(21)彼女の生肌

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俺らがBBQを続けてると
斜め後ろあたりから
タバコの匂いがして…
 
 
さ)なんかくさーい!
♡)あ…タバコ吸ってる。
賢)あ、ほんとだ。
  ここ禁止なんだけどなーー
さ)子供とかもいるのにねー?
臣)……
 
 
振り返って見てみると、
明らかにヤバい見た目の男が数人。
 
 
つーかあの入れ墨…
あれ、ホンマもんの人たちじゃね??
 
と、思った瞬間、
♡がもう話しかけに行ってた。
 
 
おいっ!!!
 
俺は慌ててその後を追いかけた。
 
 
♡)あの、すみません。
男)あぁ?
♡)ここ、タバコ禁止なんで
  消してもらえませんか?
 
 
ばっか!!
何普通に話しかけてんだよ!!
 
 
男)はぁぁ??
  なんだてめぇ…
 
 
わわわ!!危ないっ!!
 
俺は咄嗟に間に入った。
 
 
♡)あ、臣くん。
男)てめぇ誰にもの言ってんだよ?
♡)こっちのお兄さんです。
男)あ??
 
 
こ、こっちのお兄さんって…
普通に答えるとこじゃないしー!!
 
それにその人絶対親玉だからーー!!
 
 
♡)子供とかもたくさんいるし
  消してほしいです。
男)子供とかどうでもいんだよ!!
  知るか!!
♡)えっ!!
男)なんだよ!
♡)ほんとに…
  ほんとにそんな風に思ってるんですか?
男)え……
臣)…っ
 
 
え???
 
 
♡の顔を見ると、なんかすげぇ悲しそうに
しょんぼりした顔してる。
 
何だよその技!!
 
 
男)な、なんなんだよお前!//
♡)だって…
男)さっきからガタガタ何やってんだ。
男)あ、恭平さん、すんません。
  なんかこの女がタバコ消せだの
  なんだのって…
男)あぁ??
 
 
おわ!!親玉立ち上がったー!!
 
 
俺が♡を後ろに庇うと、
すげぇ目付きの怖いおっさんは
♡の顔を見て、ニッと笑った。
 
 
男)タバコ消せって?
♡)はい。
男)……
♡)消してください♡
臣)…っ
 
 
今度は♡がにっこり笑った。
なんつー度胸なんだ……
 
 
男)わかったよ。悪かったな。
男)え…恭平さん…
男)いいんだよ。
  お前もいちいち女相手に
  ムキになってんな。
男)はい!すんませんした!!
 
 
そう言うとおっさんは
本当にタバコを消してくれた。
 
 
♡)わ、良かったぁ♡
  ありがとうございます♡♡
男)……
♡)えへへ♡それじゃ。
男)……
 
 
♡はペコっと頭を下げて。
そのまま俺たちはその場を離れた。
 
 
さ)あ、帰って来た。
♡)ただいまー♡
賢)いやいや、ただいまー♡
  じゃねぇし!
♡)え?
賢)あれ…ヤバい人たちじゃねぇの?
♡)え?そうなのかな?
臣)見るからにわかんだろ!!
♡)え…
  でもタバコ消してくれたし
  いい人だったよー♡
賢)お前の度胸はすごすぎるわ…
さ)また臣くん飛んでったしw
臣)だってびっくりすんじゃん
  あんなの!!
 
 
心臓止まるかと思ったわ!
 
 
♡)え…っと…、ごめんね?
臣)は~~~~もう…
  お前ほんとに無茶ばっかするよな…
さ)臣くんは心臓が持ちませんか?w
臣)だって心配じゃん。
♡)え…っ、…ごめんなさいっ
臣)なんかされたらどーすんだよーー
賢)広臣めっちゃ庇ってたじゃんw
臣)俺がいない時とか!
♡)…っ
 
 
俺がいる時は俺が助けてやれるけど…
 
 
臣)一人の時に無茶すんなよ、マジで。
♡)はい…
 
 
男)おい、姉ちゃん。
♡)え??
臣)…っ
 
 
ドスの効いた声に振り返ると、
さっきの親玉が立ってて…
 
あ、やべ。
賢司とさくちゃんが硬直してる。
 
 
♡)なんですか?
男)これ、やるよ。
♡)え?
男)BBQしてんだろ?
♡)はい。
男)余ったから良かったら食えよ。
♡)わ!すごーい!!
  海老だ~~!!♡♡
男)伊勢エビだぞ。
♡)すっごい大きい~♡
  え、いいんですか?
男)おう。食えや。
♡)わーい♡♡
  ありがとうございますっ♡♡
臣)…っ
 
 
え?え?
この人…本当にいい人だったのか??
 
