〈27〉悪いウサギ

スポンサーリンク
スポンサーリンク

それから4人で歩いて
カリフォルニア・キッチンに向かった。
 
 
お店に着いたらすぐに
目立たない奥の席に通されて…
 
 
亮)よっw
臣)亮くん!w
亮)平日なら貸切にしてやるって言ったのに
  土曜に来るんだもんw
臣)ごめんw
  だからほら、こんな格好じゃんw
  彼女。♡。こんなんだけど日本人だよw
♡)初めまして!♡です!
亮)初めまして。
  ポカリの子だよね?全然わかんないw
  ほんとに外国のお姫様みたいw
♡)こんな格好ですみません!///
亮)いやいや、全然いいんだけど…
  臣に紹介しろって言っても
  全然会わせてくれないからさぁ〜
臣)そんなんじゃないってw
  亮くん忙しいんだもん!w
亮)臣のが忙しいじゃんw
臣)ほんとは店にもずっと
  来たかったんだけどさ。
亮)遠いのにありがとね。
  可愛い彼女もやっと紹介してもらえたしw
  どう?臣に変なことされてない?
♡)えっ…
S)変なことなら毎日されてます♡
臣)こら!勝手に答えない!w
M)あはははw
亮)変態だけどイイ奴だから。
臣)ちょっと!w
♡)あはははw
 
 
亮さんはTVで観た通りの
優しそうなお兄さん。
 
「ゆっくりしていってね」って
カウンターに戻って行った。
 
 
臣)料理はお任せで頼んであるから。
♡)うんっ!楽しみーー♡
M)素敵なお店ですねぇ♡
  日本じゃないみたい。
S)雰囲気いいよねぇ〜〜
 
 
Sさんがみんなはお酒飲みなよって
言ってくれて…
 
私はフランボワーズのカクテルを頼んだ。
 
 
臣)Sさんだけ飲めなくてごめんね。
S)いいよいいよ。
臣)ねぇMちゃん。
  Sさんに誰かいい子、いない?
S)ぶっ、ごほごほ!///
 
 
Sさんはノンアルコールの
ジンジャースカッシュを飲んで
むせ込んだ。
 
 
M)彼女いないんですかぁ?
S)はい…。
M)欲しいとは思ってますー?
S)非常に思ってます!!
M)どんな子がいいんですか?
S)えーーー、特にこれといって…
臣)女なら誰でもいい?w
S)うん。高望みはしませんw
M)理想の条件とかないんですか?
S)うーん…ほんとないなぁ。
  優しい子なら嬉しい。
M)え〜〜〜、曖昧すぎますよぉ。
臣)そうだよ。それにさ、
  「優しい人がいい」って言う人は
  自分が優しくない証拠らしいよ。
S)ええ!ガーン!!
臣)愛情をいっぱい持ってる人は
  相手に優しさなんて求めないんだってさ。
♡)あ、それ…っ
臣)思い出した?w
♡)うん!
 
 
臣くんとまだ付き合う前。
賢司くんたちとみんなで飲んでた時、
そんな話をしたっけ。
 
懐かしいなぁ…w
 
 
S)でも優しくない子はやだよぉーーー
臣)まぁ確かにw
M)Sさん…。
S)は、はい…っ
M)Sさんはそもそもがダメです。
S)ええっ!?
M)彼女が欲しいと言いながら、
  まるで積極性に欠けるそのスタンス!
  本当に欲しいと思ってるなら
  理想の条件くらい
  パパッと答えられなきゃダメです!
S)そうなの!?
M)絶対条件と出来れば条件。
  これを自分で整理して
  自分で把握しておかないと!
♡臣)おおお…っ
 
