〈45〉お食事会(Tくん&海璃ちゃんSide)

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T)お疲れー、帰るぞー。
海)あ、はいっ!ただいま!///
 
 
今日は珍しく定時で上がって
海璃の島まで迎えに来た。
 
 
M)やだ♡ 今日はデートですかぁ?♡
T)デートではないw
K)なんかあんの?
海)お姉ちゃんと瞬さんと
  ご飯食べに行くんです!
K)おお!マジか!
  なんかすごいメンツだなw
  瞬によろしくね〜♪
海)はい♡
M)行ってらっしゃーい♡
海)お先に失礼します!
 
 
俺は海璃と一緒に挨拶をして
二人でオフィスを出た。
 
 
T)こんな早く帰れんの久々だーw
海)お忙しいのにすみません!
T)なんで、全然いいよ。
 
 
ぜひTさんも一緒に、って
お姉ちゃんたちに食事に誘われたんです
って海璃に言われた時は
即OKの返事をした。
 
クリスマスに偶然出くわして
あんなとこ見られて終わってたから
俺もちゃんと挨拶したかったし。
 
 
海)ええと、ここです。
  瞬さんが見つけてくれたお店らしいです。
T)へぇ!
 
 
わざわざ俺らのオフィスの近くで
店を予約してくれてて、ありがたや。
 
 
海璃と中に入ると、
先に到着してた二人は
仲良く同時に立ち上がった。
 
 
瞬)お疲れ様です!
美)本日はお忙しい中、
  お時間いただき、ありがとうございます!
T)えええ!?w
  固いよ!座って座ってw
美)だってTさん仕事ですごく忙しいって
  海璃から聞いてたから…
瞬)それなのに今日はお時間作って頂いて…
T)全然だよw
  俺も楽しみにしてたし。
  誘ってくれてありがとうね。
瞬美)////
 
 
4人で席について飲み物を頼み終えると
美花ちゃんが俺をマジマジ見て
ため息をついた。
 
 
美)やっぱりイケメンだ。超絶イケメンだ。
  実物も素敵すぎる///
瞬)な、かっけーな///
T)実物…?
瞬)あ、実は…
  Tさんが出てる西野カナのMVを
  美花と何度か見てて。
T)ええ!……それは恥ずかしいな…///
美)あのTさんすっごく素敵なんだもん!!
  でも実物もカッコイイ♡
  海璃ってば…
  初めての彼氏がこんな素敵な人だなんて
  一体どうなってんの…
瞬)お前とは大違いだな…
美)ちょっと!瞬ちゃん!
  まさかあのクソ野郎・吉野のこと
  言ってんの!?
  あれは美花の人生の汚点なんだから
  やめてよね!
瞬)あはははw
 
 
瞬くんは美花ちゃんの初めての彼氏を
知ってんのかな?
 
 
T)二人は付き合って長いの?
瞬)あ、ええと…
  俺ら高校からの付き合いで、
  実はずっと親友だったんです。
T)親友!
瞬)はいw
  で、最終的には付き合って
  今に至るわけなんですけど…///
T)親友から恋人になったの?
  それで結婚すんの?
  なんかすごいね!
美)えへへへ///
 
 
そんなこともあるんだなぁ。
 
 
美)ねぇねぇ、こんなカッコイイ人と
  付き合ってたら
  色々心配じゃないの?大丈夫?
海)えっ
美)だってすっごくおモテになりそうだもん。
T)美花ちゃんこそ。
  こんな長身イケメンの彼氏、
  心配にならないの?w
瞬)えっ!俺っすか!?///
美)うーん…瞬ちゃんは確かにモテるけど…
  心配とかはないかなぁ。
  たまにヤキモチ妬いちゃう時はあるけど。
瞬)えっ!そうなの!?
美)そうだよぅ。
瞬)なんで?!何に!?
 