 
俺も慌てて立ち上がって、お礼を言った。
 
 
臣)ありがとうございます。
男)おう。
 
 
おっさんはニヤッと笑って、
 
 
男)姉ちゃん、いい度胸してんなw
  気に入った。
 
 
そう言った。
 
 
男)兄ちゃんも大変だな、
  こんなん連れてたらw
 
 
俺は肩をポンと叩かれて…
 
 
男)じゃあな。
臣)あ、ありがとうございます!!
♡)ありがとうございましたぁ♡♡
 
 
おっさんはそのまま戻っていった。
 
 
さ)え?え?今のなんだったの??
賢)え、ほんとに海老くれただけ?
さ)びびった~~~
賢)文句言いに来たのかと思った!
さ)焦ったわ~~マジで。
♡)わーい♡海老も焼こ~~♡
賢)…お前なぁ…
  はぁ…、ほんとにもうw
 
 
賢司もさくちゃんも
ほんとにびびったみたいで
大きくため息をついた。
 
 
♡は嬉しそうに海老を網に乗せて
るんるんしてる。
 
 
さ)でも♡ってほんと…
  昔からこうだよね~~
臣)え?
さ)ほら、バイトでもさ、
  最初はホールとキッチン
  あまり仲良くなかったじゃん?
賢)あ、それな。
さ)あれも…♡のおかげで
  仲良くなったようなもんだし。
♡)え!違うよー!!
  あれは賢司くんのおかげだよー!
賢)いや、ちげーしw
 
 
ああ、前に♡が言ってた話か。
 
 
さ)みんな言ってたもん。
  ♡がいっつもニコニコしてるから
  いがみ合ってんのが
  バカらしくなったってw
賢)しかもさ、上手いカンジで
  両方の間を取り持ってたよなー?
さ)そうそう。
♡)え?え?私そんなことした??
賢)自覚ないんかーい!w
さ)あははw
  ♡らしいけどw
臣)……
 
 
♡って…
昔からこんなんなんだろな。
 
 
確かに…♡が笑うと、可愛いし無邪気だし…
なんか毒気抜かれるっつーか…
 
さっきのおっさんも…そうだったのかな。
 
 
♡)あ、そういえば先週、
  食べに行ってきたんだよー!
さ)え?どこに??
♡)お店に。
賢)え、うそっ!!
♡)ほんとー♡
  久しぶりに皆に会えて
  嬉しかったーー♡♡
さ)え~!あたしも行きたかったー!
賢)俺もー!
さ)誰と行ったの?
♡)臣くんだよー♡
さ)え!!
賢)え!!
臣)…っ
 
 
二人が同時に俺を見てきた。
 
 
さ)二人で?
♡)うんっ!
さ)え、デートしたの??
♡)え!違うよ!!デートじゃ…
  …あっ!
 
 
♡がハッとしたように、俺の顔を見た。
 
 
♡)えっと…
さ)え?デートしたんじゃないの?
♡)…わかん…ない///
さ)何それ!!w
臣)……
 
 
好意があるなら「デート」で…
 
「わかんない」ってことは…
好意があるかわかんねぇってことか…。
 
なんか顔赤くして俯いてるし…
 
 
賢)料理長とかも元気だった?
♡)あ、うん!
臣)なんかすげぇサービスしてくれた。
賢)え?
♡)そう!すごい豪華なデザート
  出してくれたのー!♡
さ)あははw 相変わらず♡のこと
  大好きだね~~w
賢)よし!俺らも行く時は♡連れてこ!
さ)間違いないw
臣)ははははw
 
 
……
 
 
 

 
 
 
賢)あ~あ、もう腹いっぱい!
さ)ね!めっちゃ食べた~!
賢)海老も美味かったし!w
臣)ほんと豪華だったなw
♡)あはははw
賢)あっついし海入るかな~~
さ)じゃあちょっと片付けよっか。
賢)わ~~あの子めっちゃいいな~~
♡)え??
賢)ウエストのラインが…
さ)うわ~賢司エロ~~
賢)なんだよ!出てんだから
  見たっていいだろ!w
さ)はいはいw
賢)あの子とかめっちゃ美脚なんだけど…
 
