[304]3人で

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『あなたと』を歌うって決まってから…
 
カバーの許可を取ったり
ご本人達にアポを取ったり
いろいろ準備があったみたいで、月末。
 
いよいよレコーディングの日がやってきた。
 
 
♡)ドキドキドキ///
 
 
私は絢香の大ファンだから
本人に会えることに、緊張で…
 
ミーハーなMちゃんは
なんと今日は珍しく、欠席。
 
 
デ)コブクロのお二人は忙しいみたいで
  どうしても都合がつかなくて。
  なんとか間に合えば来てくれるって。
臣)そうなんですね。
隆)忙しいのに申し訳ないな…。
デ)なんかねぇ、
  「絢香に任せとけば大丈夫やから!」
  とか言われたみたいw
  
 
これ、喜んでもらえるかなぁ…?
絢香さん、6月に子供が産まれたらしいから
こっそりお祝い用意しちゃったんだけど…
 
 
デ)♡ちゃーん?聞いてる?
♡)はっ!
 
 
全然聞いてなかった!
 
 
♡)えへへへ♡
デ)……へへへ///
隆)またデレデレしてる!
  しかも俺には馴れ馴れしいとか言って
  自分も「♡ちゃん」とか呼んでる!
デ)俺はいいの…。
隆)臣に殺されますよ。
デ)は?なんで臣に…
 
 
___コンコン。
 
 
♡)!!!
 
 
来たぁぁぁ!!!
 
 
絢)失礼しまーす。
  あ、もう皆さんお揃いで…
  遅くなりました!
臣)いえいえ!全然時間前です。
  お忙しいのにわざわざ
  どうもありがとうございます!
絢)今日むちゃくちゃ楽しみに
  してたんですよぉ〜
♡)あ、あの…っ
  初めまして、♡と申します!///
絢)…っ、うわ……、
 
 
ぺこっとお辞儀をすると
私をじーっと見てる絢香さん。
 
どうしよう!
なんか失礼なことしたかな!?
 
 
絢)め〜〜っちゃお肌綺麗ですね…
  可愛いぃぃ……
  こんな可愛い人、初めて見た。
♡)えっ!
絢)すごい。あたし史上ダントツで
  ぶっちぎりに可愛い。
♡)////
 
 
まじまじ見つめられて、なんだか恥ずかしい。
 
 
絢)ええと…
  こちらの3人で歌われるんですよね?
隆)はい!
絢)『あなたと』選んでくださって
  どうもありがとうございます。
臣)いえ!
絢)登坂さん、前に結婚式でも
  歌ってくださるって言うてましたよね?
臣)はい、歌わせていただきました。
  友達も喜んでくれて。
絢)わぁ、良かったーー♡
 
 
えへへ♡
一緒に歌いました、とはここでは言えないけど
なんだか嬉しいな♡
 
 
隆)絢香さん、ご出産された
  ばかりなんですよね?
  そんな時にすみません。
絢)いえいえ!ばかりってほどでも…
臣)今どれくらいですか?
絢)4ヶ月になりました♡
 
 
そう答えた絢香さんはとっても幸せそう。
 
 
臣)可愛いですか?
絢)もうむっっっちゃくちゃ可愛いですw
隆)あははは、力入ってるw
 
 
絢香さんは嬉しそうに写真も見せてくれて…
 
 
♡)可愛いぃぃ……♡
  絢香さんに…似てるね?
臣)うん、似てる。
隆)このへん、旦那さんじゃない?
絢)これからまたどんどん
  顔も変わると思うんですけど…
  今はあたしに似てるって言われることが
  多いかな?
♡)そうなんだぁ♡
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
ついつい世間話しちゃったけど
時間も時間だしそろそろ始めようってことで
まずは♡がブースに入った。
 
 
臣)覚えてます?
  前に黒田さんに
  この曲は絢香さんの声が引き立つように
  作ってあるからって言われて…
絢)ああ、うん!
 
