【255】臣くんの手紙

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昨夜♡に手紙を書いたら
気持ちが大分落ち着いた。


今日は昼からだから
少しゆっくりめに起きて
♡が作ってくれた最後の料理を食べる。


臣)……よしっ。


なんだか今日は心が元気だ。


臣)今日も頑張ろう。


心からそう思える晴れやかな気分。


♡はまだ帰ってこないけど
手紙だって渡してないけど

手紙にあんなことを書いたんだから
俺はうじうじしてられない。


そもそも
♡がいなくなったからって
こんな毎日めそめそ過ごしてるなんて

あいつに知られたらきっと嫌われる。


俺は今、俺にできることを精一杯やろう。


あいつが好きになってくれた俺でいたいから
目の前のことを全部全力で頑張って

会えない間も
ちゃんと自分を成長させたい。


そしてあいつが戻ってきてくれる
その時には

もっとあいつが好きになってくれるような
男になってたい。


俺は元来ポジティブ人間なんだ。
いつまでも落ち込んでられるか!


臣)おはよ!!!


車に乗り込むと
Sさんが驚いた顔で俺を見た。


臣)なんだよ。
S)臣が朝から元気だ。
臣)いや、もう昼だしw
  俺はいつでも元気ですーーーw
S)……
臣)ほら、今日スカイツリーだし!
  楽しみ♪
S)臣は行ったことないんだっけー?
臣)うん!


車が走り出した。


臣)あ、一つお願いがあんだけどさ。
S)なーにー?
臣)俺、事務所先に出てもいい?
S)全然いいけど…どこ行くの?
  この車で行く?
臣)いや、いいよ。一人で大丈夫。
S)……
臣)……
S)♡ちゃんのとこ…?
臣)…うん、渡したいもんあって。
S)じゃあ乗せてくって。
臣)……いや、でも
  隆二と岩ちゃん付き合わすのもアレだし。
S)そんな回り道じゃないじゃん。
  遠慮するなんて臣らしくないなー
臣)ちょ、どーゆー意味w
  俺ってば遠慮深い人間でしょ!
S)はいはいw
臣)……
S)じゃあ四人で少し早めに出ましょ。
臣)……
S)……
臣)ありがと。
S)ん。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


社長とのランチから戻ってくると
さくちゃんからLINEが来てた。


さ『遅くなってごめんねー🐢
  お店決まったよん🎵
  19時に〇〇ね〜!💓』
凪『お店探してくれてありがとう😃🎶
  楽しみにしてるねー』
♡『ありがとう🐹💕
  じゃあ19時にね🍻🍷』


次会うのはさくちゃんの結婚式かなぁ
なんて思ってたけど

急遽誘われて、飲みに行くことにした。


定時を過ぎて
トイレでお化粧直しをして
荷物をまとめてパソコンを閉じると…


K)♡!待って!間に合った〜〜!!
♡)あ、Kちゃんお帰りなさい!
K)くっそーー
  △△の主任につかまってて。
  良かった、まだいて。
♡)どうしたの??
K)これ。
♡)……


渡されたのは…
一通の手紙。


♡)……


Kちゃんから手紙…??


シンプルな封筒を受け取ると


K)臣広から。


そう言われて、
一瞬時が止まった。


そしてゆっくり…

心臓がバクバクし始める。


♡)……
K)昼過ぎに来てたんだ。
  すぐ渡したかったけど
  あたしアポあったから、ごめんね?
♡)(ふるふるっ)
K)仕事の合間に来たみたいで
  あたしに渡して
  すぐ帰ってったよ。
♡)……
K)あ、引き止めてごめん。
  じゃ、お疲れ!
♡)…っ、うん…ありがとう。
  お疲れさま。