 
賢司が通り行く水着女子たちを
物色してる。
 
 
さ)そういえば賢司、
  脚フェチじゃなかった?
臣)そうなの?!
賢)うん。そう。
  太ももから足首にかけての
  カンジがね~~~
臣)ほ~~~
さ)あたしは鎖骨フェチ~!
  男の鎖骨たまらん!w
♡)あはははw
賢)お前らはー??
♡臣)匂いフェチ!!
さ)あ、ハモってるし…
♡)え…
臣)え…
 
 
思わず♡と顔を見合わせた。
 
 
賢)ああでも、広臣は前から言ってるよなー
臣)うん。俺は匂いだなー。
さ)♡はー?他にないのー?
♡)うーん…匂い以外だったら…
  腕まくりフェチかも!
さ)え?
♡)男の人が腕まくりしてるの
  ドキドキしちゃう~♡
臣)そうなんだ…
♡)うん♡♡
 
 
「ドキドキしちゃう~♡」って…
 
そんなん聞いたら
めっちゃ腕まくりしたいけど
今、何も着てねーし!!
 
くそぅ……
 
 
賢)広臣はー?他にないの?
臣)俺…は…、うーん…
  脚とか部位的なカンジじゃなくて
  …質感??
賢)はい??
臣)なんか…柔らかそうな子がいい。
さ)え?それどんなん??
臣)なんか…細すぎるんじゃなくて
  適度な細さなんだけど
  柔らかそうっていうか…
  抱き心地良さそうな子…?
賢)何それ。なんかエロいな。
臣)…はっ
 
 
そう言われて慌てて♡を見ると、
ジトーっと俺を見てて…
 
 
臣)いや、ちが…
♡)エッチ!//
臣)えっ!!
♡)柔らかそうってなに~〜!
  どうせおっぱいでしょーー!!
臣)いや、おっぱいもだけど
  身体!!
♡)なっ、何それっ!!//
臣)あ、ちが…えっと…
賢)普通に答えんなしw
臣)あ…あのーー//
♡)やっぱり臣くんはエッチなんだ…//
臣)いや、そうですけど…
さ)ぷっw 認めたしww
♡)やだ~~//
臣)やだーってなんだよ!
  つーかお前いい加減脱げよ!!
♡)えっ!!急になに??//
臣)泳ぐんだろ?
  いつまでそれ着てんの?
♡)……///
 
 
♡はずっと白いパーカーを着てて。
 
俺は早くその中身が見たいってのに!
 
 
さ)臣くんがエッチな目で見てるから
  脱げませんって。
臣)はぁ?何だよそれ!w
賢)あははははw
♡)…ビーチボール出そうっと…//
臣)あ…っ
 
 
♡は俺から目をそらして
荷物のところに逃げていった。
 
 
さ)よし、片付けこんくらいでいいかな?
賢)かなり余ったな?
さ)夕方また食べればいいじゃん。
賢)あははは、確かに!w
 
 
俺が立ち上がって後ろを振り向くと
♡がビーチボールを持って戻ってきて…
 
 
臣)あ、俺やる?
♡)え?
臣)それ。
 
 
俺が膨らませようと
手を出すと、
 
 
♡)大丈夫だよー♡
 
 
♡はそう言って、自分で息を吹き込んだ。
 
 
臣)え!!!!
♡)??
臣)な、何その肺活量!!!
 
 
ボールはいっきに膨らんだ。
 
 
臣)お前…すげーな!!
♡)そう?
臣)あ、そっか、
  腹筋めっちゃやってんだっけ?
♡)そうだよー♡
 
 
華奢なくせにすげぇな…
マジでびっくりした。
 
 
♡)よし、できたー♡
さ)先行ってるよー♪
賢)じゃーな!
♡)えっ!!
臣)あ…っ
 
 
二人は先に海辺に走っていって…
 
 
♡)待ってよ~~
  私も行くー!!
 
