【254】愛してるよ

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『今日のお昼、♡が会社まで来るんです。
 良かったら一緒にランチでもどうですか?』


♡)!!!


朝、パソコンを開いたら
勝山社長からメールが届いてた。


『おはようございます!
 お誘いありがとうございます!!
 ♡ちゃんに会いたいです(๑^ ^๑)ぜひ!💕』


私はすぐに返事を返した。


午前中のチーム会議を終えて
デスクに戻ってくると…


社)やぁやぁやぁ、ちょっと早かったかな?
♡)社長っ!!え、わっ!!


わざわざ下まで迎えに来てくれちゃった!


♡)すみません!
社)全然いいんですよw
♡)ちょっと待ってくださいねっ!


慌ててランチに行く準備。


M)社長どうしたんですかぁ?
社)ちょっと♡くんとね♪
M)デートですか?
社)そうそうw
M)ずるーいっ!私も連れてってください〜
社)じゃあぜひまた今度♡
M)やった〜〜!♡
♡)用意できましたっ!!
社)それじゃあ行こうか。
♡)はいっ!!


男)えっ!姫と社長が歩いてるぞ!
女)わぁっ!!
男)二人でどこ行くんだ??

♡)……


な、なんか…
注目されている…っ


エレベーターはまだ混んでなくて
地上についてエントランスを通ると
横から呼び止められた。


T)♡っ!!
♡)あっ、Tくん!お帰りなさい。
T)タイミング良かった〜〜w
  …って、どこ行くの?
  わっ!!社長っ!お疲れさまです!!
社)おや?♡くんしか
  見えてなかったのかな?w
T)すいません!!//
♡)今から社長とランチに行くの。
T)あっ……
社)良かったらTくんもどうかね?
T)えっ!!
社)うちの孫も一緒ですが
  それでもよければ♪
T)わっ、ぜひご一緒させてください!
社)それじゃあ行こうか。
T)はい!!


三人で歩き出すと
♡ちゃんが向こうから走ってきた。


孫)お姉ちゃーーんっ!!!♡♡


どんっっ♡


♡)わぁっ!♡ちゃんっww
孫)わーいっ!わーいっ!♡
♡)元気だったぁ?♡
孫)うんっ!!♡♡


あいからわず可愛いなぁ♡


母)じゃあお父さん、よろしくね?
  ごめんね、急にー
社)全然構わんよw
母)じゃ、♡、いい子にしてるのよ?
孫)はぁ〜いっ♡


♡ちゃんのお母さんは
私たちに会釈をして、いなくなった。


社)♡は何が食べたいんだい?
孫)おしゃれで可愛いものぉ〜♡
社)難しい注文だな…w
T)あ、ちょうど近くに最近できた
  可愛いカフェがありますよ?
  男が入るのは
  ちょっとためらう感じですけど…w
社)おおっ、じゃあ
  今日はお姫様が二人もいるし
  私たちはアウェイ感を楽しんでみますか♪
T)あはははっw
孫)お姫様ー?お姫様ー?♡


♡ちゃんがスカートを広げて
くるりと回った。


T)ははっ、可愛いなーw
♡)ねっ♡


孫)ねぇ、お兄ちゃんはだぁれ?
T)ええと…w
社)ほら、前に話したろ?
  おじいちゃんの会社のホープだよ。
孫)ホープ…?……あっ!!!
  頑張り屋さんな人ぉ?
社)そうそうw
孫)お兄ちゃんっ、よろしくねっ♡


♡ちゃんはにっこり笑って
私とTくんと手を繋いできた。


孫)わーい♡わーい♡
T)可愛いな…//
♡)ふふっw


Tくんオススメの新しいカフェは
本当に可愛くて

まだ人も少ないから
私たちは個室に通してもらった。


孫)かわいい〜〜〜♡♡
♡)アリスの世界みたい♡♡
孫)わ〜〜いっ♡
♡)ふふーーー♡


♡ちゃんと一緒に思わずニヤける。


T)♡ちゃんっていうんですね。
社)そうなんですよ。
  偶然♡くんと同じ名前でねぇw
孫)お揃いなんだもんねっ♡♡
♡)ねーーー♡
T)あはははw


ランチを注文し終えると
♡ちゃんがるんるんしながら
私の顔を見た。


孫)ねっ、お姉ちゃんっ♡
  臣くんは元気ぃ?♪
♡)…っ
孫)♡ね、また臣くんに会いたいなぁ♡
社)もう毎日のように言ってるんですよ…w
T)……
♡)そう…なんですか…
孫)臣くん…♡のこと覚えてるかなぁ…
♡)覚えてるよ!
孫)ほんとぉ?
♡)うんっ
孫)えへへ♡嬉しいなぁ♡
♡)……


それから♡ちゃんは
毎日の出来事や学校での話を
いろいろ聞かせてくれた。


孫)だからねっ、♡と博くんは
  また同じクラスになれたのぉ♡
♡)良かったねぇ♡
T)博くんて…?
♡)♡ちゃんの彼氏だよw
T)彼氏ぃ?!
孫)違うよぉ!フィアンセだってばぁ!
♡)あっ!そうでした…ww
T)フィアンセ〜〜?!
孫)そうだよっ♪