 
一緒に歌うなら
俺に食われないような声じゃないと
って言われたんだ。
 
 
絢)でも♡さん、声がすごく通るから
  歌も楽しみ。
 
 
絢香さんがニッコリ笑うと
丁度ディレクターの合図で
♡が自分のパートを歌い始めた。
 
 
その声を聞いた瞬間、
絢香さんの顔色が変わって…
 
 
絢)……あかん…、むっちゃ好きな声や。
 
 
ぼそっとそう呟いた。
 
ですよねぇ…
俺もめっちゃ好きなんですよねぇ。
 
 
それから交代で俺と隆二も歌ったけど、
「いつもバラバラで録ってるんですか?」
って絢香さんに聞かれて。
 
試しに一緒に歌ってみたらって
提案された。
 
 
絢)なんていうか…
  レコーディング用に歌うんやなくて…
  3人で一緒に歌を作り上げる感覚で。
  その場で通して一緒に歌ったら
  お互いの肌感っていうか
  温度感も伝わるし気持ちも揃うし…
  いいの出るんちゃうかな。
デ)やってみる?
臣)……。
隆)……。
 
 
俺と隆二は目を見合わせた。
 
 
デ)絢香さんらしい提案w
  絢香さん、LIVEもクリック
  使わないんですよね?
絢)ああ、はい。
  バンドもみんな。
  お互いの音を聴きながら
  お互いの感覚を信じてやってますw
隆)え!バンドもっすか?!
絢)はい。
 
♡(クリックってなぁに…?)
臣(テンポ確認のガイド音みたいなやつ。)
♡(なるほど…!)
臣(使ったことない?レコーディングで。)
♡(うん。)
臣(マジか。)
 
 
俺たちは結局、絢香さんの提案通り
3人でブースに入って
一緒に歌ってみることにした。
 
 
隆)一発録りとかしたことないよねw
臣)うんw
デ)ちょっと一回勝負みたいな気持ちで
  歌ってみてw
♡)はい!!
 
 
3人でそれぞれ視線を合わせて、
ゆっくり深呼吸。
 
 
こんなん初めてだからなんか緊張するけど…
レコーディングじゃなくてLIVEだと思えば
いつだって一回勝負なわけで。
 
……よし。やるぞ。
 
 
静かにイントロが流れて
俺はそっと目を閉じた。
 
 
隆)〜♪さっきまで泣いてた君が
  今隣で笑ってる
  少し先に待ってたこの未来に
  たどり着けて良かった♪〜
♡)〜♪君を傷つけたくない
  この言葉に逃げていた♪〜
 
 
隆二の柔らかい歌声の後に
透き通るような声で、♡が続く。
 
 
♡)〜♪本当は誰より自分が一番
  傷つくのが怖くて♪〜
 
臣隆♡)〜♪今夜 孤独と自由を羽にして
    あなたに会いにゆく♪〜
 
 
うわ…っ、すげぇ。
 
3人の声が重なった瞬間、鳥肌が立った。
すげぇ気持ちいい。何これ。
 
 
臣隆♡)〜♪壊れそうな 心の止まり木は
    あなたと架けた願い♪〜
 
 
1番のサビを歌い終えて、
確かな手応えを感じて。
 
2番の頭は俺のパート。
また目を閉じて、集中しながら
気持ちを乗せる。
 
そのまま丁寧に心を込めて、
3人で気持ちを揃えながら
最後まで歌い上げると…
 
 
隆)……え、マジ?
臣)一発OK?
 
 
ディレクターは満足そうに頷いてて、
絢香さんは嬉しそうに笑ってる。
 
 
♡)…すごく…気持ち良かったね…。
臣)うん…。
 
 
まだふわふわした感覚。
 
 
……なんだろう。
結婚式の時に♡と二人で歌った時も
すげぇ良かったけど…
 
今回隆二と3人で歌ったら
さらに音に深みが出て
めちゃくちゃ良かった。
 
 
臣)なんか…もっと歌いたい。
隆)それわかるw
 
 
一発OKはありがたいんだけど
あまりに気持ち良かったから。
 
 
隆)あれ?コブクロのお二人もいない?!
臣)えっ…、あ!ほんとだ!!
 
 
絢香さんの横に二人ともいる!!
いつ来てたんだろ?
 
急いでブースから出て挨拶すると
二人ともニコニコと満足そうで…
 
 
小)いやぁぁ〜〜〜
  むちゃくちゃ良かったです。
黒)ほんま良かった。
  3人の歌になってた。
絢)ほんま綺麗やった!鳥肌立った!
 
