〈5〉意地悪な夜

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♡)臣くん…
  まだ寝てていいんだよ…?
臣)んーん、……起きる…。
 
 
友達と明け方まで飲んでたから
さっきベッドに入ったばっかりなんだけど…
 
朝の♡の出社前の時間は
二人でゆっくりできる大事な時間だから。
 
 
♡)ご飯はいる?
臣)んー…、味噌汁だけ飲む…。
♡)わかったよー。
 
 
もそもそと毛布から出て
♡の後を追いかけた。
 
 
臣)昨日は女子会楽しかった?
♡)うんっ!
 
 
あ〜〜〜〜〜
味噌汁うめぇ〜〜〜〜〜
 
染み渡るな…、うん。
 
 
♡)あの後ねっ、結局Mちゃんが
  話してくれたの…!
臣)ん?
 
 
あの後…?
なんだっけ?
 
 
♡)臣くんが爆弾落としてった後だよ!
臣)……ああ、あれか!
  え、え、どうだったの?
  付き合ってるって?!
♡)うんっ!!
臣)ええええええ!!!!
 
 
マジか!!
マジだったのか!!
 
 
♡)Mちゃんね、本当にJさんのこと
  大好きみたい♡
  Jさんのこと話してるMちゃん、
  本当に可愛かったの♡
臣)へ、へぇ……
 
 
なんか想像できないけど…
 
 
臣)Mちゃんって100人斬りだったんでしょ?
  一人で満足できんのかな。
♡)えーーっ
  大丈夫だと思うよ!
  Jさん一筋な感じに見えたよ!
臣)へぇ……
 
 
一筋ねぇ。
バラ男の方はどうなんだろ。
 
 
♡)海璃ちゃんもMちゃんもラブラブみたいで
  昨日は二人からいっぱい
  シェアハピしてもらっちゃった♡
臣)あ、海璃ちゃんどうだった?
♡)何が??
臣)もうヤッてたしょ?
♡)…っ、もう!言い方!///
臣)どうなのよ。
♡)……うん、///
臣)おおお!!!
 
 
マジか!!
やっぱりか!!
 
 
♡)しかも…、
臣)しかも?
♡)臣くんの予想が…当たってた…///
臣)俺の予想?……って、えええ!!
  海璃ちゃんから食われに行ったってやつ?
♡)うん…///
臣)マジかよ!!
♡)我慢できなくて
  自分からおねだりしたって言ってた…///
臣)ぶっ///
 
 
おねだりって…
 
自分から抱いて欲しいとか
言ったってこと?!
 
 
臣)なんやそれ…たまらんな///
♡)可愛いよね///
 
 
初めてとは思えない積極性!!
 
 
♡は怖がってビビりまくってたけど…
もし最初からそんな積極的だったら…
 
 
「臣くん…我慢できないの…っ
 臣くんとHしたい…っ///」
 
 
とか言ってきたってこと!?
 
 
臣)////
 
 
そんなん…
あの時の俺だったら鼻血吹いてたぞ…。
 
 
臣)やっぱりたまらんわ///
♡)何が?!
臣)いや、今お前で想像してみたら
  たまらんかった///
♡)ちょっと!
  勝手に変な想像しないで!///
臣)自分の彼女で何想像しようと
  俺の勝手だろ!
♡)何言ってるのぉぉ!!///
臣)お前もいつでも海璃ちゃんみたいに
  なっていいんだぞ。
♡)はい!?
臣)我慢できなくなって
  おねだりしてきていいんだぞ。
♡)何言ってるの!///
臣)……はぁ、可愛い///
♡)何が!?
  また勝手に想像したでしょ!!
臣)うん。
 
 
俺の脳内は自由だからな。
 
 
♡)臣くんのバカ!エッチ!///
 
 
あ、今の言い方、可愛かった。
 
 
臣)もっかい言って。
♡)はい??
臣)エッチ!って。
♡)……。
 
 
……あ、呆れてますね、はい。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
♡)じゃあ仕事行ってくるね!
臣)あ。
♡)ん?
 
