(32)可愛い悪あがき

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♡)ご飯出来たよー♡
 
 
一通り全部並べて二人を呼ぶと、
二人はテーブルの上を見て少し驚いてる。
 
 
隆)え?え?
  オムライスじゃないの??
♡)オムライスだよ?
臣)他にもいっぱいあんじゃん!
♡)付け合わせとサラダとスープだけだよ?
隆)でもなんかすげぇ豪華…
臣)すげーなお前…
♡)えーー!ほんと??
隆)盛りつけがキレイだし。
♡)あはは、ありがとーー♡
 
 
そう言ってもらえて良かった♡
 
 
臣)じゃあ…いただきますか。
隆)うん!
♡)じゃあ座って座ってー♡
  あ、飲み物持ってくるね!
  って…何があるんだろ…
臣)あ!俺缶ビール!
隆)じゃあ俺も!
♡)はーい♡
 
 
そう言われて冷蔵庫まで取りに行くと、
 
 
臣)つーかごめんw
♡)え?
 
 
臣くんがキッチンまで来てくれた。
 
 
♡)どうしたの?ビールでしょ?
臣)いや、そうなんだけど
  なんか嫁のように頼んじゃった。
  ごめんw
♡)えっ…
臣)自分で出します。
♡)あ…うん…///
 
 
私も普通に出そうとしてたけど…
変だったのかな…
よ、よ、嫁って…///
 
 
臣)お前は?
♡)あ…私はお茶がいいな。
臣)飲まないんすかー?
♡)自転車で来ちゃったし。
臣)あ、そっか!
♡)うん。
臣)じゃあ俺もいいや。
♡)え??飲んでいいよ??
臣)いや、帰り送るからいい。
♡)えっ…
 
 
そう言って臣くんは
隆二くんのビールだけ冷蔵庫から出した。
 
 
臣)はい、隆二。
隆)さんきゅー!あれ臣は?
臣)俺お茶でいい。
隆)??
♡)……///
 
 
ほんとに…
送ってくれるのかな…?
 
 
隆)じゃあいただきまーす!!
臣)いただきます。
♡)ドキドキ…
隆)おわっ!!うめぇ!!
臣)マジだ。
♡)え…え…ほんと?
臣)うん。めっちゃ美味い。
隆)す~げぇ~~!
♡)わぁぁ…良かったぁぁ♡♡
 
 
二人が美味しいって言ってくれて、一安心♡
 
 
♡)ありがとー♡♡
  嬉しい♡♡えへへ♡♡
隆)……///
臣)……
♡)私も食べよーっと♪
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
俺たちが美味しいって言うと、
♡はすっげぇ嬉しそうに、可愛く笑って。
 
 
隆(今の?)
臣(え?)
隆(臣が言ってたやつ。)
臣(うん。)
隆(可愛すぎんだけどw)
臣(惚れんなよ。)
隆(わかってるっつーの!w)
 
 
隆二は笑いながら
オムライスにがっついた。
 
 
隆)いや、でもほんと美味しい。
♡)わーい♡
隆)♡ちゃん、いいお嫁さんになれるねー
♡)ほんとっ?
隆)うん。なれるでしょーこれは。
  ねぇ臣。
臣)うん。
隆)臣が嫁に欲しいってw
臣)ぶっ
♡)えっ…///
臣)言ってねーだろ!///
 
 
いきなり何ぶっこむんだよコイツは!!
 
 
隆)じゃあいらないの?
臣)え…っ
隆)……
臣)いや、いるいらないじゃなくて…
  えっと…いや、だから…//
♡)……///
 
 
なんだよこの展開!!
 
 
隆)じゃあ俺が貰っちゃおーw
臣)はい?!!
隆)ってのは冗談だけどw
臣)何やねんそれ!!
 
 
冗談でもお前には渡さん!!
 
