[290]誓いのチュー(隆二&♧Side)

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夜も朝も愛し合って
チャージ120%な俺は
 
♧が作ってくれた朝ご飯を
全部綺麗に平らげた。
 
 
♧)すごい…。
隆)へへ、美味しかったーw
  ごちそうさま!
♧)残るかなと思ったのに…
隆)全部食べちゃった!
♧)お腹空いてたの?
隆)だってあんなに運動したじゃん。
♧)!!!
 
 
俺の言葉にみるみる顔を赤くさせた♧は
聞こえないフリをして
そのまま食器を片付け始めた。
 
 
隆)今日は夜も♧のご飯食べれるから
  楽しみ♡
 
 
洗い物してる♧を後ろから抱きしめる。
 
 
♧)あ、そうだ。
  さっきむーこから連絡あってね、
  夜、遊びに来たいって。
隆)お?
♧)今日ね、健ちゃんと
  釣りに行ってるんだって。
隆)またぁ?!
♧)うん。だから
  釣れたお魚持って来てくれるって。
隆)お、やった!
 
 
健ちゃん今日オフだったのか。
相変わらずむーちゃんと仲良しだなぁ。
 
今日は俺も夕方までしか仕事ないし。
 
 
隆)じゃあ夜はゆっくりしようね♪
♧)うん♡
 
 
それから迎えが来るまで
ソファーでイチャイチャして。
 
 
膝の上で抱っこしてる♧の服の中に
手を滑り込ませたら
ほっぺをむにっとつねられた。
 
 
隆)ほっぺむにむにの刑ですか?
♧)そうですよ…///
隆)触りたいんだけど…ダメ?
♧)こんな向かい合ってたら…
  恥ずかしいから、ダメ///
 
 
そう言って♧は俺の頭を抱え込んだ。
 
 
隆)今なら見えないじゃん。
♧)え…?
隆)そうしててよ。
♧)……あっ
 
 
♧に抱きしめられたまま
♧のニットをたくし上げて…
 
 
♧)あ、ちょっと…、隆二く…っ
 
 
目の前に現れた柔らかな谷間に
ぽすんと顔を埋めた。
 
 
隆)はぁぁぁ……。
 
 
ものすごい幸福感。
 
 
♧)もぉ…、///
 
 
♧は困ったような声で
俺の髪をくしゃっと撫でた。
 
 
隆)……
 
 
そのままスリスリしたり
キスしたりしてたら…
 
なんかやっぱり邪魔になる、コレ。
 
 
……パチン。
 
 
♧)あ!
 
 
♧は慌てたように俺にしがみつくけど…
解放されたおっぱいは無防備に揺れて
俺を誘う。
 
 
隆)……ん、
♧)っ、だ…め///
 
 
そうは言われても…
吸い寄せられる、俺の舌先。
 
……舐めたい。
 
 
♧)…っ、ふ///
 
 
うわーうわーうわーー
ぴくんて反応したのが超可愛い。
 
どうしよどうしよ。
もっとしたい。
 
 
♧)隆二くん…?///
隆)あ。
 
 
またほっぺつねられちゃった。
おっぱいも隠されちゃった。
 
 
♧)さっきいっぱいしたでしょ…?///
隆)そう…なんだけど…
♧)昨夜だって///
隆)そう…なんだけど…
 
 
えい。
 
 
♧)きゃぁ!///
 
 
またニットをペロッとめくると
♧は慌てて俺に抱きついて
その拍子に俺は♧のおっぱいに挟まれて…
 
 
隆)////
 
 
はぁ、幸せ。
 
 
ピロピロ♪ピロピロ♪
 
 
隆)ああああああ〜〜〜
 
 
この幸せを壊す着信音。
お迎え来ちゃったよぉぉぉぉ…
 
 
♧)隆二くん、マネージャーさん来たよ。
隆)だよねぇ。
 
 
スリスリ。
 
 
♧)隆二くん、お仕事だよ。
隆)うんうん。
 
 
スリスリ。
 
 
♧)隆二くん!///
隆)はぁぁ……
 
 
ずっとおっぱいにスリスリしてたかった。
 
 
隆)離れたくないけどお別れだ。
  いい子で待ってるんだぞ。
♧)おっぱいに言ってるの?!
隆)うん。
♧)……
隆)♧もお別れ言わなくて大丈夫?
♧)誰に?
隆)……リュージ。
♧)……。
 
 
♧はそーっと視線をおろして…
 
 
♧)////
 
 
そーっと視線を戻して、
俺のほっぺをつねった。
 
 
♧)エッチ///
隆)それはリュージに言ってよ。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
さて。
 
隆二くんをお見送りして
家事も一通り片付けたら。
 
 
♧)よーし!
 
 
今日もいっぱい作っちゃうぞーー!
 
