(61)仙豆

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遠くでかすかに音が聞こえる。
 
 
ピピピピ…ピピピピ…
 
 
あ…そうだ。
 
昨日かけた目覚まし…。
 
 
♡)ん……
 
 
ゆっくり目を開けると、
私は臣くんの腕の中にいた。
 
 
♡)?!!///
 
 
あ…、そうだ!///
 
昨日…
臣くんが寝たからって
私…抱きついちゃったんだった…///
 
 
わわわ…恥ずかしいよぉ…
ごめんなさい!!///
 
 
♡)…っ
 
 
まだ眠ってる臣くんのおでこに
そっと手を当てると…
もう熱くない。
 
良かった。
 
ほんとにもう熱は下がったんだ。
 
 
私はそっとベッドから出て
リビングのアラームを止めて
朝の準備をした。
 
 
臣くん…
朝ご飯、どっちがいいかな?
 
 
私はもう一度、寝室に戻った。
 
 
♡)臣くーん…
臣)ん……
♡)ごめんね?
  あの…朝ご飯、お粥と普通のご飯
  どっちがいーい?
臣)……
 
 
私がそう聞くと、
臣くんはうっすら目を開けて…
 
 
♡)きゃっ///
 
 
私の腕をぐいっと引き寄せた。
 
 
♡)え?え??///
  臣くん???
 
 
ぎゅっ。
 
 
臣)何一人で起きてんの。
♡)え、え、え…っ
 
 
ぎゅーーーっ…
 
 
♡)臣くんっ!///
臣)なに。
♡)離してっ///
臣)なんで。
 
 
こんなにぎゅってされたら…
 
 
♡)心臓止まる…っ///
臣)はぁ…?
♡)……///
 
 
ドキドキドキ…///
 
 
臣)昨日は自分で抱きついてきたのに?
♡)え???
臣)あ、やべ…。
♡)え…、え…、え…っ
 
 
だって…
あの時…臣くん…寝てたよね???
 
 
臣)起きっかぁ!!
♡)えっ…
 
 
臣くんはガバッと起き上がって…
 
 
臣)ぶっw
  変な顔ーw
 
 
両手で私のほっぺを
むにーっと引っ張った。
 
 
♡)ん~~~///
臣)おはよ。
♡)おは…よ…///
臣)普通のご飯食べたい。
♡)え…?
臣)さっきの。
♡)あっ!…うん!!
  わかった!用意するねっ!
臣)さんきゅ。
♡)…っ
 
 
臣くんが…すっかり元気になってる。
 
 
えっと…
よくわかんないけど…
 
私が臣くんのこと好きなのって
もうバレバレなのかな…?///
 
 
ドキドキ…ドキドキ…///
 
 
それから二人で朝ご飯を食べて
臣くんはまた薬を飲んで。
 
 
臣)あ~~身体が軽い。
♡)ほんと?
臣)うん。昨日は死ぬかと思ったけど。
♡)良かった…♡
臣)ほんとありがと。
 
 
臣くんはニッコリ笑って
私の頭をポンポンしてくれた。
 
 
臣)助かりました。
♡)……うん///
 
 
私が臣くんの顔を見上げると
すごく優しい顔で私を見てて…
 
 
♡)……///
 
 
とくん…
 
とくん…
 
 
どうしよう…
すっごく好き。
 
 
 
ピロピロ♪ピロピロ♪
 
 
臣)あ、マネージャーだ。
♡)お迎え来る?
臣)うん。あと10分くらいだって。
♡)あ、あのね、えっと…
  今日どこかでご飯食べる予定あった?
  お昼とか夜とか。
臣)え?特にないけど…
♡)あのね、お弁当作ったの!
臣)え?!
♡)お弁当っていうか…
  タッパに小分けにしただけなんだけど…
臣)あっ!
♡)臣くんの状況わかんなかったから
  冷めても冷凍しても大丈夫で
  栄養いっぱいのやつー!!
  っていっぱい作っちゃって…
 
 
私が冷蔵庫を開けると、
臣くんが思い出したように叫んだ。
 
 
臣)そうだ!これ!
  さっき見てびっくりしたの!!
♡)え?
臣)これ…俺に作ってくれたの??
♡)うんっ。
臣)すげぇ!!!
 
