[308]小さなキス

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♡)…ん…にゃ……、
臣)んん…?
 
 
もぞもぞと寝返りを打つと
まだ眠りの中にいるような
ぽやーんとした臣くんが
私の頭を優しく撫でてくれた。
 
 
それがすごく気持ち良くて、
臣くんの首元にぐいぐいと入り込む。
 
 
臣)…ふは…っw
♡)んん〜〜♡
臣)朝からイノシシはやめなさい…w
 
 
かすれた声でそう言う臣くんは
そう言いながらも
私を優しく迎え入れてくれて
やっぱり頭をなでなでしてくれる。
 
 
♡)えへへ♡
 
 
幸せだなぁ♡
あったかいなぁ♡
 
 
臣)俺はまだ寝るぞぉ…
♡)ふふ、うん♡
 
 
まだ寝るぞぉ、だってw
可愛い言い方に思わず笑みがこぼれた。
 
 
臣くん…だぁいすき♡
 
 
触れ合う素肌が気持ち良くて
何度もすりすりしちゃう。
 
 
臣)なんだよぉ…w
♡)え?
臣)そんな可愛く甘えられたら
  寝れねぇじゃん〜〜
♡)甘えてるんじゃないもん!
臣)……じゃあ何。
♡)くっついてるの…気持ち良くて…
臣)……
♡)臣くん大好きだなぁって思って…
臣)……
♡)すりすりしてた。
臣)それを甘えてるって言うんだろ!w
 
 
臣くんは可笑しそうにクスクス笑って
また私を抱きしめた。
 
 
臣)可愛いから許すー
♡)許された…///
臣)はぁ…、……大好きだよ。
♡)////
 
 
いきなりそんな甘い言葉を囁かれて
朝から胸がきゅんとしちゃう。
 
 
臣)……なんだよ。
♡)…今日は臣くん…優しいなぁって///
臣)はぁ?俺はいつでも優しいだろ。
♡)……そうだけど…
 
 
昨夜は意地悪だったもん///
 
とは言えずに、飲み込んだ。
 
 
だって…だって…
昨夜の臣くんってば…
 
 
「自分で脱げよ。」
 
「……して。」
 
「素直じゃねぇな…。
 欲しいだろ?
 大人しく言うこと聞け。」
 
 
♡)////
 
 
思い出しただけで、顔が熱くなっちゃう。
 
どうしてあんなに広斗モードだったのかな?
 
 
「登坂さんて基本は先輩に甘々だけど
 たまにはあーゆー
 強引な俺様な一面があっても
 似合いそうだなーって♡」
 
 
うん…。
すごくカッコ良くて、ドキドキしちゃった///
 
 
……私、変なのかな。
乱暴な言い方されても…ドキドキするなんて。
 
でも…
強い口調で色っぽく囁かれると
ドキドキして、クラクラしちゃうの。
 
 
♡)ううう…///
臣)なぁにw
♡)……大好き///
臣)可愛いな、もうw
 
 
でもやっぱり、こんな臣くんも好き。
 
私が甘えたら
嬉しそうに、甘やかすように、
「なぁに」って笑ってくれるの。
 
 
甘々な臣くんも広斗な臣くんも
どっちも大好きだよぉ…///
 
 
臣)どうしたw
♡)////
臣)好きが止まんない感じw
♡)どうしてわかるの?!///
臣)こんだけグイグイこられたらわかるわw
♡)……うざい…?
臣)んー?
  可愛すぎて襲いたくなって困ってる。
♡)…っ
 
 
その言葉にパッと顔を見上げたら…
 
 
臣)なぁに…。
  してほしい?
 
 
イタズラに笑った臣くんが
優しく私のほっぺを撫でた。
 
 
♡)////
 
 
ドキン、ドキン、ドキン。
 
 
どうしよう。やっぱり大好き。
 
 
♡)……(こくん)///
臣)ちゃんと言えよ。
♡)え…っ
臣)一昨日はちゃんと言えたろ?
♡)…っ
臣)ほら。
♡)////
 
 
ほっぺを優しくぺちぺちされて…
 
 
♡)臣くんとHしたい///
 
 
素直にそう言ったら、
 
 
臣)よくできました♡
 
 
満足そうに笑った臣くんが
優しくぎゅっと抱きしめてくれた。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
臣)……ふぅ、あっち。
 
 
汗を拭いながら
キッチンに水を取りに来たら…
 
 
臣)あ。
 
 
可愛くラッピングされたマドレーヌが入ってる
袋を発見。
 
……今、全部食ってやろうかな。
 
 
なんて。
 
 
いいんだ、いいんだ、別に。
 
 
夜も朝も♡とイチャイチャしたおして
俺今最高に満たされてるから♡
 
 
臣)水飲むかー?
 
