♡)臣く~ん…
臣)ん?
♡)あのね…
困ったような顔をして
♡が少し甘えてきた。
♡)送別会の練習、始まったんだけどね…
臣)ああ、AKBね?w
♡)うん。
臣)どうした?
♡)後輩がね…練習用の会議室、
予約間違えてて一年ずれてたの…
臣)ぶはっ!一年て…w
♡)でね、気付いて取り直そうとした時には
もうどこも空いてなくて…
臣)え!そんなに埋まるもんなの?!
♡)うん。だって他のチームも
みんな練習してるんだもん。
臣)ははっ!ほんと変な会社~w
♡)それで…
練習する場所がなくなっちゃって…
あの…
まさか…
臣)なに?
♡)うちでやっちゃだめ…?
やっぱりー!!!!
臣)いやいや、無理だろ!
♡)臣くんが帰り遅い日にするから~
臣)いや、そうじゃなくて
うちに20人も入んねぇだろ!
♡)えっ?あっ!!
違う違う!!あははっw
5人だよ!
臣)え?20人でやるって言ってなかった?
♡)うん。で、今回は人数多いから
4チームに分かれて5人ずつ練習するの。
臣)なんだよびびった~~w
5人なら全然いいじゃん?
うちでやれば?
♡)今週の金曜日とか…
臣)いーよ。
金曜…は確か俺、夜中まで
かかりそうなの入ってるわ。
♡)そうなんだ。
臣)普通に呼んでいーよ?
♡)わかった。
じゃあみんなに言っとくね!
ありがとう!
臣)一回で大丈夫なん?
♡)あ、うん!みんなの家で
順番に練習する予定なんだ。
臣)ほ~。頑張れよ~
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーそして金曜日ー
20時過ぎ。
仕事が終わるとマネージャーのSさんが
家まで送ってくれた。
S)いや~臣、ほんとごめんね?
臣)全然いいよ。
S)ほんとは今日から撮影
入れるはずだったんだけど…
臣)明日の朝からで全然大丈夫。
S)悪い。じゃあ明日、
7時に迎えに来るから。
臣)早起きがんばるわw
S)お疲れさま。
臣)お疲れっしたー!
車を降りてマンションに入る。
明日は朝7時から撮影で…
昼からレコーディングと夜は7人で収録…
結構びっしりだなー
とか考えながら
家の玄関を開けると
ずらっと並ぶ、女物の靴。
え?
リビングからは
賑やかな声が聞こえてくる。
臣)……!!
やっべ!
そうだ!今日会社の人来てんだっけ?
忘れてた~!!
臣)どーしよ……
悩んだものの…
帰ってきちゃったもんは
しゃーねーし…
あ~でも…俺だってバレるかな…
やべぇかな…
Kにしか話してねぇって言ってたし…
いや、でもみんな意外に
三代目知らなかったり!
とかは…ねーか…
でも…
あいつの同僚なら黙っててくれんだろ。
もーいーや。行っちゃえ!
俺はとりあえず苦し紛れに
胸ポケットにかけてたメガネをかけて
思い切って
リビングのドアを開けた。
臣)ただいまー……
♡)えっ!!!!臣くんっ!!!!
♡が目をまんまるにしてびっくりしてる。
…だよな~?
ごめん…
♡)ど、ど、どーしたの?!!
臣)いや…夜の仕事、明日になっちゃった。
♡)えっ!えっ!!!!!
K)マジ?お疲れ~
お邪魔してまーす。
恐る恐る女子たちの方を見ると
Kがいて…
知ってる顔を見つけただけで
ちょっとほっとする。
臣)ええと…じゃ!
そのままとっとと自分の部屋に
逃げようとしたけど
そうはいかなくて…
M)え~!!先輩の彼氏さんですかぁ??
俺の苦手そうな
ぶりっ子系の子が言った。
♡)う、うん…
臣)どうも…
一応ぺこりと頭を下げる。
さ、逃げなきゃ…っ
M)え~超カッコイイ!!
先)なんか見たことある…
先)うーん…なんかあの人に似てない?
俺の知らない女子3人が
俺をまじまじ見ながら話してる。
や、やべぇかな…
早く立ち去ろう!!!
臣)…っ
背を向けた俺の前に立ちはだかって
顔を覗き込んでくるぶりっ子。
M)……
臣)…っ
めっちゃ見られてるんですけど…!!
M)えっ!!うそ…!!
