【70】Lの誘惑

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今日はLと雑誌撮影。

14時半にスタジオに入ると
丁度佐伯さんと津田さんが
話してた。


佐)あ、登坂くん、おはよう!
臣)おはようございます。
  佐伯さん、日曜日は
  ごちそうさまでした。
佐)やーねー、いいのよそんなのw
臣)津田さんも、お久しぶりです。
津)久しぶりー!
  相変わらずイイ男だねw
臣)ありがとうございますw


俺がヘアメイクを終わらせて
衣装に着替えてスタジオに戻ると
もうLが座ってた。


L)登坂くんおはよー♪
臣)おはよ。
L)あと少しだけ準備かかるから
  待っててってー
臣)ふーん。


俺は少し離れて座った。


L)ねぇ。
臣)なに。
L)今日この後、仕事あるの?
臣)ないけど。
L)じゃあ二人で飲みに行かない?
臣)行かない。
L)うわ、即答。
臣)……
L)じゃあさ…
臣)……
L)私と付き合わない?♪
臣)はぁ?!!
L)ねぇ。
臣)意味がわかんねぇ。
L)意味って…
  そのまんまだけど。
臣)俺は彼女いるっつーの。
L)そんなん知ってるけど。
臣)は??
L)彼女が一人じゃなきゃいけないなんて
  誰が決めたの?
臣)……


何言ってんだこいつ。


L)何人いたっていいじゃない♪
  ってゆーか
  もう何人もいたりしてw
臣)いねーよ。
L)ま、他はどうでもいいんだけど
  私とも付き合ってみてよ♪
臣)は?
L)いいじゃない、試しに!ね?
臣)付き合わねーし。
L)なんでよ~~


佐)お待たせ~!!!
L)あ!はーい!!
佐)二人ともスタンバイよろしく~!
臣)はい。


カメラの前に二人で並んだ。


津)二人とも今回は
  爽やかなカンジでよろしくね!
L)はーい♡
臣)はい。
津)じゃあテストいきまーす。


カシャカシャカシャッ


津)いいね~!さすが!!
  じゃあ本番も撮ってっちゃうね~
臣)はい。
L)お願いしまーす♡


カシャッ カシャッ カシャッ


津)うんうん、いいカンジ♪
L)絡んだりした方がいいですかー?♡
臣)は?
津)うーん、今回はいいかな。
L)なーんだ。
臣)……


カシャッ カシャッ カシャッ


アングルとポーズを何度か変えて
結構たくさん撮った。


津)はい!じゃあOK!
  お疲れ!!
臣)ありがとうございました。


俺がそのまま戻ろうとすると
後ろから腕を引かれた。


L)カメラの前だと
  そんな笑顔なんだー。
臣)なんだよ。
L)私と話す時と大違い。
臣)仕事だろ。
L)はいはい。

佐)じゃあ次、こっちで
  対談よろしくね。

L)はーい♪


俺たちは別室に移動して
ライターさんからインタビューを受けた。


30分くらいで終わって
スタジオに戻ると
佐伯さんが走ってきた。


佐)二人ともお疲れ~~!!
臣)お疲れさまです。
佐)今日はこれで終わりね?
L)はい。
佐)あ!そーだ!登坂くん!
臣)はい?
佐)丁度さっき送られてきたのよ!
  日曜日の撮影データ♡
臣)え?
佐)見たくなーい?♪♪


佐伯さんはiPadで
アルバムを開いた。


佐)ほら、これー♪♪
L)あ、これ…
佐)♡ちゃん、可愛いでしょー♪♪
L)え?登坂くんの
  知り合いなんですか?
佐)彼女よー♡
L)ええええっ!!!!
臣)……
L)うっそ!!
  だってこの子…、
  この人と付き合ってるんでしょ?
佐)え?Jくん??
  やぁね~違うわよ~ww
臣)俺の女だし。
L)え~~~!!!!
佐)そんな驚く?w
L)そうなんだ…、あのコ…
  登坂くんの彼女だったんだ…
臣)なんだよ。
L)無駄に優しくしちゃった。
臣)は?
佐)ほら、KちゃんとTくんのも
  よく撮れてるでしょ~
臣)そうっすねー。
佐)でもやっぱり
  ♡ちゃんのこの笑顔が
  ダントツ可愛いのよね~♪


