[291]見抜かれる嘘

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♡)半年間お疲れさまでした。
  いっぱい頑張ったね♡
P)いえ!僕なんて全然です!
♡)でも出来る仕事も増えたでしょう?
  色んなことにいつも一生懸命
  取り組んでたの、見てたよ。
P)…っ
♡)これからも頑張ってね♡
 
 
今日はPくんの振り返り面談。
 
Pくんは真剣に聞きながら
コクコクと頷いてくれてる。
 
 
♡)今日で教育係は卒業!
  もう一人前だよー♡
P)…っ
♡)これからの下半期は
  こことここをメインに
  頑張っていこうね♡
 
 
キャリアシートを使いながら
チェック項目に赤マルを付けた。
 
 
P)あ、あのっ…
♡)ん?
P)♡さんは…本当に…
  卒業されるんですよね?
♡)うん、その予定だよ。
  来年の3月で。
 
 
私がそう答えると
Pくんはとても寂しそうに眉を下げた。
 
 
♡)大丈夫!新人さんも入ってくるし
  Pくんもどんどん先輩になるんだよ♡
P)…っ
♡)応援してるから頑張ってね!
P)はい…っ。僕、頑張ります…っ!!
♡)うん♡
P)今まで本当にお世話になりました。
  色々ご指導いただいて…
  本当にありがとうございました!
♡)うん♡
 
 
面談はこれにて終了。
 
Pくんと一緒に働けるのは
あと半年だけど…
 
これからもPくんの成長を見守ってます。
 
 
♡)じゃあ行こっか。
P)あ、あの!!
♡)ん?
P)お話が…っ
♡)あっ!
 
 
そうだった!!
 
 
「面談が終わった後に…
 少しでいいので…
 お時間いただけませんか?」
 
 
一昨日、そう言われてたんだった!
 
 
♡)ごめんね!いいよー!
  なぁに?
P)あの…、
 
 
Pくんはゴクリと息を飲み込んで
真っ直ぐに私を見た。
 
 
♡)…っ
 
 
なんだろう…
なんか面談室の中に緊張が走る。
 
 
P)あの…っ
♡)…っ
 
 
ま、ま、まさか…!
辞めたいですとかじゃないよね!?
 
もしくは…
何か悩み事とか…?!
 
 
P)ぼ、ぼ、僕…っ
  ♡さんのことが好きです!!
♡)…っ
 
 
……え?
 
 
P)ずっと…ずっと…大好きでした!///
♡)…っ
 
 
好きって…
ええと…、、そういう…?
 
 
P)♡さんにお付き合いされてる方がいるのも
  わかってます。
  ♡さんは僕なんかには手の届かない人で…
  高嶺の花なんです!!
♡)ええっ…
P)♡さんの全てを尊敬してます!
  全てに憧れてます!
  ♡さんの全部が大好きです!!
♡)////
 
 
そ、そこまで言われると
なんだか恥ずかしいです…。
 
 
P)もちろん返事は要りません。
  ただ…、一人前になれたら
  気持ちだけは伝えたいって
  ずっとそう思ってたんです…!
♡)…っ
 
 
全然気付かなかった…。
 
 
P)聞いてくれてありがとうございました!
  勤務中の時間にプライベートなことを…
  すみませんでした。
♡)あ、ううん…。
P)残り半年、どうぞよろしくお願いします!
♡)はい!よろしくです!!
 
 
ビシッと手を出されて握手したら
ギュッと握られて、力強く頷いたPくん。
 
 
P)本当にありがとうございました!
  先に戻ります!
♡)は、はいっ!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
臣)うわ〜〜〜
隆)めちゃくちゃかっけぇ〜〜〜
臣)うん。
 
 
ちょっと前に頼んでた
『BREAK OF DAWN』の歌詞が上がってきて
仮歌を聞いたら、
予想以上にカッコいい仕上がりで。
 
 
臣)すげぇ。音にハマる。
隆)うん。
デ)書いてくれたの亜門くん。
臣)ああ、久々ですね。
 
 
LDHはみんなお世話になってるけど
俺らが書いてもらうのは『Glory』以来。
 
 
臣)カッコいいけど英語多いな…w
隆)ねぇ、英語の前にさ
  「迎合」ってなに?
臣)何、と言われると…
 
 
なんだろ??
 