 
意気込んで生地を広げて
ミシンもセッティング。
 
……したところで、電話がかかってきた。
 
 
あ、施設からだ。
 
 
♧『もしもし?』
男『もしもし、♧ちゃん?
  休みのところ悪いんだけど
  少し出てこれるかい?』
♧『どうかしましたか?』
男『また玄関に…。』
♧『…っ』
男『今回は生後7ヶ月の男の子。』
♧『すぐに行きます!』
 
 
私はすぐにバッグを掴んで
自転車の鍵を握りしめて
部屋を飛び出した。
 
 
 

 
 

 
 
 
男)ああ、♧ちゃん!
  ごめんね休みのところ!
♧)いえ!赤ちゃんは?
男)今眠ってるよ。
♧)…っ
 
 
ベビーベッドの上で
スヤスヤと寝息を立ててる赤ちゃん。
 
 
♧)役所には?
男)まだなんだ。
  俺これから行って来るから
  ♧ちゃんこの子見ててやってくれるかい?
♧)わかりました。
男)取り急ぎミルクとオムツは
  買ってあるから。
♧)はい。
 
 
それからまもなくして
目を覚ました赤ちゃんは泣き声をあげた。
 
 
♧)よしよし。オムツ替えようね。
赤)んぎゃー!んぎゃー!
♧)元気いっぱいだね、良かった。
赤)んぎゃー!んぎゃー!
 
 
栄養失調とかではなさそう。
ちゃんとぷくぷくむちむちしてる。
良かった。
 
 
♧)ミルク作ってくるから待っててね。
 
 
ええと…
7ヶ月って言ってたよね?
どれくらい飲むんだろう。
 
200mlくらい作ってみよう。
いらなかったら残すだろうし…
 
って思ったら、
 
 
♧)す、すごい…
赤)んくんく!んくんく!!
 
 
すごい勢いで全部飲み干しちゃった。
 
 
♧)もしかして…足りなかった?
赤)んきゃっ///
♧)あ、笑った♡
  大丈夫?お腹いっぱいになったかな?
赤)んきゃきゃっ♡
 
 
珍しい。
人見知りしない子なのかな。
 
 
♧)よーし、じゃあベッドに戻ろうかー
赤)んぎゃぁあぁああ!!
♧)あ、やなのね?!
  わかったわかった!w
  じゃあ抱っこしてようねー♡
赤)んきゃっ
 
 
ふふふ、抱っこしててほしいんだ♡
 
 
♧)いいよーー
  いくらでも抱っこしてあげる♡
赤)んきゃきゃっ♡
 
 
可愛いなぁ…。
 
 
女)ああ、♧ちゃんありがとね!
  とりあえずの着替え、
  倉庫から引っ張り出してきたよ!
♧)はい。
  あの…手紙とかはあったんですか?
女)今回はメモだけ。
  生年月日と、よろしくお願いします
  の一言だけだったよ。
♧)名前は…?
女)なかった。
♧)そう…ですか…。
 
 
7ヶ月も育ててたなら
きっと名前、あったよね。
 
 
♧)君はなんて呼ばれてたのかな…?
赤)んきゃっ
 
 
育てることが出来ないから
名前を付ける権利もないと思って
書かなかったんだろうか…。
 
事情はわからないけれど
なんだか寂しいな…。
 
 
♧)素敵な名前、つけてもらえるといいね…
赤)んきゃっ♡
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
隆)ふぅ。
 
 
あと1時間てとこかな。
 
休憩がてら電話してみようっと。
 
 
プルルルル…、プルルルル…
 
 
♧『はい!』
隆『あ、もしもしー?
  予定通りあと1時間くらいで
  出れそうだよ。』
♧『あ、ごめんね、私まだ外で…』
隆『あれ?出かけてるの?』
 
 
今日はひたすらミシンやるって
言ってなかったっけ。
 
 
♧『ちょっと事情があって
  少し仕事に出て来てるの。』
隆『ああ、そうなんだ。』
♧『隆二くんよりは先に家に帰れると思うから
  大丈夫だよ。』
隆『わかったよー。
  それじゃ。』
 
 
……事情ってなんだろ?
なんかトラブルかな?
 
あ、そういえば。
 
サンタポストのリクエストは
溜まってるかなーー♪
 
みんななんて書いてるんだろう。
 
ドキドキわくわく、ちょっとハラハラw
 
 
男)隆二ーー。
  あと、これとこれ、チェックしちゃって。
隆)はーい。
 
 
それから仕事を全部片付けて
美味しいワインを買って、家に向かった。
 
 
隆)ただいまーー。
 
 
ん?
これ健ちゃんの靴か?
もう来てるんだ。
 
 
隆)ただいまーー。
 
 
リビングのドアを開けると…
 
 
♧健)おかえりーー。
 
 
キッチンに仲良く並ぶ、♧と健ちゃん。
 
 
隆)あれ?二人?
♧)うん。むーこはお酒買いに行ってるー。
隆)酒なら俺が買って来たのに!
健)♧ちゃん、魚捌けるねんなーー
  さすがやん。
♧)でもこんな大きいの初めてだし
  結構力も要るから
  健ちゃんに頼っちゃったねー
健)ははははw
隆)……
 
 
何このラブラブな感じ。
 
手取り足取り仲良く魚捌いてたの?
 
 
む)ただいまーー!
 
隆)あ、むーちゃん!!
 
