[224]揺らぐ決意(隆二&♧Side)

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もうぎゅーはしないって決めたのに…
朝目が覚めると
いつものように隆二くんに抱きしめられてた。
 
 
♧)…っ
 
 
いつものお髭。
いつものアヒル口。
 
抱きしめてくれてるぬくもりに
なんだか涙が出そうになる。
 
 
最近は隆二くんを起こさないように
そっとほっぺにキスをして
ベッドを降りるのが日課になってたけど…
 
 
♧)……
 
 
……もう、ダメ。
 
グッと堪えて、隆二くんの腕から抜け出した。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
……パタン。
 
 
隆)……
 
 
……ねぇ、いつものチューは?
 
いつも寝てる俺のほっぺに
こっそりチューしてくれるじゃん!
 
なんで今日はないの!?
 
 
てゆーかさ、
寝てるフリして目を閉じてたから
見えなかったけど…
 
鼻をすするような音が聞こえたのは…
気のせい…かな?
 
 
隆)……
 
 
どうしよう。
俺ほんとに嫌われた?
 
 
……よしっ!!
 
 
最後のチャンス…!
今日の行ってきますのぎゅーも拒まれたら
本当にアウトだ。
 
……神様っ!!
どうかいつも通り、
ぎゅーできますように!!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
隆)いただきます!
 
 
今日も元気良く朝ごはんを食べる隆二くん。
 
こんな風に
私が作ったご飯を食べてくれるのは
あと何回なんだろう…。
 
 
隆)……ん?
♧)…っ
隆)俺の顔、なんかついてる?
♧)ううんっ!!
 
 
どうしよう。
 
向かいでこんな隆二くんを見られるのは
いつまでだろうなんて考えてたら
ついつい見すぎちゃった。
 
変に思われたかな…
 
 
隆)……あの…、さ。
♧)うん…?
隆)……元気…?
♧)え…?
 
 
元気って…、私の…こと?
 
 
♧)元気…だよ…?
隆)…なら…いいんだけど…。
♧)……
 
 
私、元気ないように見えたのかな?
 
隆二くんに心配かけるなんて
絶対ダメ!!
 
 
♧)すっごくすっごく元気だよー!
隆)…っ
♧)元気いっぱい!!
隆)……
 
 
ニッコリ笑って見せたら、
隆二くんも笑い返してくれたけど…
 
その笑顔の方が元気がない気がするのは…
私の気のせい…?
 
 
♧)隆二くんは…元気…?
隆)え…?
♧)……
隆)うん、元気だよ。
♧)ほんと…?
隆)…うん!ご飯美味しいし!
♧)そっか、良かった…。
 
 
私もちゃんと笑っていよう。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
いよいよやってきました、勝負の時。
 
今日は♧の方が早いから
俺が玄関でお見送り。
 
 
ぎゅーするぞ…
ぎゅーするぞ…
 
少し緊張しながら♧が振り返るのを待つ。
 
 
♧)じゃあ行ってきます。
 
 
靴を履き終えた♧が振り向いて
俺にニコッと笑った。
 
 
隆)うん、行ってらっしゃい。
 
 
俺も笑って両手を広げる。
 
 
♧)……
隆)……
 
 
……あれ…?
 
 
♧は一瞬止まって…
俺がおいでってしたのに気付いたくせに…
 
 
♧)行ってきます…っ
 
 
そのまま玄関を出て行った。
 
 
隆)……
 
 
……ちーーん。
 
 
一人虚しく、残された俺。
 
また行き場を失った両腕。
 
 
なんで?
ねぇ、なんで?
 
 
もうこれ、確定じゃない?
俺、嫌われたよな…?
 
 
……理由が…全然わからない。
 
 
なんでだ…?
 
 
臣)隆二ーーー
 
 
なんでだ…?
 
 
臣)おい、隆二ーーー
 
 
なんでだ!??
 
 
臣)おいって!!!
隆)わっ!!
臣)聞こえてる?
隆)…っ
臣)朝からぼーっとしすぎ。
  どうした?
隆)……
 
 
♧に嫌われました。
なんて、言いたくない。
 
口にしちゃったら本当になりそうだし。
言霊おそるべし!
 
