【113】可愛い寝言

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Kに教えてもらった店まで迎えに行くと
♡はソファーでくたっと眠ってた。
 
 
臣)はぁ…、は…ぁ…
 
 
いきなり入ってきた俺に
男の子たちがびっくりしてる。
 
つーか…
男もいたのかよ。
 
 
K)臣広、ごめんね。
  走ってきたの?
臣)うん…。
K)もう全然起きなくて…、
臣)……。
 
 
真っ赤な顔して寝てんなーー
 
 
女)え、♡の彼氏?
K)あ、うん。
  迎えに来てもらった。
女)すみません…、
臣)いえ。
 
 
俺が♡を起こそうとすると
男の子が声をかけてきた。
 
 
男)あの…すみません。
  ♡、気付かないで間違えて
  俺の飲んじゃって…、
臣)……。
男)こいつがこんなテキーラ弱いって
  知らなくて…、
男)気付いたら全部飲んじゃってたもんな。
男)うん。
臣)……。
男)ほんとにすいませんでした!!
男)これからは気を付けるんで…!!
K)あんたたちが悪いわけじゃないじゃんw
男)そう…だけど…
男)でも俺だったら…
  自分の彼女が飲み会行って
  こんなんなっちゃったら
  めっちゃ心配だし…
男)そうだよな…
男)本当にすいませんでした!
男)すいませんでした!
 
 
なんだよこいつら…
どんだけいい奴なんだよ…
 
 
臣)……。
 
 
「私の友達、そんなことしないもん!
 本当に良い子ばっかりなの!
 女友達に何かするような人たちじゃないし」
 
 
♡の言葉を思い出した。
 
 
臣)いや、こいつこそごめん。
  ありがとう。
男)…っ
臣)連れて帰るわ。
男)はい。
男)すいません。
 
 
臣)おい、起きろ。
 
 
ペチペチ。
 
 
♡)……んんっ
臣)おーい。
♡)やぁっ!触んないでぇっ!!
 
 
バシッ
 
 
臣)いって。
K)あーーー
  この子…酔うと、こうなの。
臣)は?
K)男が触ろうとすると
  断固拒否するっつーか…、
臣)……。
 
 
ああ、そーいやさくちゃんも言ってたっけ。
 
「男が」って…
ふざけんな!俺だっつーの!
 
 
臣)おい!
♡)やぁっ!!
臣)俺!!!!
♡)……んん…、
 
 
♡がうっすら目を開けた。
 
 
♡)……臣…くん?
臣)そ!
♡)臣くん…だぁ…♡♡
  わーん♡♡
臣)えっ…
♡)臣くーーーん♡♡
 
 
ぎゅ〜〜〜♡♡
 
 
臣)な、ちょっ、おい!
♡)ん〜〜〜♡♡
臣)…っ///
 
 
な、なんだこれは!!
 
 
男)……///
女)……///
男)彼氏には…こんな甘えるんだ…///
女)可愛いなーー///
男)俺さっき殴られたんですけどw
女)ぶはっww
 
 
臣)おい、人いるからやめろっ///
♡)やだぁっ!チュッてしてぇ♡
臣)はぁ?!
♡)ぎゅってしてぇ〜〜っ
臣)あほ!!///
♡)ん〜〜〜♡♡
臣)とりあえず起きろ!
♡)おみくん好きぃ…♡♡
臣)わかったから!///
♡)すりすりーー♡♡
 
 
だぁ!!この酔っ払いが!///
 
 
臣)もう大人しくしろ!!
 
 
ぐいっ
 
 
♡)きゃぁっっ
 
 
俺はフラッフラの♡を
無理矢理抱きあげた。
 
 
臣)連れて帰る。
K)お願いしやっす。
臣)どうもすみませんでした。
男)いえ!!
女)お気をつけて!!
臣)ご迷惑おかけしました。
 
 
俺は頭を下げて部屋を出た。
 
 
♡)ふにゃぁぁ♡♡
臣)ふにゃ〜じゃねぇよ、この酔っ払い!!
♡)え…?…やぁ…、んん……♡♡
 
 
ぎゅーーー♡
 
 
♡)臣くんがいるーー♡♡
臣)……はぁ、//
♡)んっ♡んっ♡
臣)すりすりすんのやめろ///
♡)んーーーー♡♡
 
 
♡を抱えたままエレベーターを降りると
1Fに着く頃には♡はもう爆睡で…
 
 
♡)…すーー…、すーー……
臣)はぁ……
  ほんとにこいつは…//
 
 
なんつー手がかかる女なんだよ!
…ったく…。
 
 
 
結局家に着いても♡は起きなくて。
 
抱きかかえてタクシーからおろして
そのまま部屋まで連れて行った。
 
 
一旦ベッドに寝かせると
うにゃうにゃ言って転がって
いきなりパチッと目を覚ました。
 
 
♡)はっっ!!
臣)……。
♡)…っ
 
 
キョロキョロしてる。
 
 
♡)え、え、えっ
 
 
立ち上がろうとして、グラッと倒れた。
 
 
臣)危ねっつーの!
♡)わ、わ、ありがとう…っ
  あれ…?私…、あれ?
臣)酔っ払って潰れてたの。
♡)ええっっ!!!
  わ、頭…クラクラする…っ
臣)だろーね。
♡)…ふにゃ…ぁ…
臣)もう寝ろ。
♡)や、だ…めぇ…
臣)何が!
♡)ちゃんと…シャワー入る…っ
臣)…っ
 
 
こんな時まで真面目なやつだな。
 
 
それから♡はフラフラのまま
無理矢理シャワーに入って…
 
その後、俺がシャワーから上がると
ソファーで死んでた。
 
 
臣)おい!!だから言ったろ!
  おい、起きろっ
♡)ふ…にゃ……
臣)だ〜〜、もう!!
 
 
ふにゃふにゃの♡を連れていって
ドレッサーの前に座らせて
髪を乾かしてやる。
 
 
♡)ふにゃ……
臣)ぐらぐら動くな!
♡)……にゃ……
 
 
こんなこと…前にもあったような…、、
 
ほんと…
どこまで手がかかんだよ…こいつはーー
 
 
臣)よし、寝るぞ!
 
 
また倒れそうになる♡を抱き上げて
ベッドまで連れて行った。
 
 
♡)んん……
臣)大丈夫か?
♡)ん……、、、
臣)……。
 
 
聞こえてないか。
 
 
俺は♡の髪を流して
枕に頭を乗せてやった。
 
 
♡)私…ねぇ…
  彼氏が…大好きなの…ぉ…♡
臣)は??
 
 
振り向くと、布団を抱きしめながら
♡が寝言を言ってた。
 
 
♡)優しくて…男…らし…くって…
  だぁい…すき…なの…♡
臣)…っ
 
 
今日の夢でも…見てんのか?
 
 
♡)写真…は…ないもん…
臣)…っ
♡)デブじゃ…ないもん…
臣)ぶっww
 
 
そんなこと言われたのか?
 
 
♡)ハゲ…でも…ないもん…
臣)www
 
 
俺は寝言を言ってる♡を
後ろから抱きしめた。
 
 
♡)世界で…いちばん…カッコいい…
  大好…きな…彼氏…だもん…
臣)…っ
♡)…む…にゃ……
臣)……///
♡)スー……スー……
 
 
そんなこと…
ほんとに言ったのかな…。
 
 
臣)……ばーか///
 
 
ぎゅっ…
 
 
臣)おやすみ……///
 
 
 
 
  
 
 
ーendー

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