〈48〉今すぐ、ここで。(MちゃんSide)

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M)はぁ…。
J)ん…?どうしたの…?
M)あ、いえ…。
J)疲れてる…?
 
 
ふとため息をついただけで、
Jさんが優しくそっと抱きしめてくれた。
 
 
J)俺といる時くらい、無理しないで…
  疲れてたら疲れてるって
  言っていいんだよ…。
M)……///
 
 
Jさんの声がすごく優しい。
 
 
J)Mちゃんはほんとなんでも頑張るから…。
  よしよし…。
M)////
 
 
こうしてもらえるだけで、
疲れなんて吹き飛んじゃう私は単純かな…?
 
でも…
大好きな人のぎゅーは
それくらいパワーになるんだもん…。
 
 
M)……今日、会食だったんですけど…
J)うん?
  ……あ、映画のオファーのやつだっけ?
M)はい。
J)断ったんでしょ?
M)はい、そうなんですけど…。
 
 
私、何も知らなかった…。
 
 
先輩が登坂さんとの時間を
大事にしてるっていうことは
わかってたけど…
 
それがどうしてなのかとか
その背景にあるものとか
何も深く考えてなかった…。
 
 
先輩のお父さんがいないことも
知ってはいたけど…
 
 
J)そっか…、そうだったんだ…。
M)はい…。
 
 
こんなにいつも一緒にいるのに…
先輩のこと、こんなに大好きなのに…
 
 
M)まだまだだな、私…。
  もっとちゃんと先輩のこと支えられる
  マネージャーになりたい…。
J)Mちゃんは十分よくやってるでしょ。
  姫だって感謝してるはずだよ。
M)でも…、、
  もっと解りたい、って…思うんです…。
 
 
私がそう言うと…
 
「それだけ姫のことが大好きなんだね。」
ってJさんは優しく笑った。
 
 
M)私は…自分の父親なんて軽蔑してるし
  大っ嫌いだから…
  
 
Jさんにだけは前に話した、うちの事情。
 
あんな父親、もしどこかで死んでても
ざまーみろとしか思わない。
 
 
M)だから…、
  お父さんを亡くした先輩の痛みは
  解ってあげられないけど…、でも…、
J)……うん。
  全部解ってあげるのは無理でもさ、
  大事なのは解ってあげたいって
  そう思うその気持ちだと思うよ…。
M)…っ
 
 
Jさんは優しく私の手を取ってくれた。
 
 
J)そんな風に自分の気持ちに
  寄り添ってくれる誰かがいることって
  すごく大きいと思う…。
M)…っ
 
 
私は…
先輩にとってもそんな存在になりたいけど…
 
それと同じくらい…、ううん、それ以上に…
Jさんにとって、そんな存在になりたい。
 
 
もっともっとJさんのことを知りたいし…
もっともっと好きになりたい。
ずっとずっと好きでいたい。
 
 
自分が誰かのことを
こんな風に思える日が来るなんて
昔の私が知ったら、驚くだろうな…。
 
 
J)ん…?
M)……///
 
 
Jさんの横顔をじっと見つめてたら、
優しい瞳がこっちを向いて笑いかけてくれた。
 
 
M)先輩が…言ってたこと…
 
 
人の命には必ず限りがあって、
それは明日かもしれないし、
50年後かもしれない、って。
 
確かにその通りなんだけど、
きっと誰もがそれは明日じゃないって思って
毎日を過ごしてる。
 
 
M)もし自分が死んだら、とか…
  もし大好きな人が死んだら、とか…
  そういう事って考えたくないっていうか
  なんとなく目を背けちゃうのに…
J)うん…。
 
 
でも先輩はその一番大事なことを
真正面から見つめて
もう答えを出してる。
 
自分の生き方を決めてる。
 
 
M)やっぱりカッコイイなぁって…
J)改めて思ったの?w
M)はい…。
 
 
私は先輩みたいに大切な人を亡くした経験が
まだないから…
 
「死」というものを
ちゃんと理解できてないのかもしれないけど…
 
 
M)ちゃんと大事にしたいなって
  思いました…。
 
 
今生きてる時間を。
 
こうして好きな人と一緒にいられる時間を。
 
 
J)……俺も。
M)え…?
J)Mちゃんと付き合い始めて…
  自分でも不思議なんだけどさ、
  もっとMちゃんのこと知りたいって思うし
  もっと好きになりたいなーとか…
  ずっと好きでいたいなーとか…
  今まで思わなかったような気持ちが
  たくさんあって。
M)…っ
J)自分が誰かのことを
  そんな風に思える日が来るなんて
  昔の俺が知ったら、驚くだろうな…って
  そんなこと思ったりしてw
M)…っ
 
 
Jさんも…同じなの…?
 
