(4)偶然の遭遇

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テラハの収録の後、
雑誌の撮影も終わらせて
マネージャーに送ってもらったけど

家に何も飲み物がなかったのを思い出して
俺はコンビニに向かった。

この道、昨日通ったな。

あの子今頃何してんだろ…

偶然通ったりしねぇかな…

会いたいな。

てか昨日のアレ、どう思ってんだろ。

酒も入ってたし
トリちゃんが言ってたみたいに…
いい加減な男だと思われたかな。

てゆーかなんか…
ほんとに昨日一緒にいたのか?

なんか…

あの笑顔とか…声とか…

夢だった気がしてくる…

臣)……

俺がそんなことを
ぼんやり考えながら歩いてると

コンビニから出てくる
♡の姿が見えた。

臣)…っ

え!!

うそ!!!

本物?!!!

え?!!!

臣)♡!!!

俺は慌てて名前を呼んだ。

♡)???
  わ!!臣くん?!!

振り返ったのは、間違いなく本人で。

本物だ…

すげぇ!
何この偶然!!

会いたいと思ってたら
本当に会えたし!!

マジかよ!!!

♡)え!え!どうしたの???
臣)コンビニ来た。
♡)わ!わ!すっごい偶然だね!!
臣)ほんとびっくりした。

♡は…
昨日とはまた雰囲気違う格好してるけど…
今日のワンピースも可愛いな…

♡)びっくりしたぁ~~!
臣)♡は何してんの?
♡)私、雑誌買ってた。
臣)なんでここのコンビニ??
  遠くない??
♡)あ、今日飲み会だったから
  そこの駅で降りて
  また歩こうかなって思って。
臣)今日も雨上がりだし?
♡)あはは♡うん♡
  空気キレイでしょ?
臣)キレイだけど…
♡)臣くんはお仕事帰り?
臣)あ、うん。

♡が俺のバッグと花束に目をやった。

♡)お花…?
臣)あ、撮影でもらったやつ。
♡)いいなーー♡
臣)え、いる?
♡)え!!いいの??
臣)全然いいよ。
♡)ほんとに!?
  やったぁぁ♡♡♡
臣)はい。
♡)わぁぁ♡♡
  本当にありがとう~♡♡

わ…

花を受け取って
彼女が笑った瞬間…

一気に気持ちが持ってかれた。

♡)私、お花大好きなの♡♡
臣)そう…なんだ…
  あ、そっか、LINEのアイコンも
  花だもんね。
♡)うん♡そう♡
  お花あるとなんかHAPPYになれるから
  たまに自分でも買うよー♪
臣)へぇ!
♡)えへへ♡

こんな小さな花束で
こんなに笑ってくれるんだ…

♡)誕生日とかじゃないのに
  お花もらっちゃったー♡♡
臣)あ、誕生日いつなの?
♡)終わったばっかりだよー♡
  今月の11日だったの。
臣)え!!マジ??
  めっちゃ最近じゃん。
♡)うん♡
  あ!じゃあ…
  これは勝手に誕生日だから
  もらえたことにしよー♡
臣)えっ…
♡)え…ダメ?
臣)誕生日ならもっとちゃんとしたやつ
  あげたいけど…
♡)え!!

そんなん撮影でもらったやつだし。

♡)このお花、十分キレイだよ?
  イイ匂いだし♡♡

そう言って目を閉じると
♡は幸せそうに微笑んだ。

♡)本当にありがとう♡♡
臣)……うん。

こんな笑顔が見れるなら
いくらでも花をプレゼントしたいって
そう思う。

今日花持ってて良かった、俺!!

♡)えっと…、じゃあね?
臣)え、待って!

なんで…っ

臣)送る!
♡)え?

せっかく会えたのに…!

♡)臣くん何か買いに来たんじゃないの?
臣)あ!そうだった!
  えっと…、待って!
  じゃあ一瞬で買ってくっから待ってて!
♡)…うん。

こんな奇跡的に会えたのに
このまま別れるとか絶対ないし!

