七夕記念日 〜short story〜

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「カメ子はほんまとろくさいわ〜〜w」
 
 
うるさいっ!
カメ子ってよばんといてよ!!
 
 
「なんやこのリボン!カメ子のくせに!w」
 
 
いややっ!ひっぱらんといて!
 
 
「や〜いや〜い!のろま〜〜〜!w」
 
 
のろまちゃうもんっ!あっちいって!!
 
 
けんじろなんか…
 
 
けんじろなんか…
 
 
 
〇)大っ嫌いっっっ!!!
 
 
 
…………はっ…!
 
 
 
あたしってば…
寝言で叫んじゃった!?
 
 
〇)…っ
 
 
起き上がって
いつも通りの自分の部屋を見て
現実に戻った。
 
 
〇)はぁ…。
 
 
久しぶりに嫌な夢見ちゃった。
 
 
ピッ。
 
 
テレビをつけて、歯を磨いて。
 
顔を洗って戻ってきて、コーヒーを入れた。
 
 
〇)今日は雨かぁ、やだなぁ。
 
 
天気予報を見ながら
トーストをかじったら…
 
 
『今日という日が皆さんにとって
 より良い1日となりますように♡』
 
 
〇)げっ!!!
 
 
あいつが出てきて
あたしはすぐにテレビのチャンネルを変えた。
 
 
ちっ。
今日は火曜日だったか。
 
朝っぱらから嫌な奴の顔見てもーたわ。
 
胡散臭い笑顔でニヤニヤしよって。
ほんま腹立つ。
 
 
そのニセモンの笑顔で
いくらお茶の間の皆さんが騙されても
あたしは騙されへんで!!
 
お前は根っからの性悪や!山下健二郎!!!
 
 
〇)ふんっ!!
 
 
食べ終えたお皿とマグカップを
シンクにドン!と置いて
あたしは出かける準備をした。
 
 
今日は新しい会社で働く大事な一日目。
 
第一印象って大事だよね。
 
清潔感を大事に、メイクは控えめに。
 
 
〇)よし。
 
 
我ながらなかなか清楚な仕上がり。
 
最後にパチッとピアスをして
あたしは事務所に向かった。
 
 
十)ああ、来た来た〇〇!
  こっちやで〜!
〇)とぉ〜やぁ〜〜!!
 
 
すぐに迎えに来てくれた十夜に安心して
あたしは思わず抱きついた。
 
 
〇)今日からよろしくねっ♡
十)おう!w
 
 
実はこの仕事を紹介してくれたのが
十夜なんだよね。
 
 
十)とりあえずマネージャーチームに
  紹介するわ!
〇)うん!
 
 
ドアを開けると、
先輩方がズラリと並んでた。
 
 
十)俺の幼馴染の〇〇です。
  よろしくお願いします。
男)おお!新人さん!よろしくねーーー!
女)十夜くんの幼馴染なんだぁ!
  よろしく♡
〇)よろしくお願いします!
 
 
みんな明るくて良い人そう。良かった!
 
 
十)で、早速なんやけど…、
〇)ん…?
十)お前の担当な?
  ……三代目になってん。
〇)はぁぁぁぁ?!!!
 
 
十夜は申し訳なさそうに手を合わせたけど
あたしは思わず絶叫しちゃった。
 
 
〇)なんで!?なんでなん?!
  三代目だけは嫌や言うたやん!
十)そうなんやけど…
  人手がほんま足りんくて…。
〇)…っ
 
 
十夜が紹介してくれた
マネジメントの仕事。
 
十夜はけんじろと仲も良いし
三代目を担当してるのは知ってた。
 
でもあたしはけんじろの顔なんて
二度と見たくないし
三代目だけは絶対やめてねって
あらかじめ、言ってあったのに…。
 
 
十)ほんまにごめん!
〇)…っ
 
 
どうしよう。
どうしよう。
ほんまに嫌や。
 
 
〇)今から偽名使たらアカンかな。
十)…っ
 
 
あいつとはもう20年以上会うてへん。
あたしの顔見てもわからんやろ。
 
 
十)ほんならニックネームで行く?
〇)うん!
十)何にする?
  カメ子にちなんで「カー子」とか?
〇)カラスかい。
十)ほんなら「メー子。」
〇)ヤギか!
  そもそもなんでカメ子にちなむ必要が
  あんねん!
十)ほんまやな!w
〇)もう!!
 
 
カメ子はあたしの
忌々しい思い出やねんから!!
 
 
十)ほんならみぃちゃん。
〇)みぃちゃん…。
 
 
名前ちょっともじってるし猫みたいやし
一番マトモかも…。
 
 
〇)みぃちゃんで行く!
十)よし、決まりや!
 
 
あとはけんじろの前で
関西弁を出さんようにせんとな。
 
あたしもこっち来てだいぶ経つし
関西弁は結構薄れてるけど…
 
十夜と話してる時とか
関西の人が近くにいると
ついつい出ちゃうから。
気をつけないと…!
 
 
十)ちょうど今日メンバー会議で
  7人揃ってんねん。挨拶行くで。
〇)そうなんや。わかった。
 
 
くっそー。
こんな予定じゃなかったのに。
 
なんでよりによって三代目…。
 
 
コンコン。
 
 
十)失礼しまーす。
  今日から新しく
  マネージャーチームに仲間入りした
  みぃちゃんです。俺の幼馴染です。
  よろしくお願いします。
〇)よろしくお願いします!
 
 
初対面の挨拶で本名名乗らないなんて
怪しすぎないかな!?汗
 
 
N)みぃちゃん?よろしくねーー!
E)ネコみたいだね、可愛いw
直)よろしくねー。
 
 
よかった!誰も全然気にしてない!
なんでや!w
 
 
岩)十夜くんの幼馴染なんだ?
〇)はい!
隆)じゃあ健ちゃんとも幼馴染?
〇)え?
臣)あ、そっか、そうだよね。
  十夜と健ちゃんが幼馴染だから
  みぃちゃんと健ちゃんも知り合い?
〇)!!!
 
 
しまったぁぁぁ!!!!
 
 
あたしと十夜は思わず顔を見合わせた。
ヤバイ。誤魔化すしかない。
 
 
十)どっちも俺の幼馴染なんすけど、
  健二郎とみぃちゃんは
  接点ないっすねー。
臣)え、そうなんだ。
〇)はい、山下さんのことは
  存じ上げておりません♡
健)うん、初めましてやんな。よろしく。
 
 
何が初めましてや、このタコ!!
 
 
健)みぃちゃんは誰メイン?
十)まだ決まってないねん。
  あとでチーフから下りてくるわ。
健)そうなん?俺につけてや。
十)え?
 
 
は!?
今なんつった?!
 
 
健)俺最近めっちゃ忙しなってきたやん?
  スタッフ増やしてほしいもん。
  みぃちゃん俺につけてよ。
十)……。
 
 
十夜が気まずそうにあたしを見た。
とっとと断ってくれ!!
 
 
十)おん…、チーフに言うとくわ…。
健)頼んだでー!
 
 
あほーーーーー!!!!!!
 
 
 
 
十)ごめんて。
〇)……。
十)ほんまにごめん!
〇)……。
 
 
結局けんじろの担当になってもーた。
どないしてくれんねん。
 
 
〇)とーやのアホ!
十)ごめん!
〇)はぁ…最悪や…。
十)でもほら!
  あいつ気付いてへんかったやん、お前に!
〇)うん…。
十)だから大丈夫やって!
〇)大丈夫とかそんなんとちゃうねん。
  バレるバレへんの前に
  あたしが嫌やねん!
  あいつと同じ空気、吸いたない!!
十)そ、そこまで嫌いなんか…。
〇)大っ嫌い!!
十)まぁまぁ…、
  もう昔の話なんやし…
〇)十夜!
十)……うん、ごめん。せやんな。
  お前あいつのせいでトラウマやもんな…。
 
 
十夜は申し訳なさそうに
あたしの頭を優しく撫でた。
 
 
十)まぁ俺も極力フォローするし、
  決まったもんはしゃーないから…
  頑張ろ…?
〇)…っ
 
 
十夜が悪いわけじゃない。わかってる。
悪いのはあたしを指名してきたあのアホや。
 
 
〇)わかった。ごめん。
  あたしも大人げなかった。
  ちゃんと頑張るよ。
 
 
仕事は仕事だ。
割り切ってやるしかない。
 
 
十)なんか困ったことあったら
  すぐ俺に言えよ?
〇)うん、ありがとう。
 
 
あたしがこんな風に気を許して話せる男は
幼馴染の十夜だけ。
 
小さい頃にけんじろにいじめられてたせいで
男は苦手なんだ。
 
 
でもうだうだ言ってても仕方ない。
仕事なんだし。
それでお給料もらうんだし。
 
やるしかないか…。
 
 
 
 
N)なんかみぃちゃんって
  めっちゃテキパキしてない…?w
直)仕事早いですよね、彼女。
E)俺、みぃちゃんのおかげで
  昨日早く帰れた!w
岩)俺がなくしたピアスも
  すぐ見つけてくれたし!
臣)もうベテランじゃない?みぃちゃんw
隆)うん、新人っぽくないw
健)みぃちゃんカッコええなぁ。
 
 
バリバリ本気出して働いてたら
なんだかあっという間に
使える女認定されたぜ。
 
 
十)なんかお前の評判良すぎて
  俺が鼻高いわw
〇)あはははw
  十夜の顔は潰さないから安心してよw
 
 
けんじろの顔見るたびイラッとするけど
仕事はちゃんと頑張ってますよ。
 
 
臣)つーか健ちゃんさ、
  タイプだったんでしょ、みぃちゃんw
健)えっ///
隆)俺も思ったぁ〜〜〜w
臣)すぐ指名して自分に付けようとしてさ〜w
隆)良かったね、健ちゃんメインになってw
健)べ、別にそんなんちゃうわ!///
臣隆)またまたぁ〜〜〜w
 
 
コンコン。
 
 
〇)失礼します!
隆)あ、みぃちゃん!
臣)噂をすればw
〇)え?
臣)いや、なんでもw
〇)時間なんで行きますよー。
隆)はーい!
 
