[36]姫 vs 社長

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俺が店に着くと
なぜかNAOTOさんとMちゃんが
並んで座ってて…


臣)NAOTOさん?!
N)ういーーー
臣)なんでいるんすか?
N)いちゃダメかよw
臣)なんでいるんすか?
N)松浦さんに呼ばれて…
臣)なんでいるんすか?
N)俺、別に暇なわけじゃねーぞ。
  …って、何回言わせんだよ!
M)あはははw
臣)……


一体、どういう感じなんだ??


臣(NAOTOさん、
  すげぇ騒がれませんでした?)
N(へ?)
臣(隣の子。)
N(Mちゃんだっけ?…まったく。)
臣)……


TAKAHIROさんの時は
終始キャーキャー言ってたのに…


N(俺のこと知らないんじゃない?w)
臣(まさかw)


さてはMちゃん、面食いか?


臣)谷本さん、お久し振りです。
谷)どうもお久し振りです!

♡)あ!臣くんだ!

臣)おう。


♡が部屋に戻ってきて
その後ろから松浦さんも戻ってきた。


浦)お、全員揃ったか!お疲れーー
N)お疲れさまです!
臣)遅くなりました!
浦)おうおう、飲むぞーーw


松浦さんは一番奥に座って、
♡を連れていった。

俺の隣には…


女)お久し振りですぅ♡
臣)……あっ!!!


こ、こいつ…!!

この間タクシーにつっこんで
無理矢理、帰した女!!

ここのホステスだったのかよ!


女)その顔、覚えてくださってるんですね♡
臣)……


仕事中だからか
この間みたいなアホな喋り方はしないけど
さりげなく俺の腕やら脚に、触ってくる。


女)はい、どーぞ♡
臣)どうも。


酒を受け取って少し距離を開けると
またグイグイ近寄ってきた。


向かいではそんな様子を見て
♡が頬を膨らませてる。


ヤバイ。


臣)ちょ、あんま近寄んないで。
女)え〜〜!ひどーーいw
  松浦さん、聞いてくださいよぉ〜
浦)あー?
女)臣くんってば、この間…、んぐっ


俺は女の口を塞いだ。


浦)この間…?
  ああ、あの時?


松浦さんが♡をチラッと見て
♡もそれに気付いたのか
何かを察してさらに頬を膨らませてる。


手にべっとりついた口紅を
おしぼりで拭き取ると
女は不満そうに俺に腕を絡めてきた。


女)あの日、せっかくお小遣いいただいたのに
  臣くんってば…っ、んんっ


今度はおしぼりをそのまま
女の口に当てて、言葉を塞いだ。

マジでうるせぇ、この女!!
「臣くん」とか呼ぶなし!!!


♡)……
臣)……


こ、怖いんですけど…

俺、ヤバくない?ピンチじゃない?
浮気なんてしてないのに
完全に疑われてない?


浦)あーー、…。


松浦さんが手を上げて
ボーイに合図を送った。


女)え!なんでですか!!
浦)また今度飲みに連れてってやるから。
  な?
女)えーー!!絶対ですよ?!
  臣くん、またね!
臣)……


俺は振り向きもせず、ガン無視。

代わりに違うホステスが
俺の隣に座ると

松浦さんがグラスを上げた。


浦)じゃあ気を取り直して、カンパーイw
N)乾杯!!w


みんなでグラスを合わせたけど
♡はずっと真顔で…


臣)……


ヤバイって…
早く誤解、解かないと…


浦)お前はなんて顔してんだよw
♡)…っ


松浦さんが♡のほっぺをつついた。


浦)ほら、まぁ…
  登坂モテるからさ?なっ?
臣)!!!


何が「なっ?」だよー!!
余計なこと言うなーー!!


♡)モテるからなんですか。
浦)いや、だからその…
  モテる男には女が寄ってくるだろ?
♡)だから?
浦)浮気の一つや二つ…
臣)ちょ!!俺してないっすから!!
浦)え??


俺は慌てて間に入った。


臣)浮気、してません!!
浦)……っ
♡)……


♡が俺の顔をじっと見てる。


浦)はははw
  ほら、こう言ってくれてんだからw
♡)…っ
臣)…っ


ちょ、なんだよそれ!
とりあえずこの場はそういうことで
丸くおさめよう的な!!

