【153】可愛い子犬(岩ちゃんSide)

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バタン。


◇)あ、ほんとにまだいた。
岩)!!


「まだいた」ってなんだよ!!


◇)お水お水〜〜〜♪
  ぷはーーっっ!美味しい〜〜♡
岩)……
◇)岩ちゃんも飲むー?
岩)うん。


カタン。


◇)はい、どーぞ♪


水を運んできてくれた◇ちゃんは
風呂上がりのイイ匂いまで運んできた。


岩)バラ…?の匂いする。
◇)お風呂上がりだからね。
岩)……
◇)あースッキリした♪
岩)……
◇)で、いつまでいんの?


また言われた!!!


岩)つーかさ!!!
◇)なに。
岩)ちょっと…、ここ!!
◇)??


俺がソファーから下りて
下に座ると

◇ちゃんは俺が叩いた向かいに正座した。


◇)なに。
岩)◇ちゃんって
  いっつもそんな無防備なわけ?
◇)は?
岩)他の男友達の前でもそんなんなの?
◇)そんなん?
岩)二人で飯食ったり…風呂入ったり…
◇)ご飯は食べるけど
  お風呂入るって言ってんのに
  居座る奴は岩ちゃんくらいかな。
岩)……
◇)みんな普通に話し終わったら帰るし。
岩)みんなって…
  男友達どんだけいんの!
◇)どんだけって…数えたことないけど
  女友達と同じくらい?
岩)……
◇)何その顔。
岩)二人っきりはよくないと思う。
◇)何が?
岩)家の中で。
◇)はい?
岩)危ないじゃん。
◇)何が?
岩)なんかされたらどーすんの?
◇)誰に?
岩)男友達に!
◇)されるか!
岩)わかんないじゃん!
◇)わかるわ!
岩)……
◇)男友達とそんなことに
  なるわけないじゃん。
岩)……
◇)普通に仕事の話したり…
  恋愛の話したり…
  貸してた漫画返してもらって
  そのついでにご飯食べてったり…
  そんなんだよ?
岩)……
◇)岩ちゃんは女友達と
  そーゆーことになるわけ?
岩)え…?
◇)だからそーゆー発想に
  なるんじゃないの?
岩)……


そう…なのかな…

だって…なんつーか…

男女の友情なんて成立すんのかよって思うし
友達のフリしてたって
下心ある男だって絶対いると思うし


岩)女友達とかあんまりいないからわかんね。
◇)へ?いないの?
岩)うん。
◇)じゃああたしは何?
岩)え?
◇)なんで友達になったの??


は、しまった。


岩)……面白そうだから。


苦し紛れにそう答えると


◇)何やねんそれ!!w


と、なぜか関西弁で笑われた。


◇)ま、いーやw
  じゃあ岩ちゃんのこと何か教えてよ♪


ソファーにばふっともたれた◇ちゃんから
またバラの香り…


◇)せっかく友達になったんだし!
岩)……何かってどんなこと?
◇)なんでも♪
岩)……
◇)仕事のこととか!
岩)仕事?
◇)うん!あたしとは縁遠い仕事だし
  興味あるー!
岩)◇ちゃんは何してんの?
◇)岩ちゃんが先ーー♪
岩)……


クッションを抱えながら
無邪気にコロコロ笑う彼女は

なんだか子犬みたいだ。


亜麻色の長い髪を
くるくる人差し指に巻きつけて
俺が喋るのを待ってる。


岩)三代目のことどれくらい知ってる?
◇)どれくらいだろ…
  友達がいつもカッコイイって言ってるのと…
  あとは…
岩)うん。
◇)会社のね?向かいのおばさんが
  ものすごくファンで
  岩ちゃん岩ちゃんって言ってる。
岩)おおお!!
  おばさま、ありがとうございます♡
◇)だからそのおこぼれ情報程度。
岩)どれくらいこぼれてくれてんだろw
◇)わかんないw
  だから一から話して〜♪
  ほい!


