ついにやってきた、日曜日。
瞬くんが彼女と施設にやってくる日。
ありえないことに、私は寝坊した。
少し緊張してて
あまり眠れなかったのもあって
起きたのは10時過ぎ。
慌てて用意をして
自転車を必死に漕いで、施設に向かった。
♧)はぁっ、はぁっ、はぁっ
自転車を庭先に放り投げて
扉を開けると
玄関にまで聞こえてきた、彼の歌声。
♧)…っ
もう、始まってる。
急いで食堂へ向かうと
ちょうど曲の終わりだったのか
みんなの拍手が鳴り響いていて…
小学生の女の子が私に気付いて
抱きついてきた。
子)♧姉ちゃんっ、遅いよぉ〜
♧)ごめんね、寝坊しちゃって…っ
子)今日ね、瞬兄ちゃんが
お姫様みたいな人、連れてきたよぉー
♧)…っ
その言葉に、心臓がドキッと音を立てる。
子)すっごく可愛いの!
♧)…っ
ゆっくりと顔を上げると…
瞬)あ、♧さん!!
♧)…っ
彼が笑顔で、私を見つけて…
子)あ!♧姉ちゃんだー!
子)遅かったじゃん!どうしたのー!
子)早く!こっちこっち!
♧)…っ
子供たちに手を引かれて
前の方に進むと…
瞬くんの隣でニッコリ微笑むのは
本当にお姫様みたいに、可愛い女の子。
♧)…っ
こんな可愛い子、見たことない。
私の人生で出会った中で、
一番可愛い女の子かもしれない。
本当にお姫様みたいで
私は息をするのも忘れてた。
瞬)♧さんやっと来てくれたから
あれ歌おうかな。
♧)…っ
女)じゃあ私はこっちで見てようっと♡
瞬)うん、休んでてw
女)はーい♡
♧)……
お姫様が…
私の隣に移動してきて…
瞬)じゃあ、♧さん
ちゃんと聴いててね、へへっ///
♧)…っ
私、なの…?
このお姫様に歌うんだよね…?
瞬くんはギターを構えて
メロディーを奏でると
私を見て、ニコッと笑った。
瞬)『君となら』って曲です。
女)え、三代目??
瞬)うん。
女)えーー!やったーー!
♧)…っ
瞬くんの彼女は
嬉しそうに笑って…
瞬くんはゆっくり目を閉じた。
♧)……
彼女に歌うんだとしても
私がリクエストした曲を歌ってくれるんだ。
ちゃんと聴きたい。
そう思って、私は目の前にいる瞬くんを
真っ直ぐに見つめた。
聴いたことのないその曲は
なんだかふわふわと優しいメロディーで…
瞬)〜♪Baby with U 何気ない
Baby with U 今日の日が
このまま続きますように♪〜
雲の上でゆらゆら揺れてるような
心地良さ。
瞬)〜♪I will show U 大切な
Let me show U 君に今 誓うよ
たとえ何があっても
I’ll always be with U♪〜
歌詞は、大切な人を思うラブソング。
瞬)〜♪時は流れるけど
「永遠」という言葉も
信じられる 君となら♪〜
瞬くんの口からこぼれる愛の歌詞は
そんな風に愛される彼女が
羨ましくなるような
そんなあたたかさを持っていて…
曲が終わると、また拍手が
食堂に鳴り響いた。
瞬くんは彼女じゃなく、私を見て
少しはにかみながら…
瞬)なんか…照れますね///
そう言って、恥ずかしそうに笑った。
男)よーし、じゃあそろそろ
お昼にしようか!
女)瞬くんと♡ちゃんも食べて行きなさい♪
瞬)え、いいんすか?やったー!
♧)……
♡ちゃんっていうんだ…
瞬くんの彼女。
♡)私も食べていいのかな…ドキドキ…
♧)…っ
私の顔を可愛く覗いてきて…
♧)はい、ぜひ良かったら。
私がそう言うと
♡)嬉しい♡わーい♡
ありがとうございます♡
♧)////
すっごく可愛い笑顔で喜んでくれた。
この子が…瞬くんの好きな人。
歳は…瞬くんと同じくらいかな?
ううん、もっと年下かも。
瞬)♧さん!こっちこっちー!
