瞬)どえええ?!!!
リビングに入って目に飛び込んできたのは
真っ白なグランドピアノ。
瞬)何あれ…っ!!!!
俺がぽかんと見とれてると、
「これ…毎回来た人に言われんのかな///」
って、臣さんがぼそっと呟いて…
「臣くんが誕生日プレゼントに
くれたんだよ///」
って、姉ちゃんが照れながら教えてくれた。
瞬)……
誕生日プレゼントに…グランドピアノ…?
やっぱり臣さんは…
石油王なのか…?
美)あ、あ、あの…っ///
こ、こ、これ、つま、つま、
つまらない…ものですがっ///
♡)あーー、美味しそうなロールケーキだ♡
わーい!ありがとう♡
美)////
♡)あとでみんなで食べようね♡
美)…(こくこくっ)///
臣)緊張しすぎじゃない?大丈夫?w
ポンッ
美)ひああああっっ!///
借りてきた猫みたいな美花は
臣さんに頭をポンと叩かれて飛び上がった。
美)しゅ…っっ…ちゃっっ///
もはや俺の名前すら呼べてないw
慌てたように俺のところに走ってきて
また背中に隠れてる。
瞬)何してんの…w
美)や、やっぱり…美花…無理…///
瞬)お前の大好きな臣さんだよw
美)…心臓が…持たない…///
瞬)あはははw
俺が笑ってると、
♡)瞬だって最初はそうだったくせにー
姉ちゃんがからかうようにそう言った。
臣)確かに…w
あん時の瞬とリアクション一緒w
♡)そっくりだよねw
瞬)……///
まぁ確かにあの時は俺もパニックだったけど…
臣)美花ちゃんは酒飲めんの?
美)ひあっ?!///
臣)酒。一緒に飲める?
美)え…っと…、今日は…遠慮します///
瞬)なんでw
飲んだ方が緊張解れるんじゃない?w
美)ダメ…///
美花は今日大事な任務があるから!
瞬)そうなの?w
よくわかんないけど美花がそう言うから
俺は臣さんと二人で乾杯した。
♡)私も飲みたいなぁ〜〜
臣)お前これ飲んだらすぐ寝るからダメ!w
♡)むぅ〜〜〜
姉ちゃんが用意してくれた料理は
どれも美味くて。
日本酒をちびちび飲みながら、箸も進む。
瞬)…って、お前全然食ってないじゃんw
相変わらず横で猫みたいになってる美花は
俯きっぱなしで…
美)瞬ちゃんが向かいに座ってくれたら
良かったのに…///
小さな声でそう言った。
瞬)なんで?
美)目の前に…こんな二人いたら…
顔…上げれない…///
瞬)ぶっ…ww
めっちゃもじもじしてるw
臣)こんな二人って何w
美)はっ!聞こえてた…っ///
瞬)なんか臣さんは世界遺産らしくて…
臣)はい?!w
瞬)なんだっけ、臣さんの横顔だっけ?
美)ちょっと瞬ちゃん!///
なんでバラすの!!
瞬)だっていつも言ってんじゃんw
♡)臣くんの横顔が世界遺産なの?w
瞬)そうらしいよw
臣)あははははw
美)////
臣さんは笑ってくれてるのに
恨みがましく俺を睨む美花。
瞬)臣さん緊張するなら
姉ちゃん見てればいいじゃんw
美)ばかっ!
♡さんも世界遺産なのっ!///
瞬)はぁ?!
いつ認定されたんだよw
美(こんな…お姫様みたいな人…
直視できるわけないでしょ!///)
♡)お姫様…?
美)はっ!聞こえてた…っ///
瞬)なんかさー
来る前に姉ちゃんの写真は
見せてたんだけど…
ずっとお姫様みたいとか言ってて。
♡)ええ?!
瞬)お肌キレイ〜とか顔ちっちゃ〜いとか。
美)だからなんでバラすのっ!///
瞬)いてっ!w
美花に太ももをつねられた。
臣)なんかいいコンビだねw
♡)うん、可愛い♡
臣)てゆーか美花ちゃん全然食ってなくね?
腹減ってないの?
美)ふぁっ?!あのっ、いえ…っ!
私のことなど…お気になさらず…っ///
精一杯返事を返した美花は
美(美花ちゃんって呼ばれちゃった!
