♡)臣くん起ーーきてっ♡
ん…?
♡)朝だよぉーー起きてーー♡
可愛い声が聞こえる…。
♡)起きないとイタズラしちゃうぞー♡
イタズラ…?
それって…
♡)えーーい♡
♡がベッドに潜り込んできた。
もしかして。
もしかして。
エッチなイタズラですか?!
大歓迎ですけどぉぉぉぉ!!
♡)カプッ♡
臣)…っ
首筋を甘噛みされてる。
♡)カプカプ♡
臣)……
何この可愛い生き物。
♡)まだ起きないのぉーー?
カプカプカプーー!
臣)起きてる起きてる!w
♡)あ、ほんとだw
やっと目を開けたら
♡がニッコリ笑って俺を見下ろした。
♡)おはようのチュー♡
臣)はいはい♡
チュッ。
ご機嫌な♡を見上げながら
長い髪を耳にかけてやった。
臣)エッチなイタズラされるのかと思ったw
♡)なぁにそれー//
♡はゆっくり降りて来て
俺の耳元に唇を寄せて…
♡)そっちの方が良かった…?
なんて、すげぇ色っぽい声で囁いた。
臣)朝から興奮させんな!///
♡)いたっ!
頭をコツンと叩いたら
てへへって笑う可愛い顔。
昨日骨抜きにされた記憶が
生々しく蘇りかけて
思考をストップさせた。
臣)起きよーーーっと!
危ない危ない。
♡)あのね、お弁当作ったんだよー♡
臣)はっ!!!
そうだった!!
昨日必死にお願いした、手作り弁当!
♡)はい、どうぞ♡
臣)…っ
手渡されたランチバッグは
ずっしりとお弁当の重み。
臣)美味しそう…。
♡)持っただけでどうしてわかるの!w
だって…
これはきっと愛の重みだ。うん。
臣)めっちゃ嬉しい…ありがとう…
♡)うんっ♡
てゆーかさ…
昨日俺にあんなことやこんなこと
してくれちゃって…
疲れただろうに今日も早起きして
お弁当と朝ごはん作ってくれたわけ?
すごくない?
俺の彼女ってば出来過ぎてない?!
臣)♡ーーーー
♡)なぁに?
背中からぎゅっと抱きしめたら
ふふっと笑って俺の腕を握る♡。
臣)……好き。
♡)…っ
臣)ほんとにありがと…//
♡)えへへ…//
あ〜〜〜〜もう…
ほんとに好きなんだけど。
♡)ね、ねっ
臣)ん?
振り向いた♡は
なんだか可愛い上目遣い。
これは…
♡)ご褒美にチューしてー♡
やっぱり!
チューのおねだりだった!
臣)どんなチューがいい?
♡)えっ…
……リクエスト式なの?///
臣)うんw
♡)…えっと……、えっと…
優しい…チューがいいな…///
臣)……ん、
♡)…っ///
顔をこっちに向かせて
下唇を優しく食んで。
そのまま何度か啄ばむように
キスを繰り返した。
頬を撫でながらそっと顔を離したら…
♡)やっぱり…もう少し…、///
なんて、可愛いおねだり。
臣)いいよw
ふっと笑みがこぼれて
もう一度引き寄せた唇。
今度は柔らかく覆うように
甘く甘く、重ね合わせた。
♡の吐息が漏れたのを合図に
少し唇を離したら…
♡)////
うっとり俺を見上げる♡の瞳が
熱っぽく潤んでて…
臣)朝から興奮させんな!///
♡)いたっ!
♡の頭をコツンと叩いて
顔を洗いに逃げた。
危ない危ない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
臣くんお弁当喜んでくれて良かった。
えへへ♡
♡)あ。
♧さんから返事が来てるー!
臣くんにTシャツを作ってあげたくて
相談メール送ったんだ。
『隆二くんお揃いでもやじゃないって
言ってるよ、大丈夫😊笑
背格好もほとんど一緒だから
同じ型紙で作れるよ。
生地も余ってるし😃
明日うちの施設に来る日だよね?
その後もし空いてたらうちに来る?
今日の夜も空いてるし
いつでも大丈夫だよ😊』
♡)わぁっ!やったーー♡
♡『じゃあ早速今日お邪魔しても
いいですか?』
♧『もちろん😊✨』
♡『ありがとうございます!😆💕
午後の用事終わったらご連絡します!』
♧『はーい🙋♀️』
えへへ、楽しみだなー♡
上手に作れるかな?