瞬くんが嬉しそうに手招きしてくれて
私はなぜか瞬くんとその彼女と
3人でテーブルに座った。
なんだろう、これ。
♧)……
でも…
少し前の私なら
パニックで泣いてたかもしれないけど
そんなに心が傷ついてないのは
どうしてかな。
子供達がみんな
食事のトレイをテーブルに置くと
おじさんの掛け声でいただきますをした。
♡)わーい♡いただきまーす♡
♧)……
♡)お昼は瞬に何かおごらせようと
思ってたんだけどなw
瞬)なんでだよ!w
♡)だってこの間は私が出したでしょー!
次は瞬の番だもーん!
瞬)ああ、はいはいw
じゃあ今度マックな。
♡)マックなんかやだー!
瞬)そんなこと言ったら
山下さんに怒られるぞ!
♡)…はっ、そうか…ごめんなさい。
瞬)ははははw
♧)……
なんだか…
すごく仲良しなんだな。
そうだよね。
結婚するんだもんね。
瞬)ね、♧さん、さっきの歌、知ってた?
♧)あ、ううん、初めて聞いたけど…
すごく素敵な曲だね…///
瞬)でしょーーw
♡)なんで瞬がドヤるの。
瞬)だってさー、
俺、♧さんからリクエストもらって
絶対三代目の中から
選ぼうって思ったんだもん♪
♧)三代目…
さっきも言ってた。
確か…
♧)ジョギングマンの人たちだよね?
瞬♡)ぶっっ
私のその言葉に、大笑いする二人。
瞬)ジョギングマンて!!www
♡)あはははっっww
瞬)それこそ山下さんに怒られるよ!
♡)ほんとだ!ww
♧)……///
あれ?違ったっけ…?
瞬)ランニングマンね!
♧)…あっ、そうだった!///
♡)はーー///
♧さん面白い…ww
瞬)♧さんは彼氏いるんですか?
♧)?!!!!
え!!!!!!
今の流れでいきなりどうしてそうなるの!!
♧)い、い、いないです///
瞬)あ、そーなんだ。
♧)ど、ど、どうして…
瞬)いや、あんなリクエストしてくれたから
恋でもしてるのかなーって。
♧)////
あなたに、恋してました。
♧)……
あれ?
私、今…
過去形だった?
♡)好きな人はいるんですか?♡
♧)……///
隣の彼女が
また可愛い笑顔で目を輝かせて
私の顔を覗いてきた。
♧)えっと…
♡)あ、いるんだーー♡
♧)////
すみません…
あなたの彼氏のことが好きでした。
♧)……
あれ?
また今…過去形だった?
瞬)♧さんさ、父ちゃんのこと
覚えてるんだよ。
♡)えっ!!!
♧)……
瞬くんの言葉に
彼女の表情が一変した。
♡)うそ…っ
瞬)ほんと。俺もびっくりしたんだけど。
♡)覚えてるんですか?
♧)ああ、はい。
♡)…っ
♧)……
彼女のその表情が
その話を聞きたそうだったから
私は記憶の中のレイジさんのことを
いくつか話した。
瞬)それは俺も初めて聞くかも…
なんか嬉しい♡
♧)////
瞬くんはそう言って無邪気に笑ってくれて…
♡)…ふぇ…っ
隣を見ると
お姫様が、泣き出してた。
♧)えええっ!!!
慌てた私はパニックになりながら、
ハンカチを差し出した。
♡)ありがとうございます……
ふぇぇっ…
♧)…っ
なんで…この子が…
瞬)姉ちゃん、ほんと泣き虫になったねw
♧)…っ
姉ちゃん?!!!
今、姉ちゃんって言った!!???
瞬)あ、いい意味でね?
瞬くんが優しく笑うと
♡)だって……///
彼女は私のハンカチで
その綺麗な涙を拭った。
♡)♧さん…ありがとうございます…
♧)あ、ううん。
えっと…、♡…ちゃん?
は…、お姉ちゃんなの?
♡)え?
瞬)ああ、俺の姉ですよ?
あれ?今更?
♧)!!!
びっくり!!!!
今更って…初耳だし!!!!
瞬)あ、そっか。
最初に自己紹介したんですけど
♧さん、遅れてきたからw
♧)はっ!!
そうか!
私、自業自得?!!
