[315]熱い涙(岩&◇Side)

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ほんと人前だと「ツン」ばっかりの俺の彼女。
 
 
まぁ人前でデレデレされんのも
そんな好きじゃないけど…
 
◇に至っては、
もう少し可愛げあったっていいじゃん!
って思うくらい、人前だと俺に冷たい。
 
そのくせちょっとした隙に
可愛い一面を覗かせてきたりして
俺を見事に転がすツンデレっぷりには感服!
 
 
岩)鍋しまっちゃっていい?
◇)うん、ありがと♡
 
 
臣さんちから帰ってきて
酔っ払いの◇はニコニコご機嫌。
 
 
帰り際、Jって奴と
それはそれは嬉しそぉ〜〜に話してたのが
相当気に入らないけど…
 
だからって嫉妬に任せて
玄関でヤッちゃうような俺ではありません。
成長したでしょ?
 
 
でもしっかりとお仕置きはさせてもらいます。
 
 
◇)今日みんなもいたけど
  久々に剛典と一緒に晩御飯食べれて
  嬉しかったなぁ♡
 
 
ほら、二人だとこんなに可愛いんですよ、
うちの彼女。
 
 
岩)嬉しかった?
◇)うん♡
 
 
ほら、こんな可愛く抱きついてきちゃって。
 
 
◇)剛典だいすきー♡
岩)////
 
 
酔ってるからか
いつものデレよりさらにデレだな。
 
可愛いぞこの野郎///
 
 
◇)結構飲んじゃったから
  今日はシャワーにしようかな…
  剛典入りたかったら用意してくるよー♡
岩)いや、お前入んないなら
  俺もシャワーでいいよ。
◇)そっか、先入る?
岩)いや、俺はあとでいいや。
◇)じゃあ先行ってくるねー♡
岩)あーい。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
◇)ふぅ…♡
 
 
今日はほんとに楽しかったなー♡
誘ってもらえて良かった♪
 
Tくんと海璃ちゃんも
やっぱりいい感じだよね?
くっつくのも時間の問題だな〜♪
 
 
Jさんは相変わらずカッコ良かったし♡
私服だとあんな感じなんだなぁ…///
 
いつものスーツももちろん素敵なんだけど
オシャレな私服を爽やかに着こなしてて
高級なはずなのに気取ってないラフな感じ。
 
……素敵だったなぁ♡
 
 
岩)一緒に入っていい?
 
◇)は!?!?
 
 
頭の中の妄想が一瞬でかき消えた。
 
いきなりドアを開けて入ってきた剛典。
 
 
◇)なんで!!
岩)一緒に入りたい。
◇)やだよ!///
岩)やじゃない。
◇)いいって言ってないのに
  勝手に入ってこないでよ!///
岩)……もうツンに戻ったのー?
  早くね?
 
 
なんの話だよ。
 
 
岩)髪はもう洗ったの?
  あとは身体だけ?
◇)そう…ですけど…
 
 
あたしのシャワーの進捗状況、
あなたに関係あります?
 
 
岩)洗ってやるよ。
◇)はぁ?!いらない!///
 
 
…って言ってんのに、
相変わらずの剛典ワールド。
 
ほんと人の話聞いてない。
 
勝手に手のひらでボディーソープを泡立てて
準備万端とばかりに「ほら」とか言ってる。
 
 
◇)あの…、どうぞそれで
  ご自分を洗ってください。
  わたくしは結構です…。
岩)いいから、もう!
◇)ひゃぁっ!///
 
 
後ろからガシッと抱きしめられて
身体を隠してた腕もグイッと解かれて…
 
剛典の手がぬるぬると肌の上を滑っていく。
 
 
◇)やん!くすぐったい!///
岩)じっとしてろ。
◇)だめ、くすぐったいもん!やんっ!///
岩)いいから。
 
 
剛典ってほんとこーゆー時、強引なんだよね。
あたしの言うこと、全然聞いてくれない。
 
 
◇)ん、…っ、もういいってば…///
 
 
そう言って振り返ったら…
 
 
岩)ん…?
 
