捻挫も大分良くなって
会社に行くと
朝から色んな人が、色んなものをくれた。
男)♡さん、もう大丈夫なの?
これ良かったら食べてね。
男)貧血だったんですよね?
よかったらこれ使って下さい。
男)これ、すっごく身体に良いジュースだから
飲んで下さい。
サプリメントとか
栄養食品とかジュースとか…
すごくいっぱい…
K)今日は顔色いいね!良かった。
♡)あ!Kちゃん、お帰り!
昨日はありがとう!!♡♡
K)なんもー。
P)あ、♡さん、それ僕がやります!!
♡)え?いいよ、私やる。
P)いえ!!僕がやるんで
♡さんは座ってて下さい!!
♡)あ…ありがとう…
M)なんか今日、先輩が
いつにも増してみんなに
姫扱いされてる~~ww
K)そうなの?w
M)昨日一日いないだけで
みんなすごく寂しがってましたもん。
課)まぁまぁ、♡の笑顔は
みんなの元気の素だからな~ww
M)あ、課長、お帰りなさい♡
課)戻りました~。
課長が戻って来たから
私はすぐに課長のデスクまで行った。
♡)課長!昨日はお休み
どうもありがとうございました!!
課)もう調子はいいのか?
♡)はい♡もう元気です♡
課)それは良かった!
やっぱりお前の元気な挨拶がないと
朝もスッキリしないんだよな~w
♡)あはは♡
ありがとうございます♡
課)それにしても…お前の彼氏…
♡)え…っ
ドキッ
まさか……
課)めちゃめちゃイケメンだなぁ?!
♡)え!!…えっと…
課)俺の若い時にそっくりだったぞ!
♡)え~!!!
課)いや、ほんとに。
彼はきっといい男になるな~
俺みたいなw
♡)あはは♡課長ってばww
課)ははははww
まぁ今日もあんまり無理するなよ?
♡)はい♡
ありがとうございます!!
課長にお礼を伝えてデスクに戻ると
Mちゃんがこっそり話しかけてきた。
M)課長、登坂さんと
ご対面したんですよね?
♡)うん。
M)全然気付いてないカンジでした?
♡)うん、全然w
M)あははw
でも私も見たかったな~♡
♡)え?
M)王子様な登坂さん♡♡
もうすごい噂ですよ~?
♡)え!そうなの?!
M)まぁ…先輩の噂だから
広まるのも早いんですけど。
でも誰も気付いてないみたいだから
大丈夫ですよ♡
♡)良かったぁぁぁ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
車での移動中、Sさんが聞いてきた。
S)そういえば臣、彼女良くなったー?
臣)あ、うん。
もう今日から会社行ってるわ。
S)そっか、良かったねー。
臣)うん、ありがとね。
N)なになに、彼女どうかしたの?
臣)あ、一昨日貧血で倒れちゃって。
健)なんやそれ!大丈夫なん?!
臣)うん、もう平気そう。
直)彼女、身体弱いの?
臣)いや、全然そんなんじゃないっす。
健)臣に襲われすぎなんちゃう。
臣)なんだよそれ!
貧血と関係ねぇじゃん!w
N)臣に襲われすぎて
体力が限界ってこと?
健)そうそうw
臣)そうそうじゃねーよ!
どんなこじつけだよw
S)そういえば臣、
なんか作ってあげたのー?
臣)え?
S)なんか色々買ってたじゃん、あの日。
臣)ああ、うん。
普通に晩飯作ったけど。
N)え!!臣が??
臣)はい。
N)彼女のために?!!!
臣)ためっつーか…はい。
その驚きは、何?
健)うわ~~
めっちゃ出来る男やん!
何それ~~~
N)ドS臣が彼女のために手料理…
臣)いや、別に料理くらい普通にしますよ!
直)でも今回は彼女のために作ったんでしょ?
臣)そう…ですけど。
健)くは~~っ!!
ほんま♡ちゃん、愛されてんなぁ!
直)ほんとに好きなんだね、彼女のことw
臣)別にそんなんじゃ…//
何この展開!
臣)俺、一人暮らしの時だって
料理くらいしてたし!
N)はーいはい♡
もういいですよ、広臣くん♡
臣)なんだよこれ~~//
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私はランチから戻ると
社長がいるフロアで降りて
社長室に向かった。
すると途中、廊下でJさんに会った。
J)姫!もう大丈夫なの?
♡)はい!!
あの、すみませんでした!!
J)え?
♡)ご迷惑おかけしてしまって。
J)なーに言ってんのw
姫のことで迷惑なことなんてないよ。
♡)…ありがとうございました。
J)いいえ。
Jさん…
臣くんと何話したんだろ…
すごく気になる…
臣くんプンプンしてたし。
J)どうしたの?
♡)あ…いえ…
J)また困ったらいつでも呼んでね~
姫のためなら
どこでも飛んでくから。
♡)あ、あの!
その「姫」ってやめてください!
J)え?