 
瞬くんが驚いたように聞き返すと
美花ちゃんは少し口を尖らせた。
 
 
美)だって瞬ちゃん、
  女の子との距離、無意識に近いんだもん。
  ほんと無意識で頭ポンポンとか
  してたりするしぃー。
瞬)えっ!!
美)でも瞬ちゃんが完全に無自覚なのは
  見ててわかるから
  美花も敢えて何も言わないんだけど。
瞬)マジで!?
美)女の子側が勘違いしないといいなーって
  いつも思ってる…。
瞬)なんか…ごめん…。
T)あはははw
  逆に瞬くんが美花ちゃんを
  心配になることとかはないの?
瞬)ありますよ!
美)えええ!
瞬)美花って人見知りしないし
  すげぇ人懐っこいから
  割と誰からでも好かれるっていうか…
  男からもすぐ気に入られそうで心配。
美)そうだったの?!
瞬)だって現に職場の男にだって
  言い寄られてんじゃん。
美)あ…、
瞬)同じ職場にそんな男がいるとか
  彼氏としては心配なんですよー?
美)美花が好きなのは瞬ちゃんだけだもん…。
瞬)うん、それは知ってるけどw
美)もぉ!w
T)あはははw
 
 
なんかこの二人はほんと可愛いなw
仲の良さがひしひし伝わってくる。
 
 
美)それで?海璃は?
  大丈夫なの?不安とかない?
  変な女に嫌がらせされたりとか…
海)ないよ、大丈夫だよw
美)海璃って昔からなんでも
  我慢しちゃうタイプだから
  姉としては心配で。
T)そうなの?
美)はい。遠慮がちというか…
  なんでも人に先に譲って自分は最後、
  みたいな子なんです。
 
 
それはちょっとわかる気がするかも。
 
 
美)ケーキとかオモチャとか選ぶ時も
  お姉ちゃん先に選んでいいよって言うの。
瞬)強欲な姉の下で育つと
  自然とそうなっちゃうのかねぇ…。
美)ちょっと!強欲な姉って何!w
  美花は優しいお姉ちゃんだよ!!
瞬)自分で言うなw
T)あはははw
 
 
きっと姉妹で上手く
バランス取れてたんだろうなw
 
 
T)なんかあったら
  遠慮も我慢もしないでちゃんと言えよ?
海)えっ…
T)溜め込まないこと。
海)は、はい、ありがとうございます!
  でも今は本当に何もないんです!
  毎日が幸せで夢みたいなので、
  感謝しかないんです!
T)へ!?
海)私、本当に毎日幸せなんです!///
T)そ、それは…良かった///
 
 
力説する海璃に、思わず俺まで照れちゃって…
 
美花ちゃんと瞬くんは
そんな俺たちを見て、笑ってた。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
美)それで…あの…、
  今日はTさんにお願いがありまして。
T)え?
瞬)もし良ければ…
  5月の俺たちの結婚式に
  Tさんも来てくれませんか?
T)え、いいの?
  それはぜひお祝いしたいな。嬉しい。
美)ほんとですか!?
T)もちろん!
 
 
Tさんが即答すると
お姉ちゃんと瞬さんは「やったー!」って
仲良くハイタッチした。
 
 
美)じゃあこれで家族テーブルは完成だー♡
瞬)だな!
T)家族テーブル?
瞬)あ、はい。実は…
  俺、親戚がまったくいなくて。
  家族はレイコ…、あ、母親と
  姉ちゃんだけなんです。
美)うちも!
  お父さんとお母さん、かけおちだから
  親戚いなくって。
  だから両家の家族を合体させて
  一つのテーブルにしちゃおうかって
  話してて。
瞬)将史さんとサチさんがうちのレイコと
  昔からの友達ってのもあって。
T)あ、それ海璃から聞いた!
  両家顔合わせで再会したんでしょ?
  すごいよね!
美)そうなんです!w
  それからもうしょっちゅう飲みに行ってて
  お互いの家も行き来してるよね。
瞬)先週も遊びに来てたもんなw
美)レイコママも賑やかな方が楽しいとか
  言ってくれるから
  お父さんもお母さんもほんと遠慮なく
  遊びに来ちゃうんだもんw
海)あはははw
 
 
お姉ちゃんはもう瞬さんの実家で
暮らしてるんだもんね。
楽しそうだな。
 
私も今度遊びに行きたいな。
 
 
T)じゃあ結婚式の前に一度
  ご挨拶しておきたいな。
海)えっ!
T)結婚式で初めまして、ってのもなんだし…
  その前にさ。
海)いいんですか…?
美)わーー!
  お父さんもお母さんも喜ぶよー!
  Tさんに会いたがってたじゃん!
海)そう…だけど…
T)予定聞いといてくれる?
海)は、はい…わかりました///
 
