[180]見つからない正解(岩&◇Side)

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岩)うう……、、
 
 
胃が痛い。
 
量は大して飲んでないのに…
キツイ酒を飲んだからかな。
 
 
臣さんに送ってもらって
帰ってきた自分の部屋。
 
 
倒れるようにベッドにダイブして…
もう何も考えたくなくて。
 
空っぽの心で、ただ天井を見上げた。
 
 
岩)はぁ……。
 
 
考えないようにしても…
目に涙が浮かんでくるのは何でだろう。
 
その事実を認めたくなくて
手の甲を目頭に乗せると、
ポケットの中の携帯が音を鳴らした。
 
 
ピロリロリロ♪ピロリロリロ♪
 
 
岩)!!!
 
 
慌てて起き上がれば、
画面には知らない番号。
 
 
岩)……っ
 
 
一気に気が抜けた。
 
こんな時まで、着信の相手が◇かもって
期待する自分は、どこまで馬鹿なんだろう。
 
 
岩)はい、もしもし…。
 
 
画面を通話にすれば、
聞こえてきたのは女の声。
 
 
女『もしもし?♡』
岩『……』
女『岩ちゃん〜?♡』
岩『……』
 
 
誰だよ。
 
 
女『ね、今岩ちゃんの家の近くで
  飲んでたんだけどぉ〜』
岩『……』
女『今から行っちゃ…ダメ?♡』
岩『……』
女『久々に会いたいなぁ♡』
岩『……』
 
 
遊び相手の連絡先は全部消したから
もう誰だかわからない。
 
でも、
酔っ払った甘えた口調で
その下心はすぐにわかる。
 
 
女『ね、会いに行ってもいーい?♡』
岩『……』
 
 
俺がYESと言えば
この女はすぐうちに来て
適当にヤッて終わり。
 
俺も酒入ってるし
もうどうにでもなれってくらいボロボロだし
何も考えずにこの女で発散すればいいのかな。
 
 
そしたら…
また前みたいな生活に戻って…
 
ヤリたい時に適当な女とヤッて。
好きに遊んで。
 
 
岩)……
 
 
そんな生活から…何が生まれるんだろう。
 
 
満たされてるようで…
それはただの見せかけで。
 
虚しさしか残らないこと、俺はもう知ってる。
 
 
女『ねぇ、岩ちゃんってば〜♡』
岩『……』
 
 
甘ったるい声を出す女に
俺は何も返事をせず、電話を切った。
 
 
岩)はぁ…。
 
 
携帯を床に投げ捨てて。
 
 
見上げた天井は、涙で歪む。
 
 
岩)…っ
 
 
……こんなんで、寝れるかよ。
 
 
俺は胃の痛さも無視して
家にある酒を一人で開けた。
 
 
無理やり喉に流し込んで、
思考を鈍らせて…
 
そのまま意識を失うように眠れるまで…
何杯も。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
涙でぐしゃぐしゃになって
ボロボロのまま帰ってきたら
 
