(24)ドキドキしてもいいの?

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どれくらい時間が経ったのかも
よくわからなかったけど…

最後の花火が静かに消えていくと、
臣くんは一瞬私を見て…
また視線を戻した。

 

♡)……

 

えっと……

いつまで…繋いでるんだろう…//

花火も終わったし…
また恥ずかしくなってきちゃった…///

 

私が臣くんをじっと見ても…
全然こっちを向いてくれない。

 

♡)……///

 

花火の音がなくなったせいで、
胸のドキドキが…聞こえちゃいそうで…

 

♡)臣…くん…。
臣)……
♡)……
臣)……
♡)…手…、離して…?
臣)……
♡)……
臣)やだ。
♡)……え…っ!?

 

やだって…なんで?!!

 

臣)……
♡)…離…して?//
臣)なんで?
♡)なんで…って…

 

だって…
なんで繋いでるの??///

 

♡)離して…。
臣)嫌だ…。
♡)……
臣)……
♡)…ドキドキしちゃうから
  離してっ!///

 

私から離そうとした手は、
もっと強くギュッと…握られた。

 

臣)なんで?
♡)え…?
臣)ドキドキしちゃダメなの?
♡)…っ

 

臣くんが…
真っ直ぐに私を見つめる。

 

♡)…ダメ…だもん!//
臣)……なんで…?
♡)…だって……
  臣くんは友達だもん//
臣)……
♡)友達なのに…
  ドキドキしちゃダメだもんっ
臣)友達友達って…
  なんなんだよそれ!
♡)え…?
臣)ドキドキすんだったら
  友達じゃねーだろ!
♡)えっ…
臣)……
♡)……
臣)……
♡)も、もうやだぁっ///
  離してーっ!!

 

臣くんが言ってる意味がわからなくて
私は無理矢理、手を振りほどいた。

 

♡)なんで?
臣)は?

 

もう、わけわかんないよ。

 

♡)なんで…友達でいたいって言ったのに
  こんなドキドキすることばっかり
  してくるの??
  もうやだぁっ///

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

俺の手を振りほどいた♡は、
そのまま両手で顔を隠して
その場にしゃがみこんだ。

 

臣)え?ちょっと待て。
  友達でいたいって何?

 

俺もしゃがんで、♡の顔を覗き込む。

 

♡)臣くんが言ったんでしょー!
  それなのに…っ
臣)ちょ、待って。
  俺そんなこと言ってねーよな?
♡)え…?
臣)友達でいたいなんて絶対言ってないし
  思ってもいないけど。
♡)え…っ、…だ…って…
臣)……

 

♡がゆっくり顔を上げて、俺を見つめた。

 

♡)忘れてって…言ったでしょ?
臣)え?
♡)付き合ってって言った次の日に、
  取り消したいって。
  忘れてって。
臣)ああ!

 

あのことか!

 

臣)言った…けど…
♡)あれって…友達でいようってことでしょ?
臣)は~~~??
  全然ちげーし!!!
♡)え…っ

 

そんな風に解釈してたのかよ!!

 

臣)あれは…っ
  まだ…お互いのことそんな知らないのに
  勢いっつーか…素で言っちゃったから…
  タイミング完全に間違えたなって…。
♡)……っ
臣)だから一旦取り消させてってこと。
♡)一旦…?
臣)そ!!
♡)……
臣)だから…お前と友達でいたいなんて
  これっぽっちも思ってねぇから。
♡)え…っ
臣)……
♡)……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

私と同じ目線にしゃがんでる臣くんが
真っ直ぐに私を見つめてくる。

 

友達でいたいなんて思ってないって…

じゃあ…どういうこと…?

 

♡)……
臣)……
♡)じゃあ…
臣)……
♡)臣くんに…ドキドキしてもいいの?
臣)えっ…?!//
♡)……いい…の?
臣)……///

 

臣くんをじっと見つめると…

 

臣)どうぞ?
♡)……///

 

どうぞ…って…言われた。

 

え…でも…っ
ドキドキしていいって言われても
どうしたらいいんだろう…

なんか…もう…よくわかんなくて
恥ずかしいよぉ///

 

臣)なぁ。
♡)……
臣)なぁって。

 

私が顔を隠してると、
臣くんが私の手を掴んできた。

 

♡)な、なにっ//
臣)少しは…
♡)……っ
臣)ドキドキしてくれてたの?
♡)え…っ
臣)俺に。
♡)え…っ///

 

何その質問…!!!