私と同じこと…思ってくれてるの…?
 
 
J)だから…、
  大事にしたいなって思うんだよ…。
  Mちゃんのことも、
  Mちゃんと一緒にいられる時間も。
M)////
 
 
大好きな人がそんなこと言ってくれるなんて…
感動して涙が滲んでくる。
 
 
J)こら、なんで泣きそうなのw
M)だって…///
 
 
こんな人に恋をさせてくれた神様に
本当に感謝したくなるから…。
 
 
J)だからMちゃんは…
  もっと俺に甘えていいんだからね…。
M)////
 
 
いつもそう言って優しく抱きしめてくれる。
 
これ以上ないくらい、
甘やかしてくれてるのに…。
 
 
M)……大好き…です///
J)うん…w
 
 
優しく微笑む瞳と視線が重なれば、
好きな気持ちが一気に加速度を上げる。
 
 
M)大好き…///
J)……///
 
 
あふれる想いのままに、そっとキスをしたら
Jさんは優しく包み込むように、
それを受け止めてくれた。
 
 
M)…大…好き…、///
 
 
繰り返し、こぼれてしまう気持ち。
 
 
M)……好き…、…大好き…///
J)……ん、
M)////
 
 
私の想いを受け止めて、
それに応えてくれるような甘い甘いキス。
 
 
M)……ん、……っふ///
 
 
息をするより、キスをしていたくて…
呼吸も忘れて夢中になる。
 
 
J)……ベッド…行く?
M)…や…、ここで…いい…///
 
 
少しも離れたくない。
このまま繋がりたい。
 
 
J)もう欲しいの…?
 
 
私の我儘を見透かすような余裕の笑みに、
私は素直に頷いた。
 
 
M)……(こくん)///
 
 
だってこんなに、あふれてる。
 
 
M)欲しい…、お願い、///
J)…っ
 
 
もう待てないの…。
 
 
M)大好き…、Jさん///
J)////
 
 
ぎゅっと抱きついた私の身体は…
そのまま優しく甘く、溶かされ尽くした…。
 
 
 
 
……
 
 
 
 

 
 
 
 
翌朝。
 
 
M)それでは、行ってきます!
J)ん、行ってらっしゃい。
 
 
チュ。
 
 
M)////
 
 
だからどうしてJさんは朝からこんなに
カッコイイの?
 
 
M)行ってきます!///
 
 
昨夜たっぷり愛してもらって
充電いっぱいな私のおでこに降ってきた
トドメのキス。
 
 
こんな風に甘々にお見送りしてもらうことに
まだ慣れないというか、
毎回照れちゃう私だけど…
 
……すっごくすっごく幸せです///
 
 
だって…
大好きなJさんに
こんな風に見送ってもらえたら
私、なんでも頑張れちゃうもん…!!
 
 
大好きな人に見送ってもらったり…
大好きな人に行ってらっしゃいって言えたり…
 
大好きな人が待ってる家に帰れたり…
大好きな人をお帰りって迎えてあげられたり…
 
そんな小さな日常が、当たり前じゃなくて。
 
毎日毎日が、大切な時間なんだよね。
 
 
そんなことに改めて気付けたからこそ、
Jさんを好きって思う気持ちも
大切に思う気持ちも、
更に増した気がするんだ…。
 
 
だから昨日は…
あんなにいっぱい、とろけちゃったし…///
 
 
M)はっ///
 
 
反芻してドキドキしてる場合じゃない!
今日は大事な嵐との仕事なんだから!!
 
 
♡)よろしくお願いします♡
女)わぁ…姫さんほんとお肌綺麗ですね///
  ファンデ塗っちゃうの勿体ないくらい…
♡)えへへ、ありがとうございます♡
 
 
ヘアメイクさんが先輩の肌の綺麗さに驚くのは
いつものこと。
 
だって先輩ってばほんとに
赤ちゃんみたいなお肌してるんだもん。
 
 
M)一人一人順番にペアで撮影していって
  先輩の顔は映らないように
  撮るみたいですよ。
♡)はーい!
 