オフィスを出て…
しばらく手紙を見つめてた。


臣くんからの…手紙。


臣くんから手紙なんて
もらったことない。


無地の封筒の表には
何も書かれてなくて…


どうしよう…

何が書いてあるのかわからないけど
今読んだらなんか大変な気がして

私はそっとバッグにしまった。


ちゃんと…家に帰ってから
ゆっくり読もう。


♡)……



ーーー



さくちゃんが予約してくれた店に行くと
偶然にも三人同時に
ビルの下で鉢合わせて笑った。


さ)すごい!何このタイミング!!
♡)あはははっw
凪)ちょうど全員5分前w
さ)優秀だね〜〜あたしたちw
凪)あはははっ♡


店内はそれぞれの個室に天蓋が付いていて
ゆったり落ち着くソファー席。


♡)可愛いお店だねぇ♡
さ)♡と凪ちゃんが好きそうだなと思ってw
凪)好きーっ!可愛いっ!
  さくちゃんありがとう♡
さ)いえいえ♪


お酒が来て乾杯すると
さくちゃんが一息おいて、私の顔を見た。


さ)で?
♡)えっ!
さ)家出娘は今どこにいんのかな?w
♡)…っ
さ)……
凪)……


二人とも知ってるんだ。


おそらく…
トリちゃんにも連絡がいってたってことは
この二人にも
心配する臣くんから連絡が来たんだろうな…


♡)友達の…家。
さ)そっかーー
凪)ずっと…?
♡)一回…臣くんがいない間に
  お家に帰ったけど…
  それ以外は…ずっと…
凪)そっかぁ……
さ)初めてじゃない?こんなのw


さくちゃんが笑って言った。


さ)♡と臣くんってば
  ずーっと喧嘩もなしに
  ラブラブなんだもん。
  たまにはいいかもね、こんなのも。
♡)え…?
さ)ほら、喧嘩してみてわかることとか
  見えてくるものとか
  いろいろあるじゃん?
凪)あるねぇ…
♡)……二人とも…喧嘩したことあるの?
さ)当たり前じゃんw 凪)当たり前だよ!


二人がハモって
顔を見合わせて笑った。


さ)♡たちがラブラブすぎたの〜〜w
凪)ほんと仲良かったもんね♡
♡)……
さ)ま、喧嘩したらさ、
  そこで絆が深まることもあるし。
凪)悪いことじゃないよね。
さ)そうそう!
♡)そう…なの…?


私はこんなの初めてだから…
そういうのがよくわからない。


さ)で、ちなみにどっちが悪いのよ?
♡)…っ
凪)言いたくなかったらいいけど…
さ)言ったらスッキリするぜい?ほらほらw
凪)さくちゃんw
♡)……


私は今回のことを
できるだけサラッと二人に話した。


さ)なるほどね〜〜〜
  ま、でも…想定内かな〜〜〜
♡)えっ?
さ)いや、そりゃ、あんなイケメンだし
  あんな仕事だしさ?
  モテるのは最初からわかるじゃん?
♡)……
さ)ファンに手ぇ出してないだけ
  マシかなーって。
♡)…っ
凪)ファンに手を出す人、結構多いもんね。
♡)えっ!そうなの?!
さ)そうだよ〜〜ミュージシャンとかさ〜〜
♡)……
さ)それでファン同士で抗争が起きたり。
凪)こわいよね。
さ)でも彼らはさ、まぁ多分だけど…
  一応ファンには
  手は出してないんじゃない?
凪)ファンには誠実っぽいよね。
さ)まぁあんな愛とか夢とか言っといて
  そんなことしてんのかよって
  あんたは思うかもしんないけどさ、
♡)……
さ)芸能人としてはマシだと思うよー?
♡)…そんなに…芸能界って…
  汚れてるのかなぁ…
さ)まぁ…真面目な人も
  中にはいるだろうけど…
凪)大体は遊んでるよね。
さ)女の子だって枕しまくりだしさ。
♡)えっ!!
さ)え?
♡)今でもそんなのあるの?!
さ)ザラですよ。
♡)…っ


そんな…世界なんだ……


さ)まぁでも臣くん、昔そんな遊んでたなら
  今はよっぽど真面目になったんだねぇ。
凪)確かに…そうだねぇ。
さ)♡にベタ惚れだからかな〜w
凪)うん♡
♡)……
さ)♡は潔癖だしピュアっ子だし
  あっさり水に流すのは
  無理かもしれないけどさ、でも、ほら。
♡)……
さ)言ってたじゃん?去年。
♡)……
さ)臣くんの元カノとか気になんないのー?
  って聞いたら。
凪)あ、言ってたね。
さ)臣くんのことが大好きだから
  臣くんの過去とかも全部含めて
  感謝してるーーって。
♡)……


そういえば…思い出した。
あの時はそう思ってた。

ううん、ずっとそう思ってた。


凪)今の広臣くんが好きだから
  そんな広臣くんを形成してきた
  過去の出来事もそうやって
  受け入れられるんだなぁって
  すごいなぁって思ったよ、あの時。
♡)……


過去の…出来事も…受け入れ…?