ドヤ顔する♡ちゃんに
ちょっと困り顔の社長と、大笑いするTくん。


T)すげぇませてんなぁw
孫)別に普通だよぉ?
  お兄ちゃんはフィアンセいないの?
T)ぶっ…
社)こらこら、♡…w
孫)あのねっ、これは昨日
  博くんから聞いたんだけどぉ…//
T)ん…?
孫)♡ねっ、すっごく嬉しかったから
  毎日博くんに
  「同じクラスになれて嬉しいなぁ♡」
  って言ってるの!
T)……可愛いな…w
孫)そしたらね?昨日博くんが…
  「俺が♡と離れたくないから
   先生に言ったんだよ。」って!!
♡T)えっ!!!
孫)もう♡、嬉しくってぇ〜〜///
♡T)……


博くん…
相変わらずカッコイイなぁ…


孫)それでねっ!
  6年生までずっと一緒がいいなぁって
  ♡が言ったら…
  「また俺が先生に頼んでやる」って///
♡)わぁ…//
T)頼んだからって
  一緒にしてもらえるもんなのか?w
孫)もう!お兄ちゃんはわかってないなぁ!
T)えっ…w
孫)♡は博くんのその気持ちが嬉しいのっ!
T)なるほど…
  失礼しました…w
孫)もうねっ、博くん、だぁいすき♡
T)すごい…
  小学生にのろけられている…w
♡)ね……w


でも…すごく嬉しそうに幸せそうに
博くんの話をする♡ちゃんは
本当に可愛い。

社長がなんともいえない表情だけど…


孫)臣くん今頃何してるかなぁ?
♡)えっ!!


また急に出た名前に…少し戸惑う。


孫)ね、お姉ちゃん♡
  最近の臣くん見せて〜〜♡
♡)…っ
社)こらこら、やめなさいw
孫)見たいぃぃ〜〜〜!!
♡)……
T)……
孫)お姉ちゃん…どうしたの?
♡)えっ…?
孫)……
♡)どうもしないよ…?
  ごめんね、最近臣くんと
  写真…撮ってないんだ。
孫)……
♡)……
孫)お姉ちゃん…元気ないの?
♡)そんなことないよ?


普通に笑って見せたけど…
♡ちゃんがじっと顔を覗き込んでくる。


「お待たせしましたーー」


ランチが運ばれてきて…
そのタイミングに少しだけほっとした。


孫)わぁぁっ♡
  ♡の好きなイチゴが乗ってるよぉ!
社)良かったねぇw
孫)やったぁぁぁ♡
T)♡ちゃん、イチゴ好きなの?
  じゃあ俺のもあげるよ。
孫)わぁぁぁっ♡
♡)じゃあ私もあげるー♡
孫)わぁぁぁっ♡


目を輝かせた♡ちゃんが
催促するように社長を見上げた。


孫)(じーーーーっ)
社)はいはい、ほらw
孫)わぁいっ!みんなありがとぉ♡♡
T)あはははっw
♡)くすくす…w


それから♡ちゃんが
食べるのに夢中になったから

話題は少し仕事のことに。


社)Tくんは管理職には興味ないのかな?
T)えっ!!!
社)君はすごく優秀だし
  試験さえ受ける気があるなら…
  と、部長たちも言っていたよ。
T)えええっっ!!
♡)……っ


わぁ…っ
わぁ…っ
Tくんってばすごいなぁ…!!


T)いや、でも…
♡)……?
T)俺…どうしても
  1位になりたいんですよね…w
社)ああ…w
T)そんなお話はすごくありがたいですけど…
  でもまだ…現場で頑張りたいな…
社)Jくんもそう言って
  一向に試験を受ける気配がないんだよ…w
  まぁ彼はキャリアも長いし
  その気にさえなってくれれば
  試験なしでもいいんだけれど…
T)Jさんがいなくなったら困ります!
社)ええっ!
  1番になりたいんじゃないのかね?
T)Jさんがいなくなったから
  取れる1位なんて意味ないです!
  俺は…あの人を抜きたいんですよ!
社)……
T)どんなに頑張っても全然抜けなくて…
社)……
T)ほんとに…俺、憧れてるんです。
社)まぁ彼は天才だからねぇw
♡)……


「天才」かぁ…

社長にそう言われるJさんって…
本当にすごい人なんだなぁ。


社)でも私は「天才」タイプじゃないけれど
  1位を取れましたよ♪
T)社長…っ、天才じゃないんですか?!
社)私は不器用な努力家タイプですよ。
  ふぉっふぉっふぉw
T)そう…なんだ……


それを聞いて希望が湧いたのか
Tくんの表情にやる気がみなぎったのが
わかった。


♡)ふふ…っ
T)え…?
♡)頑張ってね♡
T)…っ
♡)ずっと…応援してるよ?♡
T)…っ///
♡)同期みんな…応援してる♡
T)……あり…がと//
♡)うん♡


いつかTくんの夢が叶いますように♡


孫)あーあっ♡イチゴ美味しかったぁ〜♡
  お腹いっぱぁ〜〜い♡
社)よかったよかったw


みんな食事を終えて…
食後の紅茶に手を伸ばしたその時だった。


♡)あっつ!!