 
臣くんが喜んでくれてる…
作って良かった…。
 
 
臣)全部持ってく!!
♡)え!!
臣)今日食べる!!
♡)え…えっと…
  だってすごい量だよ??
  いっぱい作っちゃったから…
臣)そっか…
  じゃあ今日と明日で食う!!
 
 
そう言って臣くんは嬉しそうに
タッパをバッグに入れてくれた。
 
 
臣)もう食いたい。
♡)えー!朝ご飯食べたでしょー!
臣)あはははw
 
 
あ…
いつもの笑顔だ…///
 
 
臣)ほんと嬉しい。
  ほんとにありがと。
♡)うん…///
 
 
臣くんが元気になって本当に良かった。
嬉しい。
 
 
それから私は臣くんと一緒にお家を出た。
 
 
臣)お前今日も遅いの?
♡)あ!ううん!!
  もうあんな遅くなること
  ずっとないと思う!!
臣)じゃあ夜電話していい?
♡)うん!!
臣)じゃあ…待ってて。
♡)…うん…っ///
 
 
「待ってて」って言われたのが…
すごく嬉しかった。
 
 
臣くんはそのままニッコリ笑って
お仕事に向かった。
 
 
私は…
あ…そうだ!!
 
お母さんにメールした方がいいよね!!
 
 
帰り道、ストールに顔を埋めながら
慌ててLINEを開いた。
 
 
♡『お母さん!!
  ご連絡遅くなってすみません!!
  臣くん、元気になりました!!💕✨』
 
 
そう送ると、すぐに返事が来た。
 
 
母『ほんとー?!良かったぁぁ!!💦』
♡『熱もすっかり下がって
  もうお仕事行きましたよー😊』
母『え!!♡ちゃん朝まで看病して
  くれてたの?!😳』
 
 
は!!しまった!!
 
どうしよう…
えっと…えっと…///
 
でも…嘘つくのも変だし…
 
 
♡『はい。』
母『わ~~!!
  ほんとにごめんね?!
  ありがとぉ~~~!!😭😭✨』
♡『いえ!!
  教えてくれて
  ありがとうございました!!』
母『今度お礼するわ~~
  ほんとにありがとう!!』
♡『いえ!そんな!全然いいです!!💦』
母『でもお茶は行こうね~~😘』
♡『はいっ😆💕』
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
S)臣、熱下がった??
 
 
車に乗るなり
Sさんが心配そうに聞いてきた。
 
 
臣)うん。もう大丈夫。
S)すげぇ回復力だなーw
  心配したよー。
臣)ありがと、ごめんね。
S)健二郎の看病が効いたのー?w
臣)あ!そーだ!忘れてた!
  健ちゃんってうち来たの?
S)え??…うん。
  昨日臣のマンションに送ったけど。
臣)マジか…
S)え?来てないのー?
臣)いや、来てたらしいんだけど
  全然覚えてなくて。
S)え、マジでー?
臣)うん。
S)なんか…美味しいお粥作るって
  張り切ってたよ。
臣)え!!マジ??
S)うん。
 
 
じゃあ…あのお粥…
健ちゃんが作ってくれたのかな?
 
つーか…
 
♡と健ちゃん…
どうやって顔合わせたんだろ。
普通に会話したのかな??
 
 
臣)今日って俺、健ちゃんに会う?
S)いや、全く。
臣)マジか。じゃあLINEしとこ。
 
 
それから俺はELLYと合流して
TV収録に向かって…
 
途中の休憩で、
ELLYが嬉しそうに弁当を持ってきた。
 
 
E)今日のめっちゃ美味そう!
  余裕で2個食える。
臣)あ、じゃあ俺のも食っていいよ。
E)え!?
 