 
コートを羽織ろうとしたら
臣くんにポンと止められた。
 
 
臣)ジャケット着てるーー。
♡)うんっ!
臣)いいじゃん。
♡)えへへ♡
  昨日着てった方もね、
  みんなにいいねって褒められたよー♡
臣)でしょー。似合ってるもん。
♡)えへへ♡
  臣くんありがとう♡
臣)ん。
 
 
臣くんはニッコリ笑って
チュッと小さくキスをくれた。
 
 
♡)じゃあ行ってきますっ♡
臣)ん、行ってらっしゃい。
  気をつけてな。
♡)はーい!♡
 
 
最後にもう一度キスをして、
私は家を出た。
 
 
冬の冷たい風にぎゅっと身を小さくして
電車に乗り込んで。
 
今日は引き継ぎの挨拶が2件と…、
来週の会議資料の作成と…、
 
…って今日の業務内容を確認してたら
後ろから声をかけられた。
 
 
女)あの…、ポカリの人ですか?///
♡)えっと…CMの?
女)はいっ!
♡)はい、そうです。
女)わぁっ!本人だ!///
女)すごーい!
  実物めちゃ可愛いっ///
女)握手いいですか?///
♡)はい♡
 
 
学生さんかな?
 
女の子たちと握手してると、
その後ろにいた男の子たちにも
握手を求められた。
 
 
男)ポカリのCMめっちゃ好きです!///
男)すげぇ可愛いよな!///
男)応援してます!
  頑張ってください!
♡)ありがとうございます♡
 
 
ポカリのCMが流れ始めて
実は昨日から声をかけられる頻度が
グンと増えた。
 
 
J)もしかしてポカリの人ですかー?
♡)わっ!
 
 
電車を降りて会社に向かって歩いてたら
背中をトンと叩かれてびっくりした。
 
 
J)CM見ましたよー!
♡)もう、Jさん!///
J)あははは、おはよw
♡)おはようございます。
J)いいよねぇ、あのCM。
♡)あ、ほんとに見てくれたんですか?
J)だってめっちゃ流れてるじゃん!w
♡)えへへ、ありがとうございますw
J)Mちゃんがハードル上げてただけのことは
  あるなーって。
♡)え?
J)本当に素敵なCMになると思うので
  楽しみにしててくださいー!
  って張り切ってたんだよw
♡)…っ
 
 
Mちゃんのことを話すJさんの顔が
すごく優しくて…
思わずじっと見とれちゃった。
 
 
J)ん?
♡)あ、いえ…っ、えっと…///
  あの、改めて…おめでとうございます///
J)え?……ああ、そっか、
  昨日聞いたんだっけ?w
♡)はい、Mちゃんから…///
J)ありがとーw
 
 
Jさんの笑顔がやっぱり柔らかい気がする。
Mちゃんとのラブラブ効果かな…?
 
 
♡)Mちゃん、ずっと照れてたけど…
  すごく幸せそうでした…♡
J)可愛かったでしょー。
♡)え?
J)照れてるMちゃん。
♡)……はい///
 
 
Jさんが堂々とノロけるから
私の方が思わず照れちゃった。
 
 
♡)Jさんのこと…
  本当に大好きなんだなぁって
  思ったんですけど…
  Jさんも同じなんですね、ふふ///
J)同じだよー。
  可愛くて仕方ないんだよねぇ、Mちゃんw
  姫でも見たことないと思うなー。
♡)え?
J)あんなMちゃん。
♡)ど、どんなMちゃんですか!?///
J)とにかく可愛い…。
♡)ずるいです!私だって見たいですっ!!
J)あはははっw
♡)今度こっそり見せてください…
  可愛いMちゃん…。
J)ダーメ。俺だけの。
♡)!!!
 
