[166]見えない気持ち(◇Side)

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♡)ふふ、お花増えたね…♡
◇)うん……。
 
 
剛典が毎日持ってきてくれるお花は
もう今日で5本目。
 
 
◇)……綺麗。
 
 
花瓶の水を毎日取り替えるたびに…
 
どんな思いで
毎日持ってきてくれてるのかなって
剛典のことを想う。
 
 
『今日は花畑のシーンの撮影で
 自転車に乗ったよ。
 可愛い花がいっぱい咲いてた。』
 
『やっと梅雨明けたね。
 暑いけどカラッとしてるから
 かなりラクになったよ。
 撮影行ってきます。』
 
『今日は料理のシーンの撮影だったよ。
 撮影も残り7日。
 最後まで頑張ります。』
 
 
必ず一緒にポストに入ってる
手書きのメモは
何気ない内容なんだけど…
 
毎日忙しいはずなのに
あたしのために
お花選んでくれてるのかなって…
 
 
なんだか複雑な気持ちになる。
 
 
♡)よーし、ご飯作ろっか♪
◇)うん。
 
 
今週は♡ちゃんが泊まりに来てて
今日でもう4日目。
 
 
臣さんが海外に行ってるから
その間、うちに来たいって言ってくれて…
 
会社から一緒に帰ってきて
一緒にご飯を作って食べたり。
 
シェアメイトみたいな毎日。
 
 
一人でいたら、
剛典のことばかり考えちゃいそうだから
すごく助かってるのが本音。
 
♡ちゃんといると気が紛れるし
笑い合える時間は普通に楽しい。
 
 
それに♡ちゃんは…
敢えて何も言わないんだ。
 
 
本当は剛典のこと好きなんでしょ?とか
優助にすればいいじゃん、とか
 
そういうことを言われても
きっとあたしは素直に聞けないし、
 
 
あたしの気持ちを左右するような
そういう発言をしないでいてくれる
♡ちゃんの優しさに、救われてる。
 
 
ちゃんとあたしが、
自分で自分の気持ちに答えを出すのを
見守ってくれてるんだよね?
 
ありがとう。
 
 
♡)桜ちゃん、そろそろ来るかな?
◇)うん、多分もうすぐ…
 
 
ピンポーン。
 
 
◇)あ、来た…w
 
 
昨日かかってきた桜からの電話。
 
おどおどしながら、
明日お姉の家に行ってもいい?
って言われて。
 
 
先週、あんな状態で帰しちゃったから
きっと気にしてるんだろうな、って…。
 
 
……ガチャッ。
 
 
桜)あ、えっと……
 
 
ドアを開けると
もじもじした桜が
ゼリーの箱をズイッと渡してきた。
 
 
◇)これ……
 
 
あたしが好きなお店のだ。
 
 
桜)お姉…この間は…ごめんな…?
◇)……
 
 
桜には剛典とのことは
何も話してないけど…
 
あんなに泣いたらさすがにバレたかな。
 
 
◇)あたしこそごめんな?
 
 
そう言って頭を撫でれば、
桜が泣きそうな顔で抱きついてきた。
 
 
◇)ゼリーありがとう。
桜)うん…っ
 
 
心配かけて、ごめんね?
 
 
 
……
 
 

 
 
 
♡)桜ちゃん、初めまして♡
桜)わぁ……///
 
 
♡ちゃんがニッコリ挨拶すると
桜は照れたように
あたしをバシバシ叩いてきた。
 
 
桜)お姉、どうしようっ///
  お人形さんみたいな人やな!
◇)せやろ。
  むっちゃ可愛いやろ。
♡)あはははっ
桜)ほんまに可愛い!どうしよう///
♡)ありがとう♡
 
 
さすがあたしの妹。
やっぱり♡ちゃんに惚れたか。
 
 
桜)うちのナンバーワンの先輩より
  全然可愛い…///
♡)ナンバーワン?
 
 
ピロリロリロ♪ピロリロリロ♪
 
 
桜)あ、お姉!携帯鳴ってんで!
◇)ちょ、今出れへん〜!!
桜)優ちゃんやから桜出るな!
◇)……は?!
 
 
優助!?
 