 
ほんとに…挨拶してくれるんだ…。
 
 
「将来家族になる人たちなんだから
 俺だってちゃんと挨拶したいし。
 会わせてよ。」
 
 
前にもそう言ってくれてたけど…
なんだかすごく嬉しいな。
 
 
瞬)じゃあ家族テーブルは8人だな!
美)だねっ!
T)8人?
瞬)将史さん、サチさん、レイコの3人と、
美)お兄ちゃんは彼女いないからソロ出席でw
海)あはははw
美)あとは海璃とTさんと、
瞬)姉ちゃんと臣さん!これで8人!
T)あっ!……そっか、、
海)……。
 
 
Tさんは、♡さんと登坂さんのことを
忘れてたのか
ハッとした後に「そうだよな」って頷いた。
 
 
美)てゆーかお父さんとお母さん、
  同じテーブルに臣さんいたら
  びっくりするだろうなーw
瞬)するね、間違いなくw
海)当日まで内緒にしておくの?
美)うんw
 
 
お姉ちゃんはニヤリと笑った。
 
 
美)だって美花だって瞬ちゃんに
  サプライズされたしーー
  美花も誰かを驚かせたいもん!
瞬)あはははw
T)サプライズって?
瞬)美花に姉ちゃん紹介する時に、
  姉ちゃん家に連れて行ったんです。
  そしたら臣さんもいるっていう
  サプライズでw
美)美花は臣ちゃんの大ファンだったから
  もう腰抜かしたんです!
T)大ファンだったの?w
美)そうですよ!
  美花も瞬ちゃんも
  三代目大好きなんですけど
  美花はその中でも臣ちゃん推しなんです!
T)へぇ!
美)だってあの顔!!
  あの美しい顔面は日本の宝!
  世界遺産ですよ!!
T)世界遺産!?w
 
 
お姉ちゃんが登坂さん愛を熱く語り始めて
Tさんは爆笑してる…。
 
 
美)特に横顔!臣ちゃんはあの横顔が…
瞬)美花、美花、
  また「臣ちゃん」に戻ってるぞw
美)はっ!しまった!///
瞬)こいつ、熱くなると
  すぐイチファンに戻っちゃうんですw
T)あはははw
  そっか、美花ちゃんは
  そんなにファンなんだw
  まぁ確かにカッコイイよねー。
美)はいっ!♡
海)……。
 
 
Tさんが登坂さんのことを
「カッコイイ」ってさらっと褒めている…。
 
私的にはTさんの方が100倍カッコイイです!
 
 
美)あ、そういえば…
  お兄ちゃんが♡さんにまた会えるの
  楽しみにしてるんだった…。
海)ええっ!
  大丈夫かな…?
美)またしつこくしないといいけど…
海)ちょっと心配…。
美)ま、その時はまた♡さんに
  バッサリ振ってもらおう!
瞬)あはははw
T)まぁ彼氏もいるし大丈夫じゃない?
美)あ、そっか。
  ♡さんにバッサリされる前に
  臣さんに殺されるな、お兄ちゃん。
T)うん、間違いないw
瞬)えーー、なんか想像できないかも。
  臣さんてそういう時
  どんな感じになるんだろ…。
美)俺の♡に指一本触れるんじゃねぇ!
  って感じだよ。
瞬)そんな極道的な感じ!?ww
海)あはははっw
T)独占欲強いからなぁ…w
 
 
Tさんがふと言った言葉に
お姉ちゃんと瞬さんは少しだけ
不思議そうな顔をした。
 
 
美)独占欲…強いんですか?
T)めちゃめちゃ強いでしょ。
  ♡命じゃん、あの人。
美)♡、命!やっぱり極道だ。
T)あはははw
瞬)まぁでも確かに…。
  臣さんってあんなクールな感じなのに
  いつも何気にサラッと
  姉ちゃん愛を出してくるから…
美)え、どんな感じで?!
瞬)普通に愛してるよーって言ったり…
  姉ちゃんのことなら
  いくらでも甘やかしたいとか
  言ってたし…
美)ひゃお!///
瞬)世界で一番大事って言ってた。
  姉ちゃんのこと。
美)ひゃわ!///
瞬)俺、臣さんファンなのもあるし
  相手は姉ちゃんだしで、
  なんかもう聞いてて照れちゃって///
T)あはははw
美)♡さん、幸せ者だなぁ///
瞬)ほんと愛されてるよ。
T)うん。
 
 
二人の話に頷いたTさんは
すごく穏やかな笑顔をしていて…
 
やっぱり形は変わっても、
今でも♡さんのことを大事に思ってるのが
その笑顔から、伝わってきた。
 
 
T)あ、ごめん、クライアントから電話だ。
  ちょっと出てくる。
海)あ、はいっ!
 
