今市隆二 Xmas short story 〜運命の出逢い〜

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今日は学生時代の友達と
久々の飲み会。

私は仕事が遅くなっちゃって
急いで店に向かった。


〇)きゃあっ!!
隆)わぁっ!!


ドン!!!


お店の前で男の人に激突しちゃって
倒れそうになった私の腕を
その人が掴んでくれた。


隆)あぶ…なっ…
  大丈夫ですか?
〇)はいっ…ごめんなさい!
隆)…あ……
〇)……っ


目と目が合った瞬間だった。

なんか…
身体に電気が走ったみたいに…

掴まれてる腕が
一気に熱くなるみたいに…

目が離せなくなって…


隆)……
〇)……


私達は
しばらく見つめ合った…


隆)……
〇)……


この感覚は…なんだろう…
こんなの生まれて初めてで…
でも…


友)あ!!〇じゃん!!!
〇)……あ…


店の中から
友達が気付いて声をかけてくれた。


友)仕事お疲れさーん!
  早く入んなよー!
〇)……っ


そう…言われたのに…
私は…
この人と…離れたくなくて…


隆)…っ


男の人が
私の腕をグッと掴んだ。


〇)あ…っ
隆)ごめん、離したくない。
〇)え…っ
隆)……
〇)……


おんなじ…気持ち…なの?
もしかして…


友)うーい!!隆二じゃん!!
  遅かったな!!
隆)あ…っ
友)あれ?
  お前ら知り合いだったの?
〇隆)え???


それから店に入ると
友達が友達を連れてきたりで
部屋には30人くらいいた。

みんな仲良く楽しそうに飲んでて…

さっきの人は
今市隆二くん。

友達が教えてくれた。


どうしても気になって
ちらちら見てると
たまに…目が合う。


今市くんも…
私を…見てくれてるのかな…

それとも…
私が見すぎてて
視線を感じてこっちを見てるだけ?

わからないけど…


さっき…
「離したくない」って言われた。

あの声と目が…
忘れられなくて…

まだ胸がドキドキしてる…


友)さっきからなーに男側見てんのw
〇)あっ///
友)だれ〜?気になる人いるの?
〇)あの…ね…、えっと…
  今市…くん…///
友)ああ!今日あいつが連れてきた友達!
〇)うん…
友)初めて見るよね〜〜
〇)うん。
友)うん、確かにイケメンw
〇)……
友)なーに、一目惚れしちゃった?w
〇)…一目惚れ…?


っていうのかな…
そんなんじゃなくて…

なんかもっと…


友)じゃあ話しかけにいっちゃおーよ♡
〇)え、ま、待ってっ///


私…
そーゆーのはほんと苦手で…

男子と話すのも
そんなに得意じゃないし…


友達に手をひかれて
今市くんのテーブルに
連れていかれた。


男)お、丁度来たじゃーん♪
友)え??
男)噂をすれば…
  ほら、隆二w
隆)ちょ、言うなよ!///
友)なになに〜??
男)隆二が〇のこと気になるってw
隆)言うなって!!!!
友)え!!うっそ!!
  この子もだよ!!
男)えっ!!!
〇)…っ///
隆)……///
男)なんだこれw
友)じゃああとは二人でよろしくどーぞw
男)だなw


友達に無理矢理
今市くんの横に座らされた。


〇)あ、あの…っ
  なんかごめんなさい///
隆)いえ…あの…//
〇)……//
隆)……//


どうしよう…
なんか喋んなくちゃ…

でも…
緊張して言葉が…出てこない…


隆)あの…さっき…
〇)え…?
隆)すいませんでした…
〇)え…?
隆)急にあんな…
  変なこと…言って…
〇)あ……


「離したくない」って…


隆)なんか…
  言葉が勝手に出てきたっていうか…
〇)…
隆)身体が勝手に…動いて…
〇)…
隆)離したくないって…
  思ったんです。
〇)…


まっすぐに私を見つめて
そう言った。


〇)私も…
隆)え…?
〇)離れたくないって…
  思ったんです。あの時…
隆)えっ…
〇)……はっ!!
  わ、私何言ってるんだろう//
  なんか…ごめんなさいっ//
隆)ううん…
〇)……//
隆)なんか…嬉しい//
〇)…っ