 
桜)もしもーし!桜でーす!♡
  あはははっ、うん、せやでー!
  ん?…うん、うん…。
  そうなん?ほんならおいでよー!♡
 
 
え?!
 
 
桜)お姉〜〜!
  優ちゃんな、今日仕事早く終わったから
  今から来るって〜〜!!
◇)はい?!!
桜)ほんなら待ってるな〜♡
  うん、うん、バイバーイ♡
 
 
勝手に電話に出て、勝手に切った桜。
 
 
◇)ほんまに来るん!?
桜)うんっ♡
◇)…っ
 
 
優助とはあの日からLINEしかしてない。
 
仕事が忙しいみたいで
おはよう、とか
おやすみ、とか
そんな程度の会話だけで…。
 
 
◇)えっと…
 
 
思わず♡ちゃんの顔を見ると、
 
 
♡)じゃあ優助くんの分も多めに作ろう!
 
 
さらっとそう言ってくれた。
 
 
 
__それから1時間後。
 
 
ほんとにやってきた優助。
 
 
桜)優ちゃ〜〜んっ!♡
優)こらこら、抱きつかないのw
桜)あ、ケーキ買ってきたん?
優)うん。
桜)お姉ケーキ食べれへんで。
優)え、うっそ…!
 
 
そんな会話が聞こえてきて
玄関を覗くと…
 
優助がガーンって顔してる。
 
 
優)ケーキ…嫌いなの…?
◇)あんまり…好きじゃない…
  食べれるのもあるけど…
優)……そっか。
 
 
そんなしょぼくれた子犬みたいな顔
しないでよ。
 
 
桜)あんな、今日はお姉の友達も
  おんねんでー♡
優)え…?
 
 
桜に引っ張られながら入ってきた優助。
 
 
♡)えっと…初めまして、♡です。
優)初めまして、優助です。
◇)同じ会社で、同い年なの、♡ちゃん。
優)あ、そうなんだ。
  すみません、突然お邪魔して。
♡)あ、いえ。
 
 
優助の反応があまりに普通で。
 
 
◇)……
 
 
♡ちゃんを見て
目がハートにならない男なんていたのか。
 
 
桜)な、な、♡ちゃん!
  桜にスキンケアとかもろもろ教えて!
♡)えっ、あ、でも…
  ご飯作ってからでも…
◇)あたし作るからいいよーー
  あとちょっとだし。
♡)ほんと?
◇)桜の相手してやってw
桜)♡ちゃん、行こーー♪
 
 
早速♡ちゃんに懐いてる桜が
♡ちゃんを引っ張っていって…
 
 
優)じゃあ俺が手伝うよ。
 
 
優助が隣に立った。
 
 
◇)えっと…じゃあ…
  これお願い。
優)はーい。
 
 
優助はあたしからボールを受け取ると
まじまじとあたしの顔を覗いてきて…
 
 
◇)なに…?
優)ん…?元気…?
◇)元気だよ…?
優)そっか。
 
 
あたしの返事に、嬉しそうに笑った。
 
 
◇)LINE…してるじゃん…
優)そうだけど…
  会うのはあの日以来だから。
◇)……
優)思ったより元気そうで安心した。
◇)……
 
 
ずっと…
心配してくれてたのかな…?
 
 
◇)今週ね、♡ちゃんがずっと
  うちに泊まってるの。
優)あ、そうなの?!
◇)うん。
優)めっちゃ仲良いんだね。
◇)うん…♡
  可愛いでしょ、♡ちゃん。
  あたしの自慢の友達だもんっ♡
優)うん、綺麗な人だねーー
◇)……それだけ?
優)え?
◇)うちの会社のアイドルだよ?
優)あはは、そんなモテる人なの?w
◇)だって可愛いじゃん!!
 
 
あたしの人生でナンバーワンだよ!
ダントツ可愛いよ!
 
 
優)あんまわかんない。
  俺は◇が可愛いから。
◇)……
 
 
は…?
 