 
現場のスタンバイを終えて呼びにきたら
謎にニヤニヤしてる臣隆。
……と、真っ赤になってるけんじろ。
 
 
〇)どうかしました?
 
 
なんやねん、そのタコみたいな顔は!
 
 
健)べ、別に!///
 
 
あっそ。
お前がタコなんは
今に始まった話ちゃうかったな!
 
お前は365日タコや!!!
ふんッッ!!
 
 
〇)山下さん、あと10分で出ますので
  準備お願いしますね。
健)はーい。
 
 
収録が終わって、
次の現場はけんじろのソロ撮影。
 
 
健)なぁ、今日さー。
〇)はい?
健)撮影終わったらもう仕事ないやんな?
〇)そうですね。
健)……良かったら…飯行かへん?
〇)は?
 
 
アカン。
思わず「は?」言うてもーた。
 
 
健)いや、せやから…、
  俺の担当になったわけやし…///
  親睦を深めるとゆーか…
  今後のコミュニケーションを
  円滑にするためにも…その…///
 
 
何をごにょごにょ言うとんねん、こいつは。
 
 
〇)山下さんは撮影で終わりですけど
  私はその後も仕事がありますので。
 
 
なんでお前とご飯行かなあかんねん!
 
 
健)何時に終わるん?
  待っててもええけど…
〇)終わりが見えない仕事ですので。
健)ええ!?
  新人やのにそんな大変な仕事
  やらされてんの?!
 
 
断る口実や!気付けアホ!
 
 
〇)大変ではありません。
  仕事は楽しいですし
  やり甲斐がありますから♡
健)むっちゃ真面目やん自分…。
  ほんならまた誘うわ。
 
 
誘うなボケ!!!
 
 
って、散々心の中で罵っても…
けんじろはしつこかった。
 
 
毎日仕事が終わるたびに
「今日は?」「飯行こや。」
って誘ってきて。
 
何回断ったら諦めんねんお前はぁぁぁ!!怒
 
 
十)ぶはははw
〇)笑い事ちゃうねん。
十)ええやん、飯くらい行ったりーやw
〇)なんでやねん!死んでも嫌やわ!
十)奢ってくれると思うで?
〇)そんな問題ちゃうわ!!
  なんであいつの顔見ながら
  ご飯食べなあかんねん!!
 
 
なんの罰ゲームや!!
 
 
十)ほんま毛嫌いしとんなぁ〜〜w
〇)大っ嫌いや!!
 
 
今も昔も変わらへん!
あんな奴、ずっと大っ嫌いや!!
 
 
十)健二郎も大人になったやん。
  まだ許せへんの…?
〇)…っ
 
 
何やその言い方…
あたしが子供みたいやん。
 
 
十)〇〇の気持ちもわかるけど!
 
 
ぶすーーっと不貞腐れたあたしに
困り笑いを浮かべて
十夜はあたしの頭を撫でてくれた。
 
 
十)あいつのことは嫌いでも、ほら。
  今後の仕事を円滑に進めるためにも?
  コミュニケーション取っといても
  ええんちゃうかなーって。
〇)!!!
 
 
けんじろと同じこと言うてるやん!!
 
 
十)そんな顔せぇへんと、な?
〇)……ん。
 
 
ガチャッ。
 
 
臣)あ、ごめん、邪魔しちゃった?
十)えっ…
〇)あっ…
 
 
あたし達を見た登坂さんが
気まずそうにドアを閉めて戻っていった。
 
なんか変な誤解されたかな?
 
……って思ってたら…
 
 
隆)みぃちゃんって十夜と付き合ってんの?
E)チューしてたってほんと?
〇)はぃぃぃ!??
 
 
翌日。
登坂さんが口の軽いクソ野郎だということが
判明。
 
 
〇)付き合ってません!
  ただの幼馴染です!
N)とか言ってどっちかがほんとは
  好意を寄せてたり…?♡
〇)寄せてません!
直)チューしてたっていうのは…?
〇)してません!
臣)えーー、してなかった?
健)臣ちゃん見たんやろ…?
〇)してへん言うとるやろ!!
 
 
はっ…、しまった……。
 
 
皆)……。
 
 
アカンアカン、まずい!!
 
 
〇)あまりに皆さんがしつこいもので、つい…
  すみませんでした♡
N)今、関西弁じゃなかった?w
〇)山下さんのがうつっちゃいました♡
健)びっくりしたぁ〜〜〜
 
 
ふぅ、なんとか誤魔化せた。
 
 
健)ほんで今日は?ご飯行こーや。
 
 
出たな。
 
 
仕事を全部終えて
けんじろを家まで送る車の中。
 
まーーーた誘ってきよった。
 
 
健)みぃちゃんOKしてくれるまで
  俺ずっと誘うでー?うざない?
 
 
とっくにうざいわ!!
 
 
健)ほんなら一回行っといた方がええやん?w
 
 
なんやそれ。脅しか!!
 
 
〇)私なんかと食事しても楽しくないですよ♡
 
 
お前のことこんだけ嫌っとんねんぞぉぉ!!
 
 
〇)山下さんでしたら
  ご一緒したがる女性が
  山ほどいらっしゃるのでは?♡
健)まぁおるけど…。
 
 
おるんかい!!
そこは否定せぇよ!図々しい男やな!!
 
 
健)あ、そこ右曲がって。
〇)はい。
 
 
なんや。買い物かいな。
 
 
健)ほんで、そこ左に真っ直ぐな。
〇)はい。
 
 
……って、どこやねんここ。
 
 
健)よし、降りるでーー。
〇)は…?
健)腹減ったわ〜〜〜
〇)……。
 
 
ここ、ご飯屋さんやんけぇぇ!!!
 
………ハメられた。
 
 
「ええやん、飯くらい行ったりーやw」
 
 
ぐぬぬぬ…。
 
……仕方ない。
十夜に免じて今日だけ…。
 
 
健)何食うー?何好きなん?
〇)お肉。
健)即答やん!w
 
 
なんやねん。即答したらアカンのかい。
 
 
健)こーゆー時、女の子って大体
  「なんでもいい〜〜」とか言うやん?
 
 
知らんわそんなん。
 
 
健)俺そーゆーの嫌いやねん。
  ハッキリ言うてくれる方が好きやわw
 
 
あっそ。
 
 
健)ほんなら肉食おw
〇)お酒も飲みたかったらどーぞ。
 
 
あたしは運転あるけどね。
 
 
健)ああ、ええわ。
  俺あんまり飲めへんねん。
〇)え。
 
 
そうなん?だっさ…。
 
 
健)今「だっさ」思たやろ…。
〇)えっ…
 
 
なんでバレたん!?
 
 
〇)思ってませんよ、ふふふ♡
健)てゆーか敬語やめへん?タメやろ?
〇)えっ…
健)十夜と幼馴染なんやったらタメやん。
  普通に話そうや。
〇)いえ、仕事は仕事ですので。
健)今はもう勤務外やろ。ええやん。
〇)いえ、
健)かったいなーーー。
 
 
ムッカ〜〜〜〜!!
 
お前なんかと馴れ馴れしく
会話したくないんじゃボケーー!!
 
 
健)な、無礼講。決まり。普通に話そ。
〇)おう。
健)ぶっ、いきなり男らしいやん!
  なんやねん自分、おもろいわ〜〜w
 
 
しまった。
関西弁にならないように気をつけないと。
 
 
〇)早く注文して。お腹すいた。
健)おう、わかったわw
 
 
けんじろはゲラゲラ笑いながら
料理を頼んだ。
 
 
健)なぁ。
〇)なに。
健)十夜と付き合うてんの?
〇)はぁ!?
 
 
まだ言うてんのかこのアホは!!
 
 
〇)付き合ってないって。
健)ほんまに…?
〇)ほん…とに!
健)今、間あったやん…。
 
 
「ほんまに」言いそうになっただけじゃー!
 
 
健)みぃちゃん…
  十夜にはめっちゃ気ぃ許してるやん?
〇)だって十夜大好きだもん。
健)…っ、やっぱり…
〇)でも付き合ってない!
健)みぃちゃんの…片思いなん…?
〇)違う。恋愛感情じゃない。
健)ほんまに…?
〇)本当。
 
 
なんやねん。しつっこいわー。
 
 
健)ふーん、良かった…。
 
 
は?
 
 
〇)なんで山下さんが「良かった」なの?
健)そんなん…聞かんでもわかるやろ///
 
 
は?
 
 
〇)……。
健)////
 
 
なんでこいつ真っ赤になっとんねん。
 
 
まさか…
 
あたしに気ぃあるんちゃうやろな!?
 
 
〇)…っ
 
 
もしそうなら…
そのまま惚れさせてこっぴどく振ってやる!!
 
決めた!!
復讐計画の始まりや〜〜!!
 
見てろよけんじろ〜〜!!
 
