ランチに行こうとしたら、
なんだかまた息苦しくて。
いっぱい泣いたし、
いっぱいクッション投げちゃったし
いっぱい動いたからかな…って
もう一度フロントで酸素吸入させてもらった。
念のため、臣くんも。
臣)ふぅ。
♡)元気になったぁ?
臣)うん。元気。
酸素どうこうより、心が元気。
♡)え?
臣)お前の笑顔が隣にあるだけで
心がすごく健やかで穏やか。
♡)…っ
臣)お前の「愛してる」があるだけで
俺、一生元気。一生幸せ。
♡)////
優しく笑ってそんなこと言う臣くんに
胸がきゅぅぅってなった。
どんっ!
臣)わっ!イノシシが飛びついてきた!w
♡)えへへ、愛してる♡
臣)……ん、///
大好き。ずっとずっと、大好き。
仲直りできて本当に良かった。
臣くんがこんな風に笑ってくれて…
そばにいてくれて…
私、本当に幸せだよ…。
ア)ナンカ二人のラブラブ度が増してるゾ?
エ)ほら、ヤッパリナ!
ア)え、まさか…
臣)え、何?
エ)エッチなコトしてたヤロ!
臣)どええ!?してねぇよ!!///
エ)イキナリ二人になりたいとか言うて…
ソレシカあらへんガナ。
臣)違う!ほんとにしてない!///
ア)オミが必死だ…間違いナイ。
臣)してねっつーの!///
♡)あはははっw
アーサーとエイミーはニヤニヤしながら
冷やかすように私たちを見てて。
♡)エッチなことはしてないけど
ラブラブだよぉ♡
臣くんの腕にぴとっと顔を寄せたら、
臣くんはそのまま私の肩を
ガシッと抱いてくれた。
臣)あんね、いろいろ諸事情あったけど…
俺たちはいつもはこれくらい
バカップルなの!///
♡)あははは、解説してるw
ア)バカップルいいね!アハハハ!w
臣)つーかこんな酸素薄いのに
そんなことしたら息切れして死ぬわw
エ)慣れてきたらユックリすれば大丈夫ヤデ。
臣)なんの話だよ!///
♡)あはははっw
でも確かに。
階段一段上がるだけでもしんどいのに
Hなんて…
あんな激しい運動、出来ないよね。
………でも…、
チューくらいは…したいなぁ…。
臣)ん?
♡)あ、ううん!なんでもない///
今日も一緒にぎゅってして眠れるかな?
そしたらその時、チューだけはしてほしいな。
チュッ。
♡)ひゃっ!!///
いきなりほっぺにキスされてびっくりした。
♡)え?///
臣くんは何も言わずにニコニコしてる。
私が考えてること…わかったのかな?
♡)////
恥ずかしい…。
でも嬉しい…。
臣くん、大好き///
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺と♡が話してる間に、
午後の天気予報がちょっと変わったらしくて
青空の鏡張りは見れなくても、
もしかしたら夕陽なら見れるかも、って。
で、そのまま晴れてくれたら
星空も見えるかもって。
それを聞いて♡は嬉しそうにルンルンで
ランチをペロッと平らげた。
♡)楽しみだね、えへへ♡
臣)うん♡
可愛い。大好き。
♡が笑ってくれるだけで、
ほんとに元気になれる。
♡の笑顔ってすごい威力だ。
ア)二人トモ綺麗に食べてエライネ!
臣)え?
エ)コノあたりにはゴミ処理施設がナイネン。
セヤカラ、食べ物は残さナイ、
食べ切れる分だけ注文スル、コレ大事。
♡)そうなんだ!
ア)今はウユニのゴミ問題も
深刻化してるカラ。
臣)そっか…。
観光客が多い分、やっぱり大変なのかな。
♡)私たちは綺麗に使おうねっ!
臣)うんw
それからしばらく待ってると、
ほんとに晴れ間が射してきて…
夕方には雨雲もどこかに行って
空は綺麗に晴れた。
臣)よっしゃー!俺の力だー!
