[278]めぐり逢わせ

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瞬)え、何?
美)まさか知り合いとか…言わないよね?
瞬)ここも知り合いだったらすごすぎるだろw
美)だよねw
瞬)……
美)……
瞬)え…?
美)ちょっと…?
瞬)レイコ?
美)お父さん?お母さん?
 
 
ママの瞳は一気に涙でいっぱいになって…
 
 
母)レイコ…!!
レ)…っ
 
 
美花ちゃんのお母さんがママに抱きつくと、
ママの頬を涙がスーッと伝っていった。
 
 
父)レイコ!!
母)レイコ!!
レ)…サチ…っ、将史…っ
 
 
気付いたら3人とも泣いてて…
子供たち5人は
ぽかーんとその状況を眺めてる。
 
 
美)サチと…将史って…
  なんで…名前…
瞬)ほんとに…知り合い…?
美)レイコママのこと…知ってるの…?
母)…っ、友達!!
 
 
美花ちゃんのお母さんは
泣きながらそう言った。
 
 
父)父さんと母さんの友達だよ!
 
 
お父さんは泣きながら嬉しそうに笑ってて…
 
 
瞬)……すごい…。
美)信じらんない…。
♡)……。
 
 
私もびっくりして、言葉が出ない。
 
海璃ちゃんが妹だってわかっただけで
すっごくすっごくびっくりしたのに…。
 
こんなことって、あるんだ…。
 
 
♡)……。
 
 
でも…
3人の嬉しそうな涙を見てたら、わかる。
 
きっと大事な友達なんだ、って。
 
 
兄)ほら、とりあえず座ろうよ。
母)ぐすっ…
兄)父さんも。
父)ああ、うん。
 
 
海斗くんに促されて、みんな席について。
 
飲み物を頼んだらお料理も運ばれてきた。
 
 
「いつから友達なの?」
「いつぶりに会うの?」
 
なんて子供たちから聞かれて
 
ママたちは笑いながら
ゆっくりと懐かしそうに、話してくれた。
 
 
3人は中学生の時からの仲間で、
当時の仲間は本当にみんな
仲が良かったんだよ、って。
 
私が産まれた後に、
パパと一緒に会いに行ったりも
したんだよ、って。
 
 
でも瞬が生まれる前くらいに
サチさんと将史さんは
仕事で遠いところに引っ越すことになって
 
その後パパの事故があったりで
連絡もずっと途絶えてたって。
 
 
だから今日は20年以上経っての
再会だったみたい。
 
 
父)まさか今になって会えるなんて…
  思ってもなかった。
母)本当に嬉しい、もうっ
レ)うん。
 
 
3人は本当に嬉しそうに
ずっと笑ってる。
 
なんか私まで嬉しいな…♡
 
 
母)なんでレイコってば
  そんな綺麗なままなの?
  あたしなんてもうおばさんだよー?
レ)あたしだっておばさんだよw
母)全然!変わってなさすぎ!
瞬)ははははw
父)まぁなんてったって
  あのレイジさんを惚れさせる
  くらいだからなーーw
美)ほんとレイコママは綺麗♡
レ)あんがとw
母)お父さんの初恋の人も
  レイコなのよーーw
皆)ええっ!!
 
 
サチさんの思いがけないカミングアウトに
みんなが目を丸くした。
  
 
父)おい、いつの話してんだよw
母)ふっふっふw
美)お父さんレイコママのこと
  好きだったの?!
父)むか〜〜〜しなw
瞬)マジか…。
兄)今は?
父)はぁ?今はサチがいんだろがw
海)お母さんが一番?
父)当たり前だろ!w
  じゃなきゃお前たちは産まれてないよw
レ)あはははw
 
 
将史さんの答えに
海璃ちゃんは安心したように笑った。
 
きっとお父さんとお母さんが
大好きなんだろうな♡
 
 
父)瞬くんがうちに来てくれた時、
  サチと言ってたんだよ。
瞬)え?
母)レイコに似てるってね。
父)そうそう。
瞬)……あ、そういえば…。
父)あの時はまさか親子だなんて
  思わなかったけど…
母)今こうして見たら
  親子にしか見えないくらい
  やっぱりそっくりw
父)な!
 