 
◇)な、な、何…言ってんの…?///
優)なんで声引っくり返ってんのw
◇)…っ///
 
 
だって…
優助が変なこと言うから…
 
 
優)照れてんの?かわい…w
◇)照れてないしっ!///
  からかわないでよ!!
優)からかってないもん。
  ほんとのこと言っただけ。
◇)…っ
優)俺は◇が一番可愛い。
◇)〜〜〜///
 
 
真顔でツラっとそんなことを言う優助に
もう何も言い返せなくて。
 
 
あたしはプイッと無視して
料理を続けた。
 
 
変なの。
 
変なの。
 
 
きっと優助ってば目が腐ってるんだ。
 
 
◇)ご飯出来たよーーー
桜)わーいっ!
♡)ありがとうっ!♡
優)じゃあ食べようか。
 
 
テーブルを囲んで、
なんなんだよこのメンツ…
と思いながら、手を合わせて。
 
 
桜)へへ、美味しいっ♡
♡)優助くんって料理できるの?
優)ええと…最低限くらいは。
♡)へぇ!男の子なのにすごいね!
優)一人暮らしなんで。
♡)そっかー。
◇)……
 
 
優助…
♡ちゃんには敬語なのか。
 
 
優)ん…?
 
 
はっ、見てたら気付かれた。
 
 
優)どうした?
◇)……別に。
優)なんだよw
◇)…優助、♡ちゃんには敬語なんだなって。
優)だって◇と同い年なんでしょ?
  年上じゃん。
◇)…あたしも年上なんだけど。
 
 
そういえば出会った時から
タメ口じゃなかった?
 
 
優)なに、今更敬語の方がいいの?w
 
 
優助は笑いながら
あたしの頭をわしゃわしゃ撫でた。
 
 
◇)……///
 
 
今更って、何!!
 
なんか意味深な言い方しないでよ!
 
 
優)だって、◇は最初会った時
  年下か同じくらいだと思ってたし…w
◇)は??
 
 
なんでやねん!
 
 
優)なんかちっこいから…w
◇)バカにするな…///
桜)お姉と優ちゃんは付き合うてるん??
◇)は???
 
 
いきなり、何!
 
 
優)付き合ってないよ。
桜)そうなんや!
  ほんなら桜が立候補するー!♡
 
 
元気よく手を挙げる桜。
 
そういえばこの間も
付き合おうとか言ってたっけ…。
 
 
優)こらこらw
  俺の彼女は立候補制じゃありません。
桜)えーーーー!
  試しに付き合うてくれてもええやん!
優)試しとか言わないの。
♡)桜ちゃんは好きな人いないの?
桜)…おる…けど…
優)いるんじゃん!w
桜)もっと…優しい人がええねんもん…
♡)優しく…ないの…?
桜)……(こくん)
 
 
桜は寂しそうに頷いた。
 
だからあのクソ野郎は
早くやめろって言ったのに…
 
 
桜)桜、優ちゃんみたいな人がええな…
優)ごめんね、俺は◇が好きだから。
 
 
意外に本気っぽく言う桜に
優助がキッパリそう言った。
 
 
◇)……///
♡)……///
 
 
あたしは…
どうリアクションしていいのかわからなくて…
 
 
桜)お姉のこと好きなん?!
  友達ちゃうの!?
優)んー、俺の片思い。
桜)…っ
 
 
その言葉に、
今度は桜があたしをじーっと見る。
 
 
桜)お姉、優ちゃんのこと好きなん?
◇)……
 
 
ズバリ聞いてくるなよ…
 
 
桜)岩ちゃん…は…?
◇)……
 
 
地雷踏むな、妹よ…
 
 
優)いいから、はい、終わり。
 
 
優助が桜の頭をポンポン叩いたけど
桜はほっぺを膨らませて。
 
 
桜)お姉が優ちゃん好きやないんやったら
  桜が付き合いたいもん!!
 