 
濡れた髪をかき上げた剛典が
想像以上に色っぽくて、息を飲んだ。
 
 
◇)////
岩)どうした?
◇)……なんでも…ないです///
 
 
あれ、おかしいな。
 
いつもは可愛い子犬のくせに
いきなりこんな色気を出してくるんだから。
 
 
◇)あたしも…洗ってあげようか…?///
岩)んー、いいよ…。
◇)でも…。
岩)じゃあ二人まとめて洗っちゃおっかw
◇)えっ、わっ!……ちょっ…///
 
 
剛典の手に散々泡をつけられて
ぬるぬるになってるあたしの身体に
剛典が後ろから自分の身体を擦り付けてきた。
 
 
岩)ははは、滑るーーw
  めっちゃぬるぬるーーw
◇)ちょっと!///
 
 
二人で泡だらけでぬるぬるで。
 
 
◇)くすぐったいよぉ///
 
 
少し身を捩って振り向けば、
あたしの唇はそのまま剛典に塞がれた。
 
 
◇)んんっ…、……んっ///
 
 
キスをしながらも
ぬるぬると滑り合う、二人の身体。
 
その感触に、なんだか変な気持ちに
なってきちゃう。
 
 
◇)……あ、っ……ん!///
 
 
キスに夢中になってる隙に
剛典の手は、今度はいやらしく
あたしの肌を滑り始めて…、
 
身体に少しずつ与えられていく刺激で…
感度が上がっていくのが自分でわかる。
 
 
◇)……は、ぁ…///
 
 
唇が離れたら、
また後ろから抱きしめられて…
 
 
◇)あっ、……んん…っ///
 
 
気持ち良くて…立てなくなりそう…。
 
 
岩)……もっと開いて…。
◇)…っ、……あっ!///
 
 
耳元で聞こえる低い声に肩を揺らしたと同時に
深い波に襲われて…
 
 
◇)や、やっ…、剛典…っ!やぁ…っ///
 
 
足に力が入らなくなってきて…
立てなくなりかけた頃、
 
 
岩)ああ、ごめん。暴走するとこだった。
 
 
そう言って剛典はあっさりと出て行った。
 
 
◇)……は?!///
 
 
……一体…今のはなんだったの?!///
 
あたし…てっきり…
このままここで、するんだと思った。
 
 
◇)////
 
 
違ったのかな?恥ずかしい。
 
でも…
こんなに身体を火照らされて…
 
あたし、どうしたらいいの?///
 
 
続きはベッドで、ってことなのかな…?
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
風呂から戻ってきた◇は
わかりやすく紅潮してて。
 
 
岩)顔赤いじゃん。
  風呂入ってないのにのぼせた?w
 
 
わかってるくせに
そんな意地悪を言えば…
 
 
◇)だって…暑かったんだもん///
 
 
◇は少し唇を尖らせて
キッチンに水を飲みに行った。
 
 
岩)今日はもうベッド行こっか。
◇)え…、///
 
 
あ、可愛い反応w
 
 
岩)やだ?
◇)……やじゃ…ない///
 
 
ああああ〜〜
可愛いぃぃ〜〜〜♡♡
 
期待してる…よな?
 
俺がその気だって思ってるだろうし。
 
身体はもどかしいままだろうし。
 
 
……でもごめんな。
今日はもう少し苛めるから。
 
 
岩)ほら、来いよ。
◇)うん。
 
 
いつも通り腕枕してやれば
◇が俺の胸元に潜り込んできて…
 
 
岩)おやすみ。
 
 
そう呟いておでこにキスを落としたら
小さく「え?」って聞こえてきた。
 
 
岩)どうした?
◇)寝るの?
岩)うん?
◇)……ほんとに?
岩)うん、なんで?
◇)…っ
岩)寝ないの?
◇)……///
岩)どうかした?
 
 
なんちゃって。
毎回Hしてる俺たちが
こんな普通に寝るわけないんだよなw
 
◇はおかしく思ってるのに
何も言えないみたいで
そのまま俺の胸に顔を埋めた。
 
 
◇)……チューだけ…していい?///
岩)////
 
 
そんな可愛い言い方すんの、ずるくね?
 
