【142】虚しさと苛立ち(岩ちゃんSide)

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腕枕をしながら髪を撫でてると
女の子が言った。


女)岩ちゃんとHしちゃったぁ//
岩)なーにそれw
女)えへへ…♡


可愛いなぁ…


チュッ


女)////
岩)…どうしたの?
女)もう一回…して?//
岩)ん…w


チュッ


女)えへへ…///


まぶたにキスをすると
はにかんで笑う。


岩)可愛いねw
女)……岩ちゃんは…優しいね//
岩)え?
女)Hのあとも…優しい…//
岩)そう?w
  普通じゃない?
女)普通じゃないもん//
岩)そうかなぁ…
女)みんなに自慢できちゃうなぁ♡
  あ、もちろん内緒にするけど…
岩)え?
女)岩ちゃんとHしたなんて//
岩)……なんで?


そんなことが自慢になんの…?


女)だって岩ちゃんだよ?
  みんなカッコイイって言ってるもん!
岩)……
女)こうやって一緒に過ごしたいって
  思ってる女の子なんて
  たくさんいるんだよぉ?
岩)……
女)私も嬉しいなぁ…♡
岩)……


ああ、まただ。

女の子が見てるのは「岩ちゃん」。


最近有名だから、とか…
人気があるから、とか…


だから一回抱かれたい、

そんな子ばっかりだ。


女)ね、ね、またいつでも呼んでね?♡
岩)え…?
女)彼氏といる時以外なら
  飛んでくるから♡
岩)……


彼氏いたのかよ…

飛んでくるって…
お前はデリヘルかよ…


女)じゃあまたね♡♡
岩)うん、バイバイ♡


別にいい。


今は仕事が忙しいし
正直彼女がいても
一緒にいれる時間もないと思う。


だから
可愛くて頭の軽そうな女の子と
適当に遊んで

ストレスも性欲も発散して…


それでいいって思ってたのに、
なんでだろう…


最近少し、虚しく感じる時がある。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


岩『今何してる?』
女『今友達といるよーー』


ちょっといいなと思ってる女の子。
珍しく自分から連絡してみた。


岩『仕事早く終わったから
  会えないかなって思って。』
女『そうだったんだ〜〜
  今日はごめんね?』


電話で話しながら歩いてると
向かいに丁度、彼女を見つけた。

男の腕につかまりながら
電話で俺と話してる。


女『あたしじゃなくても
  他にいっぱいいるでしょ?w』
岩『……』
女『また誘ってねー♡
  じゃ…』

ピッ。


ちょっといいなと思ってても
なかなか噛み合わない。

他にいっぱいって…
俺をなんだと思ってんだよ…


岩)はぁ……



ーーー



女)岩ちゃん……
岩)なぁに?
女)好き……//
岩)……


腕の中で可愛く呟かれた。


岩)ありがと…♡
女)……


この子…俺も一緒にいると
割と落ち着くんだよなぁ…


こんな子が彼女だったらいいのかなぁ…


女)岩ちゃんは…
岩)んー?
女)誰にでも…優しいの?
岩)……え?
女)誰にでも…
  こういうこと…、する?
岩)……


顔を覗くと
少し目を潤ませて俺を見上げる彼女。


岩)誰にでもなわけないじゃんw
女)……
岩)……
女)あたし…ね?
  岩ちゃんのこと…好きなの…
岩)可愛いなぁ♡ありがと♡
  ほら、おいで…
女)……//


肌と肌が重なって温かい。


岩)気持ちいい…


毛布にくるまって
彼女を抱きしめる。


女)岩ちゃんは…
  あたしのこと…どう思ってるの?
岩)んー?
女)あたし……
岩)……


彼女の肩が震えてる…


女)ごめん…帰るね?


え、急に…?


岩)泊まっていかないの?
女)…重たい女になりたくない。
岩)え…?
女)あたし…ほんとに好きになっちゃったの。
岩)……
女)でも…岩ちゃんは違うでしょ?
岩)……
女)いつもすごく優しいけど…
  「好き」じゃ…ない……
岩)……
女)一緒にいると…辛くなるから…
  もう帰る…
岩)……


俺だって好きだよ…って…
帰るなよ…って…

なんで俺は出てこないんだろう。


こんな子が彼女だったらって
さっきまで少しは思ってたのに…


女)バイバイ…


バタン。


俺は追いかけもしなければ
言葉をかけることもしなかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


女『ね、岩ちゃん♡今日時間ないの?
  会いたいよー♡うち来ない?♡』


電話がかかってきた。
誰だっけ…


岩『じゃあ行こうかな♡
  住所送ってーー』
女『うん♡』


送られてきた住所に
タクシーで向かう。


女)お疲れさまーー♡
岩)疲れた〜〜〜w
女)久しぶりだね〜〜♡


抱きついてくる女の子。


女)お腹空いてる?
岩)うん。
女)じゃあご飯用意するねー♡
岩)ありがと♡


ソファーに寝転がってると
キッチンからイイ匂いがしてくる。


彼女がいると…
こんなカンジなのかなぁ…

毎日家に帰ってこんなんだったら…
すげぇいいのになぁ…


美味しいご飯を食べて
風呂に入って


…なんて、


岩)……


やっぱり
部屋のあちこちに、男の気配がある。


岩)ねぇ…〇〇ちゃん、
  ここ一人暮らしなの?
女)そうだよーー♡
岩)彼氏と住んでるのかと思ったw
女)彼氏はよく来るけど、今週はいないよーー
岩)そうなんだー
女)うん。


また彼氏持ちだった。

つーか女って何なんだ??