 
健)てゆーか「山下さん」もやめへん?///
〇)え?
健)普通に名前で呼んでええよ。
〇)……健二郎…さん?
健)健二郎でええて。
〇)さすがに呼び捨てはちょっと…。
健)ほんならまぁええけど…
  苗字よりは嬉しいわ…///
 
 
何を照れてんねんお前は!
 
 
〇)じゃあ、健二郎さん♡
健)うん…///
 
 
むっちゃ照れてる!!
 
絶対こいつあたしに気ぃある!!
 
 
〇)わ、このお料理とっても美味しいです♡
健)ほんま!?
〇)連れてきてくれて
  ありがとうございます〜♡
健)良かったw
 
 
そこからあたしは
けんじろを惚れさすために
とことんぶりっ子して愛想を振りまいた。
 
 
はよあたしに惚れたらええねん。
思いっきり振ったるからな〜〜!!
ふはははは!!!
 
 
〇)はぁ、健二郎さんって
  なんだか素敵だなぁ♡
健)えっ////
〇)こんなに楽しいの、
  あたし初めてです♡
健)////
 
 
あたしがうっとり見つめると、
けんじろは照れながら咳払いをして
あたしをじっと見つめた。
 
 
健)あの…、さ///
  みぃちゃんが…ほんまに十夜と
  付き合うてへんねやったら…
〇)……。
健)彼氏おらんのやったら…、その…
  えっと…///
〇)……。
健)俺…と、、
 
 
まさか。
 
まさかこいつ…
 
 
健)俺と付き合わへん!?///
 
 
やっぱりーーーー!!
もう告ってきよったーーー!!
 
1回目の食事で早速告白してくるとか
お前どんだけ自分に自信あんねん〜〜!!
 
びっくりやわ!!!
 
 
健)俺…、みぃちゃん入ってきた時から…
  ええな思ってて…///
 
 
拍子抜けやわ。
 
始まったばかりのあたしの復讐計画が
もうクライマックス迎えるとはなぁ!!
 
 
健)どう…かな?///
 
 
もじもじすな!気色悪い!!
 
 
〇)健二郎さん、あたしの名前
  知ってますか…?w
健)え…?みぃちゃんやろ?
〇)本名。知ってます?
健)あ、そういえば…知らんわ。
  なんていうん?
 
 
本名も知らんと告るとかアホかほんま。
 
 
〇)〇〇 〇〇。
健)え…?
 
 
もう忘れたか。
せやんな。
とっくに忘れてるやんな。
 
 
〇)あたしもほんとは…
  幼馴染なんだよ…?w
健)〇〇って…、えっ…?///
〇)え?
健)……覚えてる…けど///
 
 
覚えてたんかーい!!
もっとわかりやすいリアクションせんかーい!
 
 
健)え、〇〇なん…?
〇)そうだよ。
健)え、ほんまに!?///
〇)ほんまやって。
健)関西弁やん!!
〇)うん。関西人と話すとすぐ戻るw
健)うわ、信じられへん…、ほんまに…、
  え、…嘘やん…、ええ…///
 
 
けんじろは一人でごにょごにょ言いながら
口元を押さえてる。
 
 
健)はよ言うてや…
  めっちゃ嬉しい、うん///
 
 
は?
「嬉しい」て何やねん。
 
 
健)〇〇は…俺のこと覚えてたん?
〇)覚えてるに決まってるやろw
健)……うわ、ほんま嬉しい///
〇)…っ
 
 
忘れたくても忘れられるわけないやろが!!
 
なんで喜んでんねん?
何が嬉しいんよ?
 
全く理解できひんねんけど?
 
 
〇)……帰る。
健)えっ!!!
 
 
もうええわ。アホらし。
時間の無駄や。
 
 
健)ちょー待ってや!
  お金いらんて!
〇)払いますから。
  奢ってもらう義理ないんで。
健)いや、あるやん!
  感動の再会?やし。
 
 
どこが感動やねん!
こいつやっぱりアホや!
 
 
〇)ええからとっとと車乗れ!!
健)!!!
 
 
それからもしつこくけんじろは
何か言うてたけど
あたしは無視して真っ直ぐにけんじろを
送り届けた。
 
 
もしかしてあいつ
あたしを苛めてたこと忘れてるん!?
 
ちょっといいなと思って
告白した女が
偶然、幼馴染やってわかって
それで単純に喜んでんの?
 
アホやん!!!!!!!
ムッッッカつく!!!!!!!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
カメ子はなんでこんなかわいいんやろ…
 
 
「うるさいっ!
 カメ子ってよばんといてよ!!」
 
 
むっちゃかわいいリボンつけてるやん。
なんなんこれ…。
 
 
「いややっ!ひっぱらんといて!」
 
 
のろまでいつももたもたしとって…
めがはなせへんねんな。
 
 
「のろまちゃうもんっ!あっちいって!!」
 
 
ほんまかわいい。
 
 
おれはカメ子が…
 
 
カメ子のことが…
 
 
 
健)好きや…。
 
 
 
…………はっ…!
 
 
 
俺は何言うてんねん!
寝言で起きてしもたわ!
 
 
健)…っ
 
 
起き上がって
いつも通りの自分の部屋を見て
現実に戻った。
 
 
健)はぁ…///
 
 
今でもたまに見る、カメ子の夢。
 
小さい時によういじめとった
初恋の女の子。
 
 
健)////
 
 
一目見た時から
可愛いなぁ…むっちゃタイプやわぁ…
って思ってたみぃちゃん。
 
そのみぃちゃんが
まさかのカメ子やった。
 
 
まさかこの歳になって
初恋の女の子に再会できるなんて
思うてへんかった。
 
 
……俺…、本気出してもええかな?///
 
 
この間、飯に行った時は
なんやようわからん
最後は怒っとったけど。
 
 
また会えたんが俺はほんま
むっちゃ嬉しいから。
 
絶対付き合うで!!!
 
 
〇)けんじろ、昨日渡したアンケートは。
健)あ、まだ書いてへん!ごめん!
〇)急ぎや言うたやろ…。
健)ごめん!今書く!!
 
 
〇〇の頭にツノが見える。怖い。
 
 
健)〇〇、出来た!
〇)おう。
 
 
急いで書いたアンケートを
〇〇は俺から奪い取って部屋を出て行った。
 
 
臣)なんか健ちゃんって最近
  みぃちゃんに嫌われてない?w
隆)俺もちょっと思ってたw
健)…っ
 
 
ぐぬぬ…。
 
 
N)てかさ、いつから〇〇って呼んでんの?
直)みぃちゃんの本名初めて知った…。
E)俺もw
岩)〇〇って呼んでんの
  健二郎さんだけだよね?
臣)なになに?俺だけの特別感出してんの?w
健)そんなんちゃうわ!///
  あいつ、俺の幼馴染やってん。
隆)えっ、違うって言ってたじゃん!
健)そうなんやけど…そうやってん。
隆)なんだそれ。
 
 
バタン!
 
 
〇)けんじろ!行くで!
健)はい!!
 
 
俺は急いで荷物をまとめて
〇〇と一緒に次の現場に向かった。
 
 
〇)何ニヤニヤしてんの?
健)いや…、お前がけんじろって呼ぶの…
  懐かしいな、思て///
〇)はぁぁ!?
 
 
昔から俺は「健ちゃん」って
呼ばれることが多かってんけど…
 
〇〇は舌ったらずに俺のこと
「けんじろ」って呼んどったんや。
 
それがむっちゃ可愛かった。
 
 
健)今日終わったら飯行かへん?
〇)行かん!!
健)なんでや!!
〇)絶対行かん!!
健)…っ
 
 
なんでかわからんけど
この間っきり、いくら誘っても
〇〇はOKしてくれへん。
 
 
健)奢ったるで?
〇)いらんわ!
 
 
なんで俺にだけこんな当たり強いん?
おかしいわ。
 
 
十)いや、おかしないねんw
健)えっ!なんで!?
十)お前覚えてないん?
  〇〇のこと苛めとったん。
健)覚えてるけど…
十)あいつそれで割と男嫌いやねんで?
  今でも。
健)今でも!?
十)トラウマになっとったでー。
  それにお前引っ越してった後も
  よう男子にちょっかい出されとったし
  あいつ可愛えから。
健)苛められてたん?!
十)お前ほどしつこい男は
  おらんかったけどなw
健)…っ
 
 
男嫌いって…、、
なんなん?俺のせいなん?
 
 
でも…、他のメンバーとは
笑って話してるやん。
 
俺にだけ冷たいやん。
 
 
……どうしたらええんや。
 
 
健)昔のこと…ごめんな。
 
 
いや、なんか不自然やな。
 
 
健)昔のことなんやしもう水に流そ!w
 
 
って俺が言うことちゃうやんな。
 
 
健)ごめんなさい。反省してます。
 
 
これで伝わるかな?
 
 
…って俺は朝っぱらから何やってんねん。
 
鏡見ながら〇〇に謝る練習。
 
 
健)はぁぁぁ…。
 
 
謝ったら許してくれるかなぁ。
ちゃんと誠意を持って!謝るで!男らしく!
よしっ!!
 
 
そう決めとったのに…
 
 
健)なぁなぁ。
〇)髪引っ張らんといて!!
 
 
そんなん言うたって…
なんかふわふわして可愛いねんもん。
触りたくなるやん…。
 
 
健)はい、通れません〜〜〜
〇)はぁ?!子供みたいなことすんな!!
 
 
通せんぼしたらげんこつされた。
地味に痛い…。
 
 
健)あ、美味そうなん食うてるやん!
  一個もーらいっw
〇)返せ!泥棒!!!
 