♡)すごーい!臣くん!さすがーー♡♡
ア)オミは本当に晴れ男ダッタカw
エ)やるヤン!w
それからもう一度4人でジープに乗って
塩湖の奥へ進んでいって。
♡)うわぁぁぁぁっっ///
♡が興奮して俺の手をぎゅっと
握りしめたのは、
そこに見たことないような
綺麗な景色が広がっていたから。
夕陽に照らされて綺麗な色に染まった空が
湖に反射してる。
エ)ヨッシャ!今度こそ写真撮ったるデ!
ホラ、二人とも!
♡)ありがとうっ♡
エイミーは俺たち二人の写真を
たくさん撮ってくれて…
折角だから4人でも撮りたいねって
三脚を使ってタイマーでも撮影して。
そうこうしてるうちに陽はどんどん
沈んでいって…
♡)臣くん臣くん!こっちも見てぇ〜〜!♡
臣)見てるって!w
♡)こっちもぉ〜〜!♡
臣)全部見てるから!w
どこを向いても綺麗な景色に
♡はもう大はしゃぎ。
♡)本当にすごいねっ!♡
臣)うんw
一緒に来れて良かった。
この景色を二人で見れて良かった。
ア)アーー、そろそろ沈むナーー。
♡)わぁぁぁぁ///
エ)最後の最後まで綺麗ヤロ?w
臣)うん、すごい…っ!
この天気なら夜は星空も
きっと綺麗に見えるよって
アーサーに言われて…
楽しみで仕方ない俺たちは
そのまま一旦ホテルに戻って
みんなで夕食を取った。
♡)えへへ、ご飯美味し〜〜い♡
エ)♡はホンマ美味しそうに食べるナァ。
ア)うん、カワイイw
臣)あはははw
食後はアーサーとエイミーは
元気に卓球してて。
まだ酸素吸引してるレベルの俺たちは
さすがにスポーツなんて無理だから
そんな二人をぼんやり眺めてた。
♡)あ、あっちにビリヤードもあるよ。
臣)へーー。
♡)やる?
臣)うーん…
確かに卓球よりは出来そうだけど…
無理して明日に響いたら嫌だから
やめとくw
♡)そうだよね!
まだまだ楽しみがいっぱいだもんね!
そう言って♡はまたぴとっと
俺の腕にくっついてきた。
♡)えへへ♡
別に何もしなくても
こうしてくっついてるだけで幸せだし…♡
臣)////
うん、俺も。
エ)圧勝や!!!
ア)エイミー…強すぎる…w
卓球でボロ負けしたアーサーは
しょんぼりとカメラを手に取った。
ア)じゃあそろそろ星空ツアー
出発しようか。
♡)うんっ!!♡♡
♡は元気よく返事をして立ち上がった。
エ)着いたら屋根に乗って観たらエエヨ。
臣)え、ジープの屋根?
エ)ソウソウ。
臣)え、やったー!楽しみ!
夜は冷えるから、俺たちはさらにもう一枚
上着を借りて、出発した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
♡)すごーい!すごぉぉい!///
車の窓から見える星空だけで
もう十分綺麗すぎて、興奮がおさまらない。
臣)ヤバイね…これ…。
♡)うんっ!///
臣)いてて、w
お前、テンション上がったら
俺の手を握り潰すのやめなさいw
♡)はっ!ごめん!つい、w
臣くんは笑いながら
私の手を繋ぎ直してくれた。
♡)だってだって…
すっごく綺麗なんだもん///
臣)うん。俺も感動してる。
早く外に出て見てみたい。
ア)ヨーシ、じゃあこのへんでいいカナー。
臣)お、到着?
エ)ウン!降りてエエヨ!
そう言われて外に降りてみると
やっぱり少し肌寒くて。
先にジープの屋根に上がった臣くんが、
私を上に引き上げてくれた。
臣)大丈夫か?
♡)わっ、
臣)気を付けろよ?
♡)うん、ありがとう!♡
ア)心ゆくまで楽しんでネーw
エ)ワタシらは中にオルデーw
臣)あーいw
バタンと閉じられたドア。
私と臣くんは毛布を敷いて
二人並んで座ってみた。
臣)おわぁぁぁぁ///
♡)ひゃぁぁぁぁ///
あまりに綺麗で、変な声が出ちゃったw
♡)すごいね臣くん!///
臣)おう、すごすぎ!///
息を飲むような星空が塩湖に綺麗に反射して…
まるで、宇宙にいるみたい。
♡)星がありすぎて…
わけがわかんないよ…
臣)あははは、確かに!w
私がパタンと寝転がると、
臣くんも笑いながら隣に寝転んだ。
♡)あの点々の一つ一つが
全部星なんだよね…?
