［320］「初めて」と「最後」（隆二＆♧Side）

♧）りゅ、りゅーじくん…っ///
隆）んー…？
♧）寝ぼけ…てるの…？///
隆）んーん、全然…。
♧）だ、だって…///
隆）いいから。
♧）…っ///
　
　
はだけた浴衣の隙間から
手を差し込んで。
　
後ろからゆっくりと帯をほどく。
　
　
♧）りゅ、りゅーじくん！///
　　脱げちゃう…っ
隆）脱がしてんだよ…w
♧）////
　
　
背中から抱きしめてる♧の身体は
俺にぴったりと吸い付くように重なっていて。
　
　
♧）…あ、っ///
　
　
俺の動き一つ一つに
ぴくん、ぴくん、って可愛く反応するのが
たまんない。
　
　
♧）…んっ、…///
　
　
……はぁ、ほんと可愛い。
　
　
隆）こんな朝から…ごめんね？
♧）////
　
　
昨夜だって抱いたのに。
飽きもせず欲しくなるから不思議だ。
　
　
隆）……いい？
　
　
♧の身体がとろけた後、
仰向けにさせて、その可愛い顔を覗き込めば…
　
　
♧）……（こくん）///
　
　
恥じらうように可愛く頷くその姿が
また俺を興奮させる。
　
　
隆）……、は…ぁ…っ、///
　
　
♧の熱く潤んだ瞳を見つめながら
身体の奥深くまで、一つに繋がって。
　
　
どうにかなりそうな気持ち良さと、幸福感。
　
　
　
もうずっと…
　
　
このまま…
　
　
繋がっていられたらいいのに……。
　
　
　
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
　
　
　
♧）ん…ぅ……
　
　
ぼんやりと意識が戻ってきて
ゆっくりと目を開けると
いつもとは違う景色。
　
　
……あれ？
　
　
♧）……あ。
　
　
抱き合ってる私たちの下で、
二人分の浴衣が絡まり合ってる。
　
　
♧）////
　
　
そうだ。
またＨしちゃったんだ。
　
思い出しただけで、ドキドキしちゃう。
　
　
だって隆二くんってば…
朝からすっごく色っぽくて…///
　
　
♧）……。
　
　
そーっと後ろを振り返ると
まだスヤスヤと眠ってる可愛い寝顔。
　
なんだか幸せで、
しばらくそのまま見つめてた。
　
　
……実は今、隆二くんと旅行に来ています。
　
　
今日は名古屋でEXILEのLIVEがあって
私も丁度お休みだったから
一緒に観に行こうって言われてて…
　
最初は1泊2日の予定だったんだけど、
仕事が終わってからそのまま出発したら
2泊出来るんじゃない？ってことで
昨夜、家を出発して
伊豆の温泉にお泊まりしました。
　
　
隆二くんの運転で
海沿いを走るドライブは
二人で歌を歌ったりしながらとても楽しくて。
　
隆二くんが見つけてくれたこの宿も
とってもとっても素敵で、
昨夜はお部屋の露天風呂に一緒に入りました。
　
　
お風呂上がりの隆二くんの浴衣姿は
すごく男らしくて、セクシーで
ドキドキしながらじーっと見惚れていたら
あっという間に
ベッドの上で、襲われてました///
　
　
昨夜も…激しかったのに…
さっきのＨも…なんかすごかった…///
　
私が隆二くんにメロメロすぎるせいかな？
なんだか毎回とろけちゃってる。
　
　
♧）////
　
　
恥ずかしい！///
　
　
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
　
　
♧）隆二くん、朝ご飯届いたよーー
隆）……んぅ…？
　
　
♧の可愛い声と、なんだかいい匂い。
　
ごろんと寝返ると
何かが身体に巻きついた。
　
　
隆）ん…？
　
　
……あ、浴衣だ。
　
そうだ。旅行に来てたんだ。
　
　
昨夜、弾丸で出発して、伊豆まで来て…
　
♧と一緒に露天風呂に入って…
最高な気分で。
　
　
♧）隆二くん、起きた…？♡
隆）……///
　
　
そうだ。
夜も朝も、俺ってば止まんなくて…
　
　
隆）……はぁ///
♧）どうしたの…？
　
　
すげぇ気持ち良かったなぁって
反芻してるとこです。
　
　
♧）ご飯、食べられる？
隆）うん、食べる。
　
　
むくっと起き上がると
♧はニコッと笑って
俺のほっぺにキスしてくれた。
　
　
隆）////
　
　
あれさぁ、ほんとずるいんだよ。
　