 
Mちゃんの目がギラリと光った。
 
 
M)誰かに紹介してって頼む時も
  その方が頼みやすいですし、
  頼まれた方も相手を探しやすいんですよ。
S)な、なるほど…。
M)大体、優しければそれでいいなんて
  嘘ですよ、嘘!
S)ええっ!
M)じゃあ挨拶もろくに出来ない、
  靴も揃えられないような子でも
  いいんですか?
S)えっ…、それはちょっと…、、
M)食べ方がきったない
  最低限のテーブルマナーさえ
  知らないような子でも?
S)それもちょっと…嫌かなぁ…、、
M)酔っ払ったら誰かれ構わず絡んだり
  節操なくなるような子は?
S)うーん…節度ある飲み方してくれる子が
  いいなぁ…
M)ほらー!もう!
  いっぱいあるじゃないですか!
S)ほ、ほんとだ…。
  言われると出てくるなぁ。
臣)ちなみに見た目は?
S)えーーー、極端なブスじゃなければ…
M)じゃあ顔は可愛いのに
  髪のお手入れとか全然してなくて
  いつも頭ぐしゃぐしゃの子でも
  いいんですか?
S)やだーーー!!
臣)そんな子いる?!w
  顔可愛い子はそういうのも
  ちゃんとしてるでしょw
M)あまーい!
  登坂さんも甘いですよ!
臣)ええっ!
M)顔が可愛くても
  お風呂に入らない不潔女子とか
  部屋が汚いゴミ屋敷みたいなとこに
  住んでる子とか、いくらでもいますから!
臣)ひぃ…っ、それはやだ…。
S)俺も嫌です!!
M)だからこそ。
  自分が求める条件はちゃんと自分で
  言語化できるようにしてください。
S)はいっ!!
♡)す、すごい…。
 
 
Mちゃんがまるで恋愛の先生みたい…!
カッコイイ…!!
 
 
臣)……さすがMちゃん…。
M)え?
臣)だてに長い間…
  男探ししてただけあるな、うん。
M)えっ…
臣)しかも最後にはJとめでたく
  付き合ってるわけだし…
  説得力がある…!
♡)そうだよね!
臣)Sさん…
  Mちゃんの言うことは
  聞いておいた方がいいよ…。
S)はいっ!!
 
 
そう言われたSさんは
うーん、うーん、って悩んでる様子。
 
 
S)最低限の常識と清潔感があって、
  周りに気を配れる優しい子!
  あとは、顔は別に可愛くなくても
  愛嬌のある子ならいいです!
  体型もそこまでこだわりません!
M)じゃあバツイチとかでも?
S)えっ…
M)子供がいる人は?
S)ええっ…
M)もしくは宗教に入ってる人。
S)えええっ…
M)このへんも大事ですからねーー
  事前に考えておいた方がいいですよ。
S)ええと…出来れば無宗教な人で…。
M)出来れば、でいいんですか?
  宗教によっては宗教問題、
  結構大事ですよ?
S)ええっ…
臣)子供はいてもいいんじゃない?
  Sさん子供好きでしょ?
S)好きだけど…バツイチかぁ…
  う〜〜〜ん…
M)子供、と一概に言っても
  幼児なのか中高生なのかでも
  全然違いますからね。
S)中高生…!
  それは…うん、大変そうだ…。
  うわぁ〜〜〜
  なんか考えることありすぎて
  ハゲそうだよ俺w
♡)大変っ!!
 
 
Sさんは泣きそうな顔をして
私のことをじーっと見てきた。
 
 
♡)ん…?
S)……はぁ、♡ちゃんみたいな子がいい。
臣)はぁぁ!?
M)こんな特上女子、
  そうそういないですから!
  何言ってるんですか!!
S)ひぃっ、すいません…!
臣)特上!?
  ♡は特上女子なの?!w
M)そうですよ!
  登坂さんも自覚してくださいね!
  こんな特上女子と付き合えてるという
  素晴らしい事実を!
臣)は、はいっw
M)私が男でも絶対付き合いたいもんっ!
臣)出たーーー!!
M)え?
臣)それ、◇ちゃんにも
  何度言われたことか…w
 
 
臣くんは「ね?」って
私の顔を可愛く覗いてきた。
 
 
S)それわかるーー。
  俺も男だったら
  ♡ちゃんと付き合いたいもーん。
臣)おい。男だろ。ダメだっつってんだろ。
S)冗談じゃん、冗談!w
♡)あはははw
S)逆に臣は?
臣)え?
S)自分が女なら自分と付き合いたい?
臣)えっ…、、……うーん、微妙。
♡)ええ!どうして?どうして微妙なの?
臣)えーー、、
♡)臣くんは世界一の彼氏だよ!
  本当に素敵なんだから!
  絶対絶対付き合いたいよっ!!
臣)…っ
♡)私は生まれ変わっても
  臣くんの彼女になりたいっ!
臣)……えー、……何それ、
  可愛い…///
♡)え?
臣)生まれ変わっても…?
♡)うんっ
臣)俺の彼女になりたいの?
♡)うんっ
臣)……可愛い///
  なんなのもう…///
 