ってかチューだけで終わるわけないだろ。
 
 
岩)いいよ?
◇)……///
 
 
◇は少しだけ起き上がって
俺を見つめて…
 
ゆっくりと唇を近付けてきた。
 
 
……チュッ。
 
 
小さな音を立てて、離れる唇。
見つめ合う視線。
 
 
岩)足りたの?
◇)……(ふるふる)///
岩)じゃあ足りるまでしていーよ?
◇)////
 
 
俺の言葉に
◇はどこか嬉しそうに、どこか照れたように
またゆっくりと唇を寄せてきた。
 
 
チュッ。
 
……チュ、…チュッ。
 
 
繰り返される甘い音が
寝室に静かに、鳴り響く。
 
 
◇)……剛典、大好き…///
岩)////
 
 
キスの合間に
そんな可愛いことを呟くから…
 
……そろそろ本気出しちゃおっかな。
 
 
◇)ひゃっ…///
 
 
体勢を逆転させて、◇の上に跨って。
 
真っ直ぐに見つめた後、
キスを一気に深めたら…
 
可愛い小さな唇からは
甘い甘い吐息が、漏れ出した。
 
 
……キスだけで、気持ちイイ。
ほんとに。
 
 
◇)……はぁ、…剛…典…、///
 
 
うるうるにとろけた瞳は
それだけで「気持ちいい」って言ってる。
 
可愛くてたまんない。
 
 
岩)ああ、ごめん、また暴走しかけた。
◇)え…?
 
 
そんなキスを取り上げて
◇から身体を退かすと…
 
 
◇)ど…して…?///
 
 
◇が甘えるように俺の肩に触れた。
 
 
岩)何が?
◇)……終わり?
岩)うん。
 
 
って言ったら、どうする?
 
 
◇)……や、だ///
岩)…っ
◇)やめ…ないで…?///
岩)////
 
 
素直じゃん、可愛いな///
 
 
岩)じゃあ…もう少しだけ…。
◇)……あっ///
 
 
とろけるようなキスを
繰り返しながら…
 
◇のパジャマを少しずつはだけさせて
その肌に甘い刺激を送り込む。
 
キスで塞がれた唇からは
我慢できない甘い吐息が漏れ出て
 
俺をたまらなく興奮させる。
 
 
◇)あ、…っ、あっ…んん///
 
 
熱く火照った肌。
熱く潤んだ瞳。
 
 
◇)はぁ、…っ、剛典…っ///
 
 
その甘い表情と甘い声で
どれだけ気持ちいいかが、よくわかる。
 
熱く、熱く、昇り詰めて。
 
 
◇が俺の腕をぎゅっと握った瞬間、
俺はまた隣にばふっと寝転んだ。
 
 
岩)ごめん、また暴走しちゃった。
◇)……え?
岩)終わりね。
◇)…っ
 
 
俺がそう言うと、
◇は泣きそうな顔で…
 
なんで?って言いたそうに、俺を見てる。
 
 
岩)少しだけ、って言ったじゃん。
  今日はもう終わり。
 
 
なんて、もう無理なくらい
お前の身体がとろけてるのは、わかってる。
 
……もちろん、俺も。
 
 
◇)……ど…して?///
 
 
お仕置きだから。
 
泣いて欲しがるなら、あげてもいいよ?
 
 
◇)や…だ…、剛典……、///
 
 
そんな可愛く甘えてもダーメー。
 
 
◇)剛典、お願い…///
岩)……///
 
 
ううう…揺らぐじゃん。
そんな可愛い声出すなよ///
 
 
◇)……ぐすっ…
岩)!!!
 
 
うそっ…
ほんとに泣いた!?
 