 
そう言って嬉しそうに笑う
将史さんとサチさんの視線が、
今度はゆっくりと私に向いた。
 
 
父)そして♡ちゃんは
  レイジさんにそっくりだ。
母)うん。
♡)…っ
 
 
パパを懐かしむように
優しく私を見つめる二人の視線に
なんだか胸があたたかくなった。
 
 
母)♡ちゃんを初めて見た時ね、
  こんな可愛い天使が
  この世にいるのかとびっくりしたのw
父)そうそう。
  ほんとあのまま大きくなったね。
母)ほんと。可愛い。
 
 
サチさんがそう言うと
海斗くんが力強く頷いて…
 
 
兄)うん。ほんと可愛い。
  ほんとに可愛い。
 
 
そう言った海斗くんに
みんなの視線が集まった。
 
 
兄)俺たち、産まれてすぐ
  会ってたってことでしょ?
父)まぁな。
母)二人とも赤ちゃんだったけどねw
兄)……
♡)…っ
 
 
海斗くんはまっすぐに私を見て、頷いた。
 
 
兄)ほらね、会ったことあった。
♡)……
美)だからその下手なナンパみたいなの
  やめてってばー!w
兄)運命だと思う。
父)は?
兄)そう思わない?
♡)…ええと…
 
 
なんて言ったらいいんだろう。
 
 
兄)好きになった。
母)は?
兄)好きになった、♡ちゃんのこと。
美)はぁぁぁ?!!
♡)あの…
兄)付き合ってほしいんだけど…
海)ちょっと!お兄ちゃん!
兄)マジで惚れた。どうしよう。
瞬)いや、あの…
兄)さっき会った瞬間、思ったもん。
レ)海斗ーーーw
兄)俺たち、絶対運命だって!
父)おい、海斗…
兄)だから…
美)いい加減人の話を聞けーーーー!!
 
 
あ。
美花ちゃんのミラクルチョップが
海斗くんの頭を直撃。
 
 
兄)いってぇな!何すんだよ!
美)話聞けっつーの!
  ♡さんには彼氏がいるの!
  ものすんごい彼氏が!
  お兄ちゃんの運命の相手ではありません!
兄)えっ…
海)お兄ちゃん…
  ♡さん、本当に本当に
  彼氏さんとお似合いだしラブラブだから…
  絶対に無理だよ。
母)今わかって良かったね。
父)暴走するから焦ったわw
レ)あはははw
兄)……
♡)……
 
 
どうしよう…
海斗くんが泣きそうな顔して私を見てる。
 
 
♡)あの…
兄)結婚してるわけじゃないんでしょ…?
美)諦めないんかーーい!!
兄)だってさ、父さんだって
  レイコさんのこと好きだったんでしょ?
  でも今は母さんとラブラブじゃん!
父)そこ一緒にする?!
  状況かなり違うと思うけど…
兄)♡ちゃんも今はその彼氏が好きでも
  俺のこと好きになる可能性だって
  あんじゃん!
母)こんな海斗初めて見るんだけど…
兄)それぐらい俺、本気!!
♡)…っ
 
 
会ったばかりで
ここまで言われたの、初めてかも…
 
 
♡)あの、海斗くん。
兄)うん!
♡)私、今の彼氏のことが
  本当に本当にほんとぉぉ〜〜〜に大好きで
  好きで好きで仕方なくて
  どうしたらいいんだろうって
  困るくらい大好きで、
  もう本当に彼氏のことしか見えてない
  彼氏バカなんです。
  絶対死ぬまで大好きなんです。
  生涯彼だけなんです。
  命かけて誓えます。
 
 
私も会ったばかりの人に
ここまで言うの、初めてかも…
 
ってくらい、今の気持ちを
めいっぱい伝えてみた。
 
 
美)やだ…美花感動しちゃった…っ
海)私も…
瞬)今の録音しとけば良かったw
レ)録音してどーすんの!w
瞬)臣さんに聞かせるw
♡)やめて///
父)ははははw
母)すごいなぁ…
  あんな小さかった♡ちゃんが
  こんな大人の女性に成長してて…
  そこまで愛してる人がいるなんて。
父)そうだよなぁ。
母)あんたもとっとと諦めて
  新しい恋見つけなさい。
兄)……
 
 
それからはみんなで
美味しいお料理をいただきながら
ママたちの昔話に耳を寄せたり
 
今の私たちのことを話したり。
 
もうずっと楽しくて、ずっと笑ってた。
 
 
母)二人はいつから一緒に暮らすの?
 
