今日はいよいよクラス会。
みんなに久々に会えるのは楽しみだし
わくわくだけど
そこに少し混じる、ドキドキ。
M)なんか先輩、今日可愛い〜〜♡
デートですかぁ?
♡)え、ち、違うよっ…
M)あれー?ハズれたぁ〜〜
今まで百発百中だったのに…
♡)……//
どうしてだろう。
いつもと変わらないはずなのに…
M)あれ、先輩今日午後休ですか?
♡)あ、うん。
M)えーーさみしーーー
K)あんたは…毎日一緒にいるのに
どんだけ♡のこと好きなのw
M)だって〜〜〜
今日はクラス会の飾り付けとかを
手伝って欲しいって
修ちゃんに言われたから
午後休を取って一回家に帰ることにした。
課)おーい。♡〜〜、K〜〜!
♡K)はい!
課)来月の福岡研修の事前課題来てるぞ。
K)げ!そんなもんあんのかよ…
課)メールで送るからちゃんとやっとけよ〜
♡)はーい!
K)めんどくさい〜〜〜
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臣)おおお〜〜
やっと半袖〜〜〜〜
健)今日レザーは暑いわなw
臣)うん、暑かったw
今日は健ちゃんと二人で
『WHAT’s IN?』の撮影。
レザーから半袖のシャツに着替えて
少し休憩。
白いハットをくるくる回しながら
お茶を飲んだ。
ス)外のスタンバイ、もう少しかかるんで
待っててください。
臣健)はーい。
じゃあ、待ってる間…暇だし…
健ちゃんでも撮ろう。
健)うおっ!いきなり何やねん!!
臣)盗撮。
健)盗撮のセンス、ゼロやわ!!
ビビった〜〜
臣)ちょっと動かないでよ。
じっとしてて。
健)注文多いな…
……近っ
臣)いいから。
健)どんだけ俺のどアップ撮る気やねん。
臣)……
この間♡が撮ってた写真の真似だもん。
健ちゃんの目をめっちゃどアップで…
健)何やねんこれ!誰かわからんやん!w
臣)わかんないかな?
ファンならわかるっしょ。
健)……
臣)あ、いいこと思いついた!
じゃあ徐々に引きで4枚撮るわw
健)へ?w
臣)……よしっ!出来た!見て見て〜♡
健)こんなんどーするん。
臣)インスタに載せるーー
健)えー!嫌やわ!
臣)なんで!イケメンに撮れたから
いいじゃん!
健)ほんなら臣の写真も載せぇや。
ファンからクレーム来るわ。
なんで健二郎だけやねんて。
臣)あはははw
健ちゃんがそう言うから、
俺も自撮りで撮ってみた。
臣)よし、こんなんでいいかな♪
加工して、インスタにアップ。
健)あ!!Rちゃんやん!!♡
臣)ん?
嬉しそうな健ちゃんの声に
後ろを振り向くと、
R)お疲れさま。
臣)……
久々の登場だな。
健)どないしたんー?♡
R)丁度近くで撮影してて。
健)あ、そうなん?
R)すぐ向かいのカフェです。
健)へ〜〜〜〜♡
健ちゃん、ニヤけっぱなし。
彼女に怒られるぞ。
臣)あ、そーいえばお前、あれどーだったの?
R)え?
臣)LIVEやるだかなんだか言ってたじゃん。
R)覚えてて…くれたの…?
臣)うん。行けなくてごめんな。
R)……//
臣)どうだった?
R)べ、別に…普通に盛り上がったし!
臣)ふーん、良かったじゃん。
R)……//
臣)……??
なんでふてくされてんだ?
目ぇ合わさねーし。
臣)おい。
Rのハットを掴んで、こっちに向かせると…
R)な、何すんのよっ!!
臣)いや、こっち見ねぇから。
R)顔近いんですけど!!///
臣)ああ、ごめん。
R)////
相変わらずプリプリしてるーー
変な女。
臣)つーかお前さぁ、〇〇の社長さんに
俺のファンだとか言ったろ!