♡)やめてほしいです。
臣くんにも言われたし…
J)でも最近そう呼んでる人多いけど。
♡)え!!!
J)あははw 知らなかった?w
♡)知らない…です。
そうなの?
J)嫌なら名前で呼んだ方がいい?
♡って。
♡)なんで呼び捨てなんですか!
嫌です。
J)あははハッキリ言うね~w
じゃあ、お疲れさま♡
♡)お、お疲れさまです。
Jさんはにっこり笑って
歩いていった。
♡)あ!社長!!
今度は向かいから
社長が歩いて来た。
社)おや、♡くん。
♡)あの、お礼をお伝えしたくて…
社)おやおや、わざわざ…
どうぞ。
私はそのまま社長室に入った。
♡)あの…
先日はどうも
ありがとうございました!!
社)もう身体は大丈夫なのかな?
♡)はい!もう元気です!!
社)はははww
それは良かった。
やっぱり♡くんの笑顔はいいですね。
見てると元気が出ます。
♡)え!!
ありがとうございます…
あの…
フルーツもとっても
美味しかったです!!
社)ああ、届きましたか。
食べきれたかな?w
♡)あ…二人で毎日食べてます。
社)登坂くん。
♡)え!!!
あ、あの…はい。
えっと…
あれ?
臣くん名前言ったのかな???
でも…バレてはいないんだよね…??
社)そんな顔しなくても
大丈夫ですよ。
もちろん内緒なんですね?w
♡)え??えっ!???
どういうこと?!
社)登坂広臣くん。
フルネームで名乗ってくれましたよw
♡)え?!!
えっと…
社)その前から、もしかしてとは
思ってはいたんですが。
♡)?!!
社)いや~うちの孫がね、
毎日毎日「臣くん臣くん」って言って
TVやらなんやら見てるもんだから…
メガネかけていても、わかりましたw
え~~~~!!!!!
バ、バレてるーー!!!!!!
うそっ
社)♡くんがこの間エレベーターで
「臣くん」って言っていたんでね。
♡)あ、あの…えっ、あの…
社)私も彼のファンですよ♡
♡)えー!!!
ほんとに?!
社)三代目も応援していますよ。
毎日孫にあれだけ見せられたらねw
♡)あわわ…
社)でも本当にイメージ通り
しっかりした子で。
好青年でしたね。
♡)え、あ、ありがとうございます。
社)♡くんともお似合いですよw
♡)えっ、あの…//
社)色々大変かもしれませんが
頑張ってくださいね。
♡)は、はいっ!!!
あの…
本当にありがとうございました!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ー夜ー
ガチャッ
俺がリビングのドアを開けると
♡がびっくりして振り向いた。
♡)臣くん!お帰りなさい!
臣)ただいま。
♡)なんでいつもみたいに
ただいまーって言ってくれないの?
臣)え…言ったらお前、
玄関まで来そうだし。
♡)行くよー!
臣)だから言わなかったんだっつーの!
♡)え?あ!
足ならもう大丈夫だよ?
ほとんど痛くないもん!!
臣)ほんとかよ。
♡)ほんとにー!!!
臣)そっか。
♡)臣くんとKちゃんの
栄養満点料理が効いたんだと
思うー♡♡
臣)はははww
♡)ほんとにありがと♡
臣)うん。
♡)あ、なんか食べる?
臣)なんかってフルーツでしょ?w
♡)あははw
だってまだたくさんあるんだもん。
臣)食う。
♡)じゃあ適当に切るねー♡
俺が荷物を置いてソファに座ると
♡が色んなフルーツを切って
持って来てくれた。
♡)お隣失礼しまーす♡
臣)はいはいw
♡)私も食べるー♡
臣)まだまだあんの?
♡)まだまだあるよ♡
臣)ほんとすげーなw
♡)あ!!!!
臣)え?
♡)そーだ!!大変なの!!
臣)どうした!
ってかお前りんご落としたぞ。
♡)え?…あっ!!
うさちゃーん!!
ぱくっ。
♡)え??
臣)3秒ルール。
♡)えー!!
♡が落としたりんごを
そのまま食った。
臣)で?何がどうしたよ。
♡)あ!そーだ!!あのね?
社長にバレてたよ!!!
臣)は?
♡)臣くんって!!!
臣)え?
♡)臣くんフルネームで名乗ったの?
臣)あ…名乗った…。
♡)てゆーかね、名乗らなくても
バレてたっぽいよ!!
社長のお孫さんがね、
臣くんの大ファンみたい!!
臣)えっ!!!!!
何それ!!!
♡)それでね、社長も三代目好きだって!
臣)えーー!!!!!
♡)びっくりでしょ♡♡
臣)びっくりだわ!!!
何その展開!
臣)安西先生…マジかよ…
♡)マジだよ♡♡
でも絶対内緒にしてくれると思う。
臣)そっか。
いい人そうだもんな。
♡)うん♡
臣)おわ~…でも
まさか三代目知ってたとは…
♡)毎日見てるからメガネしてても
わかったって言ってたよ♡
臣)毎日?!!