なんでそんな
恥ずかしいこと聞くのー?!///

 

♡)し、知らないっ///
臣)え…っ

 

顔を見られたくなくて、
私はまた膝に顔を埋めた。

 

臣)だってさっき…
  ドキドキすることばっかりって…
♡)言ってない!知らないっ!
臣)……
♡)離してっ///
臣)……

 

…って言ってるのに、
臣くんは手を離してくれない。

 

そーっと顔を上げると…

 

♡)…なん…で…
臣)…え?
♡)笑ってるの…?//
臣)え…俺、笑ってる…?
♡)うん…//
臣)え…うそ…、ごめん…//

 

臣くんは慌てたように口元を隠した。

 

臣)なんか…
♡)……
臣)嬉しかったから。
♡)……?
臣)俺だけじゃなかったんだって。
♡)……何…が?
臣)何が…だろね?
♡)え?
臣)……
♡)……

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

いっつも俺ばっかり意識して
ドキドキしてんだと思ってたから…

♡も少しはドキドキして
くれてたんだと思ったら…

めちゃくちゃ嬉しかった。

 

つーか…
たまんねぇなこんなリアクション…。

 

ドキドキしてもいいの?って…///

そんな可愛いこと聞くか、普通。

 

もうどんどんしてくれよ!///
あぁ~~~~///

 

可愛すぎてキュンキュンすんな…マジで…

 

臣)……
♡)……

 

♡が俺をじっと見つめてくるから…
俺はゆっくりと、♡の髪に触れた。

 

吸い込まれそうな、綺麗な瞳。

 

ああ…
キス…し…

 

♡)えっと…えっと…//
臣)…っ

 

♡がいきなり立ち上がった。

 

♡)花火終わったね!!
臣)うん。
♡)もう帰ろっか!!
臣)え…っ
♡)うん!帰ろっ!!
臣)……
♡)帰る!!
臣)どこに?
♡)どこって…私の家!!
臣)……
♡)お風呂入るっ!!
臣)……

 

なーんか唐突だな…
逃げようと…してないか?

 

臣)帰んの?
♡)……
臣)まだ一緒にいたい…
  って言っても?
♡)…えっ!!
臣)……
♡)い、一緒に…いたいって…///

 

あ…
初めてだこんな反応。

今までいくら言っても
全然わかってなさそうだったのに…

ちゃんと…伝わってる…。

 

臣)……
♡)帰る!!//

 

部屋とか…
入れてくんないのかな…

 

臣)ほんとに帰る?
♡)うん…
臣)どうしても?
♡)…うん。
臣)絶対?
♡)帰るーっ!//
臣)ぷっw
♡)~~~//
臣)わかったよw
  じゃあ今日は帰るから…
  あとで電話してもいい?
♡)え…電話?
臣)うん。
  寝る前に声聞きたいから。
♡)……//
臣)ダメ?
♡)……//
臣)俺の声、好きなんでしょ?w
♡)えっ!!//
臣)好きって言ったじゃん。
♡)い、言ったけど…違うもんっ//
臣)え?違うの?嘘だったの?
  うわ~~~ショックだなーーーw
♡)……っ//
臣)俺の声聞くと安心するとか…
♡)わわわ!言ってないっ!//
臣)言っただろ!!w
♡)わわわわ///
  やめてよぉ!!

 

♡はテンパってまた両手で顔を隠してる。

 

臣)嘘だったの?
♡)え……っ
  嘘じゃ…ないけど…//
  もう…よくわかんないっ!!
  やだっ!///
臣)はいはいw
♡)~~~//
臣)じゃああとで電話すっから。
♡)……
臣)すーるーかーらー
♡)はい…//
臣)ん。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そう言うと臣くんは
私の頭をポンッてして…
帰っていった。

 

♡)……///

 

な、なんか…
もう…

いっぱいドキドキして
わけがわかんない…。

 

♡)……はぁ…。

 

部屋に戻って
お風呂に入りながら
一人で色々思い返してみた。

 

付き合ってって言われたの…
次の日には間違えたって言ってたから
本当に間違いだったんだって
思ってたけど…

タイミングを間違えたって…
さっき言ってた。

 

一旦取り消し…って…
なんだろう…

 

♡)……

 

えっと…

臣くんは…

 

私のこと…

好き…なのかな…

 

……はっ!!!

違う!!!

 

何言ってるのー!!
もう~!!!///

勘違いしないって
決めたばっかりだったのに…

私のバカバカー!!!