 
俺は♡が作ってくれたお弁当を広げた。
 
 
E)え!何それ!すっげ美味そう!!
臣)ねー。
E)自分で作ったの??
臣)ううん。作ってくれた。
E)えっ!
臣)俺…昨日熱出てさ。
E)え!マジ!?大丈夫なの?!
臣)うん。もう下がった。
E)良かったね。
  明日から大阪だしさ。
臣)そうなんだよなw
  だから…なんか…栄養バランス考えて
  作ってくれたみたい…
E)え〜!めっちゃいい彼女じゃん!!
臣)いや…彼女じゃ…
E)すっげぇ~~羨ましい~~♡♡
臣)……///
 
 
♡が作ってくれたおかずは
どれもこれも美味しくて。
 
あいつ…ほんとすげぇよな…。
 
 
俺は弁当を食いながら
昨日のことを思い出してた。
 
 
あいつから…抱きついてきたのって
なんだったんだろ…
 
あれめっちゃ可愛かったよなーー
ああ~~~///
 
 
わざわざ…
せっかくの休みなのに
看病しに来てくれたんだよな…。
 
 
あ!母ちゃんに言われたからって
言ってたっけ??
 
そうだ!母ちゃん!忘れてた!
 
 
心配してるかもだし…電話してみるか。
出るかな?
 
 
プルルルル…、プルルルル…、
 
 
母『もしもし!』
臣『あ、俺。』
母『俺俺詐欺ー??』
臣『ちげーよ!俺!w』
母「はいはい、登坂広臣さんねw
  どうしたの?』
臣『あ…えっと…元気んなった。』
母『聞いたわよ。良かったわね♡』
臣『え??聞いたって…』
母『♡ちゃんに。』
臣『え!!』
母『もう仕事してるんでしょ?』
臣『あ…、うん。』
母『病み上がりなんだから
  あんまり無理するんじゃないわよ?』
臣『うん。』
母『♡ちゃんにちゃんと
  お礼言っときなさいよー?』
臣『うん。』
母『じゃあまたね?』
臣『えっと…うん。』
 
 
ピッ。
 
 
あっさり終わった電話。
 
 
臣)……
 
 
一体どうゆう連携になってんだろ…
 
つーか…
 
なんで母ちゃん♡に言ったんだろ。
 
いくら♡のこと気に入ってるからって…
 
 
俺が好きなの知ってるから??
あ…、家が近いのも
知ってるからかな…??
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
臣くんの家から
真っ直ぐ自分の家に帰って。
 
もう元気になったし、
私は会社に行くことにした。
 
 
オフィスに着くと
みんな心配して集まってきてくれて…
 
 
M)先輩!もう大丈夫なんですか?!
男)お前!無理すんなって!まだ休めよ!
女)そうだよ!!入院してたんだから!
♡)もう大丈夫だよー!w
  ありがとーー♡
課)ああ!!♡!!!
♡)あ、課長!
課)お前は何出てきてんだー!!
  しばらく休めって言っただろー!!
♡)もう元気ですもん!!
課)ダメだ!!
  お前はすぐ無茶するんだから!!
♡)大丈夫ですよぉ!!
  昨日はお休みいただいて
  ありがとうございました♡
課)……
♡)えへへ♡
課)もし…少しでも辛かったり
  身体に異変感じたらすぐ言えよ?
  すぐ帰れよ?
♡)はい♡ありがとうございます♡
 
 
それから午前中は色々仕事の後片付けをして
お昼はプロジェクトメンバーで
ランチに行った。
 
 
♡)あの…金曜日、ほんとごめんね?
女)はぁ?何言ってんの!?
♡)だって…片付けも出来なかったし…
M)そんなん全然いいんですってばぁ!!
男)そーだよ!
  それよりゆっくり休めたか?
♡)うん!!
  みんなは…??
女)土日でめ~~っちゃリフレッシュして
  もうめっちゃ元気!!
男)ほんと生き返ったわ~~w
M)やっと休まった気がしましたよぉぉ
♡)あはははw
  良かったぁ♡♡
女)いや~~でもさ、
  ほんと死ぬほど大変だったけど
  めっちゃ達成感あったよね。
♡)わかるー!!
M)ほんとやりきったー!!!
  ってカンジですよね♡
♡)いい経験できたなー♡♡
女)ね!!
 
