【59】初めての「愛してる」

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♡が先に風呂に入って
俺が風呂からあがるともう23:50だった。


♡)早く早く~!!
臣)え??
♡)あと10分で誕生日だよ~!!
臣)うん。
♡)ドキドキわくわく♡♡
臣)なんでだよw


嬉しそうな♡がなんか可愛い。


♡)だって…
  好きな人の誕生日って
  自分の誕生日よりもずっとずっと大切で
  特別なんだもん♡
臣)そうなの?
♡)そうだよ♡
臣)ふーんw


俺がドライヤーをかけ終わって
リビングに戻ると

♡は正座して待ってた…w


♡)あと1分です!!
臣)うんw


そんな気合入れて待機すんの?
可愛すぎる…ww


俺は♡の隣に座った。


♡)5、4、3、2、1…
  おめでとー!!♡♡
臣)おわっ!!


♡が勢い良く抱きついてきた。


臣)ありがとw
♡)わーい♡わーい♡


無邪気に抱きついてくる♡の身体を
両手で抱え込んだ。


♡)誕生日♡誕生日♡
臣)……//


なんでこんな可愛いんだ?


臣)こんなカウントダウンされたの
  初めてだわw
♡)えー!ほんと?
  あ!そーだ!
  ちょっと待っててね!!


♡は俺の腕からするりと抜け出して
自分の部屋に走っていった。


臣)??
♡)お待たせー!!
  はい♡プレゼント♡
臣)え!!!!
  ……ありがとう…
♡)これと、これと、これ…
臣)…って、何個あんだよ!w


……あれ?


臣)何これ、手紙?
♡)うん…//
臣)読んでいいの?
♡)今はダメー!!///
臣)はいはいw


一番気になる手紙は
そっと隣に置いた。


臣)これは開けていいの?
♡)いいよ♡


ガサガサと袋を開けると…


臣)あ!!パーカーじゃん!!
  俺が欲しかったやつ!!
♡)えへへ♡
臣)めっちゃ嬉しい!!
  ありがと〜〜!!


それから…
こっちの小さいのは


臣)…お守り??
♡)うん。
  ちょっと早いんだけど
  ツアーが成功しますようにって。
臣)作ったの?
♡)うん♡


♡が作ってくれたお守りは
三代目のロゴと俺のロゴと
BLUE PLANETのロゴが入ってた。


臣)かっけー。
♡)へへー♡
臣)またNEWバージョンだ。
♡)え?
臣)前も作ってくれたじゃん。
♡)あ!…うんw
臣)アレもすごかったもんなー。
  …ありがと。
  財布に入れるわ。
♡)ありがと♡
臣)いや、俺がありがとw
♡)うん♡
臣)ほんとに…ツアー頑張る。
♡)うん!!!


♡がニコッと笑った。


臣)で…、手紙は読んじゃダメなの?
♡)ダメー!//
臣)めっちゃ気になんじゃん!
♡)私がいない時にしてー!//
臣)え~!!


気になる〜〜
読みたい〜〜


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♡)…臣くん!!


真っ直ぐ臣くんの方を向いて
手を握ると…


臣)はい。


臣くんが不思議そうに
私の顔をじっと見てきた。


♡)えっと…
  改めてお誕生日おめでとう。
臣)ああ、ありがとw
♡)そしてね、ありがとう。
臣)え?


臣くんがまた
不思議そうな顔をした。


♡)今ね、臣くんと一緒にいられることが
  本当にすごいことだなって思うから。
臣)……


臣くんの手をキュッと握る。

あったかい温度。


♡)だってね、こんなに広い世界で
  同じ国に生まれて
  同じ世代に生まれて
  今まで無事に生きてこられて…


そして…


♡)私と出逢ってくれて
  私を好きになってくれて…
臣)……


今こうして
一緒にいられるのって…


♡)奇跡みたいな確率だと思わない?
臣)…うん、確かに。


臣くんが手をキュッと握り返してくれた。


♡)色んな環境とか人との出会いとか
  たくさんの奇跡が重なって
  今、臣くんとこうして
  笑っていられるんだなぁって…
臣)……
♡)そう思ったら、なんか全部に
  感謝したくなっちゃった♡


奇跡の積み重ねで、
__今がある。


♡)ほんとにありがとう♡♡
臣)……
♡)ってゆーことを
  お手紙にも書きました♡♡
臣)なんだよそれ…
  ……感動すんじゃん。
♡)え?


コツン、とぶつかった
おでことおでこ。


臣)確かに…
  奇跡みたいだよな。


低く響く、臣くんの声。


臣)俺の方こそ…ありがと。
♡)……//


繋いでる手だけじゃなくて…

なんだか心まで
ポカポカあたたかくなる。


♡)へへ…♡
  私ね、臣くんのこと、本当に大好き。
臣)…っ
♡)だから…
  これから先もずっと、
  一緒にいられますように♡
臣)……


ほっぺに触れた、手のひら。


臣)うん…、隣にいて。


そのまま手のひらは
私の頭を優しく撫でた。


♡)……//


視線がぶつかる距離まで
顔が離れると

すごく優しく笑う、臣くんの笑顔。



臣くん、大好き。


生まれて来てくれて
本当にありがとう…


本当に…私
この人のことが
大好きなんだなぁ…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♡が真っ直ぐに俺を見つめてくる。



♡に好きだって言われる度に
いつも俺は…

なんだか心が
綺麗になってく気がして…


こんな俺をいつでも真っ直ぐに
想ってくれるから…



臣)……


熱い瞳に…
引き寄せられそうになる。


♡)……


そんな…
俺のことが
好きで好きで仕方ないって顔されたら
俺は…


愛しくて…

触れたくて、仕方なくなる…



臣)どうした?
♡)え?
臣)…いや…


なんでそんな瞳で…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


臣くんの手のひらがまた、
私の頬に優しく触れる。


あったかい温度が伝わってくる。


♡)……



臣くんは…よく
こんな瞳で、私を見てくる。


愛しくて愛しくて
仕方ないって瞳で…



臣)……


こんな瞳で見つめられたら

私は…


♡)……



好きな気持ちが溢れて

止められなくなっちゃう…


♡)臣くん…

臣)ん?