 

……でも…

「お互いのことそんな知らないのに」
って言ってた。

 

臣くんは私のこと…
知ろうとしてくれてるのかな?

 

私も…

臣くんのこと、もっと知りたいな…

 

♡)……

 

あと…
なんて言ってたっけ…

なんかもうドキドキして全部覚えてない…

えっとえっと…

あ、そーだ!!

 

ドキドキしていいよって…

声聞きたいって…

一緒にいたいって…

 

わ、わ、わ…
なんか思い出したら
ドキドキすることいっぱい言われてる…!!!

何これっ…////

 

でも…
好きって言われたわけじゃないもん!!

違うもんっ!!

 

……私は…

臣くんのこと…
どう思ってるんだろう…

 

「好き」なのかわかんないけど…
でも…なんか気になる…

いっぱい考えちゃう…

 

だって…

あんなこと言われたら
考えちゃうもんっ!!///

臣くんのばかーっ!!!

 

……

 

 

お風呂からあがって
髪を乾かして…

ベランダに出て、夜風に当たった。

 

♡)気持ちいいなーーー
  あ…、公園で花火してるー!
  いいなぁ~~

 

小学生くらいの兄弟を連れた
お父さんとお母さんが
4人で花火をしてるのが見える。

 

♡)ふふっ♡楽しそうだなー♡

 

私も花火持ってるし…
一人でやろうかなーーー

一人じゃ寂しいか…

でも…

 

今日の花火…キレイだったな…。

 

キレイだったけど…

花火に染められた臣くんの横顔の方が
なんだか頭から離れない。

 

……はっ!!

また臣くんのこと考えてた!!

もうだめー!!
寝るー!!

 

ベランダを閉めて、ベッドにダイブして
タオルケットを顔までかぶった。

 

♡)はぁ…っ

 

ピロリロリロ♪ピロリロリロ♪

 

♡)ん???

 

携帯が鳴って、画面を見ると
臣くんからだった。

 

あ!!!

忘れてた!!!

 

♡『もしもし!!』
臣『もしもし?』
♡『はいっ!!』
臣『なんかやたら勢いいいねw』
♡『えっ!!』

 

忘れてたなんて、言えない…。

 

なんか…臣くんのことで頭がいっぱいで
忘れちゃってた…

って、変な矛盾!!

 

臣『もうすぐ寝るかなーって思って。』
♡『え!!なんでわかったの??』
臣『え、だって前に言ってたじゃん。
  大体0時に寝てるって。』
♡『は!!そうだった…
  よく覚えてるね!!』
臣『そりゃ忘れんだろよ。』

 

臣くんて…
話したこととか
いっつも覚えててくれてる気がする…

 

♡『臣くんはまだ寝ないの?』
臣『んーーそうなー。』
♡『何してるのー?』
臣『んーー
  明日録る曲の歌詞、
  覚えとこっかなって…』
♡『あ!そうなんだ!』
臣『うん。』
♡『すごいね~~』
臣『何が?w』
♡『私、歌詞見ないで
  歌えなんて言われたら…
  歌える歌10曲もないと思う…』
臣『あはははw
  俺はそれが仕事だからねーw』
♡『あ!そっか!!
  でも…たまに忘れちゃったり
  しないのー?』
臣『ほとんどしねーかなー』
♡『そっか…
  臣くんは覚えるのが得意なんだね…
  あ!!だから…そっか!』
臣『え?』
♡『臣くん、私が話したこととか
  よく覚えててくれてるから
  すごいなーって思ったんだけど
  記憶力いいんだね♡
  うらやましいなー♡』
臣『おい。』
♡『え?』
臣『俺別にそんな記憶力いいってわけじゃ
  ねーけど。』
♡『え??』

 

だって…

 

臣『覚えてんのは、お前のことだから。』
♡『え??』
臣『……』
♡『どういう意味??』
臣『…ってまた聞くしw』
♡『え??』
臣『たまには自分で考えろ!』
♡『えーーっ!怒られた……』
臣『ぶっw』

 

自分で考えろ…って…
よくわかんないから聞いたのに…

 

臣『お前さぁ、』
♡『はい!!』
臣『今月も忙しいの?』
♡『え??今月も…って…
  私別に忙しくないよー??
  先月はなかなか臣くんと
  合わなかったけど…』
臣『あ、そっか…』
♡『うん。』
臣『来週とかは?』
♡『日曜日に後輩と遊びに行くけど
  それ以外は何もないよー♪』
臣『じゃあ…月曜は?』
♡『空いてるよー?』
臣『じゃあ会いたい。』
♡『……っ』

 

「会いたい」って
ストレートに言われた…。

えっと……///

 

♡『…うん。』
臣『いい?』
♡『うん。』
臣『やった!w』
♡『え…っ』

 

また臣くんが…無邪気に喜んだ…。

なんかこーゆー時、
少し子供みたいで可愛い…///

 

臣『じゃあ手料理作ってね。』
♡『え?…あ!!そうだった!!』

 

そんな約束してたんだった!

