[83]ヤキモチ…?(♧Side)

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今市さんは慌てて部屋の中に入って…

 

隆(ちょ、ごめん!シーーッ!///)
む(え、え、え、/// 本物だよね?!!)
隆(ええと、うん…///
  知ってるんだよね?俺のこと…)
む(当たり前じゃん!!)
隆(えっと…、♧にまだ言ってないから…
  まだ知らないふりして、お願い…)
む(……っ)

 

♧)……

 

何か二人でヒソヒソ話してる。
全然意味がわからない。

 

♧)知り合い…?

 

私がそう聞くと…

 

隆)え、い、いやっ、えっと…
  知り合いにすげぇ似てたけど、違った!
  あははっw

♧)むーこは今市さん、知ってるの?

む)いや、知らない!w
  あたしも知り合いにそっくりで
  一瞬びっくりしただけー!あははっw

♧)……

 

そんなこともあるのかー

 

む)ほら、なんかお茶とか
  入れてさしあげなよ…っ
♧)あ、うん。
  今市さん、緑茶でいいですか?
隆)あ、ああ、うん、ごめんね。
♧)待っててくださいねーー

 

…って、言ったのに

落ち着かない様子で
私の後ろをうろうろしてる今市さん。

 

隆)友達来てたなんて知らなくて…
  ごめんね、いきなり来て。
♧)ああ、いえー。
  前に話した、親友のむーこです。
隆)改めまして。今市隆二です。
む)あ、うんっ…///

 

お茶をカップに注いで
3人で小さなテーブルを囲んだ。

 

♧)すっごく狭くてごめんなさい…
隆)あ、ううん、ほんとごめん、
  いきなり来て…
む)全然大歓迎!!
♧)え…っ
む)髭おじさんが
  こんなにカッコイイイケメンだなんて
  びっくりだよ。
隆)髭おじさん??
♧)あっ
む)♧がずっと「髭おじさん」って…
隆)……

 

今市さんが私をじーっと見てる。

 

♧)何度か訂正しようと思ったんですけど…
  まぁいいかなって思って…
隆)何が、まぁいいかなだよ!w
♧)ふふっw
隆)髭おじさんとか悪口じゃん!
♧)悪意はないですよー
隆)ひどいw
む)そうだよ♧!
  こんなイケメンつかまえて!!
♧)……

 

むーこがさっきから何度もそう言うから
改めて今市さんの横顔を見てみる。

確かに綺麗な顔してるし…
笑うととっても可愛いけど…

 

今市さんを「イケメン」とか
そういう観点で見たことがあまりなかったから

なんだか不思議。

 

♧)今市さんはカッコイイんですね…
隆)はい?!w
む)何を今更!w
  どっから見てもイケメンでしょうが!w
♧)……
隆)♧から見たら髭おじさんなんだもんね?
♧)はい。
隆)…っておいw
♧)あははっw
隆)そんな奴はこうだぞ〜〜〜

 

今市さんが
私のほっぺを両方つまんだ。

まさかこれは…
ほっぺむにむにの刑!!

 

♧)ごめんなさい〜〜〜
隆)ふはっ、もちもちw

 

そう言ってほっぺをむにむにされるから…

 

♧)////

 

私はなんだか少し恥ずかしくなって
ぷいっと顔を逸らした。

 

む)なんだかセキュリティーレベルも
  一気に上げてくれたみたいで…
  本当にありがとうw
隆)ああ、そうだ!窓も確認しなきゃ!

 

そう言って今市さんは立ち上がると
新しくなった窓も開けたり閉めたりして…

一人でブツブツ言いながら
満足そうに頷いた。

 

隆)これで少しは安心だな…
♧)…あの……

 

「ありがとうございます」

そう言おうと思ったけど…

 

む)やっぱり心配だよね、このアパート。

 

むーこの言葉の方が早くて
一旦、お礼は飲み込んだ。

 

隆)心配すぎるよ!
む)もっとマシなところに引っ越せって
  何度も言ってるんだけど…
隆)あ、そうなんだ。
む)うん。
  でも♧は気に入ってるから、ここ。
隆)家賃安いのはいいけど…
  なんか大家さんも頼りない感じだったし
  大丈夫かなぁ。
む)あ、下のおばあちゃんでしょ?
  なんかほのぼのした人で。
隆)うん。
む)空き巣に入られても、気付かなそう。
隆)話してて思った。
  あのおばあちゃんも心配。
む)はははっw
  まぁ♧に何かあったら
  隆二くんの家に避難させてあげて。
♧)……

 

「隆二くん」??

