[195]繋がった気持ち(岩&◇Side)

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◇)……これ…//
  すごく可愛いんだけど//
岩)気に入ってくれた?♡
◇)…(こくん)///
岩)ははっw
 
 
俺があげたブレスレットを
早速つけて、もじもじしてる◇。
 
 
岩)この石、わかる?
◇)わかんない。なぁに?
  オレンジ色…
岩)うん。
  「サンストーン」っていうの。
◇)サンストーン?
  初めて聞いた。
岩)お前の誕生石だよ?
 
 
俺がそう言うと、
目を丸くして驚いてて…。
 
 
◇)なんか…
  月の誕生石より
  特別な感じがするー♡
 
 
嬉しそうにブレスレットを眺めるその姿が
無邪気で可愛くて、愛しくて。
 
 
◇)剛典……
  こんないっぱい…ありがとう///
  すっごく嬉しい♡♡
  大切にするね♡♡
 
 
そう言ってくれた◇は、
 
 
◇)えへへ…嬉しいなぁ♡♡
 
 
何度もブレスレットを眺めて
笑ってた。
 
 
俺は…
お前が笑ってくれるだけで嬉しいから。
 
ずっとその笑顔を見ていたい。
 
 
◇)剛典…大好きだよ♡
岩)うん、俺も大好き。
 
 
そう答えたのに…
大好きな◇の笑顔は…
だんだんぼやけていって…
 
 
岩)◇…?
 
 
手を伸ばしても、掴めない。
 
どんどん…薄れていって…
 
 
岩)◇……、
◇)剛…典…?
 
 
目を開けた俺の視界に
ぼんやりと映ったのは
涙でぐしゃぐしゃの、◇の顔だった。
 
 
岩)……
 
 
……あ…れ?
 
さっきまであんなに…笑ってくれてたのに…
 
 
……そうか。
 
俺がこんなに泣かせたんだっけ…。
 
 
◇)剛…典…っ
 
 
こんなに悲しい顔をさせて…
いっぱい泣かせて…
俺のせいで…
 
 
岩)……ごめん…な…。
 
 
そう呟いた声が、ひどく掠れてて。
 
次第に意識がハッキリしてくる。
 
 
◇)剛典…っ
 
 
泣きながら何度も俺を呼ぶ◇は、
ずっと俺の手を握ってくれてて…
 
そこから伝わるぬくもりが
これは夢じゃないって教えてくれる。
 
 
岩)……ほん…もの…?
 
 
ゆっくりその泣き顔に手を伸ばせば、
触れた頬は生温かくて…
 
俺の指に、◇の涙が次々に伝ってきた。
 
 
◇)剛典…っ!
 
 
ぎゅっと俺に抱きついてきた◇の身体からは
俺の大好きな、◇の匂いがして…
 
そっと回した右腕で感じ取るのは、
小さな◇の身体の感触。
 
 
何度も抱きしめて、
何度も愛しいって思った、◇の感触。
 
 
◇)ふぇぇ…っ、…剛…典…っ
 
 
◇は泣きながら俺にしがみついたままで…
 
 
岩)◇…?
 
 
名前を呼んでも、離れない。
 
 
岩)顔見たいから…見せて…。
 
 
そう言ってそっと頭を撫でると、
ゆっくり離れた身体。
 
 
◇)…ひっく…っ
 
 
◇の顔はやっぱり涙でぐしゃぐしゃで…
 
 
岩)なんで…そんな…泣いてんの…?
 
