登坂広臣 Xmas short story 〜perfume〜

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あたしは昔から鼻がいい。
 
どんな匂いもすぐにわかる。
 
 
でも…
こんなに鼻が良くても
メリットよりデメリットの方が多い。
 
 
電車の中の人の体臭とか
汗の臭いとか
ほんと吐きそうになるし
 
友達の口臭とかもすぐ気になる。
 
 
好きになりかけた人とかでも
匂いでダメになったりする。
 
 
なんであたしこんな鼻がいいの?
もういっそ警察犬だったら
良かったのにー!!!
 
 
そんなこと考えながら
また人の体臭で具合が悪くなってた
真夏のある日。
 
 
少しフラフラしながら帰ってきて
マンションのエレベーターに乗ると、
 
 
〇)何これ……
 
 
信じられないくらい、イイ匂いがした。
 
 
〇)はぁ……なんか…
  癒される……
 
 
真夏はとくに
鼻がいい自分を呪うことが多いから
こんなイイ匂いには
ほんと癒される。
 
でも…

なんでエレベーターが
こんなイイ匂いなの??
 
芳香剤なんて…置いてないし。
 
へーんなのっ
 
 
 
……
 
 
 

 
 
 
次の日仕事に行こうと
マンションの廊下を歩いてると…
 
 
〇)あれ…?
 
 
またあの匂いだ。
 
…昨日の匂いとちょっと違う。
でもすごくイイ匂い。
 
これ…何なの??
 
 
不思議に思いながら
でも癒されながら
 
あたしはそのまま仕事に行った。
 
 
男)なぁ…もっかいデートしてよ。
〇)……
男)なぁって。
〇)ごめん、無理。
男)なんで!!
 
 
仕事中なのにしつこいなぁ…
 
 
男)俺たちイイ感じだと思ってたんだけど
  俺の気のせいだった?
〇)……
 
 
あたしも…
ちょっといいなって思ってたけど…
 
 
男)なんか…気に障ることしたなら
  謝るから…
〇)……
 
 
匂いが…なんか違う。
どうしても惹かれない…
 
そんなこと言ってもわかんないよね。
 
 
〇)ごめん…ね?
男)……
 
 
だって…
無理なんだもん。
 
 
この人の匂い、
なんとなく好きだなぁって
そう思う人はたまにいるけど
 
ビビッと来るような
そんな人にはまだ出会えてない。
 
そもそもそんな人
この世にいるんだろうか…
 
あたしの鼻が良すぎるせいだもん。
そんな人…いないのかも…
 
 
 
そんなことを考えながら
今日もマンションのドアを開ける。
 
あ…
エレベーターから誰か降りてきた。
 
 
エントランスで
その人とすれ違った瞬間だった。
 
 
〇)!!!!
 
 
この…匂い…っ
 
 
〇)あの!!!!
 
 
あたしは咄嗟に振り返って
思わずその人の腕を掴んだ。
 
 
〇)好きです!!!!
 
臣)は…?
 
 
男の人が振り返った。
 
え…
 
あたし今…
なんて言った???
 
 
〇)あなた…誰?
臣)は!??
 
 
男の人はあたしの手を離した。
 
 
臣)それはこっちのセリフなんだけど。
〇)え…?
臣)いきなり掴まれて好きですって…
  あんたこそ誰。
〇)はっ!!!
 
 
そうだよね…
あたし…怪しすぎる!!
どうしよう!!
 
 
〇)ご、ごめんなさい!!
  あの…っ
臣)変な女ってことでいい?
〇)は??
臣)じゃ、俺もう行くから。
〇)ちょ、ちょっと待ってよ!!
 
 
あたしはもう一度腕を掴んだ。
 
 
臣)なんだよ、離せよ!!
  なんなんだよお前!!
〇)待ってよ!!好きなの!!
臣)はぁ!?
〇)どこ行くの?
臣)は!?んなこと関係ねぇだろ。
〇)ある!!
臣)なんで!!
  コンビニだっつーの。
  離せよ!!
〇)一緒に行く!!
臣)はぁ!??
 
 
あたしは無理矢理一緒に玄関を出た。
 
 
臣)……
〇)……
臣)お前…ほんと何。
〇)怪しすぎるよね。
臣)怖いんですけど。
〇)……
臣)俺…もう引っ越したい。
〇)は!?
臣)こんな変な女が
  同じマンションなんて…
〇)何それ!失礼すぎる!!
  違うの、あたしは…
 
 
あなたの…匂いが…
 
 
臣)あたしは、なんだよ。
〇)あなたのこと…好き。
臣)はぁ!?
〇)……
 
 
こんな匂い…初めて。
 
昨日の匂いも
今朝の匂いも
 
全部この人だ。間違いない。
 
 
臣)怖いんですけど。
〇)……
臣)俺のこと知ってるわけ?
〇)知らない。
臣)は?
〇)何も知らない。
臣)……
 
 
何も知らないけど、この匂いが…
 
 
臣)何も知らなくて好きって
  なんだよ。
〇)あたしも…わかんない…
臣)……お前ほんとに頭おかしいの?
〇)おかしくないもん!!
臣)とりあえずもうついてくんな。
〇)……やだ!!
 
 
あ、すっごく迷惑そうな顔。
 
 
〇)名前…なんていうの?
臣)は?
  なんで怪しい女に
  名乗らなきゃなんねぇんだよ。
〇)あたし、〇〇!!
臣)は?
〇)名乗ったからもう怪しくないでしょ?
臣)十分怪しいわ!!
〇)なんでー!!
  じゃあ怪しくないくらい
  なんでも話すから!!
臣)は?
〇)だから…えっと…友達になって!!
臣)ぜってーやだ!!
〇)なんで!!
臣)お前がこれからどう挽回しようと
  怪しい女でしかない。
〇)ひっどい!!
臣)ひどくない。
〇)あたし…あ、そうだ。
 
 
あたしは仕事の名刺を出した。
 
 
〇)あたし、普通に働いてるし
  そんな変な女でも
  あなたのストーカーでもないよ?
臣)……
〇)だから…
臣)でもこれから
  ストーカーになろうとしてんだろ?
〇)はぁ?してないし!
臣)現についてきてんじゃん。
〇)はっ!!
 
 
ほんとだ。しまった。
 
 
〇)コンビニくらい…いいじゃん。
臣)……
〇)話したい…んだもん。
臣)……
〇)……
臣)ほんと変な女。
 
 
そう言って彼は
あたしの名刺をポケットにしまって
そのまま手をつっこんで、スタスタ歩く。
 
 
〇)ねぇ、歩くの速い。
臣)なんで俺がお前に
  合わさなきゃなんねぇんだよ!
  つーかついてくんなっつーの!
〇)なんで?変なもの買うの?
臣)買わねーよ!w
〇)あ、買うんだ。エロ本だ。
臣)買わんわ!
〇)ふーん。
臣)あんまナメてると犯すぞ。
〇)えっ!!!!
臣)……
 
 
ギロッと睨まれて一歩下がると、
彼はぷっと吹き出して笑った。
 
 
臣)びびってやんのw
〇)〜〜〜っ
臣)小心者なくせに
  ストーカーしてんじゃねぇよ。帰れ。
〇)……
 
 
それでもあたしはついていく。
 
 
臣)お前…めげないねぇ…
〇)だって…、好きなんだもん。
臣)だから何が!!
  俺のこと知らねぇんだろ?
〇)匂い!!!
臣)は?!
〇)あなたの…匂いが…、好きなの。
臣)何それ。
〇)一目惚れっていうか…
臣)匂いなら「一目」じゃねぇじゃん。
〇)え…っ、一嗅ぎ…惚れ…??
臣)何それっ、あはははww
 