 
ベッドの上にはふにゃふにゃになって
返事できない♡が寝転んでる。
 
 
臣)……かわいw
 
 
俺にこんなにされちゃって。
 
 
臣)大丈夫かー?
 
 
隣に座って柔らかい髪を撫でてやると、
♡が小さくこくんと頷いた。
 
 
臣)水いいの?
♡)……(こくん)
臣)大丈夫?生きてる?
♡)……(こくん)
臣)気持ち良かった?
♡)……(こくん)
臣)…っ
 
 
今ならこいつ…
なんでも頷くんじゃ…
 
 
臣)俺とのH、大好き?
♡)……(こくん)
臣)気持ち良くてたまんない?
♡)……(こくん)
臣)////
 
 
意味わかってねぇな、コレ。
 
…って思ったのに…
うっすら目を開けた♡が
 
 
♡)……臣くんが…だいすき…///
 
 
かすれた声で色っぽく呟くから…
 
 
臣)////
 
 
嬉しいやら、照れるやら。
 
 
臣)俺のことがだーいすきで
  俺とHすんのも
  だーいすきなんだもんな?w
 
 
からかうように柔らかい頬をつつけば
 
 
♡)……(こくん)///
 
 
可愛い彼女は、また素直に頷いて。
 
 
………はぁぁぁ、もう///
俺だって大好きだぞばかやろー!///
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
朝から臣くんとHしちゃって
そのまま二度寝しちゃって…
 
起きてから急いでシャワーを浴びて
仕度をして
朝ごはんは簡単に済ませて家を出た。
 
 
◇)あ、♡ちゃん!
 
 
電車を降りて歩いてると、
後ろから声をかけられて…
 
 
◇)おはよーー♡
 
 
ニッコリ笑顔の◇ちゃんが駆け寄ってきた。
 
 
♡)えへへ、おはよ♡
◇)今日ちょっと寒いよねー
♡)うん、もう11月だもんねー
◇)今日はサマンサの冬verのCM撮影って
  言ってたよー。
♡)あ、言ってたー!
◇)今回は外国人モデルさんみたいね。
♡)え?
◇)相手役。
♡)そうなの?
 
 
それは聞いてなかった。
 
 
◇)日本人モデルだと
  毎回ファンがうるさいんだって。
  クレームがすごいから
  それならいっそもう外国人にしようって。
♡)そうなんだ!
  どんなCMになるのかなー
◇)まぁイチャイチャするんでしょうよ。
♡)……◇ちゃん、ヤキモチ?
◇)べっつにーー
 
 
そう言って口を尖らせた◇ちゃんは
なんだか可愛い。
 
 
◇)ね、そういえば…さぁ。
♡)うん?
◇)このあいだの…ハロウィンの時…
♡)ああ、楽しかったよね、ハロウィン♡
◇)ええと…///
♡)ん?
◇)あの時、臣さんと…///
♡)ん?
 
 
なんだかもじもじしてる◇ちゃん。
 
 
◇)……やっぱなんでもない!///
♡)??
 
 
どうしたんだろ。
 
 
◇)来週名古屋行くんだー。
♡)ん?あ、EXILEのLIVE?
◇)それもあるけど…、岩田家…に。
♡)……はっ!岩ちゃんの実家!?
◇)そう。
♡)初めて行くの?
◇)そうだよぉ〜〜〜
 
 
◇ちゃんは少し困ったように空を仰いだ。
 
 
♡)◇ちゃんのご両親には挨拶したけど
  岩ちゃんのご両親にはまだだったんだ?
◇)そうなの。
  でね、うちのお父さんとお母さんが
  剛典の親に話しちゃったみたいで、
  あたしたちのこと。
♡)えっ!そこ繋がってるの?
◇)そうなの〜〜〜
♡)すごいね!仲良しなの!?
◇)仲良し…っていうか、どうなんだろ?
  知り合いみたいな感じなのかなぁ。
♡)え〜〜!すごい!!
  それは岩田家にもご挨拶しないとだね!
◇)緊張するなぁ…。
♡)楽しみじゃないの?
◇)えーーー。
  ♡ちゃんは楽しみだった?
  臣さんの実家行くの。
♡)うんっ♡
◇)……そうよね…、
  ♡ちゃんはそういう子よね。
♡)岩ちゃんのお家、森の中にあるんでしょ?
  豪邸!見てみたーい!
◇)じゃあ♡ちゃんも一緒に行く?
♡)なんで!w
 
 
岩ちゃんのお家はお金持ちだけど
◇ちゃんもお嬢様なんだもんね?
 
