「隆二くんが好き」
ずっと聞きたかった言葉。
ずっと欲しかった気持ち。
それをようやく♧からもらえて
俺は泣きそうになった。
隆)♧……、
腕の中で震えてる華奢な身体。
隆)♧……、
ポロポロと伝い落ちていく涙。
隆)♧……、
俺の服をぎゅっと掴んでる小さな手。
隆)♧……、
愛しくて、愛しくて、
その頬をそっと包むと
俺の手も、震えてた。
隆)♧……、
涙があふれ出る目元に、
そっと唇で触れて。
隆)♧……、
涙が伝っていく柔らかな頬にも
そっとキスを。
隆)♧……、
もう片方の頬にもキスをして…
隆)♧……、
最後はゆっくり、額を重ねた。
呼べば呼ぶほど、愛おしく感じるから
好きな人の名前って不思議だ。
隆)♧……、
俺を映してゆらゆら揺れる
その瞳の奥を、まっすぐに見つめた。
隆)好きだよ。
こんなに愛しくて、仕方ない。
隆)好きだよ、♧。
♧)…っ
俺の大好きなタレ目から
また大粒の涙がこぼれ落ちる。
隆)♧……、
♧)ふ…ぇ…っ
隆)♧……、
♧)ううう…っ
キリがなくあふれる涙を
全部受け止めるように、
もう一度ぎゅっと抱き締めた。
抱き締めた…はずだったのに…
隆)♧、好きだよ…。
頬が濡れる感触で、
自分も泣いてることに初めて気が付いた。
♧)隆二くん…っ
隆)…う…ん…、
♧)好き…っ
隆)うん…、…っ
♧)好き…っ
隆)…っ
♧)大好き…っ
やっと繋がった、二人の気持ち。
この涙は…
嬉しくて、心が震えてるから。
隆)♧……、
♧)…ひ…っく…
♧は泣きながら顔を上げて
♧)……ふふ…っ
俺を見て、優しく微笑んだ。
♧)なんだか…魔法みたい…
隆)え…?
♧)隆二くんが呼んでくれると、
私の名前、なんだか魔法みたい。
隆)…っ
♧)いっぱい…優しく…
呼んで…くれるから…っ
それだけで…すごく幸せ……
そんなことを言う♧の涙は
本当に本当に、綺麗で。
好きな人の名前を呼ぶのは
ただそれだけで、好きだって言ってるのと
同じだと思う。
それくらい、愛しい気持ちが込もってるから。
隆)♧……、
ああ、俺って…
こんなに優しい声、出せたんだ。
って自分でもびっくりするくらい。
♧に囁きかけるだけで
自分でも聞いた事ないような声が出る。
隆)♧……、
その愛しい頬をそっと包んで
ゆっくりと顔を近付けて…
想いを送り込むように
静かに目を閉じて、唇を重ねた。
言葉を紡げなくなる代わりに
この柔らかさとぬくもりで、伝え合う。
好きだ、って。
愛しい、って。
何度も何度も伝え合う。
ほんの少しも、取りこぼさないように…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
優しくて丁寧なキスは
とろけそうに甘くて、情熱的。
柔らかい唇。
柔らかい舌。
その熱に溶け込むように注がれる、
好きっていう気持ち。
全部全部、感じたくて。
受け止めたくて。
私たちは夢中で、キスに溺れた。
言葉の通り、溺れた。
私の五感は今、全て隆二くんのもの。
他には何も聞こえない。
何も見えない。
ただただ、目の前の隆二くんだけ。
二人の身体がベッドに沈んで
キスが離れたら…
隆)♧…、…♧……っ、
やっと言葉を紡げるようになった唇で
何度も私の名前を呼んでくれる。
♧)隆二くん…、っ…隆二く…んっ
夢中でキスしたみたいに
夢中で互いの名前を呼ぶ。
好きで好きで仕方ない、って…
そう伝え合うように…。
隆)♧……、っ
バサッと脱ぎ捨てられた服。
目の前に広がる、
綺麗な素肌と筋肉。
それに見とれたのも束の間…
また唇を塞がれて、自然と視界は閉じられた。
甘くて深い口づけに
身体の温度が上がっていくのが、わかる。
こんな感覚は、初めて。
目を閉じてても、
隆二くんの肌とぬくもりが
すぐそこにあるって感じるから…
それに早く溶け合いたいって
自然と身体が叫んでる。
だから…
脱がされる恥ずかしさよりも
素肌で触れ合える喜びの方が強くて…。
自分がこんな風に感じるなんて
思ってもみなかった。
きっとそれは、女の本能。
大好きな人に愛されたいって思う
自然な本能。
♧)…は、ぁ…っ、……隆二…くん…っ
肌と肌が直接触れ合うその威力に
一気に息が上がる。
こんな幸せなぬくもりがあるって
今初めて隆二くんが私に教えてくれてるの。
♧)隆二…く…ん…、っ
見つめる愛しい人の姿が
涙で揺れて…
その涙はこぼれ落ちる前に
優しい唇に、そっと掬われた。
隆)好きだよ…、
♧)…っ
隆)好きだよ、♧……。
♧)…っ
胸がいっぱいになって、また涙があふれる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
……我を失いそうだ。
なめらかな肌に、舌を這わせて。
唇で…、指先で…、
身体の全てで感じ取るそのどれもが