♡)ぎゅって…して?

臣)……


袖口を小さく掴むと

臣くんは何も言わずに私を抱き寄せて
優しくぎゅっと、抱きしめてくれた。


臣くんの匂いとぬくもりに
包まれて…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♡)臣くん…好き。


俺の腕の中で
小さく呟いた。


身体を少し離して
少し火照った顔を覗き込めば

潤んだ瞳と、視線が重なった。


♡)…臣くんに…さわりたい。
臣)…っ


え?!


♡)ダメ…?


ダメって…


臣)ダメじゃねぇけど…
  つーか…
  そんな顔で言うなよ…//
♡)え?


どんな顔してるか、自覚ねぇの…?


臣)誘ってる?
♡)……
臣)……
♡)…うん//
臣)え!!!



真っ赤になって俯いた♡が可愛くて

心臓がドキドキ、音を立てる。



臣)なんだよそれ…//
  ほんとずりぃ…
♡)……///



俺の腕をキュッと掴んだ、♡の瞳が

「ダメ?」って聞くみたいに
俺を見上げてきて…



臣)…抱いて…欲しーの?
♡)……
臣)……
♡)…(コクン)///
臣)…っ


恥ずかしそうに…
でも素直に、頷いた。



あ〜〜〜!!!もうっ!!!


臣)…可愛すぎっ!///


ぎゅっっっ!!



抱きしめたまま
頭をわしゃわしゃに撫でると

♡は恥ずかしそうに、
両手で顔を隠した。


臣)はぁ…//
♡)……//


素直にそんなこと言われたら
ほんと…ヤバいんだけど…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


臣)つかまって?
♡)え?
臣)ん。


臣くんは私の腕を自分の首に回すと

そのままお姫様抱っこをして
ベッドに連れていってくれた。


臣)お前は…
♡)…え?
臣)どんだけ俺を好きにさせんの?
♡)…っ


臣くんの瞳が、熱い__


臣)ほんと…


脱がされていく服と、優しいキス。


優しいのに…
全然止まる気配のないキスは
そのままどんどん…

深くなっていく。


♡)は…ぁ……


私に触れる臣くんの手が…
あたたかくて優しくて


なんだか切なくて
胸がキューってなる。



♡)臣くん…//

臣)うん

♡)あ…っ///



肌と肌が…触れ合う度に

熱が伝わって…

体温が溶け合うみたい…



♡)ん…//
  はぁ…、臣くん…っ///

臣)ん…

♡)やぁっ…///
  臣…くん…

臣)…うん



名前を呼ぶと…いつも
わかってるよ?って言うみたいに

優しく私を見て
「うん」って言ってくれる…


それがたまらなく好き。



♡)は…ぁ、っ


吐息が…混ざり合ってく…


臣)…っ


身体が、熱くなる…



♡)…臣くん…

臣)…うん、



好きな気持ちが溢れて、
止まらなくなる。



……窓からこぼれる月明かりに

優しく照らされた、
臣くんの横顔。



♡)ん…、


私はその頬に、そっと触れた。




__好き。


臣)好き…


え…?


重なった、想いと言葉。


臣)…すげぇ好き

♡)…っ



愛しい気持ちが溢れて

泣きそうになる。



♡)ん…っ/////

臣)……うわ…
  めっちゃあったけー…

♡)ほんと…?

臣)…うん


臣くんはいつも、一つになると

最初にぎゅって
抱きしめてくれる。


♡)……//


肌も体温も
全部が溶けそうになる、瞬間。


臣)あー…ほんと幸せ。


こんな優しさに包まれて…
幸せなのは、私だよ…?





臣くんの息遣い…


臣くんの体温…


臣くんの愛情を、
全身で感じる…



こんなにこんなに好きで
苦しいような切ないような
でも、幸せな気持ち。


本当に大好き。

大切で仕方ない。


自分でも抑えきれない、こんな愛情…
どうやって伝えたらいいの?




あ…、そうか…
きっと…


臣くんが言ってくれた時、
感動して泣いちゃったけど…


臣くんも…こんな気持ちで
言ってくれたの…?



誰にも言ったことないけど…

今なら言える、心から…



愛しくて愛しくて
どうしようもないこんな気持ち…



♡)臣くん…

臣)ん?

♡)…愛してる

臣)え…っ!

♡)愛してる…

臣)……



驚いてる臣くんの顔が

涙で滲んでいく…



♡)「好き」じゃ足りないの。


やっとわかった、こんな気持ち。




♡)臣くん、ありがとう。



私がそう言うと

臣くんは何も言わずにまた
ぎゅっと、抱きしめてくれて…



そっと耳に届いたのは…


臣)泣きそうになるからやめて。


そんな小さな声。




臣)ありがと…

♡)うん…

臣)…俺も愛してるよ?

♡)……

臣)……

♡)ぐすっ…


また、涙が出た…



臣くんはそれ以上、何も言わずに
私を抱きしめたまま


ずっと優しく…頭を撫でてくれて…



私はそんなぬくもりと優しさに
包まれながら


溶けてしまうように
ゆっくりと


__眠りに落ちた。




ーendー

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