そう言って笑った笑顔が
すごく優しくて
私も思わず笑顔になる。


隆)わっ…//
〇)え…?
隆)笑った顔…初めて見た//
〇)え…っ、あの…変でしたか?//
隆)ううん…
〇)……
隆)すごく可愛い…///
〇)…っ///
隆)なんだろこれ…ヤバイな…///
〇)……///


胸のドキドキが
鳴り止まない…

こんなの初めてで
どうしていいのかわからない…


隆)あの…俺…
  今市隆二っていいます。
〇)あ、はいっっ!!
  あの…私は…〇っていいます。
隆)〇…ちゃん…
〇)……///


名前を呼ばれただけなのに…
今市くんの声で呼ばれただけで
なんだか自分の名前が
すごく特別に感じてしまう…


隆)〇ちゃんって…呼んでもいい?
〇)うん……
隆)……//
〇)今市…くん…
隆)うん…
〇)……//
隆)……//


ドキドキが止まらなくて
ずっと緊張してて
その日は全然喋れなかった。

でも…
連絡先だけは交換して

LINEするようになって…


またみんなで飲もうってなった日に
今市くんもまた来てくれた。


男)ちょいちょーい!!
  いっつも男女に分かれがちだから
  今日は混ざって座ろうぜー!
女)お、そうだねー!そうしよー!


どうしよう…
今市くんの近くに行きたいけど…

私がオロオロしてると
友達が私を今市くんの向かいに
座らせてくれた。


隆)どーもw
〇)あ、あ、のっ、どうも//


わ、わ、にこって…笑ってくれた//

毎日LINEはしてるのに
会うのはあの日以来だから
すごく…ドキドキする…

今市くんに見とれてる間に
周りでは会話がどんどん進んでて…


男)だーからーー
  Xmasに何もらったら嬉しいかって。
  女子の皆さん、意見聞かせてよ〜〜
女)ブランドもん〜〜
女)いいね、それなら売れるしw
男)おい!!売る前提かよ!!
隆)あはははw
  ひどいなーーw


あ…今市くん笑ってる…
ドキドキ//

あっ…


目が合って
今市くんがニコって笑った。

私に…笑ってくれた…

あわわわっ


男)こいつらじゃ参考にならん。
  〇はー?
〇)えっ!!私っ?!
男)そ。男から何もらったら嬉しい?
〇)えっ、えっと…えっと…


そんなこと…急に聞かれても…
わ、どうしよう…

今市くんもいるのに…


〇)好きな人…からなら…
  なんでも嬉しいと思う///
男)なんだよその模範解答は〜〜w
〇)だって…//
男)ほんとになんでも?
〇)…うん♡
男)……
〇)だって…好きな人が…
  自分のために選んでくれたものでしょ?
  ずっとずっと…大事にするよ♡♡
男)お前いいヤツだな〜〜♡
  よ〜しよし♡
〇)やーんっ


友達が私の頭をわしゃわしゃした瞬間
今市くんが立ち上がった。


隆)ちょっ!!!
男)えっ…
隆)触んないで。
男)えっ……
〇)……っ///


え、え、え…

触んないでって…
私に…って、こと??


女)え、え、なになにー?
  そこ、そーゆー感じなの?w
隆)えっ!!
女)俺の女に触るな的な〜?
隆)いや、ちがっ…
男)あ、付き合ったの??
隆)違うって!!///


今市くんが顔を真っ赤にして答えた。


隆)そうじゃなくて…
  俺のただの…ヤキモチ///
女)あははははww
  隆二くん可愛すぎ〜!!
男)ぶははははw
  ほんとお前って憎めないヤツだなーw
隆)うるせーよ//


腕で顔を隠してるけど
耳まで真っ赤になってる…


隆)なんか…ごめん//
〇)え…?