死ぬ…っ!!///)
そう言って俺の腕に
おでこをグリグリしてきた。
瞬)ぶっw
臣)どうしたの?
瞬)いや、なんか…
臣さんに「美花ちゃん」って呼ばれるのが
恐れ多いみたいですw
美)!!!
だからなんでバラすのっ!///
また俺をポカポカ殴ってくる美花。
臣)恐れ多いって…w
美)いや、あの、えっと…っ///
私なんぞ…全然…っ
呼び捨てにしてください!///
臣)美花?
美)!!!!///
そう呼ばれて、今度はテーブルの下で
地団駄踏んでるw
美(どうしよう!美花って呼ばれた!
死ぬ…っ!!///)
瞬)お前結局どっちでも死ぬんじゃんw
美(ででででもっ!
呼び捨てがいいっ!///)
臣)ん?なんて?
瞬)呼び捨てがいいそうですw
…ってなんで俺が通訳してんだよw
臣)じゃあ美花。
ほら、いっぱい食え。ちっこいんだから。
美)////
自分でリクエストしといて
名前を呼ばれるだけで固まってるw
♡)うん、美花ちゃんちっちゃいよね。
◇ちゃんくらいかな?
臣)ああ、だねー。
♡)瞬が大きいから余計小さく見えるw
臣)うん、なんか可愛いw
♡)服も可愛いの!さっき思ったんだー!
臣)なんかオシャレさんだよねー
♡)うんっ♡
瞬)褒められて良かったねーー♡
緊張をほぐすように頭を撫でたけど…
美)////
まだカチンコチンの美花。
♡)可愛いなぁ美花ちゃん♡
姉ちゃんがニッコリ笑うと、
やっと口を開いた。
美)あ、あのっ…♡さんも…っ
全然呼び捨てに…してくださいっ///
♡)え?
美)……///
♡)えっと…、じゃあ…、美花…?
えっ!なんか変な感じする!///
臣)うん、お前だと変な感じするw
♡)なんか照れちゃう!///
臣)なんでお前が照れんねんw
瞬)あはははっw
♡)だって私…
呼び捨てにしてる友達も
ほとんどいないし…
臣)親友ですらちゃん付けだもんなw
♡)そうだよ〜〜///
臣)でも美花は妹になるんだし
呼び捨てでもいいんじゃない?
♡)はっ!そうか!
家族になるんだもんね!
…じゃあ…、美花…って呼ぶ///
その言葉に美花は両手で顔を覆って…
瞬)大丈夫…?w
頭を撫でながら横から覗けば、
やっぱり涙ぐんでた。
美)しゅ……ちゃ…っ
俯いたまま俺の腕をぎゅっと掴むから…
瞬)ああ、よしよし…w
美花の身体ごと、抱き寄せた。
♡)どうしたの?!
臣)泣いてんの!?
二人はびっくりしてるけど。
美)ぐす…っ///
「美花は妹になるんだし…」
「そうか!家族になるんだもんね!」
そう言ってくれたのが…
瞬)嬉しかったんだよな…?
美)……(こくん)///
俺の腕の中で頷いた美花を見て
二人もわかってくれたみたいで…
♡)美花ちゃん…///
臣)めっちゃ可愛い…///
二人はなんだか照れたように
顔を見合わせてる。
♡)こんな可愛い良い子が瞬の彼女なんて…
どうしよう…///
臣)いや、喜べよw
♡)喜んでるよ!
臣)俺もこんな可愛い妹できるとか
どうしよう♡
♡)私もだっ♡可愛い妹っ♡
…ん?臣くんにとっても妹になるの?
臣)瞬が義弟になるんだから
同じようなもんじゃない?
♡)そっか!じゃあいっか!♡
臣)俺、姉ちゃんしかいないから
弟も妹も嬉しいw
しかもこんな可愛い二人w
♡)あははは♡
臣さんがそんな嬉しい言葉をくれて…
瞬)////
美)////
今度は俺たちが思わず顔を見合わせた。
瞬)ほら、お前は涙拭けw
泣き顔だけはブサイクなんだからw
照れ隠しでそう言ったのに…
臣)泣き顔だけはって…
それ以外は可愛いってことかw
♡)さらっとノロけてる!