またポストに入ってたお花。
今日は、赤いカーネーション。
 
 
『FNS見てくれた?
 俺は今日からハイローの撮影ラッシュです。
 暑くなってきたから
 ◇も体調壊さないようにな。』
 
 
手紙にはそう書いてあった。
 
 
◇)…っ
 
 
いつ…持ってきてくれてたのかな…。
 
また涙で、前が見えなくなる。
 
 
「もう…っ、お花…持って…こないで…」
 
 
あたしがそう言ったら…
 
 
「…迷惑…だった…?」
 
 
剛典は泣きそうな顔をしてた。
 
 
◇)ふぇ…っっ
 
 
これが、最後のお花。
最後の手紙。
 
 
剛典とは…もう終わったの。
さよならしたの。
 
 
なのに…
 
さっきの剛典の顔が…声が…
掴まれた感触が…
 
何もかも、消えない。
 
 
◇)うううっ…、ふぇっ…え…っ
 
 
部屋に戻って、ベッドに突っ伏して…
 
ひたすら泣き続けて…
 
いつの間にか、泣き疲れて眠ってて。
 
 
朝起きたら、
あたしはまたひどい顔になってた。
 
 
◇)……はぁ…。
 
 
メイクじゃ隠しようがなくて
仕方なくまたサングラスをかけて
会社に向かった。
 
 
男)……お嬢…、っ
多)◇ちゃん……、
 
 
周りからはやっぱり二度見されたけど、
サングラス出社は別に初めてじゃないから
みんなもう何も言わない。
 
あたしはただ黙々と
与えられた仕事をこなすだけ。
 
 
しばらくするとお昼の音楽が流れて…
向かいで多田さんが
あたしに声をかけようか迷ってるのが、
見て取れた。
 
その前に逃亡しようと企んだ
あたしの前に現れたのは…
 
 
J)お疲れさまーー
 
 
爽やかな笑顔のJさんだった。
 
 
J)よし、お昼行こっか。
 
 
まるで最初から約束してたみたいに
Jさんはあたしの頭をポンと叩いて
あたしを連れ出した。
 
 
◇)あの…っ
 
 
どうしたらいいのかわからなくて
そのままついていくと…
 
たどり着いたのは
またもや隠れ家っぽいお店。
 
 
J)ここのランチも美味しいから。
◇)……
J)さ、何食べるー?
◇)……
 
 
今日は…本気で食欲ない。
 
 
J)食べないとダメだよ。
◇)……
 
 
そう言われて仕方なく、
Jさんと同じものを頼んだ。
 
 
J)それから、これ。
◇)……あっ…
 
 
目の前に出されたのは1万円札。
 
 
J)お返ししますw
◇)……
 
 
昨夜…パニックになって…
そのまま置いてきたお金。
 
 
◇)…昨日は…すみませんでした。
J)……
 
 
ちゃんと挨拶もせずに
お店を飛び出して…
 
きっとJさん、びっくりしたよね。
 
 
◇)えっと…お金…、いくらでしたか?
J)要らないよ…w
◇)でも…、
J)女の子からは貰いません。
◇)……
 
 
そう言われて仕方なく、
返された1万円を財布にしまった。
 
 
◇)ごめんなさい…。
  …ありがとう…ございます。
J)……サングラス…、外したら?
◇)…っ
J)俺しかいないんだしw
◇)……
 
 
Jさんにこそ…見られたくないんだけど…
 
お店の中だし。
あたしは仕方なくサングラスを外した。
 
 
J)まーた……泣いたねぇ……。
 
 
Jさんはあたしの顔を見ると
困ったようにそう言って、
 
優しく頭を撫でてくれた。
 
 
◇)…優しく…しないでください…
 
 
その言葉と一緒に、またこぼれた涙。
 
昨日あんなに泣いたのに、
まだ涙…残ってたんだ。
 
 
J)ちゃんと…前に進めそう…?
◇)え…?
J)後悔…、してない?
◇)……
 
 
優しくそう聞くJさんに、
あたしは何も答えられなくて…。
 
前に進むって…なんだろう…。
 
 
◇)自分の…気持ちも…
  何が…正解なのかも…
  ぐちゃぐちゃで…
 
 
ポツリポツリ、呟くと…
 
 
J)恋愛に正解なんてないよ。
 
 
そう言われた。
 
 
J)人の感情に何が正解か、
  何が間違いか、なんてないから…
◇)……
J)正しい答えを探そうとしても
  見つからないと思うよ…。
◇)……
 
 
じゃあ…あたしは…
どうしたらいいの…?
 
 
J)一番好きな人を選んだって
  幸せになれないこともあるし…
  違う人を選んだって
  最終的には幸せになれることもあるし…
◇)……
J)一緒に幸せになりたいって思えて…
  そんな未来を思い描ける人と
  一緒にいられたら、一番だよね。
 
 
未来を…思い描ける人…?
 
 
◇)……
 
 
あたしは…
剛典のことを考えると…苦しくて…
 
距離を置いてる間も
戻った後のことをイメージ出来なかった。
 
 
でも…
優助といると、心が安らいで…
 
もし付き合ったら幸せになれるんだろうなって
そんな想像がちゃんと出来たの。
 
 
だから…
優助を選んだ。
 
だから…
剛典とは別れるって決めた。
 
 
あたし…
間違ってないんだよね…?
 
