[362]月に捧げた祈り(Jさん&MちゃんSide)

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……あれ…?
 
 
胸の上に一つだけ、キスマークが付いてる。
 
私がJさんに付けたのと、同じところ。
 
 
M)////
 
 
それだけのことが、すごくすごく嬉しい。
 
Jさんに愛してもらった証、みたいで。
 
 
これ…ずっと消えなきゃいいのにな…///
 
どうして付けてくれたんだろう…
私が付けたから?
 
私がもっと付けたら、
Jさんももっと付けてくれる?
 
 
M)////
 
 
なんて馬鹿なことを考えながら
シャワーを浴びて。
 
 
……不思議だな…。
 
Jさんも心配してくれてたけど、
身体は全然痛くない。
 
 
昔、学生の頃に…
一日に何回できるか挑戦しよーー!
とか言って彼氏とラブホに行った時は
5回目くらいでヒリヒリ痛くなって
無理だったけど…
 
 
1、2、3、4、5…、
Jさんとも昨日から5回目だよね///
 
でも全然痛くないし…
全部全部、気持ちいいんだもん///
 
 
M)はぁ……///
 
 
女の子がみんなJさんから
離れられなくなっちゃう気持ち、
すごくわかるなぁ…。
 
 
好きになって、
こんなに優しくしてもらえたら…
 
たとえ両思いじゃなくても
離れられるわけ、ないよ…。
 
 
Jさんが私に言ってくれた
好きになってもいいよ、っていうのは…
 
俺は責任取らないけど
好きになる分にはご自由にどうぞ、
って意味だと思うんだ。
 
 
でも、それでも嬉しかったの。
 
私の気持ちを、迷惑に思わないでくれて。
 
 
私、もういいや。
 
ちゃんとした恋愛なんて、出来なくてもいい。
 
こうしてJさんのそばにいられるなら
それだけでいい。
 
 
J)あ、おかえりー。予約取れたよ。
M)えっ、ほんとですか?
J)うん。知り合いの店。
  急にさっき一件キャンセルになったって。
  ラッキーw
M)わぁ、良かったー♡
 
 
よく考えたら今日クリスマスだもんね。
どこも予約でいっぱいだよね。
 
 
M)ありがとうございます。
J)うん。じゃあ俺もシャワー行ってくるね。
M)はい。
 
 
それから私も急いでメイクして、準備をした。
 
24日も25日もデート出来るなんて
贅沢だなぁってウキウキしながら///
 
 
Jさんはシャワーから戻ってきたら、
予約時間までまだ少しあるから
ケーキ食べようかって言ってくれて…
 
すっかり忘れてた、ケーキの存在。
 
 
小さなホールケーキを二つに切り分けて
二人で一緒に手を合わせた。
 
 
M)美味しい…幸せ…♡
J)俺初めて食べたなー、ここのケーキ。
  美味しいね。
M)はいっ♡
J)みんなも今頃、食べてるかなーー
M)あっ、どうでしょうね。
  海璃ちゃんとかは家族で食べるって
  言ってましたよね。
J)うんうん。
 
 
そんな話になって、ふと携帯を見たら…
 
 
M)!!!
 
 
こ、こ、これは大変だ…!!
 
 
M)Jさん!!///
J)ん?
M)噂をすれば、海璃ちゃんです!!///
J)え?
M)LINE来てました!!///
J)なんて?
M)////
 
 
私は言葉にならなくて、
海璃ちゃんから来てたLINEを
そのままJさんに見せた。
 
 
『Mさん、ご報告です🎄🌟
 Tさんとお付き合いさせていただくことに
 なりました(,,> <,,)
 
 Mさんには一番相談してたし
 一番協力してもらっていたので、
 どうしても一番に報告したくて…
 LINEですみません💦
 
 先ほど家族旅行から帰ってきたのですが…
 私自身、まだ実感がないというか…
 夢見心地でふわふわしている状態です💦
 夢だったらどうしよう…
 
 でも、やっと想いが叶って
 本当に本当に幸せです(:д;)
 Tさんには仕事始めまで会えないので
 寂しくて死んじゃいそうですが
 なんとか頑張ります(・ ・̥)
 
 取り急ぎ、ご報告でした🙏
 本当に今までたくさん
 ありがとうございました(・ ・̥)✨✨』
 
 
J)おおおお…っ、遂に…!
M)つ、遂にですよ!///
J)なんか自分のことのように嬉しいなぁ…w
  ニヤける…w
M)私もニヤけちゃいます///
 
 
そっか、じゃあ…
海璃ちゃんはTさんに
「好き」って言ってもらえた…
ってことだよね?
 