 
隆)あはははw
  でもこんな料理上手な彼女が欲しいなー♪
♡)ありがと…//
隆)♡ちゃんは結婚願望とかあんの?
♡)え…、うーーん…
隆)ないの?
♡)よくわかんない…
  あんまりイメージ湧かないっていうか…
臣)そうなの?
♡)うん。今すぐは全くない。
  いつか本当に好きな人が出来たら
  したいって思うのかもしれないけど…
隆)何歳までにしたいとかないの?
♡)全然ないよー
  でも…いつか結婚するなら
  絶対パパとママみたいな
  夫婦になりたいなって思ってる♡
隆)仲良いの?
♡)…うん。
  見てるだけで…
  お互い本当に大好きなんだなぁって
  伝わってくるくらいあったかい雰囲気で
  私もそんな風になりたいなぁって♡
隆)へ~~
  素敵なご両親なんだね。
♡)うんっ!!大好きなの♡♡
臣)……
 
 
なんか…♡らしいな。
 
きっとほんとにあったかい家庭なんだろうな。
 
 
♡)隆二くんは?
隆)え!!俺??
♡)うん!
隆)俺は…今すぐには願望ないけど…
  あ、でも子供は欲しい!
臣)わっかる!
隆)マジで子供可愛いもんな~~
♡)子供好きなんだ?
 
臣隆)めっちゃ好き!!
 
♡)あははw ハモった♡
隆)臣何人くらい欲しいの?
臣)俺ー?は男の子三人くらい欲しい。
♡)え!!全部男の子??
臣)うん。
隆)女の子いらないの?
臣)女の子は家ん中に奥さんだけでいいかな~
隆)へぇ~~!!
臣)なんか良くない?そーゆーの。
隆)うーん…俺は女の子も欲しいかなぁ?
♡)臣くんはサッカー教えたいのー?
臣)あ~~いいね~~
  まぁサッカーに興味
  持ってくれたらだけど。
隆)でも男三兄弟ってすごいなw
  奥さん大変そうw
臣)俺絶対奥さん大事にするし
  俺に何かあっても
  子供が奥さん守ってくれるくらいの
  男に育てる。
隆)臣らしい~~~ww
♡)わぁ…
  なんか臣くんの奥さんになる人は
  幸せだねー♡
臣)え……
 
 
なんかめっちゃ他人事みたいに言われた…。
 
そう思うならお前が嫁に来いよ!
 
 
って言いたい…
けど言えない…
 
 
隆)♡ちゃんも子供欲しい?
♡)うーーん…
  それもあまりイメージ湧かないかも…
  子供は大好きだけど…
隆)そうなの?
♡)いつか欲しいなとは思うけど…
  結婚も出産も好きな人が
  いるからこそでしょ?
  だからまだイメージ出来ないっていうか…
隆)うーん。
♡)え?違う?
隆)俺は子供が欲しいから結婚したいかも。
♡)えーー!!
  好きな人より子供優先なの??
隆)優先っていうか…
  でもそーゆー男、多くない?
臣)多いねーー
隆)奥さんじゃなくて
  子供が欲しいっていう。
♡)えーー!!そうなの?!!
  子供産んでくれたら
  誰でもいいってこと?!
隆)誰でもいいわけじゃないけど…
  うーーん…
♡)え~~、なんかショック…
隆)えっ…
♡)私は…
  好きな人が出来て
  その人のことが本当に好きだから
  一生一緒にいたいって結婚したくなって
  その人の子供が欲しいって
  思うようになる日が来るのかなって
  思ってたから…
隆)……っ
♡)男の人は違うんだぁ…
 
 
しょんぼりする♡に
隆二が慌てて付け加えた。
 
 
隆)いやいや!そんなことないよ!!
  俺だってほんとはそれが理想だし…
  そういう人もいると思う!!
♡)ほんと…?
隆)臣とかそうじゃない?
臣)え?俺??
隆)うん。
臣)うーん。まぁ…
  子供が欲しいから結婚したいっていう
  順番ではないかな。
  結婚して子供がいても
  一番大事なのは奥さんだし。
隆)……
臣)だから子供には
  母親守れるくらい強くなってほしいし。
隆)らいおんハートみたい。
臣)ああ!…うん。そうな。
隆)だから歌ったの?
臣)そーゆーわけじゃねぇけど!w
隆)そっかぁ。
  いい男だね、臣。
臣)なんだよいきなり!//
隆)ね、♡ちゃん。
♡)え!え!私?!!
隆)うん。
♡)えっと…えっと…//
臣)答えにくいだろが!w
隆)あはははw
 
 
変なとこで♡に振るなよ!
 