じゃあ…
このお姫様は…
瞬くんの彼女じゃないんだ…
♧)……
どうやったらこんな赤ちゃんみたいな
お肌になるんだろう…
長いまつ毛に、ぷるぷるの唇。
彼女のどのパーツも
本当にお姫様みたいで…
あまりにマジマジと見すぎたのか
そんな私の視線に気付いた彼女が
こちらを向いた。
♧)…っ
ああ、そうか。
ほんとだ。
どうして気付かなかったんだろう。
こんなに…
♧)似てますね、お父さんに。
♡)…っ
♧)ふふっ、そっくり…♡
♡)……ふぇぇっっ
♧)えっ!!!
私の言葉に、彼女はまた泣き出して…
瞬)あーー、…これはきっと
嬉しくて泣いてるんで、
気にしないで、♧さん。
♧)……
瞬くんが困ったように笑って
優しくそう言ってくれた。
♡)泣いてごめんなさい…
♧)あ、ううん、大丈夫?
♡)はい……
♧)……
可愛いなぁ…
なんか…
抱きしめたくなるような
守ってあげたくなるような
そんな女の子。
瞬)姉ちゃん、ほらw
早く食え。
♡)むぅっ、食べるもんっ
♧)ふふ…っw
なんか…
好きだな、この二人。
♧)瞬くんの彼女だと思った。
♡瞬)ええええ!!!
♧)ふふっw
瞬)ありえないしw
♧)だってーー
瞬くん、すっごく優しい目で見てたし
なんか仲良しだったから。
瞬)あーー、まぁ…
たまにシスコンって言われるけど///
♡)えー!そうなの?
瞬)でも別に、違うし!//
俺、ちゃんと彼女いますからね!
♧)うん、知ってるw
瞬)ちゃんと可愛い彼女!
♡)ふーーんw
瞬)何ニヤニヤしてんだよ。
♡)だって私もまだ会ったことないし。
瞬)あ、そーだ!
今度連れてってもいい?
♡)ん?
瞬)美花さ、レイコより先に
姉ちゃんに会いたいんだって。
♡)あ、ミカちゃんっていうんだ。
なんで私なんだろ…
瞬)レイコに会うのは緊張するらしいw
♡)あはははw
じゃあ今度連れておいでよ〜
瞬)うんっ♪
♧)……
なんか、初めて見る瞬くん。
「弟」の顔をしてる彼は
こんな感じなんだ。
なんだか見れて良かったかも。
それに…
「彼女」の話だって
割と平気で、驚いてる。
♧)さっきの歌で…
すごく伝わったけど…
瞬)え…?
♧)彼女のこと、本当に好きなんだね…
瞬)……///
私の言葉に
瞬くんは恥ずかしそうに視線を逸らして
瞬)うん、好き、///
♧)……///
そう答えてくれた。
そっか、私…
いっつも勝手に自分で想像してたから
苦しくなってたのかな。
こうして直接、彼の口から聞いたら
なんだかすごくあったかくて
微笑ましい。
♧)結婚するんだよね?
瞬)はい、そのうち、いつか//
♧)幸せになってね…
瞬)ありがとうございます///
心から、そう言えた。
瞬くんに、幸せになって欲しい。
♡)♧さんは好きな人とどうなんですか?♡
♧)えっ…
♡)恋バナしたーい♡
♧)……///
瞬)おい、姉ちゃん。
初対面なんだからやめなさい。
♡)えーー
だってなんか♧さんって
ほんわか癒し系なんだもん♡
瞬)それが何の関係があんのw
♡)だから、初めて会った気がしない♡
瞬)それ、姉ちゃんの片思いだからw
♡)えーーー!!
♧)ふふっw
人懐っこくて、可愛い女の子。
こーゆーところ、瞬くんと似てる。
男)瞬さん!ギターのコード教えて下さい!
瞬)お、約束してたもんな!よし!
高校生の男の子が
瞬くんを連れていって…
女)ねぇねぇ♡ちゃん、
良かったらおばさん、
もう一回、歌聴きたいなー♡
♡)え!ほんとですか?
もちろんですっ♡
彼女は笑顔で応えた。
♧)♡ちゃんも…さっき歌ったの?