 
M)チューとか…したのかな///
J)あはははw
  どうだろうねぇ〜
  海璃ちゃん、初めてだもんねぇ?
M)そうですよ!///
J)まぁキスくらいはしたんじゃない?w
M)ドキドキ…///
J)でも…最後までするのは…
  Tくんのことだから
  最低でも1ヶ月は我慢しようとか
  謎の決意してそう…w
M)ええっ!
J)まぁ海璃ちゃんも初めてなら
  それくらいでいいんじゃない?w
M)そうかなぁ…。
  好きな人と触れ合いたいって思うのって…
  初めてとか関係ない気がする…。
J)じゃあ……
  まさかの海璃ちゃんから
  グイグイ行ってるかも?w
M)ゼロじゃないですよ!
J)それはTくんタジタジだろーなーw
 
 
Jさんはあはははって笑った後、
 
 
J)まぁでも、間違いなく
  俺たちみたいなクリスマスは
  過ごしてないだろうねw
 
 
って、クスッと笑った。
 
 
M)////
 
 
俺たちみたいな…、とは…
二日間で5回もシちゃったことでしょうか?
 
 
M)ごめんなさい…///
J)え?w
M)そうですよね、
  海璃ちゃんは私と違ってピュアだし…
  あの二人はもっと清らかですよね///
J)何それw
M)だって…、、
J)Hがしたいんじゃなくて
  Jさんだからです、って
  言ってくれたじゃん。
M)…っ
J)大好きだから、って。
M)////
 
 
復唱されると顔から火が出そう。
 
 
J)あれ…すごい可愛かったけど。
M)え…っ
J)それに俺、Mちゃんといる時は
  割と清らかな気持ちだけど?
M)え…っ
 
 
…それって…、どういう…
 
 
J)さ、そろそろ行こっか。
M)…っ
 
 
……ずるい。
またはぐらかされちゃった…。
 
 
てゆーか私気付いちゃったんだけど…。
 
 
Jさんは私がちゃんとした恋愛を見つけるまで
一緒にいてくれる約束で…、
 
でも私はJさんを好きになっちゃったから、
そんな日は来なくて。
 
 
私といる間は、
Jさんは他の人と遊べないのに…
 
それでも私がJさんを好きになることは
許してくれたって……
 
一体、どういうこと???
 
 
一体いつまで…
こんな風に一緒にいてもいいの…?
 
 
M)…っ
 
 
聞きたいけど、聞けない。
怖いもん…。
 
 
J)はい、百面相お疲れ様。
  着いたよーw
M)はっ!!
 
 
ずっと考え事してたら
もうお店に着いちゃった…!
 
 
大)へい、らっしゃい!!
  おお、Jくん!よく来たね!
  奥どうぞ!
J)ありがとうございますw
 
 
お寿司を握りながら
大将はJさんを見て嬉しそうに笑って
カウンターの一番奥へ通してくれた。
 
 
大)この娘が噂の彼女かい?
M)へっ!?///
 
 
思わず変な声が出ちゃった。
 
 
大)紅子ちゃんがショック受けてたよw
  息子が彼女にメロメロだったーってw
J)あはははw
 
 
紅子ちゃん??息子??
 
 
J)あ、俺の母親のことねw
 
 
?だらけの私に、
Jさんが笑って教えてくれた。
 
 
M)…っ
 
 
そういえば…
私、Jさんのお母さんに
偽彼女として挨拶してるんだったー!!
 
 
J)大将は母親の古くからの友人で。
M)そ、そうなんですね!初めまして!///
大)ははははw
  いっぱい食べてってね!
M)ありがとうございます!///
 
 
どどどどうしよう。
彼女でもないのにまたそれっぽく
紹介されてしまった…!
 
