[260]気になる寄せ書き(隆二&♧Side)

スポンサーリンク

新しいお家に引っ越して、もう二週間。
 
住民票も移したし、
本当にここが私の家になったんだなぁって
最近しみじみ感じてる。
 
 
前の家も、今の家も、
私が一人暮らししてたあのアパートと比べたら
本当に贅沢すぎるほど素敵な環境で。
 
 
お料理を楽しんだり
お裁縫を楽しんだり
 
毎日とても充実してるし、
 
隆二くんと一緒にいられることが
何より本当に幸せ。
 
 
隆二くんには感謝の気持ちでいっぱい。
 
って私が言ったら
 
「感謝してるのは俺の方だよ。」って
いつも優しく笑ってくれるの。
 
 
隆二くんはアメリカ一人旅から帰ってきて
色んな話を聞かせてくれて
写真もたくさん見せてくれた。
 
向こうのLIVEも楽しかったみたいで
クリスブラウンのLIVEでは
娘がステージに上がってきて
すごく可愛い女の子だったよ、なんて
嬉しそうに話してくれて。
 
 
一人旅も楽しかったけど
今度は♧も連れて行きたいなぁって
言ってくれて…
 
海外なんて行ったことない私は
ドキドキドキ。
 
 
でもいつかそんな日が来たら楽しいなって…
隆二くんと一緒ならどこでも楽しいなって…
 
想像したらなんだか嬉しくなった。
 
 
ピロリロリロ♪ピロリロリロ♪
 
 
♧)ん…?
 
 
あ、隆二くんの携帯だ。
ソファーに置いたまま寝ちゃったのかな。
 
 
ピロリロリロ♪ピロリロリロ♪
 
 
電話だよね?
 
隆二くん、まだ寝てるけど…
ベッドまで持って行った方がいいかな?
 
 
ピロリロリ…
 
 
♧)あっ…
 
 
届けようと手に取ったら、切れちゃった。
 
急ぎじゃないのかな?
大丈夫かな?
 
って、画面を見てたら…
 
 
♧)あ…。
 
 
……隆二くんの…待ち受け…
 
私とのツーショットだ。
 
 
♧)////
 
 
知らなかった。
いつからこれにしたんだろう。
 
誕生日の時に撮った写真。
二人で嬉しそうに笑ってる写真。
 
 
なんだか嬉しいような、恥ずかしいような…
でもやっぱり嬉しい///
 
 
……ガチャ。
 
 
♧)あっ。
 
隆)今、携帯鳴ってたぁ…?
 
 
目をこすりながら起きてきた隆二くん。
 
私の手には、隆二くんの携帯。
 
 
どうしよう…!
こっそり携帯見てたとか思われちゃう?!
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
まだぼんやりした頭でリビングに出ると
俺を見てなんだかオロオロしてる♧。
 
 
♧)で、電話来てたの…っ
隆)うん。ありがと。
 
 
その手から携帯を受け取ろうとすると…
 
 
♧)見たりしてないよ!大丈夫だよ!
隆)ん…?
♧)勝手に見たりしてないから!
隆)……
 
 
何をそんな慌ててるんだろうと思ったけど…
 
ああ、そうか。
俺の携帯持ってたから
勝手に見たって俺が勘違いするとでも
思ったのかな?
 
 
隆)♧がそんなことするわけないじゃん。
♧)え?
隆)そんな子じゃないでしょ。
♧)…っ
 
 
日は浅いにしてもさ、
こんなにお互い大好きなのに
俺にそんな誤解されるとか思うのって
なんかちょっと…心外。
 
 
隆)俺、♧のことは人として信用してるし
  そんな風に思ったりしないよ。
♧)…っ
隆)逆にさ、もし俺の携帯を
  見たいような時があったら
  それは俺が何かしら
  不安にさせちゃってるんだろうし
  言ってくれたらちゃんと説明するし
  携帯だって全然見せるから。
♧)…っ
 
 
頭をポンポンと叩いたら、
♧は少し困ったように笑った。
 
 
♧)ごめんね、男の人って携帯触られるの
  嫌だろうなって思ったから…
隆)……
 
 
なんで誰とも付き合ったことないのに
そんな風に思うわけ?
 
