昨夜、ぎゅってしたまま眠って…
朝起きても、ぎゅってしてる私たち。
♧)……///
隆二くんはいつもの通り、
まだスヤスヤ夢の中。
大きな胸にスリスリとすり寄って…
とくん…とくん…
隆二くんの鼓動に、耳を澄ませる。
眠ってた頭も
どんどん目覚め始めて…
それと同時に…
どんどんリアルに蘇る、昨夜のキスの記憶。
♧)////
ほっぺにお互いにチュッてしたら…
なんだか口にもしてほしくなって…
そっと目を閉じたら、触れた唇。
でも…
一瞬のキスじゃ物足りなくて…
「前みたいな…キス、…して?///」
私…
とんでもないこと言っちゃった。
あんなこと…言ったせいで…
「…ごめん、……もっと。」
「ほら、口…開けて。大丈夫だから。」
なんだかとんでもないことになったんだ…。
「…はちみつレモンの味…、したね///」
「俺は…もっと欲しい…。」
♧)////
次々にエッチな隆二くんが頭に浮かんで…
♧)ううう…っ///
私は隆二くんの胸に顔を押し当てた。
甘くて深いキスを…
生々しく思い出しちゃって…
……死んじゃう!!///
♧)……はぁっ///
また心臓がバクバクしてる。
……どうしよう。
世の中のカップルは…
みんなあんなことしてるのかな…?
死んじゃわないのかな?
……はっ!!
そういえば…!!
むーこと健ちゃんもキスしたんだよね?!
あ、あ、あんな…キス…、したのかな?///
でも…
あの二人は別に恋愛感情があるわけじゃ
ないんだっけ…。
私は…
隆二くん以外の人とあんなことするなんて
とても考えられないけど…
あんなすごいことを…
好きな人とするなんて…
それもやっぱりなんだかすごすぎて、
心臓がもたない///
カップルの人たちは…
好きな人とあんなすごいことをして
どうして平気でいられるのかな…///
……はっ!!
てゆーか…
私はまだカップルじゃないんだった!!
なのに…
なのにあんなすごいことをしてしまった…!
どうしよう…!!
♧)////
えっと…
えっと…
……そうだ。
私、隆二くんに告白しようって思ってて…
……でも…
あんなキスした後で
「好き」って告白するのは…
なんだかちょっと変な感じがする…。
だってもう、私の気持ちなんて
全部全部、伝わっちゃった気がするし…
なんて言ったらいいのかな…?
隆二くんの彼女になりたいです…
とか…?
♧)////
なんか恥ずかしい!!
「隆二くんの彼女」…!!
どうしよう!!
そんなことやっぱり言えない!!
♧)うううっ///
思わずまた隆二くんにグリグリしちゃって
ハッとして顔を上げたけど、
……良かった、まだ眠ってる。
♧)……///
どうしても唇に目線がいっちゃう私は
やっぱりエッチなのかな…。
だって…
昨夜…この唇と…
ドキドキ…、ドキドキ…///
柔らかいそれに、そっと指先で触れると…
隆)さっきから…なーにしてんの…w
指をきゅっと掴まれて、
隆二くんの目がゆっくりと開いた。
♧)…っ///
起き…てたの?!
隆)一人でバタバタして…
♧)////
どうしよう!バレてた!
隆)この手は何してたの…?
私の手を掴んで
目を細めながら私を見てくる隆二くんは
なんだか色っぽくて…
♧)えっと…///
思わず、口ごもる。
隆)ん…?
♧)////
ドキドキ…ドキドキ…
♧)…ぷにぷに…してました…///
正直に打ち明けたら…
隆)またキスしたいの?
そう聞かれて。
♧)……
一瞬固まった私は、
一気に恥ずかしくなって、
隆二くんの手を振り払った。
♧)違うっ…もんっ///
そんな色っぽく聞かないで!!