な、なんすか?!
M)J Soulの歌ってる人だ!!
ぎゃ!!!!
バレた!!!!
先)あ~!そうそう!その人!
先)ほんとだー!左の人に似てる~!
M)ち、違います!!
この人、似てるとかじゃなくて…
本物ですよぉ!!
先)本物って…
先)んなわけないじゃん。
先)え…
しーん。
臣)……
これは…
逃げ切れないよな?
はぁ…
俺が観念して、メガネを外した瞬間…
M)キャー!!ほらぁ~!!!♡♡
と、ぶりっ子が叫んだ。
♡)しーっ!!しーっ!!!
M)え!!ヤバい!!!
どゆことですかぁ?!!
先)え?ほんとに本物なの?
先)は?彼氏…?
先)芸能人と付き合ってるってこと??
現実を理解できないような顔で
ぽかーんとしてる二人と
キャッキャキャッキャはしゃぐぶりっ子…
♡)あ、えっと…臣くん、
こちらが先輩の◇さんと△さん。
あと後輩のMちゃん。
臣)すいません。
いつも♡がお世話になってます。
諦めて、今度はちゃんとご挨拶。
俺が頭を下げると
♡がしどろもどろ言った。
♡)あ、あの…、か、彼氏です。
目を丸くする二人。
先)え~すごい。
先)ほんとに?
びっくりなんだけど…
驚いてはいるけど先輩だという二人は
そんなに騒ぎはしなくて…
問題はこのぶりっ子。
M)え~!!
先輩に彼氏が出来たってだけで
大事件だったのにそれがまさか
芸能人だったなんてぇ~!!
どうしよぉぉぉ~!!!
K)大事件にしたのはお前だろ…w
M)だってあの時はほんとに
びっくりしたんですもーん!!
えー!でもすごーい!!キャー!!♡
K)わかったから!もううるさいっ!
M)だって~!!
本物の芸能人ですよぉ~!!!
K)お前はミーハーかっ!!
M)そうなんですっ!!
私ミーハーなんです~~♡♡
そうか…
大声で叫んだって言ってたのは
この子か。
俺が黙ってると
♡が袖を引っ張ってきた。
♡(ご、ごめんね?)
臣(いや、俺こそなんかごめん…)
M)えっと、登坂さん?ですよね??♡
一緒に飲みましょうよぉ!!!
♡臣)えっ!!
俺たちは思わずハモった。
臣)いや、女子会邪魔しちゃ悪いんで…
M)別に女子会とかじゃないです~♡
いやいや、見るからに
女子しかいねーだろ!
M)ほらほら、座って下さい♡
臣)いや、俺ほんとに…
背中を押すぶりっ子に抵抗してると…
先)え~折角だから
少し一緒に飲みませんか?
先)ね!♡ちゃんの彼氏さんなんだし。
先)お邪魔してる私たちが
言うのもなんですけど…
先)たしかに…!ww
先輩にまでそう言われて…
臣)え…っと、じゃあ俺…
酒取って来ます。
逃げるようにキッチンへ向かうと
♡がついてきた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
♡)臣くん!!!ごめんね?
臣)いや、いいよw
♡)あのね、あの子ね、
悪い子じゃないの!
臣)え?あの子って…あのぶりっ子?
♡)ぶりっ子って…!!あははっw
ぶりっ子っていうか
ちょっとあんなカンジだけど…
でも悪い子じゃないの。
ちょっと…変なだけなの!!
臣)ぶはっ!!w 変なの?
♡)うん。変なの。
私のことだけ先輩って
呼んでくるんだけどね…?
なんか…私の信者みたいな子なの…
臣)信者?!!
何だよそれ!ww
臣くんが爆笑してる。
上手く説明できない…困ったな。
臣)お前いつから宗教はじめたの…w
♡)もうっ!w
とにかく、変なだけで
悪い子じゃないから、気にしないでね?
臣)それも難しいけど…w
わかったわ。
♡)ほんとに一緒に飲んでくれるの…?
臣)ああ、うん。
折角だし少しだけ…
ってか今日ダンスの練習じゃねーの?
♡)練習はもう終わって、
今日金曜日だし飲もー!
的な流れに…
臣)はいはいw なるほどね。
臣くんは缶ビールを冷蔵庫から出すと
私の頭をポンポンしてくれて…
それから二人でみんなの所に戻った。
先)いや~でもほんと驚いたわ。
先)え、Kは知ってたってことだよね?