 
♡は慌てて荷物を片付けた。
 
 
♡)えっと…
臣)……
 
 
俺が♡を待ってると、
照れたように俺の腕を押してきて。
 
 
♡)あっち向いてて!///
臣)え?
♡)なんで見てるのー!///
臣)いや、いつ脱ぐのかなーって。
♡)今脱ぐからあっち向いててー!///
臣)はいはいw
♡)もうっ///
臣)今見なくても結局見るけど…
♡)いいのっ!あっち!!///
臣)はいはいw
 
 
俺が後ろを向いてると
ファスナーを下ろす音が聞こえて。
 
ドキドキ…
 
 
♡)……行こっ///
 
 
♡が背中をつんとしてきた。
 
 
臣)……
 
 
振り返ると、水着になってんだけど
ビーチボールを抱えて
なんか一生懸命隠してて…。
 
 
あ…、てゆーか
ほんとに白いの着てきてくれた。
めっちゃ可愛い…///
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
意を決してパーカーを脱いだら
臣くんがすっごくジロジロ見てきて…
 
私は必死にビーチボールで身体を隠してる。
 
 
♡)なに…///
 
 
なんでそんなに見るのっ!
 
 
臣)別にー?
  ……これ、邪魔。
♡)あっ…!
 
 
ボールを奪われた!!
 
 
♡)ちょっと!//
臣)なに。
♡)なにって…///
臣)いいじゃん。
♡)え…?
臣)可愛い。
♡)…っ
臣)白、似合ってる。
♡)……///
 
 
そんなことをサラッと言って
爽やかに笑う臣くんは、なんかずるい。
 
 
臣くんはボールを抱えたまま
私の頭をポンってして…
 
 
臣)ほら、行くぞっw
♡)////
 
 
私の手を引っ張って、
海に向かって走り出した。
 
 
♡)…っ
 
 
え、え、手…、繋いでる…っ
 
 
え??!///
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
賢)あ、やっと来た!
さ)こっちこっちー!♪
 
 
♡の手を引いて
そのまま海に入ろうとすると、
♡がぎゅっと俺の手を強く握った。
 
 
臣)ん??
♡)…ボール…返して…っ
臣)??はい。
♡)はわわ…
 
 
なんか…ビビってる…?
 
 
臣)え…、もしかして…泳げないの?
♡)…うん。
臣)ぷっw
 
 
マジかよww
 
 
♡)またバカにしてるーー!
臣)いや?してないけどw
  何?ボール浮き輪代わりにする気?
♡)そーだよっ//
臣)あはははw
 
 
♡はボールを必死に抱きしめて
ビクビクしてる。
 
 
臣)この辺、全然足つくから大丈夫だってw
♡)ほんとー?
  あ…賢司くんすごい。
  なんかプカプカ浮いて遊んでる…
臣)ほんとだ。
♡)私なんて絶対沈んじゃうのに…
臣)あははw 浮けないの?
♡)うん…
  もう絶対これ手放せない…
 
 
ボールにしがみついてる♡の顔が
ほんとに必死で…ww
 
 
さ)ねぇねぇ!
  それでバレーしよーよー!!
♡)えっ!!!
賢)お、いいね!やろやろー!!
♡)えーー!!
  こ、これ…私の命綱なのに!!
臣)ぶはははww
 
 
♡が泣きそうになってる。
 
 
臣)大丈夫でしょ、この辺くらいなら。
♡)そうかな…?
  いきなり深くなったりしない?
臣)多分w
♡)えーえーー
臣)なんかあったら助けてやるからw
♡)ほんと…?
臣)ほんと。
♡)……
 
 
♡が恐る恐る俺の顔を見てる。
 
 
臣)まぁでも…溺れてる人助けると
  助けた人も溺れるけどね。
♡)えーーー!!!
臣)あはははw
 
 
それから4人でバレーを始めると、
賢司がいちばん下手くそで。
 
 
さ)ちょっと!どこ投げてんの!!
賢)いや、俺の向きさ、もろ太陽だから
  眩しくて見えねんだって!!
さ)言い訳かー!!
賢)おわ!!
 
 
さくちゃんが賢司にアタックすると
賢司がアタックし返した。
 
 
賢)なんだよー!!うりゃー!!
さ)やったなー!!このー!!
 
 
♡)あれ……
臣)なんか…二人で楽しそうだな…
♡)うんw
  は~~でも疲れちゃったw
臣)水の中だと体力使うよなーー
♡)うん。
臣)てゆーか大分慣れたんじゃない?
  もう怖くないしょ?
♡)うん。この辺なら…
臣)もう少し行ってみるー?
♡)え!!
臣)この辺もまだ浅いよ。
  足つくし。
♡)え…っ、ま、待って……!!
 