 
大)お見合い話、片っ端から
  断ってるんだってー?w
  紅子ちゃん、泣いてたよw
J)そりゃそうですよ、
  こんな可愛い彼女がいるのにw
M)////
 
 
どうしよう…
嘘でもドキドキしちゃう///
 
 
J)僕は家を継ぐ気もないんでw
  来週帰ったらその話もするつもりです。
大)あああ〜〜〜
  紅子ちゃんがまた泣きついてくるなーw
J)はははは、その時はよろしくですw
 
 
大将と仲良く話してるJさんを
ちらっと横目で見ながら…
隙を見て、聞いてみた。
 
 
M)Jさんは…どうして実家を継ぐ気は
  ないんですか?
J)え?
M)一から作りたい、って言ってたけど…
  それだけですか?理由。
J)……。
 
 
Jさんは少し黙った後、
苦笑いをして、私を見た。
 
 
J)さすがだねぇ、Mちゃんはw
M)え?
J)……実は…、弟がいるんだよ、俺。
M)はい。
J)弟が継ぎたがってるんだ、実家。
M)…っ
J)やりたいって手を挙げてる奴がいるのに
  そこまでやる気がない俺が継ぐのも
  おかしな話でしょ?
M)……。
 
 
そっか、弟さんのためでもあったんだ。
 
 
J)あいつは…要領悪いけど
  いつも一生懸命なんだw
  でも両親は俺の方が出来がいいからって
  俺にばっかり目をかけてて。
  弟の努力を全然認めてやらない。
M)…っ
J)あいつだってもう十分大人なんだし、
  ちゃんと会社を継いだ後も
  経営していけるだけの力だってある。
M)……。
J)そういう話も、色々しようと思ってね。
  今回。
M)そうなんですね…。
 
 
弟さんの話をするJさんは
なんだか目が優しくて、お兄ちゃんの顔。
 
 
私、昨日からいろんなJさんを見てる。
 
友達と楽しそうに話す顔。
家族のことを愛情深く話す顔。
 
 
J)ん?どうしたの?
M)あ、いえ…///
 
 
思わずじっと見つめちゃった。
 
 
M)弟さんっておいくつなんですか?
J)俺の2個下だよ。
M)そうなんですね…。
  歳も近いと
  余計に比べられちゃいますよね…。
J)そうなんだよねぇ…。
M)Jさんに似てますか?
J)そっくりw
M)ええっ!!
  か、顔ですか?!
J)うんw
M)…っ
 
 
こんなイケメンがもう一人いるなんて、
大事件じゃないかな。
 
 
J)あー、絶対会わせないからねー。
M)えっ…どうしてですか!?
J)今会ってみたいとか思ったでしょ。
M)ほんの…少し…///
J)弟に惚れられたら困るから
  絶対会わせない。
M)えっ…
 
 
それって…、、
 
………え?///
 
 
大)へいお待ちー!
  ほら、どんどん食べてよ〜!w
  女の子はもっと太らないと!
M)えっ、あっ…
  私十分太いです!
大)何言ってんの!ひょろひょろだよ!w
M)ええっ…
 
 
そんな私たちのやりとりに、
Jさんはくすくす笑って湯呑みを口にした。
 
 
大)Jくんもほ〜〜んと!
  そんな甘々な顔しちゃって〜〜w
J)え?w
大)彼女が可愛くて仕方ないって感じかい?w
J)そうですね、ほんと好きなんでw
大)くぅぅぅ〜〜〜!!w
M)////
 
 
だ、だめだめ、本気にしちゃ!
Jさんは話を合わせてるだけなんだから!
 
……でも…っ
嘘でも嬉しい///
 
 
大)じゃあまた!
  いつでも食べに来てね、二人で!
M)はい!ご馳走様でした!
J)奥さんにもよろしくw
大)あいよ!w
 
 
ニコニコご機嫌な大将に見送られて
店の外に出たら…、、
 
 
J)帰ったら話あるんだけど、いい?
 
 
突然、Jさんにそう言われた。
 
 
M)…っ
 
 
話って…何?
 
 
その言葉に、一瞬で身体が強張った。
 
 
私があまりに浮かれすぎてるから…
さっきお店で言ったことは
全部嘘だからね、とか…
釘を刺されるのかな…?
 
 
それとも…
 
この関係に、期限を付けられる…とか?
 
 
好きになっていいとは言ったけど
いつまでもずるずるこのままじゃ
困るんだよねーー、とか。
 
 
M)…っ
 
 
どうしよう。
……心臓が…バクバクしてる。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
帰りの車でも
Mちゃんは窓の外を見ながら百面相してて
全然喋らなくて。
 
 
もしかして車に乗ると
いろいろ考え事したいタイプなのかな?
とか思って、そっとしておいた。
 
 
それからすぐ家に着いて。
 
いよいよプレゼントを渡そうかなって
部屋に取りに行こうとしたら…
 
 
M)Jさん…っ!!
 