 
なんて、大絶賛してくれて。
 
 
黒)なんか俺らが歌うより
  オシャレな感じやったな?
小)声が綺麗やからかなぁ?
  繊細な音が折り重なってるような…
黒)いや、イケメンやからちゃう?
小)顔関係あるんかい!w
絢)あはははw
  でもほんま全然違う歌になったと思う!
  むっちゃイイ!!
隆)ありがとうございます///
臣)コブクロのお二人が来てるって
  歌い終わってから気付いて良かった…w
隆)確かに!w
  絢香さんいるだけで緊張してんのに!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
みんな楽しそうに話してて、
私はコブクロのお二人は初めましてだから
挨拶しなきゃって
タイミングを見計らってると…
 
そんな私に気付いた絢香さんが
私を紹介してくれた。
 
 
絢)こちら♡さん。
  お肌がピカピカの♡さん。
黒)ほんまや!つるっつるや!
臣)つるっつる…ww
♡)ご挨拶遅くなりました!
  ♡と申します!!
小)どうも初めまして。
 
 
小渕さんがニッコリ握手してくれて…
なんだろう。
思ってたよりなんか大きい…。
 
 
黒)初めまして。
 
 
黒田さんとも握手しようとしたら
あまりに大きくて、思わず見上げちゃった。
 
 
♡)ほわぁ…
 
 
何メートルあるんだろう…
 
 
黒)同じ人間ですよー
 
 
直己さんと同じこと言ってる!!
 
 
♡)あはははっ♡
黒)……///
♡)すっごく大きいですね♡
黒)大きいの…好き?
♡)え?
小)こら!変なこと聞くな!
  セクハラか!
隆)ぶっw
♡)ニックと同じくらいかなぁ?
 
 
後ろにいた臣くんに聞いたら
 
 
臣)ニックは208cmだよw
 
 
笑いながら背中に手を添えられた。
 
 
小)208?!誰が!?
臣)あ、友達です。Afrojack。
黒)あ、知ってる!!
  すごいなぁ。2メートル超えてるんや。
小)俺より40cmもデカイで。
黒)ヤバイな。
 
 
それからなぜか身長の話が続いて…
小渕さんは黒田さんといるせいで
すごく小さく見られるけど
本当は168cmあるんだよって教えてくれた。
 
自分も160は欲しかったなぁって
呟いた絢香さんは158cmみたい。
 
 
黒)せやんなぁ。
  絢香は旦那さんもデカいしなぁ。
臣)何cmなんですか?
絢)180cmです。
臣)あ、いいな〜〜
  俺も180は欲しかった。
隆)俺も〜〜。
 
 
なんて話してたら、
ディレクターさんが戻ってきて
今日のレコーディングは無事終了になった。
 
 
小)最後しか来れなくてごめんね。
隆)いえいえ!!
黒)俺ら何もしてへんもんな。
臣)いえいえ!来てくださっただけで!
黒)なんか飯でも行かへん?
  このまま帰ったら俺ら何しに来たんか
  わからんw
小)確かに!w
  ああ、でも絢香は…
絢)へっへーーw
 
 
絢香さんはニッコリ笑ってVサインをした。
 
 
絢)今日は久しぶりの仕事だから
  遅くなってもいいよって言われてまーす♪
  ゆっくりしておいでって。
黒)よっ!さすがイケメンのイクメン!
絢)あはははw
小)って勝手に決めてるけど…
  みなさんは…
 
 
小渕さんが遠慮気味にこっちを見て、
私たち3人は「ぜひ!!」って声を揃えた。
 
 
小)店どこにしよう。
  オススメとかある?
隆)ええと…、
臣)あ、もし良ければ、
  うちの店でもいいですか?
黒)登坂くんの?!
臣)あ、じゃなくて…w
  うちの事務所がやってる…
黒)ああ!ええやんええやん、そうしよ!
 
 
それからみんなでゾロゾロと
エレベーターに乗って
 
臣くんは小声で
「見つかんないように隠れてろ」って
私を背中に隠してくれた。
 
 
そのまま隠れながらお店に入って
臣くんの背中しか見てなかったから
段差で思いきり躓いちゃって…
 
 
臣)あっ…ぶねぇなぁ…
 
 
臣くんが抱きとめてくれなかったら
床に顔面ダイブするとこだった…!
 
 
♡)ごめんなさいっ
臣)ドジ。
♡)ひどい!
臣)鈍子。
♡)ひどい!
  ドン子とかニブ子とか
  変な名前いっぱい付けないでー!
臣)お前が鈍臭いし鈍いからだろー
♡)むぅ。
臣)うりゃ。
 
 
突き出した口は、
臣くんにほっぺごとむにゅっと潰された。
 
 
店)どうぞこちらへ。
 
 
お店の人に案内されて通された個室。
 
 
小渕さんと黒田さんと絢香さんは
奥に並んで座ってて…
 
手前側に隆二くんがいるから
臣くんが先に入るのを待ってたら…
 
 
臣)ん。
 
 
手をポンと添えられて、先に通してくれたから
私は二人の間に挟まれる形になった。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
黒)めちゃくちゃ強いんやろ?二人とも。
小)無敵のLDHやからなぁw
臣)いや、そこまででもないです!w
黒)LDH=酒やもんなぁw
隆)いやいや、ほんとそこまでじゃ!
 