 
♧)むーこがそれで喧嘩したことあるって
  前に言ってたから…
 
 
ああ、なるほど、そういうことか。
 
 
隆)全然やじゃないし疑ってません!
♧)うん、ありがとう。
  ……でも…
隆)ん?
♧)一個だけ…見ちゃった…。
隆)へ?何を?
 
 
見られて困るもんなんて特にないけど…
てゆーかロックかかってるよな?
何見たんだ??
 
 
♧)……待ち受け…、///
 
 
あ。
 
 
隆)////
 
 
彼女との写真、待ち受けにしたって
別にいいじゃんって思うけど…
 
そんなもじもじ言われると、
なんだか俺まで照れる。
 
 
隆)もっかい見るー?w
♧)えっ
隆)見て見て、ほら。
  可愛いでしょ、俺の彼女。
♧)////
隆)大好きすぎて困ってるんだよね〜〜
♧)////
隆)待ち受け以外にも
  ラブラブな彼女専用フォルダあるけど
  見るー?
♧)……いいです。
  ご飯の用意してくる…!///
 
 
照れてる。かわいーーーw
 
 
隆)ねぇねぇ、てゆーかさーー
♧)わっ!
 
 
静かに後ろから忍び寄って
エプロン姿の♧をむぎゅ。
 
 
隆)♧の待ち受けって
  まさかまだ瞬くんだったりしないよね?
♧)えっ
隆)えっ!瞬くんなの?!
♧)そんなわけ…ないでしょ…///
隆)焦ったーーー
♧)……瞬くんだったら…どうするの?
 
 
くるくるかき混ぜてたお玉を置いて
♧がこっちを振り向いた。
 
 
隆)瞬くんだったらねぇ、携帯踏んづけてる。
♧)ええ!割れちゃう!w
隆)もしくはねー
  一番太い黒マッキーで画面塗りつぶす。
♧)ひどい!!w
隆)ひどくねーし!w
  瞬くんじゃないんでしょ?
♧)うん、違うよ?
隆)じゃあいいじゃん。
  で、今はなんなの?
♧)……秘密。
隆)……。
 
 
俺は♧を抱きしめてた腕をほどいて、
♧の携帯を探しに、リビングをウロウロ。
 
 
隆)見つけたーー!
 
 
どれどれ。
 
ピッ。
 
 
隆)ん…?
 
 
何これ。
………俺??
 
 
♧)あーー勝手に見てるーーー
隆)待ち受けだけだもん。
  ねぇ、何これ。
♧)……隆二くん。
隆)いつ撮ったの??
♧)この間。
  隆二くんが全然起きないから。
隆)……
 
 
写真は、タオルケットにくるまって
みのむしみたいになってる俺の姿。
 
全部くるまってるから
もはや誰かわかんない。
 
 
隆)なんでこれ…?
♧)……可愛いから。
隆)可愛いの?!w
 
 
俺が笑うと、♧もふふっと笑って。
 
ああ、わざと顔がわかんないやつに
してるのかなって…
 
そう思ったら
なんだか無性に抱きしめたくなった。
 
 
♧)わ、なぁにーー
隆)んーーー
♧)今日はぎゅーが多い隆二くん。
隆)迷惑?
♧)嬉しい♡
隆)……///
 
 
可愛いなぁ…もう…
 
 
♧)中はちゃんと隆二くんだもん。
 
 
そう言って見せてくれた携帯の画面。
 
ロック画面を解除すると、出て来たのは
俺が美味しそうにご飯を頬張ってる写真。
 
 
隆)なんでこれなのw
♧)可愛いから。
隆)またー?!w
♧)この隆二くん見ると
  今度は何作ってあげようかなーって
  わくわくするんだもんw
 
 
そう言って愛しそうに笑う♧を見て
俺も愛しさでいっぱいになる、
 
そんなとっても幸せな朝。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
隆二くんと一緒に朝ごはんを食べて。
今日は私の方が先に家を出た。
 