俺が急いで飲み物を買ってドアを開けると、

♡は店の前で
幸せそうに花束を抱えながら
待っててくれてた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

臣)ごめん、お待たせ。
♡)ううん。
臣)じゃあ行こっか。
♡)うん。

そう言うと臣くんは
昨日と同じ道を歩き出した。

いくら家が近いからって
こんなタイミングでバッタリ会うなんて…
すごいなぁ…

本当にびっくりしちゃった。

臣)♡は今日は会社だったんだっけ?
♡)あ、うん!そうです!!
臣)ははっw
  なんでいきなり敬語w
♡)あ!わ!ごめんなさい!!
臣)まだ敬語だしww
♡)あわわっ
臣)あはははw

ってゆーか…
さっきも気になったけど…

臣くんが♡って呼んでくる…。

昨日は「♡ちゃん」だったのに…
いきなりどうしてだろう…

ドキドキするからやめてほしい///

ってゆーか…
昨日の…

いくら考えても
よくわからないんだけど
臣くん…

どういうつもりだったんだろう…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

俺が斜め後ろを振り向くと
♡とバチッと目が合った。

それからもしばらく
俺のことを見てるような視線を感じて…

なんか…

これは…

あれだよな…

昨日のあれは何だったの的な
そんな雰囲気が漂ってる…。

どうしよっかな…

臣)……

しばらくお互い無言で歩いてると
LINEの音が鳴った。

ピロピロ♪ピロピロ♪

♡)あ…
臣)あ。

開いてみると
昨日のLINEグループに
賢司がメッセージを送ってきてて…

賢『かっけーしょ!!』

写真を開くと
俺が昨日プレゼントした服を
上下で着てた。

臣)あははw
♡)わ!賢司くんの服カッコイイー!♡

♡『カッコイイね!💕』
賢『でしょー😊🎵』
さ『急に何の自慢?笑』
賢『見せびらかしたくなった笑』
さ『何それ!』
♡『新しい服なの??』
賢『昨日広臣にもらったやつ!✨』

♡)え!臣くんがあげたの?
臣)うん、誕生日プレゼントに。
♡)あ、そっか!
  賢司くんもこの間だったもんね!
臣)二人、近いんだね。
♡)うん。
  この間一緒にみんなに
  お祝いしてもらったの♡
臣)そうなんだ。

臣『とってもお似合いで✨』
さ『さすが臣くん、センスいいね!』
賢『ほんとありがと!』
臣『おう。』
さ『私の誕生日、11月です💕』

♡)あはは!さくちゃん…!!w
臣)なんかリクエストされてる…w

臣『りょ。』
さ『わーい🎵🎵』
賢『さくちゃん、
  どこまでもさくちゃんやな笑』
さ『てへ💕』

臣)11月かー、まだまだだなー
♡)そうだねーw
臣)てゆーか
  今俺ら一緒にいるとか
  絶対思ってないよなw
♡)あ!そっか!そうだよね!
  あはははw

♡『今臣くんと一緒だよー🎵』
さ『えっ!!?』
賢『??』
♡『偶然バッタリ遭遇しました(๑^ ^๑)/』
さ『え!すご!』

♡がそう送ると
賢司からすかさず個人LINEが来た。

賢『え、ほんとに偶然?』
臣『うん。』
賢『ほんとに?!』
臣『ほんとだって!
  別に俺ストーカーしてねーぞ!笑』
賢『すげーな!!運命じゃない?笑』
臣『なんだよそれ笑』
賢『昨日どうだったの?』

♡)臣くんがめっちゃLINE鳴ってるー
臣)え?あ!ごめん!
♡)あ、うん、全然いいけど…

臣『またあとで。』
賢『え!何それ!』

個人LINEを一旦終わらせると
グループLINEの方に
賢司からメッセージが来た。

賢『すごい偶然だねー。』
♡『びっくりしたよー笑』
さ『ツーショット送ってー』
臣『なんでだよ!笑』
さ『折角の偶然記念に🎵』
賢『送ってー🎵』

臣)なんだこれw
♡)悪ノリしてるw
臣)もうほっとこ。
♡)あはははww

携帯をポッケに入れて
また二人で歩いてると
すぐに俺の家に着いて…

♡が立ち止まった。

臣)どうした?
♡)えっと…、今日はここで大丈夫。
臣)え?
♡)あとは一人で帰れるから。
臣)なんで?
♡)え…っ
臣)送るって。
♡)ううん、大丈夫。
臣)送りたい。
♡)え?

♡が…
真っ直ぐに俺の目を見てくる。

♡)どうして?
臣)……

どうして…って…

まだ一緒にいたいから。

♡)私が転びそうだから?
臣)え?
♡)どこかに落ちそうだから?
臣)ぷっww

なんかすねた顔してる。
何だよそれw

臣)そんなに鈍臭くないんでしょ?w
♡)そうだよ!