 
隆)迎えくるところみたいな感じ?
デ)違う違うw
  自分の考えを曲げてでも
  他人に気に入られようとする、
  みたいな意味かなぁ。
臣)なるほど。
隆)全然違った、へへっw
臣)サビのhesitateって何?
デ)ここは、ためらってる暇はない、
  みたいな意味かな〜
臣)ほぉ…。
デ)二人が言ってたバトル感?
  みたいなのも出てるし、いいよね〜
臣)めっちゃいいです。
隆)早く歌ってみたい!
デ)録る時、亜門くんも来てくれるから。
  よろしくねー。
臣隆)はーい。
デ)じゃあ今日は
  『Born in the EXILE』
  進めちゃいましょう。
臣隆)はい。
 
 
前回、進捗確認した時に
同じような歌詞だったから
お互いにそのまま進めて
 
出来上がったものを今日持ってきた。
 
 
デ)どこをどう取るかだよね。
  ふむふむ。
隆)うーん。
臣)本当に同じこと書いてんねw
隆)うんw
デ)自分で書いたところは自分で歌うでしょ?
臣)あ、そっか。
隆)そうだね。
臣)うん。
隆)愛をありがとう、夢をありがとう
  かぶってるよ。
臣)じゃああげる。
隆)くれんの?!w
臣)俺こっち歌う。
  愛を捧ぐよ、夢を繋ぐよ、の方。
隆)そっか。
 
 
そんなこんなで午前中は
歌詞をほぼほぼ固めちゃって、
午後はメンバー会議。
 
会議が終わったら保母監督に声をかけられた。
 
 
保)登坂くん。自宅訪問の件だけど…
臣)あれ?俺お断りしましたよね?w
保)そうなんだけど…w
  ELLYの家、撮らせてもらったらさ、
  すごく良かったんだよ。
臣)え?
保)プライベート感がすごく出て、さ。
臣)うち、ELLYの家みたいに
  オシャレじゃないんでw
健)引っ越したばっかのピカピカや〜ん!
臣)余計なこと言わないでw
N)プライベート感、出しちゃえYO!
臣)いや、無理っすw
保)どうしても?
臣)僕、彼女と住んでるんで…
  撮れるとこないです。
隆)臣の仕事部屋とかでいいんじゃない?
 
 
だ〜か〜ら〜〜〜
余計なことを言うなっつーの!
 
 
臣)じゃあお前ん家でいいじゃん。
隆)いや!俺引っ越したばっかで
  まだ片付いてないから!
健)え、片付いてたやん。
隆)か、片付いてないのっ!
保)じゃあ片付くまで待つよ。
臣)ぶっw
隆)いや、ちょっと…いつになるか…
 
 
これはとっとと逃げるが勝ち!
って会議室を出ようとしたら
今度はHIROさんに呼ばれた。
 
 
H)この間の映画の件なんだけどさ、
臣)この間…?
 
 
どの映画だ?
 
 
H)雪の華。
臣)ああ!はい。
H)断ったんだけど、どうしてもって。
臣)え……、
 
 
マジか。
 
 
臣)いや、…すいません、
  ほんとに無理です。
 
 
こんなレコーディング三昧の毎日で
LIVEもハイローもあるのに。
 
 
臣)本業でいっぱいいっぱいなんで…
  お話はありがたいんですけど…
H)とは返事したんだけどさぁ。
臣)ハイローの撮影も始まってるし
  来年は映画の撮影もあるし…
 
 
ハイローにかなり時間取られるのに
他の映画までなんて
とてもじゃないけど余裕ない。
 
 
H)ぜひ一度、直接会いたいって。
臣)……
 
 
そっか。
会わずに断るってのも失礼か。
 
 
臣)わかりました。
H)忙しいのにごめんね。
臣)いえいえ!すみません。
 
 
誰より忙しいHIROさんに
そんなこと言われたら断れない。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
♡)ふぁ〜〜〜疲れたぁ〜〜〜
ハ)ははは、お疲れさまw
♡)頭がね、プスプスいってるよぉ…
ハ)ショートしちゃった?w
♡)うん。酷使した!
ハ)頑張ったね。
♡)えへへ♡
 
 
今日は久々にハルくんの英会話の日。
 
前回は瞬も美花ちゃんもいたけど
今日は私だけ。
 
 
♡)ハルくんも忙しいのに
  いつもありがとう。
ハ)いいんだよ。
♡)何かお礼したいなぁ…
ハ)いいってw
♡)じゃあ今度何かお菓子作ってくる!
  何か食べたいのなぁい?
ハ)♡が作ってくれるなら
  なんでも食べるよ。
♡)えへへ、ほんとー?
ハ)うんw
 
 
ハルくんはテキストをまとめて
部屋の電気を消した。
 
 
ハ)お腹空いた?
♡)うん!
ハ)じゃあ今日も何か食べに行こっか。
♡)うんっ!
 