 
来年の結婚式の話になると
サチさんが二人に尋ねた。
 
 
美)春くらいかな。
  その時、美花も職場変わるから。
♡)そうなの?
美)あ、会社は一緒なんですけど、
  異動になるんです。
海)そうなんだ!
美)だから、そのタイミングで
  一緒に暮らしたいなぁって。
瞬)な。
レ)どのへんに引っ越すの?
瞬)え、うちだよ?
レ)へ??
美)あれ…瞬ちゃんの実家に
  嫁ぐ気満々だったんですけど…
  ダメ…でした?
レ)いやいや、なんでうち?!
  ダメじゃないけど
  二人暮らしすればいいじゃん!
  姑がいる家なんて嫌でしょ!
美)やだっっ!!
  あの家がいいっ!!
レ)ええ?!
美)瞬ちゃんがずっとずっと育ってきた
  大切なお家だもん…
  美花、あのお家大好きなんです。
レ)…っ
美)レイジパパとレイコママの愛情が
  いっぱい詰まってる気がして…
  ここで瞬ちゃんは
  愛されながら育ったんだな、って…
  いつか子供が産まれたら
  同じようにこの場所で
  育ててあげたいなぁって…
  前にお邪魔した時に思ったんです。
レ)…っ
美)だから美花、あのお家で暮らしたい!
  お願いします…っ!!
 
 
頭を下げる美花ちゃんを
みんな見守るように見つめてて…
 
ママは気付いたら静かに涙をこぼしてた。
 
そして、その涙を払って、優しく笑った。
 
 
レ)そんな風に思ってくれてありがとう。
美)…っ
レ)部屋は余ってるし、
  二人の好きにしなさい。
美)やったぁぁぁぁ!♡
瞬)いえーーーい!♡
 
 
美花ちゃんと瞬は
仲良くハイタッチしてて…
 
ママは「バカだなぁ」って笑ってる。
 
 
母)ほんとにいいの?
  なんか美花が強引に押し切った感が…
父)レイコ迷惑じゃないか?
レ)ぜーーんぜんw
♡)ふふふ♡
 
 
そっか、じゃあ春からは
3人であの家で暮らすんだ。
 
なんだか楽しそうだな。
 
 
♡)私もいっぱい遊びに行こうっと♪
海)わ、私も行ってみたいです!///
♡)じゃあ今度一緒に行こっか♡
海)はいっ!♡
 
 
なんか嬉しいな。幸せだな。
 
 
結婚って…
二人だけのことじゃなくて
こうして家族と家族が繋がっていくんだ。
 
 
大好きな人たちが繋がって、
笑顔の輪が広がっていく。
 
すごくすごく、素敵だなぁ…♡
 
 
 
それから時間になってお店を出たんだけど
ママたちは3人で話し足りないって
飲みに行くみたいで…
 
残された、子供たち5人。
 
 
瞬)レイコと帰ろうと思ってたんだけど
  飲みに行っちゃったし…w
美)じゃあうち来る?
瞬)うん♡
美)へへへ♡
 
 
二人はほろ酔いなのか仲良く手を繋いで。
 
 
♡)じゃあ私、
兄)♡ちゃんっ!
♡)…っ
 
 
電車で帰るね、って言おうとしたら
海斗くんに呼び止められた。
 
 
兄)♡ちゃん!俺…、
♡)……
兄)……、っ
 
 
言葉を詰まらせた海斗くんは
ただ真っ直ぐに、私を見てる。
 
 
兄)……
♡)……
 
 
目を逸らせないくらい、真っ直ぐに。
 
 
兄)……
♡)……
兄)俺、ほんとに…っ、
 
 
「♡!!」
 
 
海斗くんの言葉を遮るように
後ろから聞こえた声。
 
 
____バタン。
 
 
車のドアが閉まる音がして…
振り返ったら。
 
 
♡)…っ、どう…して…
 
 
どうして臣くんがここにいるの?!
 
 
臣)迎えに来た。
♡)えっ?
 
 
だって…
私、「六本木」としか言ってないのに…
どうしてお店の場所わかったの??
 
 
兄)え、彼氏って…まさか…
臣)どうも。
兄)芸能人?!
美)お兄ちゃん。それを言うなら
  ♡さんも芸能人だから。
兄)はぁ?!
海)CMに出てるでしょ、西野カナの。
  知らない?
兄)知らないよ!先言えよ!
 