隣をトントン叩かれ、
俺もソファーに座った。


どこから話していいのかわからず
三代目の大まかな説明や
普段の活動内容を話すと

すごく楽しそうに聞いてくれるから

俺はそのまま写真を見せながら
メンバーも一人ずつ紹介した。


◇)楽しそうだねー♡
岩)うん、ほんと仲良いんだ♪
◇)岩ちゃんは末っ子なのか。
岩)俺、家族ん中でも末っ子だし
  グループん中でも末っ子なんだよ。
◇)おおお!!うらやましー!!
岩)え?w
◇)あたし長女やから末っ子うらやましー
岩)長女なの?
◇)うん。妹と弟がいるー。
岩)俺は兄貴がいる。
◇)末っ子はいつもおいしいとこ
  持っていくんよね〜〜
  憎いなっ!

ビシッ

岩)いてっw
◇)甘えるのも上手やしさ〜〜
岩)末っ子?
◇)うん。
岩)◇ちゃんは甘えるの下手なの?
◇)…だって「お姉ちゃん」は
  甘える人がおらんやん。
岩)……


そういうもんなのかな…


岩)じゃあ…彼氏に甘えればいいじゃん。
◇)甘えさせてくれる彼氏ならね。
岩)……


彼女に甘えさせない彼氏なんか…いるか?


岩)◇ちゃんってさ、いつから彼氏…
◇)あ〜おもしろかった〜♪
  今度からTVとかで三代目見るの
  楽しくなりそう♪
岩)……
◇)またいろんな話聞かせてね!
岩)……


遮られたのか
たまたまなのか…わかんないけど


岩)◇ちゃんのことも教えてよ。
◇)仕事の話?
岩)なんでもいーよ?
◇)うーん…


◇ちゃんはSEらしくて
仕事の内容は説明してくれたけど
難しくてよくわからなかった。

でもすごくやり甲斐があるらしくて
毎日楽しいらしい。

たまに徹夜で
朝までかかることもあるらしいけど
それでも楽しいとニコニコ笑った。

何かに一生懸命な子っていいなーとか
ぼんやり思いながら
その笑顔を見てるだけでなんだか和んだ。


◇)何笑ってんの??
岩)いや…八重歯可愛いなーってw
◇)!!!


◇ちゃんが慌てたように、
自分の口を押さえた。


岩)なんで…
◇)コンプレックスなの!
岩)八重歯が?


コクコクと頷いた。


岩)なんで?可愛いじゃんw
◇)だって…子供っぽいでしょ…
岩)そうかなぁ…


子供っぽいなんて思ったことないけど…
おっぱいだって大きいし…


◇)ちょっと!!
岩)えっ
◇)今おっぱい見たでしょ!!
岩)あ…バレた?w
◇)変態!!!//
岩)なんでおっぱい見ただけで変態なんだよ!
◇)エッチ!!!
岩)……


なんか…可愛い…

いつもだったら適当なこと言って
このまま襲っちゃうんだけどなぁ…


岩)とりあえず…
◇)わっ…


俺は◇ちゃんの手を外した。


岩)可愛いんだから隠さなくてよろしい。
◇)……//
岩)八重歯ってさ、
  女子の憧れなんじゃないの?
◇)そんなん…聞いたことないし…
岩)あえて八重歯にする子もいるって
  聞いたことあるけど…
◇)あたしは…やなんだもん…
岩)別に子供っぽくないし可愛いから
  隠さなくていいよ。
◇)……//
岩)ほら、にぃーーーっ
◇)……
岩)にぃーーーっ
◇)……に…ぃ…っ
岩)うん、可愛いw
◇)///


あ、はにかんでうつむいた。


◇)そんな風に言われたの…初めて…
岩)え…?
◇)……
岩)……
◇)ずっと…やだったけど…
  やじゃなくなった…かも…
岩)……
◇)…ありがとっ//


◇ちゃんは顔を上げると
悔しそうな嬉しそうな
なんともいえない表情で笑った。


ああ…もう…
可愛いなぁ!!くそー!//


目がクリクリしてて…ほんと…


岩)犬みたい…w
◇)は??
岩)なんかクリクリ…コロコロしてて…
  ◇ちゃんて子犬みたいだよねw
◇)……


あれ?
俺なんかマズイこと言った??