 
左腕には針が刺さってるから、
右手でそっと、濡れてる頬を拭った。
 
 
◇)だって…っ
 
 
拭いても拭いても、こぼれてくる涙。
 
 
◇)剛典…が…っ
  死んじゃうかと…思った…っ
岩)……
◇)もう…会えないかと…思った…っ
岩)……
 
 
震える声でそんなことを言って、
俺の手をぎゅっと握る小さな手も、震えてる。
 
 
……コンコン。
 
 
看)失礼します。
  あ、点滴終わりましたねー。
 
 
看護師さんが入ってきて、
俺の腕から針を抜いてくれた。
 
その後ろから、臣さんとSさんも入ってきて。
 
 
看)すぐに起きれなかったら
  無理しなくていいですからね。
  ゆっくりしていってください。
岩)……
看)あと、お姉さん、いいですか?
◇)あ…、
 
 
看護師さんに促されて立ち上がった◇は
両膝から流血してて。
 
 
岩)…っ
 
 
そのまま部屋の外に連れていかれた。
 
 
岩)なんであいつ、あんな満身創痍なの!?
 
 
スカートも破れてなかったか?!
 
 
俺が上半身を起こすと
臣さんが慌てて駆け寄ってきた。
 
 
臣)ちょ、起きて大丈夫!?
岩)ああ、うん。
 
 
そんなことより…あいつが…っ
 
 
臣)ごめん。
岩)え…?
臣)俺のせいなんだ。
岩)……
 
 
その言葉の意味がわからなくて、
臣さんを見上げると…
 
 
臣)俺がさ…、
  岩ちゃん死んじゃうかもって
  くらいのテンションで電話したら、
  泣きながら飛んできて…
岩)えっ…
臣)多分、来る途中で転んだんだと思う。
  病院着いた時にはもう怪我してた。
岩)…っ
臣)ずっとボロボロ泣いてて…
  なんか…ほんとごめん…っ
 
 
臣さんはそう言って
本当に申し訳なさそうに頭を下げた。
 
 
S)岩ちゃんのこと心配で
  飛んできてくれたんだよ。
岩)…っ
 
 
「剛典…が…っ
 死んじゃうかと…思った…っ」
 
「もう…会えないかと…思った…っ」
 
 
そういえばさっき、
そんなこと…言ってた。
 
 
臣)ほんっとーにごめん!!
 
 
臣さんが手を合わせると、
「臣だって心配して飛んできたんだよ」って
Sさんがその背中を叩いた。
 
 
臣)いや、俺はちょうど空いてたから。
S)またまたぁ〜〜
  めっちゃ心配してたくせにぃ〜〜
臣)いや、そりゃするでしょ!
岩)……俺、倒れたの…?
S)うん。代々木着いてすぐに。
岩)……っ
 
 
そうだ。
会場に着いたら…目眩がして…
 
 
岩)リハは…?
S)今みんなやってるよ。
岩)…っ、戻んないと…っ
S)ダメ。
  岩ちゃんは今日は絶対安静。
岩)…っ
S)明日もリハは出なくていいから。
  明日はオフ。
岩)えっ…
 
 
オフって…
嘘だろ?
 
こんなクソ忙しい時に…
 
 
S)ハイローの撮影は
  今日で一旦区切りついたし
  明後日からポッキーの撮影あるから
  明日は休んで。
岩)…っ
S)リハ出れないけど、
  今無理して出たら本末転倒だから。
岩)……
 
 
そう言われて、何も言えなかった。
Sさんの言う通りだから。
 
 
臣)◇ちゃんとさ、少しゆっくりしたら?
岩)え…?
臣)♡、明日から夏休みって言ってたから
  ◇ちゃんも同じじゃないの?
岩)……
 
 
そのへんは、全然知らない。
 
あいつにはあいつの予定があるだろうし…
 
俺たち今、そんな感じでもないし…
 
 
臣)あと、岩ちゃんのバッグと荷物、
  置いといたから。
岩)あ…っ
 
 
サイドテーブルには
さっき買った花束が置かれてて。
 
 
岩)良かった…。ありがとう。
 
 
そう伝えると、
じゃあ俺はそろそろ帰るわって
臣さんが部屋を出て行こうとして…
 
最後に「ほんとにごめんね」って
申し訳なさそうに言い残していった。
 
 
S)じゃあ俺、臣送って戻ってくるから
  それまで岩ちゃん休んでて。
岩)あ、うん。
 
 
後を追うようにSさんも出て行って、
それと入れ替わりで、◇が戻って来た。
 
 
岩)…っ
 
 
左膝は傷パッドみたいなのが貼られてて…
右膝は包帯巻いてる。
 
 
岩)ちょ、…っ、お前大丈夫なの!?
 