 
ハルくんは車を取りに行って
私は先にビルを出て、裏口で待ってた。
 
外に出るとほんのり涼しくて。
もうすぐ秋だなぁってふと感じる。
 
 
臣くんは今日は会食だもんね。
どのへんで食べてるのかなぁ。
 
 
ハ)♡、お待たせ。
♡)わわ、わざわざいいよ!
 
 
ハルくんはいつも運転席から降りてきて
助手席のドアを開けてくれる。
 
 
ハ)はい、どうぞ。
♡)ありがとう…。
  
 
シートベルトをして
バッグを膝の上に置いた。
 
 
♡)アキさんは?
ハ)今日は予定があるって。
♡)そっかぁ…
  なかなか合わないねぇ。
ハ)そうだね。
  ♡は何が食べたい?
♡)決めていいの?
ハ)いいよ?
♡)お寿司ーー!♡
ハ)ははははw
♡)どうして笑うの?//
ハ)いや、素直で可愛いなぁと思って。
♡)////
 
 
また子供みたいだったかな?
恥ずかしいや…。
 
 
ハ)登坂さんとは仲直りした?
♡)あっ!
 
 
そっか、前は丁度喧嘩してて…
私がプリプリしてて
ハルくんに叱られたんだった…。
 
 
♡)仲直り…しました…。
ハ)そっか、良かった。
♡)ごめん…ね?
ハ)何が?
♡)あの日…私プリプリしてたから…。
ハ)ははははw
  ♡は笑ってる顔が一番可愛いよ。
♡)////
 
 
ハルくんは優しくニッコリ笑って。
 
 
お店に着いてからも
お寿司を食べながら
私の話をずっとニコニコ聞いてくれるの。
 
 
私はこの間の瞬と美花ちゃんの
お食事会でのびっくり話とか
 
臣くんの実家に遊びに行った話とか
 
嬉しくていっぱい話しちゃって。
 
 
♡)なんか私ばっかり喋ってるね?//
 
 
我に返って少し恥ずかしくなったんだけど…
 
 
ハ)どうして?楽しいよ?
  なんでも話して。
 
 
ハルくんは優しく笑って
そんなことを言うの。
 
 
ハ)♡が楽しそうに話してくれるだけで
  俺も楽しいし嬉しいよ。
♡)……///
 
 
ハルくんてほんとに優しいなぁ…。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
社)三代目の大ファンだって言うんでねぇ、
  連れてきたんですよ。
部)いやぁ〜どうもありがとうございますw
女)い、いえ///
社)ちなみに誰のファンなんだ?
女)と、登坂さんです!///
臣)いやいや、気を遣わなくていいですよw
女)本当です!!///
臣)ありがとうございますw
部)あはははw
  
 
今日はスポンサーとの会食で
社長は秘書と受付嬢を連れてきた。
 
社交辞令で俺のファンだって
言ってくれたのは、受付嬢。
 
秘書の方は…
完全に興味なさそうw
 
黙々と料理を食ってる。
 
 
部)本当にお綺麗な方ですねぇ。
女)いえ!///
社)受付は会社の顔ですからねぇw
部)はっはっはw
 
 
こーゆーのって場合によっちゃ
セクハラ発言じゃないのかなー
なんて、ふと彼女を見れば
俺と目が合って顔を真っ赤にした。
 
……あれ。
ほんとに俺のファンなのかな。
 
 
女)あの、お飲物…おかわりいかがですか///
臣)ああ、ありがとうございます。
 
 
彼女からドリンクメニューを受け取ろうとして
ふと手と手が触れた瞬間、
 
 
女)!!!
 
 
彼女がいきなり手を離すから
メニューが落ちた。
 
 
女)ごめんなさい!///
臣)いえ。
 
 
普通に拾ってメニューを開いたけど…
メニュー見てるフリして向かいをチラ見すれば
真っ赤になって目をウルウルさせてる。
 
これ…
ガチで俺のファンじゃん。
 
 
それから酒を飲みながら
社長と部長とは仕事の話で盛り上がって
美女二人はそれにニコニコ相槌を打って。
 
社長がトイレに席を立って
部長が電話で部屋を出ると、
受付嬢の彼女が
バッグから慌てて何かを取り出した。
 
 
女)あのっ!///
 
 
渡されたのは、
なんか可愛らしい手紙。
ピンクの花柄の封筒。
 
 
臣)ええと…
女)ほんとにほんとに好きなんです!///
  社長にバレたら怒られちゃうから
  早く受け取ってください!!///
臣)ええ!?
 