ただでさえ普段から色っぽいのに、
そんな♧が浴衣なんて着た日にゃ、もう！
　
色気ダダ漏れ！！
これぞ浴衣！！
ってくらい、浴衣が似合うんだよ！
きっと日本一浴衣が似合う女だ。間違いない。
　
そんな♧を一人占めしてごめんなさい、
日本の皆さん。
　
　
♧）何してるのー？
隆）……。
　
　
アホな事ばっか考えて
♧の浴衣姿を見つめてました。
　
　
♧）早く来てー♡
　
　
はぁぁぁぁ、可愛い///
　
　
隆）……うわ！すげぇ美味そう！！
　
　
俺も浴衣を適当に着て出て行くと
美味しそうな御膳が並んでて…
　
　
♧）食べよ？♡
隆）うんっ！！
　
　
二人で手を合わせて、いただきますをした。
　
　
隆）ヤバ！！うま！！
♧）美味しいねー♡
隆）これヤバ！あ、こっちもヤバ！！
♧）隆二くん、ヤバイしか言ってないよw
隆）だってマジで美味しいんだもん！
♧）あはははw
　
　
料理は美味いし
温泉も気持ちいいし
何より浴衣の♧が最高すぎるし、
　
旅行、バンザイ！！！！
　
　
隆）あ〜〜〜〜腹一杯！
　　もう動けない！！
　
　
ご飯を2回もおかわりして
美味しい料理を平らげて。
　
俺はそのままベッドにダイブした。
　
　
♧）大丈夫ー？w
隆）めっちゃ食ったぁ〜〜〜
♧）あはははw
隆）もう俺は動けません。
♧）じゃあ私が代わりに運転する？
隆）免許ないくせに！！
♧）てへw
隆）てへじゃないよ！w
　
　
そんなイタズラに笑う顔も可愛いんだけど。
　
　
♧）私せっかくだから
　　最後にもう一回温泉入ってくるねー♡
隆）あーい。
　
　
うつ伏せのまま返事をして…
　
俺も入りたいなーー
でも今は苦しくて動けない…
　
なんて葛藤しながら目を閉じた。
　
　
　
……
　
　
…
　
　
　
♧）はぁ、気持ち良かったー♡
　
　
ん…？
　
　
♧）あ、起きた？
隆）！！！
　
　
俺ってば、寝ちゃってた！？
　
　
隆）もう上がったの？
♧）うん♡
　
　
しまった！！
　
少し休んでから追いかけて
一緒に入るつもりだったのに…！
　
　
♧）朝のお風呂も気持ちいいね♡
　　夜とはまた違って。
隆）……っ
　
　
この子ってば。
また色気がダダ漏れですよ。
　
　
♧）ん…？
隆）////
　
　
髪を色っぽく束ねて
うなじを覗かせながら
こっちを振り向くなんて…
　
ずるい！！！///
　
　
隆）♧…？
♧）なぁに？
隆）こっちおいで…？
♧）えっ…
　
　
俺が手を伸ばすと、
♧はなんだかもじもじしながら
俺のことを見てる。
　
　
隆）おいでよ…。
♧）////
隆）どうした？
♧）…なんか…隆二くんの浴衣姿って
　　ほんとにずるいなぁって…///
隆）は？？
　
　
頬を染めて何言ってんの？
ずるいのは♧ですから！！
　
　
♧）すごく男らしくて…色っぽくて…
　　ドキドキしちゃうの…///
隆）////
　
　
何その可愛い告白。
その言葉、そのまま全部お返ししますけど。
　
　
隆）♧、おいで…。
♧）……///
隆）……やっとつかまえたw
♧）////
　
　
♧の手は、なんだか熱い。
温泉のせいかな？
　
だとしたら…
この白い肌も、いつもより熱いんだろうか。
　
　
♧）きゃっ///
　
　
掴んでた♧の手をそのまま引き寄せて
♧の身体をベッドの中に引きずり込んだ。
　
　
♧）隆二…くん…？///
　
　
真っ直ぐに見下ろせば、
少しうろたえながら俺を見上げるタレ目が
可愛くて。
　
　
隆）ダメだよ、♧…。
♧）え…？///
隆）♧が浴衣着てると…
　　何度だって脱がせたくなる。
♧）…っ///
隆）ずるいよ…。
♧）////
　
　
そのまま綺麗な鎖骨に口付けて。
合わせの隙間から、手を差し込む。
　
　
♧）隆二…くんっ！///
隆）ん…？
♧）お腹いっぱいで動けないって
　　言ってたのに…っ！
隆）それとこれとは別。
♧）…っ///
隆）ほら、よく言うじゃん？
　　デザートは別腹ってw
　
　
クスッと笑って
♧の首筋に顔を埋めた。
　
その滑らかな肌に、舌を這わせながら。
　
　
♧）あっ…、待っ…て、///
隆）待たないよ…。
♧）だ、だって…
　　昨夜もしたし…さっきもしたよ？///
隆）だから…？