 
臣くんはニマニマしてる口元を隠しながら
もう片方の手で
私の頭をワシャワシャと撫でた。
 
 
M)生まれ変わって登坂さんが女だったら
  どうします?w
♡)じゃあ私が彼氏になるー!♡
S)あははは!w
  ♡ちゃんは男でもモテるだろうなぁ。
  絶対イケメンだよ。
♡)えへへ、イケメンー♡
S)臣子はすっごいブスだったらどうする?
臣)おい、ひでーな!w
M)あはははw
♡)私が男を磨いて臣子を守るんだっ♡
S)良かったね、臣子。
臣)臣子やだよ!俺は男がいい!w
♡)ええっ!
臣)俺がお前を守んの。
  だからお前はまた女で生まれてこい。
♡)…っ、わかり…ました///
 
 
なんかカッコイイ…。
キュンとしちゃった///
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
M)なんか目の前で
  来世を約束してるカップルがいますね。
S)いますねー。
  バカップルで有名な二人じゃないですか?
M)そうですね、有名ですね。
臣)って、俺らの話はいいから!w
  Sさんに誰かいない?
 
 
話がどんどんズレてるしw
 
 
M)うーん…いますけど…
  Sさんって忙しくて
  デートとかしてる暇あるんですか?
S)それなんだよねぇ…。
M)休みとかあります?
S)今人が少ないからさーー。
M)ブラックですね、LDH。
S)ここだけの話だよーーw
臣)俺らのせいでSさんが恋愛出来ないのか…
  なんかごめん。
 
 
ちょっと責任感じるじゃん…。
 
 
S)いいの。
  ほら、来月人増えるって言ったじゃん?
  そしたら俺もデートするから。
  可愛い女の子と。
臣)ほぉ〜〜〜〜。
♡)またマネージャー増えるんですか?
S)そうだよーー
♡)……橘さん…は、
S)え?
♡)ずっと三代目のマネージャーなんですか?
S)ええとぉ…w
  やっぱり嫌だよねぇ、♡ちゃんも。
♡)嫌っていうか…
S)心配?
♡)心配は…してないです。
  でもなんだろう、…やっぱり嫌なのかな。
臣)俺は嫌!すっげぇ嫌!
S)それはわかってますw
M)なんですか、橘さんって。
  登坂さんのことを狙ってる女とか?
S)ご名答…w
M)それでマネージャーなんていう
  オイシイ立場にいるんですね。
臣)あいつちょっとおかしいんだよマジで。
  今日も一緒に行きたいとか言い出すし。
S)ああ、あれはビビったねw
M)一緒にって、先輩とのデートに!?
臣)そう!
M)それは随分と図々しい女ですね。
 
 
しょんぼり俯く♡の向かいで
Mちゃんが顔をしかめた。
 
 
M)私が接触する機会があったら
  潰すんだけどなーー。
S)つ、潰す!?w
♡)いいの!戦う時は私が戦うもん!
M)だってーーー
  変な女だったら何してくるか
  わかんないですよ?
♡)大丈夫!私がちゃんと戦う!
  臣子は私が守るのっ!!
臣)臣子じゃないから!w
♡)あ、そっかw
 
 
つーか♡が戦うとかそんな必要は全くなくて。
 
俺がこんなに意思表示してんのに
それでもしつこいあいつが異常なんだって。
 
 
亮)お待たせしましたーー
臣)おわ、すげぇっ!
 