臣)点々…!w
うん、そうだね。
♡)すごいなぁ…///
臣)今もまだあるのか、わかんないけどね。
♡)え?
臣)だってこれ、昔の光でしょ?
♡)あ、そっか!!
二人で手を繋ぎながら…
遠い遠い…
時を超えた遥か彼方の星の光を
今こうして眺めてるんだ。
すごいなぁ…。
♡)ずっとずっと…
臣くんと一緒にいられますように♡
臣)えっ、流れた!?
♡)ううん、流れてないよ。
臣)えっ
♡)流れてないけど、これだけすごかったら
なんだか叶いそうな気がしない?
臣)なんだよそれ!w
♡)だってそれくらい綺麗なんだもん!
臣)あはははw
流れ星を見つけたわけじゃないけど…
吸い込まれるような星空に、
お願いごとを続けてみる。
だって絶対、叶う気がするから。
♡)臣くんがいつもいつも
笑顔でいられますように♡
臣)……。
♡)臣くんがずっとずっと
健康でいられますように♡
臣)……。
♡)臣くんが…
臣)俺のことばっかじゃん!w
♡)違うよぉ?
臣)え?
こっちを向いて笑ってる臣くんの
瞳の奥を、真っ直ぐに見つめた。
♡)これは全部、私の幸せだもん♡
臣)…っ
♡)臣くんの幸せが、私の幸せだから。
だから全部全部、繋がってるんだよ。
♡)これから先、
臣くんにたっくさんの幸せが
待っていますように♡
私がもう一度天を仰いでそう言うと、
臣くんがゆっくりと上半身だけ起こして、
私を見下ろした。
♡)どう…したの…?
臣)……。
月明かりしかない夜空の下。
臣くんは真っ直ぐに私を見つめてる。
♡)…っ
月の光を背負った臣くんは、
キラキラしてて…とても綺麗…。
なんだか月の王子様みたい。
臣)なんかお前…かぐや姫みたい…w
♡)え…?
臣)月の光がキラキラ当たってて…
……綺麗。
♡)…っ
同じようなこと考えてたのかな?
って思ったら、おかしくなった。
♡)ふふw
臣)何笑ってんだよw
♡)だってw
臣くんは優しく笑って
私の頭を撫でてくれた。
臣)かぐや姫はダメか、
月に帰っちゃうもんな。
♡)え?
臣)お前はどこにも帰さない。
ずっと俺のそばにいて。
♡)…っ
優しく私を抱き起こしてくれた臣くんが…
そのままふわりと、
私の身体を包むように抱きしめてくれた。
とくん…、とくん…、とくん…、
幸せな胸の音が聞こえる。
ずっとずっと…そばにいたい…。
臣)大事にするから…
俺のそばで、笑ってて…。
♡)……(こくん)///
臣)俺は…お前の笑顔の、そばにいたい。
♡)////
とくん…、とくん…、とくん…、
嬉しくて、想いがあふれる。
臣)♡…、愛してる…。
♡)////
その言葉に、胸がぎゅっとなる。
♡)臣くん、大好き…。愛してる…。
こんなにこんなに、愛してるんだよ…。
臣)……。
♡)……。
そっと見つめ合えば、
視線が甘く溶け合って…。
ゆっくり、近付く、二人の唇。
柔らかく…重なって…
甘く、甘く、溶け込むような、優しいキス…。
満天の星の下で交わしたキスは
まるでそれだけで、愛の誓いみたい…。
♡)////
臣)////
唇が離れて視線が重なると、
なんだかドキドキして…
また「好き」がこみ上げる。
♡)帰ったら…酸素吸入…しなくちゃ…///
臣)え、苦しい?!
♡)……(こくん)///
臣)大丈夫!?