 
なんだか思いつめたような表情のMちゃんに
呼び止められた。
 
 
J)どうしたの?
M)…っ、…あの…っ!
 
 
ん…?
手、震えてない?気のせい?
 
 
M)もし迷惑だったら捨ててください!
J)はい???
M)あの、ほんの…気持ちなので…
  受け取ってもらえたら…嬉しいです///
J)あ。
 
 
しまった。
先に渡されちゃった。
 
 
M)クリスマス…プレゼントです…///
J)……ありがとう。
M)あの、ほんとに捨ててくれても
  大丈夫なので…!!
J)さっきから何言ってるの?w
  せっかくもらったプレゼント、
  捨てるわけないでしょ?
 
 
俺の言葉に、
Mちゃんは泣きそうになって
やっと顔を上げた。
 
 
J)開けてもいい?
M)はい…っ
 
 
この箱の形はきっとネクタイだなー。
 
あ、やっぱり。
 
 
M)あ、あの…っ
  実は…海璃ちゃんと一緒に
  買いに行ったんです!///
J)へぇ。じゃあTくんも
  ネクタイ貰ってるのかな?w
M)はい。
J)あははは、そっかw
 
 
少し意外だな。
海璃ちゃんと一緒に行ったとは。
 
 
J)海璃ちゃんには話してるんだ?
M)え?
J)一緒に選んだんでしょ?
M)あ、いえ…///
J)え?
M)一緒には行ったんですけど…
  私はこっそり選んでこっそり買ったので…
  海璃ちゃんは知りません///
J)あははは、そうなの?w
M)私…、誰にも言ってないですもん…。
J)……。
 
 
言ってもいいのに。
 
 
J)いいね。好きなデザイン。
M)…っ、ほんとですか?!///
 
 
俺の言葉に、
Mちゃんは嬉しそうに顔を上げた。
 
 
M)どれがいいか…すごく悩んで…
  もう少し太いのもあったんですけど、
  Jさんにはこっちの方が似合うかな、って
  あ、色も三色あったんですけど、
  これが一番Jさんっぽいなって…
  はっ!説明しすぎてうざいですね!
  すみません!///
J)だからなんで謝るのw
 
 
俺の好みわかってくれてるなーー
さすが。
 
 
J)ありがとう。気に入ったよ。
M)ほんとですかっ?!///
J)うん、すごく。
M)////
 
 
今度は照れたように俯いた彼女の頭を
そっと撫でた。
 
 
J)ネクタイも嬉しいけど…
  Mちゃんがそんなに一生懸命
  選んでくれたのが、一番嬉しい。
M)えっ…
 
 
驚いたように俺を見上げた彼女の瞳は
うるうると光を集めてて…
 
 
J)ありがとう。
 
 
俺はもう一度そう言って、
彼女の唇にそっとキスをした。
 
 
M)////
 
 
さて、先を越されちゃったけど、
俺も渡さなきゃ。
 
 
J)ちょっと待っててね。
M)えっ…
 
 
俺はクローゼットから、
プレゼントの箱が入った袋を持ってきた。
 
 
J)遅くなってごめんね。
  ほんとは昨夜渡そうと思ってたんだけど…
M)え…?
J)メリークリスマス。
M)私に…ですか…?
J)もちろんw
M)…っ
 
 
Mちゃんは信じられないと言った顔で
おどおどとその袋を手に取った。
 
 
M)私に…クリスマスプレゼント…
  ですか?///
J)そうだよw
M)用意…してくれてたん…ですか…?///
J)もちろん。
 
 
クリスマスに誘っておいて
プレゼントなしとか、ありえないでしょw
 
 
M)開けても…いいですか?///
J)どうぞw
 
 
開ける前から
喜びに満ちた表情を浮かべてる彼女が
可愛くて。
 
思わず頬がほころぶのが自分でわかった。
 
 
M)え…っ、これ…っ///
 
 
プレゼントは、
ティファニーのネックレスとピンキーリング。
 
 
M)どう…して…っ
J)欲しそうにしてたから、それ。
M)…っ
 
 
……あ、泣いちゃった…。
 
 
J)Mちゃん、素直に俺に
  買わせてくれないんだもんw
M)…だ…って…っ
J)そのネックレス、デザインが繊細で…
  大人っぽいのに可愛いよね。
  Mちゃん絶対似合うよ。
M)…っ
J)あ〜〜〜、泣きすぎだからw
M)ぐす…っ
J)ほら、よしよし。
M)ううう…っ
 