 
Jさんはそう言って
小さく舌を出してイタズラに笑った。
 
 
Jさんがこんなにラブラブを
オープンにする人だったなんて…
 
……やっぱりなんか照れちゃう…///
 
 
♡)ずるいです…。
J)えー?w
♡)なんだかMちゃんを取られた気分…。
J)あははははw
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
隆)なんか新しい感じだね…。
臣)うん…。
 
 
3月に発売するオリジナルアルバムの
リード曲がやっと決まって。
 
 
隆)イキイキって…何?
E)イキイキ!みたいな感じ!
隆)あはははw
臣)全体的に言葉より音ってカンジね?w
E)そうそうw
 
 
michicoさんとELLYが
詞をつけてくれた『Feel So Alive』。
 
これでELLYが初めて
三代目の楽曲でCRAZYBOYとして
マイクを持つことになる。
 
 
隆)楽しみだねー。
E)うん!
臣)MステとかでもELLYも一緒に
  歌うんだもんね。
E)うおーー、ヤバイねそれw
臣)楽しみ?
E)うんw
 
 
それから夜までずっとスタジオで歌入れして。
 
 
臣)出来たーーー!!
隆)なんかめっちゃ良くない?
臣)イイ!
E)すげぇ楽しかったw
臣)楽しかったねw
 
 
一通り聞いてみて、
俺たちは納得したようにハイタッチをした。
 
 
隆)あーーもうめっちゃ腹減ったーー。
  集中してたからお腹ペコペコ。
臣)確かにw
 
 
ソファーにドサっともたれて
携帯を見てみたら…
 
 
『今日は◇ちゃんと一緒に
 うちで晩御飯食べます😋💕
 臣くん何時くらいになるのかな?
 一応臣くんの分も置いておくね😊
 レコーディング頑張ってね💕✨』
 
『急遽岩ちゃんも来て
 3人で食べてます😃🎶』
 
 
臣)なんだと。
隆)ん?
 
 
岩ちゃん今日もう仕事終わったのかな?
 
 
臣)帰る!!
隆)お、おうw
臣)お前は?
隆)ん?
臣)晩飯どうすんの?
隆)♧が作って待ってくれてるって
  LINE来てたw
臣)あっそw
 
 
ふにゃーんと嬉しそうに笑う隆二。
 
 
E)俺は今日はクラブ行くーー。
臣)おう。じゃあお疲れ!!
 
 
今日のご飯は何かな〜〜♪
 
岩ちゃんめ…
俺の分ちゃんと残しとけよ?
 
 
 
……
 
 

 
 
 
♡)や、やだ…っ///
岩)大丈夫だって。
 
 
ん?
 
 
臣)……。
 
 
帰ってきて玄関のドアを開けたら
洗面所から声が聞こえてきて…
 
 
♡)こんなの…無理だよ…///
岩)大丈夫、怖くないから。
♡)や…っ///
 
 
この話し声は…
♡と岩ちゃん?
 
何してんだ?
 
 
岩)じゃあゆっくり入れよ…?
♡)ゆっくり入れたら…痛くなぁい…?
岩)うん。
♡)ほんと…?怖いよ…
  だってこんなに大きいのに…
岩)大きいかな?普通じゃない?
♡)大きいよ…っ!
岩)大丈夫、ちゃんと入るから。
 
 
ちょっと待った。
なんだこの卑猥な会話は!!
 
 
臣)…っ
 
 
ドアの向こうで何してんだこいつら!!
 
 
♡)ちょっと待って、やっぱり怖い!
岩)うん、いいよ、大丈夫。
  一回休もう。
♡)はぁ、ドキドキして…死んじゃう…っ
岩)ゆっくりね、ゆっくり。
♡)うん…っ
岩)最初は怖いかもしんないけど…
  慣れればすぐ入るようになるよ。
♡)よしっ、覚悟した…!
岩)じゃあ…入れるよ…?
♡)あ、やっぱり待って…っ///
岩)大丈夫だってw
♡)あ、あっ…、や…っ///
岩)ほら、こっち見て…。
♡)やぁ…っ、あ、ん…っ///
◇)ちょっと剛典!優しくしてあげてよ!
岩)優しくしてるよ!w
 
 
えええ!!??
◇ちゃんもいる?!
一体どうなってんの?!!
 
まさか…まさか…
こんなとこで3人で…
 
 
臣)コラーーーー!!!!!!
 
 
♡)きゃぁぁっ!///
岩◇)うわぁぁぁ!!
 
 
俺が勢いよくドアを開けると
鏡の前にいた3人が同時に飛び上がった。
 
 
臣)何してんだ!!!
岩)何って…
♡)もう!驚かさないでよ臣くん!!
◇)びっくりしたぁぁ……っ
臣)ん…?
 