つーか…
こんなペアでの撮影だったんだ。


絡みってほどの絡みじゃないけど…

あのムカつく男に
こんな笑いかけてる写真とか…
見るだけでまたムカつくし。

くそーーーーー


L)この子、
  この人のこと好きなんじゃない?
臣)はぁ?!!
L)ぷっww
  そんなムキになんないでよw
臣)……
L)だってこんな
  「好きー♡」ってカンジで
  見つめ合ってるし~
佐)ちーがうのよw
  それ大変だったんだから~w
L)え?
佐)♡ちゃん、全然笑えなくて
  Jくんのこと登坂くんだと思ってー
  ってお願いしたの。


え…?


佐)そしたらね、なんか
  精神統一みたいなの始めて…w
臣)……
佐)だからこれはある意味、
  登坂くんへの笑顔ってことね♡


そういえば…
俺だと思い込んだって
言ってたっけ…


L)ふーーん。
佐)じゃ、お疲れさま!
  二人ともありがとね!!
  登坂くん、♡ちゃんによろしく!
臣)はい!お疲れさまでした。


佐伯さんを見送ると
Lが面白くなさそうに呟いた。


L)あ~あ…
  あの子結構好きだったんだけどな~
臣)は?
L)でも話変わってきたし。
  今度、意地悪しちゃおっかなー。
臣)は!?
L)やだーw
  そんな怖い顔で睨まないでよw
臣)……


ふざけんなよ、この野郎。


L)私の意地悪に負けちゃうくらいなら
  登坂くんの彼女なんて
  やってらんないと思うけど♪
臣)……
L)だって登坂くんモテるでしょ?
臣)……
L)モテるんだから…
  適当に遊べばいいのに…
臣)……
L)私なら彼女に黙っといて
  あげるけど♪
臣)は?
L)お互い遊びってことでどう?
臣)あんたに興味ない。
L)またまた~ww
臣)……


なんだよその自信。


L)男が女に興味ないわけ
  ないじゃない♪
臣)触んな。
L)冷たーい。
臣)じゃ、お疲れ。
L)ちょっと待ってよ!
臣)なんだよ。


しつこいLの腕を振り払った。


L)今日付き合ってくれたら
  彼女に意地悪するの…
  やめてあげるー♡
臣)は?
L)あの子、素直そうだし
  私があることないこと言ったら
  信じちゃいそうだと思わない?♪
臣)……


なめんなよ。


L)可愛い彼女が
  泣いちゃってもいいのー?
臣)あんま甘く見ない方が
  いんじゃない?
L)は?
臣)あいつ、あんたが思ってるより
  ずっと強いと思うけど。
L)何よそれ。
臣)じゃーな。
L)……


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー夜ー


臣)ただいまー
♡)おかえりなさーい♡
  お風呂あるよー♡
臣)サンキュー。
♡)うん♡
臣)……
♡)??
臣)…一緒に入る?
♡)私もう入ったもん。
臣)もっかい入る?w
♡)入んないよ!//
臣)つーかお前、一回も一緒に
  入ってくんねぇじゃん!
♡)え!!
臣)付き合ってから一回も!
♡)え…だって…えっと…
  そんな入りたいの??
臣)うん。
♡)え!!
臣)別に毎日じゃなくても
  たまには入りてーよ。
♡)えー!えー!えー!//


なぜにそんな驚く。


臣)折角うちの風呂、広めなのにさー
♡)そ、そうだけど…
臣)なんだよ。
♡)だって…お風呂って…
  裸で入るんです。
臣)そうです。
♡)いやです。
臣)なんで!ww
♡)恥ずかしいもん!!
  絶対やだ!!
臣)お前ほんと
  見してくんないよね~~
♡)え??
臣)Hん時も必死で隠すし。
♡)……//
臣)隠せば隠すほど
  見たくなるのが男なんですけど。
♡)何言ってんのばかっ!///
  もう早くお風呂行って~!!///