しばらくして今市くんが
小声で言ってきた。


隆)俺のせいで…ごめんね?
〇)えっ、ううん!全然!!!
隆)……//
〇)……//


むしろ私は…
嬉しかった…です…//


隆)今度…二人で…
  ご飯行かない?
〇)えっ!!
隆)…って、ずっと誘いたかったんだけど
  LINEで言うのもなって…
  電話する勇気もなくて…
  今、言いました。
〇)…っ
隆)ってなんで俺全部バラしてんだ//
〇)////


すっごく…素直な人なんだなぁ…
胸がキュンキュンする…


〇)あの…
  ご飯…行きたい…です//
隆)えっ!!ほんとに?!
〇)うん…//
隆)やったぁ♡♡


そう言って笑った笑顔が
すごく無邪気で…
一緒にいるだけで…
なんだか幸せな気持ちになれる…

こんな人…初めて…


男)おーい、聞いてるー?
〇)えっ?!!
男)だーからー
  告白する時に手ぶらだと
  女子的にどう?って。
〇)えっ…


ま、また質問されてた!!
どうしよう…


〇)えっと…えっと…
女)やっぱりアクセとか
  花束とかあると嬉しいよね〜〜
男)そーゆーもん?
女)そーゆーもん!♡
男)そっか〜〜〜
  お前はどう思う?
〇)えっ!えっと…あの…
男)ぶはっw
〇)え…?
男)お前ってさ、可愛いんだけど
  なんつーかテンポ遅いっつーか
  抜けてるよなーー
〇)……


それは…
いつも言われること…

鈍臭いとか…
とろくてイライラするとか…


〇)ごめん…
女)ちょっと!
  〇がしょんぼりしちゃったじゃん!
男)あ、ごめん、
  そんなつもりじゃ…
〇)ううん、いいの…
  ほんとのことだから…
隆)……


私ももっと
元気に明るく話したり
自分の思ってること上手に伝えたり
出来るようになりたい…

でも…難しくて…




ーデート当日ー


ど、ど、どうしよう!!!
今市くんとデートだと思ったら
全然寝れなかった!!

緊張して…
どうしよう!!!


待ち合わせ場所に急いで向かうと
今市くんはもう来てた。


〇)はぁっ、はぁっ、ごめんね!
隆)走らなくていいよ!!
〇)だって…
隆)まだ時間じゃないから!!
〇)え…?


時計を見るとまだ3分前だった。


〇)はぁ…、はぁっ
隆)時間過ぎてたって
  そんなに走らなくていいよw
〇)え…?
隆)ちゃんと待ってるからw
〇)……


また…この笑顔だ。
すっごく優しい…あったかい笑顔。


〇)今市くんの姿見えたから…
隆)え?
〇)嬉しくて走っちゃった♡
隆)えっ…///
〇)……はっ!!


私は何を…!!!


〇)わ、ごめんねっ!!
  間違えたっ!違うっ!///
隆)え…
〇)……//
隆)間違いなの…?
〇)えっ…
隆)……
〇)ううん、間違いじゃ…ない//
隆)…よかったw
〇)え?
隆)嬉しかったのに
  取り消されたら悲しいからw
〇)……///
隆)じゃあ…行こっか♡
〇)……うん…//


わ、わ、どうしよう…
ドキドキするよぉ…っ


それから二人で
ご飯を食べながら
いろんな話をした。

ときどき私が返事に詰まっても
焦らなくていいよって
ゆっくりでいいよって
優しく笑ってくれるから

なんかすごく安心して…


〇)今市くん…
隆)あの…さ…
〇)え?
隆)今市くんって…やめない?
〇)えっ??
隆)その…//
〇)……
隆)名前で…呼んで…ほしいです//
〇)えっ///


な、な、名前って…
下の名前?!!

みんなは確かに
隆二とか隆二くんって
呼んでたけど…


隆)あ、ごめん、
  ちょっと言ってみただけだから
  気にしないで!
  呼びにくかったら…
  全然今のまま…でも…
〇)……
隆)いや、やっぱりやだ!!
  名前で呼んで!!
〇)えっっ!!
隆)名前が…いい…
〇)…っ///


ほんとに今市くんって…
素直な人だな…//


〇)じゃあ…
隆)……
〇)…えっと…//
隆)……
〇)隆二…くん…
隆)……
〇)////
隆)…聞こえなかった♡
〇)えっ!!!
隆)もっかい…呼んで?
〇)えっ、えっ…あの…
隆)……
〇)……隆二…くん…///
隆)え?
〇)隆二く…ん…
隆)んー?
〇)隆二くんっ///
隆)あはははは♡


隆二…くんが…
無邪気に大笑いしてる…


隆)意地悪してごめんw
〇)えっ…
隆)なんか…
  〇ちゃんの可愛い声で
  名前呼ばれんのが
  すごい嬉しくて…
〇)えっ///
隆)何回も聴きたくなっちゃったw
〇)……///


なんか…恥ずかしい…///

隆二…くんは…どうしてこんな
真っ直ぐなんだろう…


〇)私…もっ!!
隆)え…?
〇)名前が…いいっ!!
隆)え…?