またキスしたいのって…
何それ…
何それ…
うううっ///
隆)ん……、
♧)…っ
隆二くんは離れかけた私の腕を引いて…
昨日キスした時みたいに、
私のほっぺをその大きな手のひらで
優しく撫でた。
隆)していいよ…?
♧)え…っ
隆二くんの優しい瞳が…
ゆっくりと閉じていって…
「していいよ」の意味を、理解した。
♧)////
えっと…
えっと…
隆二くん…寝ぼけてるのかな?
どうして朝からこんなエッチなのかな?///
そんな風に目を閉じられたら…
……ドキン、ドキン…、///
目の前には、
大好きな隆二くんの唇。
そんなの…
キスしたくなっちゃう…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
うっすら目が覚めたら…
♧が俺にスリスリしたり
グリグリしたりしてて…
昨日の朝と同じように
俺の唇をなぞってきたから。
その感触で、昨夜のキスの記憶が
一気に蘇って。
「またキスしたいの?」
なんて聞けば、顔を真っ赤にさせるから。
冗談だったのに、
本気でキスしたくなって。
「していいよ…?」
そう言って、目を閉じてみた。
きっとしてくれないだろうけど…
もししてくれたらラッキー、
くらいの気持ちで。
でも、一向に触れない唇。
♧)ううう…///
♧の緊張が伝わってきて
目を開けようかなって思ったその時、
……チュッ!
隆)!!!
唇に触れた、やわらかな感触。
昨夜散々味わった、♧の唇。
隆)////
ほんとに…してくれた…。
ドキドキしながら、ゆっくり目を開けると…
♧)////
隆)////
色っぽく俺を見下ろす、♧がいて…。
赤い頬をそっと撫でると、
♧が俺の手を掴んだ。
♧)…私…、一回すると…
もっとしたくなるみたい…///
隆)……え?///
また降りてきた唇。
頬にかかる、柔らかい髪の毛。
甘い、匂い。
俺は目を閉じることも忘れて、
♧のキスを受け止めた。
隆)////
唇はすぐ離れたけど…
♧)////
俺を見つめる熱い瞳が…
俺のこと「好き」って言ってるみたいに
甘く揺れて…
♧)もう一回だけ…して…いい?///
その言葉に、
ドクンと反応する、俺の身体。
隆)////
あまりに色っぽい視線と…仕草に…
甘く…飲み込まれるように…
俺の唇は、♧に優しく塞がれた。
俺の頬に手を添えながら
俺の唇をやわらかく食んで…
チュッとリップ音を立ててゆっくり離れると…
「好き」って呟くみたいな視線を俺に落として
ベッドを降りていった。
……バタン。
隆)…っ////
バクバクバク…
バクバクバク…
なんだったんだ…今の…。
ほんとに…
俺としか…
キス、したこと…ないんだよな…?
なのに、なんだ今のキス。
なんだあの色気…。
隆)え…?///
ちょっと頭がついていかなくて…
完全に翻弄されてる。
隆)……ううう///
なんか…刺激が強すぎて…
ベッドの中で足をバタつかせながら
朝から興奮しちゃった身体を
必死に鎮めた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
どうしよう…!!
♧)…っ///
私って…
どうしてこんなにエッチなの?!
隆二くんにいっぱいキスしちゃった!!
♧)////
ほんとにどうしよう…。
私…何してるんだろう…。
だって…
だって…
隆二くんが朝からあんなに色っぽく
誘惑してくるから…
♧)ううう…///
どうしよう。
私もう、自分が怖い。
隆二くんのことが大好きすぎて…
暴走しそうで…
これはもう…
むーこに相談しないと…!!
助けて!むーこ!!!!
……
…
♧)えっと…行ってきます…///
なんだか二人でもじもじしながら
朝ごはんを食べ終えて…
今日も私の方が時間が早くて。
隆)行って…らっしゃい…///
玄関でお見送りしてくれる隆二くん。
♧)今日は…
一緒に晩ごはん食べれるんだよね?