 
そう言った。
 
 
◇)……
 
 
ええと…
ほんと困った妹だな…どうしよう…。
 
 
優)桜ちゃん。
桜)…っ
優)誰かと付き合うなら
  ちゃんと好きになってからにしたら?
桜)え……
優)付き合ってから好きになることも
  あるかもしれないけど…
  桜ちゃんの場合、
  「彼氏」っていう存在を
  先に求めてる気がするから。
桜)…っ
優)俺のことだって
  好きなわけじゃないでしょ?
桜)……
 
 
的を得た優助の言葉に
桜はしょんぼり俯いて…
 
 
桜)お姉の…どこが好きなん…
 
 
さらなる爆弾をぶっこんできた。
 
 
優)え?!
桜)教えて。
優)…それは…◇にちゃんと言ってあるから。
桜)…っ、だって…
  お姉には岩ちゃんが…っ
優)◇が岩ちゃんを好きでも
  俺は◇が好きなんだよ。
◇)…っ
 
 
優助の言葉に
桜は何も言えなくなって、
その代わりに今度はポロポロと泣き出した。
 
 
優)えっ、桜ちゃん?!
桜)ふぇ…っ
♡)大丈夫…?
桜)桜も…っ
  優ちゃんみたいな人に
  好きって…言われたいもん…っ
◇)…っ
桜)先輩は…桜のこと…
  好きなんかやない…っ
  Hできればええねんもん!
  桜は便利な女やねんもんっ!!
◇)……
 
 
わかってるのに…
離れられへんのかな…
 
 
♡)桜ちゃん…何それ…
 
 
え…?
 
 
♡)何なのその男!!!
 
 
えええ?!
 
今度は♡ちゃんが怒り出した…!
 
 
♡)その先輩は桜ちゃんのこと
  ちゃんと好きじゃないの?!
桜)…っ
♡)どうなの!!
桜)…Hの時だけ…好きやって…
  言うてくれるけど…
♡)けど?
桜)他の女の子とも…Hしてんねん…
♡)そんな男、やめなさい!!!
桜)…っ
◇)…っ
 
 
♡ちゃん…
そんな怒ったりするのね…?
 
 
♡)そういうことは、
  ちゃんと自分を愛してくれる人と
  しなきゃダメっ!!
桜)…っ
優)そうだよ、桜ちゃん…。
  もっと自分を大事にして。
桜)ふぇぇ…っ
  優ちゃーーーんっ
 
 
あ、どさくさに紛れて抱きついた。
 
 
優)こら。
桜)ぎゅってして。
優)…っ
 
 
全力でしがみついて離れない桜に
優助は呆れたように笑って
桜の頭をポンポンした。
 
 
優)◇みたい…
 
 
ボソッと呟いた、聞き捨てならない言葉。
 
 
◇)は?!!
 
 
あたしがギロッと睨むと
優助はあははって笑ってて。
 
 
◇)……///
 
 
確かに…
ボロボロになったあの日、
 
ぎゅってしてって…
甘えちゃったけど…
 
ヘタレな桜と一緒にしないでよね!!
 
 
♡)そんな男はくるってして
  中指ボキッてして
  耳引っ張って脇チョップだよ!!
 
 
ん…?
 
まだ怒ってる♡ちゃんが
なんだか恐ろしいことを言ってる。
 
そういえば昨日、
護身術習ってきたって言ってたっけ…。
 
 
ピロリロリロ♪ピロリロリロ♪
 
 
♡)ん?
◇)……?
 
 
電話の着信音に
みんなが自分の携帯を探す。
 
 
桜)あ、♡ちゃんの携帯や。
  「H T」やって。何これ。
  ETの仲間?
◇)……
 
 
あんた…
ほんとにあたしの妹だよね、うん。
 
 
♡)あ、えっと…
桜)なんでイニシャルなん?
♡)……
桜)バレたらあかん人とか?
  芸能人やったりして〜〜w
♡)…っ
 
 
♡ちゃんの表情が変わると、
 
 
優)…と…さか…?
 
 
隣で優助がボソッと言った。
 
 
桜)登坂…?って、…臣くん?!
  登坂…広臣…
  H T や!!!!!
♡)えっと…
  ごめん、電話出てくるね///
 
 
そう言ってそそくさと逃げた♡ちゃん。
 
 
優)あー……、そっか。
 
 
また一瞬で全部察したような優助と…
 
 
桜)♡ちゃんって臣くんと
  付き合うてんの?!///
  うっそ!なぁ、お姉!!!///
 
 
野次馬根性丸出しの妹。
 
 
◇)ふぅ……。
 
 
あたしは桜を無視して
食べ終わった食器を片付けた。
 
 
桜)ねぇ!お姉ってばー!
優)桜ちゃん、ほら、座って…
桜)だってーー!!
 