臣くん喜んでくれるかな?
臣)何一人で笑ってんの。
♡)わぁっ!びっくりした!
臣)何?誰?
♡)♧さん。
臣)LINE?
♡)うん。
臣)何が面白いの?
♡)べ、べつにーーー
臣)ふーん…
Tシャツのことはまだ秘密だもんっ
臣)お前は今日はー?
♡)今日はねーー
午前中は施設に歌いに行って
午後はレコーディングだよーー。
臣くんはMVの撮影でしょ?
臣)うん。
ご飯を食べながら
お互いのスケジュールの話をして。
臣)弁当楽しみ。へへへ♡
ご機嫌な臣くんを玄関でお見送り。
♡)美味しくなかったらごめんね…?
臣)ん?絶対大丈夫。
♡)えーーー
臣)何入ってても全部食べる♡
♡)……ありがとう//
チュッ。
ニッコリ笑った臣くんが
ほっぺにキスをくれて。
少し見つめ合ってから、唇にキス。
♡)えへへ♡
臣)んじゃ行って来ますw
♡)行ってらっしゃい♡
さ、私も用意しようっと!
ピロピロ♪ピロピロ♪
♡)あ、◇ちゃんだ。
『お弁当できたー?😃
うちは今持たせて見送ったところ🍱』
あ、お弁当の写真もついてる。
♡)えっ!!
これ……、、
♡)ふふふふっww
◇ちゃんらしいなぁ♡
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今日は『MUGEN ROAD』のMV撮影。
ヘアメイクしてもらいながら
携帯をポチポチポチ。
健)あ。臣ちゃん。
臣)うん。
健)前髪おろすん?
臣)うん。
健)ええやん。
臣)うん。
健)お前のかーちゃんでべそ。
臣)は!?
健)あ、ちゃんと聞いてたw
臣)聞いてるよ!!w
鏡の中の健ちゃんが笑ってる。
臣)昨日どうしたの。
健)んー?
臣)むーこさんお持ち帰りして。
健)んー?
臣)ヤッたの?
健)んー?
臣)お前のかーちゃんでべそ。
健)なんでやねん!
臣)あ、ちゃんと聞いてたw
健)聞いてるわ!!w
そんな俺たちの会話を聞いて
またNAOTOさんがグイーン!と
こっちを向いた。
N)またヤッたの?むーちゃんと!?
健)はい…。
N)ずりぃ!!
隆)やっぱりヤッたんだ!昨日も!
健)ええやん。
臣)昨日はどうだったの。良かった?
健)……ほんま最高…。
臣)……
ぼそっとしみじみ言うあたり
ほんと相性いいんだろな。
N)俺ももう一回お願いしたい…
隆)ないでしょ!w
N)なんでだよ!
臣)今度は酒飲まないから
リベンジさせてー!って?w
隆)でもさ、酒入ってないのに
ダメ出しされたら
もう立ち直れなくね?w
臣)確かに!w
隆)むーちゃん厳しそうだからなー
N)ダメ出しされてもいいから
もっかいしたい…。
臣隆)そんなに良かったんすか?!w
ねーさんすげぇな!!
岩)昨日の女子会は
随分赤裸々だったみたいだねー
臣)……あ。聞いた…?w
岩)うんw
隆)赤裸々?!なんの話!?
臣)まぁ色々…w
隆)色々って何!
岩)隆二さんのアレがアレだとか。
隆)アレ!?俺のリュージのこと?!
臣)ぶっww
隆)♧がなんか言ってたの!?///
臣)いや、知らないけどw
岩)冗談だよw
隆)もうなんだよ〜〜〜〜
焦るからやめろよ。
臣)そんな自信ないの?w
隆)……いや、ある。
臣)あるんかい!!w
岩)なんなんだよ!w
臣)てゆーか昨日◇ちゃんすげぇ酔ってたけど
大丈夫だった?
ずっと手紙のことで
岩ちゃんに絡んでたもんな。
岩)あーー、なんかねーー
家帰ったらめっちゃ可愛かったw
臣)え?何が?
