【82】妖艶な彼女

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臣)おはよーー
♡)あれ?珍しいね?
臣)え?
♡)私が起こす前に起きてきたー♡
臣)うん。


キッチンで朝ご飯の準備をしてると
後ろから臣くんが抱きついてきた。


♡)なにーw
  可愛い♡♡
臣)おはよ。
♡)おはよ。
臣)おはよ。
♡)おはよ?
臣)おはよ。
♡)あははっ♡
  どしたのーーww


おはよう攻撃だ♡
可愛い♡


臣)お腹空いた。
♡)もうすぐ出来るよ?
臣)顔洗ってくる。
♡)うん。


起きたての臣くんは
たまに甘えんぼで可愛いんだ♡
キュンキュンしちゃう//


♡)いただきまーす。
臣)いただきます。
♡)今日もリハ?
臣)ううん、今日はバラバラ。
  みんな撮影とか収録とか…
  俺は撮影と、夜パーティー。
♡)パーティー??
臣)うん。
  前言ってたアカデミー賞の。
♡)あ!!プライベート版の
  パーティー???
臣)そう。
♡)福士蒼汰くんに
  会えるやつでしょ?
臣)どんな覚え方だよw
♡)いいなー♪
  楽しんできてね♪
臣)はいはいw
♡)私は今日は早く帰れそう♪
臣)そうなの?
♡)うん。仕事落ち着いたし。
  またトレーニングしよっと♪
臣)ま、また…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


午前の撮影が終わって休憩してると
マキさんが来てくれた。


マ)登坂くん、お疲れさま。
臣)お疲れさまです。
マ)夜の衣装、これでいいかな?
臣)あ、ありがとうございます。
シ)髪型どうしましょうね?
臣)うーん、シンくんのお任せで♪
シ)わっかりましたー!


バタバタ、バタン!!


臣)ど、どうしたの?
S)ごめん臣。
  今日のパーティー、
  女性同伴だって。
臣)え!?
マ)あ、そうなんですか??
S)今詳細メール確認してたら…
  書いてあった。
  既婚者の人は奥さんとか
  連れてくるって。
シ)独身は??
S)誰でもいいんじゃないかな。
  姉弟とか友達とか
  連れて来る人もいるし…
臣)え、どーしよ…


姉弟って…姉ちゃん??


S)急だよね、ごめん。
マ)彼女連れてけば?
臣)え???
S)あ、全然アリだと思う。
  連れてくる人いると思うし。
マ)いいじゃない♫
  いいじゃない♫
臣)えー!!


急展開すぎない?


マ)女の子のドレスもたくさんあるわよ♪
シ)急だから空いてないすか?
臣)いや、夜なんもないって言ってたけど…
S)電話してみたら?
臣)マジか…


プルルルル。プルルルル。


♡『はい!!』
臣『あ、ごめん。今大丈夫?』
♡『今Kちゃんとランチ中だよ♡
  大丈夫。どうしたの?』
臣『あのさ、今日…
  夜パーティーだって言ったじゃん?』
♡『うん。』
臣『一緒に行ける?』
♡『え??? わ、私????』
臣『うん。女性同伴の
  パーティーなんだって。』
♡『え、え、私でいいの???』
臣『うん。』
♡『え、え、だって
  何も持ってきてないよ??
  どうしたらいいの?』
臣『あー…それは多分大丈夫。』
♡『え!!』
臣『18時半に会社に迎えに行っていい?』
♡『え!え!!わ、わかった!!
  私、何の準備しておけばいいの?』
臣『別になんもいーよ。』
♡『えー!!!』
臣『じゃあ夜な。』
♡『わかりました!!』
臣『ありがと。お疲れ。』
♡『お疲れさまです!!』

ピッ。


S)♡ちゃん、OK?
臣)うん。
S)良かった~~
マ)彼女のスリーサイズわかる?
臣)えっ!?
マ)ドレス、候補よけとこうと思って。
臣)サイズ…わかんねぇな…
  えっと、こんな…かんじ??
マ)登坂くん…
臣)え?
マ)手つきがやらしい…
臣)えっ!!///
マ)写真とかある?
臣)え!!写真すか??
  体型わかるかな…