 
臣)新しいヘアメイクさんだって。
隆)ん??
 
 
ぼーっとしすぎてて
全然聞いてなかった。
 
 
女)初めまして!よろしくお願いします!
隆)はーい。よろしくです。
 
 
ヘアメイクさん増えるのかー。
 
 
臣)ごめんねー
  こいつ何か朝から変でさ。
女)いえ!!
臣)ぼけっとしてたら
  チョップしてやっていいから。
女)チョップですか?!
  あはははw
隆)……
 
 
初対面なのに気さくな子だなー。
うん、良い子そう。
 
 
健)お、なんや!新しい子か?
女)今日からお世話になります!
  よろしくお願いします!
健)は〜〜〜い。
E)ヨシコちゃんっていうの?
  じゃあヨッシーだね!
ヨ)えっ!///
臣)早速あだ名つけてるww
E)ヨッシーって覚えやすくない?w
ヨ)////
隆)……
 
 
ん…?
 
 
健)ヨッシー言うたら
  マリオのヨッシーしか思い浮かばんわw
臣)あはははw
E)え、ヨッシーってダメ?
ヨ)い、いえ!!///
  お好きなように呼んでください!///
E)いえ〜〜い♪
  じゃあヨッシーに決まり〜♪
ヨ)ありがとうございます!///
健)それお礼言うとこか?w
臣)あはははw
隆)……
 
 
なんてわかりやすい子なんだ。
誰も気付かないのかな。
 
 
隆)ねぇヨッシー。
  ELLYのこと好きなの?
 
 
明後日のヘアメイクの打ち合わせで
たまたま二人になった時に聞いてみた。
 
 
ヨ)はうっ!?///
隆)ぶっww
 
 
わかりやすすぎるリアクションに
思わず吹き出した。
 
 
隆)へぇ、そうなんだーw
  ELLYかーー。
 
 
珍しいな。
臣や岩ちゃん相手に赤面する子はよくいるけど
ELLYなんだ。
 
 
ヨ)わわわわ私、バレバレですか!?///
隆)うん。
 
 
だってELLYと話す時だけ真っ赤だったし。
 
 
ヨ)あの、違うんです!///
  好きというか…あの、そのっ
  ずっと憧れてる方でして…っ
隆)へ〜〜〜〜
ヨ)仕事に私情を挟むつもりは
  一切ありませんので!///
隆)……
 
 
そんな必死にならなくても
別に俺、言いふらしたりしないけど。
 
 
隆)「好き」って…
  なんだろねぇ……
ヨ)へ!??
 
 
もう俺、わかんなくなっちゃった。
 
両思いだと思ってたのに…
いきなりなんでだろ…。
 
 
リ)新しい色持ってきました〜〜〜
ヨ)あ、おかえりなさい!
リ)ん?なにこの重い空気!
  うわ、今市さんブッサイク!
隆)……
 
 
相変わらず歯に衣着せぬリンちゃん。
 
 
リ)どうしたんすか?
隆)……はぁ…
リ)イケメンが台無しっすよ!
隆)……
 
 
俺、そんなひどい顔してる?
 
 
隆)ヘアメイク全然関係ないけど…
  相談していい…?
リ)へ?どうぞ?
 
 
ズバズバ言ってくれるリンちゃんに
気さくなヨッシー。
 
女子二人の意見を聞きたい…。
 
 
隆)んーとさ、
  毎日可愛く甘えてて…
  それがいきなりなくなるって、何?
リ)は?何の話っすか?
隆)だから…ええと…
ヨ)彼女さんが突然
  甘えてこなくなったんですか?
隆)……まぁ…そんな感じ…
ヨ)……なんでしょうね…
  今市さんが疲れてると思って
  遠慮してる…とか…?
リ)彼女の前でもそんなブッサイクな顔
  してるんすか?
隆)ちょっと!w
リ)だってなんかやつれた感じ〜〜
隆)……
 
 
俺、ブサイクだから嫌われたの…?
 
 
リ)あ、わかった!
隆)え?!
リ)今市さんが臭かったんだー!
隆)は!??
  俺臭いの!?うそっ!!
 
 
それで♧に嫌われた!?
 