 
隆)だって臣と♡ちゃんが結婚したら
  一番平和そうじゃんw
臣)いきなりぶっ飛んだ話すんな!w
♡)……///
隆)ごめんごめんw
  あ、♡ちゃん、これもうない?
♡)え??
  あ…付け合わせ??
  うん。もう全部盛っちゃった。
隆)そっかぁ~
♡)足りなかった??
隆)ううん。美味しかったから
  もっと食べたかっただけ。
♡)あははは♡ほんとー?
臣)こいつすげ~食うから。
♡)そうなの?
臣)弁当2個とか平気で食う。
♡)え~!!すごーい!!
隆)宇宙の胃袋です。
臣)ドヤってっしw
♡)あはははww
 
 
食い意地の張った隆二に
♡はニコッと笑って、
 
 
♡)じゃあ今度はもっとたくさん作るねー♡
 
 
そう言った。
 
 
隆)え!!また作ってくれんの?!
♡)うん…良ければ…
隆)え!!いいの??
臣)なんで俺に聞くしw
隆)いや…なんとなく…
♡)臣くんもまた食べてくれるー?♡
臣)えっ…
 
 
わ…っ
すっげぇ可愛い顔して聞いてきた。
なんだよそれ…///
 
 
臣)うん。
♡)わーい♡えへへ♡♡
 
 
俺が頷くと、♡はまた可愛く笑って。
 
 
隆(今じゃない?)
臣(何が?)
隆(食べたいのはお前だって言う
  タイミング?)
臣(ちげーだろ!!)
 
 
またそのネタかよ!!w
 
 
隆(え、違うの?)
臣(つーか言わんわ!!w)
隆(え~~)
 
 
え~~じゃねぇっつーの!!
ったくもう…
 
 
 
隆)ごちそうさまでしたー!
  ほんと美味しかった!!
  ありがとう!!
♡)わーい♡
  こちらこそありがとー♡
臣)美味かった。ごちそうさま。
♡)はーい♡
 
 
♡は食器を片付けると
洗い物を始めた。
 
 
臣)あ、俺やる俺やる!
♡)え!いいよー!座っててー
臣)いや、だって作ってもらったし
  洗い物くらいやりますよ。
♡)あはは♡ほんとー?
  じゃあ隣で拭いてくれると嬉しいです♡
臣)りょーかい。
♡)二人とも全部食べてくれて嬉しかったー♡
臣)いやいや、そりゃ残さんでしょーよ。
♡)今日も失敗しなくて良かった~♡
臣)あ、そっか…
  たまにとんでもないことに
  なるんだっけ?w
♡)うんw
臣)まぁ…お前がどんな魔界飯作ったとしても
  全部食べるけど。
♡)えっ…
臣)……
♡)……///
臣)……
♡)本当にすごいのでも??
臣)本当にすごいのってどんなんだよ!w
♡)うーん…
臣)食うよ。
♡)えっ
臣)全部食う。
♡)……///
  あ、ありがと…//
臣)ん。
♡)……///
臣)まぁできれば遭遇しないことを祈るけどw
♡)あははw そうだよねw
臣)うんw
隆)あのー新婚さん…
  ちょっといいっすかー
臣)誰が新婚さんやねん!w
隆)いや…なんか仲良く洗い物してるからさー
 
 
ニヤニヤしながら
キッチンを覗きに来た隆二。
 
 
臣)なに。
隆)ピアノ弾きたい。借りていい?
臣)ああ、全然いいけど。
隆)じゃあちょっと借りまーす♪
♡)あっ!私も弾きたーい♡
  ってゆーか臣くん家に
  ピアノがあったなんてー♡
  いいないいなーー♡
臣)ピアノやってたんだ?
♡)うんっ♡
  もっと早く遊びに来れば良かった~~♡
臣)えっ
♡)たまにすごく弾きたくなるのー♡
臣)えっと…
♡)弾きたくなったら
  遊びに来てもいーい?♡
臣)あのーー
♡)え?
臣)すげー言いにくいんだけど…
♡)?
臣)あれ…親戚の子にあげる予定…。
♡)え!!なんで??
臣)いや、買ったはいいけど
  全然使わないし…
  隆二みたいに弾くわけじゃないから
  キーボードで事足りるっつーか…
♡)ガーン……!!
臣)ごめん…
 
 
あああ〜〜〜
マジかぁ〜〜〜!!
 
ピアノあれば遊びに来てくれたのかよぉ〜〜
失敗したーー!!
 