 
わ、すごい笑った…
 
笑顔が…可愛い…
 
 
臣)そんなん聞いたこともねぇわ。
〇)だってあたし…
  死ぬほど鼻がいいんだもん。
臣)へぇ。
〇)警察犬になれる自信ある!
臣)どんだけだよw
〇)ほんとに!
臣)つーか匂いで好きになるって…
  だったら俺と同じ香水
  そのへんの男にかけてろっつーの。
〇)…違うもん!!!
臣)何が。
〇)そうじゃないの。
臣)は?
〇)だってあなた…
  毎回香水違うでしょ?
臣)え…??
〇)昨日つけてたのと…
  今朝つけてたのと…
  今…つけてるの…
臣)なんで…そんなこと…
〇)…あたしが鼻がいいって
  信じてくれた?
臣)つーか怖ぇわ!!
  なんでそこまでわかんだよ。
〇)マンションの
  廊下とかエレベーターとかに
  匂いが残ってたの。
臣)……
〇)絶対全部…あなただもん。
臣)……
〇)香水だけじゃない。
  あなたの香りと混ざってる。
臣)……
〇)こんな人…初めてなの。
臣)あっそ。
〇)…信じてくれた?
臣)お前が鼻いいのはわかったけど
  それで好きになるとかは
  全くもって意味不明。
〇)……
 
 
そっか…
こんなの…普通の人には
わかんないよね。
 
 
臣)俺が超絶デブでハゲでも
  お前同じこと言った?
〇)え?
臣)好きだって。
〇)うん。
臣)嘘つけ!!w
〇)だって…
  あなたの腕つかんだ時だって
  顔なんて見てなかったし…
臣)……
〇)てゆーかそれって遠回しに
  俺がカッコイイからだろって
  言ってる?
臣)は!?
〇)そーゆーことでしょ?
臣)別に…ちげーし。
〇)ぷぷぷぷww
臣)なんだよ!!//
〇)自分でそーゆーこと言うんだ。
臣)うるせーな!//
〇)あはははw
  いいんじゃない?
  あなたカッコイイし。
臣)は?
〇)カッコイイと思う。
臣)でも関係ねぇんだろ?
〇)何が?
臣)俺がデブでもハゲでもいんだろ?
〇)うーん…
  それは最悪の場合で
  カッコイイに越したことはない。
臣)なんだよそれ!w
〇)あはははw
臣)ほんと…
  わけわかんねぇ女…
 
 
そう言って彼はコンビニのドアを開けた。
 
 
彼が買ったのは
カフェオレとサンドイッチ。
 
 
あたしが店内をうろうろしてると
彼はあたしを置いて店を出た。
 
 
〇)ちょっと!
  置いてかないでよ!
臣)元々一緒に来たわけじゃねぇ。
〇)ひどいなーー
臣)……
〇)まさかそれ、晩ご飯なの?
臣)……
〇)不健康すぎる…
臣)いちいちうるせーな。
  お前に関係ねぇだろ。
〇)ある!
臣)ねぇ!
〇)好きなんだからある!!
臣)……
 
 
あ、立ち止まった。
 
 
臣)お前のことなんか絶対好きになんねぇ。
  もうつきまとうな。
〇)……
 
 
そう言ってまた歩き出す彼。
 
 
どうしよう…
あたし…果てしなく嫌われてる?
 
うざいってオーラが全身から出てる。
 
さっきは少し笑ってくれたのに…。
 
でも…
どんな態度取られても
あたしだって絶対譲れない!!
 
こんな人…もう絶対
出会えない気がするから…
 
 
〇)ねぇ、最近引っ越してきたの?
臣)…まだ話しかけますか。
〇)うん。
臣)……昨日。
〇)やっぱり!
臣)……なんで。
〇)だって匂いがするようになったの
  昨日からだもん!
臣)……こわ。
〇)あ、だからサンドイッチなの?
臣)は?
〇)まだ荷物片付いてないとか。
臣)……
〇)そーだ、良かったらあたしの家来る?
臣)はぁ?
〇)あ、期待しないでね、
  そーゆー意味じゃなくて。
臣)〜〜〜っ
  期待もしてねぇし行くわけねぇだろ!!
〇)すぐ怒るーー
臣)……
〇)ただ…
  カレー作りすぎちゃったから
  サンドイッチ食べるくらいなら
  うちのカレー食べてくれないかなって
  そう思っただけ。
臣)…カレー?
〇)うん。
臣)何カレー?
〇)チキンカレー。
臣)……
〇)チキンじゃだめだった?
臣)……
〇)あ、逆だ!
  チキンカレー好きなんでしょw
臣)別に……
〇)あはははw
  ね、食べにおいでよ!
臣)嫌だ。襲われる。
〇)何それ!!w
臣)得体の知れない女に
  襲われたくない。
〇)襲わないし、もう名前も知ってるでしょ!
臣)……
〇)絶対何もしないから!
臣)……
〇)ってこれ男のセリフだよね。
  なんであたしが…
臣)ぶはっww
 
 
あ…また笑った。
 
 
臣)ほんと変な女w
〇)……///
臣)カレー食うだけだからな。
〇)え…?
臣)お前のことは食わねーぞ。
〇)……食ってもいいけど。
臣)いらん!!!
〇)ひどい!!ww
臣)やっぱ行かね。
〇)うそうそ!w
  カレーだけ!!
臣)……
〇)食べにおいでってば!
  襲わないから!ww
臣)……絶対だな?
〇)うん!!
臣)……ん。
 
 
自分でも何してるのかよくわかんない。
こんな強引なナンパみたいな
わけわかんないこと
したことないし…
 
でも…
この人だけは…なんか違うの。
特別なの。
 
 
〇)はい、どうぞ。
臣)…睡眠薬とか盛ってねぇだろうな。
〇)何それ!!
臣)俺を眠らせて
  その間に襲おうとか…
〇)するわけないでしょ!ww
臣)……いただきます。
 
 
あ、ちゃんと食べてくれた。
 
てゆーか…無言なんですけど。
 
 
〇)美味しい?
臣)普通。
〇)あっそ!w
 
 
って言いながらパクパク食べてくれてる。
 
 
臣)足りない。
〇)え?
臣)おかわり。
〇)……///
 
 
ほんと無愛想なのに…
なんか可愛い…
 
惚れた弱みだろうか…
 
 
〇)はい。
臣)ん。
 
 
あたしに興味なさそうに
ほんとにただカレーを食べてる。
 
どうしたら…
好きになってくれるのかなぁ。
 
てゆーかまだ
名前も知らないんですけど…
 
 
臣)ごちそーさん。
〇)うん。
臣)普通だった。
〇)そこは「美味かった」って
  言うとこでしょ!!
臣)俺は嘘はつかない。
〇)もう〜〜〜!!!
臣)じゃ、帰る。
〇)ちょっと待ってよ!!
臣)……なに。
 
 
何って…
 
 
〇)まだ…話したい//
臣)何を?
〇)てゆーか…
  名前くらい…教えてよ…
臣)……
〇)……
臣)何それ、お代?
〇)え?
臣)カレーの。
〇)……そう。
臣)ふーん。
〇)……
 
 
名前も教えて…くれないの?
 