 
岩ちゃんの指についてるのは…
コンタクト…?
 
 
◇)今、♡ちゃんが初めて
  コンタクトに挑戦してるとこなんです!
臣)コ、コンタクト…?
♡)そうだよ!!
岩)♡ちゃん入れたことなくて
  怖いって言ってて。
◇)あたしもしたことないけど
  剛典ならコンタクトのプロだから
  じゃあ最初は代わりに入れてあげたら?
  ってことで。
♡)もう少しで入りそうだったのにー!
岩)ほんとだよ!
  臣さんがいきなり入ってくるから!
♡)また覚悟し直しだよぉ…ぐすん。
岩)頑張れ♡ちゃん。
♡)ちょっと待ってね。はぁぁぁ……。
  うん、頑張る…!
  ……岩ちゃん、入れて…?
岩)ゆっくり入れるよ…?
♡)うん、///
岩)大丈夫だからね…?
♡)うん、っ
臣)コラーーーー!!!!!!
♡)ひゃぁっ!!
岩)何!!!
  いきなり大きな声出さないでよ!!
臣)……。
 
 
ダメだ。
どうしても卑猥に聞こえる。
 
 
臣)俺がやる。
岩)はぁぁ!?
◇)臣さんも上手なの?
臣)わかんね。でも俺がやる。
♡)何それ!やだよ!
  岩ちゃんの方が絶対上手だもん!
臣)はぁぁ?!
♡)岩ちゃんに入れてほしい…っ
臣)…っ
♡)ね、岩ちゃんお願い…、入れて…?
臣)!!!
 
 
聞き捨てならんセリフ!!!
許せん!!!
 
 
臣)俺がやる!!
♡)どうして?!
臣)浮気だぞそんなん!!!
♡)……はい…?
岩)……。
◇)……。
 
 
あれ、みんな静かになっちゃった。
 
 
岩)臣さんまさか…
  今の会話を勝手に脳内エロ変換したね…?
臣)……。
◇)エロ変換って…、、
  ぷっ!w
  あははは!そういうこと!?w
岩)あはははw
♡)え…?
 
 
◇ちゃんと岩ちゃんは爆笑してて…
♡はきょとんとした後、ハッとして
ぷくーっとほっぺを膨らませた。
 
 
♡)臣くんのばかっ!///
臣)はぁ!?
♡)何考えてるのもう!!
臣)お前らが卑猥な会話してっからだろ!!
♡)してないもん!!
臣)帰ってきた時びっくりしたんだからな!!
♡)知らないよそんなの!
臣)はい、もう禁止!離れろ!!
岩)ええ!?
臣)接触禁止。触んないで。
◇)ぶっw
臣)行くぞほら。
♡)あっ、ちょっと!臣くん!
 
 
俺は♡の手をグイッと引いて
ずんずんとリビングに進むけど
背中では二人がまだ爆笑してる。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
臣)てかなんでいきなりコンタクトなんだよ!
 
 
ご飯を食べながら
少し機嫌が直った臣くんがそう言った。
 
 
岩)知らないよ。
  ♡ちゃんが入れたいって。
臣)なんで!
♡)えっと…、、
 
 
週末に控えた三代目のMVの撮影で
異国のプリンセス役をやるから
カラーコンタクトを入れなきゃいけなくて…
 
っていうのは、
臣くんにはまだ内緒だから言えない。
 
 
♡)今度仕事でするの。
臣)ふーん。
◇)結局入れれなかったね、
  臣さんに邪魔されて。
♡)うん、どうしよう…。
臣)邪魔されて言うな!w
岩)いや、完全に邪魔だったでしょ!w
  臣さん来なきゃもう少しで入ったのに。
♡)そうだよ!
  せっかく岩ちゃんに
  入れてもらえそうだったのに…!
臣)だからその会話やめろ!!
◇)あははは!w
 
 
臣くんに「おかわり!」って
お茶碗をグイッと差し出されて、
私はキッチンに向かった。
 
 
◇)あ!!ポカリーー!!!
 