 
Mちゃんは箱を抱えたまま
ポロポロと涙をこぼしてる。
 
 
M)どうして…指輪まで…あるんですか?
J)んーー、ネックレスだけじゃ
  なんかなーって思って。
  それはMちゃんが欲しがってたの
  わかってたし。
  それとは別に、自分でちゃんと選んだもの
  何かプレゼントしたかったんだよね。
M)…っ
J)ピアスとかブレスレットとか…
  すごく悩んだんだけど…w
  このピンキーリングが
  一番Mちゃんっぽいっていうか…
  ネックレスともデザイン合うし、
  似合いそうだなぁって思って…。
M)…っ
J)って、どんだけ泣くの!w
M)だって…っ
  私なんかのために…
  そんなに考えてくれたんですか…?
J)「なんか」じゃないよ。
M)…っ
 
 
Mちゃんが全然泣き止まないから、
俺は斜めに向かい合ってた位置から移動して、
彼女の隣に腰掛けた。
 
 
M)Jさ…ぁん…っ
J)うんw
 
 
よしよし、って抱きしめたら…
彼女は「嬉しくて死んじゃいそうです」
なんて呟くから…
 
また愛しくて、仕方なくなるんだ。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
Jさんがくれたクリスマスプレゼント。
 
きっと私の一生の宝物。
 
 
M)付けても…いいですか?///
J)泣き止んだらねw
M)ええっ!
 
 
そう言われて私は慌てて
自分の涙をはらった。
 
 
M)……わ、可愛い…///
 
 
最初につけたのは、ピンキーリング。
 
 
繊細なラインを繋ぎ合わせるように
ピンクのダイヤモンドがあしらわれてる。
 
ネックレスと、同じ。
 
キラキラ可愛くて、すっごく綺麗///
 
 
M)どうして…サイズわかったんですか?
J)見たらわかるよ。
M)…っ
 
 
それってどんな技なの!?
 
 
M)ネックレスも…つけたいです///
J)付けてあげるよ。貸して?
M)////
 
 
嬉しくて、ドキドキして、
また涙が浮かんできた。
 
 
J)はい。
M)////
 
 
胸元に光る、ピンクダイヤモンド。
 
そっと指先で触れたのと同時に、
うなじに感じた、柔らかい唇の感触。
 
 
M)…っ///
 
 
キス、された?
 
 
驚いて振り返ろうとしたら…
後ろからぎゅっと抱きしめられて。
 
 
M)J…さん…?///
 
 
私の心臓、バクバクしてる。
 
 
M)あ、あの…っ
  本当に本当に嬉しいです…!
  ありがとうございます///
J)うん。
M)一生、大切にします。
J)うん、ありがとうw
M)本当に!宝物にします!!
J)うん。
 
 
背中に感じる、あたたかいぬくもり。
 
耳元で聞こえる、甘い甘い声。
 
 
Jさんの腕をそっとほどいて、
後ろを振り返ったら…
 
 
M)////
 
 
Jさんは驚くほど優しい表情で
私を見つめてた。
 
 
M)あの…、、///
 
 
そんな甘い笑顔、見せないでください。
また勘違いしそうに…、
 
 
J)Mちゃんが言ってた
  「ちゃんとした本気の恋愛がしたい」
  ってさ…、
M)え…っ
J)その相手、俺じゃダメかな?
M)え…?
 
 
その言葉を、理解できなくて…
Jさんの瞳を真っ直ぐに見つめ返したら…
 
その瞳は…
すごく真剣な色をしてて…。
 
 
J)俺と、しない?
  ちゃんとした、本気の恋愛。
M)…っ
 
 
何を言われてるのか、
頭が全然理解できなくて…。
 
 
M)え…っと…、、
 
 
どういう…意味だろう…?
 
 
M)あの…、ちょっと…、意味が…
J)俺はMちゃんとしたいんだけど。
  そういう恋愛。
M)…っ
 
 
……あれ?
 
なんで…だろ…。
 
 
頭で理解する前に、
涙が勝手に出てきちゃった。
 
……どう…して…?
 