 

隆)何かあったらって…怖いわw
  うちはいつでもいいけど。
む)それ聞いて、一安心♡
隆)むーちゃんも家このへんなの?
♧)…っ

 

「むーちゃん」??

 

む)うん!割と近いよーー
  だから今日もチャリで来た。
隆)そうなんだ。
む)隆二くん何で来たの?
隆)俺はタクシー。
♧)……

 

二人はいつの間にかタメ口で
仲良く話してて…

それにちょっとついていけない私。

 

む)いやーーでも…ほんとカッコイイ。
隆)ちょ、そんなマジマジ見ないで//
む)だって……
隆)////
む)今度一緒にカラオケ行きたい。
隆)…ああ、ぜひ…。
む)やったーー!!
♧)……

 

カラオケ…?
それは…えっと…
デートの約束なのかな?

むーこは…今市さんのこと
気に入ったの…?

 

む)♧って…
  ほんといつも仕事ばっかりで
  休みの日はあたしと遊ぶくらいだし…
隆)……
む)これからいっぱい色んなところ
  連れていってあげてね。
隆)うん。
♧)……

 

ん??

どうしてそんなことを
今市さんに言うの…?

 

隆)さっきから静かだね、どうしたの?
♧)…っ

 

今市さんが
やっとこっちを向いてくれて…

 

♧)別に…なんでもないです…
隆)……

 

あれ…?

なんで私、こんな言い方…

 

む)てゆーか思ったけど…
  なんで♧は「今市さん」なの?
  しかも敬語。
♧)…っ
隆)でしょ?そう思うよね??
  俺なんて図々しくタメ口なのに!
む)♧も普通に話せばいいじゃん。
隆)俺もそう言ってるのに
  全然直してくんないの!
♧)……//

 

だって…
だって…

 

♧)今市さんは今市さんだもん!
隆)ほらね、これ。
む)はははっ、変なのーーw
♧)……//

 

なんか…
今はなおさら、呼びたくない。

なんか…
なんか…

 

……

 

隆)俺が知らない♧の話、
  いっぱい聞きたいな。
む)あははっ、どんな話がいい?
隆)なんでもいい♡
む)そうだな〜〜〜
♧)……

 

むーこと私は
小学校と中学校の9年間一緒で
いわゆる、幼馴染。

 

むーこの家は割とお金持ちだから
環境は全然違ったけど
そんなの関係なく、ずっと仲が良くて

高校が離れても
社会人になっても

ずっと変わらない、私の親友。

 

今市さんは
むーこが話す、私たちの昔話を
どれもすごく楽しそうに聞いてくれて

たまに、ふにゃんって笑う笑顔は
やっぱり綿あめみたいに、甘くて柔らかい。

 

この笑顔…、大好きだなぁ……

 

む)だから、♧が狙ってる服は
  大体売り切れちゃうのw
隆)その前に買えばいいのにー
む)もっと安くなるはずだから!って
  バーゲンのギリギリまで粘るから…w
隆)あはははw
む)でもね、……そんな風に
  いつも一生懸命な♧だから…
  いつか王子様みたいな人が
  現れないかなって思ってたの。
隆)え…?
む)♧は…いつか宝くじ当てるんだー!
  なんて、いつも夢見てるけど…
♧)だって当たるかもしれないもんっ!
隆)当たったら何したいの?
♧)えっ…

 

そう聞かれると…なんだろう。

 

♧)えっと…
  もう少し広いおうちに引っ越して…
隆)やっぱり嫌なんじゃん!ここ!w
♧)だって…

 

今市さんもむーこも
ありえないって言うから…

 

♧)あとは…
  本棚が欲しいです…

 

読書が大好きだけど
本を置く場所がないから
図書館で借りてくるばっかりで…

 

隆)それから?
♧)あとは…お洋服ももう少しだけ
  欲しいかな…

 

大事に着てるから
どれも長持ちしてるけど…

可愛い服、本当はもう少し欲しいんだ。

 

隆)あとは?
♧)えっと…、あっ!ミシンが欲しい!
隆)ミシン?
♧)はい!
  そしたらもっといっぱい
  色んなもの作れるし…
隆)……
♧)……

 

あれ、今気が付いた。

なんだか今市さんが
すごく優しい顔で私を見てる。

 

隆)あとは…?
♧)…あと…は…
  もうないです。
隆)……
♧)あとは…少し貯金して、
  施設に寄付したいです。
隆)……

 

普通の人は…
宝くじが当たったら
家族で分け合ったりするのかもしれないけど

私にはそんな家族もいないし
施設の子供たちが
喜ぶような何かに使いたい。

 

♧)あ!むーこと旅行も行きたいな♡
む)うん、そうだね…♡
隆)……

 

ぽん…っ

 

♧)…っ

 

頭の上に乗ったのは
今市さんの大きな手のひら。

 

♧)……
む)ね?
隆)……
む)こういう子だから…
  宝くじとかじゃなくて…
  現実的な王子様が現れないかなーなんて
  思ってたわけ。
♧)???
  さっきから、王子様ってなーに?
  王子様だって全然現実的じゃないよ。
む)……
♧)……

 

むーこが優しく笑って、私を見た。

 

む)出会っちゃえば、現実でしょ。
♧)…??