 
さすがジャニーズだよね。
女との絡みには細心の注意を払ってる感じ。
 
 
M)でも最後のカットは先輩のソロで
  そこで初めて先輩の顔が映るんです。
♡)はいっ!
 
 
きっと観てる人は
相手の女が気になって仕方なくて
でもずっと顔は見えなくて。
 
最後の最後にやっとその顔が見える、っていう
面白い流れなんだよね。
 
 
♡)なんかすごくセクシーな曲だよね。
M)そうですよぉー。
 
 
先輩は『Bang Bang』の歌詞に
もう一度目を通してる。
 
 
M)先輩は嵐の5人を翻弄する
  魔性の女役ですからね♪
♡)魔性…!!
 
 
真っ赤なドレスはスリットが大胆に入ってて
すごくカッコイイし…
 
 
女)はい、完成です♡
♡)わぁ…っ
 
 
真紅のルージュを引いた先輩は
ピュアなイメージからは一転。
 
すごく色っぽくて上品な大人の雰囲気。
 
 
ス)ではスタンバイお願いします。
♡)はいっ!
 
 
先輩が挨拶しながらスタジオに入ると
周りの空気がガラッと変わった気がする。
 
だってみんな、見惚れてるもん。
 
 
今日の先輩は「可愛い」より「綺麗」。
これは誰が見ても見惚れちゃうよね♡
 
 
♡)初めまして、よろしくお願いします。
相)あ、初めまして…よろしくね///
 
 
最初のお相手は相葉さんみたい。
 
先輩を直視できないのか
目が泳いでるけど…大丈夫かなw
 
 
相)な、なんか…おもちみたいな
  ほっぺしてるね///
♡)おもち!?
相)ふにゃふにゃっていうか…///
 
 
相葉さんは先輩のほっぺを
そっと撫でるだけの役なんだけど…
 
リハも本番も、ずっと照れ臭そうだった。
 
 
大)よろしく…。
♡)よろしくお願いします。
 
 
二人目は大野さん。
 
大野さんは先輩の手の甲に
キスをする役なんだけど…
 
 
大)こんなおじさん気持ち悪いよね、
  終わったら拭いていいからね。
♡)おじさん!?
 
 
真顔でそんなこと言いながら、
跪いて先輩の手を取った。
 
 
M)……。
 
 
うーん…。
つい最近、ハルキさんのプロポーズを
見たばっかりだから…
 
あっちの方が断然カッコ良かったなぁ…
なんて思っちゃう。
 
 
だってまず、ハルキさんの方が
100倍カッコ良いし
先輩とお似合いだったし。
 
……ってこんなこと言ったら
嵐ファンに殺されるか…。
 
 
あ、次は三人目。ニノ。
 
 
二)よろしくー。
♡)はい、よろしくお願いします!
 
 
ニノは先輩の腕をグイッと引いて、
先輩はそのままくるっとターンして
ニノの腕におさまる、っていうシーン。
 
 
監)いいね!そんな感じで!
  本番いこう!
 
 
リハですんなりOKが出て、
そのまま見守ってると…、、
 
 
相)ヤバイ…姫ちゃんマジで可愛い///
大)手、すっげぇ綺麗だった…///
相)ほっぺもだよ!赤ちゃんみたい!
  触るのめっちゃドキドキした///
大)俺もチューすんのすげぇ緊張した///
相)ほんと可愛いよね…何あの子…///
大)可愛すぎるでしょ…///
 
 
後ろでひそひそ喋ってる二人の会話が
聞こえてきちゃった。
 
 
M)……。
 
 
ふふふんっ♪
そうでしょそうでしょ、先輩は可愛いでしょ!
 
 
監)はいカットーー!OK!
  じゃあ一旦少し休憩でー!
二)はーい。
 
 
さらっとそつなくこなして戻ってきたニノに
相葉さんと大野さんがすぐに話しかけた。
 
 
相)どうだった?どうだった?
二)何がw
相)可愛くない?姫ちゃん!
二)なんかすげぇイイ匂いしたわー。
大)匂いかよっ!w
二)つーか実物の方が可愛いね、あの子。
  近くで見てもすげぇ綺麗だった。
相)だよね!ほんとそれ!
大)あ…。
 
 
しまった!
目が合っちゃった!
会話聞いてたのバレたかな…。
 
 
♡)ふぅ…一気に撮ったぁー。
M)お疲れさまですw
♡)大丈夫だった?
  ちゃんと出来てたかな?
M)はい、素敵でしたよー♡
 
 
戻ってきた先輩とそんな話をしてたら
ニノがニッコリ笑ってこっちに来た。
 
 
二)姫ちゃん、休憩の間ちょっと
  俺らんとこ来ない?
 