俺はiPhoneで♡の写真を
何枚か見せた。


マ)わぁ!!
  すっごい可愛い子!!
シ)え!どれっすか?見たい見たい♪
  おわ!ほんとだ♡♡
マ)よし、サイズはなんとなくわかったわ!
臣)マジっすか?!すげぇ!!
マ)プロですからね♡♡
  OK!
  じゃあ登坂くんのと合わせて
  準備しとくわ!
臣)ありがとうございます。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♡)ど、ど、どうしよう。
K)どうした?
♡)今日、パーティー行く事になっちゃった。
K)パーティー?
♡)うん。アカデミー賞の。
K)アカデミー賞って…岡田くんの???
♡)え?あ、うん。
K)え!!岡田くんに会えるの?!
♡)あ、わかんない…
  全員来ないかもって言ってたし…
K)すげぇ!めっちゃ会いたい!!
♡)そーだ…Kちゃんは
  ジャニーズファンだった…
K)好きなのはSMAPだけど
  岡田くんも好き!!
♡)も、もし奇跡的に会えて
  奇跡的にお話できて
  奇跡的にいい人だったら…
K)サインもらってきて!!!
♡)はいw
K)臣広と行くってことでしょ?
♡)うん。女性同伴の
  パーティーだったみたい。
  急すぎて緊張するよ~~
K)パーティーなんて
  うちら散々行かされてんじゃんw
♡)そうだけど…
K)いつも通り楽しんどいで~
♡)うん…
K)くれぐれも…
♡)岡田くんね!w
K)よろしく!!




ーそして夜ー


M)あ、先輩、もう帰るんですかぁ?
♡)うん。
M)下まで一緒に行きましょ♡
♡)うん。


エレベーターに向かうと
JさんとTくんがいた。


J)お疲れさま♪
  二人で遊びに行くの?
M)違いますよ~
  私は今日は合コンです♡
J)そうなんだw
M)二人はお仕事ですかぁ?
J)そ。これからアポ。
M)花金なのに大変ですね~~
  さすが営業のツートップ。


Tくんが私の顔を覗いてきた。


T)あのさ…
♡)……
T)まだ…怒ってる?
♡)あ…


そうだった。


T)ごめん。
♡)もういいよ…
T)嫌いになった?
M)なったって言うか
  もう嫌いって言われましたよね?w
J)あはははw 何それw
  Tくん何したの?
T)ほんとごめん。
♡)ううん、私も…
  言い過ぎてごめんね?
T)全然!!悪いの俺だし!!
♡)お花…ありがとう。
T)あ!!!
  うん…!!!

チーン。


♡)じゃあお疲れさまでした。
J)お疲れさまー♪
M)お疲れさまです♡
T)お疲れ。


私が小走りでビルを出ようとすると
目の前にすぐ

いつものワゴンが見えた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マ)生彼女ちゃん、楽しみだわ〜♡
臣)あはははw
マ)シンくんも会いたがってたのに残念ね。
臣)いや、またいつでも紹介できるんで。
マ)生彼女ちゃん拝みたいからって
  今日の仕事、
  ズラそうとしてたのよ、あの子。
臣)えーー!!w
S)あ、来たんじゃない?
マ)どこどこー?
S)今ビルから出てきた子だよね?
臣)あ、ほんとだ。


♡はすぐにこのワゴンを見つけて
走ってきた。


マ)あ!!!!
臣)え!!!!
S)うそ!!!!


♡は後ろから思いきりぶつかられて
素っ転んだ。


マ)ちょっと!!大丈夫?!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♡)いった~~~
女)あ、ごめんね~?
  いたの??
女)あはははww


急いで起き上がろうとしたけど
足が痛くて動けない。


女)ちゃんと前見て歩いてくれるー?
女)男しか見えてないから
  しょうがないんじゃない?
女)あはははww


ぶつかってきたのは
昨日の営業の女の子たちだ。


T)おい!!お前ら!!
女)げっ…
T)ふざけんなマジで!!
  何してんだよ!!!
女)別に…何もしてないけど。
女)いきなりこの人に
  ぶつかられただけだし。
T)お前ら今、後ろからわざと
  突き飛ばしただろ!!
J)ちょっと、Tくん…
T)お前らいっつも
  こんなことしてるわけ??
女)言いがかりやめてよね!
女)ほんと!失礼しちゃう!