業務日誌に目を通してお庭のお掃除をして。
 
秋晴れっていうにはまだ早いかな?
でも青い空がとっても気持ちいい。
 
 
男)お世話になってまーす。
♧)あ、おはようございます!
男)これ、こっちでいいですか?
♧)はい、お願いします。
 
 
いつも来てくれる業者さん。
 
裏口から荷物を運んでもらうと
最後に帽子を外してニコッと笑った。
 
 
男)♧さん、綺麗になりましたね。
♧)えっ!
 
 
思いがけない言葉に、
目がパチパチしちゃった。
 
 
男)あ、失礼な言い方だったらすいません。
  なんか…綺麗になったなぁって…
♧)////
 
 
それは…
隆二くんに恋してるから…?
 
だとしたら嬉しいけど…
 
 
男)その服も…。すごく似合ってます。
♧)////
 
 
これは隆二くんがくれた
ゆったりしたワンピース。
 
施設の方で仕事する時は
隆二くんがくれた服を割と着てる。
 
 
男)あの、えっと…///
♧)ありがとう…ございます///
男)いえ、///
♧)////
 
 
隆二くんにもらったものを
褒めてもらえると
なんだか嬉しいなー♡
 
 
男)じゃあまた来週、
  よろしくお願いします!
♧)はい、よろしくお願いします♡
 
 
それから夕方まで
せっせと事務作業をこなしてると
子供たちがパラパラと帰って来て。
 
今日の夕食は
9月生まれの子たちのお誕生会も兼ねて
特別にケーキが出る日。
 
 
誕生日の子には
毎年みんなで寄せ書きをするんだけど…
 
私も9月生まれだからって
いつも私にも書いてくれる優しいみんな。
 
 
子)♧姉ちゃん、はいこれーー!♡
♧)わぁ、どうもありがとう〜!♡
 
 
一生懸命書いてくれたメッセージは
どれもこれも想いが伝わる
あたたかいものばかり。
 
 
子)ねぇ♧姉ちゃん、
  最近セクシーになったね!
♧)ごほっ!ごほごほっ
子)彼氏とかできたのー?
♧)…っ///
 
 
小学生の女の子たちが
ニヤニヤしながらからかってくる。
 
 
子)♧姉ちゃん結婚すんの?
♧)ええっ!
子)彼氏いるんなら結婚すんじゃないの!
♧)…っ
 
 
今度は男の子たちまで
面白がってニヤニヤしてる。
 
 
♧)もうっ!私の話はいいのっ!
子)ちえーーっ
 
 
それからみんなは
美味しそうにケーキを頬張って
食堂には楽しい笑い声がしばらく響いてた。
 
 
奏)ねぇ。
♧)なぁに?
奏)ほんとに彼氏できたの?
♧)……
 
 
テーブルを拭いて回ってると
高校生の男の子にそう聞かれて。
 
さっきのみんなとは違う、
すごく真剣な顔。
 
 
♧)……うん、できた///
奏)……♧は…幸せ?
♧)あーー、また呼び捨てにしてー!
  どうして奏くん、
  最近私のこと呼び捨てにするの?
奏)18になったから。
♧)年齢関係あるの?w
  前までは♧姉ちゃんって
  呼んでくれてたのにーー
奏)18はもう大人だよ。
♧)……
奏)結婚だって出来るんだから。
♧)……
 