 
後ろからケツ蹴られた。
手ぇ、早すぎるやろ。
いつの間にこんな暴力女になったんや。
 
昔はとろくさくて可愛かったのに。
 
 
〇)けんじろ!!!怒
健)なんやねん!お前はいっつも
  プリプリしよって〜〜〜
〇)あんたが怒らせるようなことばっかり
  するからやろ!!
 
 
あれ、おかしいな。
俺はこいつに謝るつもりやったのに…。
 
 
十)全然謝ってへんやんお前!!w
健)せやんな…。
  どうなっとんねん、俺…。
 
 
謝るどころか
あいつのこと怒らせてばっかりや。
 
 
十)お前…、こじらせすぎやで…w
健)え…っ
十)見とったら好きな子に構って欲しい
  小学生の男子レベルなことしか
  してへんで、最近。
健)!!!
 
 
なんやと…!!!
 
……でも…、、
 
 
健)あいつが「けんじろ!」って怒ってんのも
  なんか可愛ない?///
十)は?w
 
 
怒られんのも嬉しかったり…
 
 
十)そんな好きならとっとと謝らんかい!w
健)はい…。
 
 
その通りや。
 
 
N)はい、じゃあ今日は
  みぃちゃんの歓迎会ということで!
  みなさん親睦を深めましょう!
  カンパーーーーーイ!♪
皆)カンパーイ!
 
 
よし。
この歓迎会中にチャンス見つけて絶対謝るで!
 
 
健)なぁ…、
臣)みぃちゃんって酒強いの?w
〇)微妙です…。
隆)あはは、潰されないように
  気をつけてねーw
〇)はい。
 
 
くそー、邪魔された。
 
 
健)あの…さ、
E)みぃちゃんこれ美味しいよー!
  食べな、ほら!
〇)ありがとうございます。
直)こっちのも、はい。
〇)ありがとうございます。
 
 
くそー、邪魔や。
 
 
健)〇〇…、
岩)仕事はもう慣れたー?
〇)慣れて…は、いませんが頑張ってます。
N)もう慣れてるでしょ!w
  ベテランオーラ出てるよみぃちゃんw
〇)出てません、そんなの!
 
 
くそー!!
メンバーが邪魔や!
全然話しかけれんやんけ!!
 
 
〇)……ふ…ぁ……///
E)あれ、みぃちゃん赤くなってる。
〇)…う…う…、///
N)おい、誰だよこんなん飲ませたの!w
臣)あれ、おかしいなw
隆)臣、お前わざとだろー
岩)みぃちゃん大丈夫?
直)顔、真っ赤だね。
〇)とーやぁーーー。
十)ん?
 
 
臣に何飲まされたんか知らんけど
顔を真っ赤にした〇〇は
十夜の肩にこてんともたれかかった。
 
 
〇)フラフラする…///
十)大丈夫か?
  お前酒弱いくせに何飲んでんw
 
 
弱いんかいっ!!
 
 
〇)ふにゃぁ……///
十)おう、休んどけ。
〇)あり…がとぉ…///
 
 
………なんで十夜に甘えんねん。
 
 
臣)やっぱりそこ、なんかあるでしょw
十)ないですって!
岩)昔付き合ってた、とかw
十)ほんまにないです!
  ただの幼馴染っすから!
隆)怪しいなーーー♡
十)なんも怪しくないですw
健)……。
 
 
モヤモヤモヤ…。イライライラ…。
 
 
十)……そろそろトイレ行きたい。
  健二郎代わって。
健)えっ!
 
 
しばらくすると十夜がいきなり俺に
そう言った。
 
 
十)頼んだで!
健)あっ、ちょっ…
〇)ふにゃぁ…///
健)////
 
 
〇〇は目を閉じたまま
俺の肩にもたれてきた。
 
 
なんやねんこのフワフワしたイイ匂いは…。
ふん…っ///
 
 
臣)あーー、みぃちゃん今度は
  健ちゃんに甘えてるー!
健)シーーッ!!
 
 
お前は声がデカいねん!
 
 
〇)んぅ…?
 
 
ほらー!起きてもーたやないかー!
 
 
〇)げっ!けんじろ!!
健)げって何やねんコラ!!
〇)あたし…なんで…、
 
 
〇〇は顔をしかめてすぐに俺から離れてった。
 
 
健)ちょー待て、コラ!
〇)ぎゃっ!来ないでよ!
 
 
フラフラの足取りで廊下に出た
〇〇の腕を掴んで捕まえた。
 
 
健)俺、お前に言いたいことがあって…
〇)その前に離さんかい。
健)いやや。逃げるもんお前。
〇)…っ
健)……あの…、さ。
  昔のこと…、、……ごめん。
〇)…っ
健)今更やけど…、、
  反省してるから。ほんまにごめん。
 
 
俺が真剣に頭を下げたら…
〇〇の表情が少し変わった。
 
 
健)ほんまに…ごめんな?
〇)ほんまに…反省してるん?
健)してる。むっちゃしてる。
〇)ほんま…?
健)ほんま。
〇)……。
 
 
許して…くれるかな。
 
 
〇)……わかった。もういい。
健)…っ
 
 
そう言って俺の腕を振り払って
背中を向けた〇〇に
俺はまた咄嗟に通せんぼしてもーた。
 
 
〇)何してんねん!
健)いや、
 
 
まだ話したくて。
 
 
〇)こういう子供みたいなことやめて!
健)…っ
〇)髪引っ張ったり通せんぼしたり
  人のお弁当勝手に食べたり!
健)…っ
 
 
そんなん言うたって…
 
 
健)なんでか…わかるか?
〇)は?
健)なんでそんなしょーもない意地悪するか
  わかるか?
〇)知るかそんなん!
 
 
俺は〇〇の手をぎゅっと握った。
 
 
健)構ってほしくて仕方ないねん。
〇)は?
健)可愛いからちょっかい出したなんねん。
〇)は?///
健)少しでもこっち見てほしいねん。
〇)…っ
健)……今も昔も、おんなし理由や。
 
 
おんなし理由でおんなし事して…
全然成長してへんやん、俺…。
 
 
健)お前が好きやから。
〇)…っ
健)好きやねん。
〇)…っ
 
 
同じ女に二回も一目惚れした。
運命やん、そんなん。
 
 
健)せやから…
  俺のこと避けんのやめて。
  また飯行こうや。
〇)嫌や!///
健)なんでやねん!
  お前がOKしてくれへんかったら
  距離縮まらんやんけ!
〇)縮める気なんかないわ!///
健)俺はお前が好きや言うてんねん!
  ほんならどうしたらええねん!
〇)そんなん知らんわ!///
  自分で考えぇや!
 
 
……ぎゅ。
 
 
俺は思わず〇〇を抱きしめた。
 
 
〇)な、な、何してんねん…
健)ごめんのぎゅー、///
 
 
どうやって謝ったら伝わるんか全然わからん。
 
 
〇)ふ、ふ、ふざけんなぁぁ!///
 
 
ばっちーーーーーん!!!
 
 
健)いったぁぁぁあああ!!!
〇)あほっ!!///
皆)ぶはははは!ww
健)えっ…
 
 
みんな陰から覗いてたんかい…。
 
俺がビンタされて爆笑してるやん。
 
 
臣)はぁ、みぃちゃん最高すぎ〜〜w
隆)健ちゃん、ドンマイw
N)いや〜〜面白いもん見たw
健)////
 
 
腹立つわ〜〜〜。
 
 
〇)わっ、
十)ほらお前まだフラフラやねんから。
〇)ありがとう。
健)!!!
 
 
つまずきかけた〇〇を十夜が支えた。
 
 
グイッ
 
 
〇)は?
健)十夜に甘えんの、やめろ。
 
 
俺は〇〇の腕を掴んだ。
 
 
健)俺にせぇ。
〇)は!?
健)俺に甘えたらええやろ。
  俺はお前のこと好きや言うてんねんから///
〇)はぁ?!!///
健)とっとと十夜から離れろ!
〇)いやや!
  なんでけんじろに甘えなあかんねん!
健)ヤキモチや!わかれやアホ!///
〇)わかりたないわそんなもん!アホ!///
健)〜〜〜っ
〇)ぎゃああ!離せ!人さらい!
  十夜!助けて!!
十)行ってらっしゃ〜〜いw
〇)助けて!誰か!!
皆)行ってらっしゃ〜〜いw
〇)おろせ!アホ!アホけんじろ!!!!
 
 
ジタバタ暴れる〇〇を担いで
俺は店の外に出た。
 
中庭みたいなベンチにやっと下ろしてやると
〇〇はキッと俺を睨みつけた。
 
 
〇)人さらい…っ
健)うるさいわ、酔っ払いが。
〇)好きで酔ったんやないもん!
健)……。
 
 
相変わらず真っ赤な顔。
 
 
〇)なんでいきなり黙るんよ…。
健)いや、可愛いなぁ思て…///
〇)はぁ!?///
健)ほっぺめっちゃ赤いやんw
〇)触るなー!///
健)嫌や。俺は触りたい時に触る。
〇)はぁ?!
  なんやその開き直りセクハラ発言は!!
健)ほっぺ触るくらいええやん…ケチ。
  ほんまは…、、さっきみたいに
  ぎゅーってしたいの我慢してんねんぞ。
〇)は!?///
健)とりあえず…
  俺はお前が好きやから、覚えといて。
〇)////
健)あと、昔のことは…もう一度言うけど
  ほんまに反省してる。ごめん。
〇)…っ
健)マイナススタートやと思うけど…
  俺のこと好きになってほしいから。
〇)…っ
健)俺の気持ち、覚えといて。
〇)////
 
 
そう真剣に伝えたら、
〇〇は何も言い返さなくなった。
 
 
きゅって結んだ口が可愛くて…
 
俯いた時のまつ毛も長くてキラキラしてて…
 
 
……はぁ、可愛い。
 
絶対振り向かせよ…///
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
健)おはよ。
〇)わっ!近い!!///
 
 
健)これやっといてくれへん?
〇)わかったから近寄るな!///
 
 
健)なぁなぁ、これさぁー
〇)くっつくなーー!///
 
 
あれからというもの、
けんじろのスキンシップが急増して
困り果ててるあたし。
 
 
〇)何回言うたらわかんねん!///
  ベタベタすな!このチャラ男!!
健)誰がチャラ男やコラ!!
 