岩)二人になったら急にデレ発動してさーー
臣)出た!w
岩)手紙とかもらっちゃやだーー
ってスリスリ抱きついて来てさー
隆)何それ!かわい!w
岩)めっちゃ甘えてきた。
臣)ほんとあの子ツンデレだねw
岩)たまらんす♡
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
♡)どうもありがとうございました♡
女)いや〜〜良かった!ありがとう!
男)素晴らしいなぁ〜〜!
パチパチパチパチ!!
リクエスト曲を一通り歌い終えると
何人かからサインを頼まれた。
女)あら、可愛いにゃんこちゃん!
男)本当だw
♡)えへへ//
女)ねぇねぇ♡ちゃん、
♡ちゃんはCDは出してないの?
♡)えっ
女)あるなら欲しいなぁ。
男)欲しい欲しい!
♡)えっと…CDはないんです。
女)そうなのかい!勿体無いなぁ。
女)こんなに歌が上手なのにねぇ。
男)CDがあったらいつでも♡ちゃんの歌を
聴けるのになぁ。
女)もし出たらすぐに教えて頂戴。
すぐに買うからね。
男)うん、買う買う!
♡)ありがとうございます//
それから最後の挨拶をして施設を出て、
駅に向かった。
今日も楽しかったなぁ♡
明日久しぶりに瞬と歌うのも楽しみ♪
女)あの、すみません…///
♡)ん?
電車から降りるタイミングで
後ろから静かに声をかけられて…
振り向いたら女の子二人も
一緒に降りて来た。
女)姫ちゃんですか…?
本物ですか?
女)本物ですよね?
♡)はい。
女)きゃーーー///
女)やっぱり!///
女)どうしよう!顔小さい!
めっちゃ可愛い///
女)ヤバイよ!///
女)あのっ!いつも雑誌見てます。
大好きです!
♡)わぁ♡
ありがとうございます!えへへ♡
女)可愛いぃぃぃぃ///
女)あく、あく、握手してもいいですか!
♡)はい、もちろん♡
女)わぁぁぁ///
通行の邪魔にならないように
ホームの脇で順番に握手したら
最後に抱きしめてもいいですかって言われて…
♡)えへへ、はい♡
ぎゅっ♡
女)ふわぁぁぁぁ///
めっちゃイイ匂いする!!
女)柔らかいぃぃぃ///
女)ありがとうございます!!
女)これからも応援してます!!
♡)ありがとうございます♡
笑顔の二人と別れて、階段を降りながら…
会社のビルの中で声をかけられるのは
よくあるけど、
こんな風に外で声をかけられたのは
初めてだなぁって…
なんだか不思議な感じがした。
♡)……あれ?ここどこだろ。
キョロキョロ駅の案内を見直すと…
♡)ああっ!!
スタジオと反対の出口から出ちゃった!
うわーーん!私のばかーー!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
わくわくわく♡
撮影の合間の休憩中、
♡に渡されたランチバッグを開けると…
臣)お?
お弁当箱の下にメモが入ってた。
『撮影は順調ですか?ヽ(*^ω^*)ノ
頑張ってねーー♡』
臣)ふはっw
可愛いなーーもう。
こんな一言でもすげぇ嬉しいや。
ポケットに大事にしまって
お弁当箱の蓋を開けると…
臣)おお……!
めちゃくちゃ美味しそう!!
臣)いただきまーす!♡
岩)ぶはっww
臣)ん?
岩)ちょ、見てこれ!!w
臣)ん?
岩ちゃんが俺に見せてきたお弁当は…
臣)ぶっww
見事な出来のキャラ弁だった。
健)お〜〜〜
良かったでちゅねーたかのりくん♡
N)ママに作ってもらったのかなー?♡
健)たかのりくんはクマさんが
大好きなんでちゅねー♡
N)人参もお星様になってまちゅねー♡
臣)ぶはははw
岩)なんだよこれもぉ〜〜〜〜w
とか言いながら
めっちゃ嬉しそうな岩ちゃん。
直)クッキーの時もそうだったけど
毎回普通じゃない感じで来る◇ちゃん、
俺好きだな〜〜w
岩)ほんとあいつは予想外の女なんですよw
そんな岩ちゃんの横で
隆二も弁当を広げ始めると
NAOTOさんがドン!とテーブルの上に
お茶を置いた。
N)あのさぁ!!
臣隆岩)ん?
N)現場は彼女の手作り弁当を
自慢し合う場所じゃねぇんだよ!