臣)やぁね〜〜〜♡
♡)やぁね〜〜〜♡
瞬)////
二人にそう言われて…
余計に恥ずかしくなった。
♡)ね、ね、二人はどうやって
付き合ったのー?♡
美花がようやくちびちびと
料理に手をつけ始めた頃、
恋バナ大好きな姉ちゃんが
ニコニコ嬉しそうに笑った。
瞬)別になんでもいいじゃん///
♡)え〜!聞かせてよー!
臣)どこで出会ったの?
瞬)ええと…高校の時の…
♡臣)高校っ!??
二人の驚いた声がハモった。
瞬)はい。高校の時のバイトから一緒で。
♡)え!あの居酒屋?!
瞬)うん。
♡)ママと何度か行ったのに!
瞬)ああ、だからそん時も多分いたと思うよw
♡)えええ!!
あんな頃から知り合いだったの?!
瞬)実はね。
臣)じゃあ付き合って
めちゃくちゃ長いってこと?!
瞬)いや、ずっと友達だったんで…
臣)そんな昔から友達で
急に恋愛対象になるもん?!
そう言われて…
瞬)……///
美)……///
俺と美花は、またもじもじ。
♡)きっと何かキッカケがあったんだよ!
きゃーー!聞きたいっ♡
臣)どうなって付き合ったの??
興味津々の二人に、
先に口を開いたのは美花だった。
美)瞬ちゃんは…ずっと仲の良い友達で…
美花にとっては親友で…
臣)うんうん。
美)恋愛ってなんか…なんだかんだで
終わりが来ちゃうイメージだったけど…
親友なら一生仲良しでいれるし…
瞬ちゃんとは一生親友でいたいって
美花はずっと思ってて…
♡)じゃあ最初は恋愛対象じゃなかったの?
美)はい…。
瞬)……
そう思ってたのは俺も全く一緒。
「彼女」とかじゃなく…
美花とは一生続く友達でいたいって思ってた。
美)でも…
たまたまお互いに彼氏も彼女もいない
タイミングが来て…
♡)うんうん。
美)瞬ちゃんと一緒にいる時間が増えて…
すごく楽しくて、毎日笑ってて…
臣)うん。
美)瞬ちゃんがいてくれるなら
彼氏なんてもういらないかもって
思っちゃって…
♡)うん。
美)ずっとこのまま
瞬ちゃんに彼女が出来なきゃいいのにって
ずっとこんな風に一緒にいたいなって
気付いたらそんな風に思ってて…///
瞬)……
それは、初めて聞く美花の気持ちだった。
美)でも…
瞬ちゃんが好きって言ってくれた時に…
なんかもう…胸がいっぱいになって…
瞬)……
美)ああ、美花は…知らないうちに
こんなに瞬ちゃんのこと
大好きになってたんだって…///
瞬)……///
美)そしたら…泣けてきちゃって…
美花の言葉に、
あの瞬間が鮮明に蘇って…
なんだか俺まで胸が熱くなってくる。
♡)お互い知らないうちに
かけがえのない存在になってたのね?!
きゅーーーん///
臣)なんか照れる…///
♡)そうか…瞬から告白したのか///
臣)そりゃー男からでしょ!w
♡)想像したらなんかニヤけちゃう♡
臣)確かに…w
瞬)いや、想像しないでください!///
ニヤニヤ笑う二人に、慌ててつっこんだ。
♡)結婚式はいつするのー?
瞬)来年かなぁ。
♡)次はママに会うんだもんね♡
瞬)そうそう。ラスボスに。
臣)ラスボスって!!ww
美)き、緊張する…///
♡)瞬がラスボスとか言うから!w
ママは優しいから大丈夫だよ♡
臣)うん。俺も最初緊張したけど
すげぇサバサバしてて気さくな感じで
めっちゃ良い人だったよ。
美)……頑張ります///
美花はそう言って
小さくぎゅっと拳を作った。
♡)ねぇねぇ!
ロールケーキ切ってもいーい?
瞬)ああ、そろそろ食べる?
姉ちゃんが席を立ったから
俺もキッチンまでついていった。
♡)あ、ねぇ、じゃあ瞬が切ってー。
私お茶入れるーーー
瞬)あいよ。
広いキッチンだなー
すげぇなー
瞬)……ねぇねぇ。
♡)んー?
瞬)美花どう?