言っちゃった!!
どうしよう!!

わ…
胸がドキドキしてる。


隆)名前って…
  〇ちゃんでしょ?
〇)だから…その…えっと…
  呼び捨て…がいいです//
隆)えっ///
〇)……///


こんなこと言うの
おかしいかな…?

でも…


隆)……じゃあ…
〇)……
隆)…〇……
〇)…っ///
隆)////


わ…
名前呼び捨てにされただけなのに
ドキドキがすごい…


〇)あり…がとう//
隆)……//
〇)はっ!!
  名前呼んでもらって
  「ありがとう」って…変かな?//
隆)ううん…//
〇)でも…隆二くんの声が
  すごく好きだから…
  名前呼んでもらえるの…嬉しい♡
隆)えっ…//
〇)……はっ!!
  ま、間違えた!!!
  わ、わ、忘れてっっ///
隆)……間違えたの?
〇)……
隆)……
〇)…ううん//
隆)じゃあ忘れない。
〇)……//
隆)だって…すごい嬉しいもん//
〇)…っ///


隆二くんの目が…
すごく優しくて…



帰りは隆二くんが駅まで送ってくれた。


〇)あの…ありがとう//
隆)駅までで大丈夫?
〇)全然大丈夫!!
隆)…そっか…
〇)……
隆)なんか…寂しいな…


えっ??


隆)帰したく…ないな…


隆二くんがぼそっと
そう言った。


〇)え……//
隆)……はっ!!!
  あ、いや、あのっ、ちがっ
  変な意味じゃなくて!!///
〇)……//
隆)俺っ…何言ってんだろ//
  ごめん!違う!!忘れて!!
  ほんとそんな意味じゃないから!!


そんな意味って…
どんな意味だろ…//


〇)間違い…?
隆)そう!間違い!!
〇)……
隆)でも…ない…
〇)えっ!!
隆)まだ…一緒にいたいのは…ほんと。
〇)…っ///
隆)……
〇)……
隆)…って困らせてごめんねw


困ってなんか…ないよ…
嬉しいって…思ったの…


隆)〇ちゃんさ…
〇)…あっ
隆)あ、やべっ


〇ちゃんって…呼んだ。


〇)……
隆)ごめん、思わず。
  …ってちょっと、それやめて///
〇)え…?
隆)ふくれた顔…可愛すぎるから///
〇)えっ…//
隆)ごめん…ww


頭をポンポンされて


隆)〇……
〇)……


ちゃんと…呼び直してくれた。


隆)はぁ…///
〇)???
隆)ごめん…なんか…
〇)え?
隆)可愛すぎて…ニヤける///
〇)えっ…///


そう言って隆二くんは
口元を隠した。


隆)ああ…もう…っ
  あのさ!!!
〇)うん…
隆)Xmas…何…してる?
〇)Xmas……
  ……何も…してないよ?
隆)空いてる?
〇)うん。
隆)じゃあ…さ、
  〇が…嫌じゃなかったら…
  俺で良かったら…その…
〇)……
隆)…って、なんか違うな、うん!
  俺がXmas、〇と一緒にいたいから
  デートしてください!!
〇)…っ
隆)うん、こっちだ。
〇)////


すごくストレートに
デートに誘われた///


〇)あの……
隆)だめ。
〇)えっ??
隆)空いてるってもう聞いたから
  NOは聞かない。
〇)えっ…
隆)絶対デートして。
〇)…っ///
隆)……


私が頷くと

隆二くんは私の肩を抱きかけて
慌てて両手を上げた。


隆)うわっ、俺何してんだ!//
〇)…っ
隆)ごめん…嬉しくて…つい…
〇)……//


つい…
抱きしめて…くれようとしたの?


隆)ごめん。気をつける。
〇)……


私…隆二くんなら
嫌じゃないよ…?


隆)じゃあ…Xmas…
  楽しみにしてる。
〇)うん……//
隆)ありがと//
〇)うん。
隆)それじゃ。


隆二くんはニコッと笑って
走っていった。


隆二くんなら嫌じゃないとか…
ううん、違う。

私…抱きしめて欲しかった。
隆二くんが私の肩に触れた時…
あのまま…抱きしめて欲しかった。

私…
隆二くんが好きなんだ。


Xmas…誘ってくれた。
どうしよう…
すっごく嬉しいよぉぉ///


私…
人生で自分から告白なんて
一度もしたことないけど…

隆二くんになら…言いたい。

大好きって…

Xmasに…告白する!!!