 
臣)登坂。
〇)え?
臣)名前。
〇)何それ。
臣)何それって名前だっつーの!
〇)登坂??
臣)そ。
〇)なんで苗字??
臣)不満かよw
〇)下の名前は?
臣)さぁ。
〇)何それーー!!
  教えてよ!
臣)……
〇)あたしフルネーム教えたじゃん!
臣)聞いてもいないのにな。
〇)他にもなんでも教えるから!
臣)……
〇)誕生日とか…血液型とか…
臣)興味ないからいい。
〇)ひっどい!
臣)ぶはっww
 
 
あ、また笑った。
 
 
臣)俺の名前知ってどーすんの?
〇)どうするって…
  どうもしないけど…
  好きだから知りたいもん。
臣)「好き」ねぇ……
 
 
あ、バカにしてる顔。
 
 
〇)好きになっちゃだめなの?
臣)は?
〇)匂いで好きになっちゃ
  なんでだめなの?
臣)……それ多分
  「好き」じゃねぇよ。
〇)なんで登坂に
  そんなことわかんの!!
臣)いきなり呼び捨てかよ!
〇)名前教えてくんないからでしょ!
臣)教えたろ!登坂だって!
〇)だから登坂って呼んでんじゃん!
臣)さんをつけろっつーの。
〇)あたしはほんとに好きなの!
臣)……っ
 
 
ほんとに…
 
 
〇)誰だって
  好きになる理由は違うでしょ?
臣)……
〇)顔から入ったり
  スタイルだったり声だったり
  性格だったり…
臣)……
〇)あたしはそれが匂いなだけ!
臣)だからって…
  匂いだけで好きとか…
〇)ビビッときたの!
臣)お前だけな?
〇)…っ
臣)……
〇)だから…登坂のこともっと知りたい。
臣)……
〇)知りたいの。
臣)……
〇)あたしのことも…もっと知ってよ…
臣)……
〇)そしたら登坂も
  あたしのこと好きになるかも
  しんないじゃん!!
臣)はぁ??
〇)あたしの可愛いとことか
  良いとことか見えてきて!
臣)自分で言う…?ww
〇)登坂だって
  自分でカッコイイとか
  言ったくせに。
臣)言ってねーわ!w
〇)でも思ってるじゃん。
臣)〜〜〜//
〇)ね、だからあたしのいいとこも
  ちゃんと見て!!
臣)どんだけ強引なんだよ…
〇)友達からでいいから!!
臣)……
〇)ね、こんな変な女
  もう人生で出会わないと思うよ?
臣)ぶっっww
〇)試しに友達になってよ。
臣)自分で言うか…www
〇)ほら、笑ってる。
臣)え?
〇)登坂笑ってる。
  可愛い♡♡
臣)可愛いってなんだよ!//
〇)好き。
臣)は!?
〇)好き♡♡
臣)……
〇)ね、友達ね、決まりっ♡♡
 
 
あたしは登坂の手を握った。
 
 
〇)今日からよろしくね!!
臣)……はいはい。
〇)やったぁ!!
 
 
そうして
あたしと登坂は無理矢理?
友達になった。
 
 
 
 
 
……
 
 
 
 

 
 
 
 
 
〇)登坂、今日もイイ匂い♡♡
臣)おわっ、ちょっ、っっわ
〇)わぁっ
 
 
登坂の匂いを嗅いでたら
勢い余って押し倒しちゃった。
 
 
臣)こんの…痴女が!!!
〇)痴女ってなに!!
臣)どけ、重い。
〇)重くないでしょ!
臣)女に押し倒される趣味はない。
〇)ぶーー
臣)はよどけ。
〇)はいはい。
臣)いちいち俺の匂いを嗅ぐな。
〇)だってイイ匂いなんだもん。
臣)変態。
〇)変態じゃないですー!!
臣)いいから早く飯。
〇)はぁ??
臣)腹減ったの!!
〇)もう……
臣)お前が呼んだんだろ!
〇)はいはい…
 
 
あれから登坂とは
仲良くなれてるのか…は、謎だけど
あたしがしつこく頑張って
 
ご飯作ったよって呼ぶと
時間がある時は
うちに来てくれるようになった。
 
でもご飯を食べると
いつもさっさと帰ろうとする。
 
 
今日はそんな登坂を
ソファーの後ろから抱きしめる。
 
 
臣)ぐえっ
  何すんだよ!苦しい!!
〇)そろそろ帰っちゃうでしょ。
臣)うん。
〇)だから捕まえてる。
臣)やーめろ!離せ。
〇)けち。
 
 
あたしは前に回って隣に座った。
 
 
〇)まだ帰んないで…
臣)……
〇)なんで…無言?
臣)いや…
  普通の女が言ったら
  可愛いセリフなんだろうけど
  お前に言われても
  何も刺さんねぇなって思って…
〇)はぁ?!ひどすぎ!!!
臣)いや、事実。
〇)ひどい!!!
臣)ってことで、帰るわ。
〇)やだっ!!
 
 
あたしは登坂のシャツを掴んだ。
 
 
〇)じゃあ…これ置いてって。
臣)は??
  これって…シャツ?
〇)うん。
臣)こんなもんどーすんの?
〇)ぎゅってして…寝る//
臣)……きも。
〇)キモくてもいいもん…
臣)……
〇)……
臣)……うそ。
〇)…え?
臣)今のは…
  ちょっと可愛かった。
〇)……えっ!!!!!
 
 
い、い、今…っ
なんて言ったの?!!
 
 
〇)か、か、可愛いって
  あたしが?!!
臣)いや、ごめん、気のせいだった。
  じゃーな。
〇)やだっ!!!
 
 
ぎゅっっ
 
 
臣)だぁっ、離せ!
〇)やだっ!!!
 
 
ぎゅっっ
 
 
臣)おわぁっ
 
 
あたしは勢い余って
また登坂をソファーに押し倒した。
 
 
臣)お前は何回俺を押し倒すんだよ。
〇)わざとじゃないもん//
臣)じゃあどけ。
〇)やだ…
臣)はぁ…お前といると疲れる…
〇)「楽しい」の間違いでしょ?
臣)ぶっww
  どんだけポジティブだよww
〇)だって…
  こんだけ邪険にされて
  ポジティブじゃなきゃ
  やってらんないもん。
臣)そーですかw
 
 
登坂があたしを抱き起こした。
 
 
臣)じゃ、ごちそーさん。
〇)え、ほんとに帰っちゃうの?
臣)うん。
〇)……あと5分…っ
臣)え?
〇)5分でいいから…、一緒にいて?//
臣)……
 
 
登坂は黙って
また隣に座ってくれた。
 
 
臣)5分で何する気?
〇)登坂の匂いを死ぬほど嗅ぐ。
臣)変態。
〇)変態でいいもんっ//
臣)じゃあはい。
〇)え…?
 
 
ぎゅっ…
 
 
登坂がいきなりあたしを抱きしめた。
 
 
〇)え、え、なっ、なっ////
臣)死ぬほど嗅ぐんだろ?
〇)……///
臣)……
〇)やだぁっ!!////
 
 
どんっ!!
 
 
〇)…っ////
臣)何そんな真っ赤になってんの。
〇)こんなの…っ
  嗅ぐ前に死んじゃうもん!!
臣)…なんで?
〇)……ドキドキ…して…///
臣)ふーん。
〇)////
 
 
なんで…こんな…いきなり…
 
 
臣)じゃ、俺帰るわ。
〇)えっ…
臣)お前死んだら困るし。
  じゃーな。
〇)え、待って!!
 
 
慌てて玄関まで追いかける。
 
 
〇)なんで…今…っ
  ぎゅってしてくれたの…?///
臣)……嗅ぎやすいように?
〇)じゃあ…もっかいして…っ///
 
 
あたしが両手を広げると
 
 
臣)調子ん乗んなバーカ。
 
 
思い切りデコピンされた。
 
 
〇)いったぁぁぁい!!!
臣)じゃーな。
 
 
バタン。
 
 
〇)////
 
 
どうしよう…
 
なんか…もう…
匂いどころじゃない……
 
 
登坂に…抱きしめられた。
 
 
胸がバクバクしてて…
顔が…熱い…///
 
 
登坂が何考えてるのか…
全然わかんないっ!!
 
 
でも…好きっ!!!!
 
 
 
 
……
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
〇『登坂!!』
臣『なに…』
〇『今日はカレーだよ!!』
臣『んー、今日はいい。』
〇『え…っ』
 
 
電話越しに冷たい声。
 
カレーの時は
絶対に来てくれるのに…
 
 
〇『じゃあ…明日は?』
臣『明日も…無理。もう切るぞ。』
〇『え、待ってよ!!』
臣『じゃあまたな。』
 
ピッ
 
 
切られちゃった…。

でも…
「またな」って言ってくれた…。
 
それだけで嬉しくなるあたしは
バカかな…?
 