 
さっきから美味しい料理は
ちょこちょこ出てきてたんだけど…
 
亮くんがメインのピザとパスタを
運んできてくれた。
 
 
♡)美味しそぉぉぉ♡
亮)美味しいよぉぉぉ♡
♡)あっはは♡
 
 
口調を真似された♡は
おかしそうに笑ってる。
 
 
亮)♡ちゃんは笑顔がいいね、すごく可愛い。
♡)えっ、ありがとうございます//
  あの、お料理どれも美味しいです!
亮)ほんと?良かったーーw
M)メキシコ料理なんですか?
亮)そうそう、それをカリフォルニア風に
  アレンジしてるんだよ。
♡)カリフォルニアなんだ!
  LAっぽいなって思っちゃった。
臣)いや、だからカリフォルニアな?w
♡)え?
S)カリフォルニア、わかる?w
♡)LAなんですか!?
臣)ちがーう!w
亮)あっははは!w
 
 
おバカな♡に、亮くんも大笑いしてる。
 
 
臣)LAがあるのがカリフォルニア州!
♡)そうなの!?
臣)ごめんね、うちの彼女
  ちょっとおバカなんだ。
亮)ぶくくくw
♡)恥ずかしい…ごめんなさい///
亮)日本なんだけど、ここにいる時は
  アメリカの西海岸を
  感じてもらえたらなーって
  デザインしたんだよね。
♡)西海岸…?
臣)だからそれがカリフォルニア!w
♡)あ、そっか!///
亮)ぶはっ、あはははw
♡)恥ずかしい…もぉやだ///
臣)小学校の社会からやり直しなさい。
♡)ひどーい!w
 
 
でも確かに。
 
俺が大好きなLAの海や空や風を
なんとなく感じることが出来るこの空間は
なんだかすごく落ち着く。
 
 
臣)いい店だね。
亮)どーもw
 
 
もっと近かったら
もっと来るんだけどなぁ。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
お料理はどれも全部美味しくて、
最後に出てきたデザートは
白玉とベリーがトルティーヤで包まれてて
おかわりしたいくらい美味しかった♡
 
 
臣)満足ですか?w
♡)はいっ♡大満足です♡幸せですっ♡
臣)そりゃ良かったw
亮)ぜひまた遊びに来てね。
♡)はいっ♡
  ごちそうさまでした♡
亮)今度は一緒に飲もうねーー♪
♡)はい、ぜひ!
亮)♡ちゃん面白いから
  もっと話してみたいわーw
臣)ただのアホで
  ただの天然だけどねw
♡)こらーー!
亮)あはははw
 
 
帰りの車は
お腹いっぱいだから眠たくって…
 
でも寝ないように
「みんなでしりとりしよう!」
って提案したら、
 
「眠かったら寝てていいんだよ」って
Sさんに笑われちゃった…。
 
 
しりとりなんて、
子供みたいだったかな…?
 
 
臣)じゃあ着くまで
  Mちゃんのノロケ話でも聞くかなぁ〜w
M)なんでですか!///
臣)付き合いたてほやほやだしぃ?
S)そうなの?
M)……ハイ///
S)それはぜひノロけてよ!
M)いや、ええと…、その…///
♡)聞きたい聞きたーーい♡
臣)Mちゃんはさ、会社も同じわけじゃん?
  隠れてイチャイチャしたりしてんの?
M)なっ…///
♡)え、してる…の?///
M)会社でなんて…何もしてません!///
臣)怪しいぃ〜〜〜w
M)してません、絶対!///
臣)なんでよ。すりゃいーのに。
S)「俺なら絶対する」?w
臣)する!
 
 
臣くんは自信満々に答えて
私の顔をじーっと覗き込んできた。
 
 
臣)だって仕事中でも
  ♡がいつもいるんでしょ?    
  そんなんウハウハじゃん。
S)ウハウハ!?w
臣)イチャイチャしまくって
  仕事どころじゃなくなるわ。
S)こらーー!w
M)じゃあ先輩がもし
  三代目のマネージャーだったら
  大変でしたねw
S)臣が働かなくなる…w
臣)あはははw
S)あ、そうだ。そういえばさ。
  ♡ちゃん、春からは会社辞めて
  芸能活動一本にするんだよね?
♡)はい。
S)マネージャーはMちゃん一人のままなの?
M)そのつもりですけど…
S)実はHIROさんがさ、
  マネージャーつけてあげようかって。
臣)え?俺も初耳なんだけど!何それ!
S)まぁ正確にはマネージャーっていうか
  車で送迎する係、みたいな人?
  それだけでも便利だし
  移動とかラクになるんじゃない?って。
♡)ええっ…
 
 
HIROさんがそんなことを!?
 