 
お昼休憩を取りながら、直談判してます。
 
 
〇)こんなんセクハラと一緒やからな!
 
 
すぐ頭ポンポンしてきたり
肩とか腰を抱いてきたり
顔を覗き込んできたり
とにかく距離が近いねん!!
 
 
健)チャラ男言うんやったら
  十夜の方がチャラ男やろ…。
 
 
ん?
何をぶつくさ言うてんねん。
 
 
健)トーヤとかホストみたいな名前しよって。
〇)コラ!!
  十夜のこと悪く言うな!!
健)なんで庇うねん。
〇)十夜はチャラ男ちゃうもん。
  あたしの大事な友達やもん。
健)ふーん…あっそ!
〇)……。
 
 
何を不貞腐れてんねん。子供かっ!!
 
 
〇)ふぅ…。
 
 
なんか食欲ないや…夏バテかなぁ。
 
 
健)なんや。顔色悪ない?お前。
〇)平気。
健)無理すんなよ?
 
 
あたしは食べきれなかったパンを袋に戻して
バッグに入れた。
 
 
〇)よし!
 
 
午後もしっかり働かねば!
 
 
十)これ、来週のイベントで配布するやつ。
  全部袋詰めすんでー。
〇)りょーかい!
 
 
けんじろがダンスリハしてる間に
あたしは事務作業。
 
 
十)どうなん?その後、健二郎とはw
〇)どうって…、別に…///
十)まだ嫌いなん?
〇)……昔のことは…もう怒ってへんよ…。
十)おお、一歩前進したやん!
〇)だって…、、
 
 
けんじろが本当に反省して謝ってくれたの、
ちゃんと伝わったから。
 
 
十)まぁ好きな子いじめるんは
  男のあるあるやけどな〜w
〇)え?
十)カメ子カメ子言いながら
  お前にばっかりちょっかい出して
  バレバレやったやん、あいつw
〇)……///
 
 
そんなん知らんもん…。
当時はほんまに嫌やってんもん…。
 
 
十)大人になった今も
  大して成長してへんけどな!w
〇)…っ
 
 
「構ってほしくて仕方ないねん。
 可愛いからちょっかい出したなんねん。
 少しでもこっち見てほしいねん。
 ……今も昔も、おんなし理由や。
 お前が好きやから。」
 
 
〇)////
 
 
けんじろの言葉を思い出したら
なんか顔がカッと熱くなった。
 
なんでやねん。腹立つ。
 
 
〇)なんで十夜はけんじろなんかと
  長年友達なん?
十)だって幼馴染やしw
  お前はあいつが引っ越して
  終わりやったと思うけど
  俺はしょっちゅー遊んどったで。
  親も仲良かったしな。
〇)ふーん…。
十)あいつほんま裏表ないし
  明るいしおもろいやん。
〇)……。
十)男にも女にも好かれる性格やで。
  面倒見もいいし、むっちゃエエ奴やもん。
〇)……。
 
 
そのへんは同意できひん。
 
あたしの中ではまだ
ただのいじめっこけんじろやから。
 
 
十)ま、少しは前向きに考えたりーや!w
〇)ふん…///
 
 
前向きって何やねん。
 
あたしは絶対けんじろのことなんか
好きにならへん!!
 
 
健)あーーー、何してんねんお前は!
〇)は!?
健)こんな力仕事は男に頼まんかい。
〇)いいの。あたしの仕事やもん。
 
 
これを棚に戻せば終わりだし。
 
 
〇)よいしょ、っと…、っ!わっ!
  きゃぁっ!!
健)あっぶな…!!
 
 
ドサッ!!
 
 
バランスを崩して台から落ちたあたしは
けんじろが下敷きになってくれたおかげで
無事だった。
 
 
〇)ごめ…っ
健)だから言うたやろ、もう…。
〇)大丈夫?痛くない?
健)俺は大丈夫。お前は?
  怪我してへんか?
〇)うん…、っ
 
 
一緒に起き上がったら
けんじろが心配そうに後ろから
あたしの顔を覗き込んできた。
 
 
健)良かった…。
 
 
その不意な笑顔に、
不覚にもドキッとしてしまったあたし。
 
なんで「ドキッ」やねん。
意味わからん!///
 
 
〇)あり…がとう…///
健)ん、///
 
 
……あれ…?
なんで離してくれへんの…?
 
 
〇)けんじろ…?
健)ん…?
〇)もう大丈夫だよ、離して?
健)なんで急に標準語やねんw
〇)あたし…こっち来て長いし
  もう薄れてるもん、関西弁。
健)まぁ…俺も割とそうやけど。
〇)十夜とかけんじろと喋ってたら
  つい戻っちゃうけど。
健)うん。
 
 
って、そんなんどうでもよくて。
 
 
〇)離してってば///
 
 
いつまで抱きしめられてんねんあたしは。
 
 
健)ん…、もう少し…、///
〇)…っ///
 
 
なんでけんじろがこんなええ匂いすんの?
 
 
健)なんでお前いっつもええ匂いすんの?///
〇)え…っ
 
 
おんなしこと思ってたん?
 
 
健)なんでこんな細っこいねん…
  ちゃんと飯食えや…。
〇)食べてるもん…///
 
 
別にそんな細ないし。
 
 
健)……はぁ、///
〇)////
 
 
なんでこんな大事そうにぎゅってすんの。
やめてよ。
 
 
ガタン。
 
 
十)あ、ごめん、邪魔した?///
 
 
戻ってきた十夜はあたし達を見て
気まずそうに目を逸らした。
 
 
〇)ちちちちがう!!///
  全然邪魔やない!誤解や!!
十)こんなとこで…///
〇)ちゃうねん!///
  あたしが台から落ちて
  けんじろが助けてくれただけで…、
十)俺行ってるから、あとはお二人でどうぞw
〇)ちゃうねーーーん!///
 
 
もう!!!
 
 
〇)あたしらも行くで!///
 
 
チュッ。
 
 
〇)は…?///
 
 
今…、チュッって…、
あたしの…ほっぺに…、けんじろが…、、、
 
 
〇)何してくれとんねん!?///
健)なんか…したなった///
〇)はぁ!?///
 
 
何をもじもじ照れてんねんこの男は!!
 
 
健)さっきぎゅってしたから…
  なんか我慢出来ひんかった…///
〇)そこは我慢せい!アホ!///
  セクハラやからなこんなん!///
 
 
勝手にほっぺにチューするとか
信じられへん!!!
 
 
〇)今度やったらぶっ飛ばす!!///
 
 
そう宣言したのに。
 
ちゃんと宣言しておいたのに。
 
 
けんじろのスキンシップは
全然おさまることもなく、
日々が過ぎていった……。
 
 
〇)はぁ…。
十)どうした?夏バテか?
〇)あ、ううん、大丈夫。
 
 
と言いつつも、
最近ほんと忙しくて、正直バテてます。
 
でもけんじろの方がずっと忙しいのに
あいつめっちゃ頑張ってるし…
あたしが弱音なんて吐いてられへん!
 
 
〇)けんじろ、そろそろ出るでー。
  ……あ。
 
 
寝てる。
 
 
〇)……。
 
 
山積みになってる色紙の前で
テーブルに突っ伏して寝ちゃってる。
 
ここ冷房強くない?
風邪ひかないかな?
 
 
健)へっぷし!!
 
 
ほら!もう!
 
 
あたしは椅子にかけてあった
けんじろのパーカーを
寝てるけんじろの肩にかけてあげた。
 
ふわっと、けんじろのいい匂いがする。
 
けんじろがいい匂いするとか
なんか腹立つねんけど。
 
 
健)ん…、
〇)あ、ごめん…。
  もう少しなら寝ててもええで…?
健)……。
 
 
けんじろは突っ伏したまま
ぽや〜んとあたしを見て
ふにゃ〜んと嬉しそうに笑った。
 
 
健)お前がおると…落ち着く…。
 
 
優しい声でそう言って、
あたしはほっぺを撫でられた。
 
 
〇)////
 
 
何やねん…何やねん…何やねん…
調子狂うからやめろーー///
 
 
それから次の現場に向かう車の中、
健二郎がスケジュールを見ながら
ポツリ、言った。
 
 
健)俺のオフ、次いつやろ…。
〇)しばらくないねぇ…。
健)はぁ…釣り行きたいなぁ…。
〇)……。
 
 
ほんと毎日ハードだもんね。
少しは休ませてあげたいんだけど…。
 
 
健)おはようございまーす!
男)健二郎くんおはよう!
女)お久しぶりです!
健)どーもー!よろしくお願いします!
 