でも…
やっぱり今日会いたかったな。
 
 
〇)あーあ、アイスでも買いに行こっと…
 
 
マンションのエレベーターをおりると…
 
 
〇)…っ
 
 
エントランスに登坂の姿。
 
あたしはとっさに柱の陰に隠れた。
 
 
臣)言っとくけど散らかってるから。
女)いーよ、別にw
臣)ったく…
  もっと早く連絡しろよ。
女)だって〜〜
  あ〜〜もう眠い〜〜〜
臣)ああ、もう、ほら、捕まれ。
女)ん〜〜〜〜
 
 
な、な、何あれ!!!
あの美人、誰?!!
 
え、え、登坂の部屋に連れてくの?!
 
やだ!!!!
 
あんなべったりくっついて…
離れてよ!触んないで!!!
 
どうしよう…
泣きそう…
 
 
〇)…っ
 
 
気付いたら、涙が頬を伝ってた。
 
 
ベタベタ登坂にしなだれかかる女の腰を
登坂が抱いてる…。
 
こんなの…
見たくなかった…。
 
 
あたしといる時より
ずっと優しい登坂の声。
 
 
彼女なの…?
その人のこと…好きなの?
 
今日…泊めるんだよね?
ってことは…
今日…その人と……
 
 
〇)…っ
 
 
あたしは自分の部屋に帰って
ベッドに入って大泣きした。
 
いやだ。
いやだよ、登坂。
 
 
あたし…
いつの間にこんなに
好きになってたの?
 
大好きだってわかってたけど
こんなに心臓がえぐられそうに
苦しくなるなんて
思ってなかった。
 
 
このまま頑張ってれば
いつか振り向いてくれるなんて
 
そんな期待して、バカみたい。
 
 
登坂には
あんな綺麗な人が…いるのに…
 
 
 
 
……
 
 
 
 

 
 
 
 
 
朝起きると
あたしはひどい顔だった。
 
 
〇)すっごいブス…
 
 
それでも無理矢理化粧をして
仕事に行く。
 
 
友)〇〇、おっはよ〜〜
  ……って、何その顔!!!
〇)……
友)男にフラれました感、
  満載なんだけど…
〇)……
 
 
男にフラれました…か。
同じようなもんだよね。
 
 
友)ちょっともう、こっち来な。
 
 
手を引かれて休憩室へ。
 
 
〇)大丈夫。ほっといて。
友)いいから座んな。
〇)……
 
 
友達が冷たいハンカチを目に当ててくれた。
 
 
〇)……気持ちいい。
友)そんな目ぇ腫らして一体どうしたよ。
〇)……
友)言いたくないならいいけど…
〇)……
友)……
〇)…好きなの。
友)……
〇)死ぬほど…好きなの。
友)……
〇)でも…
友)……
〇)こんな気持ち、もう…
  どうしたらいいのかわかんない…
友)伝えたの?その人に。
〇)……
 
 
好きなんて…
いつも言ってる…
 
 
友)ちゃんと伝えてみたら?
  結果は関係なしに…
〇)……
 
 
伝える…?
あたしの…気持ちを?
 
登坂はあたしを好きじゃない。
そんなのわかってる。
 
でも…
最後にもう一度…
 
 
〇)…伝えて…みようかな…
友)うん。
〇)……
友)でもあんた幸せだねw
〇)え…?
友)そんだけ好きになれる人になんて
  なかなか巡り会えないでしょ。
〇)……
 
 
そうだ…
だってあたし…
 
こんなに好きになったの、
登坂が初めてだもん。
 
 
友)それだけで幸せなことだと思うよ。
 
 
友達が優しく笑った。
 
 
あたし…
登坂が…好き。
 
最後にもう一回…ちゃんと伝えたい。
 
 
 
 
家に帰ると
ポストを開けてる登坂がいた。
 
なんでこんなタイミングよく…
会うのかな。
 
 
臣)やっべ、DM溜まってた。
  ……あ!!
 
 
ひとり言を呟いた後、
こっちを向いた登坂と目が合った。
 
 
臣)うっす。
〇)……
臣)…ってお前、どうした?
〇)……
臣)目…腫れてない?
〇)……
臣)……
 
 
どうしよう…
言葉が出てこない。
 
 
臣)なぁ…
〇)……
臣)カレーまだある?
〇)……
臣)……
〇)…うん。
臣)食いたい。
〇)……
 
 
昨日のあの人は
もう帰ったんだろうか…
 
 
〇)あたし…登坂の部屋に行きたい。
臣)は!?
 
 
いつもうちには来てくれるけど
一度も行ったことない、登坂の部屋。
 
まだ…
あの人がいるの?
 
 
臣)別にいいけど…
〇)えっ!!
 
 
いい…の?
 
 
臣)つーかカレーは?
〇)……それはあとで。
臣)……
 
 
意味がわかんなそうな顔をして
登坂は自分の部屋のドアを開けた。
 
 
臣)どうぞ?
〇)……
 
 
部屋にあがると
登坂の匂いに混じって
女ものの香水の匂い。
 
ああ…
さっきまでいたんだろうか…
 
 
あたしが立ち尽くしてると
登坂があたしの頭に 
ポンと手を置いた。
 
 
臣)うち来てどーすんの?
〇)……
 
 
ほんとだ。
あたし…何がしたかったんだろう…
 
 
ピンポーン。
 
 
臣)え??
〇)!!!
 
 
まさか…
 
 
臣)ちょ、待ってて。
 
 
玄関に向かう登坂。
どうしよう。心臓がバクバクする。
 
  
ガチャッ
 
 
臣)どうした?
女)忘れ物しちゃった。
臣)え?
女)ベッドにピアスない?
臣)見てくる。
女)ごめーーん。
 
 
固まってるあたしの横をすり抜けて、
登坂が寝室からピアスを持ってきた。
 
 
臣)あったよ。
女)さんきゅーー
臣)忘れんなよー
  他にはない?
女)たぶん。
  もしあったらあんた届けてよw
臣)嫌だわw
女)あれ…?
  女の子来てんの?
臣)え?
 
 
リビングから覗いてたら目が合って
また固まるあたし。
 
 
女)誰…?あの子。
臣)んー?ただの警察犬。
女)はー?何それww
〇)…っ
 
 
あたしは気付いたら玄関まで走ってた。
 
 
〇)あたしは…っ
  登坂が好きなのっ
女)えっ…
臣)ちょ、おまっ
〇)大好きなの!!!
臣)やめろ!!
 
 
また…涙が出てくる。
 
 
〇)登坂のこと大好きなの!!
女)ぶっww
  なんで登坂呼びなのww
 
 
笑われたっていい。
 
だってこんな人より
絶対あたしの方が
登坂のこと好きだもん!!!
 
 
〇)あたしは登坂じゃなきゃダメなの!
臣)おい!!
〇)大好きなんだもん…
  うわぁぁんっ
女)ええと…ごちそうさまでした。
臣)は?
女)熱烈な彼女ができたみたいで
  よかったねw
臣)そんなんじゃねぇっつーの!//
女)はいはいw
  じゃーね。
 
 
バタン。
 
 
女の人は帰って行った。
 
 
〇)うわぁぁぁんっ
臣)お前はいきなり何なんだよ!
〇)やだぁぁっ登坂ぁぁ!!
臣)何が!!!
〇)うううっ、ふえぇっっ
臣)とりあえずこっち来い。
 
 
登坂に手を引かれてリビングに戻ると
ソファーに座らされた。
 
 
〇)登坂があたしのこと好きじゃないのなんて
  わかってる!!
臣)…は?
〇)登坂が…あの人のこと好きでも…
臣)……
〇)あたしは…
  登坂が好きなのっっ
臣)ちょ、落ち着け。
〇)こんなに好きで…
  登坂のことが好きすぎて
  もう死んじゃいそうだよぉっ
臣)……
〇)わぁぁぁんっ
 
 
ぎゅっっ
 
 
臣)落ち着けっつーの。
 
 
登坂が…抱きしめてくれた。
 
 
〇)…っ
 
 
ぎゅううっっ……
 
 
臣)苦しい。
〇)…っ
 
 
あたしは力の限り
登坂を抱きしめ返す。
 
 
〇)登坂が好き…っ
臣)……
〇)他の人と…
  キスもHもしちゃやだぁっ!!
臣)…ぶっww
〇)他の人に触んないでぇっ
  うわぁぁぁんっ!!
 