またほっぺ膨らましてるしw

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

臣)ほら、帰るよ。
♡)えっ…

そう言って臣くんは
またそのまま歩き出した。

♡)待ってー
臣)なーにー

今日も…送ってくれるの…?

臣)迷惑?
♡)えっ!!

臣くんが…振り向いた。

♡)全然迷惑じゃない!!…けど…
臣)けど?
♡)…臣くんは…
  いっつもそんな…紳士的なの?
臣)はい??

昨日も…
さりげなく車道側を歩いてくれたり…

遠いのにうちまで送ってくれたり…

♡)いつもそんな優しいのかなって…
臣)え、誰にでもって意味?
♡)えっ…、あ、えっと…
臣)こんな暗いのに女一人で帰らせたりは
  しないけど。
♡)…そっか……
臣)ん。

そう言って
また斜め前を歩く臣くん。

そっか…
じゃあ暗かったら
誰でも送ってあげるのかな…

臣)誰でもじゃないから。
♡)えっ!!

な、何!?
心読まれた?!!

♡)何…が…??
臣)普段から別に…
  誰にでも優しくするわけじゃない。
♡)…っ
臣)……

そう…なんだ…

えっと…
どういう意味だろ…。

♡)……

私が戸惑ってると…
臣くんが振り返って、顔を覗いてきた。

わ…っ

顔が…近い…//

臣)あのさ…、
♡)…はい!!
臣)……
♡)……

真っ直ぐに私を見つめる、臣くんの瞳。

♡)なぁに?
臣)……
♡)……

え…なんだろう…

何か言いたそうなんだけど…

♡)…っ

そんな真っ直ぐ見ないでほしい…

ううう…///

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

昨日の話をしたかったんだけど…
なんて切り出したらいいかわかんなくて…

じっと♡を見てると…

♡)あんまり…見ないで…///

そう言って、
♡は持ってた花で自分の顔を隠した。

臣)え……

俺…また…そんなに見てた?

臣)ごめん。
♡)……///
臣)なんで隠れんの?
♡)…っ

俺が花をよけると、
♡は恥ずかしそうに横を向いて…

臣)……
♡)……///

なんで、こっち見ねぇの?

何この反応……

可愛いんだけど…///

臣)あの…さ…、
♡)……うん。
臣)……
♡)……

俺が話し始めようとすると
ようやくこっちを向いた瞳。

俺をじっと見つめてくる♡の瞳が…

昨日と同じようにすごく綺麗で。

俺は気付いたらその瞳に吸い込まれるように…
♡の髪に触れていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

突然、髪に触れた…臣くんの手。

♡)え!!何?!!///
臣)え?あ、わ!!ごめん!!!

びっくりしてる私と同じように
臣くんも驚いてる。

♡)……///
臣)えっと…ほんとにごめん!///

急に…なんだったの…?

臣)気付いたら触ってた。
♡)え!???
臣)ごめん!!

そう言うと臣くんはまた前を向いて
歩き出した。

♡)…っ

び、びっくりした…///

どうしてだろう…

なんか今日は…よくわかんないけど
ドキドキする…///

なんで…?

あんまり…
臣くんの顔が見れない。

♡)……

臣くん…
さっき何て…言いかけたの…?

臣くんはもうこっちを向いてくれなくて…
そのまま斜め後ろを歩いてるうちに

すぐに私の家に着いちゃった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あっという間に辿り着いた、♡の家。

臣)えっと…
♡)ありがとう…
臣)ああ、うん。
♡)……
臣)……

ちゃんと、言わなきゃ…。

臣)あの…さ…、
♡)うん。
臣)……
♡)……
臣)昨日の…あれ。
  取り消していい?
♡)え?

俺の言葉に、少し驚いたように
♡が俺を見上げた。

臣)ごめん、いきなりあんなこと言って。
♡)……

ちゃんと好きになって欲しいから…

もっと♡のこと知りたいし
もっと俺のこと知ってもらってから
ちゃんと好きだって言いたい。

臣)びっくり…したよね。
♡)…うん。
臣)ほんとごめん。
♡)…うん。
臣)忘れて下さい。
♡)……

絶対困らせたと思うから…

臣)……
♡)気の迷いだった?
臣)はい??