 
桜がぴーちくぱーちく言ってる間に
♡ちゃんが電話から戻ってくると、
もう桜の質問攻め。
 
 
桜)いつから付き合うてんの?!///
♡)えっと…
桜)臣くんの彼女なんやろ!?///
優)桜ちゃん。
桜)…っ
優)ああいう仕事してたら
  そんな簡単に話したり出来ないんだから。
 
 
優助がそう言って窘めてくれたのに…
 
 
桜)大丈夫やで!
  桜、誰にも言わへんから!!
  なぁ、一緒に住んでんの?!
 
 
それでも止まらない、我が妹…。
 
 
桜)臣くん、H上手?!///
♡)ごほっ、ごほごほっ!///
◇)桜!変なこと聞くな!!
 
 
さすがにあたしも止めるけど…
 
 
桜)だって…♡ちゃんと臣くんが
  Hしてんねんで…///
  あかん、むっちゃドキドキや…///
 
 
勝手に想像して喜んでる桜。
もう誰かどうにかしてくれ。
 
 
桜)そっか…だから♡ちゃん……
♡)え…?
桜)さっき桜に言うてくれたんやな…
♡)……
桜)Hは…ちゃんと愛してくれる人と
  せなあかん、って…
♡)……
◇)……
桜)…先輩は…
  ただHがしたいだけやから…
優)…じゃあ次は…、
桜)……
優)ちゃんと愛してくれてるって
  感じられる人とそういうことしなよ。
 
 
優助が桜の背中をトントンと叩いた。
 
 
桜)Hする前からそんなん感じられるん…?
優)うーん…w
  順番守ればいいんじゃない?
桜)順番…?
優)うん。
  身体を重ねるから好きになるんじゃなくて
  好きだから身体を重ねるわけでしょ?
  行為より気持ちが先だよ。
桜)気持ちが…先……
優)好きだから触れたいって思うし…
  愛しいって思うからその先を求めるし…
  全部気持ちがあっての話だから。
桜)……
優)その先輩は行為が先に来てるんでしょ?
桜)……うん。
優)だからちゃんと…
  自分も好きで、相手も好きで、
  お互いの気持ちが重なる相手と
  そういうことしたら?次は。
桜)……
◇)……
 
 
優助はアホな桜に
優しく諭すようにそう言ってくれて。
 
桜は素直に頷いた。
 
 
これでクソ野郎と縁を切れるといいんだけど…
 
 
◇)……
 
 
好きだから触れたいって思って…
愛しいって思うからその先を求める。
 
 
剛典は…
あたしにはそうで
 
他の女には行為が先だったってこと…?
 
 
桜)優ちゃんもそうなん…?
優)え?
桜)お姉にそう思うの…?
◇)?!!
 
 
ん!!??
 
 
桜)好きだから触れたいって…
優)え、えっと…、え?///
◇)////
 
 
また爆弾落とす気かこのアホ娘!!
 