ーXmas当日ー


今日は隆二くんとドライブデート。

こじんまりとした
オシャレで可愛いレストランで食事して
その後は二人でドライブ。

好きな人の助手席って
すごく緊張する…


ご飯の時は普通に話せたのに…
車の中では
二人とも静かだった…


心臓の音…聞こえちゃいそう…

私…こんなんで
告白なんて出来るのかな…


隆)着いた。
〇)え?


隆二くんが先に車を降りて
助手席のドアを開けてくれた。


〇)わっ、ありがとうっ//
隆)うん。足元気を付けて?
〇)うん…
  ……わぁぁぁっ♡♡


車を降りると
そこにはものすごく綺麗な夜景が広がってた。


〇)わぁぁぁ♡♡
  すっごく綺麗!!!
  なぁに?ここ!!
隆)良かった、喜んでくれてw
〇)だってすっごく綺麗だよぉっ♡
隆)うん。
〇)来たことあるの?
隆)ううん、ないw
〇)あ、そうなの??
隆)うん。
  〇に夜景見せたくて
  めっちゃ調べたw
〇)え……
隆)って、これ言ったら意味ないよねw
〇)あははは♡


隆二くんはなんでも素直に話してくれる。
そーゆーところが大好き…


〇)ありがとう♡♡
  すっごく嬉しい♡♡
隆)俺も…〇と一緒に見れて
  すっごく嬉しい♡♡
〇)……///
隆)もうちょっと先まで…
  行ってみる?
〇)……うん//
隆)はい。


隆二くんが手を差し出してくれて
私はドキドキしながら
その手を握った。


隆)わ、手ぇ冷たいね!
  寒い?
〇)ううん、大丈夫…
隆)……


隆二くんは自分がしてたマフラーを
私に巻いてくれた。


〇)わっ…あったかい///
隆)ん。


あ…また…
優しい笑顔…

なんだか…
抱きつきたくなっちゃうような
あったかい笑顔…


繋いでる手が
ドキドキしてる…

マフラーから…
大好きな隆二くんの匂い…


隆)わ、こっちの方が見えるね!
〇)わっ!!ほんとだぁっ……
隆)すげぇ……
  めっちゃ綺麗…
〇)すごいよぉぉ……


二人で思わず夜景に見とれる。


隆)ほわぁぁ……
  …って俺がみとれてどうすんだ。
〇)え?
隆)だって…〇を喜ばせたかったんだもん。
〇)…うん、嬉しいよ♡
隆)良かった……


隆二くんが
繋いでる手をぎゅっと引き寄せた。


〇)わっ…


肩がぴったりくっつく…


隆)……くっついてる方が…
  あったかいから。
〇)…うん///
隆)っていうのは口実で…
〇)え?
隆)くっつきたかっただけ///
〇)……///


隆二くんは…
かけひきとか全然なくて…
いつも思ったことをまっすぐ伝えてくれる。

もっと…
くっつきたいなぁ…


隆)あの…さ…
〇)うん…?
隆)〇に…渡したいものがある。
〇)うん??
隆)そろそろ…戻ろ?
〇)うん。


そのまま手を繋いで
車に戻る。

このまま…
手…離したくないな……


隆)ちょっと…待ってて…
〇)うん…


繋いでた手が離れて
隆二くんはトランクを開けた。

なんだろう……


隆)〇……
〇)はいっ…
隆)これ……
〇)……


隆二くんが身体の後ろに隠してたのは
大きなバラの花束だった。


〇)わぁぁっっっ!!!
隆)……//
〇)なにこれっ…すごいっ!!!
  何本…あるの??
隆)30本…
〇)すごーい!!そんなに?!
隆)うん。
〇)こんなの…初めて見たぁ///
隆)これ…渡したくて…
〇)私…に?
隆)うん。
〇)……