 
奏くんは高校3年生。
来年の春、ここを出て行く。
 
 
奏)♧は幸せなの?
♧)……
 
 
また呼び捨て、って言おうとしたけど…
奏くんの表情があまりに真剣だから
言えなくなった。
 
 
奏)どんな人?
♧)……
奏)瞬兄ちゃんのこと
  ずっと好きだったくせに…
  何いきなり彼氏とか作ってんの。
♧)…っ
 
 
私の気持ち…知ってたんだ…
 
 
奏)俺…高校卒業したら…
  瞬兄ちゃんみたいになりたいって…
  そう思ってたのに。
♧)……
 
 
奏くんは昔から
シンガーソングライターを目指してて…
 
瞬くんにもいつもギターを
教えてもらってる。
 
 
奏)どんな人なの、♧の彼氏。
♧)……
 
 
私は手を止めて、
ゆっくりと奏くんの向かいに腰掛けた。
 
 
♧)私の好きな人もね、
  歌のお仕事してる人だよ。
奏)えっ…
♧)すごくすごく、素敵な人。
  私は…彼の歌も、彼のことも、大好き。
奏)…っ
♧)瞬くんは…私の片思いだったけど…
  今好きな人は
  好きになれたことも
  好きになってもらえたことも
  なんだか奇跡みたいで、
  すごく幸せなことだなって
  毎日感謝してるの。
奏)……
♧)私、毎日本当に幸せだよ…?
奏)……
 
 
私がそう言うと、奏くんは
ガバッとテーブルに突っ伏して…
 
 
「会いたい」
 
ボソッと小さく呟いた。
 
 
♧)会いたいって…
  私の好きな人…に?
奏)……ん。
♧)来週…ここに来るって言ってたよ。
奏)は?マジ?!
 
 
今度はまたガバッと起き上がった奏くん。
 
 
♧)うん。
奏)…っ
♧)私が育ったところ、見てみたいって
  言ってくれたんだ…。
奏)……
♧)だからその時…、紹介するね///
 
 
そう言いながら、
なんだか少し照れくさい。
 
 
奏)瞬兄ちゃんよりイイ男じゃなかったら
  俺、認めないから。
♧)えっ
奏)じゃ。おやすみ。
♧)…っ
 
 
奏くんはそのままプイッと
食堂を出て行っちゃった。
 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 
隆)〜♪歌うように I’m touching you
  踊るように Making love
  Over & over Over & over
  身を委ねて In my arms
  Over & over again♪〜
 
 
今日は俺のソロ曲のレコーディング。
臣はいない。
 
 
デ)よし、じゃあ一旦休憩するー?
隆)うん。
 
 
ブースから出て、水を飲んで一息。
 
 
デ)すごくいいね〜〜
隆)ほんとですか?
デ)うん。
 
 
背もたれに頭を預けながら
もう一度、歌詞の紙に目を通した。
 
 
隆)ほんとエロいよな〜〜この曲。
デ)あはははw
 
 
これを選んだ時は確か…
健ちゃんに色気が足りないんちゃうか
とか言われて
悔しくてこれにしたんだった。
 
 
ディレクターは音をチェックしながら
うんうんと頷いてる。
 
 
デ)セクシーになったよね、隆二。
隆)へ?!
 
 
思いがけない言葉に、声が裏返っちゃった。
 
 
デ)声とか歌い方にも艶があって
  すごくいいな〜って。
隆)えーー、嬉しい。
デ)最初はこれ、臣っぽいなって
  思ったんだけどさ。
隆)えーー、あいつがこんなエロいの歌ったら
  ただのエロエロ大魔王じゃん。
デ)あっははは!w
 
 
俺が歌うからいいんだもんねっ。
早くLIVEでもやってみたいな〜〜
 
 
デ)こういう色っぽい夜を重ねて
  色気を身につけたのかな〜〜w
隆)え。
 
 
ディレクターが歌詞をヒラヒラさせながら
からかうように俺を見てる。
 
 
隆)……///
 
 
♧とは…付き合い始めてから
♧が起きてる時間に俺が帰れる日は…
毎回、してる。
 
 
だって…なんかさ、
愛し合ってんだからそうなるじゃん?!
 
自然なことじゃん!?
 