 
M)タダでですか?
S)もちろん。
M)私車持ってないし、確かに不便な面は
  多々あるんですけど…
  そんなことしてもらって
  LDH側になんのメリットがあるんですか?
S)なくていいんだよ、そんなのw
  臣の大事な彼女だから。
M)ええっ!それだけでですか!?
  すごーい!登坂さんすごーい!!
臣)俺がすごいのか…?w
S)どうかな?
♡)……ありがたいお話ですけど…
  ほんとに…いいのかな…。
臣)いいんじゃない?
  HIROさんが言ってくれてるんだし。
  送迎してもらいなよ。
  そしたら俺も少しは安心だわ。
♡)え?
臣)電車とかタクシーで移動するより
  安全じゃん?融通利くし。
♡)そっか…
M)じゃあお願いしちゃいましょう、先輩!♡
♡)うんっ。お願いしますSさん!
S)はーい、了解。伝えておくねー♪
♡)ありがとうございます!
 
 
今度HIROさんにもしっかり
お礼を伝えなくちゃ…!
 
 
 
……
 
 

 
 
 
臣)ふぅ、ただいまーー
♡)おかえりなさーい!ただいまーー!
臣)おかえりーーw
 
 
二人で言い合って、ハグをして。
 
 
♡)ね、ね、グラス開けてもいーい?♡
臣)ああ、いいよw
  俺も開けようっと♡
♡)ね、これほんとにもらってもいいの?
  私があげたから無理して
  臣くんも私にくれたんじゃ…
臣)違いますーー。
  見ればわかるよ。
♡)…っ
 
 
そう言われて、箱を開けてみたら…
箱の内側にメッセージが書かれてた。
 
 
『♡ちゃんいつもありがとう。
 ♡ちゃんだいすき。
 Wにゃんこより。』
 
 
♡)えっ!!///
 
 
Wにゃんこ…!?
何これ、どういうこと?!
 
 
はやる気持ちで
グラスをそーっと取り出したら…
 
 
♡)!!!
 
 
サンドブラストで描かれてるのは
可愛い2匹のにゃんこだった!!
 
しかも色違い!!
 
 
これは…これは…
うちにいるにゃんこたちだーー!!!
 
 
臣)うわ、すげぇ!俺のマークだ!!
♡)…っ
 
 
後ろでは臣くんが
私が作ったグラスを手に取って驚いてる。
 
 
臣)すごいね、既製品みたい!
  これカッター難しかったしょw
♡)うん、頑張ったよ!
臣)すっげーーーw
  世界に一つだけのグラスだ。
  なんか感動。
 
 
私は臣くんのOMIマークのロゴを
模写してデザインしたんだけど…
 
 
♡)にゃんこの方がすごいよ…。
臣)え?
♡)すっごく可愛い…///
臣)へへへw
♡)ちゃんと2匹仲良く並んでるし…
臣)だってその2匹、セットでしょ?w
♡)うん…っ
 
 
すっごくすっごく可愛い。
すっごくすっごく嬉しい。
 
 
「見ればわかるよ。」
 
 
そう言ってくれた。
 
 
臣くんも最初から本当に
私に作ってくれてたんだ…。
 
 
♡)なんか…感動してるよ…///
臣)え?w
♡)嬉しいの…。
臣)俺も嬉しいよ、ありがとう。
♡)私はもっと嬉しいの!
  臣くんの100倍嬉しいんだからっ!!
臣)なんだよそれ!w
  俺だって嬉しいっつーの!
  俺のために作ってくれたんでしょ?これ。
♡)そうだけど…
  臣くんのはメッセージ付きだし…
臣)それ俺じゃないよ。
  にゃんこたちからのメッセージだもん。
♡)あはははっ、もぉ〜〜w
臣)おっとw
 
 
臣くんが愛しくて、思わず抱きついた。
 
 
♡)大好き♡
臣)俺も大好き♡
♡)グラス、ありがとう♡
  本当に嬉しいんだよ?
  大事に使うからね♡
臣)俺も。大事にする。ありがとう♡
♡)えへへ、今日本当に楽しかったね♡
  ありがとう♡
臣)俺も楽しかったよ♡
♡)えへへ、もぉ大好きーーーっ♡
臣)俺もーーーー♡
♡)大好き大好き大好きーー!♡
臣)あはははっw
 