 
そう言われて、
俺まで焦って受け取っちゃった。
 
 
臣)……
女)////
 
 
そんな俺たちを無表情で見てる、秘書さん。
 
 
部)えええ?ほんとですか?w
社)そうなんですよ!あっはっはw
 
 
あ、部長と社長が一緒に戻って来た。
 
 
社)いや〜登坂くんも、ね。
  今度ぜひまた頼みたいんで。
臣)はい、よろしくお願いします。
社)LIVEもまた観に行きたいなぁ。
部)いつでもお申し付けくださいw
社)ぜひお願いしますw
  …って、お前おとなしいなぁ?
女)えっ////
社)登坂くんのファンなんだろう?
  折角なんだから話したらどうだ。
女)いえ、あのっ///
社)聞いてみたい事とかないのか?
女)聞いて…みたい事!?///
 
 
彼女がじーっと俺を見るから
にこっと笑って返したら、
また真っ赤になって顔を両手で覆った。
 
 
社)ははははw
  登坂くんのキラースマイルにやられたか!
女)ううう///
部)社長そろそろ…
  二次会の方、行かれます?
社)おお、そうですね!行きましょう!
 
 
なぬ。
二次会あんのか。
 
そうだよなぁ…
この社長カラオケ大好きだもんなぁ…。
 
 
臣)……
 
 
♡はもう帰ってるかな。
 
今日はハルくんと英会話って言ってたし
また飯食いに行ってんのかな。
 
……まぁ瞬と美花も一緒なら
別にいいけど。
 
 
女)登坂さん…何か歌ってください///
臣)ん?
 
 
やってきた二次会のカラオケで
デカいデンモクをずずいと渡された。
 
 
臣)何か好きな歌あります?
女)リクエストしてもいいんですか!?///
臣)は、はい…w
 
 
そんなに目を輝かされると…
プレッシャーですけど…w
 
 
社)ほーらお前!
  折角だから一緒に写真撮ってもらえ!
女)ええええ!!///
社)いいかい登坂くん。
臣)はい、もちろん。
 
 
とは言ったけど…
 
「ほらもっとくっついて!ほら!」
 
って、強引に肩を抱かされて…
営業スマイルでパシャリ。
 
 
女)ありがとうございます!///
臣)いいえw
 
 
それからリクエストされた曲を
いくつか歌ったけど
この社長は結局自分が歌うのが大好きだから
最後は社長のリサイタル状態で。
 
手拍子しながら盛り上げて、
社長は最後までご満悦で、
タクシーに乗って帰っていった。
 
 
臣)お疲れさまでした。
部)お疲れ。
 
 
部長にも挨拶して、俺もタクシーに乗って。
 
 
家に帰ると、風呂上がりの♡が
髪を拭きながら出迎えてくれた。
 
 
♡)おかえりなさーい♡
臣)ただいま。
♡)今日どのへんにいたのー?
臣)銀座だよ。
♡)銀座かぁ!
臣)お前は?
♡)今日はね、恵比寿のお寿司屋さん!
 
 
なぬ!
寿司だと…!
 
 
臣)みんなで寿司かぁ。
  いいなぁ、楽しそうで。
♡)あ、今日はハルくんと二人だったよ!
 
 
なぬ!!!
二人だとーー!!!
 
 
臣)瞬と美花は?
♡)今日は仕事だってー。
臣)……。
 
 
だったら別の日にすればいいのに…。
 
 
♡)お寿司美味しかった♡
  もうね、お勉強で頭使うから
  いつもお腹ぺこぺこになるんだぁーー
臣)ふーん…
 
 
そこを狙ってハルくんが
ご飯に誘ってくるわけだな?
 
 
ピロピロ♪ピロピロ♪
 
 
♡)あ。
 
 
なんだ!誰だ!ハルくんか!
 
 
♡)……。
 
 
LINEを開いて
パタンと携帯を置いた♡。
 
何その微妙な表情。
気になるんですけど。
 
 
臣)なに、誰。
♡)え?あ…、会社の後輩…。
臣)会社の後輩?
 