でももうあげるって言っちゃったし…
 
 
臣)お前がそんな
  ピアノ好きだって知ってたら
  置いといたんだけど…
♡)……
臣)でもキーボードも音キレイだよ!!
  見る?
♡)うん。
 
 
なんとか必死に部屋に連れていくと、
♡はまたキョロキョロして。
 
 
♡)わ~~~
  すごいこの部屋~!!!
臣)一応、一通り揃ってるからねー
♡)レコーディングとかも出来ちゃうの??
臣)そうだねー
♡)すごーい♡
  ギターは弾けるのー??
臣)それ飾ってるだけw
♡)あはははw
  わ、キーボードおっきい!
臣)弾く?
♡)うん!!
  あ…ほんとだ…、弾きやすい~♡
 
隆)何してんのー?
 
臣)俺の部屋紹介。
隆)あはははw
  あ、♡ちゃん弾けるんだ?
臣)そうらしい。
隆)折角だからピアノ弾いてよ♪
♡)うんっ!
 
 
3人でリビングに戻ると、
♡がピアノの前に座って。
 
 
♡)何がいいですかー?♪
隆)え、何でも弾けんの??
♡)ある程度は…
隆)すげーなー、ショパンとか??
♡)はーい♡
 
 
そう言って♡が軽やかに紡ぎ出す音色は
とてもキレイだった。
 
 
臣)……っ
隆)え、え、すげぇ!
 
 
幸せそうな笑顔でピアノを弾く姿が
♡らしくて…
 
柔らかい音になんかすげぇ癒される。
 
 
隆)すげぇ上手い!!
♡)ほんとー?♡
隆)え、俺教えてほしい!
♡)えっ!
隆)俺さ、ピアノで
  弾き語り出来るようになんのが夢なの!
♡)そうなんだ!
隆)今まだ全然だけど…
  来年少しやりたいなって話も出てて…
♡)わぁ!!ほんとー??
  すごーい!!楽しみ♡♡
  ATSUSHIさんと
  TAKAHIROさんみたい!!
  『優しい光』でコラボしてたよね♡
隆)ああ!!
  あれもカッコ良かったよな~~♪
♡)私あれ大好きだったー♡
  じゃあ隆二くんがピアノ弾いて
  臣くんはギターってこと?
臣)いやいや、無理無理!!
  俺TAKAHIROさんみたいに
  弾けねぇもん!!
隆)あはははw
臣)俺はピアノにもたれて歌いますわ。
♡)わ!!それもカッコイイ!!♡
臣)え…ほんと?
♡)うん!!♡♡
  バラードとかだよね?
  いいな~♡♡
  あ…そーだ。
 
 
そう言って♡が弾き始めたのは
『冬物語』だった。
 
 
隆)え!!なんで知ってんの?それ!!
♡)えへへー♡
  これすっごく好きー♡
  音合ってる??
  うろ覚えなんだけど…
隆)合ってる!
臣)え、一回で覚えたの?!
♡)うん♡
臣)え…天才?
 
 
一回聞いただけでこんな弾けんの?!
すげぇ!!
 
 
隆)臣、聞かせてあげたの?
♡)歌ってくれたんだよー♡
隆)えっ!!
臣)……
 
 
バラされた。
 
 
隆)やらしーーー
臣)何が!!//
 
 
隆二がまたニヤニヤしてる。
 
 
♡)んっと…サビしかわかんないけど…
 
 
そう言って♡が弾く『冬物語』は
主旋律以外は♡のアレンジになってて
それもすげぇキレイだった。
 
 
♡)……
臣)ん…?
♡)……
 
 
なんかすげぇ可愛く
上目遣いしてくんだけど…
 
 
♡)……
臣)え??///
♡)……
臣)な、なに?その無言の訴え…
  え??///
♡)……
 
 
そんなに見つめられたら…
俺……
 
 
隆)歌ってくれないかなぁ♡
  って顔じゃない?w
臣)えっ!!
♡)えへへ♡バレたぁ♡
臣)いや、バレたぁじゃねーし!
 
 
そーゆーことかよ!w
 
 
臣)やだよ。
♡)えーーー!!
臣)恥ずかしいわ!///
 
 
そう言った俺に、
 
 
隆)二人なら歌うのにー?
臣)~~///
 
 
すかさず突っ込んでくる隆二。
 
 
隆)俺、消えてようか?w
臣)歌わねっつーの!///
隆)あはははw
♡)ぶーーー
臣)ぶーーーじゃねーからw
 
 
口を尖らせた♡の頭を、
ポンポンと叩いた。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
臣)あ、そーだ。
♡)??
 
