』
♡『それは見えてるけど…』
臣『早くおいでー♡』
♡『はーい。』
 
 
♡はそのまま電話を切って
カツンカツンとヒールの音が
ゆっくり下から近付いてくる。
 
ああ、なんかこの音、心地いいなぁ…
なんて目を閉じてたら…
 
 
♡)へへ、着いたぁーー♡
 
 
あっという間に可愛い♡が目の前にいた。
 
 
臣)あああ〜〜〜かわいっ♡
 
 
むぎゅっ!!!
 
 
♡)ちょ、ちょ、臣くん?!///
  いきなりどうしたの!?
臣)別にいきなりじゃねーし。
 
 
早くこうしたかったんだもん。
 
 
♡)見えちゃうよ!///
臣)誰もこんなビルのこんな非常階段
  見てねーよw
♡)でも…っ
臣)いいからっ!
 
 
俺はそのまま♡をむぎゅーっと閉じ込めた。
 
 
♡)臣くん…、やっぱり酔ってる…。
臣)んー?♡
♡)そろそろ離してよぉ…///
臣)なんだよぉ〜〜
 
 
♡の細い肩を掴んで、距離を空けると…
 
 
♡)…っ///
 
 
俺をじっと見つめた♡は
なんだか照れたようにもじもじし始めた。
 
 
臣)なに?
♡)……なんでも…ない///
臣)なんだよ。言えよ。
♡)////
 
 
ジリジリと詰め寄ると、
♡は俺の服をきゅっと掴んで…
 
 
♡)やっぱり今日の臣くん…
  すっごくカッコイイ…///
 
 
ぽわーんとした表情でそんなことを呟いた。
 
 
臣)は??
 
 
いきなりの言葉に、拍子抜けして。
 
 
♡)来る前にね?
  インスタで写真見たんだけど…
  臣くんすっごくカッコいいから
  どうしようって思ってたの///
臣)…っ
 
 
……何それ。
かわいーーーー。
 
 
臣)…どうしようって、何が?w
♡)…っ///
 
 
思わずニヤけそうになって
♡の顔をこっちに向かせると、
♡はまた恥ずかしそうに目を逸らした。
 
 
♡)……ドキドキするから、
  どうしよう…って、///
 
 
……可愛い!!
可愛いんですけど!!!
 
 
臣)今日は誰が一番カッコ良かった?
♡)え…?
臣)また隆二?
♡)…っ、どうして隆二くん?
  臣くんだよ…?
  臣くんが一番カッコイイもん///
 
 
よっしゃーーー!!
 
マキさんありがとう!!
感謝します!!
 
 
♡)てゆーか…ごめん、隆二くん見てないや。
  臣くんがカッコ良すぎて
  臣くんしか見てなかった…///
 
 
よっしゃーーー!!
100点満点〜〜〜!!!
 
 
……ん?
ちょっと待てよ?
 
俺をカッコイイって
褒めてくれんのは嬉しいけど…
 
今日のこいつも何かいつもと違くね?
 
 
臣)……何このエロい服。
 
 
ピラッとジャケットをめくると、
すげぇエロいんですけど、中身。
 
 
♡)エロいって言わないで!///
  「セクシー」って言ってよぉ〜!
臣)……。
 
 
それはどっちでもいいんだけどさ。
 
 
臣)こんな格好で…
  なに?俺のこと誘惑しに来たの?
♡)…っ///
 
 
細い首筋に唇を寄せたら、
♡はぴくんと身体を反らせた。
 
……マジでエロいんだけど。
何この服。
 
 
臣)はぁ、たまんねぇ…///
♡)きゃっ///
 
 
♡をもう一度、腕の中に抱きしめて。
 
さすがにここはないよなって思って
中へのドアを開けた。
 
 
相変わらず薄暗い廊下。
 
どっか…
誰も来ないとこ、ないかな。
 
 
♡)臣くん…?
臣)ん…?
♡)お店、あっちじゃないの…?
臣)そうだよ…?
 
