プロポーズBirthday 〜short story〜

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岩)最近忙しくて…
  全然時間作れなくて…ごめんね?
〇)ん……
岩)あ…、もう寝てた?w
〇)んん…


岩ちゃんの体温があったかくて
うっすら夢を見てた気がする…


〇)起きてる…もん…
岩)ごめん、寝ていーよ?w
〇)や…だ…
岩)眠いんでしょ?
〇)眠く…ないもん…
岩)ん、いいから…

ぎゅっ……


岩)あったかい…
〇)ん……


せっかく久しぶりに会えたから…
もっと話してたいのに…
起きてたいのに…


裸で岩ちゃんにぎゅってされると
私はいつもすぐに寝ちゃう……


〇)……
岩)…おやすみ♡


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


朝起きると岩ちゃんの姿はもうなくて…


『おはよ。また連絡するね。』


一言だけメモが残されてた。



〇)岩ちゃん…



あんなにいっぱい抱き合って
いっぱい…愛してもらったのに…

もう寂しいって思うなんて
私、ワガママなのかな…


来週は私の誕生日。


岩ちゃんは覚えてるかわからないけど
自分から言うのも気が引けるし…
仕事で忙しかったら申し訳ないし…




ー夜ー


〇『はい!もしもし!』
岩『あ、よかった、まだ起きてた♡』
〇『起きてるよぉ!』
岩『すぐ寝ちゃうのはHの後だけ?w』
〇『///』
岩『〇〇の誕生日さ、ディナー予約したから
  一緒に行こうね?』
〇『えっ!!』
岩『えって何w
  まさか自分の誕生日忘れてたの?』
〇『……//』


そうじゃ…なくて…
覚えてて…くれたの?


岩『夜、空けてもらうのに
  今週ビッシリ詰めちゃったから
  当日まで会う時間作れないけど…』
〇『……』
岩『その分、誕生日は…
  朝まで一緒にいれるから…』
〇『……』


どうしよう…
嬉しくて泣きそう…

忙しいのに…
無理して時間作ってくれたんだ…


岩『もしもーし?聞いてるー?w』
〇『うん…、…ぐす…っ』
岩『えっ!!!』
〇『……っ』
岩『……ばか、泣くな。』


だって…
嬉しいんだもん…


岩『今すぐ…会いたくなんじゃん…』
〇『…っ』


会いたい…よ……


〇『ありがとう…
  楽しみにしてるね♡』
岩『……ん、俺も楽しみにしてる。』


誕生日…
岩ちゃんと一緒にいられるだけで

それだけで私は幸せだよ。


そう思ってたのに…


誕生日の前日、私の元に届いたのは


『言っとくけど
 これがプレゼントじゃないからね?笑
 明日はこれ着て、俺に会いに来て。』


すっごく可愛いドレス。


どうしていつも私の好みを
こんなにわかってくれてるんだろう。


また嬉しくて
泣きそうになっちゃう…


〇)岩ちゃん…
  明日…楽しみにしてるね♡


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー誕生日当日ー


〇)わ、わ、わ…♡♡


プレゼントされたドレスは
着てみるとイメージ以上に素敵だった。


〇)可愛い…///


サイズもぴったりだしすっごく可愛い♡

鏡の前でくるくる回るだけで
テンションが上がってきちゃう♪


待ち合わせの場所に向かうと
少し早めなのに、
もう岩ちゃんの姿を見つけた。


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〇)岩ちゃんっ♡
岩)お、来た来たーー♪
〇)お待たせっ♡
岩)……うん。


岩ちゃんが私のことを
上から下までじーっと見てる。


岩)うん、想像以上♡
〇)えっ…
岩)可愛い♡
〇)……//
岩)行こっか。
〇)うん…♡


ポケットに手を入れてる
岩ちゃんの腕につかまって、歩き始めた。


〇)こんな可愛いドレス、ありがとう♡
岩)んーー?
〇)どうしていっつも
  私の好み、わかるの?
岩)別にー?
  俺が〇〇に着て欲しいと思うドレスを
  プレゼントしただけだよ♡
〇)……//


はぁ…
もうほんと…王子様みたい…

そんな笑顔見せないでよ…//


それから二人で美味しいディナーを食べて

誕生日だからって
岩ちゃんが特別に予約してくれた
ホテルのスイートに向かう。


〇)スイートルームなんて
  初めてだよぉ…//
岩)俺もw
〇)緊張する…//
岩)俺もーw
〇)もう、あははは♡


「こちらでございます。」


ホテルマンがドアを開けてくれて…
中に入ると…


〇)わぁぁぁっっ♡♡


夜景がすっごく綺麗…!!