♡)はいっ♡
♧)……
なんで私、寝坊したんだろう。
女)瞬くんと一緒に歌ってくれてね、
ハモりがキレイだったんだよー♡
♧)……
なんで私、寝坊したんだろう。
女)♡ちゃん、ピアノ弾けるんでしょ?
上でもいい?
♡)あ、ピアノあるんですか?
ぜひ♡
♧)私も行きたい!!
女)♧ちゃんも一緒に行こう♡
そのまま何人かの職員さんと一緒に
2階の多目的室へ。
♧)…っ
そこに置いてあるピアノを見て、
ふと思った。
これは、レイジさんが
私たちに買ってくれたピアノ。
それを今、♡ちゃんが弾くんだ。
なんか…
私、泣きそう。
♡)何がいいですか?♡
女)なんでも歌えるのかい?w
♡)実は今、いろいろ練習中で…
昭和の歌をリクエストされることが
すごく多いんで
そのへんを練習してます///
女)へぇ!そうなのーー
男)じゃあ古い歌の方がいいのかなー
女)おばさん、ドリカムが好きなんだけど…
♡)ドリカムーー!♡
女)七夕も近いし、
『7月7日、晴れ』なんて
歌えるかい?
♡)大好きです♡
♧)……
それなら私も知ってる。
私も好き。
♡)じゃあ歌いますね♡
女)やったーー♡
♧)……
♡ちゃんはiPadで歌詞を出すと
ピアノの前に置いた。
♧)♡ちゃん…
♡)はいっ!
♧)……あの、ね。
♡)……??
♧)これ、レイジさんが買ってくれた
ピアノなの。
♡)え…っ
♧)……
♡)……
♧)子供達の周りに、
いつも音楽がありますようにって…
そう言ってこれを寄付してくれたの。
♡)…っ
レイジさんの思いを伝えたくて
私がそう言うと
♡ちゃんは目を潤ませながら
にっこり笑った。
♡)♧さん、ありがとう…♡♡
♧)……///
レイジさんの想いと、♡ちゃんの笑顔を
繋げることが出来た気がして…
私の胸はじんわり、あたたかくなった。
♡ちゃんは、簡単にピアノを鳴らすと
深呼吸をして…
キレイな指先を、鍵盤に這わせた。
♧)…っ
♡ちゃんが紡ぐ音色は
すごく優しくて、澄んでいてキレイ。
ピアノの音もそうだし、
♡ちゃんの歌声もすごく透明感があって
聴いていて、癒される。
♡)〜♪あいたくて あいたくて 星に願った
天が大きく一周しても ずっと
あえなくても あえなくても 想い続けた
雲が 星を隠した夜にも ずっと♪〜
切ない歌。
どうしてだろう。
♡ちゃんの歌を聴きながら
頭に浮かぶのは…
♡)〜♪思い出して 思い出して
ただそれだけで
明日も あなたを想う 勇気になる♪〜
♧)……
頭に浮かぶのは…
ずっと好きだった、瞬くんじゃなくて…
♡)〜♪あいたくて あいたくて あいたくて…♪〜
女)いや〜〜!!
ありがとう!!おばさん感動した!♡♡
♡)えへへ…ありがとうございます///
男)ほんといい声してるねぇ、♡ちゃん!
♡)嬉しい♡♡
♧)……
私も大好きだな、♡ちゃんの声。
男)おーい!
下でみんなで短冊書いてるんだよ!
おいでーー!!
女)あら、行きましょ♪
下から呼ばれて、
またみんなで階段を降りた。
テーブルではカラフルなサインペンで
子供達が嬉しそうに願い事を書いてる。
子)♧姉ちゃん!♧姉ちゃん!
七夕ってなぁに?
♧)うんとね、いろんな国で
いろんな言い伝えがあるんだけど…
日本では、織姫と彦星が
一年に一回、会える日なの。
子)織姫と彦星?
♧)そう。愛し合ってる夫婦だよ。
♡)え!夫婦なの?!恋人だと思ってた…
♧)ふふっw
そう思ってる人多いんだよね。
♡)そうなんだぁ。
子)♡ちゃん、大人のくせに知らないの?
♡)うん、知らなかった。えへへw
子)♧姉ちゃんはさ、なんでも知ってて
いつも俺たちに
いろいろ教えてくれるんだぜ!