 
ハルくんじゃなかった。
 
 
臣)こんな時間に?
♡)あ、うん…。
  今日はありがとうございましたって。
臣)ありがとうございました?
  なに?告白でもされたの?
♡)え、えええっ!?
  ど、な、え?
  違うよ、振り返り面談しただけ…。
臣)……。
 
 
その動揺っぷり、明らかにおかしいだろ。
 
 
臣)で、告白もされた、と。
♡)……どうして…っ、わかるの…?
 
 
適当に言ってみたら当たったんだよ!
 
 
臣)後輩って、あれか。
  Pってやつ?
♡)どうしてわかるの!!
臣)だって…
 
 
「あいつ♡のこと大好きだから
 心配だったんじゃない?」
 
 
お前が倒れて会社に迎えに行った時…
Kがサラッとそう言ってたから覚えてる。
 
 
♡)……怪しい。
臣)ん?
♡)いきなり「告白でもされたの」なんて…
臣)へ?
♡)臣くんもそうなんでしょ!!
臣)はぁ?!
♡)誰かに告白されてきたから
  そういう発想になるんでしょ!
臣)何言ってんの!
♡)正直に言いなさい〜〜!
  会食って誰とーー!
  女の子いたでしょーーー!!
臣)…っ
 
 
あ。
俺の顔を見て「やっぱり」みたいな顔してる。
 
 
♡)なんて言われたのっ!
臣)え?
♡)なんて告白されたのっ!
臣)別に…告白ってわけじゃ…
♡)じゃあなぁにーー!
臣)……手紙もらっただけ。
♡)手紙!?
 
 
そういえばまだ読んでないや。
 
俺がポケットからピンクの封筒を取り出すと
じーーーーっと見てる♡。
 
 
♡)可愛かった…?
臣)いや?全然。ブス。
♡)嘘だ!!
 
 
あ、ほっぺ膨らんじゃった。
 
 
♡)おっぱい大きかった?
臣)いや?全然。まな板。
♡)嘘だ!!
 
 
てか正直おっぱい見てねぇよ…
興味ないもん。
 
 
♡)臣くんデレデレした?
臣)いや?全然。興味なし。
♡)嘘だ!!
 
 
あ、もうほっぺがパンパンです。
 
 
臣)お〜ま〜え〜は〜〜〜
♡)むにゅっ!
臣)俺が何言っても「嘘だ嘘だ」って
  聞き分け悪い子だなー?
♡)むぅぅ…
 
 
俺にほっぺを挟まれた♡は
しょぼんと口を尖らせた。
 
 
♡)だって臣くんが…
  デレデレはしてないけど
  おっぱいが普通な美女と
  ご飯食べて来たって言うから…
臣)……
 
 
なんでそこだけ嘘ってわかんの?
怖いわ!
 
 
♡)美女と…ご飯…
 
 
お前だってハルくんと飯食ったんだろ!
そっちの方がよっぽどアレだわ!
 
って、言えないのは
拗ねてる♡が可愛いから。
 
 
臣)まぁ綺麗な人だったけどさぁ、
  ほんと興味ないから。
♡)……
臣)お前より可愛い女なんて
  この世にいないよ。
♡)…っ、それは…言い過ぎだよ…///
臣)いいじゃん。
  俺はそう思ってんだもん。
♡)彼氏バカになっちゃうよ…///
臣)とっくになってっからw
 
 
笑いながら抱きしめたら
♡も腕の中でくすくす笑ってる。
 
 
♡)…お手紙…読まないの?
臣)んーー、、
 
 
読んだところで何もないしなぁ。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
臣)これはポイします。
♡)ええ!
 
 
臣くんは手紙をためらいなく
ゴミ箱に入れた。
 
 
♡)…っ、読まないの…?
臣)お前はどっちなんだよw
♡)だって…
臣)じゃあ読んでから捨てる。
♡)…っ
 
 
そう言って臣くんは
ピンクの封筒を拾い上げて
中を開いて。
 
そしてもう一度、捨てた。
 
 
♡)な、なんて書いてあったの…?
臣)読む?
♡)ううん、それは…
 
 
人様のお手紙だし…
 
 
臣)ファンですって内容と連絡先。
♡)連絡先!!
 
 
むむむむ〜〜〜!!
 
