【22】サマンサ 〜いつかのプロポーズ〜

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夜、俺がTVを観てると
パソコンを観てた♡が叫び出した。


♡)キャー!!臣くんっ!!//
臣)なんだよ!
♡)た、た、TAKAHIROさんが
  チューしてるー!!!!
  キャー!!////
臣)は??


♡は興奮してノートPCを
俺のところまで持って来た。


♡)ほら見て、これ!!//
臣)…ああ!CMの?
♡)うんっ!!
  ミランダとチューしてるー!!

22-1

22-2

臣)ほんとだ。
♡)これ…
  ほんとにしてるのかなぁ?
臣)してんじゃない?
♡)シルエット重なってるもんね…
臣)うん。
♡)え~すごいすごい~~!!
  こんなキレイなキスシーン
  見たことない~!!
臣)夕焼けすげぇキレイだな。
♡)ねっ!!
  いいないいな~♡♡


♡は嬉しそうにサマンサのCMを
何度も再生する。


♡)TAKAHIROさんは白タキシードが
  本当に似合うね~♡
臣)な!ほんと王子だわ…
♡)すごい~♡

22-3

臣)え、ってかミランダの水着…
  すごいな。
♡)え?……
  ……ほんとだっ!!
  何これっ!!//
臣)すげー…

22-4

♡)こんなのミランダしか着れないよ…
臣)ははっw
  ドレスもキレイな。
♡)ねっ!♡♡
  もう、人じゃないくらいキレイ!!

22-5

臣)ははっ!
  人じゃなかったら何なんだよw
♡)うーん。妖精?天使?
  女神様みたい!!♡♡
臣)はははは w
♡)いいな~♡
  これ…ハワイだよね?
臣)うん。
♡)こんなキレイなとこで
  チューしたい♡♡


♡が羨ましそうに微笑んだ。


臣)いつか行く?
♡)えっ!!……で、でも…
  …臣くん忙しいし…
  そんな時間ないと思うし…
  でも…
臣)なんなんだよ!w
  行きたいんじゃねーの?
♡)行きたい…
臣)だったら素直にそう言え。
♡)…っ


もじもじしてる♡の手を握った。


臣)いつになるかわかんねぇけどさ、
  いつか…行こーよ。
♡)……//
臣)ん?


♡が黙ってるから顔を見ると
じーーーん。
って顔に書いてあった。
ほんとわかりやす!w


♡)行きたいっ!!
臣)うん。
♡)二人…?
臣)え?他に誰かいんの?
♡)いないけど…
臣)じゃあ二人だろ!w
♡)~~~///


こんな嬉しそうな顔されたら
今すぐにでも
連れて行ってやりたくなる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♡)へへー♡♡
  想像しただけでもう楽しい♡♡
臣)ばーか w
♡)ふふっ♡♡
臣)行く時はお前この水着だかんな。
♡)え??
臣)ミランダのやつ。
♡)ちょっと!!
  こんなの着れないよっ!!//
臣)なんで?
♡)なんでって…
  こんなのスタイル抜群の
  ミランダしか着れないの!!
臣)大して変わんねぇじゃん。
♡)は??
臣)お前と。
♡)な、何言ってるの~!??
  世界のミランダ・カーだよ?!
  そんな事言ったら殺されるよ!!
臣)誰にだよ!w
♡)もう…信じらんない。
臣)だってお前いっつも
  変な体操してんじゃん。
♡)ちょっと!変な体操って何!w
  ストレッチだもん!!
臣)うん。
  だから頑張ってんじゃん?
♡)頑張ってるよ?
臣)だからこれくらい着れんだろ。
♡)そーゆー問題じゃないの~!


ほっぺを膨らませてる。


♡)じゃあ臣くんは白タキシードね!
臣)は?
♡)絶対似合うもん♡
臣)着るか!あほ!
♡)なんで~けち~~
臣)これは結婚式の設定だから
  着てんだろ!
♡)そっか…
臣)あ、なに?
  今のもしかしてプロポーズだった?
♡)え??
臣)臣くん、タキシード着て~♡ってw
♡)ち、違うっ!// ばかっ!!


慌てたように
ぽかすか叩いてくる。


臣)ははっww
  な~んだ、ちげーの。
♡)違うよっ!w
  なんでいきなり私が
  プロポーズするの~//
  もう!
臣)ま、いいけど。
♡)え?
臣)いつか俺からするし。
♡)えっ!!!!!!
臣)……
♡)……


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今…、なんて言ったの?


臣くんの顔を見つめると
優しくきゅっと手を握られた。


♡)…っ


「いつか俺からするし。」


臣くんは少し笑ってそう言った。


それって…

それって…


どうしよう。
なんか…泣きそう。



臣)なんだよ!w
♡)だって…
臣)……
♡)……
臣)え……ヤバい……
  なんかすげー恥ずかしく
  なってきたんだけど…
♡)え?
臣)俺…変なこと言った?//
♡)ううん。
臣)やべ…めっちゃ照れる…


臣くんが少し赤くなって
自分の腕で顔を隠してる。


♡)…っ


何それっ!!!
可愛い…!///


さっきの言葉だけで…
死ぬほど嬉しいのに
もうこんなの
キュンキュンして死んじゃう…!//


うわーーーんっっ///


臣)やっぱさっきの…
♡)…っ!!!!
  取り消しちゃだめーっ!!!


慌てて臣くんに抱きついた。


臣)うん。取り消さねぇけど。
♡)えっ!!


臣くんの顔を見上げると…


臣)ぷっ!!ww


笑ってほっぺをむにってされた。


♡)もう~~!!意地悪!!//
臣)あはははw
♡)そうやってからかわないでよぉ!//
臣)ごめんw
♡)も~~
臣)ん。


臣くんが頭をポンポンして
優しく抱きしめてくれた。


臣くんの匂いに包まれて
静かに目を閉じてると


私の肩にあごを乗せて
ふーっと一息ついた。


♡)……


臣くん…?




臣)いつか…、な。



えっ…



それって…



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ゆっくり身体を離すと

うるうる潤んだ瞳が
俺を見つめてて…


そっと頭を撫でると
涙がぽろっとこぼれた。


♡)…っ
臣)だからなんで泣くんだよw
♡)…っ
臣)だ~~もう!


涙を拭いても、またこぼれる。

♡の小さな手は
俺の胸元をきゅっと握っていた。


臣)お前…今からそんなんだったら
  俺がほんとにプロポーズする時
  どーすんの?
♡)号泣…するっ…
臣)はははっ
  しょーがねぇ奴w


♡の手を握り直して
そっと抱き寄せた。


臣)……


結婚なんて…
今すぐには出来ねぇけど…

でも…いつか絶対

こいつの最高の笑顔を見てみたい。
幸せにしてやりたい…。


そう強く思った。




ーendー

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