 
M)何…言ってるんですか…?
J)先に言っとくけど…
  からかってないからね。
M)…っ
J)本気で言ってる。
M)…っ、そんなの…っ、おかしいです!!
  Jさんが…私なんか…
  絶対…おかしい…、絶対…、、
J)おかしくないから。
M)おかしいです!!
  趣味悪すぎます!!
J)いやいや…w
  前にも言ったけど…
  Mちゃん、自己評価低すぎだからw
M)…っ
J)ほんとに気付いてなかったの?
  俺の気持ち。
M)え…?
J)まったく?
M)…っ
 
 
気付くわけなんて…ない。
だって…
 
 
J)なんでクリスマス、誘ったと思ったの?
M)それは…、
 
 
同情というか…
哀れな私へのお恵みかと…
 
 
J)俺…、割と…
  Mちゃん並にダダ漏れだったと思うけど?
M)ええ!!?
J)こんなに可愛くて仕方ないなーって
  思いながら側にいたのに…
  全く気付かなかったの?w
M)////
 
 
……嘘…でしょ…?///
 
 
M)信じ…られない…です///
J)えーー!w
M)だって…、
  Jさんは…いつも余裕で…
  何考えてるのか…わからなくて…
J)そーお?
  俺割とMちゃんには振り回されてるよ?w
M)えっ!!
 
 
そんなの絶対嘘だ…!!
 
 
M)だって…それならどうしてもっと早く…
  言ってくれなかったんですか…?
 
 
私の気持ちに気付いてたなら、尚更。
 
 
J)んーー、それは…、、
  さっきも少し話したけど…
  家のことが片付いてからにしようと
  思ってたんだよね。
M)え?
J)Mちゃんは玉の輿に乗りたいんでしょ?
M)えっ…
J)そんなMちゃんの夢を
  聞いてたからこそ…
  簡単に言い出せなくて。
 
 
どういう…こと…?
 
 
J)Mちゃんの夢を叶えてあげるには
  俺が実家継いだ方がいいんだろうなー
  とか…
M)そんなのどうだっていいです!
J)えっ…
M)そんなの…っ
 
 
どうだっていいくらい、Jさんが好き。
 
 
J)どうでも良くはないでしょw
  小さい頃からの夢だったんでしょ?
M)…っ
J)でも安心して。
  俺たぶん今、父親と同じくらい
  稼いでると思うし…
  そのうち実家継ぐより、稼ぐから。
M)…っ
J)でもとりあえずは家のことが片付いてから
  ちゃんと言おうと思ってたんだ。
  遅くなってごめんね。
M)…っ
 
 
嘘…みたい……
 
…ほんと…なの…?
 
 
J)結局我慢できなくて…
  昨日も今日も…ね、ごめんね///
M)それは…っ
  私がしてほしがって…
  ワガママ言ったから…っ///
J)……違うよ。
 
 
Jさんは優しく笑って、
私の耳たぶにそっと触れた。
 
 
J)俺が抱きたくて仕方なかったんだよ、
  Mちゃんのこと。
M)////
 
 
……嘘…でしょ?
 
私…さっきから、夢…見てるんだよね?
 
 
J)気持ち伝える前から
  あんなに…、ごめんね///
M)////
 
 
気のせいじゃ…なかったの…?
 
 
ずっと私が求めてばっかりだったけど…
 
途中から…
Jさんも私のことを
求めてくれてるように感じて…
 
私は骨抜きにされてて…///
 
 
あれも全部…、
思い込みじゃなかったってこと…?
 
 
M)ほんとに…ほんと…ですか?///
J)うん。
M)なんか…どうしても…
  信じられなくて…///
J)あはははw
 
 
Jさんは優しく笑って、
私の頬を両手で包んでくれた。
 
 
J)Mちゃんの夢、俺に叶えさせてよ。
M)…っ
 
 
こつんと重なった、おでこが熱い。
 
 
J)いつでもいいよ。
  Mちゃんの中で俺がOKレベルになったら
  お嫁さんにおいでよ。
M)…っ
J)それまで俺は頑張って働くからw
 
 
もうとっくにお金持ちのくせに…
冗談めかしてそんなことを言って…
 
Jさんは私のおでこに優しいキスをくれた。
 
 
M)////
 
 
本当に…夢じゃないの…?
 