 
海斗くんは目を丸くして驚いてる。
 
 
兄)……なんだ、そっか……
  そんなん…敵うわけないじゃん…
  はぁぁぁ、なんだよもぉ〜〜〜
 
 
あ、しゃがみ込んじゃった…。
 
 
臣)連れて帰っていいかな?
兄)……どうぞ。
臣)どうも。
♡)あ、あのっ…
 
 
臣くんに肩をグイッと抱かれて、
私は慌てて挨拶した。
 
 
♡)今日はありがとうございました!
 
 
振り返ってそう言ったけど、
海斗くんの顔は見えなかった。
 
 
臣)あいつらなにで帰んの?
♡)あ、わかんない。
  瞬は美花ちゃんちに泊まるって…
臣)おーい!瞬!
 
瞬)はいっ!!
 
臣)送ってやるから乗れ。
 
瞬)えっ!いいんすか?!
 
臣)ん…?
 
 
臣くんが目を細めて瞬を見てる。
 
 
♡)どうしたの?
臣)あれ、後ろにいるの海璃ちゃんじゃね?
♡)あ、そう!そうなの!
 
 
海璃ちゃんを見てたのか!
 
 
♡)美花ちゃんの妹、海璃ちゃんだったの!
臣)はぁぁ!??!!
 
 
臣くんはおめめが飛び出そうなくらい
驚いてる。
 
そうだよね、私もびっくりしたもん。
 
 
臣)マジで?!
♡)うん!
臣)今まで誰も気付かなかったの!?
♡)そうなの!
臣)……まじビビった。
 
 
そう言って臣くんは元の場所に戻って…
 
 
臣)海璃ちゃんも送るから乗んなよ。
 
 
って、三人を呼び寄せた。
 
 
海)ありがとうございます!
  あ、あの、先日も…
  タクシー代ありがとうございました!
臣)いや、こちらこそ。
  あの日はほんとにありがとね。
海)いえ!
美)なんてこった。
  海璃と臣さんが普通に会話してる。
瞬)あはははw
臣)お兄ちゃんもう帰ったの?
美)あ、はい。
  うなだれてタクシー乗って消えました。
  ♡さん、お兄ちゃんがすみませんでした。
海)私からも…すみませんでした。
♡)ううん!
 
 
なぜか二人に謝られちゃって…
 
私たちはそのまま車に乗り込んだ。
 
 
♡)ね、臣くん!
  どうしてここがわかったの?
臣)んー?
瞬)あ、ごめん、俺w
♡)え?
瞬)……これ。
♡)…っ
 
 
瞬が後ろから手を伸ばして、
携帯の画面を見せてくれた。
 
 
『臣さん事件です!
 姉ちゃんが美花のお兄さんに
 ガチ告白されてます!
 全然引き下がんなくてすごいです!』
 
 
♡)何このLINE!!
瞬)へへ…w
♡)へへ、じゃないよ!!
 
 
こんなの送ったら臣くん心配するよ!!
 
 
臣(な?俺の言った通りだったろ?)
♡(…っ)
 
 
臣くんが私にだけ聞こえるように
耳元まで近付いてきた。
 
 
臣(ちゃんと急所蹴ったか?)
♡(蹴るわけないでしょ!///)
臣)ははははw
 
 
もぉ……。
 
 
♡)でも……
 
 
心配してわざわざ迎えに
来てくれたんだよね…
 
 
♡)ありがとう…。
臣)何が?
  ほら行くぞーー
  後ろナビしろよーー
美)はいっ!!
 
 
臣くんは私の右手を優しく握って
アクセルを踏んだ。
 
 
美)てゆーかさ!
  海璃ってば臣さんの話なんて
  一度もしなかったじゃん!
海)……うん。
美)なんでぇぇ!!
海)お姉ちゃんも三代目好きなの
  知ってたけど…
  登坂さんの猛烈なファンなの
  知ってたけど…
臣)ぶっw
海)でも、本当に限られた人しか知らないのに
  私が会社に入ってすぐの頃に
  ♡さんが話してくれたの。
  ……だから…、そんな大切な秘密、
  たとえお姉ちゃんでも言えないもん。
美)ぐぬぬぬ…
臣)いい子だなぁ、海璃ちゃん♡
瞬)あはははw
美)姉としてはバッキャローー!
  って言いたいけど
  ファンとしては
  よくぞ秘密を守った!
  と、褒めたい気分。複雑すぎる…。
臣)あはははw
♡)……
 