♡)受け入れたり…できない。
凪)……
♡)だってそんなの…
  知らなかったもん……
さ)……
♡)受け入れたり…なんか…


できるわけない。
だって嫌だもん。すごく嫌だもん。


さ)いや、もちろん
  女遊びしてた事実は
  受け入れなくていいよ?w
凪)そうだよ!
  そんなの受け入れられるわけないよ!
  私だっていまだに受け入れてないよっ!!
♡)え…っ
凪)なんでキャバクラなんか通ってたのー!
  賢司くんのバカーーッッ!!
  って思い出すと今でも思うし。
さ)あはははっw
凪)そこは受け入れる必要、全然ないと思う!
さ)だよね。
♡)え……でも……


受け入れられないと…


さ)それでずっと悩んでんの?
♡)えっ…
さ)受け入れなくていいよ、んなもん。
  「受け入れてほしい」って言われたの?
  違うでしょ?
凪)そんなこと言うわけないよね。
♡)…っ


受け入れてほしいなんて…
一言も言われてない。

でも…受け入れられない自分が
考えると苦しくなっちゃう自分が…
ダメな気がして…


凪)受け入れなくても許せなくても
  そういうところがあったとしても
  それ以上に「好き」って気持ちが勝つから
  一緒にいられるんだよ。
♡)…っ
凪)「好き」「一緒にいたい」って…
  そう思えるから。
♡)……
さ)まぁプラマイ計算じゃないけど…w
  やなとこがあっても
  それ以上に好きなとこが
  あるっていうか…さ。
♡)……


臣くんが好き。
一緒にいたいって思ってる。

本当はもうずっと…
帰りたいって…思ってる。

臣くんに会いたくて…
寂しくて…


♡)ふぇ…っ
さ)あ…、泣いちゃった。
♡)ふっ、ぇ…っ、えぇっ…
凪)♡ちゃんは…
  広臣くんが大好きなんだよね…?
♡)うんっ、ぐすっ……
さ)……
♡)でもっ…女遊びしてた臣くんはっ
  大っ嫌い!!!
凪)うん!!
さ)そりゃそーだ!!
♡)最低っ!!大っ嫌い!!
さ)いいぞいいぞ〜!もっと言ってやれ〜!!
♡)信じられないよ!!最低人間だよっ!!
凪)ほんとほんと!
さ)チャラ男だ!クソ野郎だ!!!
凪)……そこまで…w
♡)そんな臣くん…ほんと大っ嫌いだけど…
凪)……
♡)でも…好き……っ
凪)…っ
♡)大好きだよぉ…っ、ふぇぇ…っ
さ)うん。好きだよね。
♡)うわぁぁぁんっっ
凪)ん、よしよし…
♡)ふぇぇっっ


大っ嫌いだけど大好き。

嫌いになんてなれないもん。

だから苦しい。


さ)もう気が済むまで殴ってやれw
凪)ええっ!!w
さ)そんなクソ野郎、ボッコボコだ〜!
凪)もう…っw


言いたいこと言って
思いきり泣いたら

少しスッキリした。


♡)はぁ…っ


涙を拭いて目を閉じた。


「受け入れなくていい」って…
じゃあそのことに関しては
どうしたらいいんだろう。


ずっと…ずっと…
心に蓋をしておくのかな?

蓋をしたまま誤魔化して…
臣くんのそばに…いればいいのかな…?