R)…っ
臣)やめろよ〜〜
目ぇ付けられんじゃん。
R)別に…っ
たまたまあんたの顔が浮かんだから…
臣)たまたまで勝手に使うなよw
迷惑だっつってんの。
R)……
健)Rちゃん、そーゆー時は
山下健二郎さんのファンですぅ〜〜って
言うたらええんやで♡
R)いいです。
健)えっ…
R)じゃ、失礼します。
健)もう行くん?
健ちゃんの言葉を無視して
Rはそのまま戻っていった。
臣)なんだあいつ。
健)……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
♡)はぁ…にゃんこ……
一度家に帰ってきて、にゃんことぎゅー。
♡)今日…ね、クラス会なんだよ。
にゃんこ、聞いてくれる…?
♡)ハルくんが…来るの……
にゃんこは知らないもんね、ハルくんのこと。
♡)……
普通に話せるといいな。
今度は笑って、「久しぶり!」って…
元気に、笑って……
ハルくんは笑ってくれる…?
もうあんな泣き出しそうな顔…
したりしないよね…?
♡)ハルくん……
にゃんこをベッドに寝かせて
鏡の前に立った。
変なところ…ないよね?
髪はまとめたし、
耳には臣くんがくれたピアス。
左手にはお揃いのリング。
♡)よしっ!
少し早いけどもう行こう。
ショッピングして気分転換しようかな。
平日の夕方なんて珍しいし。
♡)じゃあね、にゃんこ♡
行ってきます!
バタン。
ガチャッ。
臣)あれっ
♡)臣くん?!
私が自分の部屋を出たタイミングで
臣くんがリビングに入ってきた。
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♡)どうしたの?お仕事は??
目を丸くした♡が、俺に駆け寄ってきた。
♡)今日、健二郎くんと撮影でしょ?
臣)うん。もう終わった。
♡)わぁ!早かったね!お疲れさま!
本当は飲みに誘ったのに
彼女とデートだとか言うから
俺は一人で帰ってきた。
♡)今日はもう終わり?
臣)うん。今から友達の店に顔出して来て…
賢司が早く終われば飯行こうかなって。
♡)そーなんだ!
臣)お前もう出んの?早くない?
♡)うん、新宿あたりで少し
お買い物でもしようかなって♡
臣)あ、じゃあ送ってやろっか?
♡)え!ほんとー?やったー♡
嬉しそうに飛びついてきた♡が
なんか可愛くて、よそ行きに感じるのは
今日がクラス会だって知ってるせいかな…
臣)夜も終わったら迎えに行こうか?
深い意味はなくそう言ったけど、
言ってから後悔した。
これじゃあまるで、早く帰ってこいって
言ってるみたいじゃね?
♡)電車で帰ってくるから大丈夫だよ?
そう言って俺を見上げた♡が
やっぱりすげぇ可愛くて…
大丈夫かな。
久しぶりに会う奴らに、狙われない?
臣)やっぱり、迎えに行く。
♡)えっ…
ぎゅっと抱き寄せると
俺の腕の中で、♡はふふっと笑って…
♡)じゃあお願いします…ありがとう♡
そう言ってくれた。
臣)……
腕を緩めて顔を覗けば、
小さな耳たぶには俺があげたピアス。
左手の薬指にはいつも通り
ちゃんとペアリングが光ってる。
なのに、なんで。
こんなに落ち着かないんだろう。
♡)一次会で帰ってくるから
22時前には終わると思うよ。
臣)え……
二次会行かねーの?
♡)終わったら電話するね。
臣)……うん。
なんで…行かないんだろ。
いつもの♡なら
せっかく久々に会えるからー♪
とか言って
友達に付き合うタイプなのに。
♡)あ、そーだ!セロテープ忘れてた!
♡はまたパタパタと部屋に戻っていって。
臣)……
ハルくんのこと、意識してんのかな…
それとも…
俺が心配すると思って…?