Tくんが…
すごく真剣な顔で怒った。


T)マジでいい加減にしろ!!
  今度こいつに何かしたら
  女でも本気でぶっ飛ばすからな!!!
女)やだ…超怖いんだけど…
女)もう行こうよ。
女)そうだね。
女)行こ行こ!!


女の子たちは小走りで
いなくなった。


T)おい、大丈夫かよ…
M)せんぱ~~い!
J)姫、立てる?
♡)すみません…


私がJさんの手を借りて
立ち上がろうとすると

誰かが後ろから
Jさんの手を振り払った。


臣)触んな。
J)あ…
♡)臣くん??
臣)大丈夫?
♡)うん。
臣)つかまれ。
♡)え?


臣くんは私の腕を自分の首にまわすと
そのまま私を抱き上げた。


え、え、ってゆーか
臣くんがタキシード着てる!!

カッコイイ!!!
何この臣くん…!///


M)キャー///
T)ちょっと待てよ!
臣)なに。
T)…っ!
臣)……
T)……
臣)ありがとな。
T)え?
臣)こいつに何かする奴いたら
  ぶっ飛ばしてくれんだろ?w
T)えっ
臣)俺の目が届かない所じゃ
  守ってやれねぇから…
T)は???
  ふざけんなよ。
臣)何が?
  礼言ってんだけど。
T)お前に礼言われる筋合い
  ねぇっつーの!!

M)と、登坂さん!///
臣)え?

M)何も変装してないから
  すごく目立ってます…!!
  そんな格好だし…!!
臣)あ、やべ。
  ありがと。じゃーね。
M)お疲れさまです!///


T)くっそー!!!
J)王子様の登場か…
M)登坂さんカッコ良すぎる…♡♡
T)なんだよあいつ!!
  なんであんな
  わけわかんねぇ格好してんだよ!
M)タキシード着てましたね。
  ほんとに王子様みたい~♡♡
J)じゃあ俺らは行きますか。
T)え?
J)アポでしょw
T)あ、そうだった。
M)行ってらっしゃーい♡♡
T)あ~も~~
  くそー!!!!




臣くんはお姫様抱っこしたまま
私を車の前まで運んでくれた。


臣)立てる?
♡)う、うん。大丈夫。


ガラガラガラッ

マ)大丈夫??


女の人が中からドアを開けてくれた。


臣)乗れ。
♡)うん。


__バタン。


S)大丈夫だったー?
♡)あ、お待たせしてすみません!!
S)いや、そんなのは
  全然いいんだけどさー。
マ)思いっきり転んだでしょ!
♡)大丈夫です!!
マ)大丈夫って…
  血出てるじゃない!
♡)あ、ほんとだ…
  ちょっと擦りむいただけです。
  大丈夫です。
マ)ちょっと待ってね。
  絆創膏持ってるから。
♡)すみません…
臣)お前さ…
♡)大丈夫。
臣)あいつら…
♡)大丈夫!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♡は俺の言葉を遮るように
力強い目で俺を見た。


臣)…っ


前にMちゃんが言ってた
♡に言いがかりつけてきた女って
多分あいつらだよな…


♡)大丈夫だから。
臣)……


口出すなってことか。

強ぇな…ほんと…


マ)これでよし!っと。
♡)すみません。
  ありがとうございます。
マ)私、マキです。よろしくね。
臣)スタイリスト兼、ヘアメイクさん。
♡)あ!!初めまして!!
  私、♡です。
マ)♡ちゃん、よろしくー♡♡
  ってゆーかほんっとに
  すっごく可愛いわね♡
  顔ちっさ!!!
♡)え!!
マ)ちょっと電気つけてもいーい?
S)どうぞー?

パチン。

マ)わ!わ!


マキさんが♡の顔を
マジマジと覗き込んだ。


マ)え、整形してる??
臣)ぶっ!!ww


思わず吹き出した。


♡)え!!してません!!
マ)え、天然でこれ??
♡)え?
マ)まつ毛、自前??
♡)はい。
マ)信じられない!!
臣)え?