む)あ、隆二くん。帰って来たんだ。
  お疲れさまーー
 
 
むーちゃんはでっかい酒を両手に抱えて
リビングに入って来た。
 
 
隆)ねぇちょっと!
  なんでこの二人を二人にすんの?!
む)はい?!
  …あ、魚の処理終わったー?
健)あと少しやでーー
隆)ちょっとむーちゃん!
む)何よ!
隆)ほんとに捌いてたの魚だけ?
  ♧捌かれてなかった?
  まな板に乗せられてなかった?
む)ぶっw
健)せや。♧ちゃんまな板に乗せてな、
  俺がこうやって…って、なんでやねん!
む)あははははw
健)お前は俺を何やと思てんねん!
隆)ほんとに無事?なんもされてない?
♧)されてないよーw
隆)はぁ。
 
 
危ない危ない。
まったくもう。
 
 
健)おたくの彼氏、過保護でんな〜〜
む)溺愛されてまんな〜〜w
♧)……///
健)あとは俺がやるわ。
  下がっときー。
♧)ありがとー♡
隆)……
 
 
なんだよ、カッコつけちゃって。
 
健ちゃんは手際良く次々に
魚を乗せてくけど…
 
 
隆)ねーねー、健ちゃん!
健)あん?
隆)くさい!
健)は?
隆)魚くさい!
健)うっさいわ!
 
 
ピカピカのキッチンが
なんだか生臭いんだもん。
 
 
隆)健ちゃん!健ちゃん!
健)何やねん!
隆)くさい!
健)……
隆)けーんちゃん!健ちゃん!
健)なんや!!
隆健)くさい!!
 
 
って、ハモった後、二人で爆笑した。
 
 
健)もー知らんわ!
  出来たら呼んだるから
  お前はもうあっち行け!w
隆)あっち行こー。
♧)あ、私は手伝うよー。
隆)いいよ、健ちゃんやってくれるから。
♧)でも…
隆)だってくさいじゃん。
健)コラーー!
  くさいくさいってなぁ!
  もう食う資格なし!
  魚も激オコやで!!
む)あはははっw
 
 
むーちゃんは笑いながら
テーブルの用意をしてくれてる。
 
 
健)よっし、出来たでーー!!
 
 
魚づくしのテーブルの上で
みんなでワインで乾杯した。
 
 
む)健ちゃん弱いんだから
  ウーロン茶でもいいんだよ?
健)最初の一杯くらい飲ませてや。
♧)あはははw
健)ほら、どんどん食ってや〜〜
む)わーーい♡
隆)二人で釣って来たんでしょ?
健)せやでーー
む)楽しかったよね♪
隆)ほんま仲良しやな〜〜
健)エセ関西弁やめぇ!w
♧)ほんとはお料理少し
  作りたかったんだけど…
  時間なくてごめんね?
隆)ああ、そうだ。
  仕事大丈夫だったの?
む)なんかトラブル?
♧)ええと…
健)休みやのに行ってたんやろ?
♧)うん…、実は…
 
 
♧は眉を下げて
ゆっくりとグラスを置いた。
 
 
♧)あのね、また赤ちゃんが
  置かれてたんだ。
む)うっそ!
♧)7ヶ月の男の子。
む)めっちゃ赤ちゃんじゃん!
♧)そうなの。
隆)え…?
 
 
ちょっと待った。
また、って何?
置かれてたって…
 
 
健)捨て子ってこと?
♧)……うん。
隆)…っ
 
 
♧が頷いて…
俺は色々ショックで何も言えなくなった。
 
 
健)それってどないなんの?
  施設で育てるん?
♧)うん。
む)手紙とか入ってたの?
♧)ううん。生年月日だけ。
健)名前もわからんのかい。
♧)うん。
健)……はぁ、どないなっとんねん。
隆)……
 
 
子供を捨てる親が…
本当にいるんだ。
 
わかってはいたつもりだったけど…
 
 
健)ほんま腹立つわぁ…
  なんで捨ててくねんな…。
隆)……。
 
 
心底そう思うよ、俺も。
 
 
健)育てられへんねやったら
  子作りすなっちゅーねん!
隆)うん。
む)いろんな事情があるんじゃない?
健)いろんな事情て?
  うっかりゴムに穴開いてましたーって?
む)もう、違うよ、バカ!
健)バカ〜〜?!
む)まぁそういうアホな親も
  いるかもしれないけどさ、
  いろんな事情はいろんな事情だよ!
健)例えば?
む)夫がDVでこのままじゃこの子が
  殺されちゃう!…とか。
隆)はっ!そうか!
 
 
それは考えたことなかった。
 
なんで実の子を捨てるんだよって
そーゆー苛立ちがついつい先に来ちゃって…
 
そうか。
そんなケースもありえるのか。
 
 
隆)でもそれなら後から迎えに来たって
  良くない?
♧)稀にそういうこともあるよ。
隆)迎えに来るの?!
♧)うん。
隆)……なるほど…。
む)あとは〜、
  未成年で未婚のまま産んじゃった!とか。
隆)えええ?!
  ドラマじゃあるまいし…
む)でもさ、誰にも言えずに
  一人で産み落として…とか
  あると思うよ、絶対。
隆)お腹大きくなるもん!絶対わかるでしょ!
む)元々デブかもしんないじゃん!
隆)えええ?!
む)あとは〜、
  借金まみれでこのままじゃこの子が
  異国に売り飛ばされちゃう!…とか。
隆)ええ?!
  それはないでしょ!まさか!
む)……わかってないなぁ隆二くん。
隆)え?
む)日本人って高く売れるんだよ、マジで。
隆)…っ
む)世の中平和に見えて…
  闇の世界は恐ろしいんだよ。
健)せやで。
隆)ちょ、何健ちゃんまで便乗してんの!
健)いや、俺もほんまに聞いたことあるから。
隆)…っ
 
 
マジかよ…。
 
 
む)ま、「やむを得ない事情」なんて
  考えればキリがないけど
  考えたところでわかりっこないしね。
♧)そうなんだよね…。
健)まぁしゃーないわ。
  逞しく生きていくしかない!
む)そうだそうだ!
  幸せは自分の手で掴み取るのだ!
  苦境に負けるな!!
健)せやせやーー!!
 