 
最初はみんな乾杯用にビールを頼んで
絢香さんと♡はソフトドリンク。
 
お疲れ様でしたーってグラスを合わせて
1杯目のそれを一気に飲み干した。
 
 
小)お疲れ様って俺ら何もしてへんけどなw
黒)仕事はしてたやん!w
小)ああ、そうかw
♡)お疲れさまです♡
小)……どうも///
黒)何ニヤニヤしてんねん。
小)してへんわ!
黒)いーや、してる。
小)お前もニヤニヤしてたやろ!
  さっき!見てたで!
黒)べ、別にしてへんし。
絢)はいはいはいw
  二人とも♡さんの可愛さに
  癒されてるってことで。
黒)上手くまとめたな…
 
 
3人とも関西弁でテンポ良く会話してて
俺らは次に日本酒を頼んだ。
 
 
黒)こんな無茶苦茶可愛い子隣におって
  普通でおれるんがすごいわ。
  イケメンは違うわぁ〜
隆)へ?!
黒)ドキドキせぇへん?
隆)いや、自分は…、ええと…w
 
 
隆二が困ったように俺をチラッと見た。
 
 
黒)ドキドキっちゅーか、なんやろ。
  ほわぁぁ…!みたいな感じや。
小)どんな感じやねんw
黒)浄化される感じ?
小)♡さん笑うとな、わかるわw
黒)やろ?w
絢)でもほんまむっちゃ可愛い。
  あたし史上ダントツで
  ぶっちぎりに可愛いて思たもん。
小)わははは、ぶっちぎりか!w
黒)でもほんまそのへんのアイドルより
  可愛いやんな。
小)うんうん。
 
 
俺たちが入る隙もないくらいのテンポで
3人は話し続けて、
 
 
黒)♡さん薬指に指輪してるやん!!
 
 
黒田さんは勢いよくサングラスを外して
叫んだ。
 
 
黒)人妻なん?!
♡)あ、えっと…
黒)なんや今日人妻しかおれへんやん!
♡)いえ、これは、あの…
黒)あれ!登坂くんも指輪しとる!
  まぁでも君は既婚者ちゃうよなw
小)ん?お揃いちゃう?これ。
黒)えっ!!
 
 
二人に俺たちの指輪をマジマジと見られて…
 
今思えばよくディレクターに
バレなかったな、と苦笑い。
 
 
臣)ええと…、…付き合ってます。
 
 
俺の言葉に、
「えええええ!!!」
と声をハモらせる黒田さんと小渕さん。
 
絢香さんは
「やっぱり!!」と嬉しそうに笑った。
 
 
絢)そうなんちゃうかなぁ〜って思っててん!
♡)えっ!
絢)なんやろ。今市さんも登坂さんも
  むっちゃジェントルマンなんやけど、
  登坂さんの♡さんに対する感じは
  なんかちょっとちゃうくて。
黒)うっそ!全然気付かへんかった!!
絢)ちょっとした仕草とかが
  特別感があるっていうか…
  好きなんかなぁって
  ちょっとドキドキしながら見とったw
臣)////
 
 
そう言われるとなんだか照れる。
 
 
隆)普段なんてもっとひどいんすよ。
  イチャイチャして。
臣)オイ!!w
 
 
隆二!お前酔ってんのか!?
いきなり何を言い出す!!
 
 
隆)人目もはばからずチューするし。
臣)オイ!///
 
 
慌てて3人に目をやると
仲良く「わーお」とか言って俺を見てるし。
 
 
臣)ふざけんなよ、お前だってそうじゃん!
隆)はぁ?
臣)この間みんなの前でチューしたくせに!
隆)はぁ?してねぇし!
臣)した!
隆)してない!
臣)寝ぼけてしてたじゃん!
♡)あの…私を挟んで喧嘩しないで…//
臣)してたよな?
♡)うん。
隆)ええ!!
♡)隆二くん、寝ぼけてしてたよ。
  押し倒してたよ。
  ♧さんびっくりしてたよ。
  私たちもびっくりしたよ。
臣)ほら!!
隆)……ああ、思い出したわ。
臣)何しれっと言ってんだよ!w
 
 
そんな俺たちのやりとりを見て
「今市くんも彼女いるんだね〜」とか
「二人とも仲良いね〜」なんて
面白そうに見てる向かいの3人。
 
 
絢)あ、もしかして!
  ほんなら結婚式で一緒に歌ったのって
  ♡さん?
 