 
おっ?
 
 
二)美味しいお菓子あるんだよー。
♡)美味しいお菓子!
 
 
先輩が食いついちゃったー!w
 
 
相)一緒に食べようよー
♡)いいんですか?
大)いいよー、おいでおいでー
♡)わーい、ありがとうございます♡
相大ニ)////
 
 
先輩が嬉しそうにニッコリ笑うと、
みんなその笑顔に釘付けになってる。
 
 
……大丈夫だよね?
私の事前リサーチでは一応嵐の皆さんは今
全員彼女がいるみたいだし。
 
 
相)じゃじゃーん!姫ちゃんでーす!
♡)初めまして。
櫻)ほんとに連れてきたw
松)ははははw
 
 
嵐の楽屋に行くと
櫻井さんと松潤はもう衣装でスタンバイしてて
笑顔で先輩を迎え入れてくれた。
 
 
櫻)撮影は?
ニ)俺らのカットはもう終わったよ。
櫻)順調だね。
♡)お菓子…、
大)ああ、お菓子ね!w
  これこれ。食べる?
 
 
先輩ってば…
みんなが自分を見てるその視線にお構いなしで
お菓子にまっしぐら…w
 
 
♡)いただきます♡
松)召し上がれw
 
 
むむむ…
松潤がニヤッと笑って先輩を見たぞ…?
 
 
♡)わ、美味しいーー♡
  初めて食べたーー♡
松)それは良かったw
♡)えへへ、ありがとうございます♡
櫻)気に入ったんなら
  好きなだけ食べていいよw
♡)ええっ!♡
櫻)……ぶふっw
 
 
素直に目を輝かせる先輩に、
みんな大笑いしてる。
 
 
相)可愛いね、姫ちゃんw
大)撮影の時とイメージ全然違うw
二)あれでしょ?
  さっきは女優スイッチが
  ONになってたんでしょ?w
櫻)今回のビジュアルも
  ポカリとは全然イメージ違うもんね。
松)それがまたいいんじゃない?w
♡)……んむ?
 
 
先輩ってばお菓子に夢中で
全然聞いてなーい!!w
 
 
二)ほら、折角だから相葉さん。
  何か話しかけてくださいよ。
相)ええ!俺ぇ!?///
  姫ちゃん熱望したの松潤じゃん!
 
 
そうなの!?
 
 
松)そうだけど全員一致だったじゃん。
櫻)うん。
 
 
そうなんだ…。
 
そうだよね、一回断ったのに
ギャラ倍にするとまで言ってきたし…。
 
全員、そんなに先輩が良かったのかな?
 
 
大)てか姫ちゃん全然聞いてないw
M)す、すみません、お菓子に夢中でw
二)ねーねー、ぶっちゃけ
  嵐の中だったら誰がタイプ?w
♡)……んむ??
 
 
先輩、そろそろお菓子置いてーー!w
 
 
松)それ聞きたいかもw
二)遠慮せずに本音でどうぞ!
♡)え?えっと…
相)俺らの中だったら誰がタイプー?って。
♡)……。
 
 
そう聞かれた先輩はマジマジと5人を見て
黙り込んじゃった…w
 
 
大)いないんじゃない…w
相)ええっ!w
櫻)じゃあジャニーズだったら?
  誰か好きなタイプいる?
♡)……ジャニーズ…。
二)誰かいるでしょ、一人くらいw
♡)……。
二)……って、いないんかーい!w
松)うっそ、いないの??
♡)……。
相)山Pとかは?!
♡)山下さん…は、カッコイイです。
相)タイプ?!
♡)……。
ニ)では、ないw
相)ええっ!w
松)木村くんとかは?
♡)あっ、木村さんは
  私の親友が大ファンです♡
松)あ、そうなの?
♡)はい、すっごく大好きなんです♡
松)……っ///
 
 
あれ。
松潤てば今自分が言われたような気に
なったでしょ。
私は見逃さなかったぞーー。
 
 
櫻)姫ちゃんは?木村くん。
♡)えっと…すごくカッコイイし
  素敵だなと思います。
ニ)でもタイプでは?
相)ないw
大)じゃあ誰がタイプなのよもう!!
♡)えっ、…えっと…、えっと…、
 