 
ゆっくり海の中を進んでいくと、
後ろからついてきてた♡が
途中で悲鳴をあげた。
 
 
♡)きゃああ!!!
臣)どーした!!!
♡)足つかないっ!!!
臣)いや、着くって!!
♡)つかないもんっ!!
  やだー!!死ぬーー!!泣
臣)死なねぇっつーの!w
♡)やだ!やだっ!!泣
 
 
♡が一人でバシャバシャ暴れてるから
近くまで行くと、確かに少し深い。
 
あ、そっか!
♡の身長だったらつかないのか!
 
 
臣)大丈夫?
 
 
俺が♡の手をつかむと
♡は半泣きで思いきり俺に抱きついてきた。
 
 
♡)大丈夫じゃないーーっ!!
  死んじゃうっ!!
  うわぁぁぁんっ泣
 
 
わ!!わ!!
ちょ、ちょっと!!!////
 
 
臣)大丈夫だって!!
♡)やだぁっ!!こわいー!!
臣)わ、わ…っ
 
 
すげーぎゅっとしがみついてくんだけど…
ちょ…ヤバいこれ…
生肌の感触が…////
 
 
臣)落ち着けって。
♡)わぁぁぁんっ!!
臣)////
 
 
♡が俺にぎゅっと抱きついてくるから…
 
俺はどさくさに紛れて
抱き返してみた…///
 
 
腰とか…背中とか…
すげぇ華奢で…
 
 
肌がとにかくめっちゃ柔らけぇ~~///
 
何これ…
すげぇきもちーんだけど…
 
 
臣)////
 
 
あ~~ヤバい…
もっと色んなとこ触りて~~
 
つーか…
胸もめっちゃ当たってるし!///
 
 
♡)あ!足ついた!!
臣)……うん。
♡)はぁ……怖かった……泣
臣)……
♡)わっ!!ごめんね??
  抱きついちゃった!!
臣)いや、全然いいけど…
♡)わ!わ!!ごめんなさい!!///
臣)……
 
 
さっきまですげぇ勢いで
しがみついてたのに
 
我に返ったかのように
真っ赤になってるし…。
 
 
臣)……
 
 
水に濡れた前髪が、なんか色っぽいっていうか
可愛い。
 
 
はぁ…///
全然もっと抱きついててほしかった…。
 
 
臣)そろそろ…あがる?
♡)うん…///
 
 
危なっかしいから
手繋ごうかなって思ったけど…
 
♡は俺と少し距離を空けてて。
 
 
臣)あいつら…まだやってる。
♡)ほんとだ…
臣)元気だなw
♡)すごい体力だね…w
 
 
バレーをしてる二人を残して、
俺たちは先に海から上がった。
 
前を歩く♡の後ろ姿を見てると…
なんかさっきの感覚が色々蘇って…
 
 
臣)……///
 
 
さっきまで…触ってたんだよな…
つーかほんと柔らかかったし…///
 
 
ほんとスタイルいいなーー
 
脚もめっちゃキレイだし…
ウエストのくびれとか…
背中もすげぇキレイ…
 
なんか…
エロい身体してるよなーーー
 
 
あ~~~///
さっきの…吸い付くような
肌の柔らかい感触が…消えない。
 
 
……はっ!!
 
てゆーか…
 
 
なんか周りの男も見てねーか?
あ…、絶対見てる!!
 
見んな!!!!
 
 
♡)なんか…甘いもの食べたくなっちゃった。
臣)ああ、ソフトクリーム売ってたよ。
  あっちの方で。
♡)ほんと?
臣)うん。海から見えた。ちょっと遠いけど。
♡)買ってきてもいーい?♡
臣)あ、一緒に行くわ。
♡)ほんと?
臣)うん。
 
 
少し歩き出すと、
やっぱり周りの男の視線が気になって。
 
俺は急いで戻って
自分のシャツを取ってきた。
 
 
♡)???
臣)これ着てろ。
♡)え??
臣)羽織るだけでいいから。
♡)え…なんで??
臣)なんでって…
 
 
他の男に見られるからだよ!!
 
 
臣)えーと…焼けるから?
♡)??
 