 
けんじろはどこに行っても本当に元気。
 
誰とでも分け隔てなく
楽しそうに話すし
ほんと明るいんだよね。
 
周りの人に愛されてるなぁって
いつも感じる。
 
 
〇)こちら、ご連絡いただいていた分です。
  よろしくお願いいたします。
男)はーい、ありがとねー。
女)これはどうしましょう?
〇)私が配っておきますね。
女)ありがとうございます。
 
 
ちょっと頭が痛いなーー
なんて思いながら
仕事をすすめてたら…
 
けんじろが不思議そうにあたしを見てた。
 
 
〇)何?
健)お前が標準語喋ってんの変な感じ。
〇)いつもは標準語だもん。
健)ふーん。
〇)はひっ!?
 
 
いきなりほっぺ摘まれた!
 
 
健)お前は関西弁喋ってる方が可愛い。
  俺はそっちのが好き。
〇)知らんわ!離せ!///
 
 
もう!いちいち距離が近いねん!!
 
 
〇)後ろに積んであるの、
  スポンサーからもらったやつだから。
健)あーい。
〇)あとで一緒に運ぶわ。
健)ありがとう。
 
 
やっと仕事が終わって、
けんじろを送り届ける帰り道。
 
なんか…赤信号の明かりが目に眩しい。
 
……はぁ、なんかすごくだるいな…。
 
 
〇)着いたでー。
 
 
後ろで寝てたけんじろを起こして
あたしはトランクを開けた。
 
 
そしてそのまま…、意識を失った。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
健)ふぅ…。
 
 
〇〇のおでこに冷たいタオルを乗せて
俺は一息ついた。
 
 
車から降りたら、
〇〇がいきなりぶっ倒れて。
 
抱き起こしてみたら、すごい熱やった。
 
 
今は俺のベッドでスヤスヤ寝てる。
 
夏バテかなぁ。
 
こいつも最近、休みなしで
働いてるもんなぁ。
 
 
今日は俺が診ててやるからゆっくり休め。
 
 
……なんて思ってたのに…
 
 
健)ふごっ…!!
 
 
アカン!
気付いたら寝とった!!
 
 
健)…っ
 
 
良かった。
〇〇はまだ寝とるわ。
 
 
……どうしようかな。
薬とか飲ませてやった方がええんかな。
 
でも熱あるだけやし…
風邪なんかようわからんしなぁ…。
 
 
〇)ん…、
 
 
あっ…
 
 
〇)…けん…じろ…?///
 
 
起きた!!
 
 
健)大丈夫か?
〇)ん…ぅ…///
健)起き上がらんでええって!
〇)はぁ…、///
 
 
ゆっくり身体を起こした〇〇の背中を
俺は慌てて支えてやった。
 
 
〇)こ…こ…、?///
健)俺の部屋や。
〇)え…?///
 
 
〇〇は真っ赤な顔でぽーっとしてる。
 
 
健)お前倒れたからそのまま連れてきてん。
  ちょっと休んどき。
〇)……うう…///
健)無理したらあかんで?
〇)……(こくん)///
健)////
 
 
なんか…むっちゃ素直やん…。
むっちゃ可愛いねんけど///
 
 
健)よしよし///
 
 
思わずなでなでしてみたり…。
 
 
〇)けんじろ…近くにいたら…だめ///
健)え?
〇)うつっちゃう…///
健)大丈夫やって。
〇)あかんもん…っ///
 
 
〇〇は目をウルウルさせながら
俺の手を握った。
 
 
〇)けんじろにうつったらあかんもん…っ
  離れて、お願い…っ///
健)…っ
〇)けんじろ倒れたらあかんもん…っ
  ふぇぇ…っ///
健)わかった!わかったから!///
 
 
何やねん!可愛すぎるやろ!///
 
俺は仕方なくマスクをつけて戻ってきた。
 
 
健)これでええやろ?///
〇)マスク…?
健)ん!これつけてるから大丈夫。
  俺はそばにおるからな!
〇)……(こくん)///
健)////
 
 
あかん。
ほんまに可愛い。
 
いつもアホアホ言うて怒られっぱなしやから
こんな大人しゅうて素直やと
調子狂うねんけど…///
 
 
〇)けんじろ…ありがと…///
健)////
 
 
可愛い。たまらん。
 
 
むぎゅっ…。
 
 
もう我慢出来ひん。
俺は〇〇を抱きしめた。
 
 
〇)…けんじろ…いい匂い…する…///
健)////
 
 
嫌がられない…。
 
いつもやったら「離せ!」って
突き飛ばされて怒られんのに…///
 
 
健)ええ匂いすんのお前やで、///
  いつもふわふわええ匂いするもん///
〇)それは…けんじろやもん…///
健)////
 
 
あかん、俺むっちゃドキドキしてる。
 
 
健)とりあえずもう少し寝てろ、///
〇)うん///
 
 
俺はそのまま寝室を出て
顔を洗いに行った。
 
あれ以上一緒にいたら、
何するかわからんかったから。
 
 
健)////
 
 
なんやこの顔、タコか!!///
恥ずっ!!
 
 
鏡に映る自分は
酒を飲んだ時みたいに真っ赤になってる。
 
 
はぁ、もう…
俺どんだけ好きやねん、あいつのこと///
 
 
それから俺はいそいそと
お粥なんか作ったりなんかしちゃって。
 
〇〇はそれを綺麗に全部、食べてくれた。
 
 
でも食後に熱を測ってみたら、
まだ38度もあって。
 
 
健)今日はゆっくり休め。
  一晩ぐっすり寝たら少しは良くなるやろ。
〇)家…、帰る…、///
健)あかんて!安静にしてろ!
〇)けんじろに…迷惑かかるもん…///
健)ええから!
 
 
俺は無理やり〇〇をベッドに寝かせた。
 
 
健)お前…ほんま身体熱いな…w
 
 
〇〇のおでこにピタッと手を当てたら…
 
 
〇)けんじろの手…、冷たい…、、
  ……きもちぃ…///
 
 
〇〇が嬉しそうにふにゃんと笑った。
 
その笑顔が、可愛くて。
 
 
健)////
 
 
もう片方の手を、
〇〇のほっぺたにくっつけたら…
 
〇〇は気持ち良さそうに目を閉じた。
 
 
〇)また…いい匂い…する…///
健)へ?///
〇)けんじろの…匂い…、安心…する…///
健)////
 
 
〇〇は俺をドキドキさせたまま
スーーッと眠りに落ちていった。
 
 
俺の匂いて何やねん!?
アラサーの匂いしかせぇへんと思うけど?!
 
それか、あれかな。
〇〇のこと好きすぎて
それがフェロモンになって外に出とんのかな。
 
〇〇しか感じない匂い。
うん、きっとそうや。
 
 
健)はぁ…///
 
 
俺は〇〇の寝顔を
しばらくの間、見つめてた。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
健)よし、熱下がったな!
〇)……。
 
 
朝起きたら頭がスッキリしてて
身体のだるさもなくなってた。
 
仕事休まずに済んで、良かった。
 
 
〇)えっと…、ありがとう。
健)おん!
 
 
不本意だけど看病されてしまった…。
けんじろに借りなんか作りたくないのに。
 
 
健)でも病み上がりやからな、
  あんまり無理したらあかんからな?
 
 
けんじろはニカーッと笑って
あたしの頭を優しく撫でた。
 
 
健)最近ほんま暑いし
  夏バテやったんちゃう?
〇)もう倒れたりせぇへんから大丈夫…。
健)せやから無理したらあかんて。
〇)だって…
  けんじろの方がもっと大変やのに
  頑張ってるやん…。
健)俺は男やし体力あるからええねん!
  お前は…新しく入ってきたばっかりで
  慣れない環境で大変やろ?
〇)…っ
健)せやのに仕事できるせいで
  どんどん上から仕事おろされて。
〇)…っ
健)たまには休まんと。な?
 
 
なんやねん…。
けんじろが優しいと調子狂うねん。
 
 
〇)……優しく…すんな、ハゲ///
健)はぁぁ!!?
 
 
あ!頭をガシッと掴まれた。
 
 
健)誰がハゲやコラ!
〇)ふん///
健)看病してやった人間に対して
  礼儀がなってへんで!
〇)……感謝は…してる///
健)ほんならお代もらおかなー。
〇)はぁ!?///
 
 
やっぱりこいつはこーゆー奴や!!
 
 
〇)お代て何やね…っ
 
 
ぎゅ……っ
 
 
〇)……は!?///
健)5分はおとなしくしとけ///
  お代やからな///
〇)////
 
 
なんでこんなぎゅーされとんねん。
 
 
〇)やめろ、離せ///
健)うっさい。
〇)変態!セクハラ!///
健)はぁ!?
  お前昨日は俺の匂い安心する
  言うてたやろ!!
〇)はぁ!?
  そんなわけあるか!///
  けんじろなんてアラサーの加齢臭しか
  せぇへんわ!///
健)加齢臭〜〜〜!!?
  ふざけんなよお前コラ!!
〇)////
 
 
ぼんやりだけど、覚えてる。
昨日のこと。
 
昨日は熱で全然動けなくて
頭もぼーっとしてて…
 
けんじろに抵抗する気力も体力もなかった。
 
 
それに…
弱ってる時に優しくされて…
ちょっとだけ甘えちゃったのも事実。
 
だから余計に悔しい///
 
 
〇)けんじろは…普段から
  スキンシップ多すぎんねん///
健)お前にだけやもん…///
〇)////
 
 
でも…、こうして抱きしめられてても
前ほど嫌やないのはなんでなんやろ…。
 
免疫ついたんかな、けんじろ菌の。
 
 
健)スキンシップ多いて…、
  そんなん当たり前やろ、好きなんやから。
〇)は…?///
健)俺はお前に触りたくて
  しゃーないねんから///
〇)////
 
 
そんなん知らんし!!
同意のないスキンシップは
ただのセクハラやし!!
 