本気で心配して私の顔を覗き込む臣くんに
もう一度チュッとキスをした。
♡)キスして、ドキドキして、
苦しいんだよ///
臣)えっ…、あ、…っ、
そういう…こと、///
♡)////
臣)////
臣くんは照れ臭そうに目を逸らした後、
また私をぎゅっと抱き寄せて…
臣)可愛いこと言ってんじゃねぇ、ばーか///
って、おでこにチュッてキスをくれた。
♡)////
ドキドキドキ…
きゅんきゅんきゅん…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
星空ツアーをたっぷり満喫して
帰ってきた俺たちは
そのまま交代でシャワーを浴びて…
大きなベッドにばふっと寝転んだ。
臣)はーーーーっ、疲れたーーーーっ
なんかLIVEの後みたいな疲労感。
旅行ってやっぱ疲れんだな。
酸素薄いしな。
♡)先に寝ててもいいよぉ?
臣)やだ。待ってる。
♡)えーーっ
じゃあ急いでドライヤーしてくる!
臣)急がなくてもいいよw
パタパタと走っていった背中が可愛くて。
臣)はぁぁぁ……。
ほんとに仲直り出来たんだよなぁ…
なんて、しみじみと幸せを噛み締める。
……あ、みんなに報告した方がいいかな。
散々心配かけたしな…。
でも時差がよくわかんねぇ。
日本今何時なんだろ。
面倒臭いから帰ってからでいいや。
お土産いっぱい買ってこーっとw
♡)えへへ、お待たせーーっ!!
臣)うおっ!!
ばふっ!!
♡)えへへーー♡
臣)飛び込み禁止ですw
♡)もう飛び込んじゃいました♡
臣)確かにw
そんな暴れたらまた苦しくなるぞ。
♡)でももう結構慣れてきたよぉ?
臣)ほんと?
♡)走ったりは無理だと思うけど
歩いてもそこまで息切れしなくなったよ!
臣)まぁ確かに俺も。慣れたのかな。
♡)ね、ね、来てー♡
臣)へ?
♡)こっち♡ 来て♡
臣)…っ
何その可愛い誘惑///
♡)うつ伏せになってください♡
臣)うん…。
言われた通りにしたら、
♡が俺の背中に乗ってきて…
♡)マッサージしてあげます♡
そう言って、
肩から背中をほぐしてくれた。
臣)なんで急に?w
♡)さっき疲れたーって叫んでたから。
臣)ああ、それか!w
♡)旅行って楽しいけど疲れるもんね。
癒してあげます♡
臣)……ああ、気持ちぃわ…、、
♡)いっぱい気持ち良くしてあげる♡
臣)…っ
それはなんかエロいな。
臣)……あ、っ…
そこ…、すげぇイイ…
♡)ふふ♡
臣)あぁ…、気持ちぃ……
♡)臣くんがふにゃんふにゃんだ♡
臣)だってぇ……
力加減が絶妙で…。
♡)他にしてほしいことなぁい?♡
臣)…っ
その可愛い声色に、ちょっとドキッとした。
臣)してほしいこと…ってゆーか
したいことならある。
♡)え、なぁに?
俺はもそもそと起き上がって…
きょとんとしてる♡の膝の上に
滑り込んだ。
♡)びっくりした!なぁに?w
臣)はぁぁぁ……。
この太もも。
ほんと気持ちぃ…最高…。
♡)膝枕してほしかったの?w
臣)……。
本当は…
一番触りたいのはおっぱいです。
でもさすがに自粛してます。
♡)甘えんぼ臣くん…かわい♡
臣)……。
うん、そういうことにしておこう。
♡)臣くんだぁいすき♡
臣)……。
♡の甘い声が…すげぇ可愛くて…
ほんと落ち着く。
♡)……はっ!
臣)ん…?
急に♡の身体が強張ったぞ?
なんだなんだ?
♡)そういえば…
Rの太もも…触ったんだもんね…
臣)!!!
覚えてらっしゃいましたか…。
♡)どうやって抱きついたの…?
臣)えっ…
♡)やってみて。
臣)ええっ…
再現しろと…?
臣)寝起きだったから覚えてない。
酔ってたし。
♡)やってみて。
臣)…っ
言い逃れ出来ないみたいです…。
臣)確か…こんな感じ…。
俺は膝枕された状態で
♡の腰に腕を回した。
♡)こんなぎゅむってしたの!?
臣)…っ、ごめん…なさい…。
怖い。どうしよう。
♡)太ももはどうやって触ったの!!