 
こんなこと言ったって…
登坂はあの人が好きで
昨日は…あの人と…
 
 
〇)嫌だよぉぉっ
  うわぁぁんっっ……
臣)あのーー
〇)やだっっ!!
 
 
ぎゅっっ
 
 
臣)あのーー
〇)やぁっっ!!
 
 
ぎゅっっ
 
 
絶対離れない。
離れたくない。
 
 
臣)あれ、姉ちゃんだけど。
〇)………え?
臣)……
〇)……
 
 
え???
 
 
臣)ぶはっww
  あははははww
〇)……姉ちゃん??
臣)そ!w
〇)え……
臣)俺の女だとでも思ったの?w
〇)え…だって…昨日…
 
 
あんなにべったりくっついて…
 
 
臣)昨日??
  昨日は酔っぱらって
  帰るのめんどくさいから
  泊めてくれってうち来ただけ。
〇)え……
臣)なのにお前は姉ちゃん相手に
  好きだ好きだ連呼しやがって…
〇)え…っ///
臣)こっぱずかしいわ!!
〇)////
 
 
うそ…じゃあ…
 
 
〇)キスも…Hも…してない?
臣)するか!!!
〇)……良かっ……たぁ……
臣)……
〇)うわぁぁぁんっ
臣)なんでまた泣くんだよ!!
〇)だって…だって…
  死ぬほど嫌だったんだもん!!
臣)……
〇)うわぁぁぁんっ
臣)もしかして…お前…
〇)うううっ、ぐすっっ
臣)目ぇ腫れてたのも、それ?
〇)…っ
臣)……
〇)ううう…っ
臣)……どんだけ泣いたんだよ…
〇)…ひっく…
臣)…どんだけ…俺のこと好きなんだよ…
〇)死ぬほど。
臣)即答かよw
〇)登坂じゃなきゃだめ。
臣)……
〇)登坂が好き。
臣)……
〇)うううっ…
臣)もうわかったから、泣くな。
〇)ううう…ふぇぇっっ
  わぁぁぁんっ
臣)なんで泣くよw
 
 
だって…
登坂が優しいから…
 
もう泣くなって
そんな優しく抱きしめられたら
涙止まんないもんっ!!
 
 
臣)……つーか
〇)…え?
臣)いい加減腹減った。
〇)あ…っ
臣)カレー食わせろ。
〇)……うん。
 
 
あたしが顔を上げると…
 
 
臣)ぶーす。
〇)……ひどい…
臣)…うそ。
〇)……
 
 
涙を優しく拭いてくれた。
 
 
その日は登坂は
カレーを食べ終わっても
すぐに帰らないで
あたしの部屋にいてくれた。
 
 
臣)お前来週何してんの?
〇)来週…?
臣)7日後。
〇)7日後…??
 
 
カレンダーを見る。
 
 
1、2、3…
7日後って…、Xmas?
 
 
〇)何って…何って…
 
 
どうしてそんなこと
聞くの?
 
 
臣)何その期待に満ちた顔は。
〇)えっ///
臣)何してるか聞いただけだけど。
〇)何もしてない!!!
臣)あっそ。
〇)え…っ
臣)……
〇)それだけ?
臣)それだけって?
 
 
誘ってくれたのかと…思った。
 
 
〇)なんでそんなこと聞くの?
臣)聞いただけ。
〇)登坂は?
臣)……
〇)あたし、登坂と一緒にいたい!!
臣)は?
〇)Xmas!!!
臣)……
〇)一緒にいたい!!!
臣)……
〇)ねぇ!!!
  Xmas、あたしと…
 
 
むにゅっ
 
 
ほっぺをつねられた。
 
 
臣)お前はほんと直球勝負しか
  知らない女だなー?w
〇)え…っ
臣)………何作ってくれんの?
〇)え??
臣)Xmas。
〇)えっ!!!!
 
 
それって…それって…
 
 
臣)ちゃんと美味いもん作れよ?
〇)……っ!!!
臣)おわぁっっ
〇)登坂ぁぁぁっ!!!
 
 
あたしが思わず抱きつくと
また登坂はソファーに転んだ。
 
 
臣)だから押し倒すなっつーの。
〇)登坂っ♡登坂っ♡
臣)なんだよ……
〇)好きっっ♡♡
臣)あっそ。
〇)美味しいの、いっぱい作る!!
臣)……ん。
〇)楽しみにしててねっ!!
臣)……ん。
 
 
どうしよう…
嬉しくて…死にそう!!!
 
 
 
 
……
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
ーXmas当日ー
 
 
臣)な、な、何この料理!!
〇)えへへーー♪
臣)お前どんだけ気合い入れてんだよ!!
〇)だって登坂と一緒に過ごす
  Xmasだもんっ♡
臣)はぁ……
 
 
今日ははりきって
いっぱいご馳走を作った!!
 
 
臣)お前のガッツはほんとすごいな…
〇)照れる〜〜♡
臣)いや、褒めてるわけじゃ…w
〇)え??
臣)…いや、うん、褒めてんのか。
〇)へへへーー♡
 
 
それから二人で料理を食べて
ケーキを食べて
 
もう、もう、
登坂といられるだけで
幸せすぎるーーー!!!
 
 
臣)密着しすぎ。
〇)え?
臣)……
〇)だってお腹いっぱいだから。
臣)腹いっぱいになったらくっつくのかよw
〇)いいでしょ〜〜!
  頑張ったんだからー!!
臣)……まぁな。
〇)美味しかった?
臣)……
〇)普通〜〜〜
臣)は?
〇)って言うんでしょ、どうせw
臣)……いや?
〇)え?
臣)美味かった。
〇)えっ!!!!
臣)……
〇)うそ!!!!
臣)俺は嘘は言わん。
〇)……///
 
 
登坂が…
美味しいって言ってくれた!!!!
 
 
〇)頑張って良かった〜!!!
  やったぁ〜〜♡♡
臣)ん、いい子いい子。
〇)……っ
 
 
登坂が頭を撫でてくれた。
 
 
〇)////
臣)なんでいきなり黙る。
〇)もっと…なでなで///
臣)おーまえはすぐ調子に乗んなー?
〇)だって…///
臣)なでなでより
  お前が喜ぶもんあるけど。
〇)え??
臣)……
 
 
登坂が立ち上がって持ってきたのは…
 
 
〇)なぁに?これ。
臣)開けてみれば?
〇)え??
臣)……
〇)開けていいの??
臣)うん。
〇)え、プレゼント?
臣)そ。
〇)え、あたしに?
臣)そ。
〇)Xmas…プレゼント?
臣)そうだっつーの!w
〇)!!!!!
 
 
どうしよう…
嬉しすぎて顔がニヤける…
 
登坂があたしに
Xmasプレゼント?!!
 
どうしよう!!!!!
 
 
臣)ニヤニヤしすぎて
  気持ち悪いんですけど。
〇)だって…///
臣)なんだよ。
〇)嬉しくて死にそう///
臣)あっそ。
〇)////
 
 
震える手で、プレゼントを開ける。
 
 
〇)これ…
 
 
何???
 