 

瞬くんのこと…言ってるの??

 

む)ま、いーや♡
  じゃああたしはそろそろ帰ろっかな。
♧)えっ!
む)あとは二人でごゆっくり…♡
隆)……ありがとう。
む)じゃあ隆二くん、ほんとに今度遊んでね♡
隆)うん!ぜひぜひ!
む)楽しみーー♡
♧)……

 

むーこを見送ろうと立ち上がると
先に立ち上がってた二人が
またヒソヒソ話をしてて…

 

♧)…っ

 

え、今……

ほっぺに…キス、した??

 

む)じゃあね、隆二くん♡
隆)うん…///
む)♧もまたね!
♧)…っ

 

むーこはそう言って
笑顔で帰って行った。

 

♧)……
隆)////

 

今市さんは黙ってそのまま
座布団に座ったけど…

 

♧)…っ

 

もやもやする…!!

 

♧)今市さん!!
隆)……え?
♧)今…っ、今、ほっぺに…
  キスされたんですか?!
隆)……はい???

 

今市さんの目が丸くなった。

 

♧)だって…すごく近くで…
隆)違うよ!するわけないじゃん!
  何言ってんの?!!
♧)…っ

 

ほんとに…違うの?

 

隆)あるわけないから、そんなこと。
♧)……

 

その言葉にほっとして、
もう冷たくなった緑茶を一口、喉に流した。

 

隆)てゆーか…
  キスされてるように見えたの?
♧)……

 

だって…
二人でヒソヒソ…くっついてたもん…

 

隆)それでそんなふくれてるの?
♧)……

 

え?

 

隆)何このほっぺ。

 

ツンツン。

 

♧)////

 

え、何…?
私…ふくれてたの?

あれ…?

 

隆)……ヤキモチ?///
♧)…っ

 

その言葉になんだか恥ずかしくなって

 

♧)違います!

 

すぐに否定したのに…

 

隆)違わなくない…?
♧)…っ

 

まだほっぺをツンツンしてくる今市さんは
なんだかニヤニヤしていて…

 

隆)……やだ?
♧)え…?
隆)俺がむーちゃんにキスされてたら
  ……やだ?
♧)…っ

 

黙って答えない私に
今市さんは続ける。

 

隆)むーちゃんに限らずだけど…
  俺が他の女の子にも
  ほっぺにキスされてたら、やだ?
♧)……

 

そう聞かれて、ふと思った。

 

私は今市さんしか男友達がいないけど…
今市さんはどうなんだろう。

他にも女友達がいて
他の子にも同じようにご馳走したりして…
ほっぺにキス、されてるの…?

 

♧)…っ

 

少し想像しただけで
さっきからモヤモヤしてる心の中は
もっとモヤモヤになって…

 

唇をキュッと噛むと

ふわりと、包まれた。

 

隆)はぁ…、もう…///
♧)…っ

 

なんで…抱きしめられてるの…?

 

隆)やならやだって言ってよ…///
♧)…っ

 

なんで…

 

隆)そんな顔するくせに、何も言わないとか…
  ……ずるい///
♧)……

 

私…どんな顔してたの?//

 

隆)ねぇ…やでしょ…?
♧)……//
隆)……俺は、やだよ?
♧)…え…?
隆)♧が…他の男のほっぺたにキスしてたら
  死ぬほどやだ。
♧)…っ

 

死ぬほどって…
そんなに…やなの…?