 
Tさんが席を立つと、
お姉ちゃんがニヤニヤしながら私を見た。
 
 
美)ねぇねぇ、海璃ってば…
  すっごく綺麗になった♡
海)えっ!?
瞬)あ、それ、俺も思った。
美)だよね?!
瞬)うん。大人っぽくなったっていうか
  ほんと綺麗になった。
美)前より色気もある気がする!
海)ええっ!///
 
 
自分じゃ何もわからないけど…
そういえば朝も蒼くんに変なこと言われたし…
 
はっ!
 
もしかして…
やっぱり今朝Hしたこと、
バレちゃってるの!?///
 
 
美)あんな素敵な彼氏が出来たんだもん。
  そりゃ綺麗になるよねぇ♡♡
海)////
 
 
どうしよう。
バレてるんだったらすごく恥ずかしい。
 
 
瞬)ほんとTさん、カッコイイ人だよね。
  男の俺から見てもカッコイイ。
  なんていうか見た目だけじゃなくて、
  雰囲気とか話し方とかも。
美)だって営業の成績も
  めちゃくちゃいいんでしょ?
海)うん!すごいんだよ!
瞬)あ、営業マンなんだ!
  天職かもね。
  あの人からなら買いたくなるもん!
美)なるなる!
海)えへへ…///
 
 
二人がTさんをベタ褒めしてて
なんだか私が照れちゃう。
 
 
美)でもさ、あの人がずっと
  片思いしてたんでしょ?
海)あ、
瞬)え、何それ。そうなの?
美)超絶可愛い人に片想いしてる人を
  好きになっちゃったとか
  前に言ってたよね?
海)うん。
 
 
覚えてたんだ、お姉ちゃん。
 
 
美)あんな超絶イケメンを振る女って
  一体どんな美女なんだ。信じられん。
瞬)でもそのおかげでTさんは今、
  海璃ちゃんと幸せなわけだし。
美)そっか!どこぞの美女さん、ありがとう!
海)あの…、それ…、♡さんだよ。
美)ん?
海)Tさんがずっと片想いしてた人…、
  ♡さんなの…。
美)♡…さん…?
瞬)え…??
美)だって同じ会社の人って…
海)♡さん、同じ会社だよ?
美)そうだったーーーー!!!
瞬)え、うそっ、どういうこと!?
  Tさん、姉ちゃんのことが
  好きだったの?!
海)はい。
瞬)どえええ!??
美)あ、あんた…っ
  ♡さんほどの人を好きになる男の人に
  よく恋したね、あっぱれ…
海)だから無謀な恋だって言ったでしょ///
瞬)え、でもTさんは今は
  海璃ちゃんを好きなわけでしょ?
美)そっか、すごいな。
  そこを振り向かせた海璃、あんた、
  すごすぎるよ!!
 
 
お姉ちゃんになぜか拍手されてしまった…。
 
 
瞬)じゃあTさんと臣さんは
  恋敵だったってこと??
美)あ、そっか、だからさっき…!
瞬)気まずくないのかな、大丈夫かな。
海)大丈夫だと思います。
瞬)海璃ちゃんは?
  姉ちゃんと同じテーブルで嫌じゃない?
海)嫌じゃないですっ!
瞬)遠慮しないで言ってね、
  テーブル分けてもいいし…
海)私、♡さんのこと大好きなんです!!
瞬)ええっ?!
 
 
思わず勢いよく言っちゃって、
瞬さんが少し驚いてる。
 
 
海)Tさんが好きだった人だから嫌だとか、
  そんな感情は全くないです!
  ♡さんは本当に素敵な人だし
  私も大好きで憧れる部分もたくさんあるし
  尊敬してるんです!
美)おおお…っ
海)Tさんがどれだけ♡さんのことを
  好きだったかも…
  全部わかってるし、それでも。
  全部ひっくるめてまるごと、
  Tさんが好きなんです!
美)おおお…っ
 