 
◇ちゃんの大きな声に振り向くと、
TVにはちょうど私のポカリのCMが流れてる。
 
 
◇)これほんとに好きーー♡
岩)お前昨日からずっと言ってるもんなw
◇)だって!このCM、SNSとかでも
  めちゃくちゃ話題になってんだよ!
岩)そうなの?
臣)トレンド入りしてたもんねー。
♡)えっ!!
臣)あれ?知らなかったの?
♡)知らな…かった…。
 
 
だからいっぱい声かけられるのかな?
 
 
岩)これさぁ、泣き方すげぇ綺麗だよね。
  どうやったらこんな綺麗に泣けんの?
♡)え?
  どうやって…?
  ……あまり意識しなかったから
  わかんない…。
岩)ええ?
♡)臣くんのこと考えてたら
  自然に泣けたよー。
臣)え!俺のこと!?
♡)うん。
  私いつも演技する時は
  ほとんど臣くんのこと考えてるもん。
臣)そう…なの?
♡)そうだよ!
  それが一番感情移入できるから。
 
 
楽しいシーンも悲しいシーンも
全部そうして想像してる。
 
 
◇)これはどんな臣さんを想像したの?
♡)えっとね、このポカリは
  臣くんが命がけで残してくれた
  最後の一本なの!!
臣)え、俺死ぬの!?w
♡)わかんない!でももういないの!
臣)ええ!?w
♡)それで、私はたった一人残された世界で
  臣くんが命をかけて残してくれたポカリを
  大切に大切に飲むの!
岩)想像が壮大すぎる…!w
◇)すごいね♡ちゃん!w
臣)うん、そうだった…。
  お前ってそういう奴だったw
 
 
臣くんは笑いながら
私の頭を優しくポンポンしてくれた。
 
 
◇)でもほんとすごいなぁ〜〜♡
  ♡ちゃんがあっという間に
  CM出るなんて…
岩)だよね。
  モデルの仕事だって
  初めてまだ一年も経ってないのに。
◇)これからまたCMのオファー増えるかな♡
♡)あ、実はね、
  もう一つだけ決まってるんだ♡
◇)え、CM?!
♡)うん!
岩)えー!なんの?
♡)友達の会社のCMなの。
岩)友達?
♡)うん。幼馴染の会社でね、
  建築会社なんだけど…
岩)幼馴染って…
◇)もしかして、ハルくん?
♡)うん!そう!
 
 
今日の夕方ごろ、
丁度アキさんから連絡が来たんだ。
 
 
♡)制服着たりドレス着たり
  なんか色々着るみたい。
  来週衣装合わせするんだ。楽しみ♡
臣)ドレス!?
♡)うん。
臣)まさかウエディングドレス?
♡)えっ!そうなのかな?
  詳しく聞かなかったからわかんないけど…
岩)ウエディングドレスなんか着たら
  臣さん激怒でしょw
♡)えっ!
臣)……。
 
 
臣くんが考えてる顔してる…。
 
 
♡)ダメ…かな…?
◇)結婚前にドレス着ちゃうと
  婚期遅れるとも言うよね。
臣)それは大丈夫。
  ♡はいつでも俺が嫁にもらうから。
◇)あはははw
岩)じゃあOKってことでw
臣)OKはしてない!!
♡)ええっ!
臣)そのCM、やっぱり俺も出る。
♡)えええ!!
◇)臣さん、どんだけ!!w
岩)じゃあハルくんにお願いしたら?w
  俺も出させてください〜ってw
♡)ダメだよー
  臣くんはギャラが高いもん。
臣)俺もノーギャラで出る!!
岩)えええ!!w
◇)え、♡ちゃんはノーギャラなの?
♡)うん、まだ話してないけど
  そのつもりだよー♡
  だってハルくんだし♡
◇)そ、そっか。
 
 
いつもいっぱいお世話になってるから
少しでも恩返ししたいんだもんっ♡
 
 
♡)来週には詳細送ってくれるって
  アキさん言ってたよ。
臣)その前に俺も出るって連絡して。
♡)無理だよー!w
 
 
もう、臣くんってばー。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
◇)じゃあお邪魔しましたーー!
岩)急遽俺までお邪魔してごめんね、
  ありがとw
♡)ううん、またいつでも来てね♡
臣)お疲れーーー。
 