K)はい。
先)そっかぁ…あんた達、親友だもんねぇ。
先)あ、そーだ!
レコ大おめでとうございます。
臣)えっ!!
ああ!ありがとうございます!
先)私も観てましたよー!
先)カッコ良かったよね~
臣)うわ…嬉しいです。
ありがとうございます。
臣くんが少し照れてそう答えると
隣からMちゃんが
私に抱きついてきた。
M)J Soulの人と付き合ってるなんて
どうして私には
教えてくれなかったんですかぁ!
♡)え…
M)Kさんは知ってたのに
ずるいですっ!
K)なんでお前に言うんだよ…
M)だって!!
K)それにあんた口軽そうじゃん!
M)ひっどい!
私絶対言いませんよ!!
私、先輩のこと大好きなんだから、
先輩が困るような事は
絶対しませんっ!!
Mちゃんがムキになって反論した。
♡)あの…本当に
内緒にしておいて下さい。
私が頭を下げると
先)わかってるよー!
言わない…ってか言えないよねw
先)言っても信じて
もらえなさそうだしw
って笑ってくれる先輩たち。
先)でも芸能人って…大変でしょ?
先)ね…すごいよねぇ?
臣)いえ、全然すごくないです。
先)すごいよぉ!
なんかスターってカンジだし!!
臣)僕たちは…たまたま職業が
アーティストなだけであって
企業で勤めてる方々と
何も変わりないですよ。
『アーティストは何も特別じゃない。』
それは臣くんが
いつも言ってる事だった。
先)ほわぁ…そ、そっか…
先)なんか芸能人なのに…謙虚だねぇ。
先)ね!もっとドヤ感あるのかと
思ったら…
先)好青年~!!♡
臣)すみません…やめてください//
K)あははw
照れてやんのーw
先輩にからかわれて、臣くんが照れてる。
なんか…すごく不思議。
いつも一緒に働いてる先輩たちと
…臣くんが普通に話してるなんて。
なんか嬉しい♡
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
M)は~あ♡
でも本当に先輩はすごいなぁ~♡
♡)え?
M)先輩はもう本当に私の憧れなんです♡
K)げ、はじまった…
M)だって先輩って
ほんっとうに可愛いし~
スタイルもいいし~
お肌ツヤツヤだし~
いっつもイイ匂いするし~♡
それにお化粧だって~
薄めでナチュラルなのに全然キレイだし、
女子力も高くって…
♡)ちょ、ちょっと…もうやめて!//
信者だというぶりっ子が
嬉しそうに♡を讃え始めた。
M)上の人たちにだって
すごく可愛がられてるし
彼氏いたってモテモテだし…
K)もうわかったっつーの!w
あ~もうあんたなんで
このチームきたのー?うざい。
M)そんなの先輩がいるからに
決まってるじゃないですかぁ!
先輩と一緒じゃなきゃやだもんっ!
K)はぁ…めんどくせ…
なるほど…
ぶりっ子は相当♡に懐いてんだなー…
確かに悪い子ではなさそうだけど…
Kの言う通りめんどくさそーだな…
なんて思いながら眺めてると
ぶりっ子が♡の腕に抱きついたまま
♡越しに俺に話しかけてきた。
M)登坂さんはぁ~!
こんっなに可愛い先輩と付き合ってて
不安にならないんですかぁ?
臣)えっ?
♡)ちょ、ちょっとMちゃんやめてよっ
M)だって~登坂さんもモテそうですけどぉ
先輩はうちのアイドルなんですからねっ!
臣)へっ?
ア、アイドル??
M)うちの会社には
先輩のファンクラブが
あるんだからぁ!
臣)ファ、ファンクラブ?!!
♡)いや、ないからそんなの!!
M)ありますよぉ~~
先輩は他部署からもモッテモテで
特にもう営業部の人たちなんて
全員ファンですよぉ~~
先)確かにね~~w
先)まぁあのへんは
ファンクラブ的っちゃーそうだね~w
M)JさんとかTさんなんて
ガチだしぃ~~
先)まぁ♡ちゃんのこと狙ってるの
みえみえだよねw
先輩たちまで同意しだして…
営業部?
Jさん?Tくん??
この間のチョコレートの奴らか?
ってか…
♡って…ほんとにモテんだな…
M)先輩はぁ~
こんなにカッコイイ彼氏がいるから
あの人達には興味ないんですかぁ?