マキさんの目がまん丸になってる。


マ)まつ毛なっがいし
  目はくりっくりだし
  二重のラインもキレイだし
  ってゆーか
  アイラインもマスカラも
  何もしてないの?!
♡)アイメイク…してないです。
マ)それでこれー?!!
  唇もぷるっぷるだし
  何よりこのお肌!!
  何この透明感!!
  赤ちゃんみたい!!
臣)ぶははは!w


やっぱり赤ちゃんだ。
ぷにっぷにだもんな。


♡)そ、そんなに細かく分析されたの…
  初めてです…//
マ)もう天然記念物よ!
S)マキさん落ち着いてーw
臣)天然記念物って!
  あはははww
マ)いや、ほんとに!
  こんっな可愛い子久々に見たわ!!
♡)あ、ありがとうございます//
マ)すっぴんも全っ然変わらないでしょ!
臣)変わんないっすねー
マ)やっぱり!!


すっぴんだろうが、化粧してようが
♡はとにかく可愛いし。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マ)ほんと羨ましいわ~~♡ 
♡)あの…//
マ)いや~腕がなるわね~♡
  どうしちゃおっかなー♫
♡)え、え、


どんなメイクされるんだろ…
ドキドキドキ…


S)道空いてたから早めに着くかもー
臣)はーい。
♡)……


臣くんの横顔に
思わず見とれてると…


臣)どうした?


その視線にすぐ気付かれた。


臣)何じっと見てんの。
♡)え!!だって…//
臣)?
♡)臣くん…
  カッコイイんだもん///
臣)はい?!
  いきなりなんだよ!w
♡)いきなりじゃないもん。
  最初からずっと思ってるもん//


さっきから…
ドキドキしてるんだもん///


マ)あはははw
  登坂くんもう
  ヘアセットも終わってるし
  出来上がってるからねー♡
♡)こ、こんな臣くん、
  TVとか雑誌でしか見たことないから…
臣)ああ、そっか…
マ)まぁ普段タキシードなんて着ないわよねー
♡)カッコ良すぎてドキドキするー///
臣)あほw
マ)あははは♡
  可愛い彼女ねー♫
S)着いたよー!
臣)ありがと。


会場に着くと私はすぐ
控え室に連れて行かれた。


マ)ドレスどれにしよっかなー
  ちょっと失礼!
♡)きゃあ!わ!わ!!


マキさんが
いきなり身体を触ってきて…


マ)うん!ビンゴ!
臣)サイズ大丈夫そうですか?
マ)完璧♡
  ってゆーか…
♡)??
マ)♡ちゃんて…
  細いのに細すぎなくて
  質感が柔らかいっていうか…
  思わず触りたくなるような
  キレイなラインしてるわね?
臣)そうなんすよねー
マ)って、なんで登坂くんが
  答えるのよ!ww
臣)えっ
♡)もう~~//


恥ずかしい〜!
臣くんのばか〜!///


マ)着替えるんだから
  出て行ってください~ww
臣)はい…すいませんw
  じゃ、俺外で待ってるわ。
♡)うん!
マ)楽しみにしててね~♡
臣)はーいw

バタン。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


俺は控え室の外のソファーに座った。


「あれ?登坂くん?」


名前を呼ばれて顔を上げると
Lがいた。


臣)げ。
L)ちょっと!
  人の顔見てそれ、失礼でしょ!w
臣)わり、つい本音が。
L)ほんとひどいわねー。
臣)なんでいんの?
L)社長の付き添い♪


そう言ってLは俺の隣に腰を下ろした。


臣)社長?
L)そ。
  私みたいなイイ女、
  連れて歩いたら自慢でしょ?
臣)自分で言うかw
L)だってイイ女だもん。
臣)あっそ。
L)登坂くんは?
臣)え?
L)もしかして…、彼女連れてきた?
臣)……
L)そっか、会いたいなー♪
臣)なんでだよ。
L)やだw
  そんな怖い顔しなくても
  もう意地悪なら、し終わったわよw
臣)は?!


なんつった!?