……って、なんであたしは
言い返さんねん。
 
 
健)はぁ…///
〇)なんの…ため息なん…///
健)……二回も同じ女に
  一目惚れするとか…すごない?///
〇)は!?///
健)ほんまに好きやなぁ思うて…///
〇)////
 
 
なんか…なんか…
あたし、変や!!
 
心臓がバクバクしてる!!
 
病み上がりのせいかな?!
 
 
〇)そんなん知らんわ!離せーーー!///
 
 
けんじろのせいで、
あたしの心臓がおかしい。
 
おそるべし、けんじろ菌…!!
 
 
〇)そういうわけやねん。
十)どういうわけや!ww
〇)だから!!
  けんじろ菌が強烈すぎて
  一緒におるとしんどいねん!
十)……。
〇)近寄らんようにせんと…。
十)……。
〇)……聞いてる?
十)うん、聞いてるけど、……それって…、
〇)え?
十)いや、なんでもないw
 
 
十夜はクスッと笑って資料を整えた。
 
 
十)お似合いやけどなぁ、お前ら。
〇)はぁ!??///
十)ずっと一緒におったら
  あいつがええ奴なん、わかってきたやろ?
〇)…っ
 
 
そんなん…
そんなん…
 
わかりたないもんっっ!!!
 
 
健)なぁ、今日終わったら飯行こ。
〇)行かへん///
健)なんでやねん!
  お前はいつんなったらOKすんねん!
〇)一生せぇへん!///
健)ふざけんなよ!!
 
 
けんじろとは相変わらずこんな感じ。
 
 
〇)ほら、着いたで。はよ降りぃや。
健)……。
 
 
チュッ。
 
 
〇)は!?///
 
 
後ろからいきなりほっぺにチューされて
声が引っくり返った。
 
 
健)好きやで。
〇)////
 
 
いきなり何しよんねん、この男…!
 
 
健)明日は飯行こなw
〇)行かへん言うとるやろーー!!///
健)あはははw
 
 
もう嫌や。
けんじろに不必要にスキンシップされると
あたしの心臓はほんまおかしなんねん。
 
もう…あたしに構わんといて!!
 
 
N)はいはい、ではでは!
  次のLIVEに向けてみんな心を一つに!
  今日は盛り上がりましょ〜〜!
皆)カンパーーイ!!
 
 
今日はまた飲み会。
決起会という名の。
 
 
健)お前、今日は変なもん飲まされんなよ?
〇)ぎゃっ!近い!あっち行け!///
 
 
いきなりけんじろがヌッと現れた。
 
 
健)何やねん人をバイキン扱いしよって!
〇)けんじろ菌がうつる!あっち行け!///
 
 
あたしは十夜の隣に逃げ込んだ。
 
 
十)ほんまお前らは小学生みたいやなぁw
〇)ふん///
 
 
それからあたしはしばらく目立たへんように
こっそりと飲んでたのに…
 
 
隆)みーぃちゃんっ!♡
 
 
酔っ払った今市さんに捕まってしまった。
 
 
〇)なんですか…?
 
 
めっちゃ顔赤いやん…。
 
 
隆)ごめんねのぎゅーーー♡♡
〇)はぁ!??
  ぎゃーーーーっっ!!!
 
 
いきなりハグされて、
あたしは思わず叫んでしまった。
 
 
N)何してんだよ隆二!
隆)この間の健ちゃんの真似w
E)あははは!
健)くぉらッッッ!!
隆)うわっ!!
〇)…っ
 
 
けんじろがあたしから今市さんを
引き剥がしてくれた。
 
 
健)隆二お前ふざけんなよコラ!!
隆)えーーーっ
健)ちょーどええわ、みんな聞いとけ!
  こいつは俺の女やから誰も触んな!
  手ぇ出したらぶっ飛ばすで!
皆)オオオオオ!!
〇)な…っ、な…っ///
 
 
何言うてんねんコイツ!!
 
 
〇)誰が「俺の女」や!!
  ふざけんな!!!///
健)いったぁぁあああ!!
皆)あはははは!w
 
 
勝手に抱きしめてきたけんじろのお腹に
パンチをお見舞いしてやって
あたしはその場から逃げた。
 
 
〇)けんじろの…ばかっ///
 
 
勝手なことばっか言いよってからに。
 
 
〇)ふんっ///
 
 
もういいや。
あたしはここで静かに飲もう。
 
 
臣)みーぃちゃん♡
〇)はっ!!
 
 
今度は登坂さんか…!!
 
 
〇)なん…ですか…。
 
 
今市さんと同じくらい顔が真っ赤だ。
酔っ払ってる。
 
 
臣)ほんと可愛いね、みぃちゃんw
〇)可愛くないです。
臣)健ちゃんに冷たいところがツボw
〇)そうですか…。
 
 
なんか距離が近いねんけど…
 
 
臣)二人で抜けちゃおっか♡
〇)は…?
臣)俺ね、気ぃ強い子大好き♡
〇)…っ
 
 
登坂さんが…ぐんぐん迫ってくる…っ
 
 
臣)まぁ正確には、気が強い女を
  ベッドで黙らせんのが好きw
〇)…っ
 
 
やだ、怖い…っ
これ以上、来ないで…!!
 
 
臣)行こ、ほらw
〇)行きません!やだ、離して!!
 
 
どうしよう、すごい力だ。
 
 
臣)大丈夫だから、ね?w
〇)やだ!やだ!誰か…っ!!
臣)いいから行こって。
〇)いやーーーっ!!
 
 
思わず叫んだ瞬間だった。
 
 
けんじろがすごい顔で
登坂さんを突き飛ばして…
 
登坂さんはしりもちをついて…
 
あたしはけんじろの腕の中で
ぎゅっと守られてた…。
 
 
健)さっき言うたやろ?
  こいつに手ぇ出したらぶっ飛ばすて!
臣)ちょっと怖いよ健ちゃん〜〜
  マジになんないでよw
健)うっさいわボケ!あっち行け!!
臣)はいはい、わかりましたよぉ〜〜
 
 
登坂さんは口を尖らせながら
戻って行ったけど…
 
あたしはまだ、震えが止まらない。
 
 
健)大丈夫か?
〇)…っ
 
 
怖かった、すごく。
 
いくら抵抗しても、ものすごい力で。
 
だから男の人は嫌やねん!!
嫌いやねん…っ!!
 
 
〇)ふぇ…っ
健)あ〜〜〜〜、もう…、よしよし。
  大丈夫やから。
  もう大丈夫やで…?
〇)ふぇぇ…っ
 
 
けんじろが優しくぎゅってしてくれて…
背中をトントンしてくれて…
 
 
〇)ふぇぇぇん…っ
 
 
安心したら、涙があふれてきた。
 
 
いつもあたしを守ってくれる、
あったかくて優しい腕。
 
 
今市さんにハグされた時も
登坂さんに迫られた時も
 
怖くてゾッとして、鳥肌が立った。
 
 
せやのにどうして…
 
どうしてけんじろの腕の中は
こんなにほっとするん…?
 
 
健)ああ、もう…、、
  お前はずっと俺のそばにおったらええ。
〇)……///
健)ずっとここに…おったらええねん///
〇)////
 
 
ほんまはとっくに気付いてた。
 
男の人は苦手やのに、
けんじろだけは嫌やない。
 
けんじろのいい匂いに包まれると
胸がぎゅってなる…。
 
 
あたしずっと…、ここにおりたい。
 
けんじろに、ぎゅってしててほしい…。
 
 
十)うわっ、びっくりした!///
健〇)あっ///
 
 
廊下に出てきた十夜が
あたしたちを見て目を丸くした。
 
 
十)お前らは…まーたこんなとこで
  イチャイチャしよって///
〇)イチャイチャなんてしてへんもん!///
 
 
あたしは慌ててけんじろから離れた。
 
 
健)いーや、しとった!///
〇)はぁ!?///
健)俺らはイチャイチャしとった!
〇)何言うてんねん!?///
十)結局くっついたわけ?
健)どうなん?
〇)////
 
 
二人してあたしの顔を覗き込んできて…
 
 
〇)くっつくわけないやろ!!///
 
 
思わずそう答えてしまうあたし。
 
 
健)でもさっき…
  お前もぎゅってしてくれたやん///
〇)そんなん気の迷いや!!///
健)少しは俺のこと好きになった?
〇)なるわけないやろ!
  けんじろのことなんて
  絶対好きにならへんっ!///
健)はぁ!?
〇)絶対絶対、一生ならへんからっ!///
 
 
恥ずかしくなったあたしは
またその場から逃げ出した。
 
 
だって…
今更どうしたらええのかわからんもん…。
 
素直になれへん…。
無理やもん…///
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
もうわかってる。
〇〇は俺のことが好きや。
 
自惚れでもなんでもない。
自信がある。
 
 
だって…
 
前はほんまに俺のこと嫌そうやったけど…
最近は嫌がりつつも、顔が赤くなんねん。
 
それがむっちゃ可愛くて。
 
 
健)〇〇〜〜〜〜w
〇)嫌や!近寄らんといて!変態!///
健)はぁ!?誰が変態じゃコラ!!
 