臣隆岩)……
急にキャラ変したNAOTOさん。
俺たち3人は顔を見合わせて、
弁当に視線を落とした。
だって。
やっと作ってもらえた弁当だし。
臣隆岩)いただきまーす。
N)こら!俺を無視すんな!!w
僻んでるNAOTOさんは置いといて、
玉子焼きをパクリ。
臣)…っ、う〜〜めぇ〜〜〜♡
幸せな甘さが口の中に広がる。
岩)このクマ美味ぇ。
隆)あはははw
臣)いや〜〜手作りってだけで美味いわ。
岩)わかる。最高。
隆)幸せだよね〜〜〜
臣)うん。
岩)癒される。
N)なんなんだよこいつら!
健)NAOTOさん!落ち着いて!w
N)だって勝手に遠足気分だぞ!
E)遠足いいなーーw
N)さっきまでゴリゴリの顔して
撮影してたくせにさ!
急に腑抜けた園児みたいになって!
直)腑抜けた園児!w
健)NAOTOさん。NAOTOさん。
素直に言いましょ。
羨ましいんでしょ。
N)……そうだよッ!!
NAOTOさんはすげぇふてくされて
ロケ弁の蓋をバリッと開けた。
N)すっげぇ美味い!この焼肉!!
隆)NAOTOさんすいません。
全然羨ましくないです。
N)う〜わっ!ムッカつくーー!
聞いた?ちょっと!!
直)ははははw
N)腑抜けた顔して愛妻弁当食ってるこいつら
まとめてインスタに載せてやろうかな!
直)こらこらこらこら!w
カシャカシャカシャ!!
臣)あ。
ほんとに撮られた。
健)でもあれっすよね〜〜
直)ん?
健)やっぱりサマンサの3人を落とすには
料理の腕も不可欠なんやなーって。
隆)サマンサ?w
健)顔だけが取り柄のお前ら3人や!
隆)誰が顔だけだよ!!
E)あはははw
健)ほら、彼女らみんな
可愛いじゃないですか。
直)うん。
健)でも可愛いだけやなくて
料理も出来てこそなんやなーって。
岩)うーーん、確かに。
胃袋掴まれた感は大いにある。
付き合う前から感動したもん。
臣)……
俺もそうかも。
初めてあいつん家行った時
色々作ってくれたもんなーー。
岩)お金持ちのお嬢様ってさ、
なんか多少世間知らずっていうか
家事とか出来なそうなイメージなのに…
あいつなんでも出来るもんw
臣)なんかすげぇテキパキしてるしねw
岩)そうそうw
隆)俺、♧の手料理食べる前から
♧のこと好きだったけどなー。
健)うるっさいわ!お前は黙って食ってろ!
隆)なんだよ!僻むなよ!
健)そんなんちゃうわ!
隆)自分だってむーちゃんに
作ってもらえばいいじゃん!
健)……
臣)ん?
健ちゃん、黙っちゃった。
N)ねーねー、むーちゃんと付き合うの?
健)いや、それはないっす。
隆)そうなんだ。
臣)確かに健ちゃん好きなタイプって
もうちょっと馬鹿っぽい女だよね。
健)オイ!!w
臣)いや、健ちゃんがドSだからさ?w
あーゆーしっかり者なお姉さまタイプでは
ないでしょ。
健)せやねんな〜〜〜
もうちょいアホな子がええねんけど…
隆)けど…?
健)ハマりそうで…アカンわ…。
臣)……
身体的にって意味ね?
やっぱりすげぇな、ねーさん。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
男)よし、OK!お疲れさん!
♡)ありがとうございました。
男)姫ちゃんの名前本当に出ないけど
いいのかい?
♡)はい、全然いいです。
男)変わってるねぇ〜〜
♡)え?
男)この世界、自分の名前
売りたい人間ばっかりでしょ。
♡)……
そうなのかな。
私はこうして歌のお仕事があるだけで
楽しいけど…
男)そういえば知り合いも仕事頼みたいって
言ってたよ。
♡)ぜひ!
男)今回みたいなコーラスとかじゃ
ないかもしれないけど…
♡)なんでもやってみたいです!
男)了解w
よしっ!