気の…迷い…?

臣)え!違う!!
  気の迷いなんかじゃない!
♡)え…っ
臣)そうじゃなくて…

そんな誤解はしてほしくない。

臣)間違えた。
♡)え?
臣)間違えたなって。
♡)間違えたの??
臣)うん。ごめん。

いきなり出会ったその日に
言うようなことじゃなかったし…

完全に言うタイミング間違えたし。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

昨日のことは…
気の迷いとかではないけど、

間違えた、って…言われた。

臣)だから…
  サッカー行く約束もしてるけど…
  それ以外でも…
♡)……
臣)これからも普通に会ってくれる?
♡)……

普通…に…??

あ!

そっか!
わかった…!

友達でいたいって意味なのかな?

なのに間違えて
「付き合って」って言っちゃったって
ことなのかな?

よくわかんないけど…

でも忘れて下さいって言われたし…
臣くんがそう言うんだから
忘れよう!

だから…
これからは友達として
よろしくって意味だよね?

そっか!!!

♡)うん!!
臣)いいの?
♡)よろしくお願いします♡
臣)…っ
♡)良かった…♡
臣)え?

なんか…よくわかんないけど
臣くんに謎にドキドキしちゃってたから
友達でいようって言ってくれて
ほっとした♡♡

良かったぁ♡♡

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

♡)えへへ♡
臣)??

なんでいきなりニコニコしてんだろ…
ちゃんと伝わったのかな…

♡)お花、本当にありがとう♡
臣)あ、うん。
♡)リビングに飾ろうっと♡

そう言って、
♡はハッとして俺を見た。

♡)今、花瓶ないんだった…!
臣)そうなの?
♡)この間…割っちゃって…
臣)ぷっ!ww
♡)え…っ

それも割ったのかよ…w

臣)家でもおっちょこちょいなんだww
♡)ちょっとぉ!///
臣)だって…ぶくくくww
♡)もう~~~
  バカにして~~///

♡がほっぺを膨らませて
また俺の腕を押してきた。

臣)はいはい、すいませんw
♡)ぷん。

ぷんだって!
何それ!!w

かわいーなーほんとww

♡)じゃあ…
  送ってくれてありがとう♡
臣)ん。
♡)おやすみなさい♡
臣)おやすみ。

♡はニコニコ笑って
マンションに入っていった。

あ~~~
今日奇跡的に会えてマジ良かった!!

昨日の弁解も出来たし…
あんな笑顔も見れたし…

は~~~
俺持ってんな~~~

あーー良かった!!♡

……

俺が家に着く頃、またLINEが鳴った。

あ、そういや賢司のこと忘れてた。

LINEを開くと
4人の方に♡が送ってきてて…

『臣くんお花ありがとー♡』

写真を開くと、
さっきの花をペットボトルに挿してる。

『花瓶なくてごめんなさい。』

臣)ぷっww

さ『え!!何このお花!!
  臣くんがあげたの?💐』
賢『おおお!』
♡『臣くんにもらったもの
  自慢シリーズに便乗しちゃった笑』
賢『あはは笑 
  これシリーズ化になったの?笑』
さ『あたしも早く参戦したい🎵』
賢『とか言ってプレゼントの
  催促っていう…笑』
さ『そんなんじゃないよ!笑』
賢『てゆーか広臣起きてる?』
さ『おーい!』

やべぇ、次々LINEくる!w

てゆーか…
この花…撮影でもらっただけだし…

こんな喜ばれると逆に申し訳ない。
やっぱちゃんとあげたいな…

臣『おやすみなさーい💤』
賢『え!!!』
さ『早!!寝るんかい!!』
♡『あはは笑
  おやすみなさーい💕』

俺が軽く会話をスルーすると
今度は賢司からまた個人LINEが来た。

賢『何いきなり花とかあげてんの!
  やらし~~😙』
臣『ちげーし!!』
賢『ちがわねーじゃん!笑』
臣『撮影でもらった花!
  花好きだって言うからあげただけ!』
賢『ふ~~~~~ん🎵』
臣『なんだよ。』
賢『なんかいいカンジね?君たち💕』
臣『おやすみ。』
賢『うわ!出た!すぐ寝る!!笑』

俺はそのままiPhoneをソファーに投げて
シャワーに入った。

ーendー

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