 
そう聞かれて俺が頷くと
♡も嬉しそうにえへへって笑って。
 
 
絢)そうやったんや〜〜!
 
 
絢香さんも納得したように
コクコク頷いてる。
 
 
♡)でも今日隆二くんと3人で歌った方が
  もっと気持ち良かったね♡
 
 
♡がそう言って
嬉しそうに俺に笑いかけると、
向かいでは黒田さんが
「きゅーーーん!」とか言ってて。
 
 
黒)ほら、今の、見た?
  今の笑顔。破壊力すごいやんな?
小)うん、浄化されたわw
黒)登坂くん毎日こんな笑顔見てたら
  君もうそのうち透けてくるで。
臣)ええ?!w
小)浄化されすぎて?w
黒)うん。透明になんで。
絢)あはははw
 
 
♡と一緒にいてそうなるなら本望です
なんて。
 
クスッと笑いながら日本酒を飲み干した。
 
 
隆)ねぇ、ほんと?
♡)え?
隆)気持ち良かった?
♡)え、うん!
隆)俺と3人の方が?
♡)うん、気持ち良かったよ♡
  あのね、臣くんと2人でも
  すごく気持ちいいんだけど、
  隆二くんと一緒だともっと気持ちいいの♡
隆)えーー、良かったぁ。
♡)隆二くんが入ってきてくれるところ
  ぞくぞくしちゃった♡
隆)あそこ俺もめっちゃ気持ち良かった。
♡)ね♡
 
 
二人の会話を聞きながら、
うんうんと同意して頷いてたら…
 
 
黒)あかん…今のむっちゃエロい会話にしか
  聞こえへん。
 
 
突然黒田さんがそんなことを言い出した。
 
 
絢)はぁ?
黒)あかんやろ!
  今のどう聞いても3Pの会話やろ!
小)こら!!!w
黒)むっちゃエロい///
絢)もう!兄さんは!アホ!!
 
 
勝手にエロ変換して顔を覆う黒田さんを
バシッと叩く絢香さん。
 
隣を見たら♡はきょとんとしてるから…
 
 
臣)隆二と3人の方が良かった?
  俺と2人より?
♡)え?
臣)隆二がいた方が気持ちいいの?
 
 
ちゃっかり悪ノリする俺。
 
 
臣)俺の方が気持ちいいしょ?
♡)…っ
臣)てゆーか俺が気持ちいいしょ?
♡)…っ///
臣)俺じゃなきゃダメでしょ?
♡)////
 
 
やっと意味を理解したのか
♡は顔を真っ赤にして
ぷいっとそっぽを向いた。
 
 
隆)大丈夫、俺♧一筋だから。
 
 
隆二は意味のわかんない宣言をしてて、
 
 
黒)登坂くん、最高w
 
 
黒田さんと俺は、なぜかハイタッチ。
 
 
絢)アホや…ほんまアホや…
 
 
絢香さんは呆れて笑ってる。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
小)いやでもほんまカバーしてくれて
  ありがとう。
隆)いえいえ!
  こちらこそ歌わせていただいて
  ありがとうございました!
黒)これでコブクロ知らん三代目ファンを
  取り込めるわ。がははw
臣)いやいや、コブクロ知らない人なんて
  いないですから!w
 
 
美味しい焼き鳥を食べながら
みんなお酒も進んで。
 
 
絢)♡さん、あたしに
  気ぃ遣ってくれてんねやったら
  全然飲んでください。
 
 
そう言われたけど、
明日も仕事だからウーロン茶をもらった。
 
 
さっきから思ってたけど…
絢香さんってすごく周りを見てる気がする。
 
ちょっとしたことに気付いてくれるし…
纏ってるオーラがすごく優しいんだ。
 
 
隆)♡ちゃん、ごめん。いい?
♡)あ、うん!
 
 
隆二くんがトイレに立って
臣くんに詰めちゃえって言われたから
ちょっとした席替えで
私は絢香さんの向かいに。
 
 
これは…
プレゼントを渡すチャーーンス!!
 