 
でもそっち行ったら、キス出来ねぇじゃん。
 
 
♡)どこ行くの…?
臣)お前がしてほしいこと、出来る場所。
♡)えっ?……、え?///
 
 
……あ、見つけた。
 
高級ワインの箱が山積みになってて、
誰も来なそうな死角。
 
使われてない場所なのか
黒くて厚いカーテンで仕切られてる。
 
 
♡)お店…行こうよぉ…///
臣)ダメ。
 
 
その言葉と同時に、♡の唇を奪った。
 
途端に押し寄せる気持ち良さに
身体が一気に興奮して、熱くなる。
 
 
柔らかい…
 
気持ちいい…
 
可愛い…
 
好きだ…
 
好きだ…
 
ヤバイ…
 
可愛い…
 
気持ち良すぎる…
 
 
頭の中はもうそんな短絡的思考の繰り返しで…
ただただ、深いキスに溺れるだけ。
 
 
♡)…お…みく…んっ、///
臣)…っ
 
 
二人の吐息が散々絡まり合うと、
これ以上はダメと言いたげに
必死に抵抗しようとする♡だけど…
その身体はもう力が入らなくなってて
立てなくなりかけなのが、よくわかる。
 
昨夜と同じだ。
 
 
臣)♡……、
♡)////
 
 
気付けば酔ってる俺と同じくらい火照ってる
♡の頬を、そっと両手で包んだ。
 
 
臣)……ほんと可愛い…。
♡)////
 
 
なんでこんな可愛いんだろ…。
 
 
臣)…好きだよ。
♡)////
臣)すげぇ好き、ほんとに。
♡)////
臣)…好きすぎて、ヤバイ…。
♡)////
 
 
♡は潤んだ瞳でうっとりと俺を見つめてて…
その瞳を見てるだけで、
俺は吸い込まれそう。
 
 
臣)キスだけじゃ止まんない…
  助けて…、
♡)…あっ、///
臣)お前…可愛すぎんだもん……
♡)……ん、っ///
 
 
触れる肌は、
呆れるくらい、柔らかくて気持ちいい。
 
 
♡)ゃ、っ…ん、っ///
臣)声、ダメ。
♡)…っ
臣)我慢して…?
♡)////
 
 
こんな可愛い声、
俺以外の奴に死んでも聞かせたくない。
 
 
♡)……あっ///
 
 
♡はぴくんと震えて、俺にしがみつく。
 
 
♡)ん…、っ…///
 
 
……ああ、気持ちいいほどに、とろけてる。
 
 
♡)…だ…め…、声…出ちゃう…っ///
臣)////
 
 
泣きそうになりながらそんなこと言って
俺にすがってくる♡に
俺は一層、興奮が高まって。
 
だって…
気持ち良すぎるって言ってるみたいで
死にそうなくらい可愛い。
 
 
臣)我慢できないの…?
♡)……(こくん)///
臣)塞いでてやろっか…?
♡)……(こくん)///
 
 
キスで声を抑え込んで
隙間なく抱き合った瞬間…、
 
♡が堪えきれないような声を上げて
また俺にしがみついた。
 
 
……はぁ、気持ちいい。
死にそう…。
 
 
臣)……声、ダメって…言ったじゃん…。
♡)だ…って…///
 
 
繋がった感覚に酔いしれながら、
静かに目を閉じた。
 
 
臣)我慢できないなら…やめよっか…?
♡)…っ
 
 
ここまでしといて、
そんなん絶対無理なんだけど。
 
こんなとこで
こんなことされてる♡が可愛くて
ついつい言っちゃった意地悪。
 
 
♡)や…だぁ……っ
 
 
うわ……可愛い声…///
 
 
こんなぎゅってされたら…
もっと甘えてほしくなって、
たまらなくなる。
 
 
臣)やなの…?
♡)……(こくん)///
臣)こんなとこなのに…
  欲しいんだ…?
♡)////
 
 
♡はイヤイヤってしながら
俺の肩に顔を擦りつけてきて…
 
 
♡)意地悪…言わないでぇ…///
 
 
泣きそうな、可愛い声。
ほんとたまんない。
 
 
臣)欲しい…?
♡)……(こくん)///
臣)言って…?
♡)////
 
 
密着してる身体が
ジリジリと焦れるように…
その熱を高めていく。
 
 
♡)……し…て…?///
臣)…っ///
 
 
とびっきり甘えた声に、
身体がドクドク脈打って…
 
……爆発しそう。
 
 
♡)…っ、我慢…できないよぉ…///
臣)////
 
 
♡が可愛くて可愛くて、
ほんと死にそう、俺…。
 
 
……それからの俺たちは
もうわけがわかんないくらい、無我夢中で。
 
 
気持ち良すぎて意識が飛びそうな中、
俺、そのうち…
♡のこと好きすぎて死ぬんじゃないかな…
 
なんて思った俺は
 
酒に酔ってるのか、♡に酔ってるのか、
もうわかんなくて。
 
 
でもそんなの、どうでもいい。
 
 
俺たちは、ただ、ただ、ひたすらに…
……熱く濡れて、求め合った。
 
 
 
 
 
 
ーendー

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