その答えだけが…わからなかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


臣)うわっ、すっげぇ高い!
隆)綺麗だねーーー
岩)眺めいいな〜〜〜


三人で少しだけ
スカイツリーの中を探検。


隆)初めて来たなぁ〜〜
臣)俺も!!
岩)そっか、来たことないんだーー
隆)岩ちゃんあんの?
岩)うん、あるよ。
  でも夜だったし飯食いにきただけで
  ここまで景色を堪能しなかったけど。
臣)え〜〜夜景は夜景で絶対綺麗じゃん!
岩)うん。
隆)てゆーか誰と来たの?
岩)NAOTOさん?
臣)え、二人?!
隆)え、何それ!デート?!
臣)スカイツリーで二人で?!
臣隆)きもーーーっww
岩)違うしっ!!ww
隆)あ、じゃあ女の子もいたんだ〜〜w
岩)いませんいませんw
臣)あ、こりゃいたな。
岩)直己さんもいたかなー。
隆)直己さんも?!
  なんで俺たち誘ってくんないの!
臣)ほんとだよ!
岩)まぁまぁw


ほんとすげぇ綺麗だなーー
♡連れてきたら喜ぶかな。

今度一緒に来たいなーー


臣)お!!見てみてあそこ!!
  あそこもすげぇ!!


パタパタパタッッ


岩)臣さん子供のようだなw
隆)今日は臣が元気で嬉しいw
岩)…そうだね。
隆)うん♡


それからいろいろ準備して
トーク内容とかを確認して
業務用エレベーターに向かった。


隆)今日何人集まってるんでしたっけ?
ス)1500人近くですね。
岩)すげぇ……
隆)1500人かぁ!
ス)朝の5時半から並んでる方も…
臣)えーーーすげぇ……
隆)そんな早くから…


わざわざ見に来てくれて
ほんとありがたいな。


隆)あと10分かぁ…緊張してきたな♪
臣)歌わないのに?w
隆)LIVEとはまた別でしょーw
臣)…あぶねっ!!


ガタン!!


途中の階で
スタッフさんが降りようとしたら
エレベーターが閉まって

俺はそれを慌てて止めた。


岩)臣さんナーイス!
臣)大丈夫ですか?


スタッフさんはオロオロしながら
エレベーターを降りた。


女)ありがとうございます!!///
臣)……
女)あ、あのっ、ずっと応援してます!!
  頑張ってください!!///
臣)ありがとうございます。
岩)ありがとうございます♡


エレベーターはすぐに閉まって
また下に降りた。


隆)ここで働いてる人かなぁ?
岩)可愛い子だったね♡
ス)三代目さんの
  ファンだったんじゃないですか?w
隆)顔真っ赤でしたね。可愛いなw
臣)……


いつどこでファンに会うかなんて
わからないけど

こうして面と向かって
「応援してます」「頑張ってください」
って言われると
やっぱり嬉しい。


臣)よっし。
隆)お、臣が気合い入った。
臣)青く染めてやりますか!!!
岩)っしゃーーーー!ww


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今日もトリちゃんのお家に帰ってきた。

トリちゃんがお風呂に入ってる間に
私はバッグから手紙を出した。


♡)……


臣くんからの手紙。

何が…書いてあるんだろう。


臣くんとは…
月曜日に…ご飯ありがとうってメールが来て
それに返事をして、それっきり…

3日間、電話もメールも来てないし
私もしてない。


♡)……


少し…怖い。


私があんな泣いちゃって
全然話せなかったから

こうして手紙にしてくれたのかな…


♡)……


臣くん…ごめんね…

ありがとう……


封を剥がして中を取り出すと…


♡)三枚…?