臣)何したんだよ。
L)何も聞いてないんだ…
臣)……
L)そーゆーこと…
  言わないのね、あの子。
臣)……
L)ますます気に入っちゃったw
  おもしろーい♡
臣)……


全然面白くねぇし。


L)顔怖いってばw
  安心して?元々は私、
  あの子気に入ってたんだから♪
  じゃ、またあとでね♡


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マ)♡ちゃんは普段
  前髪いつもおろしてるの?
♡)はい。こんなカンジで流してます。
マ)そっか~~
♡)???
マ)じゃあ今日ちょっと
  イメチェンしちゃわない?♪
♡)え?
マ)登坂くん、びっくりさせちゃいましょ♪♪
♡)え、え…


マキさんは
ものすごいスピードで
どんどんメイクしてくれて…


マ)いや~ん♪
  メイクノリいい~
  プルプルお肌~!
  楽しい~~♡♡
♡)ありがとうございます//
マ)♡ちゃんはパーティーとかは
  初めてなの?
♡)いえ、仕事で何度か…
マ)そうなんだ!
  じゃあ緊張せず楽しめるわね♡
♡)でも…
マ)え?
♡)臣くん…本当にカッコ良かったから…
  ドキドキしちゃう…///
マ)あははは♡


今日はあの臣くんの隣に立つのか…

大丈夫かな、私。


♡)臣くんて…
マ)え?
♡)いつもどんなカンジなんですか?
マ)え~登坂くん?そうね~~~
  どんな衣装でも見事に
  着こなしてくれちゃうから
  本当に助かってます♡
♡)あははは♡


さすが臣くんだぁ♡


マ)あとは…周りのスタッフへの
  気遣いとかが本当にすごくて
  紳士的で優しい子よ~♡
♡)そうなんだ…♡
マ)いい彼氏でしょ?♪
♡)はい!!!
  大好きです♡♡
マ)あはは♡素直ね~//
  よしっ!で~きた!!
♡)わ!わ!わ!!!


マキさんは
髪型もあっという間に変えてくれて、

鏡を見ると自分でもびっくり。

こんな私、見たことない…


マ)どう?どう?♪♪
♡)私じゃないみたい…
マ)すっごく大人っぽくなったでしょ~!
♡)はい…
マ)♡ちゃんて写真とか見ても実物見ても
  ナチュラルメイクだし
  雰囲気も可愛いカンジだったから
  思いっきりイメチェンさせちゃった♡
♡)わ~~~~


ほんとに全然イメージが違って…


マ)「可愛い」より
  「カッコイイ」でしょ?
♡)すごいです!!
  前髪あげたのなんて…初めてだし
マ)さ、次はドレスよ!!
♡)はい!
マ)黒のイメージでヘアメイクしたから
  これかこれかな~?


黒いドレスはどっちもすごくカッコ良い。


♡)わ、わ、こんなの着たことないです。
マ)でしょ♡
  いつもパステルカラーが多い?
♡)はい。春色が好きなんです。
  黒もたまに着るけど…
マ)こんなドレスは初めてか♡
  ね、下着はずしてくれる?
♡)え!!!
マ)だってこれ、背中丸開きだし…
♡)え!!!
  こ、こんなの着てる人いますか?
マ)いっぱいいるわよ~!!w
  女優さんとかたくさん来てるのよー?
♡)そ、そっか…
  じゃあ…着てみます!!


……



ガチャッ。


マ)登坂くーん♪
臣)はい!
マ)入っていいわよ~♡
臣)終わりました?
マ)じゃーん!!♡♡
  どうどう??
  登坂くんの黒に
  合わせてみましたー♡♡
臣)え!!!!!!
♡)…っ


臣くんが私を見て固まった。

え、え、変なのかな??
似合ってない??

どうしよう…っ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


臣)だ、誰…
♡)えーー!!!!
マ)やぁね、登坂くんw
  メイクはそんなにしてないわよ~
  しなくても全然キレイだから
  アイラインちょっと入れたくらい…
臣)いや…でも…
  髪型も全然違うし…
マ)どうどう?♪♪


着る服によって
すげーイメージ変わる奴だとは
思ってたけど…


前髪も全部上がってて
髪は一つにまとめられてて
すげぇカッコイイし

こんな…真っ黒なドレス…
こんなカッコ良く着こなせんだ。


臣)……


「可愛い」って
思ったことは何回もあるけど…

こんな…カッコイイっつーか
妖艶な雰囲気の♡は

初めて見た。


♡)ねぇ…、変?