 
♡)◇ちゃんのお家もやっぱり豪邸なの?
◇)んー、……別に普通だよ?
♡)森の中にある?
◇)……竹…かな。
♡)竹の中にあるの!?
◇)うーん…、そんな感じ。
 
 
全然イメージできない。すごい。
◇ちゃんはかぐや姫なのかな。
 
 
◇)何持ってこう。手土産。
♡)あ、そっか。
◇)剛典ってばさ、うちの親に会う時
  ちゃんと用意してくれてて。
♡)わぁ、偉いね!
  あ、そういえば臣くんもだった。
◇)ほんと?
♡)うん。初めてママと会う時
  用意してくれててびっくりしちゃった。
◇)あの人たち…やるときゃやるのね。
♡)あはははw
  私はパウンドケーキ焼いて行ったよー
  臣くんの実家に行く時。
◇)なぬ!!
♡)♧さんはね、シュトーレン作ってたよ、
  隆二くんのご家族に会う時。
◇)なぬ!!
  くぅぅぅ…
  二人ともお菓子作り上手だもんね!!
  羨ましすぎる…!!
♡)あ、そっか…
  ◇ちゃんお菓子は作らないんだっけ。
 
 
じゃあ何がいいかなぁ
なんて話しながらビルに入ると、
丁度Jさんを発見。
 
 
♡)Jさん、おはようございます♡
J)おはよー
♡)何か素敵な手土産ないですか?
J)ぶっ、唐突だねw
  急にどうしたの。
♡)◇ちゃんが来週、岩ちゃ…
◇)♡ちゃん!///
♡)ん?
 
 
言っちゃダメだったのかな?
 
 
J)ん?◇ちゃんがタカノリの実家にでも
  お邪魔するのかな?
♡)すごい!!
 
 
すぐにわかっちゃうJさんって、すごい!!
 
……でもどうして剛典呼びなんだろう。
 
 
J)じゃああとで無難なリスト送ってあげるw
 
 
そう言ってJさんがニッコリ
◇ちゃんの頭をポンポンすると
◇ちゃんは顔を赤くして照れてた。
 
……これは岩ちゃんには見せられない。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
臣)ふんふふ〜〜ん♪
岩)なに臣さん…ご機嫌だね。
臣)うん♡
 
 
今日はサマンサのCM撮影。
 
ヘアメイクを済ませて衣装に着替えて
ただいま待機中。
 
 
臣)最近さぁ、♡がすげぇ可愛いんだよねーw
岩)臣さん、それいつも言ってる。
  「最近」じゃないでしょ。
臣)いや、もちろんいつも可愛いんだけどさ、
  最近、特に可愛いの!
岩)はいはい、♡ちゃんがどうしたの。
臣)なんかさぁ、積極的なの///
岩)はい?
臣)「臣くんとHしたい♡」なんつって
  おねだりしてくんだよねー♡
岩)あれま。
臣)ほんと欲しがりだなぁ〜あいつ♡
岩)ねぇ。顔ニヤけきってるけど。
  ……さては今朝もヤッたな?
臣)だってあいつがしたがるからさぁ〜w
岩)はいはいw
 
 
岩ちゃんは呆れたように笑ってるけど…
 
 
臣)なんだよーー
  この間横アリで隠れてヤッてたくせに。
岩)ぶっw
臣)岩ちゃんもおねだりされたの?
  剛典とHしたーい♡
  なんつって。
岩)いや、あの時はもう、俺が止まんなくて…
  あ、でもその後は、うん。
  言われたかも。
臣)ん…?
  ……さてはお前、2回ヤッたな?
岩)〜〜♪〜♬〜〜
臣)わざとらしく口笛吹くな!w
岩)だってさぁ、あいつが可愛いから!
臣)ほぉ〜
岩)また欲しくなっちゃう♡
  とか言っておねだりしてくんだよ?
  たまんねぇじゃん!?
臣)……そりゃたまらんわ。
岩)てか臣さんだって
  ♡ちゃん連れてったじゃん。
  ヤッたんでしょ。
臣)……いや。
岩)あれ?
臣)結局いろんな人に話しかけられて
  …主にマリオブラザーズなんだけど…
岩)マリブラ!w
臣)それでたどり着けなくて…
  仕方ないから家まで我慢した。
岩)で、家でガンガンヤッた、と。
臣)うん。
 