こうやって平気で浮気すんのか??


ヤリたい時にヤれる
そんな女ばっかりだと思ってたけど

もしかして俺が逆に
都合イイ男なんじゃねぇの?


女)きゃっ//
  ちょっと、何?
岩)いいじゃん、もうシよーよ。
女)……ベッドがいい//
岩)どこでもいいよ。
女)あ…っ//


馬鹿馬鹿しい。
俺の周りはこんな女ばっか。


こんな有名になったら
もう普通の出会いなんか、あるわけない。

みんな…
三代目っていうステータスに
ほいほい釣られるような女ばっかだ。


適当に遊んでるつもりだったのに

周りもみんなそうだから
それでいいって思ってたのに…


俺…
いつからこんなんになったんだろ…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


健)今回の絡みは臣ちゃんだけかーー
N)なーに健二郎、絡みたかったの?w
健)違いますよw


今日はMVの撮影。

昼飯を食い終わって
俺は臣さんの撮影をチラッと覗きに行った。


隆)臣エロいなぁ…
岩)ははっw
  隆二さんだって前あれくらい
  絡んでたじゃん。
隆)俺はいつも緊張するもん。
  でも臣は余裕綽々じゃん?
岩)そーだねーー


しかも、臣さんが好きそうな顔。
前だったら、普通に手ぇ出してそう。


先に控え室に戻ってると
臣さんが少し疲れた顔で入ってきた。


隆)お、お疲れさーん。
臣)お疲れ。
隆)あ!なんか手紙持ってる!
岩)ほんとだ。
  ……相手役の子でしょ。


いつももらってるもんな。


臣)いや、違う、これは…
岩)さっきの子でしょ?
臣)違うっつーの。
岩)……違わないじゃん。
臣)あ…


臣さんからメモを奪うと
そこには可愛らしい文字で…


岩)「いつでも空いてます♡」だって。
隆)へ〜〜〜


またここにもいた、節操のない女。


岩)最近多いよね、ほんと。
隆)こーゆー子?
岩)うん、頭空っぽそうなの。
隆)言うねぇ!岩ちゃん!w


別に俺たちのことが好きなわけじゃない。

ちゃんと恋愛する気なんか
サラサラなくて

落とせればラッキー
一回寝れればラッキーくらいに思ってんだ。


岩)なんか馬鹿らしくなってきて…最近。
隆)どうしたのw
岩)……


まぁそれは…
俺たち男側も一緒か。

お互い様なのかもな。


岩)連絡すんの?
臣)するわけねーだろw
岩)なんで?
臣)は?
岩)気に入ったモデルは
  片っ端から食うじゃんw
臣)……
岩)あ、今回の子は気に入らなかったの?
臣)……どうした?
岩)何が?
臣)……


前までは散々遊んでたくせに
今はもう
「俺は違う」みたいな顔してくる。


臣)気に入ったんならどうぞ。
岩)は?
臣)……
岩)いらないし。
臣)……
岩)…もうほんとに…
  他の女はいらないんだ?
臣)は?
岩)随分変わったなと思って。
臣)……
岩)♡ちゃんがいるから
  もうそんなことしませんって?
臣)……
岩)何もなかったみたいに
  幸せでいいね、臣さんは。
臣)…何言ってんの?
岩)……


ほんとだ。
俺…何言ってんだろ……


コンコン。


ス)今市さん、登坂さん、お願いします。
臣隆)はい。


そのまま二人は出ていった。


俺、どうしたんだろ。
こんなんただの…八つ当たりじゃん。


俺はやり場のないむしゃくしゃを
ぶつけるように

がむしゃらに踊った。


直)岩ちゃん…
  少しは休憩したら?w
健)ずーっと踊ってるやん。
岩)なんか体力有り余っててw
直)若いのぅ…
健)なんすかその年寄り発言!w
直)おい!!w


踊っても踊っても…
スッキリしない…


ーー


健)俺、店寄ってこっかなーー
臣)え。
健)なんや。
臣)ほんとに冴えてんね。
  タフーーー
健)なんかスッキリしたい。
岩)俺も行こっかな…
健)お、珍しい。
岩)今日は…会話したくない。
健)え?
岩)ヤるだけヤリたい。


とっととスッキリしたいんだ。


健)ブラック岩田、降臨ww
岩)行こうよ健二郎さん。
健)おう。
  じゃ、お疲れ〜〜〜
臣)……お疲れさん。


臣さんの顔は見たくない。

俺は目を合わさず
健二郎さんと外へ出た。


健)岩ちゃん珍しいなぁ。
岩)え?
健)店ですんの、あんまり好きやないやん。
岩)……


会社が金を出してる店に行けば
好きな時にSEXできる。
バラされる心配もないし…


でも、なんかそれが業務的に感じて
俺はあまり行ってなかった。


それより…
普通に女の子とお酒を飲んで
普通に話して
そのままする方が…好きだったから。


岩)今日は…会話したくないから。
健)なんかあったん?
岩)何も…
健)ま、そんな日もあるか!
岩)うん。


それから俺は
店で好きなだけSEXしたのに

スッキリするはずの身体は
スッキリしない心のせいで

なぜかモヤモヤして…


店を出た後、適当に入ったバーで
一人、浴びるように酒を飲んだ。


岩)は…ぁ…っ


ベロベロに酔っ払って…
もう…フラフラで…


タクシーで家に帰ろうと
バーを出た瞬間……


女)きゃあっ!!ちょっと!!


それが俺の、最後の記憶。




ー続ー

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