 
そっか、海璃ちゃん…
家族にまで言わないでいてくれたんだ…。
 
 
臣)てかマジでびっくりなんだけど。
  海璃ちゃんが妹って。
瞬)俺もびっくりしましたよ!w
美)美花だって目玉飛び出たよ!
♡)私も…
  海璃ちゃんおっちょこちょいだから
  最初、部屋間違えたんだと思っちゃった。
海)私も自分でそう思いました!
臣)あははははw
瞬)おっちょこちょいなの?
  そんでもって方向音痴なんでしょ?
  マジで姉ちゃんじゃんw
♡)こらー!w
臣)なんか雰囲気も似てるもんね、
  海璃ちゃん。
海)え?
臣)♡と。
美)そう言われてみれば…
海)べ、別に真似してるわけでは…///
美)いいなぁ。
  美花だって♡さんに憧れるけど…
  テイストが違いすぎて…
瞬)いいじゃんお前は。
  このちんちくりんのままで。
美)ちんちくりん言うなーーー!
瞬)あはははw
美)そのちんちくりんと結婚すんのは
  誰だよーーー!
瞬)はいはい!俺でーす!w
美)そうだろも〜〜!
臣)ぶはっw
 
 
臣くんは笑いながら
なんだかんだ仲良いよねほんと、って
嬉しそう。
 
 
海)お姉ちゃんの結婚式、
  登坂さんも来るんですか?
臣)もちろん。
  あれ?呼んでくれない感じ?
瞬美)よよよよよ呼びますよ!!///
臣)あはは、焦ったーーーw
♡)ふふふ、楽しみだね♡
臣)うんw
海)でもお兄ちゃんが心配だな…
臣)え?
海)また♡さんに会ったら…
美)暴走しそうだよねぇ…
瞬)でももう諦めたでしょ、あの感じは。
美)そっか。
  次会う時は臣さんもいるわけだし…
  大丈夫か。
臣)……そんなにすごかったの?兄ちゃん。
瞬美海)すごかった!!!
 
 
3人の声がハモって、
臣くんは肩を揺らして笑ってる。
 
 
海)運命だって何回も言ってたもんね。
美)しつこかった!w
臣)運命…?
♡)あ、あのね!実は…
 
 
ママと美花ちゃんのご両親が
昔の仲間だったんだよって話したら、
臣くんはすっっげぇって驚いた。
 
 
臣)それで知らないところで
  瞬と美花が出会って結ばれたって
  それこそ運命じゃん!
美)えへへ…///
瞬)まぁ海斗さん曰く、
  海斗さんと姉ちゃんも
  赤ちゃんの時に会ってるから
  運命じゃん!って…w
臣)ふーん、なるほど…。
 
 
臣くんはチラッと横目で私を見て
ふっと笑った。
 
 
臣)まぁ思うのは自由だし。
♡)え?
臣)どんだけお前と運命的な環境の男がいても
  どんだけお前を運命の相手だと
  思う男がいても。
♡)……
臣)お前の相手は俺だって
  信じてるから、俺。
♡)…っ
 
 
そんなセリフを
サラッと言いのけた臣くんが
なんだか…
 
 
♡)////
 
 
……カッコ良すぎて、ずるい。
 
 
知らんぷりして
前を見つめたまま運転してる、綺麗な横顔。
 
 
♡)臣くん……。
臣)ん…?
♡)……好……
 
 
はっ!
 
好きって言いかけて、
二人じゃないことに気付いた!
 
 
♡)危ない危ない///
臣)何がだよw
 
 
チラッと後ろを振り向くと…
 
 
瞬美海)////
 
 
あ。
なんか3人がモジモジしてる。
どうしよう///
 
 
美(ほら、美花が言った通りでしょ?)
瞬(姉ちゃんの運命の相手は臣さんって?)
美(そう!お兄ちゃんじゃないの!)
海(この二人はお似合いすぎます///)
美(♡さんだってあんな誓いの言葉みたいの
  言ってたし…)
海(あれ私感動しちゃった!)
 
臣)何それ何それ。聞きたい。
 
瞬美海)わぁっ!
 