 
〇)ごま油?
臣)はぁぁ!??
〇)え…
臣)お前はほんと色気のねぇ女だな!
〇)えっ、だって…
臣)これはディフューザー!!
〇)え…?
臣)……お前、鼻いいんだろ?
〇)うん。
臣)だから…
 
 
ディフューザーって…
 
 
臣)これを…こうやって…
〇)……
臣)逆さにしたらこっから匂いが出んの。
〇)わぁぁぁ♡♡
  すごーーい!!
臣)…ったく、どこがごま油やねん。
〇)あはははww
  すごーい!おしゃれ!!
臣)……
〇)ありがとうっ!!
  すっごく嬉しい♡♡
臣)……ん。
〇)嬉しすぎて鼻血出そうだから
  抱きついてもいーい?
臣)なんでやねん。
〇)ね、いーい?
臣)だめー。
〇)なんで!!
臣)お前すぐ押し倒してくるから。
〇)……ちえっ
臣)ぶっw
〇)…あ、いい匂いしてきた!!
臣)うん。
 
 
ディフューザーから、柑橘系の香り。
 
 
〇)これ、登坂が選んでくれた香りなの?
臣)まぁな。
〇)なんで…これ?
臣)不満?w
〇)いや、いい匂いだけど…
臣)それが女性に人気なんですってよ。
〇)え?
臣)好き嫌い分かれず
  万人受けするっつーか…
〇)なるほど…
臣)…まぁお前が「女性」なのかは謎だけど。
〇)ひっどい!何それ!!
臣)あはははw
 
 
また子供みたいな顔して笑ってるし…
くそーー///
 
 
〇)でもあたし…
  登坂の好きな匂いが良かったな。
臣)は?
〇)万人受けするのじゃなくて…
  登坂が好きな匂い。
臣)……
〇)登坂が好きな匂いになりたい。
臣)なんで。
〇)そしたら登坂が
  メロメロになってくれる。
臣)ならんわ!w
〇)……ちえっ
臣)……
〇)あたしは…こんなに
  登坂の匂いが好きなのに。
臣)……
〇)メロメロなのに…
臣)俺は警察犬じゃねぇから
  匂いでメロメロにはなりません。
〇)……ちえっ
 
 
もう登坂に出会って半年が経ったけど
どうしたら登坂が好きになってくれるのか
 
やっぱり全然わかんない。
 
 
臣)俺の匂い、欲しい?
〇)……
 
 
へ??
 
 
臣)……
〇)欲しいって…
  どういう…
臣)お前いっつも嗅ぎたがんじゃん。
〇)うん。
臣)……
〇)嗅ぎたい!!
臣)……
〇)登坂の匂いに
  包まれたいんだもん!!
臣)……
〇)登坂の匂い嗅ぐだけで
  やっぱりあたし
  登坂が大好きなんだなぁ♡♡
  って…いつも再認識するの。
臣)……
 
 
ぎゅっ…
 
 
〇)えっ……
臣)……
〇)…これ…なぁに?//
臣)匂い欲しいんでしょ?
〇)……///
臣)こうすんのが一番
  匂いうつんじゃん。
〇)…そう…だけど…///
 
 
抱きしめられて
身体が熱くなってく…
 
登坂の匂いに
全身包まれてるみたい…
 
 
〇)登坂ぁ……
臣)……
 
 
ああ…頭が…
ふわふわ気持ちいい…
 
 
臣)ぶっww
〇)え…?
臣)何その顔。
〇)え…?
臣)またたび与えた猫みたい。
〇)え…、そんなあほな顔してる?
臣)うん。
〇)……でも…いいもん//
臣)……
〇)それくらい今…幸せなの///
 
 
ぎゅっ
 
 
登坂を噛みしめるように
ぎゅっと抱きしめる。
 
このままずっと
この腕の中にいたい…。
 
あたし…すごく幸せ…。
 
 
臣)〇〇……
〇)ん……
臣)……
〇)また…あほな顔…してる?//
臣)いや…
〇)……
臣)エロい顔してる。
〇)え…??
臣)…俺が欲しそうな顔。
〇)……///
 
 
何…それ…
 
 
〇)だって…欲しいもん///
臣)……
〇)あたしはいつだって
  登坂が欲しいもん…
臣)……
〇)好きで好きで…
  仕方ないんだから…///
臣)……
〇)……きゃぁっ///
 
 
ドサッ
 
 
〇)え、え、え……
臣)……
 
 
いきなりソファーに押し倒された。
 
 
〇)な、な、何これ…
臣)言ったじゃん、俺。
〇)え…?
臣)押し倒される趣味はないって。
〇)え…?
 
 
ど、ど、どーゆーこと?!
 
登坂の顔が…近づいてくる…
 
 
キス…される!!!!
 
 
むにゅっ
 
 
臣)おい…
〇)…っ///
 
 
あたしは思わず登坂のほっぺを挟んだ。
 
 
臣)何しやがる。
〇)だって…///
 
 
急に…何?!!
 
 
臣)お前が言ったんだろーが。
〇)え…?
臣)キスもHもあたしとしてーって。
〇)は!?///
臣)……
〇)そんなこと…言ってない///
臣)同じ意味だろ。
〇)……///
 
 
他の人としちゃやだって…言ったけど
 
 
臣)違うの?
〇)…違わない…です///
臣)だったら抵抗すんな…
〇)…っ、ま、待っ…て!!!
 
 
むにゅっ
 
 
臣)…何やねん!!
〇)……///
 
 
だって…だって…
キスって……
 
 
〇)登坂…あたしのこと…好きなの?///
臣)は?
〇)……//
臣)好きでもない女に
  手ぇ出す男に見えるってこと?
〇)え、え、だって…
臣)……
〇)じゃあ…あたしのこと…
  好きってこと?///
臣)……
〇)わ、とさっ、と、と、とさっ
  やぁっっ///
臣)何。
〇)ちゃんと言ってくんなきゃ…やだ///
臣)……
 
 
ほんとは今すぐキスしてほしいし…
このまま…
 
って思ってるけど、でも。
 
 
登坂の気持ちがわかんないままだもん…
 
 
臣)無理矢理言わせようとすんならもういい。
〇)えっ!!
臣)……
〇)ま、ま、待って!!!
臣)……
〇)…照れてる…の?//
臣)〜〜〜//
〇)か、可愛い///
臣)うるせぇ!!//
 
 
え、え、ほんとに…
 
ほんとに!??
 
ほんとに…あたしのこと…
 
 
〇)好きって…言って!!
臣)言わねぇ!!//
〇)やだ!言って!!
臣)ふざけんな、帰る//
〇)やだー!!!
 
 
ぎゅっ!!!
 
 
臣)おわぁっ!!
 
 
ドサッ
 
 
臣)……
〇)……
臣)…また押し倒しやがったな。
〇)逃がさないもんっ//
臣)……
〇)ねぇ…
  あたしのこと…どう思ってるの?
臣)……しつけぇなぁ!!///
  お前みたいな色気のねぇ女、
  好きじゃなかったら手ぇ出すかよ!!
〇)……っ
  じゃあ…好きって…こと?///
臣)……///
 
 
登坂は全然素直に言葉にしてくれない。
 
でも…
伝わる。
 
ちゃんと…伝わる。
 
 
どうしよう…
嬉しくて…死んじゃいそう///
 
 
ぽたっ…
 
 
臣)…っ
〇)ううう…っ
臣)泣くな。
〇)だって…こんなの…っ
  泣くに決まってる!!!
  うわぁぁぁんっ!!!
臣)……
〇)やっと登坂が好きになってくれたぁっ
臣)……
〇)あたしのこと好きで
  可愛いから…手出したいって
  言ってくれたぁぁっ
臣)おい、なんだその変換は…
〇)嬉しいよぉぉっ
  うわぁぁんっ!ぐすっ
臣)お前の脳はどんだけめでたいんだよ…
〇)好きで好きで仕方ないって
  言ってくれたぁっっ!!
臣)いい加減にしろw
〇)うううっ
臣)あんま調子乗んなよ?
〇)……わぁっっ///
 
 
ドサッ
 
 
身体をひっくり返されて
体勢が逆転した。
 
 
〇)……///
 
 
砂時計のディフューザーが
爽やかな香りで
部屋を包んでいく…
 
 
チュッ…
 
 
登坂の唇が、あたしに触れた。
 
 
甘い甘い…キス。
 
 
〇)ねぇ…登坂…
臣)なに…
〇)いっぱいいっぱい
  登坂の匂い…うつしてね♡
臣)何それ…エロ…
〇)えっ!!
臣)…つーか…
〇)??
臣)いい加減その「登坂」やめろ。
〇)え…っ
  …だって…名前知らないもん//
臣)……
〇)教えてよ…//
臣)……終わったらな。
〇)え、じゃあ…
  最中も登坂って呼ぶよ?
臣)ぶっww
  ほんと色気ねぇなww
〇)登坂のせいじゃん!//
臣)ま、いっかw
〇)あっ…///
臣)いただきます♪
〇)///
 
 
 
 


 
ーendー
 
 
 
 


〜臣Sideプチ続編〜(2018年9月追加)

 
 
 
 
 
 


〇)あの!!!!
 