こんな素敵な花束…
もらったことないよ…

すごいよぉ……


隆)〇……
〇)はい…
隆)俺の気持ち…
  もうバレバレだったと思うけど…
  俺、〇が好きです。
〇)…っ
隆)俺と…付き合ってください!!
〇)……///


すごくストレートな告白…


私は
気付いたら涙がこぼれてた。


隆二くんが差し出してくれた
バラの花束を受け取る。


〇)あり…がとうっ、ううっ
隆)えっ…


隆二くんが顔を上げた。


隆)なんで…泣いてっ…
〇)だって…、ぐすっっ
隆)え、ちょっ、〇っ…
〇)うううっ、ぐすんっ
隆)わ、わ、わっ


隆二くんが慌てて
バラの花束を私から取り上げた。


隆)ちょっと…これ邪魔…
〇)えっ
隆)……
〇)邪魔って…
  …あははははっww
隆)えっ…今度は笑ってる…
〇)だって…www
  隆二くんがくれたバラなのに…
  邪魔って…www
隆)そんな…笑う?//
〇)あははははww
隆)だって…
  〇の顔見えないくらい
  大きかったんだもん。
〇)うんww
隆)邪魔で…何もできない。
〇)え…?
隆)あっ!違う…!!何もって…
  別にその…なんかしようってわけじゃ…
〇)え…
隆)違う!!///
  そーゆー変な意味じゃなくて!!


変な意味って
どういう意味だろ…//


隆)俺は…っ
  〇が泣いてるから…
  抱きしめたかったの!///
〇)……っ///
隆)それには…バラが…邪魔で…//
〇)あはははっww
隆)もう…笑いすぎ//
〇)だって…ww
隆)抱きしめても…いーい?
〇)…っ
隆)……//
〇)……//


そう言いながら
隆二くんの手が空中で止まってる。


隆)ごめん、やっぱり…
  許可なくても抱きしめたい。
〇)え…っ


ぎゅっっ!!!


〇)わ…っ//
隆)……はぁぁぁ///
〇)////
隆)すっごい好き…
〇)////
隆)ほんと大好き……
〇)////
隆)初めて会ったあの時から…
  ずっと…


初めて会ったあの時…

電気が走ったみたいな衝撃で…

私もきっと
あの一瞬で恋に落ちたの。

隆二くんが…好き…


〇)隆二くん……
隆)……
〇)私……
隆)……
〇)あの…、えっと…//


どうしよう…
好きって…伝えたいのに…

ドキドキして言葉が出てこない…


〇)あの、ね…っ
隆)〇…?
〇)はいっ
隆)焦んなくていいから…
  ゆっくりでいいよ?
〇)…っ


隆二くんは…
いつもそう。

優しく笑って…
私の言葉を待ってくれる…


〇)私…も
  隆二くんのことが…
隆)……
〇)大好きです…///
隆)……っ


ドキドキしながら
顔を見上げると

隆二くんの頬を涙が伝った。


〇)えっ!!!
隆)ごめ…っ、嬉しくて…っ
〇)……っ


この人は…
どうしてこんなにピュアなんだろう…


〇)隆二くん…っ


私は隆二くんの身体を
ぎゅっと抱き締めた。


そして…気付いたら私もまた
涙がこぼれてた。


〇)ぐすんっ…
隆)えっ…!!


隆二くんが私の肩をつかんだ。


隆)また泣いてる!
  なんで…
〇)隆二くんだって泣いてるもん…
隆)俺は…嬉しくて…
〇)…私も…嬉しいんだもん//
隆)……
〇)……
隆)ははっ…俺たち…w
  二人して…
〇)うん…w


二人で顔を見合わせて笑った。


〇)ね…隆二くん…//
隆)んー?
〇)もっかい…ぎゅって…して?//
隆)うん…///


ぎゅっ……


ああ…やっぱり…
私、この人が…大好き。


それからしばらく二人で
いっぱい抱き締めあった。


隆)そろそろ…乗ろっか…//
〇)うん…//


二人で車に乗り込むと
隆二くんが私の手を握った。


隆)〇……
〇)あっ!!!
隆)どうしたの??
〇)私…
隆)…
〇)あんな素敵な花束もらったのに…
  プレゼント…何も用意してない…
隆)なーんだ、いいよそんなのw