さっきから、心臓が止まりそう。
 
 
J)とりあえず…泣き止もうか?ね?w
M)だって…!
 
 
無理だもん!
こんなの、泣くもん…っ!!
 
 
M)私…っ、重たいですよ!?
J)え?w
M)前にJさんと…結婚の話をした時は…
  お金さえあれば浮気してもいいとか
  私…言いましたけど…っ
J)うん。
M)前は本当にそう思ってましたけど…っ
  Jさんだったら嫌です!!
J)え?w
M)Jさんが他の人とそういうことしたら…
  絶対に嫌ですっ!!
 
 
私、何言ってるんだろう。
泣きながら、子供みたいなワガママ言ってる。
 
でもJさんは相変わらず笑ってて。
 
 
M)何がおかしいんですか?
J)いや、不思議なんだけど……
  俺も嫌なんだよねーw
M)え?
J)Mちゃんが他の男と、って想像したら。
M)…っ
J)今まで女の子に対して
  そんな風に思ったことないんだけど…
  なんでだろ…w
M)////
J)大人気ないんだよ、俺。
  今更ジムの男にもムカついたりしたし。
M)えっ…
 
 
ジムの男って…
あのワンナイの人??
 
 
M)…っ
 
 
Jさんは…私なんかに…
ヤキモチ妬くわけなんかないって
思ってたのに…
 
嘘でしょ?
 
 
J)結構独占欲…強いかもしれないけど…
  大丈夫?w
M)////
 
 
そんなの、嬉しすぎて鼻血出そう。
 
 
M)私だって…同じですよ…?
  いいんですか…?
J)いいよ?
  俺、Mちゃんしか見てないもん。
M)…っ
J)問題ないでしょ?w
M)////
 
 
やっぱり嘘みたい。
夢みたい。
 
なんかのドッキリだったらどうしよう。
 
 
M)わた…し…っ
  もっともっと…頑張ります…っ
J)…っ
M)頑張ったって…
  Jさんの隣に相応しい女になんて
  なれないかもしれないけど…、でもっ!
  死ぬ気で頑張ります!!
  だから…っ
J)頑張んなくていいからw
M)え…?
J)Mちゃんはそのまんまでいーの。
  十分だから。
M)…っ
 
 
そんなわけ…ないのに…っ
 
 
J)だから…、そのままでいいから…
M)…っ
J)……俺と、付き合ってくれる?
M)////
 
 
私はもう、言葉にならなくて。
 
ただ泣きじゃくって、必死に頷いた。
 
 
Jさんはそんな私を
ずっと優しく抱きしめてくれていて…
 
本当にこのまま時が止まればいいのに、
なんて…
 
私はそんなことを願ってしまった。
 
 
だって…
 
Jさんが私のこと、好きになるなんて…
そんなこと…、
 
 
M)…っ
 
 
…………あれ…?
 
 
そういえば…
私、まだ一度も…
「好き」とは…言われてない気がする。
 
 
M)…っ
 
 
どうしよう。
やっぱり盛大なドッキリとかだったら
どうしよう。
 
 
M)あ、あの…っ!
  ほんとに…夢じゃないですか!?
J)え?
M)Jさんが…私のこと…
  あの…、その…、
  口にするのもおこがましいというか…
  図々しくて恐縮なんですけど…
  ……す、好き…、って…
J)え?
M)好きって…ことで…
  合って…ますか?///
 
 
どうしよう。
言ってから恥ずかしくなってきた。
 
やっぱり間違いじゃないのかな。
だっておかしいよ。
 
 
J)うーん、違うかも…。
M)えっ…!!
 
 
やっぱり…!
やっぱり違ったんだ!!!
 
 
J)ああ!ちょっと待って!何その顔!
  違うって!誤解!!
M)…っ
 
 
目にぶわぁぁっと涙が浮かんできた私を見て
Jさんは慌てたように私を抱きしめてくれた。
 
 
J)そうじゃなくて!
  もちろん好きなんだよ!
M)…っ
J)好きなんだけど…そうじゃなくて…
  そんなんじゃないんだよ。
M)え…?
J)「好き」とか…
  そんな軽いもんじゃなくて…
  なんて言うんだろ。
M)…っ
J)俺はMちゃんのこと…
  愛しくて、仕方ないんだよね///
M)え…?
 