♡が不安そうな顔で聞いてきた。


臣)いや、かっけぇ。
  すげぇ…
マ)ね、ね、♡ちゃん、回ってあげて♡
  後ろもすっごくキレイなのよ~♡


マキさんに言われて
♡がくるっと回ると

ドレスの後ろがガッツリ開いてた。


臣)ちょ、ちょ、何これ!!
♡)え?
臣)何このドレス!///


エロすぎんだろ!!!


♡)え…?


振り向いた♡の横顔は
なんか見たことないような
大人っぽい色気に満ちてて…


臣)////


なんなんだよこれマジで!!


臣)お前は檀蜜か!!
♡)えーーっ!!
マ)あっははは♡
  そんなに色気出ちゃってた?ww
臣)なんだよ…
  エロすぎ!!ダメ!!
♡)え!!!
臣)他の男もいんのに
  こんなん見せれっか!!
マ)えー!!!!
臣)マキさん、他のドレスないの?
マ)あるけど…
  これダメー??
臣)絶対ダメ!!!


俺が強く言うと
マキさんが口を尖らせた。


マ)はいはい…
  わかりましたよ~
  じゃあ出てってください~~
臣)露出すんなよ!
♡)はい…


バタン。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マ)登坂くんのリアクション…ww
  おっかし~~ww
♡)ダメって言われちゃった…
マ)う~~ん…まぁ…
  わからないでもないけどw
♡)え?
マ)これは男が寄ってきちゃうかもねw
  じゃあしょうがないから
  こっちのドレスにしましょっか。
  こっちもカッコイイしね♪
♡)はい。



__ガチャッ


マ)どうぞ!
臣)……


臣くんが上から下まで私を見た。


マ)どう?
臣)あ、かっけー。
♡)いーい??
臣)うーん…


あれ?
ダメなのかな?


臣)さっきのよりは露出してねぇけど…
  でもなんか…う~~~~ん…
♡)ダメ…?
マ)♡ちゃんの色気は
  これ以上隠せません~~
臣)えっ
マ)心配だったら
  ちゃんと隣にいることねw
臣)……


臣くんが口を尖らせた。


マ)あ!そーだ!
  折角だから二人で
  写真撮ってあげるー♡♡
臣)あ、マジっすか?


わ!わ!嬉しい!!♡♡


♡)こんなカッコイイ臣くんと…///
  緊張する~!!!
臣)なんでだよw
♡)お願いします…
マ)はーい♪
臣)って、遠いし!w
♡)え?
臣)なんでそんな離れてんだよw
♡)だ、だって…//


カッコ良くて緊張しちゃう…


臣)もっとこっち来いっつーの!
♡)わ、わっ//


肩を抱き寄せられて
ドキドキドキ///


マ)よし♪
  じゃああとで送るね~♡
♡)ありがとうございます!!
マ)じゃ、♡ちゃん、楽しんで来てね♡♡
♡)本当にありがとうございました♡
臣)マキさん、ありがとうございました。
マ)い~え~♪ じゃあ私はこれで♪
  お疲れさま♡
臣)お疲れさまです。


マキさんを見送ると
また臣くんに肩を抱かれた。


臣)…おい。
♡)え?
臣)何ボーッとしてんの。
♡)あっ
臣)行くぞw

76


そう言って笑った臣くんが
やっぱりカッコ良くて…


♡)は、はい!!///


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ドレスを替えさせたけど…
こっちのドレスも十分にエロくて…

まぁさっきのよりはマシだけど…

あんなんいつ襲われても
おかしくないようなドレスだったし!!

ぜってぇダメ!!!


臣)……


でも…
やっぱり…

こんなに肌が出てると…
触りたくなんな~~~


♡)ねぇねぇ、
  ほんとにカッコイイ?
臣)うん。
♡)わーい♡嬉しい~♡
  カッコイイとか言われたこと
  ない気がするー♡
臣)カッコイイってゆーか
  エロいけど…
♡)え!!!!
臣)……
♡)……//


恥ずかしそうに俯く姿さえ
なんか色っぽくて…


♡)ドキッと…、する…?//
臣)うん。


俺が素直に答えると


♡)わぁ♡♡


嬉しそうに俺を見上げた。


臣)……抱きたくなる。
♡)えっ!!!!!!
臣)……
♡)…ちょ、ちょっと!!
  変なこと言わないでよぉ!//
  もう~~!!///
臣)……


本音だったんだけど…




ー続ー

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