 
ジャニーズに興味ない先輩に
ジャニーズ縛りで聞いたって出てこないよねー
 
 
ニ)じゃあもうジャニーズじゃなくていいよ!
  誰かいないの!w
大)うん、もう誰でもいいよ!w
  姫ちゃんのタイプ教えてよ!w
♡)……えっと…、私は
  三代目が好きです///
相)三代目!?
櫻)J Soul !?
♡)はい///
ニ)なんだそっちかァ〜〜〜!
  ザイル系だったか〜〜〜!
松)ちなみに三代目の誰が好きなの?
♡)えっ…
 
 
おおお…
松潤がさりげなくグイグイ聞いてきたー
 
 
♡)登坂さんが好きです///
 
 
先輩!
そこ素直に答えちゃうの!!w
 
 
松)ふーん、ヴォーカルかー。
相)左の人だよね?
ニ)ホットロードの人だよ。
大)へ〜〜あの人がタイプなんだー。
♡)はいっ♡
櫻)……今日イチの笑顔じゃんw
♡)えへへ///
 
 
満面の笑みを浮かべる先輩に、
嵐の5人はどこか悔しそうにしながらも
その笑顔に見惚れてた。
 
 
M)……。
 
 
こんなジャニーズのTOPを目の前にして
嵐の誰もタイプじゃない上に
ジャニーズに興味ないオーラ全開で
登坂さんが好きだと言っちゃう先輩って…
 
……無敵すぎる。
 
 
ス)用意できましたー
  スタンバイお願いしまーす。
♡)はいっ!!
 
 
先輩は慌ててお菓子を置いて、
リップだけ直してもらってスタジオに戻った。
 
四人目のお相手は櫻井さん。
 
櫻井さんが先輩の腰をグイッと抱いて
耳元で何かを囁くっていうシーン。
 
 
先輩は顔が映らないから
特に演技する必要はなくて
ずっとリラックスしてる。
 
櫻井さんが慣れた感じで先輩を抱き寄せて
無事カットがかかると…、
 
 
M)え…っ!?
 
 
櫻井さんが先輩を離さなくて、
そのまま抱きしめたように見えた。
 
 
M)えっ…、ちょっ…
 
 
よく見えなくて近付くと、
無邪気に笑ってる先輩が見えて…
 
私の見間違いだったのかな?
びっくりしたー。
 
 
でもあの櫻井さんがニコニコ笑う先輩に
ちょっとデレデレしてる。間違いない。
 
 
ス)最後松本さん入られまーす。
松)よろしくお願いしまーす。
 
 
松潤が入ってくると
櫻井さんは少し名残惜しそうに
バトンタッチして…
 
 
松)よろしくね。
 
 
松潤は先輩の背中に手を添えて
ニコッと笑った。
 
 
♡)よろしくお願いします。
 
 
最後の松潤は先輩に顎クイして
キスする直前まで唇を近付けるっていう
一番絡み度が高いシーン。
 
 
どうなるかなーって見守ってたら
これもまた慣れた感じで
あっさりこなす松潤。
 
先輩もハルキさんとのキスシーンは
あんな盛大に照れてたのに
松潤相手だとケロッとしてる。
 
 
監)はいカットーーー!
 
 
監督の声がかかったら、
松潤は顎クイしてたその手を
そのまま先輩の頬に滑らせて…
 
え、なでなでしてない!?
何あれ!!
 
 
ほっぺを撫でられてきょとーんとしてる先輩に
松潤は…、、
 
 
松)お疲れさまでした♡
 
 
ニッコリ笑って、そのままほっぺに
軽いキスをした。
 
 
♡)え…っ
 
 
先輩がびっくりして言葉を失ってると、
松潤は満足そうにまた先輩のほっぺを撫でて
楽屋に戻っていった。
 
 
M)…っ
 
 
何してんのあの人ーーーー!!
 
登坂さんに言ってやるからねーー!!
 
 
M)先輩、お疲れさまでしたっ
♡)びっくりした…。
  なんでチュッてされたんだろ…。
M)挨拶みたいなもんなんですかね…。
♡)そ、そっか…挨拶…。
 
 
絶対違うけど。
あれは完全に狙ってる目だったけど。
 
 
監)じゃあ姫ちゃんだけ最後のシーン
  よろしくね。
♡)あっ、はい!!
 