 
健)なぁなぁ、w
〇)ぎゃ!出た!
  あんたはいっつも近過ぎんねん!///
健)ぷはっw
 
 
その可愛い反応をついつい見たくなって
ちょっかい出してまう毎日。
 
 
十)お前はま〜〜〜だ
  好きな子いじめる小学生やってんのかw
健)だってあいつ…可愛いねんもんw
十)両想いちゃうんか?
  はよ付き合えやw
健)うーーん、
 
 
そうは言うても。
あいつが全然素直になってくれへん。
 
 
健)なぁ今日ご飯行こ。
〇)行かへん!絶対行かへん!!
 
 
ほら、な。
 
 
N)おーーい、みんな集まれーーー
隆)なになに?
直)七夕の短冊書くよーーー
臣)七夕ぁ?
E)これ何書くんだっけ?気合い?
岩)違う!願いごと!w
E)ああ、願いごとか!w
N)気合いでもいいよELLYw
健)……。
 
 
俺は何書こかな。
 
 
でっかく飾られてる笹の葉を見ると
もうスタッフたちが先に短冊を吊るしてる。
 
 
うーーん、
 
 
健)よし。
 
 
これでええか。
 
 
N)なんだよお前これ!w
健)願いごとっすw
N)願い、ちっちゃ!w
健)今の俺には一番の願いごとなんでw
隆)どれどれ、見せて。
直)あははは!w
臣)おーい、みぃちゃーん!おいでーー!w
岩)健二郎さんの願いごと叶えてあげてーw
〇)え…?
 
 
不思議な顔をしてこっちに来た〇〇は
俺の短冊を覗き込んだ。
 
 
『〇〇と美味いもん食いに行きたい。』
 
 
〇)何よこれ!///
健)切実な願いや。
臣)健ちゃん相変わらずフラれ続けてんの?w
健)せやで。
〇)////
 
 
いい加減デートしてくれや。
 
 
岩)ちなみにみぃちゃんは
  なんて書いたの?
〇)ひ…みつですっ!///
岩)えーー、なんかやらしーーw
〇)秘密です!見ないでくださいね!///
健)……。
 
 
なんやねん。
むっちゃ気になるやん。
 
 
それからみんな好き勝手に願いごとを書いて
次々に笹の葉にくっつけて。
 
ようやく静かになった頃、
俺は一人でこっそり、〇〇の短冊を探した。
 
やらしい願いごとって何やねん。
 
 
健)これも違う…、これも違う…、
 
 
あいつどこにつけたんや!
 
 
一枚一枚、必死に探していくと…
 
 
健)あった!!!
 
 
やっと見つけた…!!
 
 
そこに書かれていた願いごとは…
 
 
『素直になりたい。 〇〇』
 
 
その一言だけやった。
 
 
健)…っ
 
 
これって…、
 
 
〇)あああああああ!!///
健)わっ…
〇)見たな!?見たやろ?!///
健)ああ、うん…。
〇)勝手に見るな!このどスケベ!
  エッチ!変態っ!///
健)はぁ!?
〇)見るなって言うてあったのに…っ!!
健)…っ
 
 
なんか…
〇〇の目がウルウルしてる。
 
 
健)……よし。
〇)何が「よし」やねん!///
健)俺がお前の願いごと、叶えたるわ。
〇)はぁ!?///
 
 
俺は〇〇をむぎゅっと抱きしめた。
 
 
〇)何してんねん!離せ!///
健)素直にならんかい。
〇)はぁ!?///
 
 
〇〇の「素直になりたい」は
俺のことやろ?
そうであってくれ。
 
 
健)俺のこと…好き…?
〇)好きやない!///
健)ほんならはよ好きんなれや!
〇)ならんし!///
 
 
ほんま素直やないなぁ…。
 
 
〇)何されてもならんし!///
健)ほんならチューしたるから目ぇ瞑れや!
〇)はぁ!?///
健)何しても好きにならへんねやろ?
〇)////
 
 
俺は〇〇の顔をガシッと挟んだ。
 
 
〇)離して///
健)嫌や。
〇)チューしたらコロス///
健)ええで?
 
 
真っ赤な顔してる〇〇の熱が
手のひらに伝わってくる。
 
 
……ゆっくりと顔を近付けて、
唇と唇の距離が、なくなりかけたら…
 
もう俺の方が心臓バクバクで。
 
 
でもここまで来て、引き下がれへん///
 
 
俺は覚悟を決めて、唇を重ねた。
 
 
健)////
 
 
うわ、うわ、どうしよ…
むっちゃ柔らか…っ///
 
 
そっと離しかけたけど
また吸い寄せられるようにキスをして。
 
離れかけては唇を合わせる、
そんなキスを何度か繰り返した。
 
 
〇〇の唇はむっちゃ柔らかくて
むっちゃ気持ち良くて…
 
 
健)はぁ…///
 
 
もう止まらんくなりそうで暴走しそうで
そっと〇〇の表情を窺うと…
 
 
〇)////
健)////
 
 
ウルウルした瞳が
じっと俺のことを見つめていた。
 
 
〇)…も…っかい、…チュー…して///
健)は!?///
 
 
声が裏返ったやんけ!!
 
 
〇)素直に…なったんやもん…///
健)////
 
 
可愛すぎて…
心臓がほんまヤバイ。
バクバクしすぎて、苦しい。
 
 
チューしてって…
チューしてって…
 
〇〇が…俺に…、、
 
 
健)////
 
 
あかん、鼻血出そうや。
 
 
健)……俺のこと、好き?///
〇)好きやない///
健)はぁ!?
  素直になってへんやんけ!///
〇)好きや…ないもん…///
 
 
チュッ
 
 
健)は!?///
 
 
〇〇は俺に不意打ちチューをして
可愛く口を尖らせてる。
 
 
健)ほ、ほんなら…っ
  今のチューは何やねん!///
〇)知らん///
 
 
〇〇からチューしてくるとか…
もうほんま可愛すぎて…嬉しすぎて、
俺、死にそう///
 
 
健)////
〇)////
 
 
またじっと見つめ合えば…
 
今度はどちらからともなく、
自然と唇が引き寄せられた。
 
 
また柔らかく、重なって…
 
その気持ち良さに興奮して。
〇〇とキスしてる事実に感動して。
 
 
もっと〇〇を味わいたい。
 
そんな本能で〇〇の唇を割り開いたら、
〇〇がぴくんと震えた。
 
 
〇)ん…っ、ん…っ///
 
 
グイッ!
 
 
〇)な…に、今…のっ///
健)////
 
 
もっとチューしたい。
もっと、もっと。
 
 
健)お前のこと好きすぎて
  もう止まらへんねんけど///
〇)は!?///
 
 
俺はグッと堪えて、
〇〇をもう一度、腕の中に抱きしめた。
 
 
健)好きや。///
〇)////
健)むっちゃ好き、ほんまに///
〇)////
 
 
こんなドキドキして…
どうすんねんほんま…///
 
 
健)これ聞くの、最後にするから…
  ちゃんと素直に答えろ、///
〇)////
 
 
どうか…
七夕の神様が…
俺たちの願いを叶えてくれますように。
 
 
健)俺のこと…好き?
〇)……(こくん)///
健)////
 
 
〇〇が俺の腕の中で頷いてくれた瞬間、
全身がカッと熱くなるみたいに
嬉しさで鳥肌が立った。
 
 
健)ありがとう、俺もほんまに好き///
〇)////
健)今日、俺と飯行こ?///
〇)……(こくん)///
健)////
 
 
かっっっわええええええ///
 
めっちゃ素直に「こくん」て頷いたで!!
何やねんこれ!!
可愛すぎるやろ!///
 
 
健)ほんでその後また…、
  俺んち泊まるか…?///
〇)え…?///
健)ほんで…今のチューの続き、する?///
〇)////
 
 
〇〇はしばらくの間、黙ってて…
 
それからグイッと俺を押し返した。
 
 
健)…っ
 
 
するわけないやろ、このど変態!
とかまた言われんのかなーって身構えたら…
 
 
〇)……す…る、///
健)////
 
 
予想外の可愛い返事が待ってて…
 
 
〇)ぎゃーーーー!!けんじろっ!!
健)え…?///
〇)鼻血!!!///
健)うわぁぁぁ!!!///
 
 
興奮しすぎた俺は、
ほんまに鼻血を吹いてもーた。
 
 
あーあ、俺、神様なんて
信じてへんかったけど…
 
今日だけはちゃんと感謝しよう。
 
 
俺らを両想いにしてくれて
ほんまにありがとうございます。
 
 
健)これから七夕は毎年…
  俺らの両想い記念日やな///
〇)何を小っ恥ずかしいこと言うとんねん///
  今度から七夕はけんじろの鼻血記念日や!
健)ええ!!そっちぃ!??w
 
 
まぁどっちでもええわ。
お前と一緒におれるんやったら
それだけでええもん。
 
 
健)大好きやで、〇〇。
〇)////
 
 
チュッ。
 
 
〇)あたしも大好き、けんじろ///
健)////
 
 
やっと口にしてくれたその言葉は
ものすごい破壊力で…
 
 
〇)わぁ!鼻血また出てきてる!!
健)ええ!??
 
 
……うん、しゃーない。
 
やっぱり七夕は俺の、鼻血記念日や。
 
 
 
 
 
 
ーendー

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  1. うめ より:

    鼻血記念日は笑いました
    臣がチャラい素直な女の子って可愛いですよね♥️

  2. ひな より:

    これは臣くんのが楽しみすぎます!!
    やっぱり臣くんはあーゆうキャラなんでしょうか、、
    素直にならない子が素直になる瞬間ってほんとに可愛いですよね♡こりゃ健ちゃんも鼻血出ちゃいますわ笑笑

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