【5】健ちゃんのばか

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ー朝ー



目が覚めたけど何時かわからなくて
携帯を取ろうと動くと、


臣)ん…
♡)あ、起こしちゃった?
  おはよ…
臣)…はよ。
♡)…あ、もう7時だ。
  起きなきゃ…
臣)んー


ぎゅっと抱きしめてくる臣くん。


♡)ふふっ、まだ眠たいのー?
臣)めちゃ眠ぃ…
♡)えっ、寝れなかった?
臣)んー…なんかさー…昨日さー
  悪い女に誘惑された上にさー…
  結局生殺しだったんだよね~
♡)え!


眠たそうに目をこすりながら
うらめしそうに私を見上げる瞳。


♡)そ、そうなんだぁ…
  ひどいねー…
臣)こっの…!
  お前だっつーの!!w


臣くんが笑いながら
羽交い締めにしてきた。


♡)ん~!!苦しい~!///
  もう!w
臣)昨日の仕返し~


べっと舌を出す臣くん。


♡)朝ごはん、作ってこよっかな…
臣)あ、俺ら今日早いからいいよ。
♡)あ、そうなの?
臣)うん。撮影~
♡)じゃあ…スムージーだけ作る?
臣)あ、飲みたい。
♡)わかった♡
  健二郎くんはまだ寝てるかな??


先にリビングに向かうと
臣くんもパーカーを羽織って
寝室から出てきた。


健二郎くんは…
まだすやすや寝てる。


♡)健二郎くーん…
健)Zzz…
♡)健二郎くん、もう朝だよー
健)んーー… ○○~?
♡)きゃっ!!


いきなり抱き寄せられて
慌ててると


臣)ちょ!健ちゃん!
  それ○○ちゃんじゃねぇって!!


健二郎くんは彼女?と私を
寝ぼけて間違えてるみたいで

臣くんが慌てて飛んで来た。


健)んあ…?
♡)健二郎くん、放して~!!
健)ん~~


目を瞑ったままの健二郎くんに

私は抱きしめられたまま
ほっぺにキスをされた。


♡)きゃぁっ//
臣)だぁっ!!健ちゃん離せっ!!!
健)○○…?
臣)違う!!これは俺のだっつの!!!!


臣くんに思いきり引きはがされて…

健二郎くんがやっと少し目を開けた。


健)あれ…?臣ぃ…?
臣)健ちゃん、ふざけんなし!
健)あれ…?俺なんで…
  うわ、頭いたぁ〜〜


健二郎くんがだるそうに起き上がった。


健)そっか、俺昨日…
  泊めてもらったんやっけ?
臣)そーだよっ
健)…ほんでなんで朝っぱらから臣は
  ♡ちゃん抱きしめてんねん!
  俺への当てつけかー!!
臣)ちげーし!!
  健ちゃんが悪ぃんだろ!
健)へ?なんのこっちゃ!
  とりあえずシャワー借りてきてええ?
臣)そっち!
  真っ直ぐ行ったとこ、右!
健)へーい!お借りしやーす。


足元を少しフラつかせて
健二郎くんはバスルームに向かった。


私はまだ…
臣くんの腕の中。


♡)へへ…♡
臣)…なに笑ってんだよ?
♡)「俺の」だって…///
臣)は?
♡)「俺の」…♡♡
臣)なんだよっ…//
  …ちげーの?
♡)え?
臣)俺のじゃねーの?
♡)違わないよ…臣くんの♡♡
  えへへ///
臣)何ニヤニヤしてんだよー
♡)だって…///


臣くんが私のほっぺをゴシゴシして
ぎゅってしてきた。


臣)ばーか。
♡)え?私??
臣)どっちもばーか。
♡)え??


臣くんが拗ねた声で私を抱きしめた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♡)ねぇ臣くん…
臣)ん?


そっと腕をゆるめると…

甘えた声で俺の腕を掴んで
チューしてって顔で見上げてくる。


臣)……


なんだよ…可愛いし//
くそー。


軽くキスすると
照れたように♡が笑った。


♡)ありがと…♡
  臣くんじゃなきゃ…やだよ?


んだよそれ///

また上目遣いで見てくるし…
もうマジ何なのコイツ!


臣)ほんとお前ずりーよなー
♡)え?
臣)足んねぇ。もっかい。


俺がまた顔を近付けると


♡)もうだめだよっ///
  健二郎くん戻ってきちゃうし…
臣)そんな早くねーだろ!w
♡)でも…


♡の言葉を遮って
俺がキスしようとした瞬間…


バタン!


バスルームが開く音がして


健)おーい!臣~!!!


完全に空気を読めない
健ちゃんの声が聞こえた。


♡)わっ!びっくりした…///
臣)…はぁ…マジ早すぎだし…


俺はもう一度だけ
♡に軽くキスをした。


臣)なに~~!!!?
健)ちょ、なんでもええから
  服貸してや~!!!
臣)あーい!今持ってくわ~!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


軽いため息をついて
私の頭をポンポンして
臣くんは寝室に服を取りに行った。


私がそのままスムージーを作ってると

臣くんの服を来た健二郎くんが
リビングに戻って来た。


健)いや~臣さんきゅー
臣)あ、マネージャーに電話しといたよ。
  俺ら二人一緒に拾ってくれって。
健)あ!そうか!
  連絡すんの忘れてたわ。
  危ない危ない。
臣)30分くらいでうち着くってー
健)おけ!ありがとな!