 
いきなり誰かに腕を掴まれて。
 
 
〇)好きです!!!!
 
臣)は…?
 
 
振り返れば
 
見た事ない女が、
俺の腕にしがみついてた。
 
 
〇)あなた…誰?
臣)は!??
 
 
俺はすぐに女の手を振り払った。
 
 
臣)それはこっちのセリフなんだけど。
〇)え…?
臣)いきなり掴まれて好きですって…
  あんたこそ誰。
 
 
出会いは最悪だったと思う。
 
 
新しく引っ越してきたマンション。
そのエントランスで、いきなり告られて。
 
 
まぁ第一印象は…
奇行を除けば悪くない。
 
 
普通に可愛いし、スタイルだっていい。
 
っていうのを
一瞬で上から下まで見てた俺も俺だよな。
 
 
でも。
 
 
顔が良かろうと
スタイルが良かろうと
 
いきなり見た事ない男に
意味不明の告白をするような女、
頭がおかしいとしか思えない。
 
 
絶対パス。
関わりたくねぇ。
 
 
そう思ったのに。
 
 
〇)あたし、普通に働いてるし
  そんな変な女でも
  あなたのストーカーでもないよ?
 
 
そう言って、
冷たくする俺にしつこくついてきて。
 
 
臣)あんまナメてると犯すぞ。
 
 
そう言って圧をかけたら
ビビってたっけ。
 
 
なのに結局最後の最後まで
つきまとわれて
 
俺ってばチキンカレーに
釣られちゃって。
 
 
だってあの頃、忙しくて
ろくにまともなメシ、食ってなかったし。
 
 
〇)そしたら登坂も
  あたしのこと好きになるかも
  しんないじゃん!!
臣)はぁ??
 
 
食い終わったら食い終わったで、
またこいつのペース。
 
 
〇)あたしの可愛いとことか
  良いとことか見えてきて!
 
 
無駄にプラス思考で。
 
 
〇)ね、だからあたしのいいとこも
  ちゃんと見て!!
 
 
無駄に前向きで。
 
 
〇)友達からでいいから!!
 
 
なんでそこまでして俺なの?
って思ったけど…
 
 
〇)ね、こんな変な女
  もう人生で出会わないと思うよ?
臣)ぶっっww
 
 
結局押し切られた形で。
 
 
それから時間が合えば
メシを食いに行くようになった。
 
 
その度に嬉しそうに
俺の匂いを嗅いでくる警察犬。
 
 
もとい、ただの変態。
 
 
〇)登坂、今日もイイ匂い♡♡
臣)おわっ、ちょっ、っっわ
〇)わぁっ
 
 
いっつも俺のこと、押し倒してくるし。
 
 
〇)まだ帰んないで…
臣)……
 
 
たまに普通に
可愛い女みてぇなこと言ってくるし。
 
 
〇)え、え、なっ、なっ////
 
 
俺が抱きしめてやったらやったで、
 
 
〇)やだぁっ!!////
 
 
顔を真っ赤にして、俺を突き飛ばすし。
 
 
臣)……
 
 
マジでこいつ何なの。
 
地味に俺、振り回されてね?
 
 
そして極め付けはアレ。
 
 
〇)あたしは…っ
  登坂が好きなのっ
  大好きなの!!!
 
 
勝手に勘違いして、大号泣しながら
俺の姉ちゃんに小っ恥ずかしい告白。
 
 
〇)あたしは登坂じゃなきゃダメなの!
 
 
姉ちゃん、めっちゃニヤニヤしながら
帰って行ったし。
 
 
臣)……
 
 
ほんとアホだよなぁ、こいつ。
 
 
 
今は、
幸せそうな顔して…
 
 
__俺の隣で眠ってる。
 
 
〇)こんなに好きで…
  登坂のことが好きすぎて
  もう死んじゃいそうだよぉっ
  わぁぁぁんっ
 
 
そう言って、泣いてたよな。
 
 
〇)他の人と…
  キスもHもしちゃやだぁっ!!
  他の人に触んないでぇっ
  うわぁぁぁんっ!!
 
 
子供か、ってw
 
 
でも。
 
 
こんな目が真っ赤になるくらい
一晩泣いたのかなって。
 
そんなに俺のこと好きなのかなって。
 
 
そう思ったら、なんか愛しくなって。
 
 
しょうがねぇ奴、って。
 
 
〇)ん……、
 
 
起こさないように髪を撫でてたけど
〇〇がコロンとこっちを向いた。
 
 
臣)……
 
 
起きてはいない、か。
 
 
また髪を撫でると…
 
 
〇)……へへ……登坂ぁ……♡
 
 
むにゃむにゃ言いながら
俺の名前を呼ぶ。
 
 
臣)……//
 
 
俺の夢でも見てんのかな。
 
だってこいつ、
俺のこと大好きだしな。
 
絶対見てるな、俺の夢。
 
 
 
昨夜。
 
一緒に過ごしたクリスマス。
 
 
〇)わ、とさっ、と、と、とさっ
  やぁっっ///
 
 
俺が抱こうとしたら
顔真っ赤にしてテンパって。
 
 
〇)あ、…っぁぁ、登坂…ぁっ///
 
 
泣きながら、
何度も俺の名前…呼んでた。
 
 
最中に登坂呼びされたのなんて
人生初だけど。
 
 
そんなのどうでもいいくらい、
俺も夢中になってて…
 
 
〇)登坂っ、…ぁっ、やぁっ…///
 
 
あーーー、、
 
思い出したら…ヤバい。
 
 
だって。
 
 
こいつってば、いっちょまえに
女の顔して。
 
 
地味に可愛かったんだもん。
 
地味に…
すげぇ良かったんだもん。
 
 
臣)……はぁ、///
 
 
可愛い女も、
スタイルいい女も
 
散々抱いてきたけど。
 
 
こんな風に
全身で俺のこと欲しいって
叫ぶような
 
こんなに俺のこと
好きで好きで仕方ないっていうような
 
 
そんな女、
こいつが初めて。
 
 
臣)……
 
 
それをまた味わいたくて…
 
寝顔を見つめながら
軽くキスすると。
 
 
〇)……ん……?
 
 
ゆっくり瞼が上がって…
 
 
〇)…と…さか…ぁ…?
 
 
俺を認識したその瞳は
ふにゃ〜っと嬉しそうに弧を描いて、
 
 
〇)ううう……///
 
 
俺にぎゅっと、しがみついてきた。
 
 
臣)……
 
 
そう、この感じ。
 
 
臣)なんだよ。
 
 
ぶっきらぼうに言っても
 
 
〇)夢じゃなかった…♡
 
 
幸せそうな、甘い声。
 
 
臣)夢じゃなかったって、何が?
〇)登坂と、Hしたこと♡
臣)……
 
 
嬉しそうに、俺にしがみつきっぱなし。
 
 
しばらくすると…
 
 
ぴとぴと、ツツーッ
 
 
臣)何してんだよw
 
 
俺の胸に手を当てたり、指でなぞったり。
 
 
〇)本物だって、確かめてる///
臣)はー?w
〇)昨日のH、もったいないから
  反芻してる///
臣)……
 
 
もったいないからって、何w
 
 
臣)そんなに良かった?w
 
 
ニヤニヤ聞けば、
 
 
〇)////
 
 
また顔を真っ赤にして、潜って隠れた。
 
 
と、思ったら。
 
 
〇)あーーーー!!!
 