こんなに…


♡)はぁぁ……


少し怖いけど
大きく息を吐いて、それを開いた。


カサッ…



『♡へ
 
 ちゃんと自分の気持ちを伝えたくて
 手紙を書くことにしました。

 
 秋田から帰って来たら
 家がピカピカになっててびっくりした。
 掃除してくれてありがとう。

 料理もいっぱい本当にありがとう。
 もう全部残らず食べました。

 
 お前がいなくなってから
 自分の女々しさや情けなさに
 改めて気付くことが多くて…
 
 こんな俺と今まで一緒にいてくれたことに
 本当に感謝してる。
 ありがとう。


 そして、今回のこと。
 本当にごめん。
 

 いっぱい泣かせて
 いっぱい悲しませて
 お前のこと傷つけた。

 本当にごめん。
 

 冷静になれなくて
 お前に言った言葉の数々も
 自分本意な行動も
 本当に悪かったと思ってる。


 もう俺の顔なんか見たくないかもしれない。
 最低だって軽蔑してるかもしれない。

 でも俺は変わらずお前のことが好きで
 側にいてほしいって思ってる
 自分勝手な男です。


 お前が泣いてるだけで
 心臓が止まりそうになって
 何も出来ない自分も泣かせてる自分も
 ほんと腹が立つ。
 
 お前が一人で
 泣いてんじゃないかって思ったら
 抱きしめたくて仕方なくて

 泣かせてるのは俺なのにバカだよな。
 
 本当にごめんな。


 大事にするって約束したのに
 俺といること、絶対後悔させないくらい
 絶対に大事にするって約束したのに
 
 こんな悲しい思いさせて、本当にごめん。


 でも
 一年前の誕生日に、お前に伝えた気持ちは
 今でも何一つ変わってないし
 何一つ、嘘じゃなかった。


 俺はバカみたいにお前が好きで
 お前が大事で、お前の側にいたくて
 好きで好きで、仕方ない。

 お前の気持ちが
 もしもう変わってたとしても
 俺はたぶん、この先一生変わらない。
 ずっと好きだよ。


 お前が泣いてる時も笑ってる時も
 どんな時でも側にいたいし
 
 大事にするって言いながら
 お前のこと、こんな泣かせてる
 どうしようもない男だけど
 
 もう二度と泣かせないって
 誓ったとしても
 また泣かせる日が来るのかもしれないけど

 でも
 お前が悲しむようなことは
 この先絶対しないから。
 
 傷つけるようなことは二度としないから。

 だから、側にいたい。
 側にいてほしい。

 俺の隣に、戻ってきてくれませんか?
 

 お前が側にいてくれて
 笑ってくれて
 それで俺の全てが成り立ってたんだって
 お前がいなくなって初めてわかった。


 お前と出会えてお前を好きになって
 お前も俺を好きになってくれて
 今まで一緒にいられたこと、

 お前も言ってたけど
 本当に奇跡みたいだと思うし
 本当に感謝してる。

 俺はまた二人で一緒に過ごしたい。

 お前に好きでいてもらえるような
 男でいるから
 ずっと頑張るから
 
 お前が帰って来てくれるのを待ってます。


 汚い字でごめんな。
 読んでくれてありがとう。
 
             広臣』




♡)……


ト)♡ちゃん?!どうしたの!?


♡)…っ



お風呂から上がってきたトリちゃんに
びっくりされるほど

私の前にはティッシュが山積みで…


♡)あ、なくなっちゃった……
ト)新しいの出すね!
♡)……ごめんね…、ぐすっ…ずびっ…
ト)…っ


トリちゃんが新しい箱を
目の前に置いてくれた。


ト)好きなだけ使っていいからね?
♡)うん……
ト)…って、泣けって言ってるわけじゃ
  ないからね?!
♡)ふふっ…わかってるよ…
ト)……


わかってるけど…
涙が止まらない。

止まらなくて…
手紙は一度読んだだけで
封筒の中にそっとしまった。


ト)大丈夫…?
♡)うん…えへへ…ごめんね?
ト)全然いいよ……
♡)…ぐすっ、ぐす…っ


最初に決めた期限は明日まで。
明後日…土曜日には

家に帰ろう。


臣くんのところに…帰ろう。


ト)♡ちゃん…?
♡)……なぁに…?
ト)えっと…ほら、最初…
  明日までって言ってたでしょ?
♡)……
ト)うちにいるの…
♡)うん……
ト)うちのことなら…気にしなくていいから
  ♡ちゃんの気持ちが落ち着くまで
  いて大丈夫だからね…?
♡)……


トリちゃんは本当に優しい。


♡)大丈夫だよ……ありがとう//
ト)……
♡)ちゃんと…帰るよ……
ト)……
♡)決めたの。
ト)……そっか。


トリちゃんは優しく笑って頷いた。


涙と一緒に
臣くんへの想いが溢れてくる。


臣くんの手紙の文字が…言葉が…
一つ一つ胸に刺さってる。


臣くん…
早く…会いたい。


一人で待たせて…
寂しい思いさせて…
本当にごめんね?


私、帰るよ。
ちゃんと帰るから…待っててね。




ーendー

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