 

臣『楽しみだなーー』
♡『え、え、何食べたいの??』
臣『なんでもいーよー』
♡『えー!!それ困るやつ…
  てゆーかどこで作ればいいの?』
臣『お前んちでいいじゃん。』
♡『え!!私の家??』
臣『うん。』

 

え…え…っ
臣くんがうちに来るの???

えーー!!

 

臣『え、ダメ?』
♡『えーと…』
臣『別に俺ん家でもいいけど。』
♡『え??』
臣『うち来る?』
♡『えっ!!』

 

お、臣くんのおうち?!!
そんなの…
緊張しちゃう!!!

 

臣『あ、でも自分ちの台所の方が
  使いやすい?』
♡『あ、うん!!
  私の家でお願いします!!//』
臣『あーーい』
♡『……//』
臣『楽しみにしてるわw』
♡『…頑張る……//』
臣『ん。』

 

ちゃんと上手に作れるかな…。

 

臣『今日…、』
♡『え?』
臣『花火一緒に見れて…
  良かった。ありがと。』
♡『わ…わ…私もありがとう…//』

 

あれ??
ありがとうって…変かな??
わわわ…

 

臣『今度はさ…、浴衣着てよ。』
♡『え??今度って…また花火あるの??』
臣『わかんないけど…来年とか?』
♡『来年??』
臣『うん。』

 

え…え…
来年も…一緒に見るって…こと?

え……っ///

 

臣『浴衣着てんの見たい。』
♡『…じゃ、じゃあ…臣くんも着てっ…///』
臣『え??俺??』
♡『うん…//』
臣『なんで?見たいの?w』
♡『えっ!!』

 

見たい…の…って聞かれると…
うん!

 

♡『見たいです!』
臣『あはははw』
♡『臣くん似合いそうだもん。』
臣『俺こないだ着たばっかだけど。』
♡『え??』
臣『月刊の撮影で。隆二と。』
♡『わ!そうなの?』
臣『うんw』
♡『わ~見たい~~!
  二人とも似合いそうw』
臣『じゃあ月刊EXILE、
  お買い上げお願いしまーすw』
♡『あはははっw』
臣『隆二めっちゃ似合ってたわ、浴衣。』
♡『臣くんだって絶対似合うよ♡』
臣『そ?』
♡『うん♡カッコイイと思うー♡』
臣『……』

 

はっ!!!
私…普通にカッコイイとか言っちゃった!!

わ…わ…
なんか恥ずかしい///

 

♡『えっと…えっと…
  おやすみなさい!//』
臣『えっ!!!』
♡『じゃあね!!』
臣『ちょ、待ってよ!!!
  いきなりすぎるわ!w』
♡『え…っ』
臣『あ…でも…、もうそろ寝る?』
♡『……うん。』
臣『そっか…。えーと…、、』
♡『……』
臣『じゃあ…月曜な?』
♡『うん…』
臣『じゃあ…』
♡『……』
臣『……』
♡『……』
臣『…おやすみ。』
♡『…おやすみなさい。』

 

 

ーendー

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  1. こち より:

    あら!失礼しました(^_^;)
    んじゃー早速、もうそろ寝る〜!って言いたいとこですが、隆二くんのアナザースカイ見てきまっす♡
    お忙しいのにありがとうございました!

  2. こち より:

    マイコさんこんばんは!
    いつもマイコさんのストーリーにキュンキュンさせてもらって飢えをしのいでいる主婦です(笑)
    久々に大好きな出会い編を読み返していたのですが、この回の下の方、電話中の臣くんのセリフが気になり。
    「あ…でも…、もうそろ寝る?」

    もうそろそろの間違いかな?なんて。
    もし間違ってなかったらごめんなさいー!
    気になっちゃったのでお知らせまで。

    • マイコ より:

      これはわざとなので間違いではないですーヽ(*^ω^*)ノ

      いつも読んでくださってありがとうございます(´>∀<`)ゝてへへ 出逢い編もやっとリニューアルが完了したので、もし変なところ見つけたらまた教えてください!

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