 
臣くんがまた部屋に戻って
何かを持って来た。
 
 
臣)はい、これ。
♡)え??
臣)福岡のお土産。
♡)え!!うそー!!!
  わ、わ、ありがとう!!
臣)ん。
 
 
開けてみると、
なんか高級そうな
ビネガーのセットが入ってた。
 
 
♡)すごーい!何これーー!
臣)それ、九州でしか採れないらしいよ。
♡)え~~!!すごい!やったぁ♡♡
隆)やっぱり♡ちゃんだったんだw
♡)え?
隆)いや、時間ないのにさ、
  空港で臣とNAOTOさんだけ
  お土産買いたいお土産買いたい!
  って言っててw
♡)そうなの??
臣)やめろ///
隆)めっちゃダッシュで
  買いに行ってたよねw
臣)……///
♡)……///
 
 
そうなんだ…
すっごく嬉しいな…///
 
 
臣)……なんか…、
  お前いっつも料理してっから
  それなら使うかなーって。
♡)うん!使うー!!ありがとう♡♡
隆)それでまた美味しいご飯でも
  作ってやってください♡
♡)うん♡作るー♡♡
臣)え…っ///
♡)あ!私も来月出張あるから
  お土産買ってくるねー♡
隆)え??どこ??
♡)沖縄ー♡
 
臣隆)沖縄っ?!!
 
♡)うん♡楽しみなんだー♡
臣)沖縄に出張って…何の仕事??
♡)全国会議を沖縄でやるのー♡
隆)すっげ~~太っ腹な会社~~!
臣)沖縄行きて~な~~
隆)めっちゃ行きたいw
♡)あははは♡
 
 
沖縄は私も初めてだから楽しみ♡
 
 
♡)二人とも今月は
  色んなところ行ってるよね?
隆)大阪、名古屋、福岡…か。
臣)明後日もLIVEだしなー
隆)あ、♡ちゃん来るの??
♡)私は金曜日観に行くよー♡
隆)お!!ファイナル!!
  臣取ってあげたの?
臣)いや、もう持ってた。
♡)弟が大ファンだから
  チケット一緒に取ってくれたのー♪
隆)あ、じゃあ弟と二人で来るの?
♡)うん!楽しみー!
隆)じゃあ臣も気合い入っちゃうね。
臣)気合い入って
  お前のパートまで歌ったるわ。
隆)あはははww
  でもそっかーファイナルかー
  じゃあアレも見れるね~
臣)え?
隆)アレ。
臣)ああ、アレねw
♡)え!何??
 
臣隆)ないしょーーw
 
♡)え~~!!また内緒だぁー!!
 
臣隆)あはははww
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
隆)じゃあ俺そろそろ帰ろっかなー
臣)え?
 
 
いきなり隆二が立ち上がった。
 
 
♡)え、隆二くんもう帰るの??
隆)うん。家で仕事したいし。
臣)え…仕事なんか…
隆)あーるーのー
臣)……
 
 
もしかして…
気ぃ遣ってくれてる…?
 
 
♡)あ…じゃあ私もそろそろ…
隆)なんで!
臣)…っ
 
 
俺の心の声と、かぶった。
 
♡は帰んなくていいし!!
 
 
隆)♡ちゃんはゆっくりしていきなよ!
  折角だし。
 
 
そうだそうだ!!
 
 
隆)俺は先帰るからさ。
♡)え…え…っ、私も帰る!!
隆)なんで?
♡)え…だって…
  なんか緊張しちゃう…
 
臣隆)え??
 
♡)えっ…あ…っ
  なんか変なこと言っちゃった///
  えっと…そうじゃなくて…
隆)臣と二人だったら緊張すんの?w
♡)え…ちが…っ// えっと…
臣)……
 
 
なんかオロオロしてる。
 
 
隆)二人になったら
  変なことされそうって?w
♡)違うー!!///
臣)せんわ!!w
隆)ほんとにー?
臣)しーまーせーんー
隆)だって、♡ちゃんw
♡)あ、わ、だから…そうじゃなくって…//
臣)まだいてよ。
♡)えっ…///
 
 
せっかく来てくれたのに…
 
まだ一緒にいたい。
 
 
 
ピロリロリロ♪ピロリロリロ♪
 
 
♡)わ!ごめん!
  電話だ…出てもいい?
臣)うん。
 
隆)じゃあ俺タクシーで帰るわ。
臣)あ、呼ぶ?
隆)うん。サンキュー。
 
 
♡『もしもし、♡です。
  あ、はい!!
  え?朝出したやつですか?
  えっと…家にデータはありますけど…
  はい。
  え!!今ですか??
  えーっと…
  わ!!そうなんですか??』
 
 
隆)なんだろ…仕事の電話かな?
臣)っぽいなー。
 
 
♡『わかりました!  
  えっと…じゃあ…
  帰ったらすぐ送りますね!!』
 
 
隆)あれ…急な仕事じゃない?
臣)え……
 
 
もしかして…帰っちゃう…?
 