正解も間違いもないって
Jさんは言うけど…
 
どうして自分で決めたことなのに
こんなに苦しいのかな…。
 
 
J)泣かないの…、よしよし…
◇)…っ
 
 
やっぱり涙が止まらなくて…
あたしはまたJさんのハンカチを借りた。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
今日のハイローは
ITOKANでの撮影がほとんどで。
 
二日酔いで気持ち悪いし胃が痛いから
戦闘シーンがなくて良かったなんて
安心してる俺は、プロ失格。
 
……ダメだな、こんなんじゃ。
 
 
監)岩ちゃんいいねーー
  コブラの雰囲気出てるよ〜〜
岩)…ありがとうございます…w
 
 
ただ具合が悪いだけですとは言えずに
愛想笑いで返した。
 
 
寛)それ浮気じゃないんすか?!
健)ちょ、声デカイわアホ!//
伸)なんすかなんすかー?
寛)付き合ってる相手いるのに
  他の人とキスするって、
  普通に浮気ですよね?
町)……だねぇ。
 
 
場面転換の準備中、
ソファーに座りながら雑談してるみんな。
 
 
健)でもそれで彼女とは別れて
  チューした方と付き合うんやったら
  浮気にならんやん?
町)それは結果論ですね…w
寛)浮気は浮気ですよー
岩)……
 
 
なんか…
今の俺はあまり積極的に入りたくない話題。
 
 
伸)俺…逆だったら凹むな〜〜
健)え?
伸)自分の彼女が他の男とキスしたり
  そういうことしちゃったら…
町)いや、それは誰でも凹むでしょw
寛)うっかりな浮気なら許します?
伸)いや…無理…。
町)心変わりだったら諦める?
伸)それはもうどうしようもなくね?
寛)そうっすかー?
伸)え?
寛)彼女に好きな男出来たって言われても
  ほんとに好きなら
  また片思いから始めれば
  良くないっすか?
伸)いやいや!心折れるだろ!w
岩)……
 
 
うん…。折れるよ。
 
 
寛)だってもし付き合う前だったら、
  本当に好きになったら
  彼氏いようがなんだろうが
  奪いに行きません?
健)うん、確かに。
寛)片思いでもめちゃくちゃ頑張るじゃ
  ないですか。
健)うん。
寛)それが「彼氏」って立場になった途端、
  自分に気持ちなくなったら
  はいさようなら、諦めますーって…
  なんか情けなくないっすか?w
伸)えーーーー
町)それも一理あるけど…
  一度は付き合ってたのに
  心変わりされたっていう事実に
  心折れる方が大半かと…w
寛)俺なら絶対また振り向かせるけどなー
健)お前意外と熱い男やなw
岩)……
 
 
心変わりされたのに…
また振り向かせんの…?
 
そんなの…
 
 
寛)まぁそう思えるほどの女も
  あんまりいなそうですけど…w
伸)うん、俺なら諦める。
健)諦められんなら
  その程度の気持ちってことやしな、
  こっちも。
町)そうですねーー
岩)……
 
 
その程度の…気持ち…?
 
 
俺は…
 
………俺…は…?
 