 
先輩は慌ててまたカメラの前に戻って…
 
最後は先輩のソロショット。
 
綺麗なバックショットを映して、
先輩がゆっくりと振り返るの。
 
 
監督が何パターンか撮りたいって言ってて、
振り返って妖艶に笑ってみたり、
ウインクしてみたり、
唇に人差し指を立ててみたり。
 
 
監)どれもいいな…///
 
 
監督まで照れちゃってる!!
 
 
ス)全部可愛いですね///
ス)妖艶な小悪魔感が出てて…最高ッス///
 
 
スタッフさんもみんなデレデレ!!
 
 
監)うん、よしOK!
  オールアップでーす。
 
 
その声で、スタッフさんが花束を持ってくると
それをさっと松潤が奪った。
 
 
松)俺渡してくるよ。
 
 
ええ!?
 
 
相)あ、松潤ずるいじゃん!
松)早い者勝ちーーw
 
 
松潤はべぇっと舌を出して
花束を抱えながら先輩のところまで
歩いていった。
 
 
松)姫ちゃん、お疲れさまでした。
♡)わっ、ありがとうございます!
櫻)オファー受けてくれてありがとうね。
♡)いえ!
相)撮影楽しかった、ありがとう!
♡)ありがとうございました♡
二)出来上がり楽しみにしててね。
♡)はい、楽しみにしてます♡
大)またあのお菓子食べたくなったら
  いつでも連絡してね。
♡)え?
二)ちゃっかり何言ってんだよw
 
 
結局あっという間に5人に囲まれた先輩。
 
 
二)姫ちゃんこの後仕事あるの?
松)良かったらさ、
M)すみません、次の仕事があるので
  失礼します!
相)えっ
M)急いでますので、ごめんなさい!
相)えーーっ
  姫ちゃんまたね!
♡)はいっ!
大)今日はありがとうねー!
♡)ありがとうございましたー!
櫻)気をつけて帰ってねー!
 
 
この後、仕事なんて入ってないけど。
 
私は先輩をさらうように楽屋に連れ帰ってきた。
 
 
だってあのままじゃ絶対
連絡先聞かれそうだったし
食事にも誘われそうだったし。
 
そんなの登坂さんに怒られちゃうもんね。
 
 
前回ハルキさんとCM撮影した時…、
私が余計な報告しちゃったせいで
二人が喧嘩になっちゃったんじゃないかなって
実はずっと気にしてたから…。
 
少しでも波風立ちそうなことには
今後はしっかり目を光らせていきます!
 
お任せください、登坂さん!
 
 
♡)あ、臣くんはまだ撮影中みたい…
  あははは♡
M)……。
 
 
先輩は着替えながら携帯を見て笑ってる。
 
心配する必要ないくらい
今はもうすっかりラブラブっぽくて安心。
 
 
M)三代目もMV撮影なんでしたっけ、今日。
♡)うん♡
M)先輩ってば登坂さんが好きとか
  嵐に言っちゃって…w
♡)え、ダメだったかな?///
M)ダメではないですけどぉーー
 
 
登坂さん嫉妬されてましたよ〜〜。
 
 
♡)Mちゃんはー?
M)え?
♡)嵐…っていうかジャニーズで
  好きな人いるのー?
M)……。
 
 
私はミーハーだから…
顔だけならジャニーズは大抵カッコイイし
みんな好きだったけど…
 
最近はまったく興味ない…。
 
 
♡)MちゃんはJさんしか
  見えてないもんね♡
  いししし♡
 
 
先輩がいたずらっ子みたいな顔で笑ってる。
 
 
M)だって…///
 
 
嵐なんか目じゃない。
ジャニーズの誰よりもカッコイイもん。
 
Jさんが世界一だもん///
 
 
♡)私も一緒だよ♡
  臣くんが世界一カッコイイんだもんっ♡
 
 
あれ、考えてることわかっちゃったのかな///
 
 
だって…
もしJさんと同じくらいのイケメンが
いたとしたって
 
私がこんなに
Jさんを好きって気持ちがある限り
Jさんが一番カッコ良く見えちゃうもん。
 
 
M)あ。
 
 
JさんからLINEが来てた。
 
 
M)先輩、Jさん迎えに来てくれるそうです。
♡)わ、良かったねー♡
M)そうじゃなくて!w
  先輩も送っていきますよ、もちろん。
♡)ええっ!いいの?
 