マジでちげーし!!


臣)ほんっっとにしてません!!
浦)…っ


松浦さんは少し不思議そうに
そう言い切る俺を眺めた。


浦)じゃああの娘、どうしたの?
臣)…帰ってもらいました。
浦)俺がやった金は?
臣)そのまま渡して。…すいません。
浦)……


少し気まずい。

俺がそのまま黙ると
沈黙を破ったのは、♡だった。


♡)松浦さん♡
浦)ん?
♡)お金ってなんですか?♡
浦)……えーと…


♡は笑ってるけど
目が笑ってなくて…

絶対、怒ってる。
めちゃめちゃ怖い。


浦)ほら、ホテル代?w


もう酔っ払ってんのか
笑ってペラペラ喋る松浦さん。


♡)ホテル代?
浦)そうそう。
  そんな怒るなってーーw
  未遂だったみたいだし。
♡)松浦さん♡
  ほんとにやめてください。
浦)いやだってそんなんいつものことだし…
臣)…っ


ちょ、マジで余計なこと言うな!!

今までのあれこれを喋られたら
また炎上する!!


♡)今までがどうだったか知りませんけど
  今後一切やめてください♡
浦)なんだよ〜〜
  モテる男と付き合ってんだから
  それくらい目ぇ瞑れってw
  な?♡
♡)……
臣)……


ヤバイ…怖い…

俺は♡に怯えてるけど
NAOTOさんは♡が松浦さんに何を言うか
隣でハラハラしてる。


♡)モテる人と付き合うなら
  浮気も当たり前だって
  そう言ってるんですか?
浦)うーん、まぁ…
♡)じゃあ社長もモテるから
  奥さんも子供もいるのに
  浮気するんですか?
浦)え〜〜俺ぇ〜〜?w
♡)ダメですよ!!!
浦)えっ…
♡)浮気がダメとかじゃなくて
  人を傷つけるのがダメです!!
浦)…っ


そんな正論が通用する相手じゃないのに
真っ直ぐに突っ込んでいく♡にハラハラ…


浦)くくくっw
♡)何笑ってるんですか!!
浦)いや…、すげぇ当たり前のこと
  久々に言われたな、って。
♡)……当たり前のことは
  大事なことなんですよ?
浦)…っ
♡)社長は人の上に立つ人で
  社長を慕って尊敬してる人が
  たくさんいる。
浦)……
♡)大事なことをちゃんとわかってないと
  ダメです。
浦)……お前、すげぇクソ真面目だな?
♡)悪いですか?
浦)いや、面白い…w
♡)もう、また笑ってる!
浦)怒んなって〜〜w
♡)ぷんぷんですよ!!


松浦さんはふっと笑って…


浦)…お前って…すれてないんだな。
♡)え…?


そう言って、♡の頭を撫でた。


♡)なんで撫で撫でなんですか?
浦)可愛いなと思って。
♡)そんなこと言ってもぷんぷんですよ!
  二度と臣くんに変なお金
  渡さないでくださいねっ!
浦)あはははっw
  怖い彼女だな〜〜w
  登坂が浮気したらどうすんの?
♡)別れます!!
臣)…っ
浦)だってw
  お前、絶対バレたらダメだなw
臣)いや、バレたらとかじゃなくて…
  ほんとにしませんから!
浦)……
臣)……


今までの俺を知ってる松浦さんに
そんなこと言っても
信じてもらえないのはわかってるけど…


浦)♡が怖いから?
臣)怖いからとかじゃなくて…
  俺…捨てられたくないですもん。
浦)ぶはっw
  あははははっっww


松浦さんが大笑いしてる。


浦)♡、お前イイ女だな。
♡)え?


また♡の頭をくしゃくしゃ撫でてる。


浦)男の言いなりになる女より
  上手く騙される女より…
  男を変えれる女が
  俺は一番「イイ女」だって思ってるから。
♡)……
浦)お前が変えたんだろ?コイツ。
臣)…っ


松浦さんが親指で俺をさした。


浦)イイ子イイ子〜〜〜w
♡)もうっ!離してください!!