 
岩)…っ
 
 
「ちゃんと…別れたい…。…ごめん…ね…?」
 
 
そう言われても…
別れたくないとしか、返せなくて…
 
 
「優助が…好きなの…っ
 
 優助とデートもしたし…
 優助の家にも泊まったの!!」
 
 
そう言われても…
最後には好きだとしか、言えなくて…
 
 
岩)……
 
 
どんなにみっともなくても…
認めたくない。
 
◇の気持ちが変わったなんて、
信じたくない。
 
 
もしそれが真実なんだとしても…
だからって、はいそうですかって
諦められる程度の気持ちじゃない。
 
 
岩)……
 
 
……そっか。
俺…、好きなんだ。
 
こんなんになってまで…
それでも好きなんだ。
 
 
……なんか…すごいな。
 
 
あいつが他の男とどうなったとか…
そんなん考えただけで苦しいし
気が狂いそうになるけど…
 
それでも、好きな気持ちは消えなくて。
 
 
だったらもう、どうしようもないじゃん。
 
 
岩)…っ
 
 
あいつは…ずっと泣いてて…
俺の目を全然見なかった。
 
 
「ごめんね…剛典…、…っ」
 
 
最後はそう言って、いなくなった。
 
 
ごめんな、◇。
 
 
俺…往生際悪くて…しつこいから。
 
お前のこと、
そんな簡単に諦められるわけ…ないから。
 
 
だから…
 
お前がちゃんと俺の目を見て
トドメ刺してくれないなら…
 
俺のことなんて
もうなんとも思ってないって、
大っ嫌いだって…
 
それくらい言ってくれないなら…
 
 
俺、忘れらんないから。
 
 
こんなに…好きで…
こんなに…失いたくないって思って…
 
……こんな感情、初めてで。
 
 
岩)……
 
 
「あたし…こんなの初めて…///」
 
 
何度もそう言うお前が可愛くて。
嬉しくて、愛しくて。
 
 
「何かと比べるとかじゃなくて
 俺たちだけの
 “こんなの初めて”、作ろ?」
 
 
そんなことを言ったこともあった。
 
 
岩)……
 
 
幸せを抱きしめるように、
何度も何度も、◇を抱きしめた。
 
 
これから二人で
積み重ねていく「初めて」は…
 
幸せなものばかりだって
そう思ってたのに。
 
 
岩)…っ
 
 
こんな苦しい「初めて」もあるなんて
……俺、知らなかったよ。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
『◇ちゃん、今日忙しい?』
 
 
夕方、♡ちゃんから届いたLINE。
 
それを見て、
そういえば昨日、臣さんもいたなって
思い出して。
 
臣さんから何か聞いたのかな、って…。
 
 
◇)……
 
 
♡ちゃんには全部終わったら報告するの。
そう決めたんだもん。
 
 
『今日は〆切の仕事があるから
 残業になりそうだよ。』
 
 
そう返事を返して、仕事に没頭した。
 
 
送った内容は、嘘じゃない。
今日は幸い、ほんとに仕事が盛り沢山で。
 
ひたすらPCと向かい合って
キーボードを叩いてると
時間はあっという間に21時を過ぎた。
 
 
◇)ふぅ…。
 
 
人も少なくなったし
サングラスを外して一息つくと。
 
 
多)◇ちゃん…。
 
 
多田さんに声をかけられた。
 
 
多)さっき、姫ちゃんが覗いてたわよ。
◇)え?!!
多)フロアのドアから。
◇)…っ
 
 
この階まで来てたの?
 
 
多)◇ちゃんに
  話しかけたそうにしてたけど…
  ◇ちゃん、すごく集中してたから
  私も声かけなかったの。
◇)……♡ちゃんは…
多)しばらくして戻っていったわ。
◇)…そう…ですか…。
 
 
……ごめんね、♡ちゃん。
 
 
多)ねぇ◇ちゃん…。
◇)…っ
 
 
多田さんの声色が少し変わって、
心配そうにあたしを見つめるその目に
嫌な予感がして。
 
 
◇)あたしっ、もう帰ります!
多)…っ
 
 
そう言って、
急いでPCをシャットダウンした。
 
 
「何があったの?」なんて聞かれたら
どう返事していいのかわからない。
 
だから…
逃げるようにオフィスを出てきた。
 
 
多田さん…ごめんなさい。
 
♡ちゃんもごめんね。
 
 
あたし…
 
あたし…っ
 
 
もう前に進むから。
 
 
◇)…っ
 
 
なんでか涙がこぼれそうになるのは
もう無視する。
 
もういいの。
 
決めたんだもん。
 
自分で決めたんだもん。
 
 
家に帰ったら
あの白いダンボールを捨てるの。
 
 
全部しまったくせに
いつまでもあそこに置いてるのが
いけないんだ。
 
 
ちゃんと捨てて、全部捨てて…
 
 
そしたら、前に進めるはず。
 
 
こんな未練がましい自分は嫌だ。
 
 
◇)…っ
 
 
電車を降りて、家までの帰り道は
必死に走った。
 
 
息を切らしながら…必死に走って…
 
辿り着いたマンションのエントランス。
 
 
◇)……
 
 
いつもは…
帰ってきたらポストを開けて
剛典のお花と手紙を手に取って
エレベータを上がってた。
 
 
でもそれももう終わり。
 
昨日で終わったの。
 
 
あんな別れ方したんだから…
 
もう…
 
 
入ってるわけ…
 
 
 
◇)……っ
 
 
 
………なん…で…?
 
 
 
ポストを開けて、目に飛び込んできたのは
鮮やかな真紅の色。
 
 
◇)…っ
 
 
震える手で、手紙を探すけど…
入っていたのは薔薇の花一輪だけで…
手紙はどこにもない。
 
 
◇)……
 
 
…どう…して…
 
どうしてまた…持ってきたの…?
 