臣)ええと…、
……確か…こんな感じ…。
♡)!!!
臣)ごめんなさい。二度としません。
♡)エッチ!!!
臣)…っ
♡)え、服の上から?
臣)……いや…、その…、
スカートの中に…手を…
♡)直接触ったの!?
臣)……ハイ。
♡)最っっ低!!!
べしっっっ!!!
臣)いってぇ!!
思いっきり背中叩かれた!
渾身の力で!!
♡)エッチ!変態!ばか!最低!!
臣)……言いすぎだろオイ…。
むぎゅっ!!
臣)!??
柔らかい太ももの間に
なぜか手をむぎゅっと挟まれたんですけど?!
♡)臣くんはしばらくこうです。
臣)え!?
♡)私の太ももに挟まれる刑だよ。
臣)…っ
何その喜ばしい刑は…。
♡)Rの太ももは今すぐ忘れてください。
臣)……。
言われなくてももう覚えてません。
興味ないし。
♡)むぎゅむぎゅの刑なんだから!
臣)……///
なんだよそれ…可愛いな。
つーか柔らけぇ…ほんと気持ちぃ…///
ずっと触ってられんな、これ。
臣)はぁぁぁ……♡
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お仕置きなのに
臣くんはなぜか嬉しそうに
太ももにスリスリしてる。
もぉっ!!
♡)臣くんに太もも触られたRは
どうしてたの?
臣)え?どうだっけな…覚えてない。
びっくりしすぎて。
♡)ふーん…
Rと二人で何話したの?
臣)え?
♡)二人で飲んだんでしょ?
どんな話したの?
臣)……別に…大した話してねーよ。
なんだっけ…、、ああ、そうそう。
あいつ好きな奴いるらしくてさ、
その話とか。
俺そんなん興味ねぇから
大して聞いてなかったけど。
♡)!!!
ど、ど、どういうこと?!
好きな人に好きな人がいるって
相談したってこと?!
♡)なんて言ってたの!?
臣)いや、だから…
あんま覚えてねぇって、興味なくて。
……あ、そーだ。
告白の練習には付き合ったけど。
♡)告白の…練習!??
何それ!!!
臣)練習したいとか言うからさー
そんなんぬいぐるみ相手に
しとけよっつって。
♡)それは…にゃんこと練習してた私を
バカにしてるのかな…?
臣)あはは!ちげぇよ!w
お前がにゃんこと練習してたのは…
だって…可愛いじゃん///
臣くんが何か思い出したように
ちょっと照れてる。
臣)別にそんなんじゃなくて、
俺があいつの練習に
付き合う義理もねーしさ。
めんどくせって思って。
♡)……。
臣くんはこれっぽっちも
その相手が自分だとは思わないのかな…?
私のこといつも鈍子鈍子って言うくせに…
自分だって鈍いんだからっ!!
♡)臣くんが寝てる間、Rは何してたの?
臣)あ?知らね…。何してたんだろ。
帰れって言ってんのに
帰んねぇんだもん、あいつ。
臣くんのこと好きなんだから
帰るわけないでしょっ!
臣)で、最後は気分悪いだかなんだか
言ってたけど…
俺早く帰りたかったから
置いてきちゃった。
♡)!!!
臣くん…なかなかひどい…。
臣)そういえばLINEも返してねーや、やべ。
♡)!!!
LINEとかやりとりしてるの!?
臣)でもいーや。めんどくせ。
♡)…っ
臣くん…すごくマメなくせに…
返事しないの…?
私としては…
RとLINEなんてしてほしくないけど…。
臣)とにかくもう、二度としないから。
二度と他の女とお前、
間違えたりしないから。
ごめんなさい。俺が悪かったです。
臣くんは私の太ももにむぎゅっと顔を埋めて
謝ってる。
♡)どうしてむぎゅってしてるの…。
臣)え、だってこれお仕置きなんでしょ?
……はぁ、幸せ…。
♡)……。
本当に反省してるのかな…?
……でも良かった。
酔って寝ぼけてる臣くんが
それ以上のこと、してなくて。
危ないよ…。
心配だな、もう…。
♡)誘惑されちゃ…ダメだからねっ
臣)……へ?なんの話…?