 
私が言い切ると、
お姉ちゃんはなぜか少しうるうるしてて…
 
 
美)海璃がこんなにハッキリ
  自己主張するなんて…感激してる。
瞬)きっと…さ、
  Tさんもこんな海璃ちゃんだから
  好きになったんじゃない?
海)…っ
瞬)ピュアで真っ直ぐで、一生懸命で。
美)うん、そうだといいな…。
 
 
二人が優しく微笑むと、
ちょうど電話を終えたTさんが戻ってきた。
 
 
T)うん。そういうとこが好き。
美)え?
瞬)え?
海)え?
T)海璃の。
海)え…っ?///
 
 
Tさんは携帯をポケットにしまいながら
少し照れたように席に座った。
 
 
T)話聞こえて、戻るタイミングに
  困ってたw
美)ええっ!
瞬)聞こえてたんですか!
T)うん、ごめんw
海)////
 
 
一体どこから聞こえてたんだろう…。
 
 
T)♡のことは…
  本当に好きだったし
  幸せでいてほしいなって思う気持ちは
  今もこれからもずっとあるけど…。
  俺が自分の手で幸せにしたいって思うのは
  今は海璃だけだから。
海)////
 
 
お姉ちゃんと瞬さんに
なんの迷いもなくそう言ってくれたTさんに
胸がじーんと熱くなる。
 
 
T)海璃が不安になったりしないように
  ちゃんと気持ち伝えていきたいし…
  なんてゆーか…
  俺、自分で思ってたよりも
  すげぇ海璃のこと好きみたいで、///
海)えっ…///
T)付き合い始めてから
  自分でもちょっとびっくりしてて…
  ほんと好きなんだよ、うん///
海)////
 
 
嬉しすぎて胸がぎゅぅって苦しい。
 
 
T)だから…海璃のことはずっと大事にするし
  二人とも末長い付き合いになると思うけど
  改めて、どうぞよろしくお願いします。
美)////
瞬)////
 
 
丁寧に頭を下げたTさんに
お姉ちゃんと瞬さんが固まってる。
 
私は感動して、目がうるうるして…
我慢してたけど、涙がこぼれちゃった。
 
 
美)ああ!海璃が泣いちゃった!
T)ええっ!?
海)ぐす…っ///
T)泣くなよお前はもう〜〜〜///
海)だ…って///
 
 
嬉しいんだもん。
感動したんだもん。
こんなの泣いちゃうもん。
 
 
Tさん、大好き。大好き。大好き。
 
本当に本当に…大好きなんです。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
食事会は本当に楽しくて。
 
最後は海璃と美花ちゃんが頼んだ
フルーツワインで
二人とも酔っ払っちゃって
ちょっと大変だった。
 
 
海)ほょう…///
T)お前大丈夫か?w
瞬)Tさんすいません、
  今日はありがとうございました!
T)うん、美花ちゃん大丈夫?
瞬)はい、なんとか連れて帰りますw
美)あう〜〜瞬ちゃんんんん///
瞬)しっかりしろ、ほらw
美)えへへへへぇw
 
 
ぐでんぐでんになった美花ちゃんを抱えながら
タクシーに乗り込む瞬くんを見送って、
俺らも次のタクシーを待った。
 
 
海)はにゅ…///
T)はにゅ!?w
 
 
顔を真っ赤にしてる海璃は
さっきからよくわからない擬音語を
連発してるw
 
あのワインそんなにアルコール度数
高かったのかなぁ。
 
 
T)あ、来た。ほら、乗るぞ。
海)ふぁい…///
 
 
荷物を持ってやって
海璃を先にタクシーに乗せたら
海璃はそのまま背もたれに頭を乗せて
目を閉じちゃった。
 
 
運)はははは、相当酔ってるねぇw
T)すみませんw
運)お兄ちゃんがしっかりしてるから
  大丈夫だよ。どこまで?
T)〇〇までお願いします。
 
 
俺がそう言うと、運転手のおじさんは
ニヤッと笑った。
 
 
運)お兄ちゃん送り狼になるつもりだろ〜w
T)はい!?w
運)ホテルじゃなくていいのかな?w
T)いや、帰りますよw
 
 
何言ってんだこのおじさんは。
 
 
海)ホテ…ル…?
 