心も身体も、触れ合いたくて
仕方ないんだもん。
 
 
デ)そんな普通に照れられたら
  俺が照れるわw
隆)あ、すいません///
 
 
それから無事にレコーディングを終えて
家に帰ると…
 
いつも出迎えてくれる♧は
どうやら入浴中みたい。
 
可愛い「おかえり」がなくて、残念。
 
 
手洗いうがいだけしっかり済ませて
リビングのソファーにどかっと腰掛けると
テーブルの上に、大きなひまわり。
 
本物じゃなくて、紙で作ったやつ。
 
 
手に取って見てみると
そこには子供たちからの
誕生日おめでとうのメッセージが
たくさん並んでた。
 
 
『♧せんせいおめでとうございます。
 せんせいだいすき。』
 
『いつもありがとう。
 ♧せんせいがいちばんすき!』
 
『♧せんせいはかわいくてやさしくて
 ママになってほしいです。』
 
 
隆)ええっ!?ママ?!w
 
 
お母さんがいない子なのかな??
 
 
『♧せんせいはいつもいいにおいがするの
 だいすきです。』
 
『♧せんせいのおはなのかわいい。
 ほしいです。』
 
 
隆)ん?おはな?
 
 
お花ってもしかして…
シュシュかエプロンのことか…??
 
 
ところどころ、
お祝いとは関係ないことが書いてあって
面白い。
 
どれもこれも
子供のつたない平仮名で書かれてるんだけど
♧は本当に慕われてるんだなぁってわかって
読んでてほっこりする。
 
 
隆)こっちはなんだろ?
 
 
隣に置いてあった色紙も
手に取って見てみると
同じように誕生日を祝う寄せ書きだった。
 
 
『♧ねえちゃん、おめでとう!
 またかわいいおどうぐばこつくってね!
 ♡ひなた♡』
 
『♧ねえちゃんたんじょうびおめでとう♡
 いつもわらってくれてありがとう♡
 わかなより♡』
 
 
ああ、こっちは施設の子たちからかな?
 
 
隆)ん…?
 
 
『♧、誕生日おめでとう。
 ♧にとって幸せな一年になりますように。
 奏』
 
 
この子は漢字だから子供じゃないのかな…
 
てゆーかなんでこの子だけ
♧のこと呼び捨てなんだ?!
 
他の子はみんな「♧姉ちゃん」って
書いてんのに…
 
 
ソウ…?カナデ…?
なんて読むんだろ。
 
 
……ガチャッ。
 
 
♧)あ、帰って来てた!
  おかえりなさい!
隆)ただいまーー
 
 
風呂から戻って来た♧は
まっすぐに俺のところまで来て…
 
 
♧)おかえりなさい。
隆)ただいま?
 