 
イノシシになっちゃった私を
臣くんは笑いながら受け止めてくれて…
 
あったかい両手で私のほっぺを包んで
優しく笑ってくれた。
 
 
臣)ほんとに大好きだよ、愛してる。♡。
♡)////
 
 
嬉しくて、キュンキュンして、
臣くんのことが大好きすぎて、胸が苦しい。
 
 
♡)臣くん…、///
 
 
好きが…溢れてるよ…。
 
 
臣)きゅ、急に…何っ///
♡)え…?
臣)そんな可愛く迫ってこないで…///
♡)…っ
 
 
だって大好きなんだもん。
 
 
♡)臣くん…、///
臣)あーあーあー、そんな可愛く甘えたら
  彼氏に襲われますよー?
♡)////
臣)あっという間に食べられますよー。
  いいんですかー///
♡)……いいですよ///
臣)えっ///
 
 
こんなに大好きなんだから。
 
 
♡)……どう…ぞ、///
臣)////
 
 
白いブラウスの一番上のボタンを
一つだけ外したら…
 
あっという間に臣くんに
ベッドに連れていかれた。
 
 
臣)……続き、いいよ?///
♡)え?///
臣)自分で脱ぐんでしょ?///
♡)…っ///
 
 
向かい合って座ってる、ベッドの上。
 
臣くんの視線が、
二つ目のボタンに注がれてる。
 
 
ドキン…ドキン…、
 
 
少し緊張してる指先で
二つ目もゆっくり外したら…
臣くんの悩ましげなため息が聞こえた。
 
 
臣)なんか…すげぇ興奮する…///
♡)え…っ///
臣)次も…外せよ…。
♡)////
 
 
そんなに直視されてたら…
恥ずかしいのに…
 
でも、逆らえなくて…。
 
 
三つ目を外して、臣くんの目を見たら…
 
臣くんは「そのまま脱げ」って
視線だけで命じるみたいに、私を見てる。
 
 
♡)////
 
 
恥ずかしいけど、
最後のボタンまで全部外したら…
 
 
臣)よく出来ました。
 
 
満足そうにニヤッと笑った臣くんが
私の顎を持ち上げて…
 
そのまま唇に噛み付くようにキスをした。
 
 
食べられちゃう!
って思って、ぎゅっと目を閉じたら…
 
臣くんがクスッと笑ったのがわかった。
 
 
臣)かわい…w
♡)え…?
臣)今から狼に食べられるウサギみたい。
♡)…っ///
臣)怯えてんの…?
♡)……ううん…///
臣)じゃあ何?この可愛い目は。
♡)////
 
 
愛しそうにほっぺを撫でてくれる指先に
熱が高まる…。
 
 
♡)期待…、してるの…///
臣)え…?
♡)食べて…欲しいな、って…///
臣)////
 
 
臣くんは目を細めて
真っ直ぐに私を見下ろしてる。
 
 
臣)悪いウサギだな〜〜
  そんな風に狼を誘惑して。
♡)だって…大好きなんだもん…///
 
 
もっと触れ合いたくて
臣くんに両手を伸ばしたら…
 
臣くんはゆっくり腰をかがめて
私をぎゅっと抱きしめてくれた。
 
 
このぬくもりが、欲しかったの。
 
 
臣)じゃあお望み通り…、
 
 
……耳元で、甘い声が囁いた。
 
 
臣)食べ尽くしてやるよ…。
♡)////
 
 
身体の力が抜けちゃうような、その声に…
 
こんな優しい狼になら
いくらでも食べられたい…。
 
 
そう思ったんだ。
 
 
 
 
 
 
 
ーendー

コメントを残す

  1. あさみ より:

    マイコさん天才だと思います!!
    本当大好きです❤️

  2. あさみ より:

    最近読み始めたのですが
    凄く楽しくて毎回ドキドキ
    してます( ,,>_ <,,)

    • マイコ より:

      えーーーー(●♡ᴗ♡●)嬉しい!ありがとうございます!!♡♡

スポンサーリンク
スポンサーリンク