〇)すごい…っ
  すごいよ、ねぇ!岩ちゃんっ♡


あれ?いない…


〇)岩ちゃーん??


岩)ああ、はいはいはいw
〇)びっくりした。
岩)ごめんごめん。
〇)…??


後ろ手に…何か隠してる。


岩)渡したいものがあるんだけど♡
〇)え…?

 

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〇)…っ


岩ちゃんが…持っていたのは…
大きなバラの花束。


〇)す…ごい…//
岩)はい♡


私がその花束を受け取ると
岩ちゃんがクスクス笑った。


岩)〇〇が見えなくなっちゃったw
〇)え…?
岩)大きすぎたかな、ごめんね?w
〇)……//


こんな花束…もらったことない…


〇)すごく…嬉しい…//
岩)……
〇)岩ちゃん…、ありがとう♡♡
岩)…うん♡


私の目を見てにっこり笑うと
岩ちゃんは花束をそっと取り上げた。


岩)じゃあこれはこっち。
〇)え…?
岩)渡したいもの、まだあるから。
〇)え……


岩ちゃんはソファーに座ると
私を見てニコッと笑った。


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〇)……//


私が隣に座ると…


岩)はい。
〇)…っ


目の前に現れたのは
真っ白な小さい箱。


〇)こ…れ……
岩)開けてみて♡
〇)……


パカッ


〇)…っ


そこには…キラキラ輝くリング。


〇)岩ちゃん…これ…
岩)貰ってくれる?
〇)…っ
岩)俺…さ、いつも忙しくて…
  全然彼氏らしいこと
  してあげられないけど…
〇)……
岩)〇〇のこと好きな気持ちは
  本当に、本物だから…
〇)…っ


どうしよう…
涙が…勝手に…


岩)いつも…寂しい思いさせて、ごめんね?

ぎゅ…っ

〇)…っ


抱きしめられた腕の中で
必死に首を横に振る。


岩)いつも…我慢させて…ごめん。
〇)…っ


そんなこと…ないよ…っ

私は…岩ちゃんのことが好きで
幸せだもん。


岩)これからも…
  俺の側に…いてくれますか?
〇)…っ


涙がいっぱい溢れてきて
もうわけがわかんないけど

今度は必死で首を縦に振る。


岩)あははっ♡
  ありがとう……
  大好きだよ、〇〇…
〇)……っ
岩)…あーあ、折角可愛かったのに
  泣きすぎだよw
〇)だ…って…
岩)ほーら、もう…w


岩ちゃんが優しく涙をぬぐってくれた。

チュッ


岩)もう泣くのは終わり。
〇)……うん//
岩)ん。


すごく優しく私を見つめながら
頭を撫でてくれる…


〇)ありがとう…
岩)……
〇)岩ちゃん、本当にありがとう♡
岩)……
〇)私も…岩ちゃんが大好きだよ♡
岩)……//
〇)大好き♡♡

ぎゅっ


今度は私から岩ちゃんに抱きついた。


岩)……可愛いなぁ…
〇)え…?
岩)そろそろ…我慢の限界かも…//
〇)え?


顔を見上げると
岩ちゃんがニコッと笑った。


岩)左手、貸して…
〇)あ…っ


綺麗な指先が
私の薬指に、リングを通してくれた。


〇)わぁ…♡♡
岩)うん、似合う♡
〇)えへへ…♡♡


左手の薬指にキラキラ光る指輪。
すっごく嬉しくて頬がゆるむ。


ドサッ


〇)えっ…
岩)改めて…俺のものにしていいですか//
〇)…っ///
岩)〇〇……
〇)あ、待って…っ//
岩)……無理。
〇)…っ


胸が…ドキドキして…
おかしくなりそう…//


岩)知ってる…?
〇)え…?
岩)男が「着せたい服」ってね、
  「脱がせたい服」なんだよ?
〇)え…っ


岩ちゃんがプレゼントしてくれた
可愛いドレス。


そのリボンが、
シュルシュルとほどかれていく…


岩)なんか…
  プレゼントのリボンほどいてるみたいw
〇)……//
岩)なーに照れてんの。
〇)だって…//


岩ちゃんが…
すごく愛おしそうに…私に触れるから…


〇)プレゼントは…私?//
岩)そうだねw
〇)……//
岩)俺にはこれが…
  世界一のプレゼントだから…
〇)////


一年にたった一度の誕生日。

好きな人の熱が刻み込まれて…
身体中に愛を感じる、特別な夜。




ーendー

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