♡)どうって何w
すっごく可愛いけど。
瞬)……でしょ。
♡)言わせといてニヤニヤしないでw
瞬)だってw
♡)でもほんとに可愛いね♡
なんかすごく良い子♡
瞬)うん。
仲良くしてやってね。
♡)もちろんっ♡
そんな話をしてたら、
姉ちゃんの首元に光ったネックレス。
瞬)それ…いつもつけてんね。
誕生日会の時も
昨日施設に行った時もつけてた。
瞬)臣さん、ピアノだけじゃなくて
ネックレスまでくれたの?w
ほんと優しいなーーー
♡)違うよーー
これはハルくんがくれたの♡
その言葉に俺は思わず、
瞬)ハル兄っ?!!!
デカイ声でそう叫んでしまった。
叫んでからハッとして
慌ててダイニングに目をやると、
臣さんがこっちを見てて。
瞬)…っ
なんでかわかんないけど、
一瞬でいろいろ焦る俺。
今の会話…聞こえてないよな…?汗
てゆーか
なんでハル兄が姉ちゃんにネックレス!?
それをいつも付けてるって…
大丈夫なの???
てゆーか!!!
瞬)いつハル兄に会ったんだよ。
♡)クラス会だよ。
ハルくんね、ママと瞬にも
会いたがってたよー♡
瞬)そんなん俺も会いたいしっ!!
♡)今度ハルくんに英語教えてもらうんだー♡
瞬)へ?!
そう言って嬉しそうにケーキを運ぶ
姉ちゃんについていくと…
臣)何の話?
臣さんにそう言われて、
なぜかまた固まる俺。
♡)今度ハルくんに英語教えてもらう話ー♡
瞬)てゆーかそれ俺も行きたい!!
俺も英語教えてほしい!!
思わず食いつくと、
臣)いいじゃん!瞬も行けよ!
一緒に行ってこいよ!
なぜか謎に後押ししてくれる臣さん。
瞬)……
もしかして、姉ちゃんとハル兄を
二人にさせたくないんじゃないのかなって…
そんなことを察してしまって…
姉ちゃんが普通に
ハル兄にもらったネックレスをつけてるのが
なんだか心配になる。
これ…
ハル兄からって…
臣さんは知ってるのかな…?
てゆーか…
姉ちゃんとハル兄は…
今現在どういう関係なわけ???
俺の頭の中は、ハテナでいっぱい。
♡)じゃあ瞬も一緒に行こっか!
ハルくんに言っとくー♡
瞬)……うん。
よし。
ちょっと自分の目で見極めよう。
♡)ね、ね、こっちで食べよーー♡
姉ちゃんがケーキをローテーブルに置いて
みんなでソファーに移動した。
♡)あのね、
美花ちゃん二つ買ってきてくれたのっ♡
臣)ん?
♡)チョコ味とプレーン味♡
臣)…はいはい。
半分こずつしたいのね?w
♡)うんっ♡
仲良くケーキを分け合う二人を見て、
「ほんとにラブラブだねぇ…///」
なんて言う美花は
大分、緊張も解けた様子。
美)あれ…、これ……、
瞬)ん?
美花が見つけたのは、
ガラステーブルの下にあった
スカイブルーの封筒。
♡)あ、それね、友達の招待状♡
臣)そういえばお前、ハガキどうしたの?
♡)まだ完成してないよ!途中なの。
えっとね、じゃじゃーん♡
臣)おお!すげぇ!!w
姉ちゃんが手に持ってる返信ハガキは
2枚合わせると一つの絵になって…
♡)臣くんもここに何か書いてね♡
そう言われて固まった臣さんは
きっと画伯に違いない。
美)あの、これっ…もしかして…
賢司さんと凪さんの…っ
♡臣)えっ!!!
二人の目が見開いた。
臣)知ってんの!??
♡)どうして?!!
美)……美花が今…
担当させてもらってて///
皆)ええええ?!!
思わず俺も叫んだ。
美)メインプランナーじゃなくて
アシスタントなんですけど///
臣)すげぇ!マジで!??
瞬)え、賢司さんってあの賢司さん?
♡)そうだよ!臣くんの親友の!