隆)いやートイレめっちゃ遠かったー。
 
 
あ、隆二が戻ってきた。
 
 
隆)ん?どうした?なんの話?
臣)……なんだっけ。
岩)なんだっけ。
臣)要は、そう!
  おねだりはヤバイって話だよ。
岩)ああ、そうそう。
  可愛くてたまんねぇって話。
隆)おねだり?なんの?は?
臣)だーかーらー
岩)♧さんはしてくるの?
隆)はい?
臣)隆二くんとHしたーい♡
  って。
隆)…っ
 
 
やっとなんの話か理解した様子の隆二は
少し考えて…
 
 
隆)女の子から欲しがってくれるのって…
  ……すげぇ…いいよね///
 
 
照れながらぼそっとそう言った。
 
ふーん。
♧さんもおねだり女子だったか。
 
 
ス)スタンバイOKでーす!
  登坂さんからお願いしまーす!
臣)はーい!
 
 
呼ばれてスタジオに行くと、
そこには雪景色が広がっていた。
 
 
臣)白いクリスマスツリーだぁ…
  綺麗ですねぇ。
ス)あはははw
  あ、こちらに座ってください。
臣)はーい。
 
 
うちにもクリスマスツリー飾りたいなぁ。
サプライズでいきなりどーん!と置いといたら
♡、びっくりするかなぁ?
 
 
監)彼女のネックレスにそっと優しく触れて
  その後、見つめ合う感じで。
臣)はい、わかりました。
ス)あれ、雪出ないな。
  少し待ってもらっていいですか。
臣)全然大丈夫です。
 
 
モデルさんとベンチに座りながら
準備が整うまで待機してると…
 
……なんか思い出すな、あの夜。
 
 
賢司の結婚式の二次会で
♡にバラを渡した後
庭でこうして並んで座ったんだ。
 
 
椅子の背もたれ越しに♡の肩を抱いたら…
 
「だからサラッとこういうことしないでー!///」
 
とか言ってふくれてたっけ。
ぷぷぷw
 
 
「……ずるい///
 …ドキドキ…するもん///」
 
とか言って。
 
……ほんと可愛いよなぁ、あいつ。
 
 
監)今の表情すごくいいね。
臣)へ?!
 
 
いきなり話しかけられて声が裏返った。
 
 
監)彼女を想う愛しさみたいなのが
  表情に出てたよ、すごくイイ!
  本番もそれでいこう!
臣)……あははw
 
 
だって想ってたもん、愛しの彼女のこと。
 
 
 
……
 
 

 
 
 
それから撮影は順調に進んで
全てのカットを3人とも無事に撮り終えた。
 
 
隆)……めっちゃ疲れた…。
  俺ほんとこーゆーの苦手。
 
 
控え室に戻ってきて衣装を脱ぐと
ぐったりした様子の隆二。
 
 
岩)♧さんだと思えばいいじゃん、
  相手のこと。
隆)え。
  岩ちゃんはいつも
  ◇ちゃんだと思ってんの?相手のこと。
岩)いやぁ…、うーん、これくらいなら別に。
隆)え?
岩)思い込まないと役に入り込めない時は
  そう思ったりする時もあるけど…
  今回の撮影なんて
  ちょっとイチャつくだけだったし、別に。
臣)こんなもんならお手のもんってか!
  やるな岩田!
岩)そういうわけじゃないけどw
臣)ま、俺たちもおっさんになってきたら
  こんな仕事もなくなるっしょ。
隆)俺もういいや。
  岩ちゃん一人で頑張って。
岩)えええ?!w
臣)そうだよな。若いんだし。
岩)二個しか違わねぇじゃん!w
 
 
俺だって相手役が♡とかなら
死んでもやりたいけどさ〜〜
 
女と絡むのはもういいや。
♡だってヤキモチ妬いちゃうだろうしぃ〜〜
 
 
岩)隆二さんは演技とかやっぱり
  興味ないの?
隆)ない。ほんと無理。俺には向いてない。
岩)ふーん…。
隆)俺は歌だけやってたい。
臣)……。
 
 
俺と同じこと言ってら。
 
まぁそう言って昨日も俳優業を断ったのに
こういうCMは受けてるわけで。
矛盾してるっちゃしてるんだけどな。
 
 
岩)ま、今はそう思っててもさ、
  気が変わることだってあるかもだしね。
隆)え?ないない、俺はないw
  俺は演技はやんないよw
岩)だーかーらー
  それは今の気持ちでしょ?
  いつか変わったら変わったで
  やったっていいじゃん。
隆)俺はやんないのーー
岩)はいはい、もう頑固なんだからw
臣)……俺も演技はいいやー。
岩)臣さんなんてハイロー効果で
  またオファー殺到するんじゃないw
臣)断る。
岩)広斗演ってたら楽しさに目覚めるかもよ?
臣)……。
 