♧）んんっ…！
　
　
戸惑ってる唇をキスで塞いで、
甘く甘く、絡め合う。
　
　
隆）俺が♧を欲しくなるのに、
　　限度なんてないんだよ。
♧）////
　
　
こんなに好きで、仕方ないんだから。
　
　
隆）♧はやなの…？
♧）////
　
　
この可愛い顔を見れば
そんなわけないってわかるけど、
ちゃんと聞きたくて。♧の言葉で。
　
　
隆）やなの？ん？……言ってよ。
♧）……やじゃ…ないよ///
　
　
ああ、潤んでる瞳がほんと可愛い。
　
　
♧）隆二くんのこと…大好きだもん…///
　　私だって…限度なんかないよ…？
隆）…っ
♧）いっぱいいっぱい、してほしい…///
隆）////
　
　
あああああ〜〜〜もう！！///
　
こうやっていつも
隆二もリュージもメロメロにされんだよ！！
　
　
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
　
　
♧）はぁ…、はぁ…、はぁ…、///
隆）……大丈夫…？w
　
　
隆二くんはクスッと笑って
うつ伏せになってる私の髪を、優しく掬った。
　
　
隆二くんに溶かされつくした私の身体は
もう1mmだって動けない。
　
　
隆）可愛いなぁ…
♧）…何…が…？
　
　
喋るのもやっとなくらい、
ふにゃふにゃです。
　
　
隆）俺にこんなんにされちゃってんのが。
♧）え…？///
　
　
優しい声がゆっくりと耳元に近付いてきて…
　
　
隆）気持ち良かった…？
　
　
すごく色っぽい声で、私に尋ねた。
　
　
♧）////
　
　
恥ずかしさのあまりに
耳まで熱くなって…
　
　
隆）かわい…w
　
　
隆二くんはそんな私の耳にチュッとキスをして
ベッドを降りた。
　
　
隆）じゃあ俺も温泉入ってこよーかなー♪
♧）……あ、
隆）ん？
♧）……///
　
　
もう行っちゃうの、寂しい…。
　
って思ったけど、恥ずかしくて言えなくて。
　
　
そのままうつ伏せになってたら、
またベッドがゆっくりと沈んだ。
　
　
隆）どうした…？
　
　
あ、また優しく髪を撫でてくれてる。
　
　
隆）ん…？
♧）////
　
　
どうしてそんなに優しく語りかけるの？
隆二くん、ずるい///
　
　
隆）まだ一緒にいたかった？
♧）…っ
隆）俺行っちゃったら寂しい？w
♧）////
　
　
お見通しみたいで、恥ずかしい。
　
　
隆）も〜〜可愛いなぁ！
♧）きゃっ！///
　
　
ベッドの中でぎゅーっと抱きしめられた。
　
　
隆）じゃあもう少しイチャイチャしよっか♡
♧）……（こくん）///
隆）あー、可愛い。ヤバイ。可愛い。
♧）……隆二くん…大好き///
隆）////
　
　
この匂いにずっと閉じ込められていたい。
　
って思うくらい、
隆二くんの匂いが好き。
　
こうしてずっと抱きしめててほしい。
　
　
♧）離れたく…ないの///
隆）え？///
♧）隆二くん、大好き///
隆）////
♧）まだ…行かないで…？
隆）////
　
　
ぎゅーっとしがみついて、
そんなワガママを言っちゃった。
　
　
隆）可愛い、ヤバイ、死にそう///
♧）……隆二くん…
　　さっきから「ヤバイ」ばっかり言ってる。
隆）だって！！
　　ほんとに可愛いんだもん！///
　　なんなの♧は！ほんとさぁ！ずるいよ！
♧）ええ？！
隆）こんなに俺を好きにさせて…
　　どうしたいの、もう…///
♧）////
　
　
よくわからないけど、ドキドキドキ…///
　
　
それからしばらく隆二くんは一緒にいてくれて
ベッドの中で二人でくっついて
見つめ合ったり、キスしたり、
なんだかくすぐったいような
幸せな時間を過ごして。
　
　
最後にもう一回一緒に入る？
って言われたけど
　
もうこんなにお日様が高いのに
裸で一緒に入るのはさすがに恥ずかしくて
お断りした///
　
　
隆）はぁ、気持ち良かった〜〜！
　
　
テラスから戻ってきた隆二くんは
バスタオルを腰に巻いて
お水を一気に飲み干した。
　
　
隆）あ、もう服着ちゃってる！
♧）えっ
隆）浴衣姿、見納めしたかったのにぃ〜〜！
♧）ご、ごめんね？///
隆）でも昨日いっぱい写真も撮ったし
　　いっか♡
♧）うんw
　
　
また増えた、二人の写真。