 
♡)あ、あの、絢香さん!
絢)ん?
♡)お渡ししたいものが…///
絢)え?
♡)あの、これ…
 
 
おずおずと包みを差し出すと、
絢香さんは目を丸くして頬を緩めた。
 
 
絢)うそぉ!なに?貰ってええの?
  えー、なんで?むっちゃ嬉しい!
♡)あの、出産祝いです///
  おめでとうございます。
絢)えーー!うそぉ!!
  ほんまに!?
  うわ〜〜むっちゃ嬉しい。
  ほんまに嬉しい!どうしよう!!
 
 
こんなに喜んでくれるなんて…
ドキドキドキ///
 
 
絢)開けてもええの?
♡)はい!♡
 
 
中身はこの間臣くんと一緒に
彩ちゃんにもあげたベビーセット。
 
すごく喜んでもらえたから
同じものにしちゃった♡
 
 
絢)うわ、むっちゃ可愛い!!
  柔らかい!気持ちいい!何これ!
  肌触りめっちゃええねんけど!
  わぁ〜〜〜♡
♡)えへへへ♡
 
 
絢香さんは本当に嬉しそうに
ほっぺにすりすりしてみたり、
ふわふわ撫でてみたりして、
 
何度も「ありがとう」って言ってくれた。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
気付けば女子二人は楽しそうに盛り上がってて
俺たち男は仕事の真面目な話なんか
しちゃったり。
 
 
酒も結構飲んだから
いい感じに酔っ払ってて…
 
最後は会計をどうするかって話だけで
なぜか4人とも爆笑。
 
 
隆)俺ら出しますよ!あはははw
小)あかんて!俺ら出すよ!w
臣)じゃあ俺だって出します!あはははw
黒)もうこの際じゃんけんでええんちゃう?
  負けた奴が一人で払う!w
隆)それ痛いな〜!あはははw
 
 
もう何をしててもおかしくて。
 
 
「じゃ〜んけ〜〜ん、ぽん!!」
 
 
黒)うあああ!一発で負けたぁぁぁ!!
  嘘やろぉぉぉ!!
小)あっははは!w
隆)やべぇ!あはははw
臣)ぶははははw
 
 
ゲラゲラ笑う俺たちを
心配そうに見つめる隣の二人。
 
 
♡)大丈夫?飲み過ぎてない?
臣)んー?チューしてほしいって?
♡)言ってない!///
 
 
そんなこんなで会計は結局
黒田さんが全部払ってくれて…
 
 
♡)絢香ちゃん、またね♡
絢)♡ちゃん、これほんまにありがとうね♡
♡)うん♡
絢)今度ほんまに遊びに来て♡
♡)絶対行くーー!♡
 
 
女子二人はいつの間にか
敬語が消えててすげぇ仲良くなってる。
 
 
臣隆)ごちそうさまでしたーー!!
 
 
黒田さんに深々と頭を下げて
順にタクシーに乗り込んで。
 
 
♡)えへへ、楽しかったねー♡
 
 
俺の彼女も、とってもご機嫌。
 
 
臣)絢香さんと仲良くなってたねー
♡)うん!お友達になった!♡
 
 
嬉しそうに俺に笑いかける♡。
 
これはあれだ。
 
黒田さんがいたら
「きゅーーん!」って言うやつだw
 
 
♡)なぁに?
臣)いや?w
 
 
お前の笑顔はほんと可愛いって話だよ。
 
 
♡)絢香ちゃんの子供早く抱っこしたいー♡
臣)そういえば遊びに行くとかなんとか
  言ってなかった?
♡)うん!そうなの!
  絢香ちゃんね、犬も飼ってるんだよ!
  すっごく可愛いの!2匹!
臣)え、マジ?
  ……俺も行きたい…。
♡)え、もちろんそのつもりだったよ?
臣)え?
♡)絢香ちゃんも、
  登坂さんもぜひ一緒にって
  言ってたもん♡
臣)おお!マジか!!
♡)楽しみだねーー♡
 
 
そう言ってまたニッコリ笑って
嬉しそうに俺の肩に頭を乗せて。
 
 
ふわふわ…ふわふわ…
 
 
♡)あ、そーだ、臣くん。
  ……あ。
臣)……。
♡)寝ちゃってる、ふふ♡
臣)……。
 
 
夢見心地で揺られる車の中、
ふわりと頭を撫でられた感触に
 
俺はさらに深い夢の中へと落ちていった。
 
 
 
 
 
ーendー

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