 
桜)好きやったらそう思うんやろ…?
優)……///
 
 
優助はチラッとあたしを見て
照れたように自分の腕で自分の顔を覆った。
 
 
優)思うよ、めちゃくちゃ///
◇)////
 
 
ドキ…ドキ…ドキ……
 
 
優助のストレートな言葉に、
優助の家で過ごした時間を思い出す。
 
 
あたしを何度もぎゅってして…
優しく触れてくれた。
 
 
あそこには全部…
「好き」とか「愛しい」が
詰まってたのかなって…
 
あの時だってちゃんと感じたけど…
改めてそう思うと…
 
 
◇)////
 
 
なんか恥ずかしくて、死にそう。
 
 
♡)え、えっと…桜ちゃん!
  デザート選ぼっか!///
桜)あ、うん!食べよーーー!!♡
 
 
♡ちゃんが桜を
キッチンに連れてってくれて…
 
残されたあたし達。
 
 
優)……///
◇)……///
 
 
何これ。
気まずいんだけど。
 
 
優)……あー…、……ごめん///
◇)……うう…ん…。
 
 
別に…謝ることでは…
 
 
優)でも、ほんと。
◇)え…?
優)ほんとに…好き。
◇)…っ
優)////
◇)////
 
 
なんで改めて言うのっ!!///
 
 
桜)なぁお姉、食べれるケーキある?
◇)…っ、えっと……
 
 
優助が買ってきてくれた箱を覗くと…
どれもクリームたっぷりの甘々な感じで…
 
 
◇)…ない。あたしはゼリー食べる。
 
 
あたしがそう言うと、
優助がしょんぼりした。
 
 
◇)ごめん…
優)ううん、ごめん。
♡)◇ちゃんケーキ嫌いだったんだね。
◇)嫌いっていうか…
  食べれる種類が少なくて…
♡)誕生日の時、大丈夫だった?
◇)あ、うん!!
  あれは美味しかった!
 
 
♡ちゃんがJさんと持ってきてくれたケーキ。
 
 
◇)クリーム多いのとかが苦手で…
  フルーツが多いやつとかは食べれるの。
  だからゼリーもこれが好き。
♡)そうなんだ♡
優)なるほど…覚えた。
◇)…別に覚えなくてもいいけど…
優)なんでw
  好きな子の好みなんだから
  覚えておきたいに決まってるじゃん。
◇)////
 
 
なんなの、もう!!!
 
 
◇)そういうことサラッと言うの
  やめてよ!///
優)え…?
 
 
何が?みたいな顔で
きょとんとしてるし!!
 
 
優)あ、ごめん、おかしかった?
◇)…っ
優)なんも考えないで喋ってた…///
◇)……///
 
 
なんでこんなピュアなの。
なんなの。
 
 
♡)優助くんは…ストレートだね…///
優)えっ、ええと…///
  すみません…
  うざいですかね、こんな男…
♡)そんなことないよ!
◇)……///
 
 
あたしだって…
うざいなんて…思ってないもん…
 
 
桜)桜は優ちゃん大好きーーー♡
優)ありがと…w
桜)お姉、岩ちゃんなんかやめて
  優ちゃんにしたらええやん!
◇)は…?
 
 
岩ちゃん…なんか?
 
あんた…
剛典に懐いてたくせに…!
 
 
桜)岩ちゃんは芸能人やし
  カッコイイけど…
  桜は優ちゃんの方がええ男やと思うな〜
◇)……
桜)岩ちゃんみたいに
  浮気せぇへんと思うし!
◇)…っ
 
 
剛典がしてたのは…
浮気じゃ…ないもん…
 
 
桜)岩ちゃんも先輩と一緒やろ?
  Hしたいだけなんちゃう。
◇)…っ
 
 
違う…
 
違うもん…っ
 
 
だって…
剛典は…
 
あたしと付き合ってる時は…
本当にあたしのこと…
大事にしてくれてたもん…
 
 
したいだけとかじゃない。
そんな風に感じたこと、一度もない。
 
 
冗談でふざけたりとかしてても…
そういうことする時は
ちゃんと…
 
好きって…愛しいって…
いっぱいいっぱい伝わるくらい…
大事にしてくれたもん…
 
 
桜)岩ちゃん好きやったけど
  お姉のこと泣かせるのは
  桜も許せへんもん。
◇)…それ…は…
♡)違うもん!!
◇)…っ
♡)岩ちゃんはそんな人じゃないよ!!
桜)え…?
♡)岩ちゃんは…
  ほんとに◇ちゃんのことが好きで…っ
  ◇ちゃんのこと…
  大事に思ってて…っ
 
 
♡ちゃんはそう言いかけて、
口を閉じた。
 
目の前に優助がいるから、
少し気まずそうに俯いて。
 
 
♡)えっと…ごめん……
 
 
そう言う♡ちゃんに
優助は優しく笑った。
 
 
優)♡さんは◇の友達なんだから…
  そのままの立ち位置でいてください。
 
 
「俺のことは気にしないで」
 
優助の優しい目が、
そう言ってる気がした。
 
 
◇)……
 
 
♡ちゃんは臣さんの彼女だから
もちろん剛典とも繋がってるわけで
 
だから剛典を庇うのも当たり前で
 
…っていう、
そういうのを一瞬で察して
空気を和らげてくれる。
 
 
優助って…
なんでこんないい奴なんだろう…。
 
 
 
……
 
 

 
 