 
俺は慌てて身体を起こした。
 
 
◇)ここまでして…ひどいよ…///
岩)…っ///
 
 
ほんとに泣いてる。
どうしよう。
 
ちょっとしたお仕置きのつもりが…
こんなことに。
 
 
◇)もう…こんなに…欲しいのに…
  ダメなの…?
  ……ぐす…っ///
岩)////
 
 
か、可愛すぎる…
信じらんない。
 
ツンデレ女王の◇が
俺が欲しくて泣いちゃってる…!!///
 
 
泣いて欲しがるなら
あげてもいいけどとか思ってた
数秒前の俺をぶん殴りたい!!
 
ばかやろ!!!!///
 
 
◇)……お願い…、して…?
  も…、苦しいよ…、ぐすっ…///
岩)////
 
 
俺も苦しいです。
爆発寸前です。
 
お前が可愛すぎてもう…
大暴れしてるよ、コイツ。
 
 
◇)剛典…、お願い……、///
 
 
泣きながら俺に手を伸ばしてきた◇を
ぎゅっと抱きしめて…
 
その身体にそっと触れたら
◇はぴくんと震えて、甘い声を上げた。
 
 
こんな敏感になってる。
俺が苛めたせいで。
 
 
岩)////
 
 
ああ、ほんとヤバイ。
可愛すぎる、ほんと。
 
 
前にも焦らして苛めたことはあったけど…
こんな泣かせちゃったのなんて、初めてで。
 
 
岩)◇…、好きだよ…///
◇)////
 
 
愛おしさが、胸に満ちる。
 
 
焦らして焦らして昂まってた二人の身体は
まるで弾けるように…
 
熱く、深く、混ざり合って…
 
 
これほどまでにないくらいに
強く、甘く、とろけ合った。
 
 
 
……
 
 
 

 
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
 
朝、目が覚めたのは…
どっちが先だったかわからないくらい、
二人ほぼ同時だった。
 
 
岩)……おはよ…w
◇)おはよ…、///
 
 
剛典の…寝起き特有のこの掠れた声が、
あたしは大好き。
 
 
◇)剛典…、///
岩)ん?なんだなんだ…
  可愛い彼女が朝から甘えてきたぞー♡
◇)……剛典、///
岩)お、可愛い彼女が
  朝からおっぱいを押し当ててくるぞー♡
◇)押し当ててるわけじゃないもん!///
岩)大歓迎だけどねーw
◇)////
 
 
……ばか。
 
 
◇)……剛典、///
岩)なーに、さっきからやたら呼ぶじゃんw
◇)大好きだから…呼びたい///
 
 
そう言って抱きついたら、
「……可愛すぎるぞバカ///」って言って
逞しい腕の中にぎゅーーっと閉じ込められた。
 
 
岩)なんで今日そんな甘々なの…?///
◇)え…?///
岩)あ、そんなことないか…
  お前いっつもベッドん中だと
  割と甘々だもんな♡
◇)////
 
 
それは否定できない。
 
 
◇)……やだ?
岩)んーん、死ぬほど可愛い。
◇)////
 
 
そう言われたら
甘えたい願望がさらにムクムクしてきちゃう。
 
 
岩)……はぁ、ほんと可愛いんだよなぁ…///
 
 
剛典はしみじみそう言って
愛おしそうにあたしの頭を撫でてる。
 
 
◇)……剛典…今日は優しい///
岩)は?
◇)昨夜は…意地悪だったもん…///
岩)……ああ、w
 
 
拗ねるように剛典の胸にぐりぐりしたら
剛典はあたしの頭にチュッとキスをして…
 
 
岩)泣いちゃったもんなぁ、◇。
  可愛すぎて死んだな、アレ///
 
 
照れたようにそう言った。
 
 
◇)泣いて…ないもん…///
岩)ぶくくく…w
◇)泣いてないもん!///
岩)ハイハイハイw
 
 
なんか恥ずかしい。なんか悔しい。
 
 
◇)あんな意地悪…、もぉやだ…///
 
 
甘えるように剛典を見上げたら…
 
 
岩)そんなやだった…?
 