隆)うん、終わったら連絡するね。
♧)うん。
そんな会話をして、ドアの方を向くと…
隆)…っ
後ろからぎゅっと、抱きしめられた。
隆)いつものぎゅー、してない…///
♧)////
だって…
なんか色々恥ずかしくて…
隆)仕事…頑張ってね?
♧)ありがとう…。
隆二くんも…健ちゃんと撮影…
頑張ってね?
隆)うん…。
ドキドキしながら
隆二くんの腕をほどくと…
隆)行ってらっしゃい。
そう言って、チュッと唇にキスされた。
♧)////
行ってらっしゃいのチューは
おでこだけど…
行ってきますのチューは
口なのかな…?
♧)……行って…きます///
そのままバタンとドアを閉めて
昨日と同じように…
ドキドキしながら…
ぽわぽわしながら…
ふらふらとエレベーターを降りて
ふらふらと自転車を漕いで
今日もふらふら辿り着いた職場。
♧)おはよう…ございます…
女)あれ?♧先生、今日はあっちじゃないの?
♧)えっ…
そう言われて、ハッとした。
♧)間違えた…っ
すみません!///
またやっちゃった!
今日は施設の方だったのに
間違って保育園にきちゃった。
私…
どれだけぼーっとしてるんだろう。
走って隣に移動して、朝のお掃除をして。
事務所に戻ってきてから、
私はむーこにLINEした。
『むーこ助けて😢』
一言そう送ったら、すぐに電話が来て
慌てて外に出て画面をタップした。
む『ちょっと!どうしたの!』
♧『えっと…』
む『なんか事件?!無事!?』
♧『あ、うん、ごめん!
そういうのじゃなくて…』
む『え?
……あ、隆二くん絡みか…?』
♧『……えっと///』
む『今日飲みに行く?』
♧『あ、今日は隆二くんと約束してて…』
む『え〜〜〜!!じゃあお昼は?』
♧『お昼は何も…』
む『じゃあそっちまで行くよ!
ランチしよ!』
♧『え、わざわざ来てくれるの??』
む『だって、ヘルプミー状態なんでしょ?w』
♧『……うん///』
む『じゃ、後でね!』
♧『ありがとう…っ』
そう言って、
お昼にほんとに飛んできてくれたむーこ。
♧)どうしてむーこってそんな優しいの…
む)んー?
♧のことが大好きだから♡
♧)……きゅん…
む)なんちゃってーーー
恋バナが気になるだけーーww
♧)ひどい!w
む)うそうそw
好きだよ、好き好き〜〜〜♡
二人でじゃれ合いながら入ったのは
すぐ近くのカフェ。
本日のオススメランチを注文すると、
むーこがニッコリ頬杖をついた。
む)さ、好きなだけ話しなさい!♡
♧)……///
そう言われると…
どこから話したらいいんだろう…
♧)……えっと…
む)うん。
♧)ちょっと…いっぱいいっぱいで…
私、限界なの…///
む)うん?
♧)あのね、私やっぱり…
すごくエッチだったの///
む)はい?!w
昨日と今日の出来事を話すと
むーこは興奮したように肘を下ろした。
む)ちょ、ちょ、ちょ…っ///
チューしまくりじゃん!///
♧)////
そうだよね?
おかしいよね?
何がどうなってこうなったんだろう…。
朝の行ってきますのチューは
いつの間にかおでこから口になってるし…
む)♧から…3回もチューしたの…?///
♧)……(こくん)///
さっきは我慢出来なくて
私からあんなことしちゃった。
♧)私…自分がこんなにエッチだと…
思わなかった…///
シューシュー湯気が出そうな顔を
両手で覆った。
む)まぁエッチとかではなく…
それだけ隆二くんのこと好きなんでしょw
可愛い可愛いww
♧)////
む)キスがはちみつレモンの味とか…
中学生の初恋かっ!w
♧)だ…って…///
あんなキス…初めてだったもん…
む)どうだった?どうだった?♡
初めての濃厚なキスは♡
♧)////
そんなの…口にするのも恥ずかしくて…
私が辿々しく感想を述べると…
む)やだ〜〜〜!///
むーこは嬉しそうにテーブルを叩いた。
む)いいないいな〜上手なキス〜!♡
♧)だ、だから…っ
上手とかそういうのはわからなくて…
む)でも腰砕けそうになったんでしょ?