「普通に二次会まで出てくればいーじゃん」
って…
そう言えないのは…
やっぱりどこかで少し、不安だから。
♡)えへへ、修ちゃんに
怒られるとこだったーw
臣)……
♡はニコニコ戻ってきて…
♡)今日ねっ、懐かしい写真とか壁に貼って
いろいろ飾り付けするんだってー♪
臣)……
♡)だからセロテープ持ってきてーって
言われたの♪
臣)……
無邪気に笑う♡が、可愛くて。
なんか今日…
やっぱり、可愛すぎない?
♡)臣くん?♡
ほら…
こんなに可愛い、どうしよう。
♡)どうしたのー?ぼーっとして。
臣)……
♡)……
臣)……
♡)…えい…っ♡
チュッ♡
♡)臣くんがぼーっとしてるから
チューしちゃったー♡
臣)……っ
グイッ
♡)わっ…///
♡の腕を引いて、強く抱きしめた。
ああ、俺…
ほんとだせーな。
ぶっちゃけ、やっぱり行かせたくねぇ。
♡)……臣くん…?//
ずっと、ここにいればいいのに…
♡)臣くん……//
腕の中から俺を見上げる瞳が
あまりに澄んでて、吸い込まれそうになる。
その柔らかい唇にキスすれば、
甘い香りに誘われて…
♡の甘さを味わうように…
舌は柔らかく絡まって…深くなる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
臣くんどうしたのかな、って
思ってたのに…
急に始まったとろけるようなキスで
もう何も考えられなくなっちゃう。
どうして…
こんなキス…するの…?
♡)………は…ぁ…//
ほんの少し、唇が離れて…
そっと臣くんを見上げると…
臣)……っ
目を細めて私を見つめる瞳が
すごく色っぽくて…
♡)……//
なんだか頬が、熱くなる。
臣)はぁ、ダメだ……、ごめん//
そう言って、
またきつく抱きしめられて…
「ごめん」って…
どっちの意味なんだろうって思ってたら…
そのままあっという間に
ソファーに押し倒されて…
そっちの「ごめん」なんだって、わかった。
♡)…臣…くん…っ
もう止められないくらい
身体中に触れる、臣くんのぬくもり。
何を言っても無駄だって
わかるくらいの激しさの中で…
♡)臣くん…、髪…崩れちゃう…//
そう言ってみたけど…
臣)ん、直してやるから…
私の言葉はキスで塞がれて…
♡)は…ぁ…っ、…臣くん…、
お昼だから…明るいよ…?//
キスの合間に訴えても…
臣)お前を抱くのに昼も夜も関係ねぇよ。
その言葉と、瞳の熱が…
私の恥じらいも簡単に溶かしてしまう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
可愛い服も…可愛い髪も…
俺の腕の中で全部乱れて。
♡はただただ、甘い声で…
可愛く俺に…しがみつくだけ。
自分勝手に身体を繋げる俺でも…
♡)臣く…っ…、んっ……
……大好き…だよ…っ、///
♡はこうして受け入れてくれるから…
臣)……っ
僅かに感じた支配欲は
あっという間に愛しさに入れ替わる。
こんなに余裕がなくて…
独占欲だらけの彼氏で…ごめんな?
……
…
色っぽく吐き出される息は
まだ全然、整わなくて。
臣)ごめんな…?
火照った頬にキスを落とせば…
ゆっくりと瞼が開いた。
♡)どうして…ごめん…?
臣)…激し…かった?