私の宝物。
　
　
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
　
　
隆）よーし！じゃあ出発ー！
♧）お願いします♡
　
　
今日は天気がいいなぁ。
　
海沿いを走るのも、夜とはまた違って
気持ちがいい。
　
　
♧）ん？
隆）へへ、なんでもないw
　
　
隣を見れば♧がいて。
楽しいなぁ。ドライブ最高。
　
　
♧）運転…代わってあげられなくてごめんね？
隆）なんで、全然いいよw
♧）疲れない？
隆）あんねぇ、3回もＨしたから超元気！
♧）…っ///
　
　
あ、恥ずかしそうに顔を背けたな？
可愛いんだからーw
　
　
隆）なんかお腹空いたなぁ。
♧）えっ！
隆）え？
♧）あんなに食べたのに？
隆）だってその後あんな激しい運動したし。
♧）…っ///
　
　
あ、またそっぽ向いたw
　
　
それからずっと海沿いを走り抜けて
途中で美味しい海鮮をいただいて
また走って。
　
ひたすら走って辿り着いたのは、
白い砂浜。
　
　
♧）わぁ…綺麗…！
　
　
車から降りて、二人で手を繋いで歩いた。
　
　
♧）すごいね、隆二くん♡
隆）うんw
♧）海の色がすっごく綺麗！
隆）綺麗だねー。
　
　
海も綺麗だけど…
俺は♧がこんなに楽しそうに
笑ってくれてるのが
何より嬉しい。
　
　
♧）はっ！
隆）…っ
　
　
砂浜の向こうに人影を見つけて
♧が慌てたように俺の手を離した。
　
　
隆）大丈夫だよw
　
　
俺はその手をもう一度繋ぎ直す。
　
　
♧）でも…、
隆）こんだけ変装してんだから大丈夫！
♧）そうかな…？
隆）うん！
　
　
涼しい潮風を浴びながらしばらく歩くと、
灯台のある岬に辿り着いた。
　
　
隆）なんか湘南みたいな雰囲気だなー。
♧）ほんとだね！
　
　
岩場に二人で腰掛けて、青空を仰いだ。
　
　
隆）気持ちいーーー。
♧）うんw
隆）晴れて良かった。
♧）うん！
　
　
眩しいなーって目を細めて隣を見れば
同じくらい眩しい♧の笑顔がそこにあった。
　
　
隆）楽しい？
♧）うん、すっごく楽しい♡
隆）……///
　
　
可愛いなぁ、ほんと。
　
　
♧）だって私…、彼氏と旅行なんて
　　初めてだもん…///
隆）…っ
♧）本当に楽しくて嬉しくて、幸せ♡
隆）////
　
　
可愛いなぁ…可愛いなぁ…可愛いなぁ…
　
　
隆）こんな国内でごめんね？
♧）えっ！
隆）もっと休み取れたら
　　海外とか連れてってあげたいんだけど…
♧）全然だよ！
　　すっごく楽しいもん！
隆）名古屋なんかで？
♧）それは名古屋に失礼だよ！
隆）ほんとだ、岩ちゃんに怒られる…w
♧）あはははw
隆）まぁまだ名古屋には着いてないけどさ。
♧）うん。
　
　
二人でクスクス笑いながら
水平線の向こうを眺めた。
　
　
♧）場所はどこでもいいんだもん。
隆）え…？
♧）隆二くんと一緒ならどこでも楽しいの。
　　隆二くんと一緒に過ごせることに
　　意味があるんだもん。
隆）……///
♧）連れてきてくれてありがとう♡
隆）////
　
　
いい子だなぁ…じーーん♡
　
　
隆）俺も楽しいよ？
♧）ほんと？
隆）うん。すっげぇ楽しい。
　　♧と一緒ならなんでも最高！
♧）あははは♡
　
　
「彼氏と旅行なんて初めてだもん…///」
　
　
♧はいつもそう言ってくれるけど
俺は♧に自分の初めては
あまりあげられなくて。
　
でも、
　
「初めて」はあげられないけど
「最後」はあげられる。
　
　
こんな風に一緒に旅行するのも
　
こうして手を繋いで寄り添うのも
　
こんなにこんなに、大好きなのも
　
　
全部全部、♧が最後だよ。
　
　
俺の最後の人だから。
　
　
♧）何考えてるの…？
隆）んー？
♧）真剣な顔してたから。
隆）…♧のこと、ほんとに大好きだなぁって。
♧）え…っ
隆）大切だなぁって。
♧）……///
隆）今の幸せを噛み締めてた。
♧）////
　
　
……チュッ！
　
　
隆）えっ///
　
　
突然ほっぺに、柔らかい感触。
　
　
♧）……大好き///
隆）////
　
　
……もう！
　
ほんとに好き！
ほんとに可愛い！
　
誰かどうにかして！もう！！///
　
　
　
　
　
　
ー続ー