♧)く、砕け…?!
む)溶けそうだったんでしょ?
♧)……うん、///
む)気持ち良かった?
♧)////
なんて表現したらいいのかわからなくて…
でも素直に頷くと…
むーこがニヤニヤ満足そうで。
む)いや〜〜〜
♧ってばすごいわ。
♧)え…?
む)初キスも初Hも
全部あの今市隆二とだなんて。
ファンが聞いたら鼻血もんだね。
♧)…っ、Hなんてしてないもん!///
む)するでしょ。
♧)…っ
む)順調に進んでるみたいだし
これは予定通り、誕生日に初Hだな♡
♧)////
むーこが変なこと言うから
また心臓がバクバクしてきた。
♧)私、無理だと思う…///
む)はい?
♧)キスだけで…あんな死にそうなのに…
む)大丈夫♡
キスの数倍気持ちイイから♡
♧)そういう問題じゃなくて!///
む)いいじゃん〜〜〜
隆二くんに好きなだけ溶かされなさいよ。
♧)////
私、なくなっちゃうかもしれない。
♧)エ、エッチな話は…もういいから!///
む)え〜〜〜
♧)私が悩んでるのは…
隆二くんを好きな気持ちがもう暴走してて
キスしたくなっちゃう自分が
危ないっていうのと…
む)……
♧)こんなにバレバレなのに…
今更どうやって告白したらいいのかな
って…。
む)……
♧)ほんとに困ってるの…///
私がそう言うと、
「何その可愛い悩み」って
むーこは呆れたように笑った。
む)まぁあんた達…なんか色々と
順番ぐちゃぐちゃだもんねぇ…w
♧)……うん。
む)でもさ、大事なことは
ちゃんと言葉にしておいた方がいいよ。
♧)え…?
む)両想いだってわかってても、
いくら付き合ってるようなもんでも、
ちゃんと「付き合おう」っていう言葉が
あるのとないのとじゃ、全然違うから!
♧)…そう…なの…?
む)そうだよ!
むーこが力強く頷いた。
む)言葉がないまま、なぁなぁで一緒にいたら
ある日いきなり
「え?だって俺たち別に
付き合ってないじゃん」
とか言われても何も文句言えないんだよ!
♧)…っ
む)まぁ隆二くんはそんな感じしないけど…
世間一般ではね。
♧)……
む)好きだからただ一緒にいるのと、
ちゃんと彼氏彼女っていう関係性で
一緒にいるのとじゃ、やっぱり違うよ。
♧)…そう…なんだ…。
確かに私も…
そばにいられれば
それだけでいいって思ってたのに…
今は隆二くんの彼女になりたいって
どこかでそう思ってる。
♧)付き合ってくださいって…
言ったら…いいのかな?///
む)てゆーかさぁ〜
男から言って欲しいよね?
♧)え…?
む)なんで隆二くんは言ってこないの?
何してんの?あの子。
♧)…っ
む)そんなチュッチュチュッチュしときながら
肝心なことは言わないなんて。
♧)えっと…
む)男らしくないな〜〜〜
♧)そんなことないもん!
隆二くんはすごく男らしくて
優しくて…
む)ああ、はいはい。
そういう話じゃなくてね。
♧)…っ
む)♧のこと好きなのはわかるけど…
どう考えてんだろね、二人のこと。
♧)……
それは私も…わからない。
ー続ー
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