 
拳を上げて息ぴったりの二人。
 
 
健)てかさぁ、
  そういう場合、名前はどうなるん?
♧)役所に申請してね、
  市町村長が決めるって
  戸籍法で決まってるんだよ。
健)名前を?!
♧)うん。
健)そんなようわからんおっさんが付けんの?
♧)名前がわかってる場合は必要ないんだけど
  わからない場合はそうなの。
む)市町村長にそんな役目があるとはねぇ。
健)初めて聞いたわ〜〜
 
 
健ちゃんは驚いて目を丸くしてるけど
俺も正直びっくりしてる。
 
戸籍法、なんて…初めて聞いたし。
 
 
♧)でもね、あの子はまだ7ヶ月だから
  きっとすぐに引き取り手が
  見つかると思うんだ。
隆)里親…ってこと…?
♧)ううん、里親じゃなくて
  養子縁組だと思う。
健)里親と養子って何が違うん?
♧)うーんと…
  里親っていうのはね、
  期間が決まってるの。
  長くても18歳まで。
  実の親が何らかの事情で育てられない時に
  代わりに期間限定で育ててくれるのが
  里親ね。
健)うん。
♧)養子縁組は期間はないし、
  戸籍に入っちゃうことになるから
  苗字も変わるし、法的にも親子になるの。
隆)なるほど…。
♧)里親の場合は国から手当てが出るし、
  養子縁組にもね、
  特別養子縁組っていうのと
  普通養子縁組っていうのとがあったり…
  色々なの。
健)そうなんやぁ…
  全然知らんかったわぁ。
隆)うん。
む)7ヶ月の子なら
  引き取りたいって人はいくらでもいそう。
♧)うん。
隆)……いいご両親が見つかるといいね…。
♧)うん!
 
 
♧は本当にそう願っているように
力強く笑顔で頷いた。
 
 
健)なぁなぁ、ほんならさぁ、
  ♧ちゃんの名前は市町村長が付けたん?
♧)私はね、下の名前と生年月日だけは
  バスケットの中のメモに
  書かれてたんだって。
  だから苗字だけは
  市長がつけたんだと思う。
健)そうなん!!
♧)うん。
む)変な苗字じゃなくて良かったよね。
隆)変な苗字って何w
む)権田原とか。
健)似合わん!!
  ♧ちゃんに似合わん!!ww
む)でしょー?w
隆)あはははw
む)ま、なんだっていっか、苗字なんて。
  どっちみち将来、
  「今市」になるんだしー♡
♧)えっ!
隆)「えっ!」って何!
♧)…っ
隆)今市になるんだよ♧は!
♧)は、はい///
健)なんや今んとこだけ聞いたら
  むっちゃ亭主関白な男やんなw
む)あっははははw
 
 
結婚して、今市になって、
俺が絶対絶対、幸せにするんだから!!
 
 
健)こら、イチャつくな。
隆)ぎゅってしてるだけだもん。
♧)わ、私バゲット用意してこようかな///
む)え?
♧)このお魚、チーズとお野菜で
  バゲットに乗せたら美味しいかなって…
  用意してくるね!///
隆)…っ
 
 
あーあ、行っちゃった。
 
 
健)お前さぁ…
隆)ん?
 
 
ワインを飲んで顔をしかめた健ちゃんが
俺をじっと見た。
 
 
健)♧ちゃんのことは名前で呼ぶねんな。
隆)は?どーゆー意味?
健)いやぁ、今までの元カノはみんな
  「お前」って呼んでたやん。
隆)…っ、ちょ!
 
 
慌ててキッチンに目をやったら
♧には聞こえてないみたいでほっとした。
 
 
隆)なに?元カノがなんだって?
健)いや、せやから…
  元カノたちはさぁ、
  「お前」って呼んでたやん。
隆)……うん。
健)でも♧ちゃんは「♧」やん。
隆)うん。
 
 
……そう言われてみると、確かに。
♧のこと「お前」って呼んだことは
一度もないかも。
 
 
隆)……なんでだろ?
健)それを俺が聞いてんねん!w
隆)えーーー
  わかんない。全く無意識。
 
 
そう言われるとすごく不思議に思えてきた。
 
 
む)んー、あれじゃない?
隆)ん?
む)尊重してるんじゃない?
隆)尊重?
む)あ、今までの彼女を
  蔑ろにしてたとかじゃなくて、ね。
隆)うん?
む)前にね、あたしのこと絶対
  「お前」って呼ばない彼氏がいて…
隆)うん。
む)あたし別にお前って呼ばれるの
  嫌いじゃないんだけど
  なんでだろ?って思ったら…
  ちゃんと名前があるんだから
  名前で呼びたい、って言われたの。
隆)うん。
む)その時、なんかあたしのことを
  一人の人として尊重してくれてるような
  感じがして、嬉しかったんだよね。
健)へぇ〜〜〜〜
  俺すぐ「お前」って言うてまうわw
む)ま、それも嫌いじゃないんだけどねw
隆)……なるほど。
 