 
あまりに痛々しい姿に
思わずそう言ったけど、
 
◇はそんなのお構いなしに
まっすぐ俺のところに走ってきた。
 
 
……ぎゅっっ!!
 
 
岩)…っ
 
 
両手を広げて、俺を抱きしめて…
 
声を震わせて、泣いてる。
 
 
◇)…ふ…ぇ…っ
岩)…っ
 
 
俺は今度はちゃんと両腕で、
◇を抱きとめた。
 
 
岩)◇…?
◇)…た…か…のり…っ
 
 
震えてる小さな肩をそっと摩る。
 
 
岩)泣かないで…。
◇)…っ
 
 
背中をトントンと叩いて…頭を撫でた。
 
 
岩)俺が…死んじゃうと思ったの…?
◇)……(こくんっ)
岩)…っ
 
 
それでこんな必死になって
飛んできてくれたの…?
 
 
岩)足、大丈夫…?
◇)…こんなの…っ、どうでもいい…っ
 
 
そう言って◇は
またさらに俺にしがみついた。
 
 
岩)どうでも良くないだろ…
◇)…ひ…っく…っ
岩)跡残ったらどうすんの。
◇)そんなのどうでもいいのっ!
岩)…っ
◇)剛典が…っ
  生きてて良かった…っ
 
 
◇が泣きながらそう言うから…
 
なんでか俺まで泣きそうになって…
 
 
岩)そんな簡単に死ぬわけないじゃん…w
 
 
そう言いながら、頬が涙で濡れた。
 
 
岩)死んだら…お前に会えなくなんじゃん…
◇)…そんなの…絶対…やだっ……
岩)俺だってやだよ…っ
 
 
ぎゅって抱きしめながら…
二人で泣いてる。
 
 
岩)…来てくれて…ありがとう…。
◇)……(ふるふるっ)
 
 
ほんとに…ありがとう…。
 
 
岩)………会いたかった…。
◇)…っ
岩)すげぇ会いたかった…っ
 
 
言葉にしたら、また涙がこぼれた。
 
 
◇)あた…しも……
岩)……え…?
◇)…会いた…かった…っ
岩)…っ
◇)剛典に…会いたかったよ…っ
岩)…っ
 
 
そんなん…
涙止まんなくなるから…やめてよ。
 
 
◇)もう…、お花持ってこないで…っ
岩)え…?
◇)剛典…過労で倒れたんでしょ…?
岩)…っ
◇)絶対…あたしのせいだもん…っ
岩)……違う!!
 
 
俺は◇の肩をグッと掴んだ。
 
 
◇)…っ
 
 
潤んだ瞳が俺を見つめて揺れるけど、
俺は言葉を続けた。
 
 
岩)お前のせいとかじゃない。
  頼むからそんな風に言わないで。
◇)だって…っ
  ……毎日…忙しいのに…
  仕事…大変なのに…っ
岩)それとは関係ない。
◇)疲れてるのに…
  うちに来てくれてたんでしょ…?
岩)違うから!
◇)…っ、でも、もうダメ!!
岩)…っ
◇)無理してほしくないのっ!
岩)無理なんかしてないっ!
 
 
そうじゃないんだ。
わかってよ…っ
 
 
岩)お前に…そんな顔させたいんじゃなくて…
◇)…っ
岩)ただ…、
 
 
笑ってほしかった。
 
俺の気持ちを、伝えたかった。
 
 
岩)嬉しいって…言ってくれたじゃん…
◇)…っ
 
 
あのメールが
どれだけ嬉しかったか、わかる?
 