♡)ううん…、
♡が両手を広げるから
俺はそこに身体を沈めるように
ぎゅっと、抱きしめた。
♡)臣くんはいつだって優しいよ…
臣)……っ
♡)大好き……♡
臣)……///
優しいのは俺じゃなくて、♡。
臣)大好きだよ……
♡)////
ーーーーー
臣)はい、完成。
♡)自分でするより可愛くなったー!♡
髪をアレンジし直してやると
♡は鏡の前でニコニコ喜んで。
♡)ありがとうっ!臣くんっ♡
いやいや、だって…
乱しちゃったの、俺だし…//
あれはあれでエロくて可愛いんだけどね。
♡)ワンピースも着替えようっと…
臣)……
何から何まで、すいません…ほんと//
クローゼットの中から
新しいワンピースを選んでる後ろ姿を
見つめながら…
なんかもうすっげぇダサい格好で
行けばいいのにとか
そんなこと懲りずに思ったりして。
♡)これにするーーー
ようやく決まったみたいだから
後ろから脱がすのを手伝ってやれば、
案外スルスルと簡単に脱げて
床に落ちていったワンピース。
♡)わわわっ!何するの!エッチ!///
いきなり下着だけになって
慌てたようにワンピースを拾う♡だけど
全然いろいろと隠せてない。
臣)……
あああ〜〜〜
このまま目の前のホック外して
ベッドに押し倒してぇ…///
♡)…っ
そんな俺の下心を知らずに
鏡を見て固まってる♡。
臣)あ……、
やべ。
…って思ったけど、思ったところで遅い。
♡の白い肌に無数に咲いてる赤い印。
♡)こん…なに…、付けたの…?///
そう、みたいですね…
夢中だったから覚えてない///
でも明らかに独占欲の現れなソレに、
さすがに自分でも少し照れる。
でも一応見えるとこには付けてないはず…
臣)文句あんの…?
誤魔化すように強気になれば、
♡)……えっち///
全然怒ってない、可愛い上目遣い。
臣)////
ずるいなーーーー、もう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
臣くんにこんなにキスマークを付けられたのは
久しぶりで…
俺の!!
…って言われてるみたいで、
なんだか嬉しい…
♡)えへへ…///
駐車場まで一緒に降りて
乗り込んだ助手席。
隣を見ると…
臣)何ニヤニヤしてんの。
そう言われて、慌てて口元を隠した。
エンジンがかかって、
シートベルトを締めて。
しばらく動き出さないから、
♡)臣くん…?
もう一度隣に目をやると…
臣)……
臣くんが真っ直ぐに私のことを見つめてて、
♡)……///
色っぽいその視線にまたドキッとして、
思わず下を向いた。
ドキドキ…ドキドキ…
どうして…
そんな目で、私のこと…見るの…?
臣)…♡……?
ドキッ。
低い声で、優しく名前を呼ばれて…
視線をゆっくり臣くんの足元に移して
目線を上げると…
シートベルトを外す音と同時に、塞がれた唇。
♡)ん…、……っ//
それは軽いキスなんかじゃなくて…
さっきみたいに、深くて…
その甘さに浮かされそうになっちゃうような…
♡)ん…っ、ふ…、…ッ///
どうして…
こんなキス、するの…?
臣)は…ぁ…っ
……ようやく絡んだ視線。
臣くんは私の肩を抱いたまま。
臣)なんで…んな顔…すんの…?//
♡)……///
二人の唇から、こぼれる吐息。
♡)臣くんが…こんなキス…、するから…
臣)……っ
♡)んん…っ!//
臣くんのキスに、また溶かされて…
その手のひらは…
スカートの裾から太ももを撫でてくる。
♡)んんっ!
ダメだよ、って言うように
臣くんの肩を叩くけど…
臣)ちょっとだけだから…
耳元でそんな風に囁かれて…
♡)…っ///
……頬も耳も、熱くなる。
臣くんがどうしてこんなに
私を求めてくるのかわからないけど…
ドキドキ、クラクラして…
また甘い熱に飲み込まれそうな私たちを
止めてくれたのは、
外から戻ってきた車だった。
臣)……っ
臣くんは我に返ったように手を止めて、
私をぎゅってして…
臣)はぁ……///
深いため息を吐いた。
♡)////
ドキン、ドキン、、
私の胸はまだうるさい。
臣くんはシートベルトを締め直すと
ハンドルに手をかけて…
私をチラッと横目で見て、
臣)着くまでに、その色気、消せ//
そう言って、サングラスをかけた。
♡)……///
色気って…なんだろう。
そう言う臣くんの方が…色気まみれなのに…
臣)ああ、あと…
グロス、塗り直しとけ。
そう言って
自分の唇を舐めてみせた臣くんの舌が、
なんか生々しくて……
♡)////
さっき臣くんに抱かれた熱も…
今、火照らされた熱も…
どっちも冷めていかない。
こんなに私のことドキドキさせて…
どうするの?
ー続ー
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