 
そう言われて考えてみると…
 
 
隆)うん、そうかも。
健)え?
隆)俺、♧のこと尊重したいよ。
  尊敬してるしさ、
  ほんとに大事な人だなって思うから…
  ちゃんと名前で呼びたいって
  無意識に思ってたんだと思う。
む)うんうん。
  いいじゃん、素敵♡
健)♧って…いい名前やしなぁ。
隆)そうなんだよ!
 
 
だから何度だって、呼んであげたいんだ。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
私に聞こえてないかどうか
隆二くんがこっちをチラッと気にしたから
聞こえてないフリしたけど…
 
ほんとは全部、聞こえてた。
 
 
隆二くんが…
 
「今市になるんだよ♧は!」
 
ってぎゅっと抱きしめてくれて…
 
 
「俺は♧じゃなきゃやだ。
 一生大事にするから…
 俺のお嫁さんに…なってよ…っ」
 
 
前にそう言ってくれたことまで
思い出しちゃって
なんだか嬉しくて泣いちゃいそうで
キッチンに逃げてきたのに…
 
 
私のことをちゃんと名前で呼びたいって
そう言ってくれてて…
 
今までの彼女とは違うんだって
そんな特別感も嬉しくて…
 
どうしよう、やっぱり泣いちゃいそう。
 
 
♧)…っ
 
 
私はほっぺをペチペチと鳴らして
バゲットをお皿に乗せた。
 
 
♧)はいっ!お待たせ!
む)おおお!いいねいいね、
  いきなり洋風な感じ〜〜!
 
 
健ちゃんと隆二くんは
同時にパクッと口に入れて
「美味い!」って目を合わせて笑ってる。
 
 
♧)ふふふ♡
 
 
楽しくて嬉しい、幸せな時間。
 
 
隆)ねーねー、むーちゃんも釣りするんだね
  知らなかったー
む)するよーん♪
  昔の彼氏が釣り好きだったから
  よく付いてってたもん。
隆)あー、なるほど。
  そーゆーのいいよねぇ〜
  相手の趣味を一緒に楽しめる感じ。
♧)隆二くんの趣味ってなぁに?
隆)……ない。
む)あははは!ないんかい!w
隆)これといってないんだよなぁ〜〜
  ♧は?
♧)私はお裁縫かなぁ…
隆)あ、そっか、そうだよね。
健)お前も一緒にお裁縫
  楽しんだらええやんw
隆)いや、おかしいでしょw
♧)でも前に少し手伝ってくれたよね♡
隆)ああ、あそこで?
♧)うん♡
隆)あれは少しでも♧と一緒に
  いたかったからだもん。
 
 
隆二くんはそう言って
へへへって可愛く笑った。
 
 
♧)……///
 
 
きゅんとしちゃうなぁ…
やっぱり隆二くんの笑顔はずるい。
 
 
む)あ、ねぇねぇ!
  これあたしのために
  買ってくれたんでしょー?
  人をダメにするクッション!w
 
 
むーこはお腹いっぱーい!って叫んで
クッションに飛び乗った。
 
 
隆)そうそう、気持ちいいでしょそれ。
む)最高だよ〜〜♡
  もうここで寝れる♡
♧)あはははw
健)むーちゃん、パンツ見えんで〜〜
む)えー?絶対見えないよー
健)なんやねんその自信w
む)だって履いてないもん。
健)ぶっ、ごほっ、そらもっとアカンやろ!
  もっとアカンもん見えてまうやん!
む)あっはははw
 
 
ふざけて舌を出すむーこに
健ちゃんがぼすんと飛び乗った。
 
 
む)重いぃ〜〜〜やだぁ〜〜〜〜
健)俺も人をダメにするクッション
  味わいたいねん。
む)あっち行け〜〜〜〜
健)ひどっ!w
む)これはあたしのクッション〜〜!
健)俺も座らせろぉぉ〜〜〜
 
 
文句言いながらぎゅむぎゅむくっついてる
仲良しな二人に、
隆二くんは呆れたように笑ってて
 
「健ちゃんはただむーちゃんに
 くっつきたいだけだよ」
 
なんて、耳打ちしてきた。
 
 
む)はぁ…ほんとに眠くなってきちゃった。
健)いっぱい食うたしなぁ。
む)昨日寝てないしね…
健)……
隆)寝てないの?なんで?
む)だって健ちゃんがさぁ、
  釣りが楽しみすぎて
  寝られへんとか言って!
隆)遠足前の子供じゃんw
♧)あはっw
む)寝られへんからHしよーとか言って!
隆)ぶっ
む)あたしは眠いのにー!
隆)健ちゃんが強引にいたした、と。
健)強引ちゃうで!
  ちゃんとその気にさせたってん!
む)ドヤ顔で言うな!w
健)いてっ!w
♧)////
 
 
この二人はほんとオープンだなぁ…
 
 
む)そいえば聞いてよ健ちゃん!
健)んー?
む)隆二くんってばこの間さぁ〜
隆)へ?俺!?
む)あたしね、
  ♧と待ち合わせしてたんだけどー
  ♧が起きれなくなるくらい…
隆♧)わわわわー!///
健)起きれなくなるくらい?
む)あれこれされちゃったみたいでぇー
♧)むーこ!///
む)彼氏から弁明の電話が来てさ〜〜
  ごめんなさい、って。
♧)え。
 
 
隆二くん、そんな電話してたの?
 