 

隆)だから…ダメだから。
♧)え…っ
隆)俺以外のほっぺに…
  キスしたら…絶対ダメだから///
♧)…っ///

 

なんだろう…
胸がドキドキして…

またわけがわからなくなってくる。

 

隆)はぁ…///

 

ぎゅっ……

 

♧)////

 

なぁに…これ、……
こんなドキドキ、私は知らない。

 

抱きしめられたまま…
今市さんの匂いに包まれて

 

♧)今市…さん……

 

そっと名前を呼んだけど…

さっきむーこが何度も
「隆二くん」って呼んでたせいで…

私が呼ぶ「今市さん」は
なんだかすごく、遠く感じる。

 

隆)なぁに…?
♧)……///

 

すごく優しい声。

 

♧)…あの……
隆)……
♧)玄関と窓…、ありがとうございました。
隆)…ああ、うん。
♧)……

 

お昼に感じた違和感。
今市さんに聞きたかったこと。

 

♧)あの業者さんは…
  今市さんの職場の方々ですか…?
隆)…っ
♧)……
隆)…ああ、…うん…そんなとこ。
♧)……

 

嘘つき。

「元」って言ってたのに。

 

♧)じゃあいつも、あの人たちと一緒に
  お仕事されてるんですね?
隆)…ちょっと…違うけど…
  えっと…、まぁ…うん……
♧)……

 

なんだか言いにくそう。

 

♧)今市さん……
隆)……

 

もう…

嘘つきでもいいや。

 

本当は何の仕事をしてるのか
もちろん気になるけど…

今市さんが何をしててもいい。

 

こうやって抱きしめてくれるぬくもりも
今市さんの声の優しさも

全部、嘘なんかじゃなくて

本物だって、わかるから。

 

♧)本当に…ありがとうございます。
隆)……うん///
♧)……

 

ほら、ふにゃんって笑う
この優しい笑顔だって…

本物だもん。

 

♧)私…どうやって返せばいいですか?
隆)え…?
♧)いくらかかったんですか…?
隆)いいよ、そんなの!
♧)……

 

だって…

どうして今市さんは…
こんなに優しくしてくれるの…?

 

隆)俺が勝手にやったんだからいいの!
♧)でも…
隆)ほら、俺の職場で余ってたやつだから
  タダみたいなもん!
♧)……そんなの、ダメです。
隆)ダメじゃないの!
♧)…っ

 

でも…

 

隆)じゃあさ、……
♧)……
隆)…いつものお礼、ちょうだい?
♧)え…?
隆)……はい///
♧)…っ

 

目の前で
ふにゃんと目を閉じた、可愛い横顔。

 

♧)……

 

ああ、私…
すっごくキスしたい。

 

__チュッ…

 

隆)……へへ、ありが…っ
♧)…っ

 

チュッ!

 

隆)////

 

もう一度、キスをしたら
今市さんは少し驚いた顔で、固まった。

 

♧)////

 

だって…
なんか、一回じゃ足りなかった。

 

♧)玄関と、窓の…分…、///

隆)だから…2回…?///

♧)……(こくん)///

隆)……///

 

どうしよう…
なんか…

 

ぎゅっ……

 

隆)!?!?////

 

初めて私から、今市さんに腕を回した。

 

♧)他の人に…キスされちゃ…
  やです…っ///
隆)…っ///

 

さっき言えなかった、本音。

だって…
これが素直な気持ちだもん。

 

隆)なんで…時間差で言うの……
  ……可愛すぎ///
♧)////

 

今市さんも…
またぎゅって、抱き返してくれた。

 

心がぽかぽかしてきて…
なんだかもっと、欲張りになる。

 

♧)今市さん…//
隆)んー?//

 

ドキドキ…ドキドキ…

 

♧)キス2回じゃ…足りないですよね…?
隆)えっ???///
♧)新しい鍵……、

 

すごく立派で…
そんなんじゃ足りないくらい
高かったと思うから…

 

♧)足りないですよね…?

 

そう言ってくれたら、私……

 

隆)////
♧)ね、今市さん……

 

私がそう呼びかけると、
腕の力がゆるくなって…

二人の間に隙間が空いて
おでこがコツンと、ぶつかった。

 

隆)足りない。
♧)…っ

隆)だから……
♧)……

隆)別のお代、もらっていい?///
♧)……えっ

 

別の…お代??

キスじゃ…なくて?

 

♧)…私に…できることなら…
隆)……
♧)……
隆)すっごく簡単。
♧)え…?