 
桜)ごちそうさまでしたーー!♡
 
 
デザートも食べ終わって
帰り支度をする桜と優助を
玄関まで見送った。
 
 
優)お邪魔しました。
  ごちそうさま。
◇)うん。
優)♡さんもありがとうございました。
♡)あ、うんっ。
 
 
優助はぺこっと頭を下げると
あたしをじっと見て…
 
 
◇)…な…に…?
優)んー?
◇)……
優)……
 
 
ゆっくりと伸びてきた手が
あたしの頬をスッと撫でた。
 
 
優)……
 
 
優助は名残惜しそうな目で
あたしを見つめて…
 
ほっぺを優しくなでなでして…
 
 
優)おやすみ。
 
 
甘い笑顔で、そう言った。
 
 
◇)////
 
 
桜)優ちゃん帰ろーーー♡
優)はいはいw
桜)じゃあねお姉またねーー♡
◇)あ、うん…
 
 
優助の腕に無理やり絡みつく桜を見送って
ドアを閉めた。
 
 
◇)……はぁ…///
 
 
なんなの…今の…
ずるい…
 
あんな優しい顔で…
 
 
♡)きゅんとしちゃった…
◇)はっ!!
 
 
慌てて振り向くと、
♡ちゃんがぽーっとしてて…
 
そうだ、♡ちゃんがいたんだ!
忘れてた!
 
 
♡)優助くんって…
  ほんとに◇ちゃんのこと
  大好きなんだね…///
◇)////
 
 
それは…今日も…
いっぱい感じたけど…
 
 
♡)それに…すごく良い子だった…
◇)……
♡)優しい子だね。
◇)……(こくん)
 
 
♡ちゃんはそれ以上は何も言わずに
あたし達はいつも通り
お風呂に入って、ベッドで眠った。
 
 
優助が良い子だから
優助にしなよとか
 
そんなことを軽々しく言わない♡ちゃん。
 
 
あたしの気持ちを尊重してくれて…
ありがとう。
 
 
桜に…剛典を悪く言われた時…
なんか悔しくて…悲しかった。
 
 
やっぱりまだ、
自分でもよくわかんない。
 
 
このまま剛典のことを好きな気持ちが
全く消えていかなくても…
剛典と戻るイメージは全然湧かなくて…
 
でももし
剛典のことを好きな気持ちが
薄れていくんだとしたら…
その時は、優助と付き合いたい。
 
 
そんな気持ちも、少しあって…。
 
 
◇)……
 
 
恋愛感情って
どうしてこんなに難しいのかな。
 
自分の気持ちなのに
自分ではコントロールできなくて。
 
 
心や身体が…
脳より先に、勝手に反応する。
 
 
あたしの気持ちは…どこへ向かうのかな。
 
 
剛典は今…何を思ってる…?
 
 
 
 
 
ーendー

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コメント

  1. ちえ より:

    桜ちゃんっΣ(O_O;)自分の話でお姉ちゃん泣かせて、それが気になってまた訪ねて来たはずなのにこの展開ww 脇役だけどかなりぶっ飛んでてめっちゃ濃い~キャラですね!!いくつ爆弾持ってるんだろ(笑)でもその言動が少なからず、◇ちゃんが自分の本当の気持ちに気づくきっかけにもなっているのかな~( ・ε・)

    マイコさん、story3周年おめでとうございます(о´∀`о)これからも頑張って下さい♡

    • マイコ より:

      ちえさん、ナイスツッコミ!。゚(゚^∀^゚)゚。ww
      ほんとこの爆弾娘、どうにかしたい笑
      でも今後もまだまだ登場予定ですww

  2. のんちゃん より:

    優助くん優しい良い人だけど、私はやっぱり岩ちゃんと寄り戻して欲しい。岩ちゃん絶対後悔と、反省してると思うなぁ〜
    岩ちゃんの気持ちも、解って欲しいなぁ〜♢ちゃん。相変わらず妹の桜の空気読めない感じが苦手o(`ω´ )oもうじき臣くん帰って来る?臣くんが待ち通しい。もう、臣くんが好き過ぎて(≧∇≦)

    • マイコ より:

      臣くんはもう少ししたら帰ってくるよ〜〜(っ≧ω≦)っ待っててね〜〜笑

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