 
臣)だーかーらーw
  ヤキモチ妬きの彼女が
  ほっぺ膨らませちゃうから
  捨てたんだろー?
♡)…っ
 
 
臣くんは少し嬉しそうにそう言って
私のおでこをペチッと叩いた。
 
 
臣)で?
♡)え?
臣)お前はなんて返事したの?
  Pくんとやらに。
♡)あ、返事っていうか…
  返事は要りませんて言われたから
  してないよ。
  彼氏いるって知ってるし。
臣)ふーん。
♡)気持ち伝えたかっただけって言われた。
臣)ふーん。
 
 
臣くんは薄目で私を見て
またぎゅむっと抱きしめてきた。
 
 
臣)はぁ…。
♡)どうしたの?
臣)疲れた。
♡)あ、そっか!お疲れさま!
臣)ふぅ…、充電充電…。
♡)えへへ♡
 
 
私も臣くんにぎゅって抱きついた。
 
大事な充電タイムだーー♡
 
 
臣)……はぁ、早く終わんないかなぁ…。
♡)……
 
 
お尻をなでなでしながら言ってるってことは
生理のことですね…?
 
 
臣)はぁ…、早く終わんないかなぁ…。
♡)……
 
 
さりげなくおっぱいにまで手を伸ばしてきて
2回も言うってことは…
間違いなく生理のことですね…?
 
 
臣)はぁぁぁ…。
 
 
とっても残念そうなため息。
 
臣くん…、そんなにしたいのかな…?
 
 
♡)……あの、///
臣)ん…?
♡)ま、前にも言ったでしょ?///
臣)ん?
♡)臣くんがしてほしい時は…
  いつでも…するよ、って…///
臣)…っ
 
 
そーっと窺うように臣くんを見上げると、
 
 
臣)////
 
 
照れたように
おでこをコツンと重ねられた。
 
 
臣)ちーがーうーー///
♡)え?
臣)俺は自分の欲求を満たしたいわけじゃ
  ないの!
♡)…っ
臣)お前に触りたいし
  お前を気持ち良くしたいし
  それを見たいし
  お前とこう…、溶け合いたいの!
♡)え…///
臣)////
 
 
えっと…
 
 
♡)それを見たいって…何??///
臣)え、だから…。
  気持ち良くなってるお前。
♡)へ、変なこと言わないで!///
臣)変じゃねぇし!!
♡)そんなの見たがらないで!
  エッチ!///
臣)はぁ?!
  好きな女の感じてる顔なんて
  誰だって大好物だわ!
♡)変な言い方しないでーー!!
  ばかっ!エッチ!///
臣)エッチエッチってなぁ!
  俺がエッチなことなんて
  とっくにわかってんだろ!!
♡)……たしかに…。
臣)ぶっw
 
 
臣くんは笑いながら
私をポンポンと抱きしめた。。
 
 
臣)なんてゆーかさぁ、
  肌と肌で触れ合いたいって意味。
  こう、溶け合いたいんだって!
♡)わ、わかったってば!///
臣)だから…
  ただしてほしいとかじゃないの。
♡)うん…。
  じゃあ…いらない…?
臣)……あと何日?
♡)ええと…土曜日には終わってるかなぁ?
臣)土曜日…、あ、結婚式じゃん!
♡)あ、そうだね!
臣)……そっか、じゃあ
  結婚式から帰って来たらだな。
♡)…う、うん///
臣)それまで我慢する。
♡)ほんと…?
臣)え、なに?そんなにしたいの?
♡)そういうわけじゃないよ!///
臣)それまで我慢して、土曜に爆発させる。
♡)ばく…はつ…
 
 
とは。
 
一体どうなってしまうの…。
 
 
臣)覚悟しとけよ。
 
 
そう言ってニヤッと笑った臣くんに
顔がぽぽんと熱くなった。
 
 
 
 
 
 
ーendー

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  1. *** より:

    タキザワカレンしかでてこないwww
    何だろう?
    マイコさ~ん私名前のところ(。・д・。)/に変えようか迷ってるんですけどどう思いますか?

  2. 臣好き より:

    臣くんサイクゥ~!

  3. かたよせ より:

    臣くん最高!!

  4. *** より:

    結婚式って賢司くんと凪©のですか?
    楽しみ~♪ さく©の結婚式の話も凄いよかったし また臣くんのマフィア見れるかな?

    • マイコ より:

      その二人の結婚式ですよーヽ(*^ω^*)ノ
      次回の臣くんはマフィアではなくタキ……、おっと、秘密ですw

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