 
すごく大変だったけど
チャレンジできて本当に良かった。
 
 
男)あ、そーだ。
  お前入院してたからさ、
  打ち上げ保留にしてんだよ。
女)あ!そうだそうだ!
♡)え!そうだったの?ごめんっ!
M)もう元気なら今日行きましょうよー!
男)いいね!!
♡)行きたーい!!♡
女)よっしゃ!!
  じゃあ今日は打ち上げだー!!♪
♡)わーい!!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
夕方には収録を終えて、事務所に向かって。
 
 
隆)おはよー。
臣)ういー。
 
 
スタッフさんとみんなで
次の新曲について話し合って、
何曲かデモで歌ってみることになった。
 
 
隆)俺、これのここ好きだなー。
臣)わかる!
  抜け感めっちゃ気持ち良くない?
隆)そう!!
臣)これのラストも結構好きだけど。
隆)あ、いいよね。
  意外な流れで終わるよね。
臣)そうそう。
  あ、あとこれも俺好きだなー。
隆)うんうん。いいよね。
ス)でもこれ…どこがサビなの?
臣)え?
ス)うーん…パッとしないよなぁ。
ス)うん。インパクトに欠けるっていうか…。
臣)俺好きっすけどねぇ…
隆)日本じゃまだ受け入れられないかな。
ス)J-POPにはないからね。
  こーゆーの。
臣隆)うーーん…
デ)とりあえず休憩しよっか!!
  まだまだかかりそうだし。
ス)そうっすね。腹減ったなー。
 
 
気付けばあっという間にもう20時。
 
 
隆)なんかコンビニで買ってこよっかな。
臣)俺いーや。
隆)え?飯食わねーの?
臣)いや、持ってきた。
隆)え??
 
 
不思議そうな顔をした隆二は
そのままコンビニに行って
弁当やらお菓子やらを買ってきた。
 
 
臣)買い過ぎだしw
隆)だって迷った時は
  両方買えって言ったの臣じゃん!w
臣)あ、迷った結果がこれなのね?w
隆)そーだよっ!
臣)ぶはははw
  そりゃー失礼しましたw

ス)つーか登坂が弁当持って来るとか
  どうしたの?
ス)珍しいよね〜〜。
隆)ほんとだよ。
  え…つーか…
  めっちゃ美味そうだし!!
臣)うん。美味い。
隆)え!え!!
ス)自分で作ったの?
 
 
うーん…面倒くさいから
そーゆーことにしよ。
 
 
臣)そうです。
ス)すげーなお前!w
  なんでも出来んなーほんと。
ス)料理までこんなに出来るとは…
デ)モテる男だねぇw
ス)ずるいな~~
デ)ずるいねぇ~~w
 
隆(♡ちゃんでしょ。)
臣)なにがー?
隆(これ作ったの。)
臣)おーれー。
隆)バレバレだし。
臣)なんで。
隆)臣ここまで上手くない。
臣)ひでーな!w
隆)そもそもこんなキレイに盛らない。
臣)まぁ確かに。
 
 
弁当を作ってくれたのが♡だってわかると
隆二はニヤニヤして、
 
 
隆)やっと付き合ったの?
 
 
そう聞いてきた。
 
 
臣)もうその質問やめて…w
隆)え?
臣)まだだよっ!w
隆)えーっ!
臣)わかってますーー。
  何ちんたらやってんだとか
  思ってんだろー?
隆)いや、ええと…、うん。
臣)おい!素直か!w
隆)だって!w
 
 
ずっと会えなかったんだから
仕方ないだろ!
 