 
剛典が甘やかすような優しい声で
あたしに語りかける。
 
 
◇)……や、///
岩)我慢できなくなっちゃうから?
◇)……(こくん)///
岩)苦しかった?
◇)……(こくん)///
岩)あんねぇ、俺も苦しかったw
◇)……ばか!///
 
 
ポコンと叩くと剛典はあははって笑った。
 
 
◇)もう…ね、
  おかしくなっちゃうかと思った…。
岩)……へ?///
◇)剛典のことが欲しくて、欲しすぎて…、
  涙が勝手に出てきて…
  あたし、おかしくなっちゃいそうだった。
岩)////
◇)もう身体だって、おかしかったもん///
岩)////
 
 
素直に打ち明けたら、
今度はあたしがポコンと叩かれた。
 
 
岩)……可愛すぎるからヤメテ///
◇)////
 
 
だって剛典が意地悪したからだもん。
 
 
◇)……あれ…///
岩)…っ///
◇)……大きい…よ…?///
岩)お前のせいじゃん!///
◇)////
 
 
あたし…何もしてないのに…
 
 
岩)ああ、もう、どうすんの…///
  すっげぇしたいんだけど。
◇)////
岩)お前が朝っぱらから可愛いから!///
 
 
怒ってるような口ぶりなのに
その顔はすごく照れてて、なんだか可愛い。
 
 
◇)「すっげぇしたい」…の…?///
岩)うん…、///
◇)……意地悪…し返しちゃおうかな///
岩)……ヤメテ。俺も泣いちゃう。
◇)嘘つき!w
岩)ほんと。
◇)……嘘だよ///
岩)え…?
◇)意地悪なんて、しない。
岩)……///
◇)……ね、しよ…?///
岩)……うん、///
 
 
 
……
 
 
 

 
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
 
夜も朝もすげぇイイHをして大満足な俺。
 
 
今日の仕事は午後からだから
珍しく家でのんびりできて。
 
◇も今日は休みだから
遅めのブランチを用意してくれて
二人でまったり。へへへへ♡
 
 
岩)ごちそうさまでした、美味かった♡
◇)良かった♡
 
 
片付けてくれてる◇の後ろから
そっと腕を回して、
ぎゅーを堪能。
 
 
◇)剛典が甘えてるーw
岩)ぎゅーしてるだけー
◇)にひひ、かわい♡
 
 
食器を全部食洗機に入れた◇は
くるっと振り返って…
 
 
◇)もっといっぱいしてー♡
 
 
なんて、可愛く抱きついてきた。
 
 
岩)ぎゅーーー♡
◇)ぎゅーーー♡
岩)……なんて幸せな朝なんだ…。
◇)ね♡
岩)はぁぁ……。
◇)剛典大好き♡
岩)……。
◇)大大大好き♡
岩)……///
 
 
甘々タイムはまだまだ続行中みたいで
◇が可愛くて、ニヤける。
 
 
岩)ソファー行こっか♡
◇)うんっ♡
 
 
迎えが来るまで
もう少しイチャイチャしちゃお〜〜♡
なんて思ってたら…
 
 
◇)よし!!
岩)ん?
◇)さて!!
岩)んん??
 
 
いきなりキリッと表情を変える◇さん。
一体なんすか??
 
 
◇)大事な話があります。
岩)え…っ
 
 
……なに?
怖いんだけど…。
 
てかさっきまでの甘々な空気は
どこ行っちゃったわけ?
 
俺の可愛い◇を返して……、、
 
 
◇)じゃじゃーーーん!!
岩)ん?
 
 
なんだ?
 
◇がいきなりスマホを印籠のように
俺の目の前に掲げてきた。
 
 
◇)アプリ、完成しました!!
岩)へ?アプリ?
◇)実は昨日、ひたすらこれの仕上げ
  やってたんだー!
岩)えっ?
 
 
昨日は確か…
会社が休みだから家にこもって
やることがあるとか言ってたけど…
 
 
◇)剛典天下統一計画に役立つ
  スペシャルアプリです♡
岩)へ!??
 
 
全然話が見えない俺に、
◇は一からわかりやすく丁寧に
説明してくれて…、、
 
 
岩)……え、すげぇ…。
 
 
アプリって作れんの?すごすぎない?
てかこの発想力と行動力、男らしすぎない?
 