 
二人を玄関まで見送って、
そのまま風呂の準備をしに行こうとした♡を
後ろから捕まえた。
 
 
♡)どうしたのー?
臣)んー、帰ってきてからぎゅーしてない。
♡)あ、そっか!ほんとだ!
  えへへ、ぎゅーー♡
 
 
♡は嬉しそうにこっちを向いて
俺に抱きついてきた。
 
 
臣)あ、……コンタクト。
♡)ん?
  あ、結局入れないで終わっちゃった。
 
 
俺は洗面台に置きっ放しのコンタクトを
手に取った。
 
 
臣)俺が入れてやろうか?
♡)やだ!怖いもん!
臣)優しく入れてやるって。
♡)やだ!
臣)なんでだよー。
  俺に入れて欲しいって言えよー。
♡)なんか…臣くんが言うと
  卑猥に聞こえる…。
臣)なんでだよ!w
♡)先にそういう変換したの臣くんでしょ!
臣)そうだけど!w
♡)もういいや!
  コンタクトはぶっつけ本番でいく!!
臣)おおお…。
 
 
♡はコンタクトを片付けて
風呂のボタンを押した。
 
 
臣)……。
 
 
久々に一緒に入りたいなぁ…。
 
 
臣)なぁ…、
  生理まだ終わんない…?
♡)え、全然まだまだ終わんないよ!
臣)……そっか。
 
 
じゃあ無理か…。しょぼん。
 
 
♡)一緒に入りたかったの…?
臣)うん。
 
 
俺が頷くと、♡は嬉しそうに背伸びして
俺の頭を撫でてきた。
 
 
臣)何してんの。
♡)可愛いからなでなで…♡
臣)はぁ?w
♡)生理終わったら一緒に入ろうね♡
臣)うん。
♡)Hもしようね♡
臣)えっ…、あ、うん…///
 
 
そんな可愛く言われたら
なんか照れる。
 
 
♡)どうしてそんな反応するの…///
臣)え、だって…///
♡)いつもは臣くんからグイグイなのに…
臣)いや、だから…
  お前からそんな可愛く言われたら
  照れるんじゃん…///
♡)////
臣)////
 
 
なんだこのもじもじした空気は。
 
 
♡)臣くん、大好き…///
 
 
チュッ。
 
 
臣)////
 
 
可愛くチューされた。
なんだこれ。
 
 
臣)キュンキュンした。
♡)ええっ?
臣)♡ーー、
♡)なぁに…?
臣)……大好き、///
 
 
チュッ。
 
 
♡)////
 
 
お返しのチューをしたら
♡はなんだかはにかんでて…
 
 
♡)キュンキュンした…///
 
 
なんて、俺の真似をしてきたw
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
臣くんがお風呂に入ってる隙に
Mちゃんから送られてきてた音源を確認中。
 
三代目のMV撮影の楽曲。
タイトルは『BREAK OF DAWN』。
 
 
♡)〜♪〜♩〜〜♫〜〜
 
 
うん、好き!
なんか疾走感がある曲だなー
すっごく好きかも!♡
 
サビの英語はなんて言ってるのか
よくわかんないけど…
メロディがすごく好きー♡
 
 
臣)おっ、何聴いてんの?
♡)!!!
 
 
危ない!
臣くんが戻ってきた!!
 
 
♡)なんでもないよー♡
臣)なんでもないって何w
  なんか音楽聴いてたんじゃないの?
♡)三代目ー♡
臣)ふーん?
 
 
私は怪しまれないようにキッチンに逃げて
明日のご飯のタイマーをセット。
 
 
♡)臣くん、お仕事ー?
臣)いやー?すぐ行くー。
♡)じゃあ先ベッド行ってるねー♡
臣)あーい。
 
 
自分の部屋にいる臣くんに声をかけて
私は先に寝室に向かった。
 
 
♡)今日はこれにしよーっと♡
 
 
オレンジバニラのボディクリーム。
甘くて爽やかな匂いがお気に入りなんだー♡
 
 
♡)〜〜♬♪〜♩〜〜♫〜
 
臣)えっ…
 
♡)えっ!!
 
 
いつの間にかドアのところにいた臣くんが
私を見て止まってる。
 
 
♡)どう…したの?
臣)今の歌…、
♡)!!!
 