思わず自分をクンクン。
 
 
ヨ)今市さんはいい匂いしかしないですよー
リ)あはははw
  臭いのはうちの彼氏でした〜〜w
隆)えっ!!
リ)な〜んか最近、加齢臭するんですよね〜
  あいつ。
隆)加齢臭!!
 
 
不安になってヨッシーを見ると…
 
 
ヨ)大丈夫です、
  今市さんはいい匂いです。
隆)……ほっ…。
 
 
…って、そうじゃなくて!
 
じゃあなんで俺は♧に嫌われたの!!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
女)♧先生、誕生日告白計画は
  順調なんですか?♪
女)私も気になってた〜!
♧)…っ
 
 
急な質問に
思わずお茶が気管に入りそうだった。
 
 
♧)…ええと…、
  告白は…出来なくなっちゃって…
女)え?どうして?!
♧)……付き合ったり…
  出来ない…人だから…。
女)なんですかそれ!
  ワケありですか??
♧)……うん。
女)え〜〜〜〜っ
女)誕生日プレゼントもあげないの?
♧)いえ、それは…
  それだけは…あげようかな、って…。
女)プレゼントあげて終わりってこと?
  気持ちは伝えないの?
♧)…っ
 
 
だって…
私の気持ちなんて…
今の隆二くんには迷惑なだけで…
 
 
女)なんかもったいない!
  気持ちだけでも伝えたらいいのに!
女)そうですよーっ
♧)…っ
 
 
そう言われて、思い出した。
 
 
「別に告白ってさ、
 両想いになるためにするだけじゃ
 ないと思うよ。」
 
 
隆二くんに言われたこと。
 
 
「恋愛なんて特に…叶わないこともある。
 でも…それだけ好きになったなら
 自分が恋した証として、
 想いを伝えるくらい…
 してもいいんじゃないの?」
 
 
瞬くんに恋してた私に、
隆二くんはそう言ってくれた。
 
 
一生懸命、一途に想ってる気持ちは
迷惑になんてならない、って。
 
 
♧)……
 
 
じゃあ…
伝えるだけなら…いいのかな…。
 
 
隆二くんのこと、好き…って。
大好き…、って。
 
 
最初の予定通り、
プレゼントを渡す時に…
伝えても…いい?
 
 
ちゃんと…諦めるから…。
 
彼女になりたいなんて…
もう思ったりしないから…
 
だから…
 
 
どうしようもないくらい
隆二くんのこと好きっていう
この気持ちだけは…
 
伝えてもいいですか…?
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
隆)ただいまーーー
 
 
……あれ?
 
 
仕事を終えて帰って来たら
今日はお出迎えがない。
 
なんで??
 
 
隆)ただいまーーー
 
 
もう一度大きめに言って
暗いリビングに入ると
♧の部屋から明かりが漏れてる。
 
 
隆)……
 
 
迎えに来てくれないなんて
初めてじゃない…?
 
聞こえてないのかもしれないけど…
なんでリビングじゃなくて
部屋にいるんだ??
 
 
__コンコン。
 
 
隆)♧、ただいまーー
  入ってもいい?
 
♧)ダメーーッ!!
 
 
部屋の中から聞こえてきた声。
 
 
バタバタと物音が聞こえて…
ようやく開いたドア。
 
 
♧)おかえりなさい!
  気付かなかった!ごめんね?
隆)……何してたの…?
♧)……お裁縫…。
隆)……
 
 
今日もこっちでやってたんだ。
 
 
隆)ただいまのぎゅー。
 
 
そう言いながら
自分の声が少し拗ねてることに気付いた。
 
 
隆)はい。
♧)……
 
 
両手を広げて抱き寄せようとすると
♧が少し後ろに下がった。
 
 
隆)……
 
 
「今市さんが疲れてると思って
 遠慮してる…とか…?」
 
 
ヨッシーが言ってたことを思い出す。
 
 
隆)俺…さ、全然疲れてないよ!
  チョー元気!!
♧)え…?
 
 
だから遠慮しないで甘えてよ!
 
 
隆)はい!
♧)……
 
 
……あれ…
やっぱり来てくれない。
 
ってことは…
 
 
「今市さんが臭かったんだー!」
 
 
まさかリンちゃん説の方?!
 