太ももにうっとりしてる臣くんが
気の抜けた声で返事した。
♡)他の女の子に誘惑されないでね!
臣)へ?誘惑?されねーし。
♡)…っ
されてるのに気付いてないだけでしょー!!
臣)されても興味ねーし。
♡)…っ
だけど…
とんでもない女の子はきっと
とんでもない方法で誘惑してくるもん!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
……ヤバイ。
太ももが気持ち良すぎて
なんかムラムラしてきた。
……かぶりつきたい気分。
♡)そろそろ上書き出来たかな…。
臣)へ?何が…?
♡)臣くんがちゃんと
Rの太もも忘れたかなぁって。
臣)だからんなもんとっくに
忘れてるっつーの!
いちいち興味ないもん覚えてねーわ!
♡)ほんと…?
なんだよそのジト目は…。
臣)上書きされるまでもねぇの!
つーかなー!
お前もハルくんとしたこと全部言えよ!
♡)えっ…
臣)お前こそ上書きしてやる!ふざけんな!
♡)…っ
俺はガバッと起き上がって
♡の肩を掴んだ。
臣)どんな撮影だったのか全部言え。
全部俺が上書きする。
♡)…っ
臣)早く言わないとチューすんぞ。
♡)えっ…///
なんでちょっと嬉しそうなんだよ…
可愛いな…くそ。
♡)……。
臣)早く言えって!
♡)え、だって…、チュー…してほしい…///
臣)はぁ?!w
もう!///
ダメだ、こうやってすぐ
♡の可愛さに騙されるから俺はダメなんだ。
臣)いいから早く言え!
♡)えーーっ
えっと…今回の撮影はね、
高校時代から付き合ってたカップルが
大人になって、結婚して、子供が出来て。
新しい家族で新しいマイホームで
幸せに暮らす、っていう
人生の流れに沿ったストーリーだったの。
なんだと。
♡)だからホームページにあげてた
制服の写真は高校生のシーンの衣装だよ。
臣)……ふーん…。
仲良く手ぇ繋いでたやつね。
♡)制服で登下校するシーンと、
プロポーズされて
バージンロードを歩いて…
臣)プロポーズ!?
♡)うん。
臣)どんな?
♡)セリフなくてアドリブだったの。
臣)アドリブ!??
そんなんアドリブなわけねーだろ!
臣)ハルくんなんて言ったの!
♡)えっとね、
「愛してる。これから先、ずっと。
この命が尽きるまで。
一生変わることのないこの気持ちを今、
ここに誓います。
結婚して、くれますか?」
って!
すっごく感動したから全部覚えてるの!
臣)!!!
そんなんアドリブって言わねーよ!
まるまるハルくんの本心じゃねーかオイ!!
しかもそれを感動したから
全部覚えてるだとォォォォ!?
♡)咄嗟にそんな言葉が出てくるなんて
ハルくん素敵だなぁって思って♡
はぁぁぁ!??
♡)で、その後バージンロードを二人で歩いて
誓いの…キス…、ええと…
ごめんなさい。
♡はやっと少し申し訳なさそうに
俺を見た。
申し訳なさそうになるタイミングが
遅すぎるけど。
♡)最初はフリだけの予定だったんだけどね、
2回目のテイクで
間違って触れちゃったの。
臣)間違って…?
♡)うん、目を瞑ってたから
距離感わからなかったんだって。
臣)…っ
それを言い訳に
わざとしたんじゃねぇだろうなぁハルくん!!
♡)それでハルくんもすっごく焦ってて
何度もごめんねって謝られて…
臣)……。
そのテンパり様ならわざとではないのか…。
臣)つーか何。
2テイク目って…何テイクやったんだよ。
1回で十分だろうが!
どこのポンコツ監督だよ!
♡)あ、違うの、1回目は…
私が固まりすぎて、NG出ちゃって…///
臣)は?
♡)緊張しすぎてガチガチになっちゃって///
臣)……。で?
♡)あ、それでね、間違って触れちゃった後に
それがすごく良かったから
嫌じゃなければ本当にしてくださいって
監督から言われて…
はぁぁぁ!??
「すごく良かったから」ってなんだよ!
事故をいいことに設定変えてんじゃねーよ!
どこのポンコツ監督だよ!!