 
しまったーーー!!
 
私ってば無意識に鼻歌歌ってたかも!!
 
 
臣)今の歌、何?もっかい歌って?
♡)え?ええと…、
  〜♪〜♩♬〜〜♫〜
臣)え?そんなんだった?
♡)うん!
 
 
私は適当にメロディを作って歌ってみせた。
 
 
臣)びっくりした。
  なんか俺らの曲に聞こえたw
♡)えーー?
 
 
危ない危ない…!
 
 
臣)でもんなわけないか。
  まだ出てない曲だし。
♡)どんな曲ー?歌ってみてー。
臣)少しだけだぞー?w
♡)うんっ!
臣)〜♪Face it!
  No time for us to heasitate
  挑む何度でも♪〜
♡)わぁ!カッコイイ曲だね!
臣)……やっぱ似てる気がする。
  さっきのもっかい歌って。
 
 
ギクーーッ!!
 
 
♡)ええと…、
  〜♫♪〜♩♬〜〜♫〜
臣)あれ?なんか変わってない?
♡)えっ!
臣)さっきと違ぇじゃん。
♡)…っ
 
 
だって私の即興だもーん!!汗
 
 
臣)誰のなんて曲??
 
 
きゃーーー!!!
 
 
♡)……えへ、忘れちゃったw
臣)なんだよそれ!w
 
 
ふぅ、危ない危ない…汗
 
 
臣)てかお前すげぇ甘い匂いする。
  何これ。
♡)わっ、
 
 
ベッドの上にコロンと押し倒された。
 
 
♡)ボディクリームだよ♡
臣)美味しそう。
♡)あはははw
臣)でも塗っちゃったら舐めれないじゃん。
♡)今日は舐めないでしょ…///
臣)ああ、そっかw
 
 
臣くんはイタズラに舌を出して
私の上にそのまま身体を沈めてきた。
 
 
♡)わわ、どうしたのー
臣)重い?
♡)ううん、大丈夫だよー
臣)はぁ、……。
♡)……ん?
臣)好き。
♡)え、……私の…こと?///
臣)それ以外何があんのw
♡)……ありがとう///
 
 
臣くんは私に覆いかぶさったまま
私の首筋に鼻を埋めて
深い息を吐いた。
 
 
臣)あーー……、もぉ…ほんと好き。
♡)////
 
 
どうしたの…かな?///
 
 
臣)なんでこんな柔らかいの。
♡)…っ
臣)なんでこんな気持ちぃの。
♡)…っ
臣)……はぁ、……もぉ…///
♡)////
 
 
臣くんは私の身体を何度も
ぎゅっ、ぎゅっ、って抱きしめながら
ジタバタしてる。
 
 
♡)…あっ…、臣…くん…?///
 
 
首筋に柔らかい唇を感じて、
思わず身じろいだ。
 
 
♡)あ、…あっ、…臣くん…?///
 
 
その唇は鎖骨へ滑り降りていって…
 
 
♡)ボディクリーム…塗ってるよ…?///
臣)だから…舐めてないじゃん。
♡)////
 
 
舐めては…いないけど…
どうしてそんなエッチな目で
肌にいっぱい、キスするの…?///
 
 
♡)ひゃ…っ///
 
 
臣くんは私の胸元をはだけさせて
そこにぽすんと顔を埋めた。
 
 
臣)はぁぁぁ……。
♡)////
 
 
ドキン…ドキン…
 
 
臣)……ごめん、やっぱ我慢できない///
♡)えっ…
 
 
そう言われた次の瞬間、
臣くんはもう狼になっていて…
 
 
♡)やっ、ダメだよ…っ、やっ///
 
 
荒い息遣いで私を脱がせて、
ペロリと舌舐めずりをした。
 
 
♡)////
 
 
どうしよう…
襲われちゃう。
 
 
本能でそう感じるくらい、
臣くんの視線は熱くて鋭くて。
 
 
♡)あっ、やっ!…だ、め…っ///
 
 
必死に抵抗してうつ伏せになっても
後ろから大きな両手に胸を包まれて
背中にキスされて、
 
もう何が何なのか、わけがわからない。
 
 
臣)♡、
♡)だめ…ぇっ///
臣)こっち向いて。
♡)やぁっ///
臣)こっち向いて。
♡)んんっ///
 
 
熱い手のひらに肩を掴まれて
仰向けにされて…
 
 
♡)やぁっ!H出来ないってばぁっ!///
臣)わかってっから///
♡)あっ、やんっ!…意地悪…っ!///
臣)止まんないんだって、ごめん///
♡)あん…っ、意地悪しないでぇっ///
臣)ごめん、無理///
♡)んんんっ///
 