隆二くんがクスクス笑ってる。


〇)でも…
隆)あ……
〇)…え?
隆)じゃあ…
〇)…
隆)今ちょうど…
  キスしたいなって思ってたんですけど
  それで…どうですか?//
〇)……//


そう言って
掴んでた私の手をぎゅっと握った。


〇)うん…//
隆)…いい?
〇)……//


私が頷くと
隆二くんの顔が少しずつ近づいてきて

ぎゅっと目を瞑ると
隆二くんが叫んだ。


隆)あーーーー!!////
〇)え…?
隆)ごめん、ドキドキして死にそう//
〇)えっ!!
隆)////
〇)////


隆二くんの顔が赤いのが
暗くてもわかる…


〇)私も…ドキドキして死にそう//
隆)ほん…と?//
〇)うん…//
隆)……//
〇)ドキドキがすごいから…
  キス…やめよっか//
隆)やだ!!!!
〇)えっ///
隆)それはやだ。
  死ぬほどしたい!!
〇)えっ///


死ぬほど…したいって…///


隆)ドキドキして死にそうだけど
  死ぬほどしたいから…する!!
〇)……はい///
隆)……って宣言してするのも
  恥ずかしい///
〇)うん…///


そのまま二人で見つめ合う。

照れてる隆二くんが可愛くて
そのほっぺを少し撫でた。


隆)これは…何?//
〇)え…っ?
隆)これ以上俺をドキドキさせて
  どうする気?///
〇)えっ、…そんな…つもりじゃ…///
隆)……


隆二くんが私のほっぺに触れてきた。

わ…っ
すごく…ドキドキする。


〇)や…ぁ…っ///
隆)…っ///
〇)ドキドキ…する…///
隆)うん……
〇)……
隆)もう…我慢限界…
〇)…っ
隆)目…、閉じて…?
〇)////


言われたままに目を閉じると
ゆっくりと
隆二くんの唇が優しく触れた。

何度も何度も
優しく…柔らかく…


〇)……はぁ…//
隆)……///


胸のドキドキが…すごい…


隆)あり…がと…//
〇)え…?
隆)キスしてありがとうって変か…//
〇)……//
隆)でも…
  〇からのXmasプレゼントでしょ?//
〇)……プレゼント…キスでいいの?//
隆)えっ?!
〇)だって…私はあんな素敵なもの
  もらったのに…
隆)……キスだけで…
  〇と付き合えただけで
  何よりのプレゼントだし…
  俺…死ぬほど嬉しいんだけど…///
〇)……そっか///
隆)うん…///
〇)……//
隆)でも…もし…
〇)……え?
隆)プレゼント…
  キスだけじゃ足りないって…
〇)……
隆)俺がもしそう言ったら…
〇)……
隆)俺が欲しいもの…くれる?
〇)え…っ


また真っ直ぐに私を見つめてくる綺麗な瞳。


〇)欲しいもの…あるの?
隆)うん……
〇)なぁに?
隆)……//
〇)あげたい…
隆)えっ…//
〇)なぁに?
隆)……


隆二くんは一回窓の外を見て…
また私の方を見た。


隆)帰したくない。
〇)……えっ!!!
隆)……
〇)…っ///


帰したくないって…

どういう…


隆)そういう意味で。
〇)えっ…
隆)帰したくない。
〇)…っ///


急にそんな
男らしく言われたら…
心臓がおかしくなりそう…


隆)……
〇)……


私も…今日は…
帰りたくない。

まだ一緒に…いたい…


隆)もし…〇が嫌なら…
〇)やじゃないっ!!!!
隆)えっ…
〇)やじゃ…ないよ…//
隆)……っ
〇)帰さない…で?//
隆)////


隆二くんがまた
腕を伸ばしてきて
私を抱き締めた。


隆)ほんと…に?
〇)うん…//
隆)すげぇ嬉しい…//
〇)……//
隆)……
〇)……


あったかい…
隆二くんの腕の中…


隆)俺…


隆二くんが耳元で言った。


隆)朝まで離さないよ?
〇)…っ
隆)ほんとにいいの?
〇)////


朝までって……


私が黙ってると
隆二くんは身体を離して
私の顔を覗いてきた。


隆)ダメって言っても離さない。
  だからもう聞かない。
〇)え…っ


私が顔を見上げると
隆二くんはちょっと悪い顔をして笑った。


いつもはすっごく可愛い笑顔なのに
こんな笑顔もするんだ…///


私が隆二くんに見とれてる間に
車は走り出した。


隆二くん…大好き…

朝まで…離さないで?



ーendー

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