 

おでこがそっと離れると…
今市さんの目が、真っ直ぐに私の目を捉えた。

 

隆)名前で…、呼んで?
♧)えっ…

 

それは、何度も言われていたこと。

 

隆)♧に、名前で呼んで欲しい。
♧)……///

 

何度も言われてたことだけど…
今日はすっごく真剣。

 

これを逃したら
きっと私はもう、呼べない気がする。

 

隆)ね、呼んで?
♧)////

 

今市さんの大きな手が
私のほっぺを優しく包んだ。

 

ドキドキ…ドキドキ…

 

隆)ん……、
♧)////

 

優しく催促するような
甘い瞳。

 

♧)……りゅ…
隆)りゅ?
♧)…じ、さん…//
隆)……

 

私のほっぺに触れていた優しい手が
今度は両頬を、みよーんと引っ張った。

 

隆)「さん」、いらない。隆二。
♧)隆二…、さん…//
隆)いらないってばw

 

またみよーんと引っ張られる。

 

隆)ちゃんと呼んでくんなきゃ、
  ほっぺむにむにの刑だよ。
♧)////

 

それは私が教えてあげたやつなのに
いつの間にか、乱用されてる///

 

隆)ほら。
♧)////

 

そうやってまた、優しく催促するから…

 

♧)隆二…、くん…///
隆)……
♧)でも、いいですか?
隆)やだ。
♧)……

 

あれ?
これって…

 

♧)前にもこのやりとり、しましたね?
隆)そうだよ?
♧)……
隆)なのに♧が…
  今市さんに戻すから…
  やり直しになってんじゃん。
♧)……///

 

私が悪いの…?///

 

あの時は…確か…

「私、男性に免疫ないんです!///」

「隆二くんで…勘弁してください///」

そうお願いしたんだ。

 

♧)呼び捨ては…ちょっと…
  隆二くんで…勘弁してください///

 

もう一度、お願いしてみる。

 

隆)じゃあ…もっかい呼んで?

 

あの時と、同じ返事。

 

♧)……隆二…くん///
隆)////

 

私がそう呼ぶと、
ほっぺを摘んでいた彼の手は

優しく頬を撫でて…

 

隆)もっかい…///

 

そう言ってまた、おでこがくっついた。

 

♧)……隆二くん、///
隆)////

 

呼ぶ度に…なんだか嬉しくなるのは
どうして?

 

隆)もっかい…///
♧)……隆二くん…///

 

おでこが、熱い。

 

顔がすごく近くて…
息がかかりそう。

 

隆)もう二度と、戻しちゃダメだよ?
♧)…っ
隆)返事は?
♧)……ハイ////

 

隆二くん…

隆二くん…

 

心の中で、練習してると…

 

隆)あともう一つ。
♧)…っ

 

まだあった!!!

一体…何…?

 

ドキドキしながら、次の言葉を待つと…

 

隆)敬語もやめて。お願いだから。

 

そう言われた。

 

♧)えっと…
隆)普通に話したい。
♧)…っ
隆)だから、もう敬語使わないで?
♧)……ハイ///
隆)じゃなくて?
♧)!!!

 

そっか…

えっと…

 

♧)うん…///
隆)////

 

私が小さく頷くと、
またぎゅっと、抱きしめられた。

 

隆)やったぁぁぁぁ////
♧)////

 

隆二くんが…
そんな風に喜ぶから

なんだか私まで、すごく嬉しくなる。

 

♧)隆二…くん…///
隆)うん♡

♧)…隆二…くん…///
隆)うん♡

 

呼ぶ度、嬉しくなる。

 

今までよりずっと、近くなった気がする。
仲良くなれた気がする。

 

♧)隆二くん、だいすき…///
隆)…っ///

 

私がそう言うと、

 

隆)あーー、……それはちょっと
  勘弁して…////

 

そう言ってもっと強く、抱きしめられた。

 

 

ーendー

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  1. のんちゃん より:

    隆二くん♧ちゃんに抱きしめられて嬉しそう(≧∇≦)ニャンちゅうスマイルが目に浮かぶ。でも、まだ♧ちゃんの中では瞬くんなのかなぁ〜。クラス会も始まりそうですね〜臣くんのソワソワ、ドキドキが目に浮かぶ!楽しみです(^o^)マイコさん忙しいと思いますが更新楽しみに待ってます。♡ちゃんと、臣くん(*^_^*)

    • マイコ より:

      さぞニャンちゅうになっていることでしょう(❁´ω`❁)ほくほく♡
      クラス会…ふふふ…臣くんごめんね…(意味深)

  2. おみちゅき より:

    臣くんや岩ちゃんに比べて、隆二くんのstoryが1番非現実的な感じがするですけど、そこがまたいい!あーぁフニャンと笑うあの笑顔、私もおでこくっつけて拝みたいよう…
    あ、でもそんなんしたら、おでこ火傷しそう。

    あ、マイコさん。
    ♣️ちゃんのセリフで…
    他の人に…キスされちゃ…やです…っ
    じゃないですか?

    • マイコ より:

      ぬおおおおお。゚(゚´ω`゚)゚。ありがとうございます!直しました!!!
      また見つけたら教えてください〜〜!!

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