◇)誰が犬だっ!!!
岩)えっ
◇)子供っぽいって言われるより
  失礼だしっ!!
岩)いや、可愛いって褒めてんだけど…w
◇)全然褒めてないしっ!!
  チビだから馬鹿にしてんでしょ!!
岩)違うって!w
◇)……


あーあ…
ふくれちゃった…


岩)何cmなの?
◇)……155。


ボソッと答えたその回答が
予想的中で一瞬喜んだけど

睨まれてすぐに真顔に戻した。


岩)別にそこまで小さくないじゃん。
◇)チビだもん。
岩)……
◇)ちんちくりんだもん。
岩)…ぶっw
◇)なんで笑うの!
岩)だって…w


ふてくされてる顔がまた可愛いw


岩)子犬みたいって言ったけど
  別に悪口じゃなくて…w
  155だってちゃんと女の子でしょ。

ポンポン。

◇)またポンポンした!!!!
岩)えっっ
◇)このやろーー!!
岩)あ!!ダメなんだっけ!!
◇)チャラ男めーーー!!
岩)ごめん!!わざとじゃない!!
◇)がるる…
岩)ぶっww


やっぱり子犬かもw


岩)よしよしw
◇)ポンポンすんなっっ!!!
岩)はいはいw
◇)もう帰れ!チャラ男!!!
岩)はいはいw


時計はもう23時半。


岩)……


帰りたくないなぁ…


◇)何してんの。
岩)考えごと。
◇)……何の?
岩)どうしたら泊めてくれるかなぁって。
◇)は??
岩)……
◇)泊まるって、うちに??
岩)うん。
◇)なんで??


なんでだろ。
別に手を出すつもりなわけじゃなく

まだまだ話してたいだけなんだけど


◇)わかった!!!!
岩)え?
◇)岩ちゃんち、アレ出たんでしょ?!
岩)……はい?
◇)あたしも前に出た時
  友達の家に避難したもん!!
岩)へ??
◇)岩ちゃんち汚かったし
  出そうだもんね…
岩)何が?


口に出すのも恐ろしいといったような表情で
意を決したように◇ちゃんが口を開いた。


◇)ゴキブリ。


……


岩)はぁ!!???


思わず俺が大きな声を出したから
きょとんとしてる。


◇)え…、違うの?
岩)ちげーし!!!ww
◇)へ……


まだ一緒にいたいって暗に匂わせて
ゴキブリと勘違いされたのなんて
人生初だわ!!!


岩)あったまきた。
◇)えっ
岩)家ピッカピカに掃除してやる。
◇)何それ…
岩)だから今度遊びに来て。
◇)やだ。
岩)えっ…
◇)ゴキブリ出る家なんて行きたくない。
岩)出ないっつーの!!w
◇)じゃあなんでうち泊まりたいの?
岩)え……


そうだ、その問題でした。


岩)なんでって…
◇)……
岩)……
◇)居心地いいから?
岩)……うん、そう。
◇)そんなにこのソファー気に入ったの?
岩)え?
◇)これ、いいでしょ♪
  奮発して買ったんだから〜♪


俺の本音をよそに自慢げなドヤ顔。


岩)ぶっww
◇)えっ…
岩)ま、いいや、うんw
  今日は帰ります。
◇)うん。


当然だろって顔されたw


◇)気をつけてねー
岩)うん、ご馳走様でした。
  ほんと美味しかった。
◇)料理「得意」だからね♪


俺が与えた称号にニヤッと笑う彼女。

俺を見上げる子犬みたいな瞳が
やっぱり可愛くて

頭を撫でたくなるのを我慢…我慢…


岩)ほんとありがと。
  お邪魔しました。
◇)うん、おやすみー♪


バタン。


最後にチューでもしたかったけど
そんなん出来るのは
まだまだ先になりそうな予感。


とりあえずは俺を
男として見てください。


返してもらった服を
俺がわざと置いてきたことに

彼女が気付くのはいつだろう。




ーendー

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