ほどよい酸味と甘い香り。

出来上がったスムージーを
テーブルまで運んだ。


♡)はい臣くん。
  健二郎くんもどうぞ。
健)おわ!何これ~
  めっちゃ美味そうやん!
  ええ匂い!
♡)今あるフルーツで
  簡単に作っただけだよー
健)ラッキー♩♪
  いただきまーす!
♡)健二郎くん二日酔いじゃないの?
  大丈夫?
健)うん。
  少し頭痛いけど大丈夫やわ。
臣)良かった。
♡)ね。


臣くんの方を見ると
自分の横をポンポン叩いてる。


臣)お前はこっち。


呼ばれたから
臣くんの方のソファーに行って
隣に座った。


健)なんやね~ん!
  また見せつけてくれるわ~
臣)ガルル…
健)なんやそれ!
  ほんならこっちはガオーや!!
♡)あははっ
  何それ…!w
  二人ともおっかしーww
臣)笑ってんじゃねぇこんにゃろ~
♡)だって…ww


頭をわしゃわしゃされて
その手を掴むと…


はぁ…
と、健二郎くんが少しため息をついた。


健)ほんまええな~臣はさー
臣)連絡…、来てないの?
健)…来てた。
臣)何て…?
健)寂しかっただけやって。
  もう一回ちゃんと話したいって。
臣)え?寂しかったから
  浮気しちゃったってこと?
健)そうなんちゃう…?
臣)許すの…?
健)……
  あ~!!もうどうしよ~!!!
  くそ~!!♡ちゃん!!
  ♡ちゃんも寂しい時は
  浮気したったらええんやで!
臣)ちょ、何そそのかしてんの!!
♡)浮気…
臣)おいっ
♡)……
臣)すんなよ…?おい…
♡)うん、しないけど…


そんなこと…絶対しないけど…
でも…


♡)私、寂しいって思ったこと
  あまりないなぁって思って。
臣)え?
健)え…だって臣忙しいから
  あんまり家におれへんやろ?
♡)うん…でも…寂しくないかも…
臣)……
健)あー…そうか…
♡)……??
健)あ~~…
  俺も悪かったんかなぁ!
  一緒にいる時間やないんかもな…
♡)え…?
健)♡ちゃんは
  そんだけ臣に愛されてるから
  寂しないんやろ?
臣)何それ。
健)だってお前めっちゃ好きやん!
臣)は?なに…//
健)見てたらわかるっちゅーねん!
  ♡ちゃんもそれちゃんとわかってるから
  一緒におれる時間少なくても
  不安になったりせぇへんのやろ?
♡)そ、そうなのかな…


でも…
臣くんの気持ちは
いつもいっぱい伝わってくる。

だから…寂しくないのかな?


健)仕事忙しいせいにしてた
  俺も悪いんやな…
♡)……
健)もう一回、話してみるわ…
臣)そっか…
♡)ちゃんと話せるといいね…
健)うん。ありがとうな。


ピロリロリロ♪

臣くんの電話が鳴った。


臣)あ、着いたみたい。
健)ほんなら行くかー!
  あ、♡ちゃん、これごちそうさま!
♡)うん!
臣)よし、じゃあ行ってくるわ。


臣くんは飲んでたグラスを私に渡して
頭をポンッてした。


♡)二人とも撮影、頑張ってね。


玄関で二人をお見送りする。


臣)よし。
健)ほな、お邪魔しました!!
  ありがとうね!!
♡)うん!
臣)行って来まーす。
♡)行ってらっしゃい♡


ドアを閉めて
二人の靴音が小さくなったのを確認して
鍵をかけようとすると

コツンコツンと足音が戻って来た。


あれ?

と思った瞬間、玄関のドアが開いた。


♡)わっ!びっくりしたぁ
  どしたの?忘れも…


言葉を遮るような、激しいキス__


♡)んっ!ちょっ、んんっ!!
臣)…っ
♡)んっ!ん~~!!!///
臣)んっ…
♡)ん~っっ!!///


私が臣くんの胸を叩くと
やっと放してくれた臣くんは


臣)そう。忘れ物。
  ごちそうさま♡


そう言うとペロッと自分の唇をなめて
ニヤッと笑った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♡)もうっ!いきなり何するのー!!
  信じらんないっ////


顔を真っ赤にして、息を切らして
♡が怒ってる。

あ~もっとキスしてぇー…


臣)昨日おあずけ食らったから
  今日ぜってー襲うから。
♡)えっ…
臣)わかった?
♡)……
臣)わーかった?


♡の顔をこっちに向けると


♡)わかったよっ、もうっ…///
  い、行ってらっしゃい…


赤い顔でまた♡がうつむいた。

あ~あ、絶対今日早く帰ってこよ!




ー続ー

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