 
抱きしめられながら、
Jさんの言葉が
あたたかく胸に染み渡っていく。
 
 
J)一日に何回、可愛いって思ってるか
  わかんないし…
  「愛しいな」って思うんだよ、
  Mちゃんのこと…。
M)////
J)ああ、そうか。
  「愛してる」って…ことなのかな?
M)え…?
J)「愛しい」も「愛してる」も…
  同じ漢字だもんね。そーゆーことか。
M)…っ
J)俺…、Mちゃんが愛しくて仕方なくて
  ……愛してるんだよ。
M)////
 
 
ただ好きって言われるよりも…
ずっとずっと、深くて。
 
これ以上ないような告白に、
私は涙が止まらない…。
 
 
J)こらーー、いつまで泣くの…///
M)だって…///
 
 
夢みたいで、本当に。
 
 
嬉しすぎて、幸せすぎて、
涙が勝手にあふれてくるの…。
 
 
やっぱり私、頑張ります。
死ぬ気で頑張ります。
 
少しでも、Jさんに相応しい女性に
なれるように。
 
 
ずっとずっと、頑張るから…
だから…っ
 
 
………どうか本当に…
これから先も、私と一緒にいてくれますか?
 
 
そんな願いは、甘い甘い唇に溶けて、
言葉になることはなかった。
 
 
………そして私は、初めて知るの。
 
 
ただただ甘やかされて
優しく愛される夜も…
 
激しく求められて、熱く昂ぶる夜も…
 
 
どれもどれも、幸せだったけど…
 
 
本当に心の底から想いが通じ合って
大好きな人と愛し合える夜は…
 
何よりも尊くて、かけがえのない時間で…
 
 
この世で一番、幸せな瞬間だって。
 
 
 
この人を愛してる。
そんな想いも。
 
ずっと側にいたい。
そんな願いも。
 
 
全部全部、二人の身体に溶けていく。
甘い甘い熱になって、溶けていく。
 
 
聖なる夜に…
月に捧げた祈りが叶えられたことに
心から感謝して…。
 
私はゆっくりと、眠りの中に落ちていった。
 
 
大好きな大好きな…
愛する人の、腕の中で…。
 
 
 
 
 
 
ーendー

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  1. あーちゃん より:

    マイコさん
    電車の中で読んで鼻がズルズルですよ((T_T))この二人ずっとくっついて欲しかったので嬉しすぎます。
    もう臣君より断然Jさんの方がいいwww

    • マイコ より:

      やっとくっつきました(´>∀<`)ゝてへへ♡ 臣くんより…?断然…?(´⊙ω⊙`)なんてこったぁぁぁああ!!

  2. なつママ より:

    この数週間とっても幸せな気持ちで読んでいました❤
    隆二カップルの次に好きなカップルだわ(*^^*)
    Mちゃんおめでとう☆

    • マイコ より:

      じーーーーん。゚(゚´ω`゚)゚。♡♡
      嬉しいです。ありがとうございます!!

  3. ひとみ より:

    Mちゃん(T ^ T)
    良かったね〜( *^艸^)
    密かにMちゃん&Jさんが付き合う事を応援してました(≧∇≦)
    なかなかのヤキモチやきですね(笑)
    Jさん(//∇//)
    臣ちゃんと同じ匂いがします(笑)

    • マイコ より:

      応援してくださってたんですかー!(っ≧ω≦)っ
      嬉しい!ありがとうございます!♡
      これからもまた登場しますのでどうぞよろしくです♡

    • あゆ より:

      マイコさん、はじめまして(^^)
      普段、携帯小説などは読まないのですが
      2年くらい前にこのサイトを見つけて
      それ以来ハマり続けて読んでいます✨

      会話の1つ1つが本当にリアルで、
      どのカップルもすきですが
      JさんとMちゃんの組合せは
      過去一で好き‥というか
      私の中で愛しいカップルです!w

      日々更新を楽しみにしています
      これからも頑張ってください♡
      長文失礼しました!

    • マイコ より:

      あゆさん初めましてヾ(≧∇≦)ノ”
      もう2年も読んでくださってるんですね!嬉しいです〜〜!!
      いつもありがとうございます!!♡♡

      JさんとMちゃん、へたしたらサマンサ3カップルより最近人気が出ていて作者もびっくりしています笑
      これからもまだまだ登場予定ですので、末長く見守ってあげてください(っ≧ω≦)っ
      ありがとうございます!!

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