無事レコーディングも終わったから
♧さんに連絡しよーっと♪
♡)あ。
臣くんからLINEが来てる。
『弁当美味かった😚ありがと💕
撮影頑張ります👊』
♡)えへへ♡
また近々作ってあげようっと♡
それから美味しいスイーツを買って
♧さんのお家へ。
ちょうど夕飯作ってたから一緒に食べようって
♧さんの手料理をいただいちゃった。
♡)ごちそうさまでしたっ♡
美味しかったぁ〜〜幸せっ♡
♧)ふふっ、♡ちゃんって隆二くんみたいw
♡)え?
♧)いっつもね、
すごく美味しそうに食べてくれるの。
♡)だって美味しいもんっ!♡
♧)あはは、同じこと言ってるーw
♡)えーーーw
隆二くんもきっと本当に
幸せなんだろうなぁ♡
♧)あ、そーだ。
昨日送ったお味噌のレシピね?
◇ちゃんが今度一緒に作りたいって。
♡)え?
♧)だからその時♡ちゃんも一緒に
どうかなーって。
♡)わぁ!ぜひ!
♧)じゃあ◇ちゃんに言っておくねー♡
♡)やったーー楽しみーー♡
私ももっともっとお料理上手になって
臣くんに喜んで欲しい。
♧)よし、じゃあ始めますか。
♡)はい!先生!
♧さんの部屋に移動して
作業台の前に腰掛けた。
昨日も見せてもらったけど
本当に素敵なミシンだなーー♡
♡)一週間くらいあれば出来るかなぁ?
♧)えっ、ミシンあるから
一日で出来ると思うよ?
♡)一日?!うそーーっ!!
♧)何かとんでもない失敗とかしなければ…
♡)とんでもない…失敗…
どうしよう。
私やらかしそう…
気をつけなくっちゃ!
♡)臣くんが海外から帰って来る頃には
出来てるかなーって思ったんだけど…
じゃあ行く前に渡せるかな♡
♧)臣くんも海外行くの?
♡)はい。明後日から。
♧)え!隆二くんも明後日からだよ!
一緒に行くのかな?
♡)あ、ううん。
向こうで同じLIVEとかは
観に行ったりするみたいなんだけど
旅行自体は別みたいで。
♧)そうなんだ?
♡)隆二くんが今回は一人で行きたいって。
♧)えっ!
♡)一人で海外行ったことないから
一人旅したいって、
臣くんとは別行動みたいです。
♧)知らなかった!そうなんだぁ…
♡)はい。
そんな話をしながら
生地と型紙をマチ針で刺してキコキコキコ。
チョキチョキチョキ。
全くのお揃いじゃなくて
生地の組み合わせ方を替えることにした。
♧)じゃあまずここを全部
かがり縫いしちゃって…
♡)かがり縫いって何でしたっけ…?
♧)ほつれてこないようにするやつだよー
♡)そうだ!思い出したー!
ミシンのセッティングは
♧さんが全部やってくれて…
♡)いざ!!
押えをバチンと下ろしてペダルを踏んだ。
ガタガタガタ…
♧)うんうん、上手上手!
ドキドキドキ…
♧)……あれ?
ん…?
♧)♡ちゃん!ストップストップ!!!
♡)…っ
慌てた♧さんに肩を叩かれて
ペダルから足を離した。
♧)♡ちゃん…っ
♡)???
♧)服、縫い込んじゃってる……
♡)え?
そう言われて手元を見ると…、、、
♡)ああああっ!!
途中から私の服が合体しちゃってる!!
♡)うわーーーん!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
N)ふぅ、疲れた〜〜
臣)俺も〜〜〜
めっちゃ腹減った〜〜
健)踊ってへんのに腹減ったんかい。
臣)踊ってなくたって腹くらい減るよ!
健)チラチラ裸見せとっただけやないかい!
臣)オイ!!w
今日♡飯どうしたんだろ。
なんか作ったのかな。余ってるかな。
俺の分とかないかな〜〜
隆)うん、うん、今から帰るよーー
食べる!!
いっぱいある?へへ、やったー!
また♧さんに電話してる隆二。
マメだな〜〜オイ!このマメ男!!
隆)え?あっ、そうなの?
ん?なんだ?
俺のこと見て来たぞ。
隆)そっかそっか、うんw
わかったよー、はーい。
俺も♡に電話してみよっと。
プルルルル…、プルルルル…、、
臣)……出ねぇ。
まさかもう寝た?早くね?
隆)……
臣)なんだよ。
隆)いや。
臣)なに。
隆)……♡ちゃんて可愛いなぁって。
臣)なに今更。世界一可愛いけど。
隆)はいはいw
臣)あ、間違った。宇宙一だった。
隆)……お前うざいよ。
臣)お前から言って来たんだろ!!w
なんなんだよもう。
臣)じゃあお疲れさまでしたーー
もういいや。
コンビニに寄るのも面倒くさいし
家にあるもん適当に食おっと。
……
…
臣)あれ?
玄関のドアを開けたら
リビングが明るい。
臣)ただいまーーー
♡)おかえりなさいっ!!
あ、飛んで来た。
臣)なんだよ、起きてんじゃん。
♡)え?
臣)電話出ないから。
♡)はっ!うそ!ごめんね?
気付かなかった!
臣)なんか食うもんあるー?
♡)えっ
臣)お前何食ったの今日。
♡)えっ
臣)俺の分残ってたりしない?
♡)えっ
臣)……
「えっ」しか言ってないですけど。
♡)えとっ、何か作ろうか?!
臣)いや、わざわざいいよ。
♡)えっと、えっと…
てゆーかこの時間にこの格好?
いつも風呂入り終わってる時間なのに。
臣)どっか行ってた?
♡)えっ
臣)帰って来たばっか?
♡)えっ
臣)何してたの今日。
♡)えっ
また「えっ」しか言ってないですけど。
怪しすぎね?
明らかに何か隠してるだろ。
♡)そ、そうなの!帰って来たばっかりで…
ごは、ごはんは外で食べてきちゃった!
臣)へぇ……
♡)…っ
臣)どこで何食ったの?
♡)えっ
目が泳いでますけど。
まさか…
ハルくんとご飯か?!
♡)どうして…そんなこと聞くの?
臣)へ?!
♡)……
臣)別に深い意味はないけど。
なんで?聞いちゃダメだった?
♡)…っ
臣)彼女にどこで何食ったか聞くくらい
なんの問題があんの。
♡)…っ、Kちゃん!と食べた!
えと、中華!
臣)……
どうしてこいつはこんなに嘘が下手なんだろ。
そんでなんでこんな下手なのに
嘘をつこうとすんだろ。
♡)……ぴと。
臣)ん?
なんだこれ。
可愛く抱きついてきたけど。
♡)ぴと。
臣)……
なんだよその新しい技は。
そんなんで俺は誤魔化され…
♡)ぴと。
臣)…っ
………可愛い///
臣)なんだよぉ〜〜〜〜
♡)えへへ♡
臣)このやろ〜〜〜〜
♡)きゃーーっ♡
あーあ、可愛いからもういいやw
ハルくんだったら…っていうか
男だったらちゃんと報告してくれるはずだし。
♡)ね、お腹空いてるんでしょ?
こんな時間だから
ヘルシーそうめんなんてどうでしょう?
臣)何それ。
♡)ささみとかーキュウリとかー
臣)よくわかんないけど美味しそう。
食べたい。
♡)じゃあ作るね♡
臣)ありがと♡
それからキッチンで♡にへばりついてたら
お弁当箱持って来てって言われて
そうめんを茹でてる♡の隣で自分で洗った。
明日もまた作ってくれたりしないかなー
なんてチラッと横目で見たら
「また近々作るね♡」って言われて
ちょっとしょんぼり。
♡)明日も食べたかったの?w
臣)えっ
顔に出てた?
臣)いや、だって。美味しかったから。
♡)ほんと?
臣)うん。すっげぇ美味かった。
幸せだった。
♡)……そっか///
臣)ありがとね。
♡)うん♡
その後食べた夜食そうめんも
なんかすんげぇ美味くて。
そうめんなんて
普通にしか食ったことなかったから
ちょっと感動。
「やっぱりサマンサの3人を落とすには
料理の腕も不可欠なんやなーって。」
ふと健ちゃんの言葉を思い出したけど…
もし♡が料理へったくそだったとしても
一生懸命作ってくれて
こんな風に目の前で笑ってくれてたら
俺はそれだけで幸せだと思う。
♡)どうしたの…?
臣)ん?
♡)じーっと見てるから。
臣)お前の笑顔って最強だなと思って。
♡)え?!………、え!?///
臣)……なんでもないw
♡)えっ!?
臣)……
♡)……
臣)好きだよ。
♡)////
ーendー
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