 
岩)お前…マジですげぇよ…。
◇)へっへへー♪
 
 
多分、全国の営業マンが
喉から手が出るほど欲しいような
アプリだと思う。
 
……いや、そんなことないかな。
これを使ってまで仕事やる気のある奴なんて
そうそういないか?
 
 
◇)あのね、一から登録するの大変だから
  連絡帳と同期出来るようにしておいたよ。
岩)ほえーー……
◇)で、ここをこうすれば…
  こうなる感じ。
岩)すげぇ見やすい。わかりやすい。
◇)このお知らせアラートで
  ちゃんと自動的に教えてくれるから。
岩)……マジですげぇ。
 
 
これ、別に対クライアントだけじゃなく
幅広く使えるかも。
 
相手と何を話したかとか
相手の好きなものとか
項目もわかりやすく自分で管理できて…
 
お知らせアラートは何より便利だし、
一番すごいのが、インターフェース。
 
こーゆーのって
インターフェースが鍵だと思うんだけど、
めちゃめちゃわかりやすくてシンプル。
 
 
◇)今度から会食とかあったら
  代表者だけじゃなくて
  その場に居合わせた人全員に
  アフターメールするのだよ。
岩)へ?w
 
 
いきなりどっかのおじいちゃんみたいな
口調になるから
思わず笑っちゃった。
 
 
岩)代表者にはもちろんしてるけど…
  それ以外の人も?
◇)そう!
岩)えー、なんで?
 
 
訝しがる俺に、
◇はポイントを説明してくれた。
 
 
岩)そんなんが仕事に繋がるのかなぁ。
◇)やってみなわからんやろ!
  可能性があるならやる!
岩)は、はいっ!
  ……てか、いいの?
  例えば一緒に来てる女の子とかにまでさ、
  メールしたりして…
  そこから面倒臭いことになったら。
◇)面倒臭いことってなに?
岩)んー、、
◇)剛典が惚れられちゃうとか?
岩)うん。
◇)誘惑されるとか?
岩)うん。
◇)何が困るの?
岩)へ?
◇)断れないとでも?
岩)…っ
◇)そんなの上手くどうにでもできるでしょ、
  剛典なら。
岩)…っ
 
 
なんて男前なんだ…。
 
 
岩)でも…やじゃないの?
◇)そんなちっさいヤキモチ妬いてたら
  剛典の天下統一計画を
  ちゃんと応援できないでしょーが!
岩)…っ
◇)剛典のことは信用してんだから
  そんなちっさいことは
  気にせんでよろしい!
岩)……はーい…。
 
 
かっけぇなぁ…。
 
なんか惚れ直しちゃう…きゅん…。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
JさんとTくんから伝授してもらった
営業の心得やアプリの使い方を
全部説明し終えると、
剛典は「本当にありがとう。」って
嬉しそうにあたしの肩に頭を乗せた。
 
 
岩)なんかやる気出てきた…。
◇)その調子だーー!
岩)俺のためにこんな…
  ほんとありがと。嬉しい。
◇)えへへへw
 
 
少しでも剛典の役に立てたら嬉しいな。
 
 
岩)お前ってほんと天才なんだね。
◇)そんなことないから。
  だってうち、そーゆー部署だし。
岩)え?
◇)システム開発部だもん。
岩)アプリ作ってんの?
◇)ううん、違うけど…
  ちょっと勉強すればわかるよ。
岩)……その「ちょっと」が
  普通の人の一年だったりしない?w
◇)え…。
 
 
普通の人がどれくらいかわからん。
 
 
岩)これ、他の人に共有する気はないけど
  俺しか使わないの勿体ないくらいの
  アプリじゃない?
◇)あ、えっと…
  JさんとTくんには
  使ってもらう予定だよ。
岩)へ?昨日の二人?
◇)うん。
 
 
あの二人から
アドバイスしてもらったなんて言ったら
剛典はいい気しないかもしれないから
黙っておこう。
 
 
岩)なんでー俺だけじゃねーのー
 
 
あれ。
何このスネオくん。かわい。
 
 
◇)いいじゃん。
  昨日でもうあの二人とは
  友達になったでしょ?
岩)なってねーよ!w
◇)一緒に鍋食べたんだから
  もう友達!友達!
岩)なんだよそれ!w
◇)もぉ、いいから〜!
 