 
焦って思わず自分をまたクンクン。
 
 
♧)何…してるの?
隆)…臭い…かなって。
♧)お風呂あるよ…?
隆)!!!
 
 
やっぱり臭いんだ!!
遠回しにとっとと風呂入ってこいってこと?!
 
ガーン…
ガーン…
 
 
加齢臭って…
風呂入ったらちゃんと消えんの…?
 
心配になりながら
とっとと服を脱ぎ捨てて
シャワーを浴びた。
 
全身洗い流してお風呂の中にドボン!!
 
 
隆)はぁっ……
 
 
これでもまだぎゅーしてくれなかったら
もう直接ハッキリ聞こう!!
 
俺のこと…嫌いになった?…って。
 
 
そうだって言われたら
死ぬほどショックだけど
 
それならその理由を聞いて
もう一回頑張るもん!!
 
また好きにさせてみせるもん!!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
帰って来てすぐお風呂に向かった隆二くん。
 
私が部屋でプレゼント制作を続けてると
またドアをノックされた。
 
 
隆)入っていい?
♧)ダメーーッ!!汗
 
 
また慌てて片付けて、ドアを開けた。
 
 
♧)どうしたの…?
隆)お風呂入ってきた!
♧)うん。
隆)……
♧)……
 
 
なんだろう?
お風呂に入り終わった報告かな??
 
 
♧)えっと…
  閉めても…いい…?
隆)…っ
 
 
……あれ…?
隆二くんのお口が…少し尖った。
 
 
隆)ぎゅーして…いい?
♧)えっ!
隆)……
♧)……
 
 
ぎゅーはもう…しないって言ったのに…
 
 
隆)させて!!
♧)…っ
 
 
どうしよう。
 
 
隆)お風呂入ったもん!!
♧)……
 
 
お風呂がなんの関係があるんだろう…?
 
 
隆)返事しないんならする!!
♧)…わっ…//
 
 
無理やり抱きしめられそうになって
思わず反射的に逃げてしまった。
 
 
隆)…っ
♧)…っ
 
 
隆二くんのお口が…さらに尖った。
 
 
隆)なんで?!
♧)…っ
隆)昨日から何?
  なんでぎゅーダメなの?
♧)…っ
隆)ちゃんと言ってよ!
♧)……
 
 
そう言われて、なんだか泣きそうになった。
 
だって…
本当はしたいもん…。
 
本当は抱きしめたい。
抱きしめて欲しい。
 
でも…
ダメなんだもん…。
 
 
気を抜いたら出てきちゃいそうな涙を
ぐっと堪えた。
 
 
♧)隆二くんに…甘えてばかりいたら…
  隆二くんがいなくなった時に…
  寂しいから…
 
 
寂しくて死んじゃいそうだから…
 
 
♧)隆二くんがいなくても大丈夫なように
  ちゃんとしたいの。
 
 
今から慣れておかないと
耐えられなくなっちゃうと思う。
 
 
隆)……そ…っか…。
♧)……うん。
 
 
私がそう言ったら
それ以上、何も言わなかった隆二くんが
 
離れ離れになるその日が近付いてることを
よりリアルに感じさせた。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
思い切って理由を聞いたら。
 
なんか可愛い理由だった。
 
 
嫌われたわけじゃないってわかって、
一気にほっとした。
 
 
要はぎゅーばっかりしてたら
俺がいない時にぎゅーできないのが
寂しいから、ってことでしょ?
 
 
きっと俺が明日からまた大阪行くからだよな?
 
 
そんなに寂しいのかな…?
 
 
隆)……///
 
 
可愛いな、もう。
 
そんなん、余計ぎゅーしたくなんじゃん。
 
 
てゆーかさ、
寂しくなっちゃうからぎゅー我慢するって
それ、意味あんの?
 
余計寂しくない?
 
 
それならぎゅー出来る時に
いっぱいぎゅーしといた方が
ずっと良くない?
 