 
いきなり大声を出して、
布団から出てきた。
 
 
臣)何なんだよお前は、忙しい奴だな。
〇)名前!!!!
臣)は?
〇)登坂の名前!!!
臣)……
〇)教えてくれるって言ったのに
  聞いてない!!
臣)……
 
 
俺の目をまっすぐ見据えて
 
「教えろ」と言わんばかりに
期待に満ちた目をしてる。
 
 
こーゆー顔されると、
意地悪したくなんだよねーー
 
 
臣)寝たのお前じゃん。
〇)え??
臣)終わったら教えてやるって
  言ったのに。
〇)…っ
 
 
終わったとほぼ同時に
意識を失うみたいに眠りに落ちて。
 
 
臣)だから教えない。
〇)えーーーっ!!
 
 
目を潤ませながら、
不満そうな顔。
 
 
臣)なんだよその顔は。
 
 
ほっぺをむにゅっと片手で摘むと
今度は口を尖らせた。
 
 
〇)だって…///
臣)だって、何だよ。
〇)登坂のH、すごかったんだもん…///
臣)////
 
 
そんなストレートに言う?普通。
 
…って、こいつは「普通」じゃないんだった。
 
 
臣)どうすごかったの?
〇)えっ!///
臣)言ってみてよw
 
 
からかうように、ほっぺをつつけば
 
 
〇)////
 
 
ゆでダコかってw
 
 
〇)ダ、ダメ…、思い出したら…っ///
臣)思い出したら…?
〇)////
 
 
あ、なんかエロい顔ーー
 
 
臣)だってさっきだって
  一人で反芻してたんでしょ?w
〇)そんな変な言い方しないでよっ///
臣)自分で言ったんじゃん。
〇)だって…もったいないから…
臣)だからそれ、何w
 
 
もったいないって…
初めて聞いたわw
 
 
〇)////
 
 
恥ずかしそうに
俺をじーっと見上げてくる。
 
 
臣)反芻しなくてもいいように
  してやろっか?w
〇)えっ…
 
 
まだ素肌の身体を、そっと撫で上げた。
 
 
〇)ひゃ…ぁっ///
 
 
ぴくんと震えた背中を
今度は人差し指で下から上になぞる。
 
 
〇)や、…ぁっ、///
 
 
逃げるように、
俺にぎゅっとしがみついてきて…
 
 
臣)朝からなんでそんな敏感なの?w
〇)////
 
 
顔は見えないけど、耳まで真っ赤w
 
 
〇)登坂は…なんで朝から
  そんなエッチなの?///
臣)……
 
 
大したことしてないじゃんw
 
 
臣)いちいち反芻しなくても
  いいようにしてやるって。
〇)どーゆー意味…?
 
 
ほんとにわかってなさそう。
 
 
臣)また抱いてやろっか?ってこと。
 
 
俺がそう言うと
こいつはまた顔を真っ赤にして、
 
 
〇)もったいないからダメ!///
 
 
そう言った。
 
 
臣)ダメなの?…ふーーん、、
 
 
ツツー、、
 
 
〇)やっ、…ぁ、ダメ…、///
 
 
ダメって反応じゃないくせに。
 
 
〇)や、やっ…、登坂…っ
  意地悪…しない…で…、///
 
 
そう言われると
余計したくなるんですけど。
 
 
〇)待って!///
  昨日のちゃんと思い出してから!
臣)はーー?
〇)だって、絶対覚えておきたいんだもん!
臣)何を…?
〇)全部っ!///
臣)……
 
 
意味がわからないって顔をする俺に、
 
 
〇)あのねっ、あたしは…
  ほんとに登坂が大好きなのっ!
臣)……知ってるけど。
〇)…っ///
 
 
〇〇は困ったように解説し始めた。
 
 
〇)あたしは、登坂が大好きだから…
  登坂があたしに言ってくれたこととか、
  登坂があたしにしてくれたこととか、
  全部全部、憶えておきたいの///
臣)……
〇)何一つ、忘れたくないの///
臣)……
〇)だから、昨夜のことも
  もう一回思い出して
  ちゃんと忘れないようにするから、
  ちょっと待って///
臣)……
 
 
そんなこと言ったって。
 
あんなに理性吹っ飛んでそうだったのに
思い出せんの?
 
 
〇)今からHするなら、
  それも全部忘れたくないから…
  あたしの頭、今大忙しなの!///
臣)……
 
 
そんなことを、
真顔で必死に俺に言う。
 
 
俺が無意識に少し呆れた顔をしてたのか、
〇〇は俺を見上げて、力説を続ける。
 
 
〇)登坂にはわかんないかもしんないけど、
  それくらい特別なのっ!///
臣)何が…?
〇)大好きな登坂と、一緒に過ごす時間!
臣)…っ
〇)全部全部、忘れたくないのっ
臣)……
〇)全部全部、大切なのっ!///
臣)……
 
 
ああ、うん…
これだ。
 
 
この、全身で必死な感じ。
 
 
俺のこと、好きで好きで仕方ない感じ。
 
 
バカだなーー
可愛いなーー
 
 
って。
 
 
呆れながらも、思っちまう。
 
 
臣)あのさぁ。
 
 
チュッ
 
 
〇)ひゃぁっっ///
 
 
逃げられないように、腕の中に閉じ込めた。
 
 
臣)お前が俺のこと、
  好きで好きで、好き過ぎるのは
  十分わかったから。
〇)…っ///
臣)そんなことしなくてもいいから。
〇)……え…?
臣)……
 
 
ほんと、バカだなーー
 
 
臣)だって、これから先、どうすんの?
〇)えっ…?
臣)毎日俺と一緒にいんのに
  そんなことやってたら
  キリねぇだろ。
〇)えっ!!!
 
 
俺の言葉を聞いて、
俺の胸を這い上がってきた。
 
 
ごんっ
 
 
臣)いてーーな!w
 
 
顎にクリーンヒット。
 
 
〇)あたし、毎日登坂と一緒にいるの?!///
臣)……
〇)これから、毎日!?///
臣)……
 
 
あまり意識しないで言ったけど
そこまで嬉しそうに聞き返されると
 
少し照れる///
 
 
臣)あーーー、…だから。
〇)…っ
臣)これから散々抱くのに
  いちいち全部覚えようとしてたら
  お前の頭パンクするぞってこと。
〇)////
 
 
なんでそんな、嬉しそうなんだよ///
 
 
〇)覚えきれないくらい…
  頭、パンクするくらい…
  いっぱい…H…するの?///
臣)したいの?
〇)…っ///
臣)してほしい?
〇)////
 
 
〇〇の表情が
どんどん期待してるように色づいて
 
その瞳は色っぽく潤んでくる。
 
 
〇)そんなにHしたら…
  あたし、「好き」が溢れて
  爆発して、死んじゃうかも///
臣)……
 
 
何それ、普通に可愛い…
 
なんなのこいつ、ほんと…さっきから。
 
 
〇)幸せすぎて、
  登坂のこと好きな気持ち、
  爆発しちゃうよ?///
臣)……じゃあ、
 
 
ようやく起き上がって、
〇〇を見下ろした。
 
 
臣)試してみる…?
〇)////
 
 
カッコつけて
そんなこと言うけど。
 
 
そんな可愛いこと言われたら、
俺だって爆発しそうになるわけで。
 
 
〇)登坂…ぁ…、だいすき…///
臣)……///
 
 
俺だって、好きだっつーの。
 
 
……言わないけど!///
 
 
 
 
 
 
ーendー

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