 
それから荷物をまとめて外に出ると…、
 
 
J)お疲れさまーw
 
 
Jさんが爽やかに車のドアを開けてくれた。
 
 
M)ありがとうございます///
  ゴルフで疲れてるのにごめんなさい。
♡)あ、Jさん今日ゴルフだったんですか?
J)うん。めちゃくちゃ寒かったw
  でも疲れてないから大丈夫だよ。
 
 
Jさんはそう言って
私の頭をポンポンしてくれた。
 
きゅん…きゅん…///
 
 
J)どうだったのー、今日の撮影は。
♡)すっごく美味しいお菓子があって!
  食べたことないやつ!
J)ぷっ、お菓子!?ww
 
 
Jさんはハンドルを握りながら笑ってる。
 
 
M)先輩…、今日の一番の記憶が
  嵐よりもあのお菓子なんですね…w
♡)だってすっごく美味しかったんだもん!!
 
 
嵐の皆さん…ごめんなさいw
 
 
J)生嵐はどうだった?w
 
 
今度は私に聞いてきたJさん。
 
 
M)なんか…みんな小さかったです。
J)ええ!?
  あ、そっか。ジャニーズって
  身長低い子多いんだっけ。
M)はい。
  先輩がヒール履いたら余計に。
J)なるほどー。
 
 
Jさんほど高身長なイケメンは
なかなかいないんですよ…?
 
 
ピロリロリロ♪ピロリロリロ♪
 
 
♡)あ、臣くんから電話来たーー
  出てもいいですか?
J)もちろんw
♡)もしもしっ♡
 
 
後ろから聞こえる先輩の声が
とっても嬉しそう。
可愛いな。
 
 
♡)うん、もう終わって今から帰るとこだよー
  臣くんは?全然終わらない?w
  そっかぁ、お疲れさまー。
  え?あ、あのね、
  今Jさんに送ってもらってるの。
  Mちゃん迎えに来てて、私も…、
  え?嵐?
  あ、撮影??
  あのね、聞いて聞いてー!
  すっごく美味しいお菓子があってね!
 
JM)ぷふっw
 
 
私とJさんは思わず笑っちゃった。
 
だって先輩ってば登坂さんにまで
最初に報告するのがお菓子のことって…w
 
きっと登坂さんは
先輩が嵐に狙われてないか心配で
電話をかけてきたんだろーに…w
 
 
♡)え?お菓子はどうでもいいの!?
  なんで?!
  すっごく美味しかったんだよ?!
 
JM)ぷふっw
 
♡)え?嵐?
  別に…普通に撮影して終わったけど…
 
 
登坂さーーん
みんな先輩にメロメロでしたよーーー
可愛い可愛いって絶賛されてましたよーーー
 
松潤なんてほっぺにチューしてましたよーーー
 
 
……なんて。
登坂さんが知ったら大変なことになるから
内緒だな、あれはw
 
 
♡)え?
  特に何も話してないよーー。
  撮影もあっという間だったし。
  あ、そーだ。
  好きな芸能人?タイプ?の話はしたよー。
  え?わかんないけど…聞かれたの。
  うん、うん。
  えっ…、えっと…、ね///
  ……臣くんって…言っちゃった///
  えっ、ダメだった?///
  ……うん、うん…。えへへ///
 
 
きっと電話の向こうで登坂さん、
ニヤけてるんだろうなぁ…w
 
 
J)はい、着いたよーー。
♡)ありがとうございました!
M)お疲れ様でした、また明日ー♡
♡)うんっ!Mちゃんもお疲れ様でした!
  ありがとうね♡
 
 
先輩のマンションに着くと、
先輩は笑顔で帰っていった。
 
 
撮影で疲れてるだろうにいつも元気だなぁ。
 
 
J)明日はなんの仕事なんだっけ?
M)あ…、
 
 
Jさんが片手で私の手をそっと握ってくれた///
 
 
M)明日はCM撮影ですよ!
J)おおお…またCM、すごいね。
M)はいっ♡
  明日は柔軟剤のCMなんです!
J)おおお…姫っぽい…w
M)そうなんです♡
 
 
衣装もふわっふわで可愛いし
楽しみなんだー♡
 
 
J)それにしてもほんと休みないねぇ…
  ハードだけど大丈夫?
M)そうなんですよね…
  でも先輩いつも元気だから…
J)俺が心配してるのはMちゃんなんだけどw
M)えっ!私ですか?!先輩じゃなくて!?
J)自分の彼女を一番に心配するのは
  当然でしょ?
M)…っ
 