松浦さんにほっぺを引っ張られて
相変わらず♡はプンプンしてる。


N(ちょ、ヒヤヒヤするわ〜〜w)
臣(……はい。)


俺たちの中に
こんな風に松浦さんに物申す人間なんて
もちろんいないから

見てるとヒヤヒヤするけど
松浦さんはなんだか嬉しそうに
♡を可愛がってる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


浦)姫のご機嫌が悪くなっちゃうから
  お前、谷ちゃんについてあげてよ。
女)はい♡


そう言われて、
臣くんの隣に座ってたホステスさんが
谷本さんの横に移動した。

臣くんは…
NAOTOさんとMちゃんと
何か喋ってる。


ふぅ…


浦)ぶはっw
  谷ちゃん、不器用すぎでしょw
谷)えっ、あれっ…汗


ピスタチオを上手く剥けない谷本さん。


♡)あははっw
  はい、どうぞ♡
谷)すいません、♡さん…///
浦)お前は…w
  そーゆーのはホステスさんに
  任せてればいーの。
♡)あっ、そっか……
浦)ほら、じゃあ俺にも!あーん♡
♡)自分でどうぞ。


ピスタチオのお皿を
松浦社長の前にずらすと
社長はまた笑い出した。


浦)俺にも剥いてよ!w
♡)やです。自分で食べてくださいっ。
浦)冷たくない?!w
♡)ぷんっ
浦)♡ちゃーーーんw
♡)知りませんっ
浦)お前、ほんと面白いなw
♡)はい、谷本さん、どうぞ♡
谷)ああ、ありがとうございます//
浦)なんで谷ちゃんには優しいんだよ!
  俺は!!
♡)ぷんっ
浦)ひでぇ!w
谷)あはははw


臣くんを悪の道に誘おうとする人なんて
知らないもんっ!


谷)ここのグランドピアノ…
  真っ赤でカッコイイですよねぇ。


谷本さんがピスタチオを頬張りながら
下のフロアを眺めてる。


浦)ピアノ弾きたかったら
  弾いてきていいぞ。
♡)えっ!
浦)お前の歌声、聴かせてやれよ。
  下の客たちに。
♡)……
谷)あのピアノ、
  ♡さんにすごく似合いそうです♪


谷本さんがそう言って笑ってくれた。


♡)実は昨日、友達の結婚式で
  ピアノ弾いたんです♡
谷)へぇ!それはまた!
♡)すごく楽しかったです♡
谷)お友達も嬉しいでしょうね♡
♡)喜んでくれてましたー♡
谷)ふふっ
♡)ふふー♡
浦)なんでここはラブラブなんだよ。
♡)それで今度、
  その友達のおばあちゃんがいる施設に
  歌いに行くことになったんです。
谷)へぇ!!
♡)歌いに来て欲しいって
  言ってもらえて…、えへへ///
浦)なんだそれ。タダでやんのか?
♡)え??


タダ…?

そんなの全然考えてなかったけど…


♡)もちろんそのつもりです。
浦)バッカだなお前〜〜金取れよ〜〜!
♡)え…っ
浦)お前の歌はタダで聞かせるほど
  安くねーだろ。
  金取れるっつーの。
谷)……
♡)……


だって…
そんなんじゃないもん…

おばあちゃんが嬉しそうに笑ってたから
私も嬉しくて…


浦)才能は金になんの。
  無駄ばら撒きすんな。
♡)…っ


無駄って…

無駄なんかじゃないもんっっ

むぅぅぅ……!!