 
◇)でも…、
  剛典がこんな風になるのはやだっ…
 
 
そう言って◇はまた涙をこぼすから、
俺は◇の腕を引いて、抱き寄せた。
 
 
岩)好きなんだよ…っ
◇)…っ
 
 
他にどうしたらいいか、わからない。
 
 
岩)好き…だから…っ
 
 
笑ってほしくて。
 
 
岩)……お前が…好き…、っ
 
 
ずっと口にするのを我慢してた気持ちを
言葉にしたら…
 
また涙がこぼれた。
 
 
岩)好きだよ…っ
 
 
ぎゅっと抱きしめたまま…
もう離したくない。
 
このまま腕の中に、閉じ込めておきたい。
 
 
もう離れたくない。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
苦しいくらいに、ぎゅって抱きしめられて…
 
痛いくらいに、伝わって来る気持ち。
 
 
剛典の真っ直ぐな「好き」が
身体に流れ込んでくる。
 
 
あたしも剛典をぎゅっと抱きしめて、
そのぬくもりを確かめる。
 
 
あたしの大好きな、剛典の匂い。
剛典の大きな身体。
 
 
何度も抱きしめて、
何度も愛しいって思った、剛典の感触。
 
 
夢じゃなくて、今目の前にいる。
 
 
大好き。
 
大好きだよ、剛典。
 
 
◇)剛典の気持ちは…
  ちゃんと伝わってるから…
  お花はもう持ってこないで。
岩)…っ
 
 
そう言って、剛典からそっと離れると
剛典はあたしみたいにその頬を濡らしてて…
 
 
◇)……
 
 
そっと手のひらで、その涙を拭った。
 
 
岩)ほんとに…伝わってる…?
◇)…っ
 
 
剛典の手も、あたしの頬に優しく触れて
涙を拭ってくれた。
 
 
岩)こんなに好きだって…伝わってる…?
◇)……うん。
 
 
いっぱい、伝わってるよ…。
 
 
岩)ほんとに…好きなんだよ…。
◇)…うん…っ
 
 
せっかく拭いたのに、
また剛典の目から涙がこぼれて…
 
 
岩)すげぇ好きなんだよ…っ
 
 
言葉を詰まらせてそういう剛典に、
あたしもまた涙がこぼれて…
 
 
◇)ちゃんと…伝わってるよ…っ
 
 
剛典の顔が、滲んでいく。
 
 
岩)じゃあ…さ、
  ……最後に…するから…
◇)……っ
 
 
最後、って…?
 
 
岩)最後に……受け取って…?
◇)…っ
 
 
あたしを真っ直ぐに見つめた剛典は
サイドテーブルに手を伸ばして…
 
 
◇)えっ……
 
 
目の前に差し出されたのは、
可愛い花束。
 
 
岩)これで、最後の花にするから…
  受け取って…。
◇)…っ
 
 
どうして…花束なの…?
 
 
岩)ほんとは今日、
  リハが終わったら会いに行って…
  直接渡したいって思ってた…。
◇)…っ
岩)これ…さ、
  …お前の…誕生花だよ。
◇)え…?
 
 
誕生花…?
 
 
白と黄色の可愛い小さなお花と
それを彩るような綺麗なカスミソウ。
 
 
岩)しつこくて…ごめん。
◇)……
岩)でも…最後にするから…言わせて…。
◇)…っ
岩)……好きだよ、◇…。
  受け取って…くれる…?
◇)…っ
 
 
……心が、震える。
 
 
◇)……ふぇ…ぇっ……っ
 
 
涙があふれて…
 
あたしは花束ごと、剛典を抱きしめた。
 
 
◇)剛典…っ
岩)……うん。
◇)剛典…っ
岩)うん…。
 
 
好き…。
 
大好き…。
 
 
いっぱい泣かせて…ごめんね…?
 