♡)それで、なんか…断れない雰囲気で…
「嫌じゃなければ」なんて言い方されたら
断りにくいだろうが!!ふざけんなよ!!
どこのポンコツ監督だよ!!
♡)どうしようって緊張してたら
ハルくんが言ってくれたの。
臣)え?
♡)今だけでいいから
俺のお嫁さんになって、って。
臣)…っ
♡)結婚式で、みんなに祝福されて
誓いのキスをすることは
緊張することじゃないでしょ?って。
臣)…っ
♡)そう言われて、確かにそうだなって思って
ハルくんのお嫁さんになりきろう!って
役に集中したら…ちゃんと出来たんだよ。
ふーーーーーーーん!!!
………だからか。
「ドキドキ…したし…、
大好きって…思ったよ…?」
あの夜の♡の言葉。
それだけ聞いたら浮気じゃん!とか
思っちゃったけど…
そういう流れで…そうなったわけね…。
役に集中したから…
ドキドキもしたし、
大好きだとも思ったわけで…
……でもさ。
いつもだったら相手は俺で想像してるくせに
今回はそうじゃなくて。
それは…
わざわざ俺で想像しなくても、
感情移入できたから。
それくらいやっぱりハルくんは
♡にとって特別な存在で
俺にとっては脅威の存在ってこと。
俺以外の男に触られるのは嫌だとか
言ってたくせに…
ハルくんはそうじゃないんだもんな…。
ハルくんが相手じゃなかったら
絶対キスシーンだって断ってたくせに…。
でも俺がそれを言ったら、きっとまた…
「あれ、ほんとだ…なんでだろ…」
とかきょとーんとした顔で言うんだろ。
無駄に自覚させることになっても嫌だから
死んでも言わねぇけど。
臣)はぁぁぁ……。
♡)なぁに?
臣)やっぱり浮気だ……。
♡)えええ!?
だってお仕事だよ!?
臣)……でもドキドキしたんでしょ?
♡)ドキドキは…したけど…
そこはやっぱり否定しないんかいッ!
♡)ドキドキしたのは子供の頃の私だもん。
臣)また言ってる!その変な言い訳!
♡)言い訳じゃないもんっ!
ハルくんにドキドキするのは
ハルくんのこと大好きだった
昔の私で、今の私じゃないよ!
臣)…っ
♡)だって今の私は臣くんのことが好きなのに
ハルくんにドキドキするの、
おかしいでしょ?
臣)……。
♡)だから私の中にいる昔の私が
ドキドキしちゃってるんだなーって
思ったんだ。
臣)……。
なんつー解釈だ…。
でもここで
んなわけねーだろ、
今のお前だってドキドキしたんだろ!
って追及したら…
「え、そうなのかな…?どうして…?」
とかきょとーんとした顔で言うんだろ。
ハルくんのことに関しては
♡は無自覚だからいいんだ。
変に自覚しちゃったら困る。
ずっと鈍子でいてください。
♡)それにハルくんとまたキスしたい、なんて
私思わないよ?
臣)…っ
♡)お仕事だったから…
あれが最初で最後だよ…?
臣)……。
♡)ダメ…?
臣)…っ
ああああああ〜〜っ
ずるいやつ、出た!!///
そんな可愛い顔して可愛く甘えて!
俺は流されない!流されないぞ!
臣)お前…ハルくんと一回結婚したんだから
もうバツイチだからな!
♡)えええっ!!
悔しくて苦し紛れに
わけわかんないこと言ってる俺。
♡)じゃあ…もう…
臣くんは…結婚してくれないの…?
臣)…っ
あああっ……
今度は可愛くしょんぼりしてる。
ずるい!ずるい!ずるい!
俺は流されない!流されないぞ!///
臣)どうしようかなーー。
バツイチだからなーー。
♡)……もう…きらい…?
臣)…っ
この上目遣いとかしょんぼりとか…
全部計算じゃなくて素でやってるとこが
こいつの怖いとこなんだよ、うん。
♡)真っ白なタキシード着た臣くんの隣で…
ウエディングドレス着たかったな…。
臣)…っ
か、可愛い…。
……負けそう……。
臣)ハルくんの隣で着たんだろっ
♡)ハルくんは黒だったもん!