 
そっか…、///
 
 
M)私は全然平気です!大丈夫です!
J)無理しないでねー?
M)はい、ありがとうございます。
  私は…毎日Jさんに癒されてるから
  平気なんです///
J)えーー?w
M)ほんとですよぉ?
  Jさんの癒し効果はすごいんですから!
  なんでも頑張れちゃうもんっ
J)……可愛いこと言うねー?w
M)////
 
 
ほら、そんな笑顔を向けてくれるだけでも
私は嬉しくてキュンキュンするんだから。
 
こんな風に手を繋いでくれたら
それだけでパワー充電出来ちゃうし…。
 
 
J)ん…?
M)////
 
 
甘い瞳が優しく私を見つめてる。
 
 
M)……大好き…///
J)えっ…、あり…がとう///
M)ほんとに…大好き///
J)////
 
 
私の言葉に、
Jさんは繋いでる手にぎゅっと
力を込めてくれた。
 
 
J)俺も…一緒、///
M)え…?
J)Mちゃんがこうやって
  気持ち伝えてくれたり…
  素直に甘えてくれたりすると…
  俺も癒されてるんだよ。
M)…っ
J)ありがとねw
 
 
少し照れ臭そうに笑うJさんに、
また胸がキュンキュンしてる。
 
 
それから車がマンションについて
駐車場でエンジンを切ると、
Jさんが繋いでる手をそのまま少し引いて…、
 
 
チュッ。
 
 
私の唇に優しいキスをくれた。
 
 
M)////
 
 
もっともっと、してほしい。
 
 
M)J…、さん…、///
 
 
甘えるように見つめたら、
Jさんはふっと笑って
もう一度甘いキスをくれた。
 
 
M)////
 
 
……ダメ。もっと…ほしい…。
 
 
J)……こら、そんな顔しないの///
M)え…?///
J)帰ったらいっぱいしてあげるから。ね?
M)////
 
 
私が考えてることなんていつでもバレバレだ。
 
 
M)……キスだけじゃ…足りないかも…///
 
 
エレベーターの中、
甘えるように身を寄せたら…
 
 
J)それは俺も一緒、///
 
 
Jさんが私の腰をグッと抱き寄せてくれた。
 
 
M)////
 
 
Jさん…大好きです///
 
 
毎日毎日、Jさんにドキドキして
Jさんに癒されて、
Jさんを好きだなって思って…
 
私の毎日は、全部Jさんだ…///
 
 
……グイッ
 
 
M)待て…ない///
 
 
玄関に入ってすぐ、背伸びをして
Jさんの首に手を伸ばしたら…
 
 
M)ん…、っふ///
 
 
ガタン…ッ
 
 
力強く抱きしめられて、唇を塞がれた。
 
 
……身体の芯からとろけてしまいそうな
甘やかなキス。
 
 
気持ち良くて、腰から崩れそうになると
Jさんはそんな私を余裕で支えてくれた。
 
 
J)どこで抱いて欲しいの…?
 
 
クスッと笑うJさんに、
顔が火照るように熱くなる。
 
 
M)……こ…こ、///
 
 
優しい腕に、そのまま身を委ねた。
 
 
J)……いいよ。
 
 
とびきり優しい甘い声が、耳元に溶ける。
 
 
このまま…この人に溶かされたい。
身体がもう、熱くなってる…。
 
 
今日も私を甘やかしてくれる、優しい人。
 
 
とろけるくらい、愛されたい。
壊れるくらい、愛したい。
 
 
ベッドまで行く時間も、勿体ないから…
だから…、ね?
 
 
………今すぐ、ここで。
 
 
 
 
 
 
ーendー

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  1. (。・д・。)/ より:

    久々の投稿ありがとうございます。無理はしないでくださいね!相変わらずのニブニブ具合な姫ちゃんが可愛くて微笑ましい
    (´∀`)

    • マイコ より:

      ありがとう。゚(゚^ω^゚)゚。でも無理しないと更新半年くらい止まりそうな勢いのコロナショックだから、なんとか頑張ってるよ!w

  2. ゆめ より:

    コロナで大変やのに更新ありがとうございます!^^
    ♡ちゃんはやっぱり鈍感すぎる‪w
    ♡ちゃんみたいな女の子に生まれたかった
    人生!✨
    JさんとMちゃんはめっちゃほっこりする
    まいこさん!コロナ気をつけてください!

    • マイコ より:

      うん!ありがとう!お互いしっかり生き延びようね!!

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