愛おしくて。
この柔らかさに、溺れてしまいそう。
隆)好きだよ……。
こんなに何度も愛を囁いたことが
あっただろうか。
隆)♧……、♧……、
こんなに繰り返し、名前を呼んだことが
あっただろうか。
隆)好きだよ、♧……。
それなりに恋愛だってしてきて…
本気で愛した女だっていたのに…
なんでだろう。
こんな感覚は、初めてで。
♧)隆二…く…ん…っ、、
♧の瞳から止まらずこぼれる綺麗な涙が…
♧)……隆…二…くん、っ…
♧の口から何度もこぼれる俺の名前が…
俺の中からあふれ出る愛しさに
熱を与える。
……失いたくない。
好きだ。
好きだ。
♧)……あ、…っ、……、ん…っ
夢中で絡み合う身体。
♧)…っ…や、…ぁ…っ///
ドクンッ
理性が壊れる音がした。
いや、もうとっくに壊れてる。
♧)は…ぁ、、っ…、りゅ…っ、んっ///
愛しい唇から漏れる声が、吐息が、
甘さを増していく。
♧)りゅっ…、やっ…、あっ…んん…っ///
次第に俺の名前を呼ぶことも
出来なくなるくらい
火照った身体と、熱く潤んだ瞳。
それと同じくらい…
いや、それ以上に…
俺自身の身体が、沸騰しそう。
今でこんなに我を失いかけてるのに…
一つに繋がったら…
俺はもう、正気でいられる自信がない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
もう、まともな思考ができない。
身体全部が…
とろとろに、濡れて、溶けて、
とろけていくような感覚。
隆二くんが好き。
ただそれしか、考えられない。
♧)…んん…っ、…は…ぁっ、///
熱い涙と一緒に、
出したことないような声が
勝手に唇から漏れていく。
♧)っ、あ……っ、ん…っ///
ああ…
これもきっと、女の本能。
愛されて、溶かされて、
それに身体が共鳴する。
隆)♧……、
愛しいその声に…
うつろな意識の中で、ゆっくりと目を開けた。
隆)……いい…?
綺麗な指先が伸びてきて…
大切なものに触れるように
私の頬を覆う大きな手のひら。
隆二くんが好き。
これが最初で最後になっても
私、後悔しない。
こんなに隆二くんを好きになって
こんなに隆二くんを欲しいと思ったこと
私、一生忘れない。
♧)……(こくん)
静かに頷くと、
ふわりと覆いかぶさるように
熱い身体に、抱きしめられた。
隆)♧、力…抜いて…。
耳元に響く、甘い甘い、優しい声。
言われた通りに…。
隆二くんの腕の中、
全てを委ねるように…目を閉じた…。
♧)…………、っ!
甘く痺れるような痛み。
でもその痛みさえ、
隆二くんが与えてくれるものだと思えば
愛しさに変わる。
隆)っ…、……は…ぁっ
深く息を吐いて、少し離れた身体。
涙で滲むその先に
愛しいその人を見つめれば…
隆)…もう少し…力、抜ける…?
苦しそうに、切なそうに、歪む表情。
隆)…マジで…、余裕…ねぇ…っ
♧)……隆二…くん…、っ
好き。
隆二くんが好き。
もう一度抱きしめてほしくて
手を伸ばしたら…
隆)……、ッ
グッと深く、抱きしめられた。
隆)……♧…っ!
熱い。
隆)…っ、♧……っ
熱い。
隆)は、っ…、ぁ、♧……ッ
乱れる呼吸の中、
必死に私を呼んでくれる。
私はもう、息をするのに必死で
言葉が出てこない。
出てこない代わりに、
必死に隆二くんにしがみつく。
全身で、受け止めたい。
全身で、伝えたい。
キスよりも深く、強く、
身体全部で愛情を伝え合う…
こんな行為が存在したんだって…
今、初めて知って、感動してる。
隆)…っ、は…ぁっ
♧)はぁ…、…っ
気付けばもう…
聞こえるのは二人の息遣いだけ。
お互いの熱が、溶け合って。
深く深く、繋がっていく。
ああ…
今…
……私…、すごく幸せ。
心から、そう思った。
夢なのか…
現実なのか…
ゆらゆら揺れる
甘い甘い、ぬくもりの中で…
「愛してるよ。」
そんな声が、聞こえた気がした。
ーendー
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何度も読んでも最高です!!
繰り返し見てるオタクです(笑)
もう、ピュアで美しいところが最高のコラボ♡♡
芸術的な心理描写がなんとも言えない。
キュンキュンとします。
あらま!なんて素敵なオタクさん!大歓迎ですよ!(≧∀≦)笑
ありがとうございます♡
粋すぎるマイコさんからの七夕。゚(゚´ω`゚)゚。
やっと想い繋がったーーー
そしてあの描写をやらしさではなく
神聖な感じであらわしている
マイコさんの文才*.⋆( ˘̴͈́ ॢ꒵ॢ ˘̴͈̀ )⋆.*
あとは誤解を解くピロートークを!!
神聖な感じになってたら良かった(´>∀<`)ゝ 七夕を狙ってたのだーてへへ♡
七夕だぁ~
読んでいる、こっちもメッチャ幸せ)^o^(
ついにー!!!
まってましたぁ!