♡)うん。お孫さんが
毎日見てるんだって。
臣)うわ、マジ?
めっちゃありがたいじゃん…
♡)ねー♡♡
臣)フルーツもこんなもらったし…
なんかお礼しないとな。
♡)そだね。
臣)よし。
♡)よし???
臣)いや。なんでもない。
♡)???
臣)ぼけっとしてっとまた落とすぞ。
♡)えっ!あ!!わぁ!!
臣)ほんとに落としたしw
♡)パイン~~!!!
ほんとどんくせーなーw
でも顔色も良くなったし
元気になって良かった。
♡はフルーツの皿を片付けると
歌を唄いながら洗い物をし始めた。
♡)はじ~めて出逢った~♪
あの~夜から~♪
臣)あ!!それ!!
♡)え??
臣)EXILEじゃん!!
♡)そだよー♡これ好きー♡
臣)俺もめっちゃ好き。
♡)早くカラオケで歌いたいもん♪
臣)俺も!!
♡)あはは♡
私最近こればっかり聴いてるけど
Flowerのアルバムも聴きたいなー。
臣)え?
♡)昨日出たやつー♡
臣)あ、今日もらってきたよ。
♡)えー!ほんと??
臣)うん、鷲尾ちゃんがくれた。
♡)やったー!♡♡
臣)ちょっと待って…
あ、あった、はい。
♡)わーいわーい♡♡
臣くんありがとー♡
鷲尾ちゃんありがとー♡
臣)はははw
♡)よし♪今日からこれ聴こうっと♡
♡はるんるんしながら
自分の部屋にアルバムを持って行った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
♡)はじ~めて出逢った~♪
臣)って、お前結局また戻ってんじゃんw
♡)え?
臣)あの~夜から~♪
♡)あ!また無意識に歌ってた!
臣)わかって~いたはずなのに~♪
♡)あ~!臣くんに盗まれたー!!
臣)盗まれたって何やねん!w
♡)私の歌~!!
臣)はははw
♡)これさ、MVもなんかえっちぃよね。
臣)なんか大人の世界だよな~
♡)ねーねー♡
岩ちゃんがやってたやつ、やって~♡
臣)はい?
♡)あごクイからの
おでこくっつけるやつー♡
臣)やだよ!w
♡)なんで~~
あれカッコイイのに~~
やって♡やって♡
臣)やーだー
♡)ぶー…けちーー
私がぷいっと横を向くと
臣くんに肩をつかまれて
あごを引き寄せられた。
♡)えっ!!えっ!!
私がびっくりしてると
おでこをコツンてぶつけてきて…
♡)////
臣)……
わ、…わ…、
ドキドキする…っ
♡)…っ
そのまま近付いてくる唇に…
思わず、
ドンッ
臣)いって!
おいっ!何すんだよ!
♡)////
だって…
臣)なに。
♡)……///
臣)お前がしてほしいって
言ったんだろー?
♡)…そう…だけど///
無理っ!!!
臣)はぁ?!
♡)恥ずかしすぎた…//
臣)なんだよそれ!!
♡)だって…//
臣)あ~あ、俺、勇気出してやったのにな~
そんなことを言って
口を尖らせる臣くん。
♡)うそだぁ!//
臣)なんで!
♡)だって…全然サラッとやってたもん!
臣)いーや、緊張で震えてました。
♡)うそつきー!!!
臣)ふはっw
♡)////
臣くんは…いつも余裕で
ずるいんだもんっ
臣)つーか
だからって突き飛ばすことなくね?
♡)だって…
臣)だってじゃねーし。
あそこまでいったら
普通チューすんだろ!
♡)し、しないもん!
臣)する!
♡)しない!
臣)させろ!
♡)や、やだっ///
臣)俺、お前のお願い
きいてやっただろ~!!
♡)えっち!!///
臣)はぁ?!
♡)わ、私、病人だもん…
臣)お前…元気んなったっつったろ!w
♡)チューする元気はありません…
臣)なんだよそれ!!このやろ~~~
♡)やーだー!!離して~~www
臣くんが私の顔をガシッと抑えて
ニヤッと笑った。
臣)逃げられると思った~?
♡)~~っ///
チュッ…
軽く触れた、唇。
♡)……
……あれ?
臣)なに。
えっと…
♡)終わり?
臣)終わり。
♡)びっくりした…
臣)え?
だって…
♡)ものすごいチューされそうな
勢いだったから…
臣)察した?w
♡)うん…
臣)したかったけどやめた。
♡)え?
臣)我慢できなくなるから。
♡)えっ
臣)あ~~早く襲いて~~~!!
そう言って臣くんは
ソファーにダイブして
クッションをぎゅーって抱きしめた。
臣)あ、でも。
♡)え?
臣)来週の俺の誕生日には
絶対終わってるよな~
♡)…うん。
臣)覚悟しといてね?♪
♡)え…!
ーendー
コメントを残す