 
♡『はい!わかりました。
  お疲れさまです!!』
 
ピッ。
 
 
臣)仕事ー?
♡)あ、うん。
  急いでデータ送らなきゃ
  いけなくなっちゃった。
 
 
マジかよーーーーーーーーー
 
 
臣)こないだの俺みたい…
♡)え?
臣)いやー?
 
 
あーあ…
帰っちゃうのか。
 
がっかり感ハンパない。
 
 
もっと話したかったな……。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
せっかく臣くんがまだいてって
言ってくれたのに…
 
タイミング悪く仕事の電話。
 
ぐすん。
 
 
臣)……
♡)??
 
 
臣くんは私をじっと見て、
少し寂しそうな顔をして
私の頭をくしゃってしてきた。
 
 
♡)臣…くん…?///
臣)ん?
♡)えっと…
臣)わ…ごめんっ
  また触ってた…!
♡)……///
 
 
また無意識だったのかな…?
 
 
隆)あのー、お取り込み中すいません。
臣)うおっ、びっくりした!!
隆)いや、俺さっきからいるからね?w
臣)な、なに。
隆)タクシー来たから帰るよーって。
臣)あ、じゃあ一緒に降りるわ。
隆)え?
臣)♡も送るから。
隆)そっか。
♡)…っ
 
 
ほんとに…送ってくれるんだ…//
 
 
隆)じゃあ臣、お邪魔しましたー
臣)おう。
隆)♡ちゃん、ごちそうさまでした!
  ほんと美味しかった!
  ありがとー!!
♡)ありがとー♡
  また遊ぼうねー♡
隆)ぷっww うんww
臣)遊ぼうねーってお前は小学生か!w
♡)え…っ、あ、変だった?//
隆)いや、遊ぼ遊ぼw じゃあまた!
臣)おう。お疲れ。
♡)またねー♡
隆)あーい!
 
 
バタン。
 
 
そのまま隆二くんはタクシーに乗って
帰って行って…
 
 
臣)お前はチャリどこ停めたの?
♡)あ、こっちー!
 
 
冷蔵庫に入れてた荷物を
臣くんが運んでくれて、
私の自転車のカゴに入れてくれた。
 
 
臣)よし、じゃあ行くか。
♡)えっと…
  ほんとに送ってくれるの?
臣)うん。
♡)自転車なのに?
臣)うん。
♡)臣くんは帰り歩くの?
臣)うん。
♡)え…わざわざ…
臣)いいんだっつーの!
  ほら、行くぞ。
♡)わ、わ、待って…!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
俺が勝手に自転車を動かすと、
♡が慌てて俺の後をついてきた。
 
 
歩くんだったら手繋ぎたかったけど…
チャリだしなーー
 
 
臣)よし、乗れ。
♡)え??臣くんは??
臣)俺ここ、お前後ろ。
♡)え、乗せてくれるってこと??
臣)うん。
♡)え!!重いもん!!やだっ//
臣)48kgだろー?
  全然重くないっつーの。
♡)え!やだっ!!覚えてるー!!//
  忘れてよぉー!!!
臣)お前のことは忘れねぇっつったろ。
  早く乗れ。
♡)え……///
 
 
俺がそう言うと、
♡はおとなしく後ろに座った。
 
 
臣)いいー?
♡)はいっ!
臣)いやいや、つかまらんかい。
♡)え!!つかまってるけど…
 
 
♡の手は俺のシャツをちょんと
つまんでるだけ。
 
 
臣)こんなんだったら落ちんぞ!
♡)えっ…
臣)こう!
♡)わっ…///
 
 
俺は♡の両手を引っ張って
自分の腹に回した。
 
 
臣)つかまってろよー?
♡)はい///
 
 
そう言って漕ぎ始めたけど…
 
 
臣)……///
 
 
なんか…
この抱きつかれてる感が…
 
すげぇくすぐったい。
 
 
自分で乗せたくせに…
なんか照れる///
 
 
………もっと…
しがみついてくれても
全然いいんだけど……
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
♡)……///
 