 
隆)そういやバレンタインは?
  もらった?
臣)いや。
隆)え!くれなかったの??
臣)うん。
隆)なんで!!
臣)知らんわ!!w
隆)えーーーー
臣)なんか…
  ごめんねって言われた。
隆)ごめんね!?
臣)うん。
隆)フラれたの?!
臣)ちげーわ!!w
  いや…たぶん…
  チョコごめんねって。
隆)あげられなくてってこと?
臣)うん…たぶん。
 
 
なんかすげぇ申し訳なさそうに
謝られたし…。
 
 
隆)ごめんねって…
  なんかあげれない理由でもあったの?
臣)わかんねぇけど…忙しかったのかな…
 
 
チョコはもういいんだ。
そりゃ楽しみにしてたから
ショックだったけど…
 
 
それより、やっと会えたことが嬉しいから。
 
 
臣)あ~~~
  早く好きだって言いてぇ。
隆)おおっ…
臣)誕生日の特権使おっかな。
隆)何それ!w
  誕生日プレゼントに
  俺と付き合えーー!って?
臣)ちげーよw
隆)じゃあ何w
臣)誕生日、一日俺にくれー
  って言ったらくれるかな?
隆)え!やらしい意味で??
臣)違うわ!w
  一緒にいたいだけ。一日ずっと。
隆)いいじゃん!言えば?
臣)誕生日だってわかってっから
  気ぃ遣うかな?
隆)いいじゃん遣わせれば。
臣)え?
隆)たまにはわがまま放題言えば?w
臣)わがままって??
隆)誕生日だからチューさせろーとかw
臣)あほか!!
隆)誕生日しか許されないよー?
臣)誕生日でも許されねぇだろ!w
隆)まぁ…言うだけ言ってみれば?
臣)チューさせろって?!
隆)違うわ!w
  誕生日の一日、
  お前の時間、俺にくれーって方。
臣)……
隆)何想像してちょっと楽しくなってんだよ。
臣)なってねぇし!///
隆)一日中好きな子と一緒にいれるとか
  めっちゃいいなーー
臣)……///
隆)最高の誕生日だよなーー
臣)……///
 
 
想像したらニヤけてきた。
 
 
隆)あ、ごめん、まだOKもらってないのに。
  断られるかもしんないのに。
臣)オイッ!!
隆)うそうそw
  絶対OKしてくれるっしょ♪
臣)……言ってみる。
隆)うんw
 
 
誕生日…
もし一緒にいてくれるって言ったら…
その時絶対、好きだって言おう。
 
うん!決めたっ!!
 
 
そんな決意を固めて
ミーティングとレコーディングを終えて。
 
家に帰って来て時計を見ると、
もう23時半。
 
 
臣)やっべ…!!
 
 
あいつ寝ちゃうじゃん!!
 
 
俺は慌てて電話をかけた。
 
 
♡『はいっ!もしもし!』
臣『あ、俺…、登坂広臣です。』
♡『あはははっ♡
  なんでフルネーム?w』
臣『いや…俺俺詐欺じゃねーぞって。』
♡『何それーー!w』
 
 
電話の向こうで可愛く笑ってる。
 
 
♡『今帰ってきたの?』
臣『うん。』
♡『お仕事お疲れさまー♡』
臣『さんきゅ。』
♡『体調はどう?』
臣『さっきもちゃんと薬飲んだし大丈夫。』
♡『良かったぁぁぁ♡』
臣『弁当…ほんとに…めっっちゃ美味かった。
  ありがと///』
♡『ほんとっ?!』
臣『うん。』
♡『嬉しい~~♡ ありがとっ♡』
臣『いや、ありがとうは俺だってw』
♡『あははは♡』
臣『明日も持ってって新幹線で食うわ。』
♡『あ!そっか!大阪だもんね!』
臣『うん。』
♡『病み上がりで…大丈夫…?』
臣『大丈夫。』
♡『心配だなぁ…』
臣『お前の弁当、仙豆並の威力あるから。』
♡『仙豆って!!あはははっw』
臣『いや、ほんとにw』
♡『あははっ、ありがとー♡』
臣『だからありがとうは俺!』
♡『あははは♡』
 