谷)まぁまぁ、一度やってみるくらい
  いいんじゃないですか?
浦)えーーー
♡)……
谷)人前で歌う機会が増えれば
  ♡さんの気持ちも変化するかもですし。
浦)……まぁ…、そうか。
谷)その時、もし良かったら
  僕もご一緒したいです。
♡)えっ!施設に行く時ですか?
谷)はい♡
♡)わぁ♡じゃあ一緒に行きましょー♡
谷)ぜひ♡
♡)えへへ♡
谷)へへへ♡
浦)いや、だからさ、なんで谷ちゃんとは
  そんなに仲良しなんだよw


松浦さんが私のほっぺをツンツンしてきた。


♡)だって谷本さん大好きだもん。
谷)えっ…///
♡)谷本さんいい人だもん。
浦)俺は?
  俺のことも好きーー?
♡)よくわかんないです…
浦)何それ!!w
♡)だって松浦社長のこと
  そんなに知らないですもん。
浦)え?
♡)どんな人か、まだそんなに知らないです。
浦)……まぁ、確かに。
  でも…そこは普通、社交辞令で
  「大好き」って言わない?
♡)言わないですよぅ。
  もっとちゃんと松浦社長のこと知って
  いいところいっぱい見つけて
  本当に大好きって思えたら
  大好きって言いたいです。
浦)……


松浦さんはふっと笑って
ウイスキーを一口飲んだ。


浦)お前の親の顔が見てみたいな。
  いい意味で。
♡)え…?


あ、優しい笑顔……


♡)……パパが…言ってたんです。
浦)え…?
♡)人はいろんな見られ方をするし
  好き勝手言われたり
  噂が立つこともあるって。
浦)……
♡)でも、それが真実だとは限らないから
  変な先入観を持たずに
  ちゃんとその人のことを見るんだよって。
浦)……
♡)だから…
  臣くんや…LDHの人たちが
  社長のことをすごく尊敬してるのは
  よくわかるんですけど
  私は自分の目で見て自分でちゃんと
  社長のことを好きになりたいです♡
浦)……///


私がそう言うと…


浦)……いいお父さんだな。


松浦さんが笑顔でそう言ってくれて…


♡)はいっ♡
  大好きなんですっ♡♡
浦)……///
♡)ありがとうございます♡♡
浦)////


パパのことをそう言ってもらえるのは
すっごく嬉しい♡♡


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


N)ちょ、これ見た?
臣)え…?


NAOTOさんが小声で俺に見せてきたのは
松浦さんのTwitter。


臣)え!!
N)やっぱ気付いてなかった?
臣)…っ


♡のホームページのリンクを貼って
芸名募集の宣伝をしてくれてる!


臣)うそ…っ
N)これ、すごくない?
  ♡ちゃん、何者なの。
M)私がお願いしたんです♡
臣N)えっっ


隣でにっこり笑うMちゃん。


M)こうしちゃうと
  エイベックスの息がかかってるみたいで
  ちょっと嫌だったんですけど、
  でも話題になることは間違いないし。
臣)でも…エイベックスから
  デビューするって決まったわけじゃ
  ないのに…


よく動いてくれたな、松浦さん。


M)だから余計にです♡
N)え…?
M)もし今後、
  先輩がエイベックスをお断りしても
  一度こんな風に味方だっていうスタンスを
  公に見せてしまったら
  松浦さんからの恨みも
  買いにくいなって思って♡
臣)…っ
N)……そこまで考えて?
M)はい♡
臣)……


すげぇ…
Mちゃん、何者?

ただの♡の信者みたいな子で
ミーハーなぶりっ子系女子だと思ってたけど…


N)ねぇ、俺並みに腹黒くない?
臣)俺も思いました。


俺たちが耳打ちしてると…


M)あ、そうだ、NAOTOさん♡
N)はいっ!!
M)先輩に手を出したら
  私、許さないですからね♡
N)は、はい?!!


NAOTOさんが目を丸くした。


N)や、やだな…何言ってんの?w
  出すわけないじゃん。
  臣の彼女だよ?
M)わかってますよ♡
  それでも関係ないですもんね?
N)…っ


NAOTOさんが黙ると
Mちゃんはにっこり笑って続けた。


M)絶対、ダメですからね♡
  よろしくお願いします♡
N)……ハイ。
臣)……


MちゃんがNAOTOさんに
キャーーってならなかったのは…
いろいろ知ってるから…?


そういえば…俺の予想だと、
俺の過去の悪行を調べあげたのも
おそらくMちゃんで…

Mちゃんは一体何をどこまで知ってんだ?


こわっっ!!