 
岩)そんな…泣かないでよ…。
◇)…っ
 
 
剛典が優しく頭を撫でてくれて…
 
あたしは身体を起こして、
花束を抱きしめた。
 
 
◇)ありがとう…っ
岩)……
◇)すごく嬉しい…。
  本当にありがとう…っ
 
 
涙が、止まらないよ…。
 
 
岩)そう言ってくれるなら…笑ってよ…。
◇)…っ
岩)泣き顔じゃなくて…
  笑ってる顔が…見たい…。
◇)…だ…って…
  涙、止まんないんだもん…っ
岩)ほらーー、また泣く……
 
 
そう言って
あたしの涙を拭いてくれる剛典だって
泣いてる。
 
 
剛典がくれた花束が…
剛典の気持ちが…
本当に嬉しくて。
 
 
◇)誕生花と誕生石って
  何か繋がってるのかな…?
岩)え…?
◇)なんかこのお花、
  サンストーンに似てるから。
 
 
お花の香りをめいっぱい吸い込んで
そう言うと、
 
ふいに掴まれた手首。
 
 
岩)…っ
◇)どう…したの…?
岩)ブレス…レット…。
◇)……うん。
 
 
剛典はサンストーンを指で撫でて
あたしを見上げた。
 
 
岩)付けて…くれてんの…?
◇)…っ
 
 
だって…
 
これはあたしの大事な…
 
 
◇)宝物だもん……。
 
 
小さくそう答えると、
剛典はまた泣きそうな顔をしてて…
 
 
◇)あたしの大事な宝物だから。
 
 
もう一度そう言えば、
大きな腕の中にぎゅっと、閉じ込められた。
 
 
◇)…っ
 
 
剛典…、また泣いてる…。
 
 
◇)剛典…っ
 
 
あたしもまた泣いてる。
 
 
あたし達…どんだけ泣くの…。
 
 
岩)……好き…。
◇)……うん。
 
 
……あたしも…
 
伝えていい……?
 
 
◇)剛典…、
岩)……
◇)……好き…。
岩)…っ
 
 
いっぱいいっぱい傷つけて…
本当にごめんね。
 
 
◇)剛典が好き…。
岩)…っ
 
 
この気持ちは…本物だから…。
 
 
◇)大好きだよ…っ
 
 
言葉にしたら、胸がぎゅってなって…
 
涙があふれた。
 
 
岩)ほん…と…?
◇)……うん。
 
 
だって今度は…
ちゃんと目を見て言える。
 
 
◇)剛典が好き…。
 
 
目が合う距離まで離れて、
真っ直ぐに見つめながら伝えた。
 
 
◇)剛典が大好きだよ。
 
 
涙のせいで剛典の顔が揺れてるけど、
ちゃんと目を見て伝えたよ。
 
 
岩)俺も…◇が好き…っ
 
 
剛典はまたあたしを抱きしめて…
 
あたしも剛典を抱きしめて…
 
 
もう二度と離れたくない。
 
……そう思った。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
どれくらい抱きしめ合ってたのか
わからない。
 
 
◇の気持ちが嬉しくて…
それを何度も確かめるように、抱きしめて。
 
 
嬉しくて…嬉しくて…
 
愛しくて。
 
 
もう二度と離したくない。
 
もう二度と離れたくない。
 
 
……そう思った。
 
 
 
__コンコン。
 
 
ノックをして覗いてきたのはSさん。
 
 
S)ええと…入っていい?///
岩)……
 
 
もしかして…
気を遣ってタイミング待っててくれてた…?
 
 
岩)ごめん、いいよ。
 
 
俺はそう言ったけど、
◇は俺にしがみついて、離れる気配なし。
 
 
S)ええと…、失礼します…///
 
 
ぎゅぅぅ……
 
 
岩)……///
 
 
ますます抱きついてくる◇が可愛くて、
俺も◇を抱きしめたまま。
 
 
S)ええと…さ、
  起きれそうなら送るけど…
岩)ああ、うん、ありがとう。
S)◇ちゃん…?
◇)……
S)もし良かったら…
  岩ちゃんに付いててあげてくれない?
◇)え…?
 