♡)いや、ちょっと、
Mちゃん…酔ってる?
M)酔ってません♡先輩すきー♡
K)いや、完全に酔ってんだろ。
ぶりっ子は♡にしがみついて離れない。
M)だってぇ…Jさんなんて
女子社員の憧れの的なんですよぉ♡
先)たしかに人気あるよね~
先)背高いしイケメンだしね~
M)それに実家が
超お金持ちなんですよぉ♡
狙ってる女子、いっぱいいるんだからぁ!
K)げ、マジ?
あたしあの人好きじゃない。
M)なんでですかぁ!
K)なんか自信満々すぎて
俺様オーラ全開じゃん。
M)それがいいんですよぉ♡
最近肉食男子少ないんだからー!
♡)そ、そうなんだ…
M)なのに先輩っ!
あのJさんをフるなんて~!
♡)ちょ、ちょっと!!
先)え、Jくんに告白されたの?!
先)うそー!いつ?!
おいおい…
完全に女子会モードなんだけど…
♡)ち、違うんです!!!
M)違わないですぅ!
私だってあんなイケメンに
壁ドンされたい~♡♡
皆)か、壁ドン~~~?!!!
女子たちが一斉にハモった。
臣)え、お前そんなことされたの…?
♡)えっ…いや…えっと…
マジかよ、おい。
聞き捨てならねぇんだけど…
K)はぁ?何あの人!
マジでナルシスト!
きもいっ!!
先)そ、それでどうしたの?!
先)か、壁ドンのあとは…?
M)どうもこうもないですよ~
先輩、Jさんのこと
思いっきり突き飛ばして
走って逃げたんですよぉ!
皆)えっ!!!!
また女子一同がハモった。
臣)ぶっ!!
俺は思わず吹き出した。
突き飛ばして逃げたって…!!
K)あはははは!!
うっけるwww
臣)はははっww
K)ざまーみろだわw
いやーあんたやっぱり最高ww
臣)おもしれぇ~ww
大笑いする俺とKに
♡はオロオロしてる。
K)ってかなんであんたは
んなこと知ってんの?
M)だって私~
お茶淹れようと思って給湯室に行ったら~
まさに壁ドンの
真っ最中だったんですもん♡
♡)ち、違うのっ
あの…大分前にお断りしてたんだけど…
また誘われて…
断って逃げようとしたら、道…塞がれて…
大分前に断ったって…
もしかしてそいつが
薔薇男か!?
K)ふーん。しつけー男。
M)逃げられて可哀想だったから
私言ったんです。
しつこくすると
嫌われちゃいますよ?♡
って。
ドヤ顔で話すぶりっ子。
M)そしたら、これくらいの方が
燃えるからいい!
って言ってましたぁ♡
K)はぁ?マジうざいし!
M)え~私うらやましいです~♡
これくらいの方が燃えるだぁ?!
んにゃろーーーー
あ。
さっきから♡がオロオロして
俺を気にしてる…
先)でもさ、あれだよね。
♡ちゃんてガードめっちゃ固いけど
逆にそれが肉食男子に
火をつけるんだろうねぇ
先)うん。わかる気するー。
先)絶対落としたくなる!みたいな~?
M)そうですよぉ。
先輩に彼氏いるって言っても
諦めない人たちってみんなそう!
諦めねぇ奴、そんなにいんのかよ…
ちらっと♡を見ると
もうぐったり下を向いてるし…
M)登坂さん、ちゃんと捕まえておかないと
先輩取られちゃいますよ♡
イタズラな顔をして
ウインクしてきた。
臣)はいはいw 気をつけます。
M)なんか余裕だし~~
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
臣くんの前で変な話しないでよぉ!!
もうMちゃんのばかぁ~!!泣
はぁ…
もうどうしよう。
臣くん…引いてないかな…
私が好きなのは臣くんだけなのに…
もうやだ…
余計な事ばっかり言うMちゃんに
ぐったりしていると
テーブルの下でそっと触れた手。
♡)…っ
みんなにわからないように
臣くんが片手を握ってくれた。
大丈夫だよって…意味かな…?
そんな臣くんの優しさに
少しほっとして…
チラッと横顔を見上げると
視線だけこっちに向けて
ニコッて笑ってくれた。
♡)……//
臣くん…
大好き。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
M)先輩♡
今日お泊まりしてもいいですかぁ♡
K)なんでだよ!帰れっ!!