瞬)すげぇ!何この偶然!w
美)美花もびっくりした…///
世間はほんと狭いなぁなんて
4人で感心して。
臣)じゃあ当日は美花もいんのか。
美)いますっ!///
嬉しそうに返事する美花。
臣さんと姉ちゃんはまた歌を歌うらしくて
それを生で聴ける美花がちょっと羨ましい。
瞬)この間の『君となら』も
最高だったもんなぁ…
俺がボソッとそう言うと、
美花の目の色が変わった。
腕をガッシリ掴まれて追究されて…
姉ちゃんの誕生会に三代目7人が
勢ぞろいしてた事実を知った美花は、
美)信じられない…っ
そう言ってガッカリ項垂れた。
瞬)いや、もしわかってても
お前来れなかったじゃん?w
仕事命なの、わかってるし。
美)そうだけど、でもっ!!!
まさかそんなことになってると
思わないじゃん!!
美花だって死ぬほど行きたかったよ!!
瞬)ごめんねーーw
美)7人みんないた上に…
臣隆が歌ったとか…!!くぅぅぅ!!!
臣)臣隆……ww
めちゃめちゃ悔しがる美花に
臣さんは笑いながら
臣)じゃあ今度バクステとか来れば?
サラッとそんなことを言うから
美花が固まった。
美)バク…ステ……!??
臣)うん。瞬とおいでよ。
瞬美)いやいやいや!!!!
思わずハモる俺たち。
臣)チケットも用意するし。
瞬)それはダメです!!
美)そうです!!
臣)へ?
瞬)ファンとして…
チケットは自分で取らないと…!
美)そうですっ!
臣)え、だって…
こいつも毎回それで入ってるけど…w
♡)うん。
美)♡さんは彼女だから!!
瞬)そうっすよ!
俺たちはただのファンだもんな!
美)そうだよ!!
臣)いや、でも家族になるじゃん?w
瞬美)!!!!
臣)招待させてよ。
そう言ってくれた臣さんが
あまりに男前で…
瞬)////
美)////
思わず固まる俺たち。
♡)バクステで一緒に写真撮ったらいいよー♡
呑気にそんなこと言う姉ちゃんだけど、
隣では美花が顔を真っ赤にして
「鼻血吹きそう」とか言ってて。
臣)ははははw
ほんとかわいーなw
臣さんはまた肩を揺らして笑ってた。
それから楽しい時間は
あっという間に過ぎて。
帰り際、
ほんといつでも泊まりにおいでよなんて
見せてもらった客間には
どでかいベッドが置いてあって。
やっぱり臣ちゃんは石油王だ…
なんて美花が小さく耳打ちしてきて笑った。
♡)今日は来てくれてありがとう♡
臣)帰り、気をつけてね。
瞬)ありがとうございます。
お邪魔しました。
玄関まで見送ってくれる二人に
俺がそう言うと、
隣では美花がまた緊張した様子で
ぎゅっと握りこぶしを作ってて。
瞬)どうした…?
美)…えっと…、あのっ!///
意を決したように顔を上げた美花は
唇をキュッと結んで二人を見据えた。
美)今日は…っ、
本当にありがとうございました!!
♡)うん♡
美)あの…っ、えっと…
臣)……
美)み、美花は…っ
本当に…瞬ちゃんが…大好きで…っ
瞬ちゃんは美花の宝物なんですっ!!
瞬)…っ
いきなりそんなことを言い出す美花に
びっくりした。
美)大事な大事な…宝物だから…
絶対絶対…ずっと大事にしますっ!///
♡)……
美)本当に…大好きだから…っ
臣)……
美)一生…瞬ちゃんの側にいたいんですっ!
瞬)……っ
言葉を詰まらせながらそう言う美花に
俺までもらい泣きしそうになった。
♡)うううっ…美花ちゃんっ!!///
姉ちゃんに泣きながら抱きしめられて、
美)ふぇぇぇっっ///
姉ちゃんにしがみついて
美花も泣いちゃって。
♡)瞬をよろしくねっ…
美)はいっ!
♡)LDHオタクでたまに変な子だけど…
根は優しい良い子だからっ
美)はいっ!
♡)美花ちゃん大好きだよっ!!
美)♡さぁぁん…っ
泣いてる二人を見ながら
臣さんは何も言わずに俺の肩を叩いてくれた。
瞬)じゃあお邪魔しました。
美)ありがとうございました!!
最後の挨拶をして部屋を出ると
美花がキュッと俺の手を握ってきて。
瞬)泣き虫…。
俺がその手を握り返すと、
美)はっ!そういえば美花、
泣いたらブスなんだよね?!
しまった!!!