 
なんかウズウズ、俺を見てる。
 
 
♧)おかえり…なさい。
隆)……ぷっw
 
 
もしかして。
 
俺が立ち上がって
♧をぎゅっと抱きしめると
 
 
♧)おかえりなさい♡
 
 
♧は嬉しそうに俺に抱きついた。
ただいまのぎゅーをしてほしかったみたい。
 
めっちゃ可愛いな、俺の彼女w
 
 
隆)んーーー、いい匂い。
 
 
抱きしめてるだけで癒されるなーー
 
 
♧)お風呂上がりだもんw
 
 
♧はクスッと笑って
キッチンに水を飲みに行ったけど…
 
なんだろ。
 
 
風呂上がりで化粧なんかしてないし
ありのままの素顔なんだけど…
 
なんであんな色っぽいのかな。
 
綺麗だよなぁ……
 
 
♧)どうしたの?
隆)ん…?見惚れてた。
♧)ええ?!も〜〜〜何言ってるのーー///
 
 
ほんとなんだけどな。
 
 
♧)あ、それ。
 
 
戻って来た♧は
ソファーに置いてあった寄せ書きを手に取って
俺の隣に腰掛けた。
 
 
隆)みんなからもらったの?
♧)うん、そうなの。
  保育園の子どもたちからは昨日もらって、
  こっちの色紙は施設で
  今日もらったんだよー♡
隆)そっか。
 
 
嬉しそうににんまりしてる♧が可愛い。
 
 
隆)これ、なんて読むの?この子。
♧)ん?ああ、奏くんだよー。
隆)カナデ?
♧)うん。高校生の男の子。
隆)……
 
 
高校生か。
そりゃ確かに
♧姉ちゃんとか呼ぶ歳じゃないか。
 
 
♧)今日ね、奏くんに言われちゃったのw
隆)なんて?
♧)ずっと瞬くんのこと
  好きだったくせにーって。
隆)えっ
♧)気付かれてたのもびっくりだけど…
  奏くんから見たら
  私があっさり気持ちが変わったように
  見えたのかなぁ…?
隆)俺と付き合ってること知ってんの?
♧)あ、隆二くんとは知らないけど
  彼氏が出来たことは、うん。
隆)そっか…
♧)会いたいって言ってたよ、隆二くんに。
隆)えっ
 
 
なんだろ。
俺、品定めとかされちゃう?汗
 
 
♧)瞬兄ちゃんよりイイ男じゃなかったら
  認めないとか言われちゃったw
隆)ええっ!
 
 
そ、それは…
身内の品定めとかっていうより…
 
男としての敵視じゃねぇの…?!
 
もしかして、♧のこと…好き、とか…
 
 
♧のこと呼び捨てにしてんのは
思春期の照れとかじゃなくて、
好きだからこその差別化、とか…
 
 
♧は鈍いから絶対気付いてないと思うけど…
高校生の男の子なんて
年上のお姉さんに絶対憧れるじゃん?
 
わかるよ、うん。
近くにこんな優しくて癒し系で
さりげない色気をまとった
可愛いお姉さんがいたら
俺でも惚れる!間違いない!
 
 
♧)隆二くん…?
隆)はっ
 
 
ついつい、想像が暴走してしまった。
 
 
隆)……どんな子なの?奏くんは。
♧)んーーー、すっごく優しい子だよー。
  下の子達にも慕われてるし。
  昔からシンガーソングライターになるのが
  夢って言っててね、
  瞬くんに憧れてるみたいなの。
  ギターも教えてもらってるし。
隆)……
♧)私の好きな人も歌のお仕事してるんだよ
  って言ったら、びっくりしてたよー。
隆)…っ
 
 
三代目、知ってるかな??
 
 
今度のオフ、
♧の施設に一緒に行く予定だけど…
 
その時俺はきっと奏くんに
男としての価値を見定められるわけで…
 
瞬くんよりイイ男だと思われなきゃ
いけないのか…
 
ハードル高ぇな…
 
いや、そんな引け腰じゃダメだ!
俺は漢を見せるぞ!よし!
 
 
♧)どうしたの…?
隆)はっ
♧)ここがむぅ〜〜ってなってるよーw
隆)……///
 
 
やわらかい人差し指に
眉間のシワをなでなでされた。
 
 
……ぎゅむっ!
 
 
♧)ひゃっ///
隆)♧ーーー
♧)なぁに…?
隆)……好き。
♧)////
 
 
めいっぱい抱きしめて…
 
そーっと身体を離したら…
 
♧のほっぺがほんのり赤くなってるのが
可愛くて。
 
 
隆)ねぇねぇ、ほんと好き…w
♧)どうして笑ってるの?///
 
 
可愛くて仕方ないからだよ。
 
 
隆)あ〜〜〜〜〜
 
 
このままベッド連れて行きたいけど…
 
 
隆)風呂入ってくる。
 
 
ちゃんと綺麗な身体で抱きたいから。
 
 
♧)待って…っ
 
 
立ち上がりかけた俺は
♧に腕を引かれて、
もう一度ソファーに座った。
 
 
隆)どうした?
♧)……///
隆)ん…?
 
 
もじもじしてる♧は
そっと俺を見上げて…
 
 
♧)キスだけ…
隆)え…?
♧)キスだけ、先にして…?///
隆)////
 
 
いろんな意味を含むその言葉に
ドキドキして、舞い上がって。
 
 
自分の顔も赤くなったのがわかった。
 
 
 
 
 
 
ーendー

スポンサーリンク

コメントを残す