♡)じゃあ私も教えてもらうー♡
子)大人なのにーー!w
♡)あははは♡
♡ちゃんの無邪気な笑顔に
子供達も嬉しそうに寄ってくる。
♧)♡ちゃんってお仕事は何してるの?
♡)私は普段は会社員です。
♧)そうなんだ!
♡)はい♡
会社員なのかぁ…
保育士とか…
すごく向いてると思うんだけどなぁ。
子)♧姉ちゃん!
七夕に雨が降ったら
織姫と彦星が会えないってほんと?
♧)うーん、日本ではそう言われてるけど…
七夕に降る雨は
やっと会えた二人の嬉し涙だって
言われてる国もあるんだよーー
子♡)そうなんだ!!
女の子と♡ちゃんの声がハモって、
二人は顔を見合わせて笑った。
♡)じゃあ嬉し涙ってことにしようね♡
子)うんっ♡
♧)ふふっ♡
短冊に、私は何を書こう。
今の願い事は、なんだろう…。
子)♧姉ちゃんも
離れてて会えない人、いるのー?
♧)え…?
子)会いたい人、いる?
♧)……
そう言われて
一番に頭に浮かぶのは…
今日は札幌にいる、隆二くん。
♡)ふふふ♡好きな人だぁ♡
♧)////
違います。
好きな人は今日会えてます//
でも…
どうしてだろう。
いつも瞬くんのことを
一番に聞いてほしいって思うのは
むーこなのに…
私はさっきから、
隆二くんに会いたいって思ってる。
子)♡ちゃんはー?
♡)え…?
子)会いたい人、いるのー?
♡)……
その質問に、黙ってしまった♡ちゃん。
♡ちゃんがさっき歌ってくれたドリカムは
すごく心がこもってて…
もしかしたら本当に
会いたくても会えない人がいるのかなって
私は感じた。
♡)会えなくてもね、空は繋がってるんだよ。
子)え…?
♡)空はずーっと繋がってるから、
見上げる空は、会えない人とも
繋がってるの。
子)…死んじゃった人は…?
♡)繋がってるよ。
子)……そっか♡
♡)うん♡
♧)……
そう言って窓の外を見上げる
♡ちゃんの横顔は
どこか少し、切なげだった。
子供たちは短冊が全部なくなるまで
願い事をびっしり書いて
笹の葉はカラフルに彩られた。
瞬くんが書いた短冊は男らしくて、
「世界平和!!」
の、一言。
「みんなが健康で笑顔で平和に幸せに暮らせますように。」
♡ちゃんが書いた短冊は
私と同じ内容だった。
♡)♧さんっ!
♧)なぁに?
♡)もし良かったら…
またパパの話、聞かせてくださいねっ♡
♧)うん、もちろん♡
♡)えへへ♡
♧)ふふっ♡
♡ちゃんは…
なんだかこっちまでつられて
笑顔になっちゃうような
可愛い可愛い女の子。
瞬)♧さん、今日は
ありがとうございました!
♧)うん。
瞬)また来月!!
♧)うん、待ってるね♡
瞬)へへっ
瞬くんは…
いつもその明るさで私に元気をくれる
眩しい眩しい男の子。
私はこの二人が大好き。
子)瞬兄ちゃんまた来てねーー!
瞬)おう!またなーー!
子)ありがとう〜〜!
みんなで二人を見送った。
なんだか今日は
瞬くんと♡ちゃんに
あたたかい気持ちをいっぱいもらって
一歩前に進める勇気を
もらえたような気がする。
隆二くん…
聞いてほしいな。
どうしてこんなに
会いたいって思うんだろう。
早く会いたい。
早く話したい。
少し前に進めた、私の気持ち。
隆二くんに話したら…
隆二くんはなんて言ってくれる…?
ーendー
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色んな事が繋がって、わぁぁあってなって、涙が止まらなかったです。
このStoryは、マイコさんの妄想ですっておっしゃってたけど
こんな素敵な素晴らしい妄想を
文章にして、教えてくれて(?)ありがとうございます。すごく幸せな気持ちになれます。ただの妄想とは思えない、ほんとに素敵な物語です!!!
そう言ってもらえて嬉しいです。゚(゚´ω`゚)゚。じーーーん♡
どうもありがとうございます!!!