 
あたしは剛典の膝の上にぴょんと
飛び乗った。
 
 
◇)抱っこして♡
岩)お…、なんだ急に…
  甘えモードに戻ったんか?
◇)えへへ♡
岩)……お前さぁ、
  あいつのどこが好きなの?
◇)へ?
岩)Jってやつ。
 
 
……なぬ。
まだその話をするか。
 
 
◇)Jさんはねぇ、顔がどストライク!
  あとはあの紳士的なところ!
岩)ふーん…。
◇)だから!Jさんはあたしにとって
  芸能人みたいなもんだから!
  気にしなくていいから!
岩)あんな嬉しそうに話してたら
  嫌でも気になるわ。
◇)え、あたし嬉しそうだった?///
岩)……ムカつく。
 
 
あ、ほっぺを引っ張られてます。
 
 
岩)もうあいつMちゃんと
  くっつけばいいのに。
◇)へ?Mちゃん?!なんで!?
岩)だってTって男と海璃ちゃんは
  なんかいい感じだったじゃん?
◇)お、気付いた?
  よく見てるね、剛典。
岩)で、Kちゃんは彼氏いるじゃん?
◇)うん。
岩)余ってんのMちゃんだけじゃん。
◇)「余ってる」とか言うな!w
岩)だからあそこもう
  くっついちゃえばいいのに。
◇)んーー、でもさ、
  余ってるもの同士って意味じゃなくても…
  有りかも。あの二人。
岩)ん?
◇)なんかさ、いつも仲良くランチ行ってるし
  プライベートも仲良いっぽいし。
岩)ほらほら、いいじゃん。
◇)一緒に過ごす時間が増えると
  それだけ相手のいいところとかも
  自然とたくさん見えるじゃん?
岩)うん。
◇)そういう好きになり方も
  なんかいいよね。
岩)いい、いい、うん。
  だからくっついちゃえ。
◇)なんなの、もう!w
岩)そしたらお前も
  他人様の彼氏にキャピキャピしないだろ。
◇)だからJさんはあたしにとって
  芸能人みたいなもんなんだって!
岩)じゃあ誰かと付き合っても
  キャピキャピする気か!
◇)……うん。
岩)はぁぁ!??
 
 
剛典は今度はあたしのこめかみを
ぐりぐりしてきた。
 
 
◇)痛いぃぃ〜〜!w
岩)浮気者はこうだ。
◇)浮気なんてしてないもん。
  好きなのは剛典だけだもん。
岩)ふん。
◇)剛典が好きだもん。
岩)……もっと言って。
◇)あたしが好きなのは剛典。
  剛典大好き。
岩)足りない。
◇)剛典だーいすきっ!
岩)全然足りない。
◇)剛典大好き大好き大好き!!
岩)あはははw
◇)もぉ〜〜w
 
 
あたし達は笑い合って
何回もキスを重ねた。
 
 
◇)えへへ、大好き♡
岩)まぁよしとするか。
◇)何が!w
 
 
剛典はしぶしぶそう言って
またあたしにキスをした。
 
 
◇)……もっとして。
岩)ん。
◇)足りない。
岩)ん。
◇)全然足りない。
岩)ん〜〜〜!
◇)もっともっと。
岩)ん〜〜〜〜!!
◇)あはははw
岩)なんだよこれw
 
 
また笑い合って、見つめ合って。
 
 
岩)お前はすぐ俺の真似すんだからー
◇)別にそんなんじゃないもーんw
 
 
あーあ、離れたくないな。
 
 
◇)……ん。
 
 
ぎゅっと抱きついたら
剛典が優しく頭を撫でてくれた。
 
 
◇)……大好き。
岩)ん、俺も…。
 
 
本当に本当に、大好きだよ。
 
 
 
 
 
 
ーendー

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