M)Kさんには聞いてないもーん。
K)めんどくせー…
臣)ははっww
K)なに
臣)いや、お前ほんと面白ぇw
K)なんだそれw
今日は終始Kが
俺の心の声とハモってくるw
なんでもズバズバ言うし
すげーサバサバしてるし
♡の親友がKで良かった。
こんなぶりっ子とかだったら…
ちょっと辛い。
M)先輩といっぱい
お喋りしたいんです~~
♡)うーん…また今度ね?
M)え~~~やだぁぁぁっ
相変わらず♡にべったりで
離れようとしない。
ほんとに懐かれてんな…w
臣)俺、ちょっと…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
臣くんがトイレにいなくなると
私にしがみついてたMちゃんが
今度は真剣な顔で
私の顔を覗きこんできた。
M)せんぱいっ!!!
♡)な、なに??
M)聞いてもいいですかぁ?♡
♡)??
その甘えた視線は何かな??
M)登坂さんて…
♡)……
M)上手ですか?♡
♡)はぁ?!
そ、それって…
M)どうなんですかぁ~?♡
先)それ…ちょっと気になる…//
先)確かに…w
♡)上手って…何が…
M)もうっ、決まってるじゃないですかぁ♡
♡)……//
先)どうなのどうなの?♡
♡)ちょっと、先輩たちまで…//
M)私、見たらわかるんですよねぇ♡
絶対登坂さんは上手です♡♡
♡)何言ってるのもう!やめてよ~!
な、なんで見ただけでわかるのっ//
M)だって私色~んな人
見てきてますもん♡
先)うわー出たーーー
先)出たね、100人斬りのM。
♡)えっ!!?? ひゃ、100人?!!!
M)へへー♡
私が驚いてると
得意げに笑うMちゃん。
♡)知らなかった!
100人って……
M)だから上手いかどうかって
なんとなくわかっちゃうんですよね~♡
あ!先輩ひいてる…!
♡)……
M)ひかないでください~!
♡)……
M)で…
やっぱり登坂さん、上手ですかぁ?♡
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヤバい…
トイレから戻って来たら
完全に入れない女子会になってる。
丸聞こえだし…
っつーか女子の会話…すげーな…
俺が廊下の壁にもたれて
ため息をつくと
リビングのドアが少し開いた。
K)やーい♪
好青年、戻れなくなってやんの♪
臣)なんだ、Kかよ。
K)グラス片付けに来たら、影見えたからw
臣)女子の会話こえーんだけど…
K)あっはは!w
Mとか暴走してっけど…大丈夫?
臣)うん。なんとか。
K)ははっ!臣くん苦手そ~~
臣)わかる?
K)わかるわ!w
臣)でも悪い子じゃねーんだろ?
♡が言ってたし。
K)♡にかかれば
みんな悪い子じゃなくなるからね~♪
臣)ははっ そうかもw
K)ごめんね、こんな時間まで騒いで。
そろそろ帰るわ。
臣)いや、全然いいけど。
K)…あの子、
臣くんしか見えてないから安心してね?
臣)は?
K)他の男なんて
目に入ってないってこと。
臣)……
K)王子様は不安になったり
しないのかもしんねーけど♪
臣)なんだよそれw
そう言うとニヤッと笑って
みんなの所に戻っていった。
あいつ…
さっきの話に困ってた♡のことも
少し動揺してた俺のことも…
ちゃんと見てて
さりげなくフォローしてった。
臣)……
さっきの話は…
不安…とは違うけど…
モヤモヤっつーかムカムカっつーか
確かに胸は少しざわついた。
でも改めて思った。
他の男になんかぜってぇ渡さねーし。
先)いやー今日はありがとねー
先)ほんと!お邪魔しました~
M)先輩ほんとに
泊めてくれないんですかぁ?
K)何言ってんだ、とっとと帰んぞ。
M)やだぁー
Kさんこわいからきらい~~
K)うっせぇ!
臣)はははっw
♡)みんな気をつけてね?
K)うん!じゃあお邪魔しましたー!
M)あ、先輩、また遊ん…
バタン!
Kがぶりっ子を押しのけて
ドアを閉めた。
臣)あっはは!w
あいつマジウケるw
♡)ほわ~~……
臣)嵐が去ったみたいだな?w
♡)ほんとだね…
ー続ー
コメントを残す