臣)色の問題かよ!w
♡)人の問題だよ。
臣)…っ
♡)私は…臣くんのお嫁さんに
なりたいんだもん…。
臣)…っ
♡)////
臣)////
……負けた。
もういい。
いつも♡の可愛さにメロメロにされてる俺が
♡に勝てるわけなかった。
そうだよ、惚れたもん負けなんだから。
臣)しょーがないな〜〜〜〜
♡)…っ
臣)バツイチだけどもらってやるかな〜〜〜〜
♡)ほんとっ?
ほら、また可愛く笑って。
ずるいんだから。
臣)じゃあプロポーズしてくれたら考える。
♡)ええ!?プロポーズ?!
臣)そ!
ハルくんとしたこと
全部上書きするっつったろ!
♡)臣くんがするんじゃなくて
私がするの??
臣)そーだよっ!
ハルくんのそんなガチなプロポーズ聞いたら…
なんかすげぇ悔しいから
俺は本番まで取っときたいもん。
♡)えっと、じゃあ…
プロポーズします!!
臣)宣言してからするんかい!w
♡)えっと、ね。
臣)…っ
♡が姿勢を伸ばして座り直して
俺の手をきゅっと握った。
♡)私は臣くんが大好き。
ずっとずっと、愛してる。
臣)……。
♡)この命がある限り、ずっと愛してるし、
生まれ変わっても
臣くんのことを探して
臣くんのことを好きになりたい。
臣)……。
♡)臣くんのそばにいられることが
本当に幸せで、
臣くんの笑顔をずっと見ていたいです…。
臣)……。
♡)私…へたくそだから…
上手に言えないけど…、
臣)……。
♡)臣くんが…俺のそばで笑っててって
言ってくれたの…
すごく嬉しかったの。
臣)……。
♡)前にも…言ってくれたでしょ…?
お前は俺の前で笑ってる時が
一番可愛い、って。
臣)うん…。
♡)私は…ずっとずっと
臣くんのそばにいたいし…
臣くんのそばで笑ってたい。
臣)……。
♡)臣くんのこと…幸せにしたいし…
二人で一緒に…幸せになりたいんだよ…っ
一生懸命伝えてくれる♡の瞳から、
涙が一粒、こぼれ落ちた。
♡)だから…私は…っ
臣くんの…お嫁さんに…なりた…っ
♡の言葉を飲み込むように、
重ね合わせた唇。
臣)結婚しよう。
♡)…っ
ぶわぁぁ…って泣いてる♡の顔が
滲んで揺れてるのは、
……俺も泣いてるから。
♡)臣くん…っ
臣)うん。
飛び込んできた♡を
ぎゅっと受け止めた。
そうだよ。
俺はどんな♡でも丸ごと受け止めたいんだ。
それくらい大きな男になるって
決めたから。
それくらいお前のこと、愛してるから。
だから…
その時が来たら…
ちゃんと俺からも伝えるから。
だから今は…ただ、抱きしめさせて。
臣)ありがとう、♡…。
無理矢理言わせたのに…
一生懸命、伝えてくれた。
心に響いた。
俺が絶対、幸せにする。
命をかけて、幸せにするから…
だから。
いつか、俺のお嫁さんになってください。
ーendー
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やっと追いついた~
長かった~ww
マイコさんストーリー書く(?)の上手すぎ!
毎日キュンキュンして癒されてます!ww
高校も受かったのでこれからもマイコさんを応援します!
頑張ってください!
おおおおおお(´⊙ω⊙`)高校合格おめでとう!!
これからもよろしくね♡
幸せだ(๑⃙⃘♥‿♥๑⃙⃘)
ほこほこ(ʃƪ˘▿˘)♡(˘▿˘ʃƪ)
はぁぁ♡心がほっこりしました。やっと、元の2人に戻れてニヤニヤが止まらないー!
これから、どんな展開になるか楽しみにしています♡
本当にあった話のようで。作家のような文才ありますね⭐︎本当の臣君の相手もこんな人だった祝福できるなー。
忙しい毎日おつかれさまです。更新楽しみにしてますね☆
さっちゃんさん、ありがとうございます(っ≧ω≦)っ
お褒めいただき大喜びしている作者でございます!♡♡
ぜひ引き続きよろしくお願いします♡♡