 
昨日同じこと言われましたよ。
 
 
臣)俺はいーの。歌だけやりたい。
隆)なに俺の真似してんの。
臣)はぁ?別に真似じゃねーし!
隆)なんでも俺の真似するんだから。
臣)してねーし!w
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
♡)美味しいぃぃ♡♡
ハ)あははは、よかったw
♡)ね、このソースなんだろね?
  これとお肉の相性が抜群だよぉ!
ハ)うんw
 
 
今日ハルくんが連れてきてくれたお店は
たくさんのキャンドルがゆらゆら揺れて
あたたかい雰囲気のカジュアルフレンチ。
 
料理もとっても美味しい♡
 
 
ハ)いっぱい頑張ったから
  いっぱい食べてw
♡)えへへへ♡
  あのねっ、ハルくんの教え方が上手だから
  少しずつ喋れるように
  なってきてる気がするの!
ハ)うん。
♡)この間ね、カナダの人に道を聞かれて…
  ちゃんと英語で教えてあげれたんだよ!
ハ)おお!すごい!
♡)どこから来たんですか?って聞いたら
  カナダって言ってたの♡
ハ)それも英語で会話したんでしょ?
  すごいよ。
♡)えっへへー♡
  ハルくんのおかげだよぉー♡
ハ)♡が頑張ってるからだよ。
 
 
ハルくんはそう言って優しく微笑んだ。
 
 
ハ)実は今日ね、♡に相談があって。
♡)相談?なぁに?
ハ)♡ってCMとかは出ないの?
♡)CM?!
  そんな依頼、きたことないよー!
ハ)そっか、そうなんだ。
♡)私なんてまだど新人だもん…。
ハ)もし依頼来たら、受けたりする?
♡)えっ…
ハ)実は…うちの会社の新しいCMに
  出てくれないかなぁなんて思ってて。
♡)えええ!!
 
 
ハルくんの会社のCM?!
 
 
♡)私なんかで…いいの?!
ハ)なんか、じゃないよ。♡がいいんだ。
♡)…っ
ハ)アキが言い出したんだけどね、
  ♡ちゃんがイメージに
  合うんじゃないかって。
♡)アキさんが…?
ハ)うん。で、♡の写真見せたら
  企画部の人たちもみんな賛成してて。
♡)わぁ…
ハ)♡さえ良ければ
  正式にお願いしたいんだけど。
♡)やりたい!やる!
  やらせてください!!
ハ)あはははw
 
 
ついつい大きな声で返事すると
ハルくんは優しく笑った。
 
 
ハ)じゃあ詳しいことはまた
  追って連絡するね。
♡)うんっ!♡
 
 
どうしよう、すっごく楽しみ。
 
 
♡)ハルくんのお仕事の
  お手伝いが出来るなんて
  すっごく嬉しいなぁ♡
ハ)ありがとう。
 
 
それから食事を終えて店を出ようとすると…
 
 
店)きゃっ!!
♡)わっ…!!
 
 
バシャーン!
 
 
後ろにいた店員さんにぶつかられて
服にワインがかかっちゃった。
 
 
店)大変申し訳ありません!!
♡)大丈夫ですよー
 
 
ちょっと冷たいけど白ワインでよかった。
シミにはならなそうだし。
 
 
店)クリーニング代お支払いいたします!!
♡)いえ、大丈夫ですw
  おうちで普通に洗っちゃいます。
店)そういうわけには!!
♡)本当に大丈夫ですよ♡
  気にしないでください。
ハ)♡、おいで。
♡)あ…っ
 