カップから少しこぼれて
手にかかって…


T)何やってんだよ!!


Tくんが私の手を取った。


T)火傷してない?!
♡)…っ、大丈夫…だよっ
T)…っ


私の手を見て安心したのか
優しく頭をこつんってされた。


T)気をつけろよもう…
  びっくりした。
♡)ごめんね…?
T)なんともなくて良かった…
♡)……

孫)ねぇっ!!

T)えっ

孫)お兄ちゃんはお姉ちゃんのことが
  好きなの??
T)…っ
♡)…っ
孫)……
社)これこれ、
  いきなり何を言い出すんだい。
孫)……


♡ちゃんがじっと私たちの顔を見てる。


孫)だって…
  ♡が転んだ時の博くんと
  同じだったもん。今。
T)……
♡)……
孫)博くんは…♡のことが好きだから
  いつも心配で仕方ないんだって。
♡)……
孫)お兄ちゃんもそうなの?
T)…っ
孫)お姉ちゃんのこと…好きなの?
T)……


社長が♡ちゃんの頭を撫でると
♡ちゃんがTくんを見つめた。


孫)ダメだよ?
T)……え?
孫)お姉ちゃんには臣くんがいるから
  ダメだよ?
T)…っ
社)これこれっ
孫)だって!臣くんはお姉ちゃんのこと
  愛してるんだもんっ!!
♡)…っ
孫)臣くんとお姉ちゃんは
  フィアンセなんだよっ!!
T)……
孫)そうだよね?お姉ちゃんっ!
♡)……
孫)……
♡)……
孫)臣くんのこと…愛してるでしょ?
♡)……
孫)♡にそう…言ってくれたよね?
♡)…っ


♡ちゃんの瞳が…潤んでいく…


♡)♡ちゃんっ……
孫)ダメだよぉ…っ
社)♡…っ、なんでお前が泣くんだい…
孫)だって…ふぇぇっっ…
♡)…っ


♡ちゃんの涙が…胸に突き刺さる。


孫)臣くんはっ…
  お姉ちゃんのこと…っ
  愛してるって言ったもんっ!!
♡)…っ
孫)覚えてるでしょ?!
♡)……
孫)お姉ちゃんのこと…大好きなんだよ?!
♡)…っ


どうして…私まで…
涙が出てくるんだろう…


孫)臣くん…っ、TVで見たことない顔
  いっぱい…してたもんっ…
♡)…っ
孫)お姉ちゃんのこと大好きって…
  ♡もわかったもんっ!!
♡)…っ
孫)うわぁぁんっっ
♡)…っ


私まで…涙が止まらなくて…


♡)♡…ちゃん…、ごめん…ねっ
孫)うわぁぁんっっ
♡)ごめんね…っ
孫)うっ、うっ…うっ…
♡)…っ


臣くんが言ってくれた言葉も
臣くんの気持ちも…

ちゃんと全部覚えてるよ?


孫)ねぇ、臣くんのこと…好きだよね?
♡)……
孫)…っ
♡)うん……
孫)…っ
♡)大好きだよ……
孫)…っ
♡)……
孫)…愛してるよね?
♡)……うん、…愛してるよ。
孫)ふぇぇぇんっっっ
社)どうして泣くんだい!
孫)良かったよぉぉっ…うわぁぁんっ
社)本当にお前は…もう……


♡ちゃんが社長に抱きついた。


ごめんね…?
泣かせたりして…ごめんね?

臣くんが好き。
大好きだよ。



ーーー



思い切り泣いてスッキリしたのか
♡ちゃんは最後にはニッコリ笑って


孫)お兄ちゃん!お仕事頑張ってね!♡


Tくんに抱きついた。


T)うん、ありがとう。


Tくんが♡ちゃんの頭を撫でると
今度は私に抱きついた。


孫)お姉ちゃん!また遊ぼうね!♡
♡)うん♡
孫)じゃあね、おじいちゃんっ!
母)お父さんありがとう。
社)気をつけて帰るんだよ。
孫)ばいばーーーい♡
T)バイバイw
♡)バイバイ♡


エレベーターに向かう途中
私は社長に謝った。


♡)すみませんでした。


あんな…泣いたりして…


社)いやいや、うちの♡こそ
  すまなかったね!いろいろと…
♡)いえっ…
社)Tくんも。
T)いえ……


なんだか少し気まずい空気のまま…
先に私たちのフロアに着いて


♡)社長!ごちそうさまでした!
T)ありがとうございました!
社)また付き合ってください♪
  お疲れさま。


♡)……
T)……


Tくんの顔を見ると…


T)じゃあな。


少し笑って優しく頭をポンポンして
自分のデスクに戻っていった。




ー続ー

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