M)来週から先輩のホームページも
  パワーアップさせるので
  よかったら見てくださいねー♡
臣)え、何すんの?
M)先輩の毎日を更新するんです♡
N)…と、いうと…?
M)芸能人ってみんな自分で
  SNSやってるじゃないですか?
N)うん。
M)更新頻度が高ければ
  そのクオリティが高ければ
  フォロワー数も増えるし人気も上がる。
臣)…うん。
M)みんなが見たいのは
  先輩の写真だと思うんですけど
  先輩が自分で自撮り写真上げるとか
  イメージなくないですか?
臣)……確かに。
N)なんかキャラじゃないかも。
M)あんなのみんな自分が可愛いと思って
  キメキメポーズで撮ってるから…
  先輩の写真はそういうのじゃないのに
  したいんです♡
N)…と、いうと…?
M)私が撮ったやつを
  ホームページにだけ上げるんです。
N)SNSは使わないの?
M)使いません。
  他のに混ざってタイムラインに
  流れていくような情報に
  したくないんです。
臣)……
M)ホームページにアクセスしないと
  見れない。
  その特別感が習慣になると
  人間の不思議な心理で
  もっともっと好きになるんです。
N)……
M)見ててください♡
臣)……


なんか…

いろいろびっくり。


Mちゃんはただ♡が好きで、
ミーハー心半分で、マネージャーをやるとか
言ってるんだと思ってたけど…

ほんとに向いてるかも。



………



浦)よし!お前ほんとに弾き語りしてこいよ。
♡)えっ!!
浦)店長、いいだろ?
店)いやーーうちとしてはありがたいですよ!
  ずっと戻ってきてほしいって
  連絡してるくらいですから!
♡)ごめんなさい…//
店)いやいや、無理にとは
  言わないんだけど…w


どうやらこの店は

♡が家出期間中に
歌いに来てたクラブだったみたいで


確かに店のど真ん中には
ド派手な赤いグランドピアノが置いてある。


浦)ほら、行って来い。
♡)でも……
店)着替えるかい?
♡)えっ…
店)♡ちゃんなら何着てても綺麗だから
  そのままでもいいけど…
  ドレス着てもいいし。
浦)おう!借りてこいよ、ドレス!
  よっっ!!w


松浦さんが悪戯に拍手すると
♡は口を突き出して
店長と出て行った。


N)♡ちゃん、ここで歌ってたの?
臣)ああ、先月少しだけやってたみたいです。
N)へぇ〜〜〜
浦)お前、♡の歌聴いたことあるか?
N)ああ、はい!
  一緒にカラオケに行った時に…
浦)なんだよそれ〜!
  俺も呼べよ〜〜〜!!
N)ああ、じゃあ今度ぜひ!w
浦)あいつの歌さ、俺、動画でしか
  見たことないんだ。
臣)……
浦)生で聴きたくて
  今日ここに連れてきたわけ。
臣)……


……しばらくすると
ドレスアップした♡が出てきて…


M)わぁっ!可愛い♡♡
谷)ああ、髪もやってもらったんですね。
  綺麗だな…
N)なんか…さっきと別人みたいだな。
臣)…っ


ゆっくりピアノへと歩いていく姿は

何か特別なオーラを纏っているかのように
本当に艶やかで輝いてて…

他のお客さんも、その姿に見とれているのが
上から見ててもわかる。


浦)歌聴きたいからドア開けて。
女)はい。


VIPのドアが開くと
下の音が聞こえて来る。


♡はピアノの前に座ると
ゆっくりと目を閉じた。

凛とした姿勢。


スゥッ……

♡が息を吸った瞬間、
誰もがそれに、釘付けになった。


〜〜♪♫ ♫ 〜 ♬♪〜〜


こぼれ出す音色が
あたりを優しく包んでいく。


……ああ。

俺やっぱり、♡の声がすごく好きだ。


その歌声に酔いしれていると
隣でホステスが小さな声で言った。


女)あの子が歌うと
  みんな見とれちゃうから
  お客さんと会話にならないんですよね。
臣)……


松浦さんはすごく満足そうに笑って


浦)絶対デビューさせてやる。


自信ありげに、そう言った。



ーendー

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