 
あ、起きた。
 
 
運)ホテル行きたいかい?
  行き先変更する?w
海)ホテル…、、?
T)いいから普通に帰ってください!w
海)ホテルなんて…行ったことないもん…
運)ん?なんだって?
T)気にしないでください!w
  この子酔っ払って寝ぼけてるんで。
海)酔っ払って…ないも…、ふにゃ…
T)はいはい、お前は寝てなさいw
海)…やぁ///
 
 
ぎゅ。
 
 
T)こら、抱きつくな///
海)ぎゅぅ♡
T)いいから寝てろ。
  着いたら起こしてやるから。
海)ちゅぅ♡
T)は??
 
 
チュッ。
 
 
T)な、何してんだお前は!///
 
 
不意を突かれてほっぺにキスされた。
 
 
海)だいすき///
T)わ、わかったから…///
 
 
相当酔ってんな、これ。
 
 
運)やっぱりホテル向かった方が…
T)いいですから!!w
 
 
なんでこのおじさんはそんなに
ホテルに送りたがるんだよ!w
 
 
海)ホテル、行く///
T)はいぃぃ!??
海)みんなで、遊ぶ///
T)は!??
海)ワイン、飲む///
T)もう飲んだろ!
海)Tさん、好き///
T)〜〜〜///
 
 
なんで全部カタコトなんだよ。
 
 
運)ホテルでワイン飲みながら
  みんなで遊ぶって!?
  最近の若い子は派手だな〜〜〜w
T)違いますから!w
  酔ってるだけですから!w
 
 
もう、早く家に着いてくれ!!
 
 
海)はにゅ…///
 
 
また出た!はにゅ!
 
 
T)大丈夫か?
  帰ったらとりあえず水飲め。
海)……(こくん)///
 
 
海璃は素直に頷いて、
熱っぽい目でとろーんと俺を見つめた。
 
 
海)いっぱい…飲む…///
T)う、うん…///
 
 
なんか…すげぇエロいんだけど…
どうしたらいい?///
 
俺も酒入ってるせいかな?
ダメだダメだ、しっかりしろ!!
 
 
運)着きましたよーー。
T)ありがとうございます。
 
 
なぜかニヤニヤしてる運転手さんに
お金を払って、
ふにゃふにゃの海璃をタクシーから降ろして。
 
 
T)歩けるか?
海)…は…にゅ…///
T)だ〜〜〜、もう、こっち来いw
 
 
結局俺は海璃をおんぶして
自分の部屋まで帰った。
 
 
コートを脱がせてやって、
ソファーに寝かせて、水を飲ませて。
 
 
海)迷惑かけて…ごめんなさい///
 
 
お?
やっと少し正気になったか?
 
 
海)お姉ちゃん…大丈夫かな…。
T)瞬くんいるし大丈夫じゃない?
海)良かった…。
T)お前ももう休んだら?
海)Tさん…今日はありがとうございました。
T)うん。楽しかったよ。
  俺こそありがと。
 
 
ぽやーんとした目で顔を真っ赤にしてる
海璃の頭をよしよしって撫でたら、
海璃は俺の手をきゅっと握った。
 
 
海)Tさんはホテル行ったことあるんですか?
T)……はい!??
 
 
いきなりなんの話だ!
 
 
T)まだ寝ぼけてんの?w
海)寝ぼけて…ないです…。
 
 
でも顔も真っ赤だし目もウルウルしてるし。
 
 
T)もう寝ろw
海)寝ません。
T)は??
海)行ったこと、あるんですか?
T)…っ
 
 
目も半分しか開いてないくせに…
頭はしっかりしてんのか??
 