そんなことを言って、今更焦ってる。
瞬)……
なんか俺は…
無性に美花を抱きしめたくなって…
……ぎゅぅ…っ
エレベーターの中で
ぎゅっと抱きしめた。
美)しゅ…ん…ちゃん?///
お外だよ…?
瞬)ハグしかしてないじゃん。
美)……///
だってなんか、我慢できなかった。
__ポーーーン。
エレベーターが1階について
コンシェルジュに軽く頭を下げて外に出れば
臣さんが呼んでくれたタクシー。
二人で乗り込んで、
俺はまた美花の手をぎゅっと握った。
瞬)今日…泊まりに行っていい?
美)あれ?今日はまっすぐ帰るんじゃ…
ぎゅっ。
わかれよって言うみたいに
手に力を込めれば、
美花が照れたように俺の腕にすり寄ってきた。
瞬)お前が言ってた任務って…あれ?
「美花は今日大事な任務があるから!」
そう言って今日は酒を飲まなかった美花。
美)……(こくん)///
小さく頷いた美花が、可愛くて。
美)だって…瞬ちゃんがうちに
挨拶に来てくれた時…
瞬)……
美)お父さんとお母さんに
言ってくれた言葉が…
すごく嬉しかったから…
瞬)……
美)美花もちゃんと言うんだって…
…決めてたんだもん…///
瞬)……///
少し口を尖らせてそう言う美花が
なんかいじらしくて…
胸がぎゅってなった。
瞬)すげぇ嬉しかったよ、///
美)////
美花があんな風に言ってくれて…
感動した。
瞬)なんか…
お前のこと好きって気持ちが溢れたから…
今日は帰りたくない。
今度は素直にそう言った。
美)この間の美花と一緒だね…///
照れながら、嬉しそうに笑う美花。
美)じゃあまた朝まで…
いっぱいぎゅってしようね♡
瞬)……///
可愛いなぁ…もう…
瞬)朝まで寝かせないでって意味?w
美)違うよっ!///
瞬)なんだ違うの、残念w
美)瞬ちゃんのばかっ!///
瞬)あはははw
美)でも……
瞬)ん…?
美)……いっぱい…する///
そう言って俺の肩に頭を乗せた美花は
握ってる手にまたぎゅっと力を込めた。
瞬)じゃあやっぱり朝までコースだなw
冗談混じりにそう返したけど。
握ってる小さな手が…
肩に感じる重みが…
美花の優しいぬくもりが…
全部全部、愛しくて。
こんな風に感じられる存在に
出会えたことに
改めて、感謝して。
俺は美花の頬に、キスをした。
ーendー
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瞬くん&美花ちゃん、ストーリー素敵です❣️瞬くんも♡ちゃんも、お互いが相手の事、大大大好きで愛おしい感が出てて…キュンとしました。
去年から、ストーリー読んでて恋愛ていいわ思うほどでした(笑)
マイコさん、これからもストーリー楽しみにしてます(^-^)
二人のラブラブ感が伝わって良かったです((っ´ω`)♥(´ω`⊂ ))ほくほく
ありがとうございます♡
瞬くんたち意外と結婚すぐなんですね!
タクシーの中でそんなお話なんて///
運転手さん気まずくなっちゃう♡笑笑
小声で話してる設定でお願いします。゚(゚^∀^゚)゚。
運転手さん、ごめんね!笑
瞬は私の中でも可愛い可愛い弟って感じだったので、初めて「男」の部分を見てしまって恥ずかしいやら何だか複雑な気持ちになりました(笑)でも美花ちゃんがこ~んな可愛い子で良かった♡瞬が臣くんと初対面した時のお話は、私本当に大好きで何回も読んでます(*´ω`*)
ちえさん!それ、なんかわかります。゚(゚^∀^゚)゚。
私もなんかほんと姉気分、母気分で見てしまって…
いやん!瞬ったら!(੭ु ›ω‹ )੭ु⁾⁾
ってなってました笑
瞬くんと美花ちゃんの話、ものすごーくいいですっ。瞬くんこんな可愛い女の子が彼女だったんだなぁ〜。
それも、義姉になる♡ちゃんに瞬ちゃんは宝物だからって言った所感動しちゃいましたぁ〜(≧∇≦*)
にへへへ(❁´ω`❁)実はこんな彼女がいたのでした♡♡
この二人には幸せになってほしいなぁ♡