 
ああ…なんか…
 
 
臣『電話でゆっくり話せんのすげぇ久々…』
♡『あ!そっか、そうだよね!!』
臣『うん。』
 
 
電話越しに聞こえる声が愛しい。
 
 
♡『ずっと…忙しくて…ごめんね?』
臣『謝んなしw』
 
 
仕事だったんだから仕方ないじゃん。
 
 
臣『お前さ、日曜って何してる?』
♡『日曜?…って、23日?』
臣『うん。』
♡『特に予定はないけど…』
臣『じゃあさ、その日俺
  大阪から帰ってくっから
  お前んち行ってもいい?』
♡『え?』
臣『お土産買ってくる。』
  つーか、お土産溜まってるw』
♡『え!!』
臣『もう6個くらいw』
♡『そんなに?!』
臣『うん。』
 
 
ずっと会えてなかったし。
 
 
臣『日本各地のお土産が…w
  今日渡せば良かったな。忘れてたわ。』
♡『いつも…買ってきてくれてたの…?』
臣『うん。』
♡『……///』
臣『だから…日曜の夜、届けていい?』
♡『うん…ありがとう♡
  待ってるね…///』
臣『ん。』
 
 
帰ってきてすぐに♡に会えると思ったら…
俺も頑張れるし。
 
 
臣『お前は…今日会社行ったの?』
♡『あ、うん!あの後行ったよー!』
臣『そっか。』
♡『今日はプロジェクトの打ち上げもしたし
  楽しかったー!♡』
臣『打ち上げ?』
♡『うん!!みんなでわいわい♪』
臣『そっか。
  プロジェクトって成功したの??』
♡『うん!成功した!!』
臣『おおお!!』
♡『臣くんが言ってくれた通りだったよ♡』
臣『え?』
♡『すっごく大変だったけど
  すっごく成長出来た気がする♡』
臣『おお…!』
♡『…ありがとう…♡♡』
臣『いや、俺なんもしてねぇしw』
♡『背中押してくれたもん♡
  えへへ♡♡』
 
 
俺なんて…
会えなくて電話も出来なくて…
勝手に寂しがってただけなのに。
 
 
♡『あ!もう0時だ!!』
臣『あ…ほんとだ。』
♡『臣くん寝て!!』
臣『え?俺??』
♡『うん!病み上がりなんだから!!』
臣『そうだった…』
♡『早く休んで明日に備えてね!』
臣『わかりました。』
♡『電話…ありがと♡』
臣『…うん。』
♡『じゃあ明日も頑張ってね?』
臣『ん。』
♡『それじゃあ、おやすみなさーい♡』
臣『ん、おやすみ…。』
 
 
ピッ。
 
 
少し名残惜しいまま電話が終わって、
ふと思い出した。
 
 
臣)誕生日!!
 
 
誘うの忘れた!しまった!
 
 
うーん…
仕方ない。
 
それは日曜言ってみるか。
 
 
臣)はぁぁぁ……
 
 
俺はそのままベッドに寝転がって
昨日抱きしめてた♡の感触を思い出す。
 
 
……もう会いたい。
 
 
俺…贅沢かな。
 
 
でも…
 
♡の仕事も落ち着いたなら
やっとこれからまた普通に
電話とか出来んだな。
 
すげぇ嬉しい。
 
 
臣)はぁ…。
 
 
ほんとこの2ヶ月、長かった。
長くて死にそうだった。
 
 
会えない間、
どんどん好きな気持ちが募っていって
寂しかったけど…
 
会えたら会えたで、
また好きな気持ちが溢れて。
 
 
臣)……
 
 
……早く日曜にならないかな。
 
朝まで一緒にいたのに
もう会いたくて、仕方ない。
 
 
でも…
 
昨日来てくれて…
元気な顔が見れて本当に良かった。
 
 
母ちゃんに感謝だな…。
 
 
 
 
 
ーendー

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