 
臣くんの唇から漏れる、熱い吐息…。
 
臣くんの舌から伝わる、甘い熱…。
 
 
♡)はぁっ、…はぁ…っ、…はぁ、///
臣)ほんと無理だ…どうしよう///
 
 
目を細めて私を見つめながら…
臣くんが泣きそうなくらい切ない表情で
そう呟いた。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
♡)ん、…っ、…はぁ、っ…///
 
 
俺のせいで息が上がってる♡が
薄く唇を開いたまま…
 
その隙間からあまりに色っぽい吐息を漏らす。
 
 
臣)////
 
 
俺はとっくに我慢できなくて
もう死にそうなんだけど…
 
いつの間にか♡も
俺と同じくらい、我慢できなそうな表情で…
 
頬を火照らせて、
熱く潤んだ瞳で俺を見つめてる。
 
 
♡)……は…、ぁ…っ///
 
 
可愛くて…たまんなくて…
その唇をそっと人差し指でなぞったら…
 
湿った音と共に、
柔らかい舌に吸い込まれた。
 
 
臣)////
 
 
……興奮しすぎて、どうしよう。
俺もう、ほんとダメ。
 
 
臣)♡…、ごめん///
 
 
出来ないってわかってんのに…
こんなことして…。
 
 
臣)ごめんな…?///
 
 
俺がそう言うと、
♡はうっとりと俺を見つめて…
 
 
♡)……ん、///
 
 
めちゃめちゃ可愛く甘えるように
俺に手を伸ばしてきた。
 
 
臣)起こす…?///
♡)……(こくん)///
 
 
頷いた♡の口から、
ゆっくり指を引き抜いて…
 
抱きかかえるように
♡の身体を起こしてやると、
♡はぎゅっと俺に抱きついてきた。
 
 
♡)臣くん…、///
臣)…っ、え…?///
 
 
♡の手がスルスルと俺のTシャツを
脱がしていく。
 
 
♡)んん…///
臣)////
 
 
俺がとっくに脱がせた♡の素肌と…
♡に脱がされた俺の素肌が
柔らかく重なって。
 
 
♡)はぁ……、///
臣)////
 
 
すげぇ気持ちいい。どうしよう…。
 
こうして肌と肌を合わせるだけでも
めちゃくちゃ気持ち良くて
目眩がしそう。
 
 
♡)……しても…、…いい…?
臣)…え…っ?
 
 
♡の体温に酔いしれていたら、
耳元で甘い声が囁いた。
 
 
♡)臣くんのこと…、
  気持ち良くしても…いい…?///
臣)…っ
 
 
可愛く甘えた声で
そんなこと…言われて…
 
 
臣)////
 
 
とっくに爆発しそうだった身体が
もう手に負えない状態になった。
 
 
臣)♡、ごめん、違う…///
  俺…そんなつもりじゃ…
♡)や、だ…///
臣)////
 
 
なんでさっきからそんな甘えた声で…
 
 
♡)したい…の、///
臣)////
 
 
ヤバイヤバイヤバイ。
身体が興奮のあまりドクドク脈打ってて、
ほんとに爆発しそう。
 
 
♡)臣くんの…せいだよ…?///
臣)…っ///
♡)いっぱい…気持ち良く…なって…?///
臣)////
 
 
♡がすっげぇ可愛くて…
めちゃくちゃエロくて…
 
嬉しすぎて鼻血が出る直前くらい
脳が沸いてた俺が…
 
 
♡の甘い甘い熱に溶かされた瞬間、
どうなっちゃったかは……
 
 
……誰にも言えない…。
 
 
 
 
 
 
ーendー

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