臣)聞こえてっからね、ヒソヒソ話w
 
瞬美海)////
 
臣)誓いの言葉って何?
♡)……秘密///
臣)吐かないと運転してやんねぇぞ。
♡)そしたら私が運転するもん!
臣)全員殺す気か!
♡)ひどい!免許は持ってるもん!
臣)お前の免許は返還しろって言ったろ!
♡)やだ!ばかー!意地悪!
臣)で?
 
 
臣くんが片眉をクイッと上げて後ろを見ると、
あっさりさっきの事をバラす3人。
 
 
美)お兄ちゃんがしつこくて!
  そしたら♡さんが言ったんです!
瞬)臣さんのことが
  本当に本当にほんとぉぉ〜〜〜に大好きで
  好きで好きで仕方ないらしいです。
海)どうしたらいいんだろうって
  困るくらい大好きって!
瞬)もう本当に彼氏のことしか見えてない
  彼氏バカだって。
美)絶対死ぬまで大好き!
  生涯彼だけなんです。命かけて誓えます。
  って!!
 
 
ど、どうしてそこまで忠実に
再現するのかな…?
 
 
♡)////
 
 
ひどくない?
私の味方はいないの?
 
 
臣)……ふーーん。
 
 
臣くんは前を見たままそう言って、
繋いでる手にキュッと力を込めて。
 
 
臣)じゃあ俺らも結婚すっか♡
 
 
嬉しそうに笑って、私を見た。
 
 
♡)////
 
 
ドキン。ドキン。ドキン。
 
 
臣)んでー、俺らの結婚式は
  美花にプランナーやってもらってー
美)みみみ美花まだアシスタントですよ!///
臣)いいじゃん。
  俺らの時に一人前デビューしろよ。
美)ええええええ!!
瞬)てゆーか…
  今のはプロポーズなのかな///
海)わ、私も思いました///
臣)んー?
  こんなんいつも言ってるよな?
♡)////
臣)だって俺も一緒だよ。
♡)え…?
臣)生涯お前だけ。命かけて誓える。
♡)…っ
 
 
そう呟いた横顔が
ゆっくりとこっちを向いて…
 
 
臣)誓えるよ。
 
 
もう一度、そう言った。
 
 
♡)////
瞬美海)////
 
 
車内はしばらく沈黙で…
 
信号が青になると、臣くんはまた前を見て
アクセルを踏んだ。
 
 
ドキン。ドキン。ドキン。
 
 
愛しい横顔から、目が離せない。
 
 
大好き。
 
この人が、大好き。
 
 
きっと、ずっと、大好き。
 
絶対、ずっと、大好き。
 
 
私が言った言葉は、どれも本当だもん。
 
 
私は生涯、死ぬまで…
ずっとずっと、臣くんのことが大好きだよ。
 
 
 
 
 
ーendー

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  1. HIROOMIYUKI より:

    やばいやばいwこんな時間に読んでドキドキで目が冴えてしまったー笑 結婚すっか。っていいー!!!!最高です✨

    • マイコ より:

      おおお…夜更かし仲間ですな(ฅ¯ω¯ฅ )笑
      こんなこと言っときながらこの二人が結婚するのはいつになるやら……。゚(゚^∀^゚)゚。

  2. さゆがん より:

    あーーーイケメン爆弾投下♡
    どうかビジュアルはアシメかふわふわ前髪で
    そんなこと言われてみたいなぁ

    • マイコ より:

      ふわふわ前髪だったら車内全員鼻血吹いちゃう(///∇///)笑

  3. きよママ より:

    臣~~いいよ臣ぃ~~‼
    潤い減った心がうるおった(*^^*)

  4. のんちゃん より:

    マイコさん臣くんのプロポーズ、臣くんと隆二くんのラジオ想い出した!結婚すっかってやつ(笑)もうキュンキュンして読みました。やっぱり早くチビ臣くんを是非(笑)

  5. yumeko* より:

    マイコさん。倒れる寸前!
    大好きな彼に生涯おまえだけなんて言われてみたいもんですわ。
    もうキュンキュンが止まりません(* ˘ ³˘)♡*

  6. *** より:

    マイコさ~ん!!凄すぎます!
    こっちが照れるぐらいにキュンキュンな
    プロポーズで最高です!

    • マイコ より:

      臣くんは一体何度♡ちゃんにプロポーズするんでしょうなぁ(❁´ω`❁)笑

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