 
 
だって…
 
だって…
 
 
昨夜、別れたのに…。
 
あたし…あんなこと言ったのに…。
 
 
どうして……
 
 
 
薔薇一輪をそっと手に取って
部屋に帰れば
 
リビングの隅に置いてある、
白いダンボール。
 
剛典との思い出を
全部閉じ込めた、ダンボール。
 
 
◇)…っ
 
 
そうだよ。
 
これを、捨てるって決めたんだから。
 
 
いつまでもこんな風に置いてないで、
もう箱ごと捨てるの。
全部捨てるの。
 
そう決めて、帰ってきたんだから。
 
 
なのに……
 
 
◇)…っ、…ひ…っく…っ
 
 
決めたのに…
 
…なんで……捨てれない…の…っ
 
 
◇)ふぇぇ…っっ
 
 
なんでまた…
お花持ってきたの…っ
 
 
◇)うわぁぁ…んっ…
 
 
…もう…
 
捨てなきゃ…いけないのに…っ
 
 
箱の中身を見る度に…
その時の思い出が蘇って…
 
ううん、違う。
 
 
見なくても…
全部覚えてる。
 
鮮明に、思い出せる。
 
 
だって…だって…
 
剛典との時間は…
 
全部、嬉しくて…楽しくて…
幸せだったから…。
 
 
◇)ふぇ…っ、……っく…
 
 
言ってくれた言葉も…
見せてくれた笑顔も…
 
注がれた愛情も…全部……っ
 
 
◇)ふぇぇぇん……っ
 
 
箱を抱えたまま、動けなくなって…
 
ただただ、涙があふれて…
 
 
苦しくて、うずくまってると
静かな部屋に鳴り響いた着信音。
 
 
◇)…っ
 
 
画面を見たら、優助からだった。
 
 
……出れるわけない。
 
こんなにぐちゃぐちゃな気持ちで…
優助と会話なんてできないよ…っ
 
 
鳴り続ける携帯をソファーに投げると、
 
 
『◇…?!』
 
 
小さく聞こえてきた声。
 
 
『◇!!どうした!??』
 
 
◇)…っ
 
 
あれ…どうして…?
 
 
画面を見てみると、
投げた拍子にスライドしちゃったのか
通話状態になってて…
 
 
優『◇!泣いてんの?!どうした!?』
 
 
必死にあたしに呼びかける
優助の声が聞こえてきた。
 
 
優『もしもし!?◇っ!!』
◇『……はい…。』
 
 
無視できなくて返事したけど、
あたしはひどい声。
 
 
掠れて…震えてて…。
 
 
優『なんで…泣いてんの…』
◇『…っ』
 
 
それ以上あたしは返事出来なくて…
 
 
しばらくすると、
部屋のインターホンが鳴った。
 
 
 
 
 
ー続ー

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  1. のんちゃん より:

    ♢ちゃん本当に優助くんに行っちゃうのかなぁ〜?岩ちゃんと仲直りして欲しい。だって岩ちゃんがこんなにも一途に想ってるなんて凄い事だよ!(◎_◎;)岩ちゃんごめん・・・
    マイコさんも、一千一秒好きなんですね(^_^)私もあの曲大好きです。切ないですよね〜
    あの曲。早く臣くんに会いたい。♢ちゃん、まだ岩ちゃんが好きって気持ちを気付いて!優助くんじゃないから・・・私、赤西仁君大好きで、それから臣くんも大好きになったんです。何だか雰囲気似てません?あの2人(^_^)

  2. 三代目妄想love より:

    ダメダメ~ーーーーーー!
    優助こないでぇーー!
    邪魔しないでーーー!ここからでもまだ間に合うから仲直りしてよー~!

  3. ちえ より:

    ワンナイの誘いに乗らないなんて、岩ちゃん生まれ変わったなぁ…(´д⊂)✨
    私、伸くん好きなんで、登場させてくれて嬉しかったです(*´ω`*)健ちゃんの株は本当に大暴落ですねー(笑)

    • マイコ より:

      え、やっぱり健ちゃん大暴落!?。゚(゚^∀^゚)゚。ww
      これからハイローの撮影増えるから劇団も登場増えるかも\(°∀° )/
      でも彼らがお互いどう呼び合っているのかわからなくて困ってる作者ですw

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