って隣を見たら、
照れ臭そうに顔をゴシゴシしてる。
 
 
健)あれこれかぁ。
  何されたんやろなぁw
隆)健ちゃん!///
健)なんや。
隆)俺たちはねぇ!
  健ちゃんたちほどオープンじゃないの!
  ♧が困るからそーゆー話題は謹んで!
♧)わわっ///
 
 
大きな両手に耳を塞がれちゃった。
 
 
む)ほんとラブラブだよね〜〜
  うらやましw
健)なぁ〜〜〜w
隆)自分たちだってラブラブじゃん。
健)俺らは…なぁ?
む)うん。
健)ラブラブやけどそーゆーんとちゃうもん。
む)ラブラブやけどちゃうもんねぇ。
 
 
そこがよくわかんないんだよなぁ…
って呟いた隆二くんは
ね?って私の方に顔を傾げた。
 
 
む)さて、そろそろお暇しますか。
健)おー。そーするー?
む)ほんとに眠たいし。
健)せやなぁ。
隆)余ったお酒どーするー?
む)余ってる?結構飲んだじゃん。
隆)これとこれー
健)置いといたらええやん。
  また今度飲もや。
む)うんうん。
隆)りょーかーい。
♧)あ、健ちゃん。
  お魚セットまとめてあるよ。
  はい。
健)おお!ありがとう!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
二人を見送ったら
♧はそのまま「お風呂用意しちゃうね」って
洗面所に入っていって。
 
 
隆)一緒に入るー?
♧)!!!
隆)入る?
♧)入らないよ…///
隆)エッチなことしない!約束!
♧)……入りません///
隆)えーーーー!
 
 
なんでだよぉぉぉぉ
 
やっぱあれかな。
初回のお風呂で
あんなことしちゃったからかな…。
 
 
♧)隆二くん先入っていいよ?
  その間に私全部片付けておくから♡
 
 
って言った通り、
俺が風呂から上がるとキッチンはピッカピカ。
魚の生臭さなんて全部消えてるし。
 
 
隆)すごい…。
♧)えっへん!w
  じゃあ私も入ってくるねーー
隆)一緒に入る?
♧)入らないよ…///
 
 
あんまりしつこくして嫌われたら困るから
大人しくソファーにぼすんと座った。
 
あ、そーだ。
待ってる間、アレでも読もうかな。
臣のエッセイ。
 
どこいったーーー
あ、あったあった、どれどれ。
 
 
隆)……。
 
 
ふーん。
もっとカッコつけてんのかと思ったけど
いい写真ばっかじゃん。
 
 
……にしても…
♡ちゃんのことは全然載ってないや。
当たり前かw
 
レイカさんのことは結構喋ったんだなー
少し意外。
 
♡ちゃんのこと気にして
喋んないかと思ったけど
そこはもう、あれなのかな。
♡ちゃんもわかってるってことなのかな。
 
まぁ過去の話だしなぁ…。
 
 
…って、なんかまるで今独り身みたいな
仕上がりになってるけど…
いいのか?コレ。
 
 
あ、俺のことも書いてる。
ふーーん。
 
 
あ、バブ臣だ。かわいーーーw
こんな可愛い赤ちゃんが
あんなんになるなんて…
 
 
……バタン。
 
 
隆)あ、おかえりーー
 
 
お風呂上がりの
色っぽい♧さんが戻られました。
 
 
♧)あ、臣くんの読んでたんだー
隆)うん。どうだった?
♧)え?
隆)これ。
 
 
写真の感想しか聞いてなかったから。
 
 
♧)うーん…、少し意外だった。
隆)どこが?
♧)臣くんに…♡ちゃんの他に
  結婚を考えるほど大好きだった人が
  いたこと。
隆)……。
♧)そこが一番印象に残ってるかなぁ…。
隆)そっか…。
 
 
♧はマグカップをコトンと置いて
俺の隣に座った。
 
 
隆)臣はさ…、きっと…
  大好きだっていう気持ちは同じでも…
  相手のためを思って身を引けるか
  そんな綺麗事じゃなく
  がむしゃらになって手放したくないって
  そう思えるか、そこが違うんだと思う。
♧)元カノさんと、♡ちゃんで?
隆)うん。
 