 
Sさんの言葉に、
ようやく◇が顔を上げた。
 
 
S)ほら、倒れたばっかりで心配だし…
  彼女がそばにいてくれたら
  俺も安心だから。
◇)…っ
S)迷惑かけて申し訳ないんだけど…
  お願いしますっ!
 
 
そう言ってパンと手を合わせるSさん。
 
 
◇にわかんないように
俺に目配せをしてきて…
 
敢えてそう言ってくれてるんだって
すぐにわかった。
 
 
◇)あたし…
  ずっとそばにいる…。
岩)え…っ
S)ほんとー?!
  いや〜良かった!助かるよ!!
  ほんとありがとう!!
岩)…っ
 
 
ずっと…
そばにいて…くれんの…?
 
 
◇)剛典が…元気になるまで…
  そばにいてもいい…?
岩)…っ
 
 
涙目のまま、可愛く俺を見上げてくるから…
また胸がぎゅってなる。
 
 
岩)うん…、そばにいて…。
 
 
そう言って抱きしめれば、
◇もまた、俺にぎゅっとしがみついて。
 
 
S)ええと…
  その続きは家でお願いします///
  じゃあ行こうか。
岩)うん。
 
 
そのまま◇の手を握って
ベッドを降りたけど…
 
◇は俺の家に来るのなんて
嫌だろうなって思って…
 
 
岩)俺んちじゃなくて、
  お前の家、行っていい?
 
 
花束を抱える◇にそう聞けば、
いいよって優しく頷いてくれた。
 
 
 
 
 
ー続ー

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  1. キヨカ より:

    私もチョット前に、このストーリーを見つけて、毎日楽しみに読ませて頂いてます(´。✪ω✪。`)
    保護中のストーリーも読みたいのですが、
    Twitterしてないと読めないですか?

    • マイコ より:

      キヨカさんStory読んでくださってありがとうございますヽ(*^ω^*)ノ
      保護中のストーリーってどれだろ?!。゚(゚^∀^゚)゚。
      TwitterかインスタでDMもらえればパスワードお伝えしますよー(どれのことかわかってないけど…)

  2. ゆきんこ より:

    初めまして。

    しばらく前に見つけ、一気に読んできました!!
    素敵なstoryで、凄くハマってしまいました。

    もし良かったら、保護中のものも読みたいので、パスワード教えていただけたら、嬉しいです。

    Twitterがメインなのですか?フォローさせてもらっても良いですか?

    よろしくお願いいたします。

    • マイコ より:

      はじめましてーヽ(*^ω^*)ノどうぞよろしくお願いします♡
      保護中のStoryなんてあったかな?どれのことだろΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)
      DMもらえたらパスワードお伝えします。
      一気読みしていただきありがとうございます(ฅ¯ω¯ฅ )てへへ

  3. さゆれ より:

    こっちでもやっぱり読んじゃいます。
    これ、いつになったら書籍化するんだろー(笑)ってくらいstory大好きです!
    岩ちゃんの暗黒期もそろそろ終わりですよね??
    そろそろ隆二と♧ちゃんのあのもどかしいstoryも気になります(^_^)

    • マイコ より:

      なんと嬉しい(灬ºωº灬)ありがとうございます♡
      隆二ももうすぐ出てきまっせーヾ(≧∇≦)ノ”

  4. さゆがん より:

    ついにきたぁーーー
    でも勝手に♢ちゃん家で
    ヨリ戻すと思ってたから
    まさかの病室でした笑
    あーでもよかった
    そして、とっさな状況でも
    自分家に連れてかない配慮できる
    タカノリ!!
    現実がそうじゃないのが辛いです(笑)
    あとは優助くんか。。
    オフのタカノリおいて話に行くのかなー

    • マイコ より:

      そうなのです。゚(゚´ω`゚)゚。ちゃんと配慮した剛典〜〜〜!!
      もう引っ越しちゃえよー ←

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