 
苦し紛れの言い訳に、♡はきょとんとしてる。
 
 
臣)着ねぇんだったらジロジロ見るけど。
 
 
俺が無理矢理そう言うと、
 
 
♡)えっ!!!///
  き、着るっ!!!///
 
 
♡は慌てたようにシャツを羽織った。
 
 
♡)焼けちゃうし……ありがと///
臣)ん。
 
 
ふぅ。
これで野郎共の視線は防げるぜ。
 
 
つーか…
♡が俺のシャツ着ると…すげぇブカブカだな。
 
これはこれで…
なんか…すげぇエロいかも…
 
 
臣)////
 
 
なんなんだよも~~~!///
 
 
♡)あ!あった~!!♡
  ええと…、バニラとチョコか~~
  どうしよ~~う~~~ん…
臣)どっち?w
♡)う~~ん…、チョコ!!
臣)りょーかい。
♡)え?
 
 
俺がソフトクリームを買って手渡すと
♡が慌てて財布を開いた。
 
 
臣)いいよ。
♡)え?買ってくれるの?
臣)うん。
♡)えっ、でも…
臣)早くしねぇと溶けるぞw
♡)わっわっ!!
  どうもありがとう!!
臣)ん。
♡)わーいっ♡♡
  えへへ…♡ 美味しいっ♡♡
  ありがと~~♡♡
 
 
あ…可愛い…
 
 
♡)臣くんはバニラにしたのー?
臣)うん。
 
 
♡は嬉しそうにソフトクリームを舐めながら
俺の隣を歩く。
 
 
臣)……
 
 
なんか…
ソフトクリームって…エロくない?
 
唇ですくったり…
舌で舐めたりしてる姿が
チラチラ視界に入って…
 
あ~!!ダメだ!!///
 
 
なんかさっきから
俺の脳がエロと直結する!!
 
忘れろーー!!
 
 
♡)美味しそう……
臣)え…?
♡)食べたいなぁ…♡
臣)…っ///
 
 
な、何を!?!?///
 
 
そんな甘えたような声で…
エロい顔して…
 
何言ってんの!!?
 
 
♡)ね、ちょうだい…?♡
臣)////
 
 
エロ一色の頭で一瞬パニックになって。
 
♡の視線を辿って、
俺のバニラが食べたいんだと気付いた。
 
 
臣)ええと、ハイ///
♡)いいの?わーいっ♡
臣)……///
 
 
♡は嬉しそうにバニラを食べながら
俺を上目遣いで見て…
 
 
♡)私のも…食べたい?
 
 
そう聞いてきた。
 
 
臣)え、っ……、は??///
 
 
俺が動揺してると、
ニコッと笑って
自分のチョコ味を差し出してきた。
 
 
臣)ああ、…っ、…ありがと///
 
 
俺、さっきから何考えてんだろ。
大丈夫かな。
 
 
なんか…
♡が可愛すぎて…
 
さっきあんなに触っちゃったのもあって…
ほんとおかしい。
 
 
♡)臣くんの美味しーーー♡
臣)////
 
 
なんでもエロく聞こえる俺は
死んだ方がいいな、うん。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
さ)あー!アイス買ってるー!!
賢)おかえりーー
♡)ただいまーー♡
  二人ともバレー終わったのー?
賢)だって気付いたら二人とも
  いねーんだもんw
♡)あははw
さ)アイス買いに行ってたんだー。
♡)うん♡美味しいよ〜〜♡
さ)いいな~~
 
 
最後の一口をパクッと口の中に入れた。
 
やっぱり夏に食べるアイスは
最高だなーー♡
 
 
賢)てゆーか…
  お前らは付き合ってんの?
 
♡臣)えっ?!!
 
さ)思った。
賢)な~んか仲良く一緒に
  アイス食いながら戻ってくるし。
さ)海の中でもイチャついてるし。
 
 
イチャ…っ!?///
 
 
賢)広臣のシャツ着てるし…
 
 
これは…だって…
 
 
さ)カップルか!ってw
賢)ラブラブか!ってw
臣)そんなんじゃねーし!///
♡)違うもんっ!!///
 
 
私たちは慌てて否定したけど…
 
 
賢さ)ふーーん?
 
 
二人はずっとニヤニヤしてて。
 
 
♡臣)……///
 
 
そんな風に…見えたのかな??
 
なんか…
そんな風に言われると…
変に意識しちゃう…///
 
 
♡)これ、ありがとう。
臣)あ、うん。
 
 
私は借りてたシャツを返して、
自分の薄手のパーカーを羽織った。
 
 
 
 
 
ー続ー

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