 
臣くんに手を引っ張られて、
私は今…
 
臣くんの背中に抱きついてるような状態で…
 
 
ドキドキ…
 
ドキドキ…
 
 
なんかすごく恥ずかしい///
 
 
 
……重くないのかな?って
少し心配だけど、
 
臣くんはスイスイ漕いでる。
 
 
生温い夜の風が、頬をなでて…
少しくすぐったい。
 
 
♡)……///
 
 
臣くんの背中…、広いなぁ…。
 
 
あ…、また。
臣くんの匂いがする…。
 
さっき袖をまくってくれた時と同じ。
 
 
とくん…
 
とくん…
 
 
臣)二人乗りとか高校以来かもw
♡)え??
 
 
臣くんの声が、風に溶けた。
 
 
臣)あ、聞こえないー?
  二人乗り、高校以来っつったの!!
♡)あ…っ!私もそうかも!
臣)ははっw
♡)あ!そこ少し坂になってる!
臣)いくぞーー!
♡)わっわっ…!
臣)ちゃんとつかまってろよー?
♡)はいっ!///
 
 
臣くんのお腹に回してる手に
少しだけきゅっと力を入れた。
 
 
少しスピードを上げて、
緩やかな下り坂をおりていく自転車。
 
 
臣)気持ちぃ~~~!♪
♡)あははは♪
 
 
しばらくすると、信号で一回止まって
臣くんが振り向いた。
 
 
臣)あははw
  お前でこ全開じゃんww
♡)え??
 
 
優しく笑った臣くんの指先が、
私の前髪をおろしてくれた。
 
 
♡)……///
 
 
ドキドキ…
 
ドキドキ…
 
 
臣)あ、青んなった。行くぞ。
♡)はい///
 
 
なんだろうこれ…
さっきから…胸がドキドキする…。
 
 
♡)あ……、
 
 
もう…家に着いちゃう…。
 
 
♡)………あれ?
 
 
臣くんは私のマンションの前をスルーして
そのまま自転車を漕ぎ続ける。
 
 
♡)え?え?
臣)はははw
♡)わ、わ、ちょっとーw
臣)おっと…w
 
 
笑ってる臣くんは、
今度は蛇行運転を始めて…
 
 
臣)ちゃんとつかまってねぇと落ちんぞーw
♡)わわわっ!もう~~!w
臣)あはははw
 
 
そのままいつもの公園の周りを一周して
マンションの前に戻って来ると、
 
臣くんはゆっくり自転車を止めた。
 
 
臣)へへ、悪あがきw
♡)え??
臣)まだ一緒にいたかったから。
♡)え…っ
 
 
臣くんは子供みたいな顔をして笑った。
 
 
♡)……///
 
 
だからわざと、一周したの…?
 
 
臣)降りていーよ。
♡)あ、うん…っ
臣)どこ停めんの?
♡)あ…こっち。
 
 
臣くんは駐輪場に自転車を停めると
マンションの入口まで荷物を運んでくれた。
 
 
♡)どうもありがとう。
臣)ん。
  仕事頑張れよー?
♡)うん。
臣)飯美味かった。
  ほんとありがと。
♡)うん。あ、私もお土産ありがとう!!
臣)うん。
♡)……えっ…と…
臣)金曜、ちゃんと俺見てね。
♡)え?
臣)なんつってw
♡)……///
 
 
臣くんはべぇっと舌を出した。
 
 
金曜日は…
EXILEのLIVEだけど…
 
 
♡)見る!!
臣)え?
 
 
絶対見るもん!
臣くんのこと…っ
 
 
♡)24でしょ??
臣)あ…
♡)え?違うの?
臣)24もだけど…それ以外も。
♡)え?他にも歌うの??
  セトリ変わった??
臣)ないしょーーw
♡)えーー!!気になるよぉ~!!
臣)だからちゃんと見ててw
♡)わかった…ドキドキ…
臣)ははっw
  お前ほんとかわいーなw
♡)えっ…
 
 
臣くんはまた私の頭をポンってして
ニコッと笑った。
 
 
♡)……///
臣)じゃあおやすみ。
♡)うん…
  気をつけてね??
臣)あーいw
 
 
 
 
 
ーendー

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