 
俺も同じだから、なんとなくわかるんだ。
 
 
♧)隆二くんも…いた…?
  過去に、そういう人…。
隆)……
♧)結婚を…考えたような…、
隆)……うん、いたよ…。
 
 
俺は…
付き合う時は毎回真剣だし
付き合ったら長いし
好きなんだからもちろん
いつも結婚だって考える。
 
 
でも…
 
いつもどこかで…
 
俺と一緒にいることが
相手の一番の幸せになるんだろうか、とか…
 
相手が望むことを望むタイミングで
すぐに叶えてあげられない俺は
一緒にいる資格がないんじゃないか、とか…
 
極論、俺とじゃない方が
相手は幸せになれるんじゃないかって
考えたりもしちゃって…
 
 
隆)好きだったけど…
  相手のためを思うなら、って
  自分から身を引いた恋もある。
♧)……
隆)でもさ、♧は違うんだ。
 
 
決定的に違う。
 
 
隆)我儘かもしれないけど…
  自分勝手かもしれないけど…
  絶対に、譲れない。
  どうしたって、側にいたい。
 
 
心からそう思うんだ。
 
 
♧)……良かった。
隆)え…?
 
 
抱きしめてる腕の中、♧がポツリ呟いた。
 
 
♧)そう思ってくれて、嬉しいの。
隆)…っ
♧)♧のためには一緒にいない方がいいとか
  もしそんなこと言われたら
  とても悲しいから…。
隆)…っ
♧)この先どんな状況になったとしても
  絶対にね、諦めたくないの。
  二人でいられる道を、二人で見つけたい。
隆)…っ
♧)だって…隆二くんがそれだけの覚悟で
  私に気持ちを伝えてくれてること、
  毎日ちゃんと伝わってるから。
隆)…っ
 
 
そう言ってくれた♧の言葉が
すごく力強くて、胸を打たれた。
 
 
♧のことはもちろん守るけど…
守られるだけじゃなくて、
一緒に歩こうとしてくれてる♧の気持ちが
すごく嬉しくて。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
そろそろ寝ようかって
寝室に移動する前に携帯を見ると
 
『ベビちゃんぐっすり😴』
 
そんなLINEが届いてて、
すやすや眠ってる可愛い写真付き。
 
 
♧)ふふ…♡
隆)どうしたの?
♧)これね、さっき話した赤ちゃん。
  可愛いでしょ?
隆)…うわ…っ、ちっさーーー
  ほっぺ、ぷにぷに…
♧)そうなのー♡
 
 
隆二くんは可愛いなぁって
写真を拡大してマジマジと見てる。
 
 
♧)ミルクもね、ゴクゴク飲んで
  元気いっぱいなんだよー♡
隆)そうなんだ!
♧)抱っこしたらね、
  きゃきゃって笑ってくれるのー♡
隆)めっちゃ可愛いじゃん♡
♧)うん♡
 
 
二人でベッドに入ると
「おいで」って
隆二くんが優しく肩を抱いてくれた。
 
 
♧)赤ちゃんのお世話をするとね、
  いつも思うんだ…。
隆)ん…?
♧)抱っこしてオムツ替えてミルクあげて
  お風呂に入れて着替えさせて、って…
  人間の赤ちゃんって
  常に見ててあげないといけないでしょ?
隆)うん。
♧)だから、きっと私のことも
  こんな風にお世話してくれてた人が
  いるんだよなぁ、って…。
隆)……。
♧)それが両親かどうかはわからないけど
  必ず誰かが見てくれてたわけで…
隆)うん…。
♧)ありがとうって…
  いつもそう思うの…。
 
 
じゃなきゃ私は今こうして
生きてないもん。
 
 
隆)♧はさ、会いたいと思う?
  自分の両親に。
♧)うん、思うよ!
隆)…っ
♧)会えるなら、会ってみたい。
  現実的にはもう無理だと思うけど。
隆)会ってどうしたいの?
  何か言いたいこととか…ある?
♧)うん、あるよ。
 
 
昔からずっと、思ってる。
 
 
♧)どうして捨てられちゃったのかなって
  昔はよく思ってたけど…
  でもさっきもみんなで話してたでしょ?
  それは考えてもわかりっこない、って…
隆)うん…。
♧)だから…もし幸せに生きてるなら
  それでいいんだけどね、
  もしも……
隆)……
♧)もしも、どこかで後悔してるなら…
隆)……
♧)私は恨んでないよ、って
  伝えてあげたいの。
隆)…っ
♧)もう気にしなくて大丈夫だよ、って。
  恨んでないし、私は今幸せだよ、って。
 
 
そう、伝えてあげたい。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
そんな風に言える♧の優しさに、
俺はなんだか泣いてしまいそうで
グッと唇を結んだ。
 
 
♧)お母さんには特にそう思うんだ。
隆)え…?
♧)10ヶ月も私をお腹の中で育ててくれて
  苦しい苦しい思いをして
  私を産んでくれたわけでしょう?
隆)うん…。
♧)本当にありがとうって
  そう思うから…
隆)……
♧)私と離れたことが、
  どうか辛い思い出に
  なってませんように、って…。
隆)……
 