 
海)元カノさんとですか…?
T)ええと…、うん、あるけど…。
海)……。
 
 
ないって言った方が良かったのか?
でも別に嘘つくような話でもないし。
 
 
海)私も…行きたいです…。
T)へ!??
海)Tさんのこと…独り占めしたいもん///
T)…っ
 
 
やっぱり酔ってるよな?うん。
 
 
T)別にそんなとこ行かなくても
  いつでも独り占めできるだろ///
海)ほん…と?///
T)…っ
 
 
少し拗ねたように上目遣いしてくる海璃が
可愛くて…
 
 
海)私…すごく欲張りなの///
T)え…?
海)いっぱいいっぱい愛してもらって
  幸せなのに…
  それでも、もっともっとって…///
 
 
海璃は俺の腰にぎゅっと腕を回してきた。
 
 
海)ずっと手を繋いでてほしいし…
  ずっとぎゅって抱きしめててほしいし…
  ずっとずっと、そばにいたいの///
T)////
 
 
か、可愛い…
 
なんだこれなんだこれなんだこれ///
 
 
また敬語が抜けて
可愛く甘えてきてる。
 
 
海)こんな子供みたいな頭の中、
  Tさんに見られたら
  呆れられちゃうんだ///
 
 
いや…、自分で言うとるがな!///
 
 
海)だって…大好きなんだもん…
  大好きすぎるんだもん…///
T)////
 
 
俺だって大好きだよ。
 
 
海)ぎゅ……、///
T)////
 
 
海璃は俺にしがみついてすりすりしてる。
 
 
どうしよう…もう可愛すぎて…
なんか心臓バクバクしてきた///
 
 
海)……ぎゅ…だけじゃ…足りないよ?///
T)え…?///
 
 
そう言われて身体を離したら…
海璃がめちゃめちゃ甘えた目で俺を見てて…
 
 
海)足りないの、///
T)////
 
 
酔ってるせいですげぇ色っぽいし
とにかくめちゃくちゃ可愛いし
 
俺どうしたらいいんだ!?
 
 
海)ん…、///
T)…っ
 
 
海璃は俺の手を取って、
それを自分の頬に当てた。
 
 
T)あっつ…、
 
 
真っ赤なほっぺは見た目通り熱を持ってる。
 
 
海)Tさんの手…、冷たくて…
  …気持ち…いい…///
T)////
海)…もっと…、触って…?///
T)////
 
 
海璃が俺の手を頬から首筋にずらして…
俺がそのままデコルテに触れると、
ぴくんと肩を揺らした。
 
 
海)……はぁ、///
T)////
 
 
こんな酔ってんのに…いいのかな?
大丈夫なのかな…?
 
 
海)もっと、欲しい…///
T)……わっ、///
 
 
海璃に抱きつかれてバランスを崩した俺は
そのままソファーに手をついた。
 
 
海)大好き…///
T)////
海)大好き…///
T)////
 
 
海璃の甘えた声が、鼓膜をくすぐって…
 
 
海)欲しい…の、お願い…///
T)////
 
 
俺を誘惑し続ける甘い熱に、
俺の理性もついに溶かされた。
 
 
T)どうなるかわかってる?
 
 
ネクタイを外して見下ろせば…
 
 
海)(こくん)///
 
 
嬉しそうに目元をとろけさせた海璃が
期待に満ちた表情で、素直に頷くから。
 
 
T)……バカ、///
 
 
そんな海璃が、愛おしくて仕方なくなる。
 
 
こうして日に日に、
海璃にハマっていくんだ、俺は。
 
 
海)大好き///
 
 
何度も素直に伝えてくれる、
真っ直ぐな気持ち。
 
 
海)大好き///
 
 
言われれば言われるだけ
俺の気持ちも増していくんだ。
 
 
T)……海璃…、
海)…っ
T)海璃…、ほんとに…、、
海)…っ
T)…………ほんとに、好き。
海)////
 
 
俺も伝えるから、真っ直ぐに。
 
 
T)ほんとに好きだよ。
海)////
 
 
いつもより熱い身体で伝え合おう。
 
 
このどうしようもないくらい
甘くて幸せな気持ちを、
身体の奥まで、何度でも…。
 
 
 
 
 
 
 
 
ーendー

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  1. おみくん より:

    キュンキュンが止まらん!!
    三代目の皆がコロナかかりませんように、、、

    臣くんとローラお互いにインスタフォローしてた
    まだ続いてんのかな?

  2. ひな より:

    このカップルほんと癒されるぅ(〃ω〃)
    でもMちゃんたちも好き!!!

  3. ひさぼー より:

    連日の更新ありがとうございます!
    Tさん、海璃ちゃんカップル大好きです!
    ピュアな二人にキュンキュンしちゃいます♡

  4. さっちゃん より:

    T君と海璃でほっこり♡
    連続投稿嬉しいです♡
    世の中、マスクの取り合い等でコロナで日本人の心も荒んできてる今、ホッとする一時でした♡
    本当にありがとう♡♡突然の休校措置で我が家もバタバタですが大丈夫ですか??
    無理なさらずなペースでお願いします⭐️楽しみにしてます♡

    • マイコ より:

      うちもバタバタでやつれてます…。゚(゚^∀^゚)゚。
      頑張って乗り越えましょう!!

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