♡が無理矢理
俺の背中を押してきた。


臣)はーいはい。
  入ってきます~~
♡)行ってらっしゃい…//


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


私が今日のバイキングを観てると
臣くんがお風呂から上がってきた。


臣)お!TAKAHIROさんラストの?
♡)うん、今日のだよー。
臣)あ、花束もらってるー
♡)なんか…寂しくなるねー
臣)お肉もらえなくなるから?
♡)そうじゃないよっ!ww
臣)あっはははw


臣くんがソファーに座ったから
私はその隣に座った。


臣)お前は…
♡)ん?
臣)どうしたら一緒に
  入ってくれんのー?
♡)はい??
  まさか…まだお風呂の話?!!!
臣)そうですけど。
♡)やだってばー!!///
臣)嫌なのはわかったから
  じゃあどうしたら
  入ってくれんの??
♡)え?!!
  どうしたらって…
  えーーーーーーー
  お風呂が真っ暗だったら…?
  でもそれも怖いから…やっぱりやだ!!
臣)要は俺が見なきゃいいんでしょ?
♡)うん。
臣)わかった。
  俺、絶対目ぇ瞑ってるから!


そう言って臣くんは
ぎゅっと目を瞑った。


♡)絶対…?
臣)うん、絶対。
♡)……
臣)……
♡)うそだぁーー!!!
臣)なんで!w
♡)だって口元にやけてるもんっ!
臣)え……//


私が指摘すると
ますますにやける口元。


♡)えっちー!!!////
臣)そうだよエッチだよ!!
♡)何それ!// 開き直りー?!!
臣)そうですーーー
  男なんてみんなエッチなんですー


臣くんの腕にガバッと捕まった。


♡)やだー
  男なんて嫌い~
臣)ほ~~~~
  じゃあ俺のことも嫌いなんだな?
♡)臣くんは好きーー
臣)俺も男だっつーのw
♡)臣くんは特別ーー
臣)じゃあ…特別なら…
♡)入らないーー
臣)……
♡)……
臣)ほんと頑固だなー!!ww
♡)いたい~~ww


後ろからほっぺをむにってされた。


臣)っとに…
♡)カップルの人たちは
  そんなに一緒に入るものなの??
臣)う~~ん…さぁ?
  でもたまには一緒に入んじゃねーの?
♡)そうなのかなぁ?
  なんでだろ…
臣)なんでって…w
  コミュニケーションでしょ
  コミュニケーション!
♡)そうなの?
臣)そ!!
  俺は別にお前の裸が見たいとか
  風呂の中で襲おうとか
  そんな下心があるわけじゃ
  ありません!!
♡)……


振り返って臣くんの顔を覗いた。


臣)…なんだよ。
♡)……
臣)なに!w
♡)ニヤけてないかどうか見てたの。
臣)やーめろ!w
♡)じゃあ…
臣)え?
♡)気が向いたら考える…っ!
臣)気が向いたら?
♡)うん…//


そう言って前を向くと
後ろから抱きしめたまま
つんつんしてくる臣くん。


臣)どうやったら気向くの?
♡)え…?
臣)……
♡)……
臣)とりあえずHする?
♡)はい!??
臣)今から…♡
♡)な、なんで急にそうなるのー///


振り向くと
臣くんはニヤニヤはしてなくて…

おでこにチュッて
優しくキスされた。


♡)////


おでこを押さえて見上げると…


臣)一緒に風呂入るだのなんだの
  そんな話してたら
  お前に触りたくなってきた。
♡)…っ///


ほっぺを撫でる手が
すごく優しくて…


臣)やだ?
♡)……//
臣)ん?
♡)や…じゃないけど…//


小さく返事すると


臣)じゃあ遠慮なく♡


ずるい声が、耳元で響いた。




ーendー

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