 
自分のことを捨てた親に
ふざけんなって言いたい奴は
たくさんいると思うけど…
 
♧はどうしてこんなに優しくて強いんだろう。
 
 
隆)♧が…、
♧)……
隆)♧がそう思ってるって聞けて…
  良かった…。
 
 
♧が自分の親に対して
どう思ってるのかわからないから
俺は勝手に色々モヤモヤ考えてたけど…
 
♧の心は
優しいぬくもりでいっぱいだった。
 
 
♧)私ね、隆二くんのお母さんが
  言ってくれたこと、
  すごく嬉しかったの。
隆)え…?
♧)たくさんの人に愛されて
  たくさんの人を愛してきた目を
  してる、って。
隆)うん。
 
 
俺もそう思うよ。
♧は愛情に満ち溢れてる、女神みたいだもん。
 
 
♧)これからもそういう風に
  生きていきたいな…。
  隆二くんのそばで。
隆)…っ
 
 
最後の一言が、俺は一番嬉しくて
♧の小さな手を
大切に大切に、ぎゅっと握った。
 
 
隆)へへへ、子供何人作るーー?
♧)急になぁにー?w
隆)だってさーー
 
 
♧と一緒に
これからの未来を創っていけることが
俺はすごく嬉しいから。
 
 
♧)隆二くんは何人欲しいの?
隆)俺はねー、男、男、女がいい!
♧)……隆二くんと一緒?
隆)そう!
♧)そっか、3人かーー。
隆)どう?
♧)ふふふ、いいんじゃない?
隆)ほんと?
 
 
こんな風に隣で笑ってくれる♧の笑顔が
本当に、大切なんだ。
 
 
隆)でもさ、子供できた途端に
  奥さんが冷たくなったーって
  地元の友達がこの間嘆いてた。
♧)えーー、ほんとー?
隆)うん。
♧)子育てが大変なのかなぁ…。
隆)子供産まれても…
  俺に冷たくしないでね…?
♧)あははは、しないよーーw
 
 
うん、♧は大丈夫だと思うんだけどさ。
念のため。
 
 
♧)大事な大事な旦那様だもん…♡
 
 
そう言って
俺の腕にぎゅっとしがみついてきたのが
めちゃめちゃ可愛くて…
 
 
隆)////
 
 
こんな可愛い奥さん、
一生愛しちゃうよ!俺!!
 
 
隆)よいしょ。
 
 
グイグイと♧を引っ張って
俺の脚の間に連れてきた。
 
 
隆)結婚してもラブラブでいよーね♡
♧)うん///
 
 
チュッ。
 
 
隆)子供できてもラブラブでいよーね♡
♧)うん///
 
 
チュッ。
 
 
隆)ずっとずっとラブラブでいよーね♡
♧)うん///
 
 
チュッ。
 
 
♧)……これ、なぁに…?///
隆)誓いのチューだよ!
♧)そ、そっか!///
隆)大事でしょ?!
♧)うん///
 
 
♧は照れたように俯いて…
ゆっくり顔を上げると、そのまま俺の唇に
キスしてくれた。
 
 
チュッ。
 
 
♧)ずっとずっと、大好きだよ///
隆)う、うん///
 
 
チュッ。
 
 
♧)ほんとだよ?///
隆)うん///
 
 
チュッ。
 
 
♧)隆二くんのこと、ずっと大事にする///
隆)////
 
 
これは、誓いのチュー返しかな…?
 
 
隆)俺だって大事にするもん///
 
 
チュッ。
 
 
唇を鳴らして、ギュッと抱きしめた。
 
 
隆)♧からキスしてくれんの、
  すげぇ好き///
♧)え…っ///
隆)めっちゃ嬉しい///
♧)////
 
 
もう何度もキスしてるくせに
俺の胸は単純に高鳴るんだ。
 
 
隆)もっと、してよ///
♧)…っ
隆)俺のキス、覚えたんでしょ…?
♧)それは…、そういう意味じゃ…ないもん…
隆)でも覚えてるでしょ…?w
♧)////
 
 
真っ赤な顔を、両手で包んだ。
 
 
隆)ほら、して?
♧)////
隆)俺がいつもしてるみたいに。…はい。
♧)////
 
 
強引に目を閉じると…
 
少しずつ、ゆっくりと、
♧の息遣いが近付いてきて…
 
ふわりと触れた唇が、物足りない。
 
 
ほら、と催促するように
腰を抱き寄せて…
 
ほんの少し、唇を舐めたら…
 
 
辿々しい舌先が、
俺の口の中に迷い込んできた。
 
 
吸って、絡めて、追いかけて…。
 
 
甘い甘いキスを、愉しむように。
 
 
隆)♧……、
♧)////
 
 
ああ、今日は…
 
照れ臭いとか関係なく、伝えたい。
 
 
隆)♧……、
♧)////
 
 
真っ直ぐに見つめて、ちゃんと。
 
 
隆)……愛してるよ。
 
 
そう、伝えたくなったんだ。
 
 
 
 
 
 
ーendー

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  1. *** より:

    むーこさんの「日本人は高く売れる」っていう一言めっちゃ怖いんですけど!
    …調べてみようかな

  2. さゆがん より:

    あーーー臣くんごめーーーん
    やっぱり隆二くんのが好き←
    このカップルたまらないっす(´༎ຶོρ༎ຶོ`)*·˚ ༘♡

  3. きよママ より:

    ううう( TДT)
    ホロリきましたぁ(/。\)
    私も、優しく、強い人でありたい。

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