 
ハルくんがハンカチで
スカートをトントンと拭いてくれた。
 
 
♡)ありがとう。
店)お客様、大変申し訳ありません。
  あの…、
♡)本当に大丈夫ですから
  気にしないでください♡
 
 
店長さんが出てきて
クリーニング代を渡そうとしてくれたけど
それを断って、車に戻ってきた。
 
 
♡)ちょっとワインくさいけど…
  乗ってもいーい?
ハ)いいに決まってるでしょ、ほらw
 
 
今日も助手席を開けてくれる
優しいハルくん。
 
 
♡)匂いが…こもっちゃう…。
ハ)フルーティーなシャルドネの香りだね。
♡)そう言われるとオシャレに聞こえる。
ハ)あはははw
  気になるなら窓開けようか?
♡)ううん、私は大丈夫だけど…
ハ)俺も大丈夫だよ。
 
 
濡れてる部分がシートにつかないように
スカートを握ってシートベルトを締めた。
 
 
帰りの道は空いてて
ハルくんと二人で英会話の復習をしてる間に
あっという間にお家に着いた。
 
 
♡)ハルくん、いつも送ってくれて
  ありがとう。
ハ)ううん。
♡)あのね、英会話も本当にありがとう。
ハ)うん。
♡)あとね、ごはんもいつもありがとう。
  ごちそうさまです。
ハ)ありがとうがいっぱいだなw
♡)だって!ありがとうなんだもん!
ハ)うんw
 
 
ハルくんは優しく目を細めて
ニッコリ笑った。
 
 
♡)あのね、いつも色々してもらってるから
  お礼にマドレーヌ焼いてきたの。
ハ)…っ、ありがとう。
♡)食べれる?
ハ)♡が作ってくれたものなら
  なんでも食べるって言ったでしょw
♡)えへへ…ありがとう///
  はい、これ♡
ハ)……。
 
 
ハルくんは渡した袋の中を
じーっと見つめた後…
すごく嬉しそうに、笑ってくれた。
 
 
ハ)美味しそう。ありがとう。
♡)うん///
ハ)ほんとに嬉しい。ありがとう。
♡)うん♡
  いっぱい作りすぎちゃったかな?
  臣くんがね、こんなにいっぱい
  食べれないんじゃないかって…
ハ)全部食べるよ。
♡)…っ
 
 
最後まで言い終える前に、そう言われた。
 
 
ハ)全部食べるよ、ありがとう。
♡)////
 
 
優しく頭をなでなでされて
なんだか胸がほっこりした。
 
 
♡)ハルくん…
ハ)ん…?
♡)大好き。
ハ)…っ
♡)大好き。
ハ)俺も大好きだよw
 
 
胸の中にほっこり感じた気持ちは
じわじわ広がって、幸せになる。
 
 
ハ)あ、ごめんね。
♡)え…?
 
 
ハルくんは慌てたように運転席から降りて
こっちにまわってきてくれた。
 
 
ハ)はい、どうぞ。
♡)あ、ごめんね!
 
 
開けてもらえるのを
待ってたわけじゃないんだけど…
 
 
♡)ありがとう。
 
 
車を降りると、
少し冷たい風が頬に吹き付けた。
 
 
ハ)これ、本当にありがとう。
♡)うん♡
ハ)……。
♡)……。
ハ)おやすみ、♡。
♡)うん、おやすみなさい。
ハ)愛してるよ。
♡)…っ
 
 
ハルくんは私の髪に小さくキスをして、
車に戻っていった。
 
 
♡)……///
 
 
ハルくんの海外風な挨拶に
慣れたつもりでいたけど…
 
やっぱりまだ少し恥ずかしいな。
 
 
ハルくんに手を振って、
見えなくなるまで車を見送って
マンションのエントランスをくぐった。
 
 
臣くんはまだお仕事かな?
CMの話、早く聞いてほしいなー♡
 
 
『ただいま😊今帰ってきたよー
 臣くんはまだお仕事かな?頑張ってね💕』
 
 
LINEを送って、お風呂の準備をした。
 
 
 
 
 
ー続ー

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  1. (。・д・。)/ より:

    エ~!まさかとは思ってたけど臣くん見てたパターンなんですか!?もし見てたら臣くんどうなっちゃうのかしら もう広斗ですらなくなる気がする…

  2. (。・д・。)/ より:

    姫©なぜにイメージが昔話の方にいくんだ面白いけど タイトルのやつハルくんやったんかーい臣くんじゃないんかーい ハルくんめー海外に住んでたという特権使うなんて~!普通のやつが姫©にやったら通報だからな

  3. さゆがん より:

    実は臣くん見ちゃってたりしてー(´口`)
    私もやだもんな笑笑
    実際自分の好きな相手にハルくん♡ちゃんみたいな関係の人いたらやりづらいなー
    頭ではわかってるけど心が付いてこないかもなー。。

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