 
って閃いて、♧に言おうとしたけど…
 
じゃあ♧が部屋にこもって裁縫してるのは
なんでなんだろうって
 
その答えはやっぱりわかんなくて。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
隆)ねぇ。
  裁縫するのさ、なんでリビングじゃなくて
  昨日から部屋にこもってんの?
♧)!!!
 
 
寝る前のベッドの中で
ズバリ聞かれてしまった。
 
隆二くんのプレゼントを作ってるなんて
言えるわけない。
 
 
♧)…え…っと…
 
 
上手い言い訳が思いつかず
もごもごしてると…
 
 
隆)俺…いたら…邪魔?
 
 
隣から聞こえてきたしょんぼり声。
 
 
♧)え…っ
 
 
そっちに視線を向けると
また少し尖ってる、隆二くんのお口。
 
 
♧)邪魔なんかじゃないよっ!!
 
 
むしろ私が居候させてもらってる立場なのに
邪魔だなんて恐れ多い!!
 
 
隆)じゃあなんで部屋でやってんの…?
♧)…っ
 
 
何か言い訳しないと
どうしようっていう気持ちと
 
拗ねてる隆二くんが可愛くて
どうしようっていう気持ちと。
 
 
隆)……はい。
♧)え…?
 
 
私に向かって伸ばされた筋肉質な腕。
 
 
隆)明日から大阪だから。
♧)……
隆)ほら、おいで。
♧)……
 
 
ぎゅーは…しないって言ってるのに…
 
 
隆)もう!
 
 
動こうとしない私に
しびれを切らした隆二くんが
無理やり私を抱え込むように抱きしめてきた。
 
 
♧)だ…めっ!離してっ!!
隆)ぜってぇやだ!!
♧)…っ
 
 
こんな風に抱きしめられたら…
好きが溢れて…
 
 
♧)無理だから…離して…っ
隆)意味わかんない!
  俺だって無理!
  ぎゅーできなきゃ無理!!
  a-nationで歌えなくなるよ!
  どうすんの!いいの!!
♧)…っ
 
 
なんだかもう
言ってることが滅茶苦茶な隆二くん。
 
 
隆)昨日からぎゅーもチューも出来なくて…
  俺に死ねって言ってんの?
 
 
出来ないと…死んじゃうの…?
 
 
隆)どんだけこれで俺が充電出来てると
  思ってんの…
 
 
とくん…
 
とくん…
 
 
ほっぺに伝わる、隆二くんの鼓動。
 
 
……ほら、ダメ。
 
 
ずっと我慢してたのに…
こんなことされたら…
 
 
「好き」
 
 
口から溢れそうになる。
 
 
隆)これ以上…何もしないから…
♧)……
隆)このまま…眠らせて…
♧)……
 
 
隆二くんの…
甘くて優しい声が、そっと響く。
 
 
隆)……おやすみ…。
 
 
髪を撫でてくれる大きな手。
私を丸ごと包んでくれる隆二くんの身体。
 
 
距離を置くって…
もう甘えないって…
 
決めたのに。
 
 
そんな私の決意なんて
簡単に溶かしてしまう、甘いぬくもり。
 
 
ずっとここにいたい。
この腕の中にいたい。
 
 
このまま時が止まればいいのに……。
 
 
初めてそんなことを願った夜だった。
 
 
 
 
 
 
ーendー

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  1. ユキ より:

    モニタリング最高でしたね相席が三代目メンバーだったら私だったら頭が真っ白になって倒れるかもしれませんね(*≧∀≦*)

  2. 外山咲良 より:

    隆くんと♧ちゃんの気持ちが空回りしてるよ
    早く伝えてあげてね、2人とも。
    話は変わりますがマイコさんはFULLMOON行かれますか??
    私はFC枠もmobile枠も全て全滅です…
    キャパが小さい分激戦区が生まれてしまいますね。

  3. みー より:

    待ってました(。・ω・。)隆二君と♧ちゃん!うわぁー良い感じに拗れてるというかすれ違ってますね。もぅ展開が楽しみで仕方ないです(笑)

  4. さゆがん より:

    アンジャッシュのコントレベルのすれ違い。゚(゚´ω`゚)゚。
    はやく誕